JP2006123315A - 樹脂製容器用の成形型 - Google Patents

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Abstract

【課題】 樹脂製容器用の成形型について、型面を容易に変更することができて、容器の形状の変更に迅速に対応できるようにする。
【解決手段】 可塑状態の樹脂材料を、成形型の型面に密接させることで、型面の形状に合致した形状の容器に成形するための成形型において、成形型1の型面(樹脂材料と密接して成形面となる成形型の内面)を複数の部分11,12,13,14で構成して、そのうちの適宜の部分13だけを、金属粉末とエポキシ系樹脂とを混合した材料による樹脂系の型面部分2として形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ブロー成形や射出成形等において、可塑状態の樹脂材料を、成形型の型面に密接させることで、型面の形状に合致した形状の容器に成形するための成形型に関し、特に、そのような樹脂製容器用の成形型について、成形する容器の形状の変更に対応して型面を容易かつ迅速に変更できるようにした樹脂製容器用の成形型に関する。
ブロー成形や射出成形等において、可塑状態とされている樹脂材料を、成形型の型面(樹脂材料を成形する面となる成形型の内面)に密接させることで、型面の形状に合致した所定の形状に成形するような樹脂成形品用の成形型について、下記の特許文献1には、従来の金型(型面が鋼材製の成形型)と比べて、軽量性に優れ、型の製造期間を短くすることができ、しかも、成形品を精度良く成形できるように、成形型の型面全体を、金属粉末とエポキシ系樹脂とを混合した樹脂材料によって形成するということが開示されている。なお、下記の特許文献2には、樹脂成形用の金型について、優れた耐磨耗性、耐触性、離型性を得るために、金型の表面に硬質カーボン皮膜による表面処理を施すということが開示されている。
特許3029831号公報 特公平4−69044号公報
ところで、ブローボトル等のような樹脂製の容器について、近年、少数で多品種の生産が求められ、迅速なモデルチェンジが必要とされており、そのために、例えば、容器の胴部や底部にエンボス模様やビード等の手軽な装飾を施すというようなことが行われているが、そのような容器のモデルチェンジに対応して迅速に成形型を準備するために、上記の特許文献1に開示されたような、金属粉末とエポキシ系樹脂とを混合した樹脂材料により型面の部分を形成した成形型の使用が考えられる。
しかしながら、そのような樹脂系の型面を備えた成形型を製造するにしても、上記の特許文献1に開示された従来公知の成形型では、成形型の型面全体を金属粉末とエポキシ系樹脂との混合材料によって形成していることから、型面の部分の製造にそれなりの手間と時間を要することとなる。さらに、そのような樹脂系の型面を補強するために、上記の特許文献2に開示された表面処理を施すような場合には、成形型の型面全体に表面処理を施すことが必要となって、成形型の表面処理にも手間と時間を要することとなる。
本発明は、上記のような問題の解消を課題とするものであり、具体的には、樹脂製容器用の成形型について、型面を容易に変更することができて、容器の形状の変更に迅速に対応できるようにすることを課題とするものである。
本発明は、上記のような課題を解決するために、可塑状態の樹脂材料を、成形型の型面に密接させることで、型面の形状に合致した形状の容器に成形するための成形型において、成形型の型面が複数の部分から構成され、そのうちの適宜の部分だけが、金属粉末とエポキシ系樹脂とを混合した材料による樹脂系の型面部分として形成されていることを特徴とするものである。
