JP2006125685A - ガス調理器 - Google Patents

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充真 松村
Mitsuo Yokohata
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Abstract

【課題】燃焼中に鍋無しを検出すると燃焼量を絞る機能を有するガス調理器において、調理内容に応じて自動的に燃焼量を絞る機能を解除する手段を設け、使い勝手と安全性を確保したガス調理器を提供する。
【解決手段】鍋有無検出手段11で検出される鍋なし検知信号の検知パターンによって、鍋なし検知時の火力絞り動作を解除するか否かを自動的に判別する火力絞り解除手段を設け、調理の種類によって火力絞りの解除が必要と判別した時は自動的に火力絞り解除手段を作動させ、所定の条件において前記火力絞り解除手段の作動を停止させることで、使用者が意識的に行わなければならない解除キーの操作を省略し、使い勝手と安全性を高める。
【選択図】図3

Description

本発明は、鍋有無検出手段を搭載し、鍋の載置状態に応じて火力を可変するようにしたガス調理器に関するものである。
従来、この種の調理器は、鍋有無検知センサにより鍋の有無を検出し、燃焼中に鍋が載置されていない状態を検出すると燃焼量を絞ったり、また、一定時間鍋が載置されていない状態が継続すると自動消火するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、使い勝手の観点から上記鍋有無検知センサの信号に応じて鍋が載置されていないときに燃焼量を絞る動作を解除するための解除キーを設けものが考えられている。
図7は、前記特許文献1に記載された従来の調理器を示すものである。図7に示すように、調理容器の温度を検出する温度検出手段5と、動作状態等を点灯により報知する表示手段6と、操作状態や異常発生時等に音声により報知する音声報知手段9と、鍋の有無を検出する鍋有無検出手段11と、制御手段2から構成されている。なお、図中4は調理容器を加熱する加熱手段3の燃焼量を制御する加熱制御手段、7は加熱手段3の加熱、停止等の指示を制御手段2に入力する操作手段で、10は加熱手段3に点火をおこなう点火手段ある。
特開平8−86445号公報
しかしながら、前記従来例の構成では、炒め物などでは高火力が必要であるにもかかわらず、鍋振りにより火力を絞ったり、戻したりする際の遅れにより頻繁な鍋振りでは火力が足りなかったり、使用者が煩わしさを感じたり、動作させる際の電力消費が大きくなるという問題があり、そのために、操作部等に鍋無し時の火力絞りを解除するキーを設け、使用者が前記解除キーを操作することで、鍋なし検知時の火力絞り動作を強制的に解除するようになっている。この場合、火力絞り動作を解除するためには使用者が意識的に操作部に設けられている解除キーを操作する必要があり、使い勝手の面で煩わしさを感じたり、忘れて調理を行う場合がある。
また、炒め物のように常に鍋振り操作を行う場合は、使用者が意識的に解除キーの操作を行うことで火力絞り動作を解除できるが、カレーなどの調理では、はじめに肉や野菜を炒めたあとに水を入れて煮込むという一連の調理作業のために、解除キーの操作を行わないケースがあり、初期の炒め調理で鍋振り操作に同期して火力が絞られるため、火力不足を感じることになる。この事態を回避するため解除キーを操作すると、炒め調理が終わって煮込み調理に入っても火力絞り動作の解除がなされたままで放置されるケースが多く、煮込み時に鍋無しを検知しても、火力を絞らないため、鍋を持ち上げて移動させたりするときに、炎が着衣等の可燃物に引火する恐れがあるとともに、調理が終わり鍋を移動させたまま火を消し忘れた場合に、エネルギーを無駄に消費したりするという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、鍋有無検出手段で検出される鍋なし検知信号の検知パターンによって、鍋なし検知時の火力絞り動作を解除するか否かを自動的に判別する自動火力絞り解除手段を設け、調理の種類によって火力絞りの解除が必要と判別した時は自動的に火力絞り解除手段を作動させ、所定の条件において前記火力絞り解除手段の作動を停止させることで、使用者が意識的に行わなければならない解除キーの操作を省略し、使い勝手の向上を図るとともに、自動判別が困難な場合あるいは使用者の固有の使い方に対応させるための手動火力絞り解除手段を設け、前記手動火力絞り解除手段を優先させることで安全性を配慮したガス調理器を提供することを目的とするものである。
