JP4779338B2 - 位置検出装置、および情報端末装置 - Google Patents

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本発明は、位置検出装置および情報端末装置に関する。
従来、同期信号として光を用いると共に、距離計測信号として音波を用いて、音波の到達時間差を利用し、位置を検出する方法については、下記の特許文献1に記載のように、位置検出すべき移動体から、光の信号と音波の信号とを複数の固定された基準体に対して送信し、これらの基準体は、それぞれの信号を受信して、それぞれの信号の受信タイミングの差から移動体と基準体との距離を算出し、この距離と複数の基準体間の距離とから移動体の位置を検出していた。
特開2003−288157
しかしながら、従来の方法では、基準体側に処理の主体があるため、検出した移動体の位置を移動体側で処理する場合、基準体側で検出した位置に関する信号を、移動体側に伝える機能が必要で、処理が複雑になった。
上記した課題を解決するために、本発明の位置検出装置は、移動体と、複数の基準体とを備えた位置検出装置であって、前記基準体は、起測信号を受信する起測信号受信部と、前記起測信号を受けて個別反応信号を送信する個別反応信号送信部とを有し、前記移動体は、前記起測信号を前記複数の基準体に送信する起測信号送信部と、前記複数の基準体からの個別反応信号を受信する個別反応信号受信部と、前記起測信号の送信から前記個別反応信号の受信までの時間を計測し、当該時間より得られる前記基準体から前記移動体までの距離に基づいて、前記移動体の位置を取得する位置取得手段とを有することを特徴とする。
上記構成によれば、移動体は、起測信号を基準体に送信して、基準体から個別反応信号が返るまでの時間を計測し、その時間から基準体までの距離を求めて、移動体の位置を取得する。即ち、移動体の位置は移動体側で取得する構成であるため、基準体を簡易に構成できることに加え、移動体の位置を使って処理を行うシステムを、移動体側で容易に構築できる。
上記した位置検出装置では、前記起測信号として、音波の信号および光の信号のうちの何れか一方の信号を適用し、前記個別反応信号として、前記音波の信号および前記光の信号のうちの他方の信号を適用することにより、前記基準体と移動体との間の距離をより的確に検出することができる。
上記した位置検出装置では、前記起測信号は音波の信号、前記個別反応信号は光の信号であって、前記複数の基準体は、これら複数の基準体間で、前記個別反応信号送信部を共用することが好ましい。
また、上記位置検出装置では、前記起測信号は光の信号、前記個別反応信号は音波の信号であって、前記複数の基準体は、これら複数の基準体間で、前記起測信号受信部を共用することが好ましい。
上記構成によれば、複数の基準体間で、個別反応信号送信部、又は起測信号受信部を共用するからその分、部品点数を削減することができる。
上記した位置検出装置では、前記位置取得手段は、前記起測信号を送信してから前記個別反応信号を受信するまでの所要時間を計測する時間計測手段と、前記所要時間に基づいて、前記複数の基準体からの距離をそれぞれ算出する距離算出手段と、前記複数の基準体からの距離、および前記複数の基準体の間の距離に基づいて、前記移動体の位置を算出する位置算出手段とを備えることが好ましい。
上記構成によれば、複数の基準体から移動体までの距離と、複数の基準体の間の距離とから、移動体の位置を算出するため、移動体の位置を精度良く算出できる。
上記した位置検出装置では、前記基準体は、前記個別反応信号の送信を、前記起測信号を受信してから前記複数の基準体毎に異なる所定の時間遅らせる遅延手段を更に備えることが好ましい。
また、上記した位置検出装置では、前記位置取得手段は、前記所定の時間を含んだ前記所要時間の長さから、前記複数の基準体を識別する基準体識別手段を更に備えることが好ましい。
上記構成によれば、遅延手段は、複数の基準体からの個別反応信号を、所定の時間遅らせて送信することで、移動体の位置に依り、複数の個別反応信号が移動体に同時に届くことを防げる。更に、基準体識別手段は、この所定の時間を含む所要時間の長さから、基準体を識別できるため、基準体を誤認識することによる位置検出装置の誤動作を防げる。
上記した位置検出装置では、前記起測信号送信部は、前記起測信号を、所定の間隔で断続的に送信することが好ましい。
また、上記した位置検出装置では、前記移動体は、接触を検出する接触検出手段を更に備えることが好ましい。
更に、上記した位置検出装置では、前記移動体は、前記接触検出手段が接触を検出することで前記起測信号の送信を開始することが好ましい。
上記構成によれば、移動体から送信される起測信号は、断続的に送信されることに加えて、位置の検出が不要である場合は、送信を停止することで、移動体の消費電力を低減できる。
上記した位置検出装置では、前記複数の基準体を有する基体を複数備え、前記個別反応信号送信部は、当該個別反応信号送信部が属する基体を特定するための予め設定した識別情報を前記個別反応信号に付加する識別情報付加手段を有し、前記移動体は、前記識別情報で特定される基体を、当該移動体が現時点で存在する基体として特定する基体特定手段を備えることが好ましい。
上記構成によれば、基準体側では、識別情報付加手段により、個別反応信号送信部が属する基体を特定する識別情報を個別反応信号に付加して送信し、移動体側では、基体特定手段により、個別反応信号に付加された識別情報で特定される基体を特定し、この基体上に移動体が存在すると判断するようにしたから、複数の基体が存在する場合であってもどの基体上に移動体が存在するかを容易に認識することができる。
上記した位置検出装置では、前記複数の基準体を有する基体を複数備え、前記個別反応信号送信部は、当該個別反応信号送信部が属する基体を特定する予め設定した識別情報を受信したとき前記個別反応信号を送信し、前記起測信号送信部は、前記個別反応信号を受信するまでの間、前記識別情報を順次更新して前記起測信号に付加する識別情報付加手段を有し、前記移動体は、前記個別反応信号を受信したときに、当該個別反応信号に対応する起測信号に付加した識別情報で特定される基体を、当該移動体が現時点で存在する基体として特定する基体特定手段を備えることが望ましい。
上記構成によれば、移動体側では、起測信号送信部により、起測信号に基体を特定する識別情報を付加して送信すると共に、個別反応信号を受信するまでの間、識別情報を順次更新して付加するようにし、基準体側では、個別反応信号送信部は、この個別反応信号送信部が属する基体を特定する識別情報が付加されているときにのみ、個別反応信号を送信するようにし、移動体側では、個別反応信号を受信したときに、前記起測信号に付加した識別情報で特定される基体上に移動体が存在すると判断するようにしたから、複数の基体が存在する場合であっても、移動体側は、どの基体上に移動体が存在しているのかを容易に認識することができる。
そして、前述の位置検出装置を情報端末装置に適用することにより、情報端末装置が有する表示手段を指示する移動体の位置を移動体側で検出することができる。
この情報端末装置は、表示手段に表示され且つ所定の情報が割りつけられた複数の指示領域のいずれかが指示されたとき、指示された指示領域に対応する情報を表示するようにした情報端末装置であって、前記移動体は、前記指示領域の前記表示手段上での表示位置と当該表示位置に割りつけられた指示領域との対応を管理する管理手段と、前記位置検出装置で検出された前記移動体の位置から、前記管理手段での管理情報に基づき、指示された指示領域を特定し、特定した指示領域に割りつけられた情報を生成する指定情報生成手段と、前記指示領域を表示するための指示画面及び前記指定情報生成手段で生成した指定情報を前記表示手段で表示するための表示データを生成しこれを送信する表示データ送信部と、を備え、前記表示手段は、前記表示データ送信部で送信される表示データを受信する表示データ受信部を備え、当該表示データ受信部で受信した表示データを表示するようになっていることが好ましい。
上記構成によれば、移動体側で取得した移動体の位置に基づいていずれの指示領域が指示されたかを判断し、この指示領域に割りつけられた情報が指定情報生成手段で生成される。この指定情報生成手段で生成された指定情報及び指示領域を表示するための指示画面の表示データは移動体側で生成されて表示データ送信部により送信され、表示手段では表示データ受信手段で表示データ送信部からの表示データを受信しこれを表示するようにしたから、複雑な処理は移動体側で完結し、移動体と表示手段とのデータ通信は主に、移動体から表示手段への方向のみとなることから、表示手段には高度の情報処理機能と高度の情報送信機能は必要なく、表示手段を遍在的に配置するのに極めて都合がよい。
以下、本発明に係る位置検出装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
