JP2006125423A - 密封装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内径バラツキの大きい二つ割りハウジングに配設した場合であっても、内周部のスペースを狭くすることなく嵌合代範囲を広くすることができる密封装置を提供する。
【解決手段】金属環2の円筒部22の一部を環薄肉部25で形成し、環薄肉部25の外周側に接着している固定密封部32を弾性体厚肉部35aで形成してハウジング6に密接させるとともに、円筒部22の環薄肉部25以外である環斜行部24と環厚肉部23の外周側に接着している固定密封部32の弾性体薄肉部35bの外周面とハウジング6の内周面との間に空間部7を設けることとした。
【選択図】図1
【解決手段】金属環2の円筒部22の一部を環薄肉部25で形成し、環薄肉部25の外周側に接着している固定密封部32を弾性体厚肉部35aで形成してハウジング6に密接させるとともに、円筒部22の環薄肉部25以外である環斜行部24と環厚肉部23の外周側に接着している固定密封部32の弾性体薄肉部35bの外周面とハウジング6の内周面との間に空間部7を設けることとした。
【選択図】図1
Description
本発明は、互いに相対可動自在に組み付けられた同心である2部材間の環状の隙間をシールする密封装置の一種であるオイルシールに関する。
従来、例えば図3に示すオイルシール101が知られている。このオイルシール101は、円筒部102aと円筒部102aの反密封対象側Bの軸方向端末から内周に向かって径方向に延びるフランジ部102bからなる断面L字状の金属環102と、金属環102を被覆するように加硫接着されているゴム状弾性体からなるシール本体部103とから構成されている。シール本体部103は、金属環102の円筒部102aを覆うように接着している固定密封部104と、金属環102のフランジ部102bの内周側端部に接着している主シールリップ105aを有するシール部105とからなり、主シールリップ105aの外周側であってリップエッジの反対側にはガータスプリング106を装着するための凹部107が設けられている。
前記オイルシール101は、金属環102の外周側に位置するハウジング111と、金属環102の内周側であってハウジング111と同心で相対可動する軸112との間に配設され、ハウジング111に対しては、金属環102の円筒部102aの嵌合により固定密封部104の外周部104aが密接し、軸112に対しては、主シールリップ105aが摺動するように取り付けられている。そして、主シールリップ105aの外周側に形成されている凹部107に装着されたガータスプリング106が軸の径方向の変動に対して主シールリップ105aが追随するように押圧している。
これにより、ベアリング内部に封入されているオイルやグリース等の潤滑剤が反密封対象側Bに漏れ出さないように、また異物等が密封対象側Aの潤滑剤に混入しないように、軸112に対しては主シールリップ105aによりシールされ、ハウジング111に対しては金属環102の円筒部102aの嵌合代により外周側に位置する固定密封部104の外周部104aに適正な圧縮率が確保され密封性が保持されている。
しかし、上記オイルシール101を二つ割ハウジング111に配設する場合、二つ割ハウジングは一体型ハウジングに対して内径のバラツキが大きく割位置で段差が発生しているため、従来は固定密封部104の外周部104aの肉厚を厚くして対応していたが、肉厚が厚くなると金属環102の円筒部102aの内径D2が小さくなり、オイルシール101内周部のスペースが狭くなるという問題点があった。
また、ハウジング111の内径バラツキが大きい場合には、適正な圧縮率を確保するため金属環102の嵌合代範囲を広くする必要がある。すなわち、圧縮率が低いと漏れが発生し、圧縮率を上げ過ぎると嵌合し圧縮されたときにムシレという不具合が発生するので、それらの不具合が発生しない適正な範囲の圧縮率を確保できるような嵌合代範囲にする必要がある。しかし、図2に示すように、圧縮率と嵌合代は正の相関関係を有するとともに、固定密封部の肉厚部が厚くなるほど、適正な圧縮率を確保するための嵌合代範囲が広くなる関係を有するので、嵌合代範囲を広くするためには固定密封部の外周部の肉厚を厚くする必要があり、そのため上記問題点があった。
なお、下記特許文献1において、環状空間にオイルシールを配設するときに固定密封部がむしられるので、その対策として固定密封部をテーパー状にすることが開示されている。また下記特許文献2では、図面に金属環円筒部の密封対象側の肉厚部を薄くし内周側に傾斜させることが開示されている。しかし、いずれにおいても、本願発明とは目的・構成を異にしており、本願発明については何ら示唆されていなかった。
