JP2006124550A - 蛍光体含有樹脂組成物およびプラズマディスプレイパネル用蛍光体層の形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 セル内部を均一に被覆し、膜厚が薄く、色滲みが発生しない蛍光体層を形成することができ、保存安定性に優れた蛍光体含有樹脂組成物を提供すること。簡便な方法で、セル内部を均一に被覆し、膜厚が薄く、色滲みが発生しない蛍光体層を形成することができる、PDP用蛍光体層の形成方法を提供すること。
【解決手段】 蛍光体粉末の含有割合が1〜50重量%であり、組成物の粘度が500〜50,000cPであることを特徴とする、蛍光体含有樹脂組成物を提供する。当該蛍光体含有樹脂組成物をノズルから基板上に吐出する工程と、焼成工程とを有することを特徴とする、プラズマディスプレイパネル用蛍光体層の形成方法を提供する。
【選択図】 なし
【解決手段】 蛍光体粉末の含有割合が1〜50重量%であり、組成物の粘度が500〜50,000cPであることを特徴とする、蛍光体含有樹脂組成物を提供する。当該蛍光体含有樹脂組成物をノズルから基板上に吐出する工程と、焼成工程とを有することを特徴とする、プラズマディスプレイパネル用蛍光体層の形成方法を提供する。
【選択図】 なし
Description
本発明は蛍光体含有樹脂組成物およびそれを用いたプラズマディスプレイパネル用蛍光体層の形成方法に関する。
最近において、平板状の蛍光表示体としてプラズマディスプレイが注目されている。図1は交流型のプラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」ともいう。)の断面形状を示す模式図である。同図において、1および2は対抗配置されたガラス基板、3は隔壁であり、ガラス基板1、ガラス基板2および隔壁3によりセルが区画形成されている。4はガラス基板1に固定された透明電極、5は透明電極4の抵抗を下げる目的で、当該透明電極4上に形成されたバス電極、6はガラス基板2に固定されたアドレス電極、7はセル内に保持された蛍光物質、8は透明電極4およびバス電極5を被覆するようガラス基板1の表面に形成された誘電体層、9はアドレス電極6を被覆するようガラス基板2の表面に形成された誘電体層、10は例えば酸化マグネシウムよりなる保護膜である。また、カラーPDPにあっては、コントラストの高い画像を得るため、ガラス基板と誘電体層との間に、カラーフィルター(赤色・緑色・青色)やブラックマトリックスなどを設けることがある。
これらのPDPにおける各部材の形成方法としては、現在主に、以下の方法がある。
(1)無機粉末、結着樹脂および溶剤を含有するペースト状の組成物を調製し、この組成物をスクリーン印刷によって基板上に塗布して乾燥することを、複数回繰り返すことにより部材形成材料のパターンを形成し、次いでこのパターンを焼成することにより有機物質を除去して無機粉末を焼結させる方法(スクリーン印刷法)。
(2)無機粉末および結着樹脂を含有する部材形成材料膜を基板上に形成し、その上にレジストパターンを形成した後、ブラスト装置によりレジストで被覆されていない部分をサンドブラストし、その後残存したレジスト層を剥離することにより部材形成材料パターンを形成し、次いでこのパターンを焼成することにより有機物質を除去して無機粉末を焼結させる方法(サンドブラスト法)。
(3)無機粉末および感光性樹脂を含有する感光性の部材形成材料膜を基板上に形成し、得られた膜を露光、現像して部材形成材料パターンを形成し、次いでこのパターンを焼成することにより有機物質を除去して無機粉末を焼結させる方法(フォトリソグラフィー法)。
(4)無機粉末および結着樹脂を含有する部材形成材料膜を基板上に形成し、当該膜を上から、形成するパターンの構造を有する型で加圧することによりパターンを形成し、次いでこのパターンを焼成することにより有機物質を除去して無機粉末を焼結させる方法(加圧成形法)。
(5)無機粉体を含有するペーストをインクジェット方式により塗布して乾燥させ、次いでこれを焼成することにより有機物質を除去する方法(インクジェット方式)。
(1)無機粉末、結着樹脂および溶剤を含有するペースト状の組成物を調製し、この組成物をスクリーン印刷によって基板上に塗布して乾燥することを、複数回繰り返すことにより部材形成材料のパターンを形成し、次いでこのパターンを焼成することにより有機物質を除去して無機粉末を焼結させる方法(スクリーン印刷法)。
(2)無機粉末および結着樹脂を含有する部材形成材料膜を基板上に形成し、その上にレジストパターンを形成した後、ブラスト装置によりレジストで被覆されていない部分をサンドブラストし、その後残存したレジスト層を剥離することにより部材形成材料パターンを形成し、次いでこのパターンを焼成することにより有機物質を除去して無機粉末を焼結させる方法(サンドブラスト法)。
(3)無機粉末および感光性樹脂を含有する感光性の部材形成材料膜を基板上に形成し、得られた膜を露光、現像して部材形成材料パターンを形成し、次いでこのパターンを焼成することにより有機物質を除去して無機粉末を焼結させる方法(フォトリソグラフィー法)。