まず、第1の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の位置検出装置の一実施形態が適用される情報端末装置1の外観を示す図である。この情報端末装置1は、板状の基体40と、基体40の表面の一方の端部上に所定の距離を保ち固定された2つの基準体(10A,10B)と、基体40の表面の略中央部に埋設された表示媒体(表示手段)30と、基体40の表面の他方の端部に埋設された信号入力部(表示データ受信部)45と、移動可能な位置指示装置20とを備えて構成される。
2つの基準体(10A,10B)は、距離計測に用いる超音波を検出する超音波センサ(11A,11B)と、起測信号として用いる赤外光を発する赤外線LED(12A,12B)とをそれぞれ備え、超音波センサ(11A,11B)の検出領域と、赤外線LED(12A,12B)の照射領域とは、表示媒体30が表示可能な全ての領域を含むように調整されている。また、これら2つの基準体(10A,10B)は、超音波センサ(11A,11B)で超音波の信号を検出すると、それぞれ所定の遅延時間(D1,D2)後に、超音波の信号を検出した側の赤外線LED(12A,12B)から応答光を送信するように調整されている。この基準体10の機能についての詳細は後述する。
位置指示装置20は外観視ペン状で、先端部(21〜23)と把持部24とで構成される。この先端部(21〜23)には、接触を感知する接触センサ21と、赤外線LED(12A,12B)から照射される光を感知する光センサ(個別反応信号受信部)22と、超音波センサ(11A,11B)が感知可能な超音波を発するトランスデューサ23とを備える。また、把持部24には、電気信号を処理する機能、情報を記憶する機能、情報を送信する機能等を備える。
この位置指示装置20は、情報端末装置1の使用者がこの把持部24を把持して、表示媒体30上を移動させることで、表示媒体30上の位置を指示したり、表示媒体30に対して手書き入力したりすることのできる移動体であることに加え、この情報端末装置1の処理を行う機能を備えている。この位置指示装置20の機能についての詳細は後述する。
信号入力部45は、位置指示装置20が生成した表示媒体30用の表示信号を、位置指示装置20の通信部(表示データ送信部)270(図3)から受ける。ここで、表示信号の授受方法は、IrDA(Infra−red Data Association)、Bluetoothなどの無線信号による授受方法を採用できる。
表示媒体30は、位置指示装置20から取得した表示信号により形成される画像を表示する。この表示媒体30の形状や表示方法については、基準体10と表示媒体30上の位置指示装置20との間で、超音波および光の信号が授受できれば、どのようなものでも可能であり、ここでは、例えば略平板状の液晶表示体を採用する。
基体40の内部には、図示を略した電源入力部を備える。この電源入力部は、外部から電源を入力して、電圧等を適正に調整した後、基準体10や表示媒体30の駆動部等に電源を供給する。
次に、基準体10の機能構成について説明する。図2は、基準体10の機能の概略を示すブロック図である。この図2によると、基準体10は、音波受信部(起測信号受信部)115と、遅延手段135と、光送信部(個別反応信号送信部)125とを備える。
ここで、音波受信部115は、周波数が略2万Hzを超える超音波を検出する超音波センサ11と、この超音波センサが検出した超音波から信号を検出する超音波信号検出部110とで構成される。また、光送信部125は、波長が略770nmを越える赤外光を発する赤外線LED12と、この赤外線LED12を駆動する信号を生成するLED駆動部120とで構成される。更に、遅延手段135は、所定の時間遅延して伝える遅延処理部130と、遅延時間を設定する遅延時間設定部131とで構成される。
この遅延処理部130は、超音波信号検出部110が検出した信号を受け、外部からクロック信号を入力してカウントすることで一定の時間遅延させた後、LED駆動部120に赤外線LED12の駆動を指示する信号を送る。LED駆動部120は、この指示を受け、赤外線LED12の駆動信号を生成し、赤外線LED12から応答光を発光させる。
また、遅延処理部130の遅延時間は、基準体10により異なり、遅延時間設定部131で設定する。この情報端末装置1では、一方の基準体10Aでは、遅延時間はD1に設定され、他方の基準体10Bでは、遅延時間はD2に設定されている。この遅延時間設定部131は、表示媒体30のサイズや、基準体10間の距離等により適切な所定値を、予め設定する。例えば、表示媒体30がA4サイズ程度である場合は、一方のD1を1ミリ秒程度、他方のD2を5ミリ秒程度に設定する。
更に、LED駆動部120で生成する赤外線LED12の駆動信号は、パルス状の波形で生成されるが、外乱光と区別できるように、周波数変調のような変調を駆動信号に加えても良い。
次に、位置指示装置20の機能構成について説明する。図3は、位置指示装置20の機能の概略を示すブロック図である。この図3によると、位置指示装置20は、接触センサ21と、音波送信部(起測信号送信部)215と、光センサ22と、位置取得手段225と、制御部250と、表示文書記憶部260と、通信部270とを備える。
接触センサ21は、接触検出手段であり、表示媒体30との接触を感知するタッチセンサを採用できる。この接触センサ21は接触を感知すると、信号を生成して音波送信部215に送信する。また、接触状態から非接触状態に遷移した場合も、同様に信号を生成し、音波送信部215に送信する。
音波送信部215は、超音波駆動部210と、トランスデューサ23とで構成される。
超音波駆動部210は、接触センサ21からの接触を示す信号を受け、具備するタイミングジェネレータが生成するタイミングに同期して、トランスデューサ23を駆動する信号を生成し、この駆動信号をトランスデューサ23に送信すると共に、時間計測部230に対して、トランスデューサ23の駆動開始を示す信号を送信する。
また、トランスデューサ23に対する駆動信号は、接触センサ21から非接触状態への遷移を示す信号を受信するまで、設定された時間間隔で断続的に送信される。この時間間隔は、表示媒体30の大きさ等により最適に決定され、例えば、表示媒体30がA4サイズ程度である場合は、10ミリ秒程度の時間間隔が設定される。
トランスデューサ23は、超音波駆動部210から送信される駆動信号に従い、位置指示装置20の先端部から全方位に向けて、周波数が略2万Hzを超える超音波を発信するアクチュエータである。
光センサ22は、波長が略770nmを越える赤外線領域の光を受けて電気信号に変換し、位置取得手段225に送信する。
位置取得手段225は、基準体識別部220と、時間計測部230と、演算部240とで構成される。
基準体識別部220は、基準体10からの応答光から、基準体を識別する基準体識別手段である。この基準体識別部220は、光センサ22から送信される電気信号の中から、基準体10の赤外線LED12の発した光に対応した信号のみを抽出すると共に、その基準体10を識別し、基準体10を区別する信号を時間計測部230に送信する。
ここで、赤外線LED12に対応した信号のみを抽出する方法としては、例えば、超音波駆動部210のタイミングジェネレータに同期した間隔の信号のみを抽出する方法や、赤外線LED12からの応答光に変調が加えられている場合は、変調の有無による抽出方法を採用できる。また、応答光から基準体10を識別する方法については、後述する。
時間計測部230は、位置指示装置20が超音波を送信してから、基準体10が応答光を返すまでの時間を計測する時間計測手段である。即ち、この時間計測部230は、超音波駆動部210から送信されるトランスデューサ23の駆動開始を示す信号を受けて、時間の計測を開始し、基準体識別部220から基準体10を区別する信号を受けるまでの応答時間を、2つの基準体(10A,10B)毎に計測する。計測された応答時間は信号に変換され、基準体10を区別する信号と共に、演算部240に送信される。
演算部240は、受信したこれらの信号から、位置指示装置20と2つの基準体(10A,10B)との距離を算出する(距離算出手段)と共に、算出したそれぞれの距離から、位置指示装置20の位置を算出する(位置算出手段)。これらを算出する方法については、後述する。
表示文書記憶部260は、表示媒体30で表示する表示文書のデータを記憶する(管理手段)。この表示文書のデータは、位置指示装置20が指示した表示媒体30上の位置が、関連付けられた動作を行う位置であるかどうかを調べる際に参照される。
通信部270は、外部と通信を行う通信機能を備える。この通信機能により、信号入力部45に対して表示媒体30で表示する画面のデータを予め定められた方法で送信できる。
制御部250は、上記した各機能部に対して動作の指示を出すのに加えて、各機能部からの指示に対する応答を管理する。