前記従来の課題を解決するために、本発明のガス調理器は、鍋有無検出手段の信号で加熱手段の燃焼量を変更するとともに、鍋有無検出手段が鍋なしを検出すると加熱手段の燃焼量を所定値まで減少させ、鍋有無検出手段が鍋ありを検出すると加熱手段の燃焼量を所定値まで増大させるガス調理器であって、制御手段は、燃焼開始後に鍋有無検出手段で検出される所定時間内の鍋なし検知信号の検知パターンによって、鍋なし検知時の火力絞り動作を解除するか否かを自動的に判定する自動火力絞り解除手段と、使用者が意識的に解除キーを操作することで火力絞り動作を強制的に解除する手動火力絞り解除手段を有し、前記手動火力絞り解除手段が前記自動火力絞り解除手段に優先して作用するとともに、前記火力絞り解除手段で火力絞り動作が解除されるまでは鍋なし検知時の火力絞り動作を高速で行うようにしたしたものである。
上記発明によれば、まず、鍋有無検出手段により鍋の載置状態に応じて火力を可変する構成となっているため、鍋なし状態のときは火力を絞って燃焼を行うことができ、鍋の移動時に袖口等の衣服に引火するという事態を回避することが可能となる。また、調理の種類によって頻繁に鍋を移動させるような場合は、自動火力絞り解除手段または手動火力絞り解除手段で鍋なし検知時の火力絞り動作を行わないようにすることも可能であり、使い勝手の向上が図れるものである。また、手動火力絞り解除手段を自動火力絞り解除手段に優先させることで、自動判別が困難な場合あるいは使用者の固有の使い方に対応させることができるためより高い安全性の確保が可能となり、さらに、自動火力絞り解除手段は、燃焼開始後に鍋有無検出手段で検出される鍋なし検知信号の検知パターンによって、鍋なし検知時の火力絞り動作を解除するか否かを自動的に判別するようにしているため、使用者が意識的に解除キー等により手動で解除操作をする必要がなく、使い勝手のよいガス調理器を提供することができる。
本発明のガス調理器は、鍋有無検出手段で検出される鍋なし検知信号の検知パターンによって、鍋なし検知時の火力絞り動作を解除するか否かを自動的に判別する火力絞り解除手段を設け、調理の種類によって火力絞りの解除が必要と判別した時は自動的に火力絞り解除手段を作動させ、所定の条件において前記火力絞り解除手段の作動を停止させることで、使用者が意識的に行わなければならない解除キーの操作を省略し、使い勝手の向上が図れるとともに、自動判別が困難な場合あるいは使用者の固有の使い方に対応させるための手動火力絞り解除手段を設け、前記手動火力絞り解除手段を優先させることで安全性を配慮したガス調理器を提供することができる。
第1の発明は、鍋を加熱する加熱手段と、前記加熱手段の燃焼量を可変する燃焼量可変御手段と、前記燃焼量可変手段を制御する制御手段と、鍋の温度を検出する温度検出手段と、前記加熱手段への点火動作を行う点火手段と、前記制御手段に操作信号を入力する操作手段と、加熱状態等を表示する表示手段と、鍋の載置状態を検出する鍋有無検出手段とを備え、前記鍋有無検出手段の信号で前記加熱手段の燃焼量を変更するとともに、鍋有無検出手段が鍋なしを検出すると加熱手段の燃焼量を所定値まで減少させ、鍋有無検出手段が鍋ありを検出すると加熱手段の燃焼量を所定値まで増大させるガス調理器であって、前記制御手段は、燃焼開始後に鍋有無検出手段で検出される所定時間内の鍋なし検知信号の検知パターンによって、鍋なし検知時の火力絞り動作を解除するか否かを自動的に判定する自動火力絞り解除手段と、使用者が意識的に解除キーを操作することで火力絞り動作を強制的に解除する手動火力絞り解除手段を有し、前記手動火力絞り解除手段が前記自動火力絞り解除手段に優先して作用するとともに、前記火力絞り解除手段で火力絞り動作が解除されるまでは鍋なし検知時の火力絞り動作を高速で行うようにしたことを特徴とするものである。