上記のような本発明の樹脂容器用の成形型によれば、容器の形状変更(モデルチェンジ)したい部分に対応して、成形型の型面の全体ではなく形状変更したい部分だけを、金属粉末とエポキシ系樹脂とを混合した樹脂材料によって形成することにより、容器の形状変更を行う場合に、成形型の型面全体を製造し直すことなく、樹脂系の型面部分だけを製造し直すことで、容器の形状変更に対応できる成形型を迅速かつ容易に準備することができる。さらに、樹脂系の型面を表面処理によって補強する場合には、成形型の型面全体に表面処理を施す必要はないことから、補強のための表面処理を迅速かつ容易に行うことができる。
樹脂製容器用の成形型について、型面を容易に変更することができて、容器の形状の変更に迅速に対応できるようにするという目的を、最良の形態として以下の各実施例に具体的に示すように、可塑状態の樹脂材料を、成形型の型面に密接させることで、型面の形状に合致した形状の容器に成形するための成形型において、成形型の型面を複数の部分で構成して、そのうちの適宜の部分だけを、金属粉末とエポキシ系樹脂とを混合した材料による樹脂系の型面部分として形成するということで実現した。
本発明の樹脂容器用の成形型は、例えば、ブロー成形、圧空成形、真空成形、射出成形、押出し成形等のように、可塑状態の樹脂材料を、成形型の型面に密接させることで、型面の形状に合致した形状の容器に成形するような各種の樹脂成形法において使用するためのものであって、そのような本発明の樹脂容器用の成形型の様々な実施例について以下に説明する。
最初に、ダイレクトブロー成形法で使用する成形型による各実施例(実施例1、実施例2)について説明する。
ダイレクトブロー成形法は、樹脂製の中空パイプを直接にブロー成形するような成形方法であり、比較的分厚い壁厚を備えた化学薬品や液状洗剤等の容器を成形するのに適した成形方法であるが、そのようなダイレクトブロー成形法で使用している成形型の一従来例について先ず説明すると、図7に示すように、成形型は、容器の口端を成形する口端成形部11と、容器のネジ部を成形するネジ部成形部12と、容器の胴部を成形する胴部成形部13と、容器の底部を成形する底部成形部14とを有するものであって、各部11,12,13,14は、それぞれ鋼材等の金属からなる金型として形成されており、全体としてパーティングラインPを境に左右に開くようになっている。
そのような成形型によるダイレクトブロー成形法では、図示していないが、パーティングラインを境に成形型を左右に開いた状態から、容器の材料となる樹脂製(例えば、オレフィン系樹脂等)の中空パイプを、開かれた成形型の中央に垂らして、中空パイプが底部成形部の型面よりも下方へ達すると、成形型を閉じて一体とし、底部成形部で中空パイプの下端を合掌させて封鎖し、この封鎖部よりも下方の部分を切り離すと共に、中空パイプの上端を切断して、この切断部から中空パイプの内側にノズルを挿入する。そして、このノズルと口端成形部とで容器の口端を成形すると共に、ノズルから圧縮空気等の圧縮流体を吹き込んで、中空パイプを成形型の型面に押し付けることで、中空パイプを容器の形状に成形してから、成形型内に内装された冷却システムで冷やして硬化させた後、成形が完了して硬化した容器を成形型を開いて取り出している。
本実施例(実施例1)は、上記のようなダイレクトブロー成形用の成形型に関するものであり、上記の従来例と比べて、胴部成形部13の構造が異なるという点で相違するものであって、上記の従来例では、図7に示すように、成形型の各部11,12,13,14は、それぞれ鋼材等の金属により形成された金型であるのに対して、本実施例(実施例1)では、図1に示すように、胴部成形部13は、金属粉末とエポキシ系樹脂との混合材料からなる樹脂系の型面部材2と、アルミ合金製のホルダー部材3と、鋼材製のベース部材4とで構成されている。
具体的には、成形型1の胴部成形部13において、ベース部材4の内側にホルダー部材3が設けられ、ホルダー部材3の内側に型面部材2が設けられていて、ホルダー部材3の上端外側に形成されたフランジ状の凸部3aをベース部材4の上端内側の段部に係合させることで、ベース部材4とホルダー部材3とは取り外し自在に組み付けられている。また、ホルダー部材3に抜き差し自在に差し込まれたピン5により、型面部材2がホルダー部材3に着脱可能に固定されていて、ホルダー材3からピン5を抜き取ることで、型面部材2をホルダー材3から容易に取り外せるようになっている。