本発明は上記の問題点に鑑みてされたもので、内径バラツキの大きい二つ割りハウジングに配設した場合であっても、内周部のスペースを狭くすることなく嵌合代の範囲を広くすることができる密封装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係る密封装置は、互いに相対可動自在に組み付けられた同心である2部材間の環状の隙間をシールするもので、一の部材と摺動するシール部が接着しているフランジ部を有する金属環と、該金属環の円筒部の外周側に接着している固定密封部が他の部材と密接する密封装置において、前記金属環の円筒部の一部を薄肉部で形成し、該薄肉部の外周側に接着している前記固定密封部を厚肉部で形成して他の部材と密接させたことを特徴とするものである。
また、請求項2に係る密封装置は、請求項1に係る密封装置であって、前記円筒部の薄肉部以外の部分の外周側に接着している前記固定密封部の外周面と他の部材との間に空間部を設けたことを特徴とするものである。
本発明は、以下の効果を奏する。
すなわち、上記構成を備えた本発明の請求項1に係る密封装置は、金属環の円筒部に形成した薄肉部の外周側に固定密封部の厚肉部が形成されているので、内径のバラツキが大きい二つ割ハウジングと密接する固定密封部に適正な圧縮率を確保させるための金属環の嵌合代範囲を広くすることができるとともに、嵌合代範囲を広くすることができる固定密封部の厚肉部を確保するように金属環の薄肉部の外径を設定しても、金属環の薄肉部とそれ以外の部分との差の分だけ金属環の内径が大きくなるので、密封装置内周部のスペースを広くすることができる。
また、上記構成を備えた本発明の請求項2に係る密封装置は、金属環円筒部の薄肉部以外の部分の外周側に接着している固定密封部の外周面と他の部材との間に空間部が設けられているので、固定密封部の厚肉部が圧縮されたときの逃げ部となり、ムシレの発生を防止することができる。
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示して説明する。ただし、この発明の範囲は、特に限定的記載がないかぎりは、この実施の形態に記載されている内容に限定する趣旨のものではない。
このオイルシール1は、図1に示すとおり、金属環2とシール本体部3とを備えている。
金属環2は、鋼等の剛性を有する材料で形成されていて、径方向に延びるフランジ部21とフランジ部21の外周方向端部から密封対象側A(内側)に軸方向に延びる円筒部22とからなる。円筒部22は、フランジ部21と連結している環厚肉部23と、環厚肉部23の内側端部から内周方向内側に斜めに延びる環斜行部24と、環斜行部24の内周端部から内側に軸方向に延びる環薄肉部25とからなる。この場合において、環薄肉部25の外径OD1は、従来の図3における厚さ均一の金属環102の外径OD2と同一になるように設定されている。したがって、金属環2の内径D1は、環厚肉部23と環薄肉部25との厚さの差αの分だけ従来の図3における厚さ均一の金属環102の内径D2より大きくなっている。
シール本体部3は、ゴム状弾性体であって、金属環2のフランジ部21の内周側端部に接着し内周方向に延びるシール部31と、シール部31と一体に成形加硫され金属環2を被覆するよう接着している固定密封部32からなる。シール部31は、内周側に軸5と密接に摺動する主シールリップ31aが形成され、主シールリップ31aのエッジの反対側に形成されている凹部31bには軸5の径方向の変動に追随できるように緊迫力を与えているガータスプリング4が設けられている。固定密封部32は、金属環2のフランジ部21の反密封対象側B(外側)に接着している外側部33と、フランジ部21の内側と円筒部22の内周側に接着している内側部34と、円筒部22の外周側に接着している外周部35からなる。外周部35は、金属環2の環薄肉部25の外周側に接着しハウジング6の内周面に密接している弾性体厚肉部35aと、金属環2の環薄肉部25以外の部分である環斜行部24と環厚肉部23の外周側に接着している弾性体薄肉部35bとからなり、弾性体薄肉部35bの外周面とハウジング6の内周面との間には空間部7が形成されている。