ここで、基準体識別部220、時間計測部230、制御部250、表示文書記憶部260、通信部270および演算部240は、図示を略した、CPU,RAM,ROMおよびフラッシュメモリなどのハードウェア資源と、ROMなどに記憶されたソフトウェアとが有機的に協働して、これらの機能を実現している。
次に、位置指示装置20のトランスデューサ23から基準体10Aの超音波センサ11Aまでの距離(L1)、および位置指示装置20のトランスデューサ23から基準体10Bの超音波センサ11Bまでの距離(L2)を、位置指示装置20側から求める方法について説明する。図4は、位置指示装置20と基準体(10A,10B)との信号の授受を説明するためのタイミング図である。この図4によれば、位置指示装置20のトランスデューサ23から発信された超音波は、略340m/秒という一定の速度(V)で伝播し、それぞれの基準体(10A,10B)に到達する。この場合、到達時間は、トランスデューサ23から超音波センサ11までの距離に応じて異なる。
ここで、超音波を受信したそれぞれの基準体(10A,10B)は、前記したそれぞれの遅延時間(D1,D2)後に、それぞれの赤外線LED12から応答光を送信する。この応答光は、瞬時(光速により伝播時間を無視できる)に位置指示装置20の光センサ22が感知する。以上から、位置指示装置20は、超音波を発信してから、それぞれT1後およびT2後に応答光を感知する。
前記したように、基準体10Aの遅延時間D1を1ミリ秒、基準体10Bの遅延時間D2を5ミリ秒とした場合、表示媒体30がA4サイズ程度であれば、表示媒体30上の位置指示装置20における超音波の到達時間は、最長で1ミリ秒程度である。従って、遅延時間D1である基準体10Aからの応答光は、遅延時間D2である基準体10Bからの応答光よりも、常に先に到達する。このように、表示媒体30の大きさ、および遅延時間に関する情報が既知であれば、複数の基準体10からの応答光を識別することができる。
上記の方法で基準体10を識別した位置指示装置20は、応答光の到達時間から、それぞれの遅延時間を減じることで、それぞれの基準体10からの超音波の到達所要時間を得る。従って、位置指示装置20のトランスデューサ23から基準体10Aの超音波センサ11Aまでの距離(L1)、および位置指示装置20のトランスデューサ23から基準体10Bの超音波センサ11Bまでの距離(L2)は、次のように表記できる。
L1=(T1−D1)×V ……(1)
L2=(T2−D2)×V ……(2)
次に、移動体である位置指示装置20が有するトランスデューサ23、および2つの固定された基準体(10A,10B)が有する超音波センサ(11A,11B)による、位置指示装置20の位置検出方法について説明する。図5は、位置検出の方法を示す概略説明図である。この図5に示すように、位置指示装置20のトランスデューサ23が座標Pの位置にあり、他方で、基準体10Aの超音波センサ11Aと、基準体10Bの超音波センサ11Bは、既知の距離(2d)を有する座標Rと、座標Qの位置にある。ここで、図5では、座標Rと座標Qの中間点を原点とする直交座標系を設定している。
なお、トランスデューサ23から超音波センサ11Aまでの距離(L1)、およびトランスデューサ23から超音波センサ11Bまでの距離(L2)は、前記した方法で得られる。従って、この座標系におけるトランスデューサ23の位置、即ち、座標PのX軸方向およびY方向の値は、次のように表記できる。
X=(L12−L22)/(4×d) ……(3)
Y=〔L12−(X+d)21/2 ……(4)
次に、位置指示装置20で位置を指示した場合の処理について、フローチャートに基づいて説明する。図6は、位置指示装置20で位置を指示した場合の処理の流れを示すフローチャートであり、図1および図3を参照して説明する。
位置指示装置20は、位置を検出する処理を開始すると、ステップS150が実行されるように設定されている。このステップS150では、位置指示装置20は、接触センサ21が接触を感知しているかどうか調べる。ここで、接触センサ21が接触を感知していない場合(ステップS150でNo)は、接触を感知するまで待機する。また、接触センサ21が接触を感知している場合(ステップS150でYes)は、次の工程に進む。
次に、位置指示装置20は、音波送信部215から超音波を発信する(ステップS152)。
そして直後に、位置指示装置20は、時間計測部230で時間計測を開始する(ステップS154)。
次に、位置指示装置20は、光センサ22による基準体10からの応答光の検出を判定する(ステップS156)。ここで、光センサ22が基準体10からの応答光を検出した場合(ステップS156でYes)は、次の工程(ステップS158)に進む。また、光センサ22が基準体10からの応答光を検出しない場合(ステップS156でNo)は、時間計測部230での計測した時間が規定の時間の範囲にあるか否かを判定する(ステップS157)。ここで、計測した時間が規定の時間の範囲にない場合(ステップS157でYes)は、位置指示装置20が位置検出の範囲を越えて指示していると判定して、最初の工程(ステップS150)に戻る。また、計測した時間が規定の時間の範囲にある場合(ステップS157でNo)は、基準体10からの応答光の検出を判定する工程(ステップS156)に戻る。
ここで、位置指示装置20は、基準体識別部220で応答光から基準体10を識別しても良い(ステップS158)。
次に、位置指示装置20は、時間計測部230および演算部240で、応答時間に基づいて基準体10からの距離を算出する(ステップS160)。
次に、位置指示装置20は、2つの基準体10からの距離を取得したかどうかを判定する(ステップS162)。ここで、一方の基準体10からの距離のみ取得されていると判定した場合(ステップS162でNo)は、他方の基準体10からの応答光の検出を判定する工程(ステップS156)に戻る。また、2つの基準体10からの距離を取得したと判定した場合(ステップS162でYes)は、次の工程に進む。
次に、位置指示装置20は、演算部240で、位置指示装置20の位置を算出する(ステップS164)。
次に、位置指示装置20は、表示文書記憶部260が記憶する表示文書を参照して、位置指示装置20が表示媒体30上の関連付けられた動作を行う位置を指示しているかどうかを判定する(ステップS166)。ここで、関連付けられた動作を行う位置を指示していない場合(ステップS166でNo)、最初の工程(ステップS150)に戻る。
また、関連付けられた動作を行う位置を指示している場合(ステップS166でYes)、位置を指示する動作を終了する位置かどうかを判定する(ステップS168)。位置を指示する動作を終了する位置である場合は(ステップS168でYes)、位置を指示する処理を終了する。他方で、位置を指示する動作を終了する位置でない場合は(ステップS168でNo)、関連付けられた動作を実行し、必要に応じて表示媒体30で表示するための表示データを、通信部270を介して送信する(指定情報生成手段)。そして、最初の工程(ステップS150)に戻る(ステップS170)。
以上の構成において、上記した情報端末装置1は、基準体10および基体40は簡易な構成であり、主な処理は位置指示装置20側で行われるため、個人が位置指示装置20を所有し、基準体10および基体40側は公共の場所等、ユビキタスに設置されることで、次のような利用が可能になる。例えば、出張先のデスクや電話ボックスに設置された場合、携帯可能な位置指示装置20で動作するスケジュール管理ソフトの入出力画面を、情報端末装置1の表示媒体30に表示させ、スケジュールの確認や時間の変更等を行うことができる。あるいは、各店舗のチェックカウンタに設置された場合、位置指示装置20で動作する決済管理ソフトの入出力画面を表示させ、決済方法の選択や出金先の入力指示等に用いることができる。
以上述べた第1の実施の形態では、次のような効果がある。
(1)位置指示装置20の位置は、基準体10との信号伝達時間により検出するので、基準体10との間で信号が伝達できれば検出領域に制限は無く、更に、表示媒体30上に位置を検出するセンサ層は不要であるため、どのような表示方法の表示媒体30でも検出できる。
(2)基準体10からの応答光は、赤外線領域の光であるため、周囲の種々の光との区別が容易で、位置指示装置20の誤検出を防止できる。
(3)位置指示装置20の音波送信部215は、単一のトランスデューサ23から発生する唯一の超音波パルスを利用するため、トランスデューサ23の特性バランスの影響がなく、誤差を発生しにくい。
(4)位置指示装置20側に情報を主体的に処理する機能を備え、基体40側を簡易に構成することができるため、基体40側の低電力化を図ることができると共に、基体40を公共の場所等にユビキタスに設置することが容易になる。即ち、携帯可能な位置指示装置20だけで、どこでも情報の操作ができるユビキタスな社会に対応できる。
