JP2006124311A - 無水アセトニトリルの製造方法 - Google Patents

無水アセトニトリルの製造方法 Download PDF

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Ryuhei Wakita
龍平 脇田
Takuhiro Izumi
卓弘 泉
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Abstract

【課題】労働安全衛生面で取扱いに注意を要する試剤を用いることなく、含水アセトニトリルから水を除去し、水分含量のより低いアセトニトリルを得る方法を提供すること。
【解決手段】含水アセトニトリルを蒸留処理して、水分含量500ppm以下の無水アセトニトリルを製造する方法であって、含水アセトニトリルとアセトニトリルよりも5℃以上沸点が低い溶媒とを混合した後、蒸留処理することを特徴とする無水アセトニトリルの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、無水アセトニトリルの製造方法に関する。
に関する。
アセトニトリルは、工業的に非常に有用な合成原料であり、また溶媒としても広く使用されている。また、アクリロニトリルの製造プロセスにおいて、アセトニトリルが副生することも知られている。アセトニトリルは、水溶性が極めて高いため、アセトニトリルを使用した製造プロセスあるいはアセトニトリルを副生するプロセスにおいては、水を含有した含水アセトニトリルとして回収される場合が多い。アセトニトリルは安価であるため、回収された含水アセトニトリルは焼却廃棄されることが多いが、その分子内に窒素原子を有しており、焼却に伴い、NOガスが生成するという問題があった。また、近年、グリーンケミストリー、サスティナブルケミストリーという観点から、廃棄物の削減、リサイクルの推進が進められており、回収された含水アセトニトリルを焼却廃棄するのではなく、リサイクル利用することが求められている。しかしながら、含水アセトニトリルをそのままリサイクル利用可能な場合は少ないため、含水アセトニトリルから水を除き、水分含量の低いアセトニトリルとして回収する必要があった。
含水アセトニトリルから水を除去し、水分含量の低いアセトニトリルを得る方法としては、例えば含水アセトニトリルにベンゼンを加えて蒸留処理する方法(例えば特許文献1参照。)、含水アセトニトリルに水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリを加えて混合し、分離した水性相を除去する方法(例えば特許文献2参照。)等が知られているが、前者の方法は、労働安全衛生面で取扱いに注意を要するベンゼンを使用しなければならないという問題が、後者の方法は、得られるアセトニトリル中の水含量が1重量%以上であり、水含量が高いという問題があった。
特開昭45−36490号公報 特開昭55−153757号公報
このような状況のもと、本発明者らは、労働安全衛生面で取扱いに注意を要する試剤を用いることなく、含水アセトニトリルから水を除去し、水分含量のより低いアセトニトリルを得る方法を開発すべく検討したところ、メチルtert−ブチルケトン等のアセトニトリルよりも沸点が5℃以上低い溶媒を、含水アセトニトリルに加えた後、蒸留処理することにより、容易に水分含量が500ppm以下の無水アセトニトリルを得ることができることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、含水アセトニトリルを蒸留処理して、水分含量500ppm以下の無水アセトニトリルを製造する方法であって、含水アセトニトリルとアセトニトリルよりも5℃以上沸点が低い溶媒とを混合した後、蒸留処理することを特徴とする無水アセトニトリルの製造方法を提供するものである。
本発明によれば、含水アセトニトリルから水分含量500ppm以下の無水アセトニトリルを容易に得ることができる。しかも、アセトニトリルの回収率も良好であり、含水アセトニトリルから工業的に有利に無水アセトニトリルを得ることができる。
本発明に用いられる含水アセトニトリルは、アセトニトリルと水とが混合したものであればよく、本発明の方法を妨げない範囲で他の成分が含まれていてもよい。含水アセトニトリル中のアセトニトリルの含有量は特に制限されないが、回収効率の点から、30重量%以上であることが好ましい。
本発明は、含水アセトニトリルとアセトニトリルよりも5℃以上沸点が低い溶媒とを混合した後、蒸留処理することを特徴とするものであり、これにより、含水アセトニトリルが精製でき、水分含量が500ppm以下の無水アセトニトリルを容易に得ることができる。しかも無水アセトニトリル中には、アセトニトリルよりも5℃以上沸点が低い溶媒もほとんど含まれておらず、アセトニトリル含量の高い、高品質な無水アセトニトリルが得られる。
アセトニトリルよりも5℃以上沸点が低い溶媒としては、常温および常圧条件下で液体の溶媒で、その沸点がアセトニトリルよりも5℃以上沸点が低い溶媒であればよく、例えばジエチルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、エチルtert−ブチルエーテル等のアセトニトリルよりも5℃以上沸点が低いエーテル系溶媒、例えばジクロロメタン等のアセトニトリルよりも5℃以上沸点が低いハロゲン化炭化水素系溶媒等が挙げられ、アセトニトリルよりも5℃以上沸点が低いエーテル系溶媒が好ましく、なかでもメチルtert−ブチルエーテルが特に好適である。
アセトニトリルよりも5℃以上沸点が低い溶媒の使用量は、含水アセトニトリル中の水分含量により適宜決めればよいが、含水アセトニトリルに対して、通常0.1〜10重量倍、好ましくは0.1〜1重量倍である。
蒸留処理の形式は、単蒸留でもよいし、精留でもよい。また、常圧条件下で蒸留処理してもよいし、減圧条件下で蒸留処理してもよい。
含水アセトニトリルとアセトニトリルよりも5℃以上沸点が低い溶媒とを混合した後、蒸留処理することにより、まず、水が主成分で、アセトニトリルおよびアセトニトリルよりも5℃以上沸点が低い溶媒を少量含む水性留分が留出してくる。かかる水性留分は、その大部分が水であるため、通常そのまま廃棄してもよいが、該水性留分中に含まれるアセトニトリルよりも5℃以上沸点が低い溶媒の量によっては、該水性留分が二相に分液する場合があり、この場合には、該水性留分を分液処理して、アセトニトリルよりも5℃以上沸点が低い溶媒を主とする有機層を回収、再利用することが好ましい。かかる水性留分の留出が終了すると、続いて、アセトニトリルよりも5℃以上沸点が低い溶媒とアセトニトリルとが混合した混合留分が留出してくる。かかる混合留分は、回収し、含水アセトニトリルに加える等して、本発明に再利用することができる。混合留分の留出が終了すると、水分含量が500ppm以下の無水アセトニトリルが留出してくるため、留出してくる無水アセトニトリルを回収することにより、水分含量が500ppm以下の無水アセトニトリルを得ることができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されない。なお、アセトニトリルおよびメチルtert−ブチルエーテルの含量はガスクロマトグラフィー法により分析し、水分含量はカールフィッシャー水分計により測定した。
実施例1
ガラス製ラヒシリングを充填した蒸留塔(理論段数:3段)を付した1Lフラスコに、含水アセトニトリル(水分含量:4重量%)432gおよびメチルtert−ブチルエーテル50gを加え、常圧条件下で蒸留処理した。まず水性留分(アセトニトリル含量:5重量%、メチルtert−ブチルエーテル含量:2重量%)を留出させた。続いて混合留分(アセトニトリル含量:57重量%)91gを留出させた。最後に、無水アセトニトリル291g(アセトニトリル含量:99.8重量%、メチルtert−ブチルエーテル含量:測定限界以下、水分含量:180ppm)を得た。アセトニトリル回収率:83%。