(4)無機粉末および結着樹脂を含有する部材形成材料膜を基板上に形成し、当該膜を上から、形成するパターンの構造を有する型で加圧することによりパターンを形成し、次いでこのパターンを焼成することにより有機物質を除去して無機粉末を焼結させる方法(加圧成形法)。
(5)無機粉体を含有するペーストをインクジェット方式により塗布して乾燥させ、次いでこれを焼成することにより有機物質を除去する方法(インクジェット方式)。
ところで、PDPの蛍光体層は、蛍光体がセルの内部(底部および内壁)を薄く覆うように形成する必要がある。蛍光体がセル内部に均等に付着していないと、各セル間に発光ムラが起きるという問題が生じる。また、発光に必要な蛍光体は蛍光体層表面のみであるため、高価な蛍光体粉末を用いて得られる蛍光体層は、なるべく薄膜であることが好ましい。しかしながら、上記(1)〜(4)の各方法により蛍光体層を形成する場合、凹凸の大きなセル内部に、均等に薄膜の蛍光体層を形成することは困難であり、上記(5)の方法が蛍光体層の形成には有効であると言われている。
特開2002−50288号公報
特開2004−292804号公報
しかしながら、インクジェット方式により蛍光体層を形成した場合、蛍光体ペーストの保存中に蛍光体が沈降してしまうため、吐出時にインクが目詰まりを起こして吐出不良が生じたり、ペーストの保存安定性が悪いために長期保存ができなかったりするという問題がある。また、インクジェット方式では、極めて粘度の低いインクをインク滴として吐出するため、主たるインク滴に付随して発生する不要なインク小滴(サテライト滴)が隔壁頭頂部等に付着して色滲みの原因となるという問題がある。
本発明は以上のような事情に基づいてなされたものである。
本発明の第1の目的は、セル内部を均一に被覆し、膜厚が薄く、色滲みが発生しない蛍光体層を形成することができる蛍光体含有樹脂組成物を提供することにある。
本発明の第2の目的は、保存安定性に優れた蛍光体含有樹脂組成物を提供することにある。
本発明の第3の目的は、簡便な方法で、セル内部を均一に被覆し、膜厚が薄く、色滲みが発生しない蛍光体層を形成することができる、PDP用蛍光体層の形成方法を提供することにある。
本発明のその他の目的および効果は、以下の説明で明らかになろう。
本発明の第1の目的は、セル内部を均一に被覆し、膜厚が薄く、色滲みが発生しない蛍光体層を形成することができる蛍光体含有樹脂組成物を提供することにある。
本発明の第2の目的は、保存安定性に優れた蛍光体含有樹脂組成物を提供することにある。
本発明の第3の目的は、簡便な方法で、セル内部を均一に被覆し、膜厚が薄く、色滲みが発生しない蛍光体層を形成することができる、PDP用蛍光体層の形成方法を提供することにある。
本発明のその他の目的および効果は、以下の説明で明らかになろう。
本発明の蛍光体樹脂組成物を用いたPDP用蛍光体層の形成方法は、インクジェット方式と異なり粘度の高い組成物を用いるので、サテライト滴の発生が無く、簡便な方法で蛍光体層を形成できる。また、特定含有量の蛍光体粉末と結着樹脂を含有する組成物を用いることにより、セル内部を均一に被覆し、膜厚が薄い蛍光体層を形成することが可能になり、また組成物の保存安定性が改良される。
本発明の蛍光体含有樹脂組成物は、(A)蛍光体粉末、(B)結着樹脂 および(C)溶剤を含有する蛍光体含有樹脂組成物であって、(A)蛍光体粉末の含有割合が1〜50重量%であり、
組成物の粘度が500〜50,000cPであることを特徴とする。
組成物の粘度が500〜50,000cPであることを特徴とする。
本発明のPDP用蛍光体層の形成方法は、本発明の蛍光体含有樹脂組成物をノズルから基板上に吐出する工程と、焼成工程とを有することを特徴とする。
以下、本発明について詳細に説明する。
蛍光体含有樹脂組成物
本発明の蛍光体含有樹脂組成物は、蛍光体粉末、結着樹脂および溶剤を含有することを特徴とする、ペースト状の組成物である。
蛍光体含有樹脂組成物
本発明の蛍光体含有樹脂組成物は、蛍光体粉末、結着樹脂および溶剤を含有することを特徴とする、ペースト状の組成物である。
また、本発明の蛍光体含有樹脂組成物は、蛍光体粉末の含有割合が1〜50重量%、好ましくは1〜30重量%、特に好ましくは1〜20重量%であることを特徴とする。蛍光体粉末の含有割合が1重量%未満だと、セル内部に均一な蛍光体層を形成することができない。また、蛍光体の含有割合が50重量%を越えると、蛍光体層の膜厚が厚くなりすぎてしまうという問題が生じる。
さらに、本発明の蛍光体含有樹脂組成物は、粘度が500〜50,000cPであることを特徴とする。組成物の粘度が500cP未満だと、組成物のノズルからの吐出の制御が困難になるという問題がある。またペースト粘度が50,000cPを越えると、蛍光体層の膜厚が厚くなりすぎると共に、ハンドリング性が低下する。