以上、本発明の第1の実施の形態における位置検出装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、距離計測のために用いる音波は、超音波に限らず、可聴周波数を含むあらゆる音域の音波でも良い。また、起測信号として用いる光は、赤外領域に限らず、あらゆる領域の光でも良い。
また、位置指示装置20の形状は、外観視ペン状に限定されず、どのような形状であっても良く、例えば、携帯型の電話機にこの位置指示装置20の機能を備えても良い。
また、情報端末装置1の基準体10の位置は、利用する情報端末装置1に応じて、設定可能としても良い。
また、情報端末装置1の基準体10は、2個に限らず3個以上備えられ、位置を検出する際には、位置指示装置20の位置に応じて基準体10が適切に選択されても良い。
更に、位置指示装置20は、複数の基準体10が設置された位置の情報を有し、複数の基準体10間の距離を参照すること無く、複数の基準体10からの距離に基づき、位置指示装置20の位置を算出しても良い。
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
図7は、本発明の第2の実施の形態における位置検出装置が適用される情報端末装置1aを示す図である。
図7に示すように、この第2の実施の形態における情報端末装置1aは、位置指示装置(移動体)20aと、複数の表示装置(表示手段)50とを備えている(図7の場合は3つ)。
そして、前記表示装置50は、図8に示すように、上記第1の実施の形態における基体40と同様に板状に形成された基体40と、その略中央部に埋設された表示媒体30と、信号入力部45を備え、さらに、基体40の表面の一方の端部上に、所定の距離を保って、超音波センサ11A、11Bが固定され、また、これら超音波センサ11Aと11Bとの間の中央に、赤外線LED12が固定されている。なお、この赤外線LED12は必ずしも中央に設ける必要はなく、後述の位置指示装置20aの光センサ22との間で光信号を授受することのできる位置であればどの位置であってもよい。
また、前記位置指示装置20aは、外観視ペン状に形成され、上記第1の実施の形態における位置指示装置20と同様に、接触センサ21、赤外線LED12から照射される光を感知する光センサ22、超音波センサ11A、11Bが感知可能な超音波を発生するトランスデューサ23からなる先端部を備えている。また、把持部24には、電気信号を処理する機能、情報を記憶する機能、情報を送信する機能等を備えている。
図9は、第2の実施の形態における、表示装置50及び位置指示装置20aの機能の概略を示すブロック図である。
表示装置50は、図9に示すように、音波受信部(起測信号受信部)515A及び515Bと、遅延カウンタ(遅延手段)530A及び530Bと、駆動信号変調部(識別情報付加手段)535A及び535Bと、光送信部(個別反応信号送信部)525と、通信部540(表示データ受信部)及び表示処理部550と、を備える。
ここで、音波受信部515A及び515Bは、上記第1の実施の形態と同様に、周波数が略2万Hzを超える超音波を検出する超音波センサ11A、11Bと、この超音波センサ11A、11Bが検出した超音波から信号を検出する超音波信号検出部510A、510Bとで構成される。また、遅延カウンタ530A、530Bは、超音波信号検出部510A、510Bで、超音波を検出したとき、これを、それぞれ予め設定された所定の遅延時間D1、D2だけ遅延して駆動信号変調部535A、535Bにそれぞれ伝える。
駆動信号変調部535A、535Bは、それぞれ対応する遅延カウンタ530A、530Bから、超音波信号を受信したことが通知されたとき、超音波センサ11A及び11Bをそれぞれ識別するために予め設定されたID番号ID(A)、ID(B)を用いて変調した駆動信号を生成し、これを光送信部525に出力する。なお、前記超音波センサ11A及び11Bを識別するためのID番号は、全ての表示装置50に設けられた超音波センサ11A、11Bについてそれぞれ異なる値に設定される。つまり、超音波センサ11A、11Bを識別するためのID番号から、いずれの表示装置50に設けられている超音波センサであるかを識別できるようになっている。
前記光送信部525は上記第1の実施の形態と同様に赤外線LED12と、この赤外線LED12を駆動する信号を生成するLED駆動部520とで構成される。また、通信部540は、後述の位置指示装置20aの通信部670と通信を行って、位置指示装置20aが生成した表示媒体30用の表示データを入力し、表示処理部550は、この表示データをもとに、前記表示媒体30への表示処理を行う。
このように、表示装置50では、超音波センサ11Aで超音波信号を受信したときには、この超音波センサ11Aに対して予め設定された遅延時間だけ遅延した後、超音波センサ11Aに付与されているID番号で変調した駆動信号を生成し、これをLED駆動部520に出力する。また、超音波センサ11Bで超音波信号を受信したときには、これにこの超音波センサ11Bに対して予め設定された遅延時間だけ遅延した後、超音波センサ11Bに付与されているID番号で変調した駆動信号を生成し、これをLED駆動部520に出力する。つまり、上記第1の実施の形態においては超音波センサ11と赤外線LED12とから基準体10を構成し、この基準体10を単位として複数の基準体を設けることで位置検出を行うようにした場合について説明したが、この第2の実施の形態では、赤外線LED12を、二つの超音波センサ11A、11Bで共用するようになっている。つまり、図9において、超音波センサ11Aを含む音波受信部515A、遅延カウンタ530A、駆動信号変調部535A及び光送信部525と、超音波センサ11Bを含む音波受信部515B、遅延カウンタ530B、駆動信号変調部535B及び光送信部525とが前記基準体10にそれぞれ対応し、二つの基準体で、光送信部525を共用している。
そして、前記LED駆動部520は、前記ID番号で変調した駆動信号に応じて赤外線LED12を発光させる。つまり、超音波を受信した超音波センサを特定することの可能な情報を、赤外線LED12により送信するようになっている。
一方、前記位置指示装置20aは、図9に示すように、接触センサ(接触検出手段)21と、音波送信部(起測信号送信部)615と、光センサ(光受信部)22と、位置取得手段625と、文書・UI処理部(基体特定手段を含む)650と、表示文書記憶部(管理手段)660と、通信部(表示データ送信部)670とを備えている。
前記音波送信部615は、超音波駆動部610と、トランスデューサ23とで構成される。前記超音波駆動部610は、タイミング発生回路611及び超音波駆動回路612を備えている。前記タイミング発生回路611は、間隔基準となるクロック信号と、接触センサ21からの接触を示す信号とを入力し、前記位置指示装置20aの接触センサ21が接触を感知する状態であるペンダウン中、及び接触センサ21が接触を感知しない状態であるペンアップとなった直後のクロック信号活性時にパルスを出力するように構成されている。そして、このタイミング発生回路611の出力パルスは超音波駆動回路612及び位置取得手段625に入力され、超音波駆動回路612では、タイミング発生回路611からのパルス信号を受信する間、前記トランスデューサ23を駆動する。
前記位置取得手段625は、応答光識別回路(基準体識別手段)620と、カウンタ回路(時間計測手段)630と、演算部(距離算出手段、位置算出手段)640と、ID復調・保持部645とから構成される。
前記応答光識別回路620には、光センサ22の検出信号が入力されると共に、タイミング発生回路611の出力パルスが入力される。この応答光識別回路620は、タイミング発生回路611からのパルス信号を基準に、前述の赤外線LED12を駆動する際の予め設定された遅延時間D1、D2に応じたウィンドウにより、光センサ22の検出信号を時間的に識別し、識別した検出信号を識別出力A又は識別出力Bの何れかに振り分けてカウンタ回路630に出力する。
カウンタ回路630は、前記タイミング発生回路611の出力パルスの立ち上がりを計測開始のタイミングを規定するスタート信号として入力すると共に、前記応答光識別回路620からの識別出力Aを、前記超音波センサ11Aに対応する系統Aのストップ信号、識別出力Bを、前記超音波センサ11Bに対応する系統Bのストップ信号として個別に入力し、前記タイミング発生回路611からスタート信号を入力した時点から、前記系統Aのストップ信号を入力するまでの時間及び系統Bのストップ信号を入力するまでの時間をそれぞれ個別に計測する。このカウンタ回路630での系統A及び系統Bの計測時間の計測結果は、後述の座標演算部641で参照可能に構成されている。つまり、各表示装置50では、超音波信号を受信すると、予め設定した遅延時間だけ遅延した後その応答光としてID番号を通知するための光信号を発生することから、表示装置50の超音波センサ11A及び11Bの双方で超音波信号を受信したならば、位置指示装置20aの光センサ22は、図10に示すように、位置指示装置20aで超音波信号を発生した後、予め設定した遅延時間D1、D2に応じた時間(Ta、Tb)が経過したタイミングで、超音波センサ11Aに対応する応答光及び超音波センサ11Bに対応する応答光を受信することになる。