本実施例(実施例2)も、上記の実施例1と同様に、ダイレクトブロー成形用の成形型に関するものであるが、上記の実施例1では、容器の胴部全体に対応できるように樹脂系の型面部材2を設けているのに対して、本実施例(実施例2)では、容器の胴部の一部(下部)にだけ対応するように樹脂系の型面部材2を設けている。すなわち、本実施例(実施例2)では、図2に示すように、成形型1の胴部成形部13が、更に、胴上部成形部13Aと胴中部成形部13Bと胴下部成形部13Cの三つの部分に分けられ、胴上部成形部13Aと胴下部成形部13Cとは、それぞれ鋼材等の金属により形成された金型であるが、胴中部成形部13Bだけは、金属粉末とエポキシ系樹脂との混合材料からなる樹脂系の型面部材2と、アルミ合金製のホルダー部材3と、鋼材製のベース部材4とで構成されている。
具体的には、成形型1の胴中部成形部13Bにおいて、ベース部材4の内側にホルダー部材3が設けられ、ホルダー部材3の内側に型面部材2が設けられていて、ホルダー部材3の上下両端外側にそれぞれ形成されたフランジ状の凸部3a,3aをベース部材4の上下両端内側のそれぞれの段部に係合させることで、ベース部材4とホルダー部材3とは取り外し自在に組み付けられている。また、ホルダー部材3に抜き差し自在に差し込まれたピン5により、型面部材2がホルダー部材3に着脱可能に固定されていて、ホルダー材3からピン5を抜き取ることで、型面部材2をホルダー材3から容易に取り外せるようになっている。
次に、パリソンブロー成形法で使用する成形型による各実施例(実施例3、実施例4)について説明する。
パリソンブロー成形法は、射出成形法により予め製造したパリソン(試験管形の胴部の上にネジ部とフランジ部を設けたもの)の胴部をブロー成形するような成形方法であり、PETボトルのような比較的薄い壁厚を備えた容器を成形するのに適した成形方法であるが、そのようなパリソンブロー成形法で使用される成形型の一従来例について先ず説明すると、図8に示すように、成形型は、パリソンのフランジ部を支えるパリソン保持部21と、容器の胴部を成形する胴部成形部22と、容器の底部を成形する底部成形部23とを有するものであって、各部21,22,23は、それぞれ鋼材等の金属からなる金型として形成されている。そして、パリソン保持部21と胴部成形部22は全体としてパーティングラインPを境に左右に開くと共に、底部成形部23は下方に移動できるようになっている。
そのような成形型によるパリソンブロー成形法では、図示していないが、パーティングラインを境に成形型(パリソン保持部と胴部成形部)を左右に開いて、底部成形部を上死点に位置させた状態から、容器の樹脂材料となるパリソンを、開かれた成形型の中央に挿入して、成形型を閉じることで、パリソン保持部によりパリソンのフランジ部を保持した後、パリソンの上端開口部にノズルを挿入し、このノズルから圧縮空気等の圧縮流体を吹き込んで、パリソンの胴部を膨出させて成形型の型面に押し付けることで、パリソンを容器の形状に成形してから、成形型内に内装された冷却システムで冷やして硬化させた後、成形が完了して硬化した容器を成形型を開いて取り出している。
本実施例(実施例3)は、上記のようなパリソンブロー成形用の成形型に関するものであり、上記の従来例と比べて、胴部成形部22の構造が異なるという点で相違するものであって、上記の従来例では、図8に示すように、成形型の各部21,22,23は、それぞれ鋼材等の金属により形成された金型であるのに対して、本実施例(実施例3)では、図3に示すように、パリソン保持部21と胴部成形部22は、金属粉末とエポキシ系樹脂との混合材料からなる樹脂系の型面部材2と、アルミ合金製のホルダー部材3と、鋼材製のベース部材4A,4Bとで構成されている。