本発明によれば、まず、鍋有無検出手段により鍋の載置状態に応じて火力を可変する構成となっているため、鍋なし状態のときは火力を絞って燃焼を行うことができ、鍋の移動時に袖口等の衣服に引火するという事態を回避することが可能となる。また、調理の種類によって頻繁に鍋を移動させるような場合は、自動火力絞り解除手段または手動火力絞り解除手段で鍋なし検知時の火力絞り動作を行わないようにすることも可能であり、使い勝手の向上が図れるものである。また、手動火力絞り解除手段を自動火力絞り解除手段に優先させることで、自動判別が困難な場合あるいは使用者の固有の使い方に対応させることができるためより高い安全性の確保が可能となり、さらに、自動火力絞り解除手段は、燃焼開始後に鍋有無検出手段で検出される鍋なし検知信号の検知パターンによって、鍋なし検知時の火力絞り動作を解除するか否かを自動的に判別するようにしているため、使用者が意識的に解除キー等により手動で解除操作をする必要がなく、使い勝手のよいガス調理器を提供することができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、火力絞り解除手段は、燃焼開始後に鍋有無検出手段で検出される鍋なし検知信号の回数によって、鍋なし検知時の火力絞り動作を解除するか否かを判定するようにしたことを特徴とするものである。
本発明によれば、燃焼開始後の鍋なし検知信号の回数によって判別するようにしているため、鍋振り操作を頻繁に伴う炒めもの調理等を確実に検出することができ、炒めもの調理時には火力絞り解除手段を作動させることで、火力絞り動作に伴う火力不足の問題を解消することができ、また、燃焼開始直後の調理内容が特定できない期間は鍋なし検知信号に応じて火力絞り動作を行うことで安全性も確保できる。
第3の発明は、上記第1の発明において、火力絞り解除手段は、燃焼開始後に鍋有無検出手段で検出される鍋なし検知信号のON時間とOFF時間及び回数によって、鍋なし検知時の火力絞り動作を解除するか否かを判定するようにしたことを特徴とするものである。
本発明によれば、上記第1の発明に加え、鍋なし検知信号のON時間とOFF時間で調理内容を確定するようにしているため、より精度の高い調理内容を特定することができ、火力絞り動作を解除する必要の有る調理を精度よく限定することで、より使い勝手のよいガス調理器を提供することができる。
第4の発明は、上記第1の発明において、予め定めた基準パターンを格納する記憶手段を備え、火力絞り解除手段は、燃焼開始後の所定時間内に鍋有無検出手段で検出される鍋なし検知信号の検知パターンと前記記憶手段に格納してある基準パターンを比較して鍋なし検知時の火力絞り動作を解除するか否かを判定するようにしたことを特徴とするものである。
本発明によれば、上記第1の発明に加え、調理内容に応じて定めた標準的な鍋振り操作に伴って発生する鍋なし検知信号のパターンを基準パターンとして設定し、実際の調理時に発生する鍋なし検知信号のパターンと比較して調理内容を特定するようにしているため、火力絞り動作を解除する必要の有る調理内容をより精度よく限定することが可能となり、より使い勝手のよいガス調理器を提供することができる。
第5の発明は、上記第4の発明において、記憶手段の基準パターンは、火力絞り解除手段で比較判定されたときの検知パターンを学習し、随時更新するようにしたことを特徴とするものである。
本発明によれば、使用者の鍋操作パターンに応じて基準パターンを更新することになるため、調理内容に即したより精度の高い鍋なし検知が可能となり、より使い勝手のよいガス調理器を提供することができる。
第6の発明は、上記第1〜5のいずれかの発明において、操作手順等を音声により報知する音声報知手段を備え、火力絞り解除手段で火力絞り動作を解除するように判定された場合、表示手段または音声報知手段により火力絞り動作解除状態であることを表示または報知するようにしたことを特徴とするものである。
本発明によれば、調理の種類によって頻繁に鍋を移動させるような場合は、火力絞り解除手段で自動的に鍋なし検知時の火力絞り動作を行わないようにしているため、使い勝手の向上を図ることが可能であるとともに、表示手段又は音声報知手段で使用者にその旨を伝えることで使用時の注意喚起を行い、使い勝手と安全性を配慮したガス調理器を提供することができる。
第7の発明は、上記第1〜6のいずれかの発明において、制御部は、火力絞り解除手段で火力絞り動作を解除するように判定された後、所定の条件で火力絞り動作の解除を禁止し、再度火力絞り動作に戻すようにしたことを特徴とするものである。
本発明によれば、火力絞り解除手段で調理の種類によって火力絞りの解除が必要と判別した時は自動的に火力絞り解除手段を作動させ、所定の条件、例えば、鍋なし検知信号が所定期間入力されない場合や温度検出手段が所定温度で安定状態を維持した場合において、前記火力絞り解除手段の作動を停止させることで、使用者が意識的に行わなければならない解除キーの操作を省略し、使い勝手と安全性を配慮したガス調理器を提供することができる。