前記演算部640は、座標演算部641と演算結果保持部642とから構成される。前記座標演算部641は、上記第1の実施の形態と同様の手順で、カウンタ回路630から受信した信号から、位置指示装置20aと超音波センサ11A、11Bとの距離を算出すると共に、算出したそれぞれの距離から位置指示装置20aの位置を算出し、その算出結果を演算結果保持部642で保持する。この演算結果保持部642は他から参照可能に構成されている。
また、前記ID復調・保持部645は、光センサ22の検出信号を入力し、赤外線LED12からの赤外線に重畳されたID信号を復調し、これを保持する。なお、このID復調・保持部645は、他から参照可能に構成されている。
前記文書・UI処理部650は、上記第1の実施の形態と同様に、スケジュール管理ソフトの入出力画面や、決済管理ソフトの入出力画面等といった、各表示装置50に表示させるべき各種の文書の表示状態を、表示装置50毎に管理する。また、各表示装置50と、この表示装置50上に配置された超音波センサ11A、11Bに付与したID番号との対応を管理する。この対応は、予め設定し対応情報として記憶するようにしてもよく、また、位置指示装置20aが指示されたときに獲得したID番号と、このID番号に対応する表示装置に表示させる文書の表示状態とを対応させて対応情報として新たに登録しこれを管理することにより、運用に応じて対応情報を生成し保持するようにしてもよい。
そして、前記ID復調・保持部645で獲得した応答光の送信元の表示装置50に搭載された超音波センサ11A、11Bを特定するID番号と、前記演算結果保持部642で保持する表示装置50上における位置指示装置20aの位置とから、位置指示装置20aが、複数の表示装置50のうちいずれの表示装置50上に存在し、且つその表示装置50上のいずれの位置を指示しているかを判断する。そして、表示文書記憶部660に格納された表示文書データを参照し、位置指示装置20aで指示された位置が、関連付けられた動作を行う位置であるかどうかを判断し、関連付けられた位置である場合には、指示位置に関連した動作を特定してこれに応じた処理を行い、必要に応じて表示媒体30で表示するための表示データを、通信部670を介して送信する(指定情報生成手段)。また、上記した各機能部に対して動作の指示を出すのに加えて、各機能部からの指示に対する応答を管理する。
また、応答光識別回路620、カウンタ回路630、演算部640、文書・UI処理部650、表示文書記憶部660及び通信部670は、図示を略した、CPU,RAM,ROMおよびフラッシュメモリなどのハードウェア資源と、ROM等に記憶されたソフトウェアとが有機的に協働して、これらの機能を実現している。
次に、位置指示装置20aで位置を指示した場合の処理について、フローチャートに基づいて説明する。図11は、位置指示装置20aで位置を指示した場合の処理の流れを示すフローチャートである。なお、上記第1の実施の形態における図6のフローチャートに示す処理と同一部には同一符号を付与し、その詳細な説明は省略する。
位置指示装置20aは、位置を検出する処理を開始すると、接触センサ21が接触を感知しているかどうかを判断し(ステップS150)、接触を感知したならば、音波送信部615から超音波を発信し(ステップS152)、直後に、カウンタ回路630で時間計測を開始する(ステップS154)。
そして、位置指示装置20aは、光センサ22により表示装置50側からの応答光を検出しない場合、カウンタ回路630での計測時間が規定の時間の範囲になければ位置指示装置20aが位置検出の範囲を超えて指示していると判定し最初の工程に戻り、規定の時間の範囲にあれば、応答光の受信を待つ(ステップS156、S157)。
そして、表示装置50側からの応答光を検出したならば、その受信タイミングから応答光が、何れの超音波センサ11A、11Bに対応する応答光であるかを特定し、且つ、特定した超音波センサ11A又は11BのID番号と、表示装置50との対応を表す対応情報に基づいて、何れかの表示装置50に配置された超音波センサであるかを特定する。そして、光の応答時間から特定した超音波センサまでの距離を計算し、複数の超音波センサこの場合11A及び11Bについて距離を算出したならば(ステップS158aからS162a)、これら超音波センサ11A、11Bまでの距離と、既知の超音波センサ11A、11B間の距離とに基づいて位置指示装置20aの位置を判断する(ステップS164)。
そして、ステップS166に移行し、前記ステップS158aで特定した表示装置50に表示されている表示文書データを参照し、位置指示装置20aが表示媒体30上の関連付けられた動作を行う位置を指示していれば、関連付けられた動作を実行し(ステップS170、)、関連付けられた動作を行う位置を指示していなければ、最初の工程に戻る。
したがって、例えば、図7において、表示装置50A上で、位置指示装置20aを操作すると、位置指示装置20aでは、表示装置50A上の赤外線LED12からの応答光を受信し、この応答光に重畳された超音波センサ11A、11BのID番号(図7の場合、ID=AAA1又はAAA2)を獲得し、このID番号から、位置指示装置20aが表示装置50A上に位置することを認識し、表示装置50Aで表示中の表示文書データを参照し、これに基づいて指示された動作に応じた処理を行う。そして、次に、位置指示装置20aが表示装置50B上に移動すると、位置指示装置20aは、表示装置50B上の赤外線LED12からの応答光を受信し、この応答光に重畳された超音波センサ11A又は11BのID番号を獲得し、このID番号から、位置指示装置20aが表示装置50B上に位置することを認識する。
したがって、今度は、表示装置50B上に表示中の表示文書で指示された位置に対応した処理を行う。同様に、位置指示装置20aが表示装置50C上で操作されると、位置指示装置20aは、表示装置50の赤外線LED12からの応答光を受信し、この応答光に重畳されたID番号を獲得し、このID番号から、位置指示装置20aが表示装置50C上に位置することを認識することができる。
このように、この第2の実施の形態においては、表示装置50の赤外線LED12からの応答光に重畳されたID番号に基づいて、位置指示装置20aが指示している表示装置50を識別するようにしたから、一つの位置指示装置20aによって、複数の表示装置50A〜10Cに対する操作を行うことができ、表示装置50毎に、位置指示装置を個別に設けることなく、複数の表示装置50に対する操作を容易に行うことができ、使い勝手をより向上させることができる。
なお、上記第2の実施の形態においては、3つの表示装置50A〜50Cを備えた場合について説明したが、これに限るものではなく、2つ、或いは4つ以上の表示装置を備えた場合であっても適用することができる。この場合には、前述のように、例えば、ID・復調保持部645で、新たなID番号が通知されたときに、このID番号とこのID番号に対応する表示装置50の表示状態とを対応させてこれを対応情報として新たに管理するように構成すればよく、このようにすることによって、表示装置50の追加を容易に行うことができる。また、このように構成した場合には対応情報として記憶する必要はなく、運用状態に応じて必要な対応情報のみを保存するようにすることも可能である。
また、上記第2の実施の形態においては、超音波センサ11Aに対応するID番号と、超音波センサ11Bに対するID番号とを異なる番号にした場合について説明したがこれに限るものではなく、音波信号を受信した超音波センサが配置されている表示装置50を特定することができればよいから、超音波センサ11A及び超音波センサ11Bに対するID番号を同一のID番号としてもよいことはいうまでもない。
また、この第2の実施の形態においても、表示装置50上における超音波センサ11A、11Bの位置は、利用する情報端末装置1aに応じて、設定可能としても良く、また、超音波センサ11は、2個に限らず3個以上備えられ、位置を検出する際には、位置指示装置20aの位置に応じて用いる超音波センサ11が適切に選択されても良い。
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
図12は、本発明の第3の実施の形態における位置検出装置が適用される情報端末装置1bを示す図である。
図12に示すように、この第3の実施の形態における情報端末装置1bは、位置指示装置(移動体)20bと、複数の表示装置(表示手段)60(図12の場合は3つ)と、を備えている。