上記構成のオイルシール1を互いに相対可動自在に組み付けられた同心である軸5とハウジング6とで形成する環状空間に配設すると、金属環2の円筒部22に形成した環薄肉部25の外周側に固定密封部32の弾性体厚肉部35aが形成されているので、ハウジング6と密接する固定密封部32に適正な圧縮率を確保させるための金属環2の嵌合代範囲を広くすることが可能になるとともに、金属環2の円筒部22に形成された環薄肉部25の外径OD1を厚さ均一の金属環の外径OD2と同一になるように設定することができるので、環厚肉部23と環薄肉部25との差αの分だけ厚さ均一の金属環の内径D2より金属環2の内径D1を大きくすることが可能となり、オイルシール1内周部のスペースを広くすることが可能となる。また、金属環2のフランジ部21と連結している円筒部22の環厚肉部23は、フランジ部21と同じ厚肉で形成されているので、金属環2の剛性を従来通り維持することが可能となる。
更に、金属環2の環薄肉部25以外である環斜行部24と環厚肉部23の外周側に接着している固定密封部32は肉厚を薄くした弾性体薄肉部35bとして形成されていて、弾性体薄肉部35bの外周面とハウジング6の内周面との間に空間部7が設けられているので、金属環2が嵌合して固定密封部32の弾性体厚肉部35aが圧縮されたときの逃げ部となり、ムシレの発生を防止することが可能となる。また、空間部7にはゴム状弾性体がないので、製品の軽量化を図ることが可能となる。
1 オイルシール(密封装置)
2 金属環
21 フランジ部
22 円筒部
23,35a 厚肉部
24 斜行部
25,35b 薄肉部
3 シール本体部
31 シール部
31a 主シールリップ
31b 凹部
32 固定密封部
33 外側部
34 内側部
35 外周部
4 ガータスプリング
5 軸(一の部材)
6 ハウジング(他の部材)
7 空間部
A 密封対象側(内側)
B 反密封対象側(外側)
2 金属環
21 フランジ部
22 円筒部
23,35a 厚肉部
24 斜行部
25,35b 薄肉部
3 シール本体部
31 シール部
31a 主シールリップ
31b 凹部
32 固定密封部
33 外側部
34 内側部
35 外周部
4 ガータスプリング
5 軸(一の部材)
6 ハウジング(他の部材)
7 空間部
A 密封対象側(内側)
B 反密封対象側(外側)
Claims (2)
- 互いに相対可動自在に組み付けられた同心である2部材間の環状の隙間をシールするもので、一の部材と摺動するシール部が接着しているフランジ部を有する金属環と、該金属環の円筒部の外周側に接着している固定密封部が他の部材と密接する密封装置において、
前記金属環の円筒部の一部を薄肉部で形成し、該薄肉部の外周側に接着している前記固定密封部を厚肉部で形成して他の部材と密接させたことを特徴とする密封装置。 - 前記円筒部の薄肉部以外の部分の外周側に接着している前記固定密封部の外周面と他の部材との間に空間部を設けたことを特徴とする請求項1記載の密封装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004310527A JP2006125423A (ja) | 2004-10-26 | 2004-10-26 | 密封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004310527A JP2006125423A (ja) | 2004-10-26 | 2004-10-26 | 密封装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006125423A true JP2006125423A (ja) | 2006-05-18 |
Family
ID=36720364
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004310527A Pending JP2006125423A (ja) | 2004-10-26 | 2004-10-26 | 密封装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013160383A (ja) * | 2012-02-03 | 2013-08-19 | Carl Freudenberg Kg | シール |
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-
2004
- 2004-10-26 JP JP2004310527A patent/JP2006125423A/ja active Pending
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