なお、本発明における粘度の測定は、25℃、1気圧の条件下で、東機産業(株)製コーン回転式粘度計RE−80Uを使用し、ローターNO.4を用い、ずり速度10(1/sec)で行うものであり、さらに、当該測定条件によって得られた粘度が5,000cP未満であった場合には、25℃、1気圧の条件下で、東機産業(株)製コーン回転式粘度計TV−30を使用し、ずり速度9.575(1/sec)で再測定した値を正とする。上述した粘度の測定において、好ましくは、回転開始後1分間を経過した時の計測値を組成物の粘度と定義する。これは、ペースト状の組成物が非ニュートン性を示すことが多いためである。
以下、組成物の各構成成分について説明する。
さらに、本発明の蛍光体含有樹脂組成物は、粘度が500〜50,000cPであることを特徴とする。組成物の粘度が500cP未満だと、組成物のノズルからの吐出の制御が困難になるという問題がある。またペースト粘度が50,000cPを越えると、蛍光体層の膜厚が厚くなりすぎると共に、ハンドリング性が低下する。
なお、本発明における粘度の測定は、25℃、1気圧の条件下で、東機産業(株)製コーン回転式粘度計RE−80Uを使用し、ローターNO.4を用い、ずり速度10(1/sec)で行うものであり、さらに、当該測定条件によって得られた粘度が5,000cP未満であった場合には、25℃、1気圧の条件下で、東機産業(株)製コーン回転式粘度計TV−30を使用し、ずり速度9.575(1/sec)で再測定した値を正とする。上述した粘度の測定において、好ましくは、回転開始後1分間を経過した時の計測値を組成物の粘度と定義する。これは、ペースト状の組成物が非ニュートン性を示すことが多いためである。
以下、組成物の各構成成分について説明する。
<蛍光体粉末>
本発明の蛍光体含有樹脂組成物に使用される蛍光体粉末としては、例えば、Y2O3:Eu3+ 、Y2SiO5:Eu3+、Y3Al5O12:Eu3+、YVO4:Eu3+、(Y,Gd)BO3:Eu3+、Zn3(PO4)2:Mnなどの赤色用蛍光体;Zn2SiO4:Mn、BaAl12O19:Mn、BaMgAl14O23:Mn、LaPO4:(Ce,Tb)、Y3(Al,Ga)5O12:Tbなどの緑色用蛍光体;Y2SiO5:Ce、BaMgAl10O17:Eu2+、(Ba,Eu)MgAl10O17、BaMgAl14O23:Eu2+、(Ca,Sr,Ba)10(PO4)6Cl2:Eu2+、(Zn,Cd)S:Agなどの青色用蛍光体を挙げることができる。一般的な蛍光体粉末は、平均粒径が2〜5μmであり、比重が3〜6程度である。
本発明の蛍光体含有樹脂組成物に使用される蛍光体粉末としては、例えば、Y2O3:Eu3+ 、Y2SiO5:Eu3+、Y3Al5O12:Eu3+、YVO4:Eu3+、(Y,Gd)BO3:Eu3+、Zn3(PO4)2:Mnなどの赤色用蛍光体;Zn2SiO4:Mn、BaAl12O19:Mn、BaMgAl14O23:Mn、LaPO4:(Ce,Tb)、Y3(Al,Ga)5O12:Tbなどの緑色用蛍光体;Y2SiO5:Ce、BaMgAl10O17:Eu2+、(Ba,Eu)MgAl10O17、BaMgAl14O23:Eu2+、(Ca,Sr,Ba)10(PO4)6Cl2:Eu2+、(Zn,Cd)S:Agなどの青色用蛍光体を挙げることができる。一般的な蛍光体粉末は、平均粒径が2〜5μmであり、比重が3〜6程度である。
<結着樹脂>
本発明の組成物に用いられる結着樹脂としては、アクリル樹脂が好ましく用いられる。当該結着樹脂が含有されていることにより、得られる蛍光体層が、基板に対する優れた接着性と形状均一性を有するものとなる。
かかる重合体としては、適度な粘着性を有して無機粉体を結着させることができ、組成物の焼成処理温度(例えば400〜600℃)によって完全に酸化除去される(共)重合体の中から選択され、上記式(1)で表される構成単位を有する重合体(以下、「重合体(B)」ともいう)が好ましい。当該構成単位は、下記式(i)で表される化合物(以下、「化合物(i)」ともいう)を重合成分として用いることにより得られ、重合体(B)としては、化合物(i)の単独重合体、2種以上の化合物(i)の共重合体、および化合物(i)と他の共重合性単量体との共重合体が含まれる。
本発明の組成物に用いられる結着樹脂としては、アクリル樹脂が好ましく用いられる。当該結着樹脂が含有されていることにより、得られる蛍光体層が、基板に対する優れた接着性と形状均一性を有するものとなる。
かかる重合体としては、適度な粘着性を有して無機粉体を結着させることができ、組成物の焼成処理温度(例えば400〜600℃)によって完全に酸化除去される(共)重合体の中から選択され、上記式(1)で表される構成単位を有する重合体(以下、「重合体(B)」ともいう)が好ましい。当該構成単位は、下記式(i)で表される化合物(以下、「化合物(i)」ともいう)を重合成分として用いることにより得られ、重合体(B)としては、化合物(i)の単独重合体、2種以上の化合物(i)の共重合体、および化合物(i)と他の共重合性単量体との共重合体が含まれる。
(式(1)中、R1 は水素原子またはメチル基であり、R2 は1価の有機基である。)