第8の発明は、上記第7の発明において、制御部が火力絞り動作の解除を禁止した場合、表示手段または音声報知手段により火力絞り動作状態に復帰したことを表示または報知するようにしたことを特徴とするものである。
本発明によれば、火力絞り動作を解除した状態から自動的に火力絞り動作状態に復帰した時、表示手段又は音声報知手段で使用者にその旨を伝えることで使用時の注意喚起を行い、使い勝手と安全性を配慮したガス調理器を提供することができる。
第9の発明は、第1から第8のいずれか1つの発明に記載の調理器の全てもしくは一部として、コンピュータを機能させるプログラムである。
本発明によれば、プログラムであるので汎用コンピュータやサーバーを用いて本発明のプログラムの少なくとも一部を容易に実現できる。また記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることでプログラムの配布やインストール作業が簡単にできる。
本発明は、第1の発明から第9の発明の要部を実施の形態とすることにより本発明の目的を達成できるので、各請求項に対応する実施の形態の詳細を、以下に図面を参照しながら説明し、本発明を実施するための最良の形態の説明とする。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、各実施の形態の説明において、同一構成並びに同一作用効果を奏するところには、同一符号を付して重複した説明を行わないものとする。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における調理器の正面図、図2は同調理器の制御ブロック図、図3は同調理器の制御のフローチャートである。
図1において、ガス調理器1の加熱手段3は、ガスバーナで、天板13上に臨み、ゴトク14に載せた鍋を加熱する。マイクロコンピュータおよびその周辺回路からなる制御手段2は、燃焼量可変手段4に所定の信号を送って加熱手段3の燃焼動作を制御する。燃焼量可変手段4は、前記制御手段2の信号を受けて、加熱手段3の加熱、停止である点火、消火と燃焼量である火力等を制御する。図中10は制御手段2からの出力により加熱手段3に火炎を形成させる点火手段である。温度検出手段5は、ゴトク14に載せた鍋の温度を検出する。表示手段6は、加熱手段3の加熱状態等を表示する。操作手段7は、制御手段2に加熱手段3の加熱、停止、燃焼量等の操作指示を入力する。制御手段2は、図3に示すステップ(以下、Sと表示する)1からS11の制御フローを実行するプログラムを格納し、温度検出手段5からの出力信号が所定値以上になると燃焼量可変手段4に信号を出力し、加熱手段3の加熱を停止させるものである。
また図2において、8は操作手段7からの入力受付時等に報知する報知手段で、9は操作状態や異常発生時等に音声により報知する音声報知手段である。図中11は鍋の有無を検出する鍋有無検出手段で、具体構成としては、鍋の有無に連動して上下動する前記温度検出手段5の動きを検出するスイッチ手段を設けON、OFF信号を得るようにしている。
図3において、制御手段2は、調理中であるか否かを判定し(S1)、調理中であれば鍋有無検出手段11から鍋無し検知信号が入力されたか否かを判定し(S2)、鍋なし検知信号が入力されず鍋が正常にゴトク14に載置された状態の場合はS10へ進む。S10では鍋無しフラグが1かどうか判定し、鍋無しフラグが1の場合は鍋無しフラグを0にし(S11)、鍋有りから鍋無しになったときに火力バッファに記憶している火力に切り換える(S12)。
また、S2で鍋有無検出手段11から鍋無し検知信号が入力され鍋無し状態であると判定した場合は、鍋無しフラグが0かどうか判定し(S3)、鍋無しフラグが0ならば鍋無しフラグを1にし(S4)、現在の火力状態を火力バッファに記憶させる(S5)。そして、火力絞り動作により高速で火力を弱状態に絞る(S6)とともに、時間カウンタを作動させ予め定めた一定時間(例えば、5秒間)を計時する。この一定時間内に鍋なし検知信号がどのようなパターンで発生するかを検出し、制御手段2内に設けた記憶手段の基準パターンと比較して調理内容を特定し、調理内容に応じて火力絞り動作を解除するか否かを決定する調理内容特定フロー(S7)を行うようにしている。そして、前記調理内容特定フローで調理内容が特定され、予め定めた特定調理であると判定(S8)された場合は、火力絞り動作を解除し火力バッファに記憶した火力に戻す(S9)処理を行い、以降、所定の火力で燃焼を継続する。上記S7からS9で火力絞り解除手段12を構成している。