Claims (5)

  1. 含水アセトニトリルを蒸留処理して、水分含量500ppm以下の無水アセトニトリルを製造する方法であって、含水アセトニトリルとアセトニトリルよりも5℃以上沸点が低い溶媒とを混合した後、蒸留処理することを特徴とする無水アセトニトリルの製造方法。
  2. アセトニトリルよりも5℃以上沸点が低い溶媒が、アセトニトリルよりも5℃以上沸点が低いエーテル系溶媒またはアセトニトリルよりも5℃以上沸点が低いハロゲン化炭化水素系溶媒である請求項1に記載の無水アセトニトリルの製造方法。
  3. アセトニトリルよりも5℃以上沸点が低いエーテル系溶媒が、ジエチルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテルまたはエチルtert−ブチルエーテルである請求項2に記載の無水アセトニトリルの製造方法。
  4. アセトニトリルよりも5℃以上沸点が低いハロゲン化炭化水素系溶媒が、ジクロロメタンである請求項2に記載の無水アセトニトリルの製造方法。
  5. 含水アセトニトリルを蒸留処理して、水分含量500ppm以下の無水アセトニトリルとする含水アセトニトリルの精製方法であって、含水アセトニトリルとアセトニトリルよりも5℃以上沸点が低い溶媒とを混合した後、蒸留処理することを特徴とする含水アセトニトリルの精製方法。
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CN114213282A (zh) * 2021-12-21 2022-03-22 山东博苑医药化学股份有限公司 一种含酸乙腈废溶剂的乙腈回收方法

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