上記式(i)で表される(メタ)アクリレート化合物の具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、i−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、i−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、i−デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、i−ステアリル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート;
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートなどのフェノキシアルキル(メタ)アクリレート;
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−プロポキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシブチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどのポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレートなどのシクロアルキル(メタ)アクリレート;
グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートなどのフェノキシアルキル(メタ)アクリレート;
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−プロポキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシブチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどのポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレートなどのシクロアルキル(メタ)アクリレート;
グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
これらのうち、上記式(i)中、R2 で示される基が、アルキル基、アルコキシアルキル基またはヒドロキシアルキル基を含有する基であることが好ましく、特に好ましい(メタ)アクリレート化合物として、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、i−デシル(メタ)アクリレートおよび2−エトキシエチル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
化合物(i)との共重合に供される他の共重合性単量体としては、化合物(i)と共重合可能な化合物であれば特に制限はなく、例えば(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、ビニルフタル酸などの不飽和カルボン酸類;ビニルベンジルメチルエーテル、ビニルグリシジルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエン、イソプレンなどのビニル基含有ラジカル重合性化合物を挙げることができる。
重合体(B)は、上記式(1)で表される構成単位が、通常、70質量%以上、好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは100質量%含有される重合体である。
重合体(B)は、上記式(1)で表される構成単位が、通常、70質量%以上、好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは100質量%含有される重合体である。
本発明で用いられる結着樹脂の分子量としては、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量として2,000〜300,000であることが好ましく、さらに好ましくは5,000〜200,000である。結着樹脂の分子量が2000未満の場合はセル内壁への密着性が不足し、焼成時に剥離するおそれがあり、300,000を越えると溶剤への溶解性が低下するという問題がある。
本発明の組成物における結着樹脂の含有割合は、無機粉体100重量部に対し、好ましくは30〜100重量部、特に好ましくは40〜90重量部である。重合体(B)の含有量が30重量部より少ないと、相対的に蛍光体の含有量が多くなり最終的に焼成後の蛍光体層の膜厚が厚くなってしまうおそれがある。また100重量部を超えると、蛍光体層内に空洞が多くなることから、全体的に脆くなり、隔壁から剥離しやすくなるおそれがある。
<溶剤>
本発明の組成物に含有される溶剤としては、無機粉体との親和性、結着樹脂の溶解性が良好で、組成物に適度な粘性を付与することができると共に、乾燥、焼成されることにより容易に蒸発除去できるものであることが好ましい。