その調理内容特定フローの一例を図4に示す。図4は、調理中の一定時間内の鍋なし検知信号の回数をカウントし、その回数から調理内容が鍋振り操作を頻繁に行う炒め物調理であるか否かを判別するもので、炒め物調理であると判別された場合は、火力絞り動作を解除し鍋なし検知信号が発生しても所定の高火力を維持することで最適な調理条件を確保するものである。
調理内容特定フローは、まずS101で調理内容を特定するための時間カウンタが計時中であるか否かを判定し、計時中である場合はS102、S103、S104で鍋振り操作の状態を検出する。つまり、S102とS103で鍋を持ち上げた状態を検出し、S102とS104で鍋を戻した状態を検出し、S105で鍋振り回数をカウントし、S106で時間カウンタを進める。その後、S101で一定時間の経過が判定されると、S107で前記S105の回数カウント値と記憶手段の基準値を比較し、回数カウント値が多ければ鍋振り操作を頻繁に行う調理、例えば、炒め物調理であると特定し、S108で火力絞り情報を1として火力絞り動作を解除し、前記S5で火力バッファに記憶させた火力状態に戻す。また、前記S107で回数カウント値が少ないと判断した場合は、S109で火力絞り情報を0として鍋なし検知信号に応じて火力絞り動作を継続する。
そして、S110で回数カウント値を0に戻し、S111で時間カウンタを初期化して調理内容特定フローを終了する。
以上のように、本実施の形態においては、調理中の一定時間内における鍋なし検知信号の発生回数に基づいて調理内容を特定し、調理内容に応じて鍋なし検知時の火力絞り動作を解除するか否かを自動的に判別するようにしているため、使用者が意識的に解除キー等により手動で解除操作をする必要がなく、使い勝手のよいガス調理器を提供することができる。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2におけるガス調理器の制御のフローチャートである。本実施の形態は、実施の形態1における図2に示す制御手段2とプログラムのみが異なるだけで、ガス調理器の制御ブロック図は図2と同一である。すなわち、制御手段2は図3に示すS1からS12の基本制御フローを実行するプログラムを格納し、S7で行う調理内容特定フローの処理方法が異なるものである。
S1からS12の基本制御フローは実施の形態1と同一であるため説明を省略し、調理内容特定フローの処理について説明する。
本実施の形態における調理内容特定フローは、まずS201で調理内容を特定するための時間カウンタが計時中であるか否かを判定し、計時中である場合はS202、S203、S204で鍋振り操作の状態を検出する。つまり、S202とS203で鍋を持ち上げた状態を検出し、S202とS204で鍋を戻した状態を検出し、S205で前記S203とS204で検出される鍋を持ち上げている時間(以下、ON時間という)およびS202とS204で検出される鍋を戻している時間(以下、OFF時間という)を計測する。そして、S206で鍋振り回数をカウントし、S207で時間カウンタを進める。その後、S201で一定時間の経過が判定されると、S208で前記S206の回数カウント値と記憶手段の基準値を比較し、回数カウント値が多ければ、次に、S209で前記S205で検出したON時間及びOFF時間が予め定めてある所定の条件を満足しているか否かを判定し、所定の条件を満足していると判定した場合は、鍋振り操作を頻繁に行う調理、例えば、炒め物調理であると特定し、S210で火力絞り情報を1として火力絞り動作を解除し、前記S5で火力バッファに記憶させた火力状態に戻す。また、前記S208で回数カウント値が少ないと判断した場合およびS209で鍋振り操作時のON時間及びOFF時間が予め定めてある所定の条件を満足していないと判定した時は、S211で火力絞り情報を0として火力絞り動作の解除は行わず、鍋なし検知信号に応じて火力絞り動作を継続する。
そして、S212で回数カウント値を0に戻し、S213で時間カウンタを初期化して調理内容特定フローを終了する。
以上のように、本実施の形態においては、調理中の一定時間内における鍋なし検知信号の発生回数とその時のON時間及びOFF時間に基づいて調理内容を特定し、調理内容に応じて鍋なし検知時の火力絞り動作を解除するか否かを自動的に判別するようにしているため、より精度よく調理内容の特定が可能となり、使用者が意識的に解除キー等により手動で解除操作をする必要がなく、使い勝手のよいガス調理器を提供することができる。
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3におけるガス調理器の制御のフローチャートである。本実施の形態は、実施の形態1における図2に示す制御手段2とプログラムのみが異なるだけで、ガス調理器の制御ブロック図は図2と同一である。すなわち、制御手段2は図3に示すS1からS12の基本制御フローを実行するプログラムを格納し、S7で行う調理内容特定フローの処理方法が異なるものである。
S1からS12の基本制御フローは実施の形態1と同一であるため説明を省略し、調理内容特定フローの処理について説明する。
本実施の形態における調理内容特定フローは、まずS301で調理内容を特定するための時間カウンタが計時中であるか否かを判定し、計時中である場合はS302、S303、S304で鍋振り操作の状態を検出する。つまり、S302とS303で鍋を持ち上げた状態を検出し、S302とS304で鍋を戻した状態を検出し、S305で鍋振り作業時のON時間およびOFF時間を計測する。そして、S306で鍋振り回数をカウントし、S307で前記ON時間、OFF時間及び鍋振り回数の情報より所定時間内における検知信号のパターン化を行い、S308で時間カウンタを進める。その後、S301で一定時間の経過が判定されると、S309で前記S307でパターン化処理された検知信号と記憶手段に格納してある基準パターンとを比較し、略同一であると判定された場合は、鍋振り操作を頻繁に行う調理、例えば、炒め物調理であると特定し、S310で火力絞り情報を1として火力絞り動作を解除し、火力バッファに記憶させた火力状態に戻す。また、前記S307でパターン化処理された検知信号と記憶手段に格納してある基準パターンが異なると判定された場合は、S311で火力絞り情報を0として火力絞り動作の解除は行わず、鍋なし検知信号に応じて火力絞り動作を継続する。
そして、S312で回数カウント値を0に戻し、S313で時間カウンタを初期化して調理内容特定フローを終了する。
以上のように、本実施の形態においては、調理中の一定時間内における鍋なし検知信号の発生回数とその時のON時間及びOFF時間に基づいて鍋振り操作の情報をパターン化し、このパターン化された鍋振り情報と、予め調理内容に応じてパターン化した基準パターンを比較することで、より精度よく調理内容を特定し、特定された調理内容に応じて鍋なし検知時の火力絞り動作を解除するか否かを自動的に判別するようにしているため、精度の高い火力絞り動作の解除判定を行うことができ、使用者が意識的に解除キー等により手動で解除操作をする必要がなく、使い勝手のよいガス調理器を提供することができる。
さらに、調理中の鍋振り操作情報に基づいてパターン化された検知信号に基づいて、基準パターンの情報を随時更新することで、使用者固有の調理動作に即した判定を行うことができ、より精度よく火力絞り動作を解除するか否かを自動的に判別することができる。
また、上記各実施の形態において、特定の調理内容であると判定され、火力絞り動作の解除がなされた場合は、表示手段6または音声報知手段9により表示または報知するようにしており、使用時の注意喚起を行い、使い勝手と安全性を配慮したガス調理器を提供することができる。
さらに、火力絞り動作の解除後、所定の条件を満足した場合、例えば、温度検出手段5で検出される鍋底温度が所定期間安定した場合、または、鍋有無検出手段11から鍋なし検知信号が所定期間入力されない場合等は、炒め物調理等の特定の調理内容が終了したと判断して、火力絞り動作の解除を禁止し、再度火力絞り動作を再開するとともに、表示手段6または音声報知手段9により火力絞り動作が再開されたことを表示または報知するようにしており、使用時の注意喚起を行い、使い勝手と安全性を配慮したガス調理器を提供することができる。
なお、上記各実施の形態においては制御手段に格納してあるプログラムでマイクロコンピュータを機能させて制御フローを実行しているが、プログラムに代えハードを以って実行することも可能である。また、上記各実施の形態ではガス調理器を例に本実施の形態を説明したが、ガスを熱源とするもの以外にも適用できる。
以上のように、本発明にかかるガス調理器は、調理内容に応じて自動的に鍋無し時の火力絞り機能を解除し、また、自動で火力絞り機能を復帰させ、鍋持ち上げ時の安全性と使い勝手の良さ及びエネルギー消費を抑えるようにする技術に適用できる。
本発明の実施の形態1〜3におけるガス調理器の正面図 本発明の実施の形態1〜3におけるガス調理器のブロック図 本発明の実施の形態1〜3におけるガス調理器の動作のフローチャート 本発明の実施の形態1におけるガス調理器の動作のフローチャート 本発明の実施の形態2におけるガス調理器の動作のフローチャート 本発明の実施の形態3におけるガス調理器の動作のフローチャート 従来の調理器のブロック図
符号の説明
1 ガス調理器
2 制御手段
3 加熱手段
4 燃焼量可変手段
5 温度検出手段
6 表示手段
7 操作手段
10 点火手段
11 鍋有無検出手段

Claims (11)

  1. 鍋を加熱する加熱手段と、前記加熱手段の燃焼量を可変する燃焼量可変御手段と、前記燃焼量可変手段を制御する制御手段と、鍋の温度を検出する温度検出手段と、前記加熱手段への点火動作を行う点火手段と、前記制御手段に操作信号を入力する操作手段と、加熱状態等を表示する表示手段と、鍋の載置状態を検出する鍋有無検出手段とを備え、
    前記鍋有無検出手段の信号で前記加熱手段の燃焼量を変更するとともに、鍋有無検出手段が鍋なしを検出すると加熱手段の燃焼量を所定値まで減少させ、鍋有無検出手段が鍋ありを検出すると加熱手段の燃焼量を所定値まで増大させるガス調理器であって、
    前記制御手段は、燃焼開始後に鍋有無検出手段で検出される所定時間内の鍋なし検知信号の検知パターンによって、鍋なし検知時の火力絞り動作を解除するか否かを自動的に判定する自動火力絞り解除手段と、使用者が意識的に解除キーを操作することで火力絞り動作を強制的に解除する手動火力絞り解除手段を有し、
    前記手動火力絞り解除手段が前記自動火力絞り解除手段に優先して作用するとともに、前記火力絞り解除手段で火力絞り動作が解除されるまでは鍋なし検知時の火力絞り動作を高速で行うようにしたガス調理器。
  2. 自動火力絞り解除手段は、燃焼開始後に鍋有無検出手段で検出される鍋なし検知信号の回数によって、鍋なし検知時の火力絞り動作を解除するか否かを判定するようにした請求項1記載のガス調理器。
  3. 自動火力絞り解除手段は、燃焼開始後に鍋有無検出手段で検出される鍋なし検知信号のON時間とOFF時間及び回数によって、鍋なし検知時の火力絞り動作を解除するか否かを判定するようにした請求項1記載のガス調理器。
  4. 予め定めた基準パターンを格納する記憶手段を備え、自動火力絞り解除手段は、燃焼開始後の所定時間内に鍋有無検出手段で検出される鍋なし検知信号の検知パターンと前記記憶手段に格納してある基準パターンを比較して鍋なし検知時の火力絞り動作を解除するか否かを判定するようにした請求項1記載のガス調理器。
  5. 記憶手段の基準パターンは、自動火力絞り解除手段で比較判定されたときの検知パターンを学習し、随時更新するようにした請求項4記載のガス調理器。
  6. 制御部は、自動火力絞り解除手段で火力絞り動作を解除するように判定された後、所定の条件で火力絞り動作の解除を禁止し、再度火力絞り動作に戻すようにした請求項1〜5のいずれか1項記載のガス調理器。
  7. 手動火力絞り解除手段は、特定の操作手段を操作することで火力絞り動作を解除するとともに、再度操作することで火力絞り動作に復帰するようにした請求項1記載のガス調理器。
  8. 操作手順等を音声により報知する音声報知手段を備え、
    自動火力絞り解除手段または手動火力絞り解除手段で火力絞り動作を解除するようになったときは、表示手段または音声報知手段により火力絞り動作解除状態であることを表示または報知するようにした請求項1〜7のいずれか1項記載のガス調理器。
  9. 自動火力絞り解除手段または手動火力絞り解除手段による火力絞り動作の解除を禁止し、火力絞り動作に復帰した時は、表示手段または音声報知手段により火力絞り動作状態に復帰したことを表示または報知するようにした請求項6または7記載のガス調理器。
  10. 自動火力絞り解除手段と手動火力絞り解除手段で異なる表示または報知するようにした請求項8または9記載のガス調理器。
  11. 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のガス調理器の全てもしくは一部として、コンピュータを機能させるプログラム。
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