具体的には、成形型1のパリソン保持部21と胴部成形部22において、それぞれのベース部材4A,4Bの内側にホルダー部材3が設けられ、ホルダー部材3の内側に型面部材2が設けられていて、ホルダー部材3の上部外側に形成された環状の凸部3aを、胴部成形部22のベース部材4Bの内側上面に載せて、その上から、パリソン保持部21のベース部材4Aを重ねることで、ベース部材4A,4Bとホルダー部材3とは取り外しが自在に組み付けられている。また、ホルダー部材3に抜き差し自在に差し込まれたピン5により、型面部材2がホルダー部材3に着脱可能に固定されていて、ホルダー材3からピン5を抜き取ることで、型面部材2をホルダー材3から容易に取り外せるようになっている。
本実施例(実施例4)も、上記の実施例3と同様に、パリソンブロー成形用の成形型に関するものであるが、上記の実施例3では、容器の胴部にだけ対応できるように樹脂系の型面部材2を設けているのに対して、本実施例(実施例4)では、容器の底部にだけ対応できるように樹脂系の型面部材2を設けている。すなわち、本実施例(実施例4)では、図4に示すように、底部成形部23だけが、金属粉末とエポキシ系樹脂との混合材料からなる樹脂系の型面部材2と、アルミ合金製のホルダー部材3と、鋼材製のベース部材4とで構成されている。
具体的には、成形型1の底部成形部23において、ベース部材4の上側にホルダー部材3が設けられ、ホルダー部材3の上側に型面部材2が設けられていて、ホルダー部材3の下端面に形成されたネジ部3bをベース部材4の上端面のネジ孔に螺合させることで、ベース部材4とホルダー部材3とは取り外し自在に組み付けられている。また、ホルダー部材3に抜き差し自在に差し込まれたピン5により、型面部材2がホルダー部材3に着脱可能に固定されていて、ホルダー材3からピン5を抜き取ることで、型面部材2をホルダー材3から容易に取り外せるようになっている。
次に、圧空成形法で使用する成形型による実施例(実施例5)について説明する。
圧空成形法は、樹脂系のフィルム材(例えば、酸素を透過しない層をサンドイッチしたような樹脂フィルム等)を空気圧により所定形状に引き延ばような成形方法であり、カップ状の容器(以下、単にカップという)を成形するのに適した成形方法であるが、そのような圧空成形法で使用される成形型の一従来例について先ず説明すると、図9に示すように、成形型は、その上方に成形用駆動部30を設けたものであって、成形用駆動部30は、フィルムを押し込むためのプラグ31と、フィルムの周辺部を押さえるための筒部32と、筒部32の外側でフィルムを切断するためのカッター33とを有するもので、成形用駆動部30の各部31,32,33は、それぞれ上下移動が可能なようになっている。
また、成形型は、二つの部材34A,34Bによる外枠部34と、外枠部34の内側に固設される胴部成形部35と、三つの部材36A,36B,36Cによる底部成形部36とを有するものであって、カップの胴部を成形するための型面部分となる胴部成形部35の内側表面は、成形されたカップの型抜けが良いような逆テーパー型(底部側よりも開口部側の径が大きい)に形成されており、この胴部成形部35の内側で、底部成形部36は上下移動が可能なようになっている。この底部成形部36の内部には通気孔37が形成されており、この通気孔37によって、カップ成形時には、胴部成形部35の内側の空間から空気が吸い出され、成形完了時には、胴部成形部35の内側の空間に空気が吹き出される。
そのような成形型による圧空成形法では、図示していないが、成形用駆動部の筒部により成形型の上端に樹脂製のフィルムを挟んで固定した状態で、成形用駆動部のカッターにより周りの余分なフィルムを切断除去してから、成形用駆動部の筒部により成形型の上端に固定された状態の円形のフィルム(ブランク)に対して、その上側から熱風を吹き付け、且つ、底部成形部の通気孔から型内(胴部成形部の内側の空間)の空気を吸引しながら、成形用駆動部のプラグによりフィルムの中央部を押し下げることで、成形型の内面(型面)に沿うようにフィルムを引き延ばしてフランジ付きカップに成形している。そして、フィルムをカップに成形すると、成形用駆動部を上昇させて、カップを冷却してから、底部成形部の通気孔から空気を吹き出しながら底部成形部を上昇させて、成形されたカップを型内から排出している。