例えば、ジエチルケトン、メチルブチルケトン、ジプロピルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;n−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール、フェノキシエタノールなどのアルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル系アルコール類;酢酸−n−ブチル、酢酸アミルなどの飽和脂肪族モノカルボン酸アルキルエステル類;乳酸エチル、乳酸−n−ブチルなどの乳酸エステル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネートなどのエーテル系エステル類;テレビン油、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、テルピネオール、ブチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトール、i−プロピルアルコール、ベンジルアルコールなどを挙げることができる。
特に、標準沸点(1気圧における沸点)が150〜300℃であるものを好ましいものとして挙げることができ、特に好ましいものとしてはフェノキシエタノール等を挙げることができる。
本発明の組成物における溶剤の含有割合としては、組成物の粘度を好適な範囲に維持する観点から、蛍光体粉末100重量部に対して、50〜300重量部であることが好ましく、さらに好ましくは100〜200重量部とされる。
本発明の組成物に含有される溶剤としては、無機粉体との親和性、結着樹脂の溶解性が良好で、組成物に適度な粘性を付与することができると共に、乾燥、焼成されることにより容易に蒸発除去できるものであることが好ましい。
例えば、ジエチルケトン、メチルブチルケトン、ジプロピルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;n−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール、フェノキシエタノールなどのアルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル系アルコール類;酢酸−n−ブチル、酢酸アミルなどの飽和脂肪族モノカルボン酸アルキルエステル類;乳酸エチル、乳酸−n−ブチルなどの乳酸エステル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネートなどのエーテル系エステル類;テレビン油、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、テルピネオール、ブチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトール、i−プロピルアルコール、ベンジルアルコールなどを挙げることができる。
特に、標準沸点(1気圧における沸点)が150〜300℃であるものを好ましいものとして挙げることができ、特に好ましいものとしてはフェノキシエタノール等を挙げることができる。
本発明の組成物における溶剤の含有割合としては、組成物の粘度を好適な範囲に維持する観点から、蛍光体粉末100重量部に対して、50〜300重量部であることが好ましく、さらに好ましくは100〜200重量部とされる。
<任意成分>
本発明の組成物は、感光性を有するものであってもよい。感光性を付与するためには、好ましくは、放射線の照射によって硬化する多官能性(メタ)アクリレートと、光重合開始剤を組成物中に含有させる。
多官能性(メタ)アクリレートの具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;両末端ヒドロキシポリブタジエン、両末端ヒドロキシポリイソプレン、両末端ヒドロキシポリカプロラクトンなどの両末端ヒドロキシル化重合体のジ(メタ)アクリレート類;グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールアルカン、テトラメチロールアルカン、ジペンタエリスリトールなどの3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート類;3価以上の多価アルコールのポリアルキレングリコール付加物のポリ(メタ)アクリレート類;1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ベンゼンジオール類などの環式ポリオールのポリ(メタ)アクリレート類;ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、アルキド樹脂(メタ)アクリレート、シリコーン樹脂(メタ)アクリレート、スピラン樹脂(メタ)アクリレートなどのオリゴ(メタ)アクリレート類などを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の組成物は、感光性を有するものであってもよい。感光性を付与するためには、好ましくは、放射線の照射によって硬化する多官能性(メタ)アクリレートと、光重合開始剤を組成物中に含有させる。