そして、前記表示装置60は、図13に示すように、上記第1の実施の形態と同様に形成された基体40と、その略中央部に埋設された表示媒体30と、信号入力部45とを備え、さらに、基体40の表面の一方の端部上に、所定の距離を保って、超音波を発信するトランスデューサ61A、61Bが固定され、また、これらトランスデューサ61A及び61B間の中央部には、赤外線領域の光を受けてこれを電気信号に変換する光センサ63が固定されている。なお、この光センサ63は必ずしもトランスデューサ61A及び61B間の中央部に設けられている必要はなく、後述の位置指示装置20の赤外線LED66と光センサ63との間で光信号を授受することのできる位置であればどの位置であってもよい。
また、前記位置指示装置20bは、上記第1の実施の形態と同様に外観視ペン状に形成され、先端部65から67と把持部68とから構成され、前記先端部は、接触センサ65、赤外線領域の光を発光する赤外線LED66、前記トランスデューサ61A、61Bで発信された超音波を受信可能な超音波センサ67とから構成され、これら接触センサ65、赤外線LED66、超音波センサ67は、上記第1の実施の形態における、接触センサ21、赤外線LED12、超音波センサ11のそれぞれと同等の機構構成を有している。また、前記把持部68には、上記第1の実施形態と同様に、電気信号を処理する機能、情報を記憶する機能、情報を送信する機能等を備えている。
図14は、第3の実施の形態における、表示装置60及び位置指示装置20bの機能の概略を示すブロック図である。
表示装置60は、図14に示すように、光受信部(起測信号受信部)715と、遅延カウンタ(遅延手段)720と、音波送信部(個別反応信号送信部)735と、通信部(表示データ受信部)750及び表示処理部760とから構成され、通信部750及び表示処理部760は、上記第2の実施の形態における、通信部540及び表示処理部550と同等に構成されている。
前記光受信部715は、前記光センサ63と復調ID選択部710とから構成される。この復調ID選択部710は、前記光センサ63で検出した検出信号からID番号を獲得し、予め自己の表示装置60に付与されたID番号と一致するとき出力を活性化する機能を備える。具体的には、復調ID選択部710は、獲得したID番号と自己のID番号とが一致するとき、遅延カウンタ720を起動する信号を出力する。
前記遅延カウンタ720は、2系統の信号を出力可能に構成され、前記復調ID選択部710によって起動されると起動時点からの経過時間を計測し、前記トランスデューサ61A及び61Bに対応して予め設定された遅延時間D1、D2が経過した時点で、トランスデューサ61A、61Bの駆動を指示する指令信号を超音波送信部735に向けて出力する。
超音波送信部735は、トランスデューサ61A、61Bと、これらをそれぞれ駆動するための超音波駆動回路730A、730Bとから構成される。前記超音波駆動回路730A、730Bは、それぞれトランスデューサ61A又は61Bの駆動を指示する令信号を受信したとき対応するトランスデューサ61A、61Bを駆動し、超音波を発信させる。
このように、表示装置60は、光センサ63の検出信号に基づき自己のID番号が通知されたことを検出したときには、図14に示すように、予め設定された所定の遅延時間D1、D2だけ遅延したタイミングで、トランスデューサ61A、61Bを駆動して超音波を発信させる。
一方、前記位置指示装置20bは、図14に示すように、接触センサ(接触検出手段)65と、光送信部(起測信号送信部)815と、超音波センサ(個別反応信号受信部)67と、位置取得手段825と、文書・UI処理部850と、表示文書記憶部(管理手段)860と、通信部(表示データ送信部)870とを備えている。
前記光送信部815は、赤外線駆動部810と、赤外線LED66とで構成される。前記赤外線駆動部810は、タイミング発生回路811と、駆動信号変調部812と、赤外線駆動回路813とを備えている。前記タイミング発生回路811は、上記第2の実施の形態におけるタイミング発生回路611と同様に構成され、その出力パルスは駆動信号変調部812及び位置取得手段825に入力され、駆動信号変調部(識別情報付加手段)812では、タイミング発生回路811からのパルス信号を受信する間、通信先の表示装置60を特定する予め設定したID番号で変調した駆動信号を生成してこれを赤外線駆動回路813に出力し、赤外線駆動回路813はこの駆動信号に応じて赤外線LED66を駆動する。なおこのID番号は、例えば、別途、後述の文書・UI処理部830により設定される、通信対象の表示装置を検索するための、仕向けID番号に設定される。
前記位置取得手段825は、応答識別回路(基準体識別手段)820と、上記第2の実施の形態と同様に構成されたカウンタ回路(時間計測手段)830と、演算部(位置取得手段、距離算出手段)840とから構成される。
前記応答識別回路820には、超音波センサ67の検出信号が入力されると共に、タイミング発生回路811の出力パルスが入力される。この応答識別回路820は、タイミング発生回路811からのパルス信号を基準に、前記表示装置60の遅延カウンタ720における遅延時間D1、D2に応じたウィンドウにより、超音波センサ67の検出信号を時間的に識別し、識別した検出信号を識別出力A又は識別出力Bの何れかに振り分けてカウンタ回路830に出力する。つまり、表示装置60側では、光センサ63で検出した検出信号に重畳されているID番号が自己を特定するID番号であるときにその応答して、所定の遅延時間が経過したときに超音波を発生するから、図15に示すように、位置指示装置20bでは、赤外線LED66を発光した後、所定の遅延時間D1及びD2が経過した時点で、超音波信号を検出することになる。
カウンタ回路830は、前記タイミング発生回路811の出力パルスと、前記応答識別回路820からの識別出力Aを系統Aのストップ信号、識別出力Bを系統Bのストップ信号として個別に入力し、前記タイミング発生回路811からスタート信号としてパルス信号を入力した時点から、前記系統Aのストップ信号を入力するまでの時間及び系統Bのストップ信号を入力するまでの時間をそれぞれ個別に計測し、演算部840の座標演算部841は、カウンタ回路830から受信した信号から、上記第2の実施の形態と同様の手順で位置指示装置20bと2つのトランスデューサ61A、61Bとの距離を算出すると共に、算出したそれぞれの距離から位置指示装置20bの位置を算出し、その算出結果を演算結果保持部842で保持する。この演算結果保持部842は他から参照可能に構成されている。
前記文書・UI処理部850は、上記第2の実施の形態の文書・UI処理部650と同様に、各表示装置60に表示させるべき文書の表示状態を、表示装置60毎に管理し、また、各表示装置60と、この表示装置60に付与したID番号との対応を管理する。また、接触センサ65で接触を感知したとき、管理している表示装置60のID番号を仕向けID番号として駆動信号変調部812に通知し、このID番号に対応する応答を超音波センサ67で検出したかどうかを監視する。そして、仕向けID番号に対応する応答を超音波センサ67で検出しないときには、このID番号に対応する表示装置上に位置指示装置20bが存在しないとして、次のID番号を仕向けID番号として通知し、超音波センサ67で応答を検出するまで順にID番号を更新する。そして、超音波センサ67で応答を検出したときこのときの仕向けIDを、位置指示装置20bが存在する表示装置60を特定するID番号として認識し、以後、接触センサ65で接触を感知しなくなるまでの間、このID番号を仕向けID番号として設定する(基体特定手段)。そして、接触センサ65で接触を感知しなくなったとき、この仕向けID番号をクリアし、接触センサ65で次に接触を感知する状態となったときには、再度仕向けID番号の検索を行う。
そして、文書・UI処理部850は、前記仕向けIDとして設定したID番号と、前記演算結果保持部842で保持する表示装置60上における位置指示装置20bの位置とから、位置指示装置20bが、複数の表示装置60のうちいずれの表示装置上に存在し、且つその表示装置上のいずれの位置を指示しているかを判断し、表示文書記憶部860に格納された表示文書データを参照し、位置指示装置20bで指示された位置が、関連付けられた動作を行う位置であるかどうかを判断し、関連付けられた位置である場合には、指示位置に関連した動作を特定しこれに応じた処理を行い、必要に応じて表示媒体30で表示するための表示データを、通信部870を介して送信する(指定情報生成手段)。また、上記した各機能部に対して動作の指示を出すのに加えて、各機能部からの指示に対する応答を管理する。
そして、応答識別回路820、カウンタ回路830、演算部840、文書・UI処理部850、表示文書記憶部860及び通信部870は、上記第2の実施の形態と同様に、図示を略した、CPU,RAM,ROMおよびフラッシュメモリなどのハードウェア資源と、ROM等に記憶されたソフトウェアとが有機的に協働して、これらの機能を実現している。