なお、圧空成形法で使用する成形型については、薄いフィルム材を使用して成形型の底部成形部38の通気孔39からの空気吸引だけでフィルムをカップに成形するような真空成形法においても使用できることはいうまでもない。
本実施例(実施例5)は、上記のような圧空成形用(又は真空成形法)の成形型に関するものであり、上記の従来例と比べて、胴部成形部35の構造が異なるという点で相違するものであって、上記の従来例では、図9に示すように、胴部成形部35は、アルミ合金等の金属により形成された金型であるのに対して、本実施例(実施例5)では、図5(B)に示すように、胴部成形部35は、金属粉末とエポキシ系樹脂との混合材料からなる樹脂系の型面部材2と、アルミ合金製のホルダー部材3とで構成されている。
すなわち、具体的には、成形型1の胴部成形部35において、ホルダー部材3の内側に型面部材2が設けられていて、この型面部材2の内側表面は、カップの胴部の傾斜に対応する逆テーパー面で、カップの胴部の下端から上部のスタック用段部にまで対応するものとなっている。なお、この胴部成形部35の型面部材2は、例えば、ポリアセタール樹脂等で作られたカップのモデルをホルダー部材3の内側に配置して、ホルダー部材3の下部に開設された孔3cから、ホルダー部材3とカップモデルとの間の空間に樹脂材料(金属粉末とエポキシ系樹脂と硬化剤とを混合した樹脂材料)を流し込むことで、容易に製造することができる。
最後に、射出成形法で使用する成形型による実施例(実施例6)について説明する。
射出成形法は、溶融状態の樹脂材料を成形型の内部空間に射出するような成形方法であり、壁厚が比較的厚い容器を成形するのに適した成形方法であるが、そのような射出成形法で使用される成形型の一従来例について先ず説明すると、図10に示すように、成形型は、二つの部材41A,41Bからなる上型41と二つの部材42A,42Bからなる下型42とを有するものであって、上型41と下型42を合わせた状態での成形型の内部に、成形する容器に相当する空間部43が画成されるようになっており、この空間部43に対して、樹脂材料を空間部43に射出するためのゲート44が設けられている。
そのような成形型による射出成形法では、図示していないが、上型と下型とを合わせた状態で画成される成形型の空間部に、ゲートから溶融状態の樹脂材料(例えば、オレフィン系樹脂)を射出して、空間部に樹脂材料を充満させてから、成形型(上型又は下型、或いは上型と下型の両方)に内装された冷却手段により樹脂材料を冷却して硬化させた後、上型と下型を開いて、成形された容器を成形型から取り出している。
本実施例(実施例6)は、上記のような射出成形用の成形型に関するものであり、上記の従来例と比べて、下型42の構造が異なるという点で相違するものであって、上記の従来例では、図10に示すように、下型42の各部材42A,42Bは、それぞれ鋼材等の金属から形成された金型であるのに対して、本実施例(実施例6)では、図6に示すように、下型42の部材42Aは、金属粉末とエポキシ系樹脂との混合材料からなる樹脂系の型面部材2と、アルミ合金製のホルダー部材3と、鋼材製のベース部材4とで構成されている。
すなわち、具体的には、成形型1の下型42の部材42Aにおいて、ベース部材4の底部上面側にホルダー部材3が設けられ、ホルダー部材3の上面側に型面部材2が設けられていて、ベース部材4の底部上面に形成された凹部にホルダー部材3が填め込まれることで、ベース部材4とホルダー部材3とは取り外し自在に組み付けられている。また、ホルダー部材3の