多官能性(メタ)アクリレートの具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;両末端ヒドロキシポリブタジエン、両末端ヒドロキシポリイソプレン、両末端ヒドロキシポリカプロラクトンなどの両末端ヒドロキシル化重合体のジ(メタ)アクリレート類;グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールアルカン、テトラメチロールアルカン、ジペンタエリスリトールなどの3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート類;3価以上の多価アルコールのポリアルキレングリコール付加物のポリ(メタ)アクリレート類;1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ベンゼンジオール類などの環式ポリオールのポリ(メタ)アクリレート類;ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、アルキド樹脂(メタ)アクリレート、シリコーン樹脂(メタ)アクリレート、スピラン樹脂(メタ)アクリレートなどのオリゴ(メタ)アクリレート類などを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記多官能性(メタ)アクリレートの含有割合は、蛍光体粉末100重量部に対して、通常、50重量部以下、好ましくは、30重量部以下である。
光重合開始剤の具体例としては、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾフェノン、カンファーキノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−メチル−〔4’−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンなどのカルボニル化合物;アゾイソブチロニトリル、4−アジドベンズアルデヒドなどのアゾ化合物またはアジド化合物;メルカプタンジスルフィドなどの有機硫黄化合物;ベンゾイルパーオキシド、ジ−tret−ブチルパーオキシド、tret−ブチルハイドロパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、パラメタンハイドロパーオキシドなどの有機パーオキシド;1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2’−クロロフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔2−(2−フラニル)エチレニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどのトリハロメタン類;2,2’−ビス(2−クロロフェニル)4,5,4’,5’−テトラフェニル1,2’−ビイミダゾールなどのイミダゾール二量体などを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記光重合開始剤の含有割合は、多官能性(メタ)アクリレート100重量部に対して、通常、5〜30重量部、好ましくは、10〜20重量部である。
上記光重合開始剤の含有割合は、多官能性(メタ)アクリレート100重量部に対して、通常、5〜30重量部、好ましくは、10〜20重量部である。
本発明の組成物には、さらに任意成分として、他の無機粉体、分散剤、粘着性付与剤、表面張力調整剤、安定剤、可塑剤、接着助剤、ハレーション防止剤、保存安定剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料などの各種添加剤が含有されていてもよい。
これらのうち、他の無機粉体としては、ガラス粉体、好ましくは軟化点が400〜600℃のガラス粉体が挙げられる。当該ガラス粉体は、蛍光体粉末をより強固にセル内に結着させる効果を有する。また他の無機粉体としてはフィラー等が挙げられ、例えば、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化マンガンなどの無機酸化物化合物粉末が挙げられる。
これらのうち、他の無機粉体としては、ガラス粉体、好ましくは軟化点が400〜600℃のガラス粉体が挙げられる。当該ガラス粉体は、蛍光体粉末をより強固にセル内に結着させる効果を有する。また他の無機粉体としてはフィラー等が挙げられ、例えば、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化マンガンなどの無機酸化物化合物粉末が挙げられる。
本発明の組成物は、上記蛍光体粉末、結着樹脂、溶剤および必要に応じてその他の任意成分を、ロール混錬機、ミキサー、ホモミキサーなどの混錬機を用いて混錬することにより調製することができる。
上記のようにして調製される本発明の組成物は、上述したように粘度が500〜50,000cPである。またその固形分濃度(溶剤を除いた組成物の含有割合)は、70重量%以下であることが好ましい。