次に、位置指示装置20bで位置を指示した場合の処理について、フローチャートに基づいて説明する。
図16は、位置指示装置20bで位置を指示した場合の処理の流れを示すフローチャートである。
位置指示装置20bは、位置を検出する処理を開始すると、上記第1の実施の形態と同様にして、接触センサ65が接触を感知しているかどうかを判断し(ステップS180)、接触を感知していなければステップS181に移行して、最近の接触から所定期間が経過しているかどうかを判断し、所定期間を越えて接触が検出されなかった場合にはステップS182に移行し、前記仕向けID番号を予め設定した初期値に更新した後に最初の工程に戻り、所定期間が経過していない場合にはID番号は変更せずに最初の工程に戻る。一方、接触を感知したならば、ステップS183に移行し、仕向けID番号として設定されているID番号で変調した駆動信号を生成し、これに応じて赤外線LED66を駆動する。なお、仕向けID番号は、起動時には初期値が設定されている。
赤外線LED66を駆動すると、直後に、カウンタ回路830で時間計測を開始し(ステップS184)、ステップS186に移行して、超音波センサ67で超音波を検出したかどうかを判断し、超音波を検出していない場合には、カウンタ回路830で時間計測を開始してからの経過時間が規定の時間の範囲内であるかどうかを判断し(ステップS188)、規定の時間の範囲内であるときにはステップS186に戻って引き続き超音波が検出されたかどうかを判断する。
そして、規定の時間の範囲内に超音波を検出しない場合には順次仕向けID番号を更新し(ステップS189)、変調に用いるID番号を順次更新して赤外線LED66を駆動する。一方、規定の時間の範囲内に応答として超音波を検出したときには、ステップS190に移行し、超音波を受信するまでの計測時間をもとにトランスデューサ61A及び61Bのいずれからの超音波を受信したかを判断する。次いで、ステップS192に移行し、超音波を受信するまでの計測時間をもとに応答したトランスデューサまでの距離を算出し、次いで、ステップS194で、複数のトランスデューサからの距離を取得することができたかを判断し、できていなければ、ステップS186の工程に戻って超音波の受信を待つ。
そして、複数のトランスデューサまでの距離を検出することができた場合には、ステップS196に移行し、赤外線LED66により発光した時点から、超音波信号を受信するまでの経過時間に基づいて、上記第1及び第2の実施の形態と同様にして移動体の位置を計算する。この計算は、上記第1及び第2の実施の形態では、超音波を発信した時点から赤外線信号を受信するまでの経過時間に基づいて移動体の位置を算出するようにしたのに対し、赤外線LED66により発光した時点から、超音波信号を受信するまでの経過時間に基づいて移動体の位置を算出するようにすればよく同様の手順で算出することができる。
そして、ステップS198に移行し、現時点で仕向けID番号として設定されているID番号で特定される表示装置60上に位置指示装置20bが存在すると判断し、この表示装置60に表示されている表示文書データを参照し、位置指示装置20bが表示媒体30上の関連付けられた動作を行う位置を指示していれば、関連付けられた動作を実行し(ステップS202)、このとき、終了を指示する位置を指示していれば処理を終了する。一方、位置指示装置20bが関連付けられた動作を行う位置を指示していなければ最初の工程に戻る。
したがって、例えば、図12において、表示装置60A上で、位置指示装置20bを操作すると、位置指示装置20bでは、表示装置60側からの超音波を検出するまで、ID番号を順次更新しながら、ID番号に応じて変調した駆動信号により赤外線LED66を駆動し、各表示装置60では、自己のID番号に応じた赤外線の検出信号を受信したとき所定の遅延時間をもってトランスデューサから超音波をそれぞれ発信する。例えば仕向けID番号の初期値として、表示装置60Aを特定するID番号が設定されている場合には、表示装置60Aでは、自己を特定するID番号であることから、赤外線を検出した時点から所定の遅延時間D1、D2が経過した時点で、応答として超音波を発信する。
位置指示装置20bでは、超音波を受信したことからこのときの仕向けID番号として設定されたID番号を、位置指示装置20bが存在する表示装置のID番号として認識し、このID番号に対応する表示装置60A上に位置指示装置20bが存在すると判断する。そして、表示装置60Aに表示されている表示文書データを参照し、位置指示装置20bの指示位置に応じた処理を行う。
次に、位置指示装置20bが表示装置60B上で操作されると、位置指示装置20bは、再度ID番号を初期値から順次更新して赤外線LED66を駆動する。表示装置60Bでは、自己のID番号に応じた赤外線の検出信号を受信したとき応答し、超音波を発信する。これによって位置指示装置20bでは超音波を受信したときの仕向けID番号として設定されたID番号から、位置指示装置20bが存在する表示装置を60Bとして特定する。
続いて、位置指示装置20bが表示装置60C上で操作されると、位置指示装置20bでは、仕向けID番号を初期値から順次更新して赤外線LED66を駆動し、表示装置60Cでは、自己に対応するID番号が赤外線の検出信号として通知されたときに、応答として超音波を発信し、位置指示装置20bでは、このときの仕向けID番号として設定されているID番号に対応する表示装置60C上に位置指示装置20bが存在すると認識し、この表示装置60Cに表示している表示画像データを特定し、いずれの動作が指示されたかどうかを認識し、これに応じた処理を行う。
このように、この第3の実施の形態においては、表示装置60側が、自己を特定するID番号が通知されたときに応答することで、位置指示装置20b側で、この位置指示装置20bが存在する表示装置60を識別するようにしたから、この場合も、一つの位置指示装置20bによって、複数の表示装置60に対する操作を行うことができ、使い勝手をより向上させることができる。
なお、ID番号の更新の際は、初期値から順次行う代わりに、最近に使ったものから適用されるよう使用された履歴の近い順に更新リストを整序するなどしてもよい。また、終了操作を行ったID番号は、更新リストの末尾に加える等としてもよい。
なお、上記第3の実施の形態では、図12に示すように、3つの表示装置60A〜60Cに対して、一つの位置指示装置20bで操作するようにした場合について説明したが、例えば、2つ又は4以上の表示装置60を備えた場合であっても適用することができる。
また、例えば、図14に示すように、表示装置60側に、自己を特定するID番号を、超音波信号を変調して送信するための固有情報変調部790を設け、また、位置指示装置20bにID番号が重畳された超音波信号を検出したときそのID番号を復調しこれを保持するID復調・保持部890を設けておく。そして、情報端末装置1bに新規に表示装置60を追加する場合には、固有情報変調部790からID番号を重畳した超音波信号を発生するようにし、これを受信した位置指示装置20b側では、この超音波信号からID番号を復調し、この復調したID番号で特定される表示装置60が新たに追加されたとして認識するようにしてもよい。
このようにすることによって、この第3の実施の形態においても、表示装置60を容易に追加することができる。また、このように、追加された側の表示装置60からID番号を通知し位置指示装置20b側でこれを管理するようにした場合には、ID番号と表示装置60との対応情報を予め設定し記憶しておく必要はなく、運用状況に応じて対応情報を生成することによって必要な対応情報のみを管理することになり、不要な表示装置に対応するID番号を仕向けID番号として設定することを回避し、仕向けID番号の検索をより速やかに行うことができる。
なお、この第3の実施の形態では、起測信号として赤外線を用いるようにしているから、表示文書データを伝達するための手段として、赤外線を用いるようにすれば、起測信号を送信するための手段と、情報伝達を行う手段とを、共用することができその分、部品点数を削減することができる。
また、この第3の実施の形態においても、前記トランスデューサ61の位置は、利用する情報端末装置1に応じて、設定可能としても良く、また、このトランスデューサ61は、2個に限らず3個以上備えられ、位置を検出する際には、位置指示装置20bの位置に応じて利用するトランスデューサ61が適切に選択されても良い。
また、上記第2の実施の形態では、個別反応信号送信部としての光送信部525を共用し、また、第3の実施の形態においては、起測信号受信部としての光受信部715を共用するようにした場合について説明したがこれに限るものではなく、上記第1の実施の形態と同様に、超音波センサと赤外線LEDとを備えた基準体を複数備えるように構成することも可能である。同様に、上記第1の実施の形態において、前記光送信部525を、二つの基準体10A、10Bにおいて共用するように構成することも可能である。