上記のようにして調製される本発明の組成物は、上述したように粘度が500〜50,000cPである。またその固形分濃度(溶剤を除いた組成物の含有割合)は、70重量%以下であることが好ましい。
本発明の組成物は、上記のように、主にPDP用蛍光体層を製造する際に特に好適に使用することができるが、これらの用途に限定されるものではなく、従来において公知のパターンや無機膜の形成にも好適に使用することができる。
PDP用蛍光体層の形成方法
本発明のPDP用蛍光体層の形成方法は、
1.本発明の蛍光体含有樹脂組成物をノズルから基板上に吐出する工程と、
2.組成物が吐出された基板を焼成する工程
を有することを特徴とする。蛍光体含有樹脂組成物が感光性を有する場合には、上記1.と2.の工程の間に、放射線照射工程が加わっても良い。このとき用いられる放射線照射装置としては特に限定されるものではなく、例えば、半導体および液晶表示装置を製造する際に使用されている露光装置などが用いられる。また、露光に用いられる放射線としては、例えば、紫外線などが好適に用いられる。
本発明のPDP用蛍光体層の形成方法は、
1.本発明の蛍光体含有樹脂組成物をノズルから基板上に吐出する工程と、
2.組成物が吐出された基板を焼成する工程
を有することを特徴とする。蛍光体含有樹脂組成物が感光性を有する場合には、上記1.と2.の工程の間に、放射線照射工程が加わっても良い。このとき用いられる放射線照射装置としては特に限定されるものではなく、例えば、半導体および液晶表示装置を製造する際に使用されている露光装置などが用いられる。また、露光に用いられる放射線としては、例えば、紫外線などが好適に用いられる。
上記工程1における吐出の条件としては、吐出圧力0.1〜1MPa、吐出速度5〜50mm/秒である。ノズルは、その寸法(吐出口の断面積)が、例えば、形成する各セルにおける蛍光体層の寸法ほぼ同等のものが用いられるが、ノズルの寸法が小さいものを用いて、一つのセルにおける蛍光体層を形成する際に、ノズルと基板とを相対的に移動して、パターンを描画してもよい。
なお、上記工程2における焼成処理の温度としては、組成物中の有機物質が焼失される温度であることが必要であり、通常400〜600℃とされる。また、焼成時間は、通常3〜60分間とされる。
なお、上記工程2における焼成処理の温度としては、組成物中の有機物質が焼失される温度であることが必要であり、通常400〜600℃とされる。また、焼成時間は、通常3〜60分間とされる。
本発明の形成方法によって形成される蛍光体層は、一般的に、パネルの表示セル(表示単位)を区画する隔壁の内壁とセルの底部を覆うように形成されるものである。隔壁によって区画される表示セルの大きさは、例えば一辺が0.10〜1.00mmとされる。
蛍光体層の厚さ(膜厚)や形状は、目的とするPDPの特性に応じて適宜選定することができる。
具体的には、セルの底部における膜厚が3〜10μm、隔壁内壁における膜厚が3〜10μmとされる。
蛍光体層の厚さ(膜厚)や形状は、目的とするPDPの特性に応じて適宜選定することができる。
具体的には、セルの底部における膜厚が3〜10μm、隔壁内壁における膜厚が3〜10μmとされる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、以下において「部」は「重量部」を示す。
また、実施例における評価方法は下記のとおりである。
また、実施例における評価方法は下記のとおりである。
〔蛍光体形状〕
隔壁間への蛍光体の充填状態、乾燥後の膜厚、焼成後の隔壁への密着状態、焼成後の膜厚等を走査型電子顕微鏡、及び非接触三次元形状測定装置「NH−3」(菱光社製)を用い、観測した。
隔壁間への蛍光体の充填状態、乾燥後の膜厚、焼成後の隔壁への密着状態、焼成後の膜厚等を走査型電子顕微鏡、及び非接触三次元形状測定装置「NH−3」(菱光社製)を用い、観測した。
<実施例1>
(1)蛍光体粉末含有組成物の調製:
蛍光体として、PDP用蛍光体Blue:(Ba,Eu)MgAl10O17:KX501A(化成オプトニクス(株)製)の粉末100部、結着樹脂としてメチルメタクリレートとヒドロキシエチルメタクリレートを重量比で90/10となる割合で共重合させて得られた重合体のブチルカルビトール溶液(固形分濃度45重量%)110部、溶剤としてブチルカルビトール90部、分散剤としてn−ブチルトリメトキシシラン2部を分散機を用いて混練することにより、本発明の組成物を調製した。この組成物の粘度は3000cPであった。
(1)蛍光体粉末含有組成物の調製:
蛍光体として、PDP用蛍光体Blue:(Ba,Eu)MgAl10O17:KX501A(化成オプトニクス(株)製)の粉末100部、結着樹脂としてメチルメタクリレートとヒドロキシエチルメタクリレートを重量比で90/10となる割合で共重合させて得られた重合体のブチルカルビトール溶液(固形分濃度45重量%)110部、溶剤としてブチルカルビトール90部、分散剤としてn−ブチルトリメトキシシラン2部を分散機を用いて混練することにより、本発明の組成物を調製した。この組成物の粘度は3000cPであった。
(2)蛍光体成形材料層の形成:
上記の組成物を使用し、ノズル吐出法によってガラス基板上に蛍光体成形材料層を作成した。すなわち連続的に隔壁間に組成物を特殊ノズルより吐出し、その後、200℃で5分乾燥処理した。このときのノズル吐出圧は0.2MPa、基板のスキャン速度は30mm/secとした。ノズルによる組成物の隔壁間への充填状態は良好で、隔壁頂部への付着や隔壁間にブリッジ状に固着してしまうことは無かった。また隔壁間底部での蛍光体成形材料層の膜厚を測定したところ、10μmで薄膜であった。
上記の組成物を使用し、ノズル吐出法によってガラス基板上に蛍光体成形材料層を作成した。すなわち連続的に隔壁間に組成物を特殊ノズルより吐出し、その後、200℃で5分乾燥処理した。このときのノズル吐出圧は0.2MPa、基板のスキャン速度は30mm/secとした。ノズルによる組成物の隔壁間への充填状態は良好で、隔壁頂部への付着や隔壁間にブリッジ状に固着してしまうことは無かった。また隔壁間底部での蛍光体成形材料層の膜厚を測定したところ、10μmで薄膜であった。
(3)蛍光体成形材料層の焼成処理および評価:
上記(2)により作成した蛍光体成形材料層を形成したガラス基板を焼成炉内に配置し、炉内の温度を、常温から10℃/分の昇温速度で500℃まで昇温し、500℃の温度雰囲気下5分間にわたって焼成処理することにより、ガラス基板の隔壁間に、蛍光体層を形成した。
この蛍光体層の性状を観察したところ、ひび割れ、隔壁からの剥離などは認められなかった。また隔壁間底部での焼成後の膜厚は5μmと薄膜であった。
上記(2)により作成した蛍光体成形材料層を形成したガラス基板を焼成炉内に配置し、炉内の温度を、常温から10℃/分の昇温速度で500℃まで昇温し、500℃の温度雰囲気下5分間にわたって焼成処理することにより、ガラス基板の隔壁間に、蛍光体層を形成した。
この蛍光体層の性状を観察したところ、ひび割れ、隔壁からの剥離などは認められなかった。また隔壁間底部での焼成後の膜厚は5μmと薄膜であった。
<実施例2〜3および比較例>
蛍光体粉末と結着樹脂の組成比、組成物の固形分濃度および蛍光体粉末の割合が表1に示す値になるようにした以外は実施例1と同様にして組成物を調製した。次いで、得られた組成物の各々を使用したこと以外は実施例1と同様にして蛍光体成形材料層を作成した。その後、得られた蛍光体成形材料層の各々を使用したこと以外は実施例1と同様にして、蛍光体成形材料層の焼成処理を行って、20インチパネル用のガラス基板の隔壁間に蛍光体層を作成した。評価結果を表1に併せて示す。
蛍光体粉末と結着樹脂の組成比、組成物の固形分濃度および蛍光体粉末の割合が表1に示す値になるようにした以外は実施例1と同様にして組成物を調製した。次いで、得られた組成物の各々を使用したこと以外は実施例1と同様にして蛍光体成形材料層を作成した。その後、得られた蛍光体成形材料層の各々を使用したこと以外は実施例1と同様にして、蛍光体成形材料層の焼成処理を行って、20インチパネル用のガラス基板の隔壁間に蛍光体層を作成した。評価結果を表1に併せて示す。
1 ガラス基板 2 ガラス基板
3 隔壁 4 透明電極
5 バス電極 6 アドレス電極
7 蛍光体層 8 誘電体
9 誘電体 10 保護層
3 隔壁 4 透明電極
5 バス電極 6 アドレス電極
7 蛍光体層 8 誘電体
9 誘電体 10 保護層
Claims (4)
- (A)蛍光体粉末、
(B)結着樹脂 および
(C)溶剤を含有する蛍光体含有樹脂組成物であって、
組成物中の(A)蛍光体粉末の含有割合が1〜50重量%であり、
組成物の粘度が500〜50,000cPであることを特徴とする、蛍光体含有樹脂組成物。 - (B)結着樹脂の含有割合が、(A)蛍光体粉末100重量部に対して30〜100重量部である、請求項1記載の蛍光体含有樹脂組成物。
- (B)結着樹脂がアクリル樹脂である、請求項1記載の蛍光体含有樹脂組成物。
- 請求項1乃至3記載の蛍光体含有樹脂組成物をノズルから基板上に吐出する工程と、焼成工程とを有することを特徴とする、プラズマディスプレイパネル用蛍光体層の形成方法。
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JP2004315811A JP2006124550A (ja) | 2004-10-29 | 2004-10-29 | 蛍光体含有樹脂組成物およびプラズマディスプレイパネル用蛍光体層の形成方法 |
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Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002080837A (ja) * | 2000-09-05 | 2002-03-22 | Kasei Optonix Co Ltd | 蛍光体ペースト組成物の製造方法、蛍光体ペースト組成物及び真空紫外線励起発光素子 |
-
2004
- 2004-10-29 JP JP2004315811A patent/JP2006124550A/ja active Pending
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