また、上記第2及び第3の実施の形態においても、位置指示装置20a、20bの形状は、外観視ペン状に限定されず、どのような形状であっても良く、例えば、携帯型の電話機にこの位置指示装置20a、20bの機能を備えても良い。また、位置指示装置20a、20b側で、超音波センサ11A、11Bが設置された位置、或いはトランスデューサ61A、61Bが設置された位置の情報を有し、超音波センサ或いはトランスデューサ間の距離を参照すること無く、複数の超音波センサ或いはトランスデューサからの距離に基づき、位置指示装置20a、又は10bの位置を算出しても良い。
なお、上記各実施の形態において、位置検出装置による位置検出結果は、メニュー選択等の領域の指示のみならず、手書き文字や手書き図形の入力等にも用いることができる。
また、上記各実施の形態においては、情報端末装置は、1つの位置指示装置と、1つ以上の表示媒体を備えた基体又は表示装置とを備える場合について説明したが、前記位置指示装置を複数備える構成とすることも可能である。すなわち、位置指示装置側で表示画像データを管理するようにしているから、1つの表示装置に対して複数の位置指示装置が操作可能な場合であっても、操作している位置指示装置に対応した表示文書を的確に表示させることができる。
本発明の位置検出装置の第一の実施形態が適用される情報端末装置の外観を示す図。 基準体の機能の概略を示すブロック図。 位置指示装置の機能の概略を示すブロック図。 位置指示装置と基準体との信号の授受を説明するためのタイミング図。 位置検出の方法を示す概略説明図。 位置指示装置で位置を指示した場合の処理の流れを示すフローチャート。 第2の実施の形態における情報端末装置の一例を示す図。 位置指示装置及び表示装置の外観を示す図。 位置指示装置及び表示装置の機能の概略を示すブロック図。 位置指示装置と表示装置との信号の授受を説明するためのタイミング図 第2の実施の形態において、位置指示装置で位置を指示した場合の処理の流れを示すフローチャート。 第3の実施の形態における情報端末装置の一例を示す図。 位置指示装置及び表示装置の外観を示す図。 位置指示装置及び表示装置の機能の概略を示すブロック図。 位置指示装置と表示装置との信号の授受を説明するためのタイミング図。 第3の実施の形態において、位置指示装置で位置を指示した場合の処理の流れを示すフローチャート。
符号の説明
1、1a、1b…情報端末装置、10…基準体、11、67…超音波センサ、12…赤外線LED、20、20a、20b…位置指示装置、21、65…接触センサ、22…光センサ、23…トランスデューサ、30…表示媒体、40…基体、45…信号入力部、50、60…表示装置、110…超音波信号検出部、115…音波受信部、120…LED駆動部、125…光送信部、130…遅延処理部、131…遅延時間設定部、135…遅延手段、210…超音波駆動部、215…音波送信部、220…基準体識別部、225…位置取得手段、230…時間計測部、240…演算部、250…制御部、260…表示文書記憶部、270…通信部、515A、515B…音波受信部、525…光送信部、530A、530B…遅延カウンタ、535A、535B…駆動信号変調部、540…通信部、550…表示処理部、615…音波送信部、625、825…位置取得手段、650…文書・UI処理部、660…表示文書記憶部、670…通信部、715…光受信部、720…遅延カウンタ、735…音波送信部、750…通信部、760…表示処理部、815…光送信部、850…文書・UI処理部、860…表示文書記憶部、870…通信部。

Claims (12)

  1. 移動体と、複数の基準体とを備えた位置検出装置であって、
    前記基準体は、
    起測信号を受信する起測信号受信部と、
    前記起測信号を受けて個別反応信号を送信する個別反応信号送信部と、を有し、
    前記移動体は、
    前記起測信号を前記複数の基準体に送信する起測信号送信部と、
    前記複数の基準体からの個別反応信号を受信する個別反応信号受信部と、
    前記起測信号の送信から前記個別反応信号の受信までの時間を計測し、当該時間より得られる前記基準体から前記移動体までの距離に基づいて、前記移動体の位置を取得する位置取得手段と、を有し、
    前記基準体は、前記個別反応信号の送信を、前記起測信号を受信してから前記複数の基準体毎に異なる所定の時間遅らせる遅延手段を備えることを特徴とする位置検出装置。
  2. 請求項1に記載の位置検出装置において、
    前記起測信号は、音波の信号および光の信号のうちの何れか一方の信号であって、前記個別反応信号は、前記音波の信号および前記光の信号のうちの他方の信号であることを特徴とする位置検出装置。
  3. 請求項1記載の位置検出装置において、
    前記起測信号は音波の信号、前記個別反応信号は光の信号であって、前記複数の基準体は、これら複数の基準体間で、前記個別反応信号送信部を共用することを特徴とする位置検出装置。
  4. 請求項1記載の位置検出装置において、
    前記起測信号は光の信号、前記個別反応信号は音波の信号であって、前記複数の基準体は、これら複数の基準体間で、前記起測信号受信部を共用することを特徴とする位置検出装置。
  5. 請求項1から請求項4の何れか1項に記載の位置検出装置において、
    前記位置取得手段は、前記起測信号を送信してから前記個別反応信号を受信するまでの所要時間を計測する時間計測手段と、
    前記所要時間に基づいて、前記複数の基準体からの距離をそれぞれ算出する距離算出手段と、
    前記複数の基準体からの距離、および前記複数の基準体の間の距離に基づいて、前記移動体の位置を算出する位置算出手段とを備えることを特徴とする位置検出装置。
  6. 請求項1に記載の位置検出装置において、
    前記位置取得手段は、前記所定の時間を含んだ前記所要時間の長さから、前記複数の基準体を識別する基準体識別手段を備えることを特徴とする位置検出装置。
  7. 請求項1から請求項6の何れか1項に記載の位置検出装置において、
    前記起測信号送信部は、前記起測信号を、所定の間隔で断続的に送信することを特徴とする位置検出装置。
  8. 請求項1から請求項7の何れか1項に記載の位置検出装置において、
    前記移動体は、接触を検出する接触検出手段を備えることを特徴とする位置検出装置。
  9. 請求項8に記載の位置検出装置において、
    前記移動体は、前記接触検出手段が接触を検出することで前記起測信号の送信を開始することを特徴とする位置検出装置。
  10. 請求項1から請求項9の何れか1項に記載の位置検出装置において、
    前記複数の基準体を有する基体を複数備え、
    前記個別反応信号送信部は、当該個別反応信号送信部が属する基体を特定する識別情報を前記個別反応信号に付加する識別情報付加手段を有し、
    前記移動体は、前記識別情報で特定される基体を、当該移動体が現時点で存在する基体として特定する基体特定手段を備えることを特徴とする位置検出装置。
  11. 請求項1から請求項9の何れか1項に記載の位置検出装置において、
    前記複数の基準体を有する基体を複数備え、
    前記個別反応信号送信部は、当該個別反応信号送信部が属する基体を特定する予め設定した識別情報を受信したとき前記個別反応信号を送信し、
    前記起測信号送信部は、前記個別反応信号を受信するまでの間、前記識別情報を順次更新して前記起測信号に付加する識別情報付加手段を有し、
    前記移動体は、前記個別反応信号を受信したときに、当該個別反応信号に対応する起測信号に付加した識別情報で特定される基体を、当該移動体が現時点で存在する基体として特定する基体特定手段を備えることを特徴とする位置検出装置。
  12. 請求項1から請求項11の何れか1項に記載の位置検出装置を備え、
    表示手段に割りつけられた複数の指示領域に対応する情報を表示するようにした情報端末装置であって、
    前記移動体は、
    前記指示領域の前記表示手段上での表示位置と当該表示位置に割りつけられた指示領域との対応を管理する管理手段と、
    前記位置検出装置で検出された前記移動体の位置から、前記管理手段での管理情報に基づき、指示された指示領域を特定し、特定した指示領域に割りつけられた情報を生成する指定情報生成手段と、
    前記指示領域を表示する指示画面及び前記指定情報生成手段で生成した指定情報を、前記表示手段で表示する表示データを生成し、これを送信する表示データ送信部と、を備え、
    前記表示手段は、
    前記表示データ送信部で送信される表示データを受信する表示データ受信部を備え、
    当該表示データ受信部で受信した表示データを表示するようになっていることを特徴とする情報端末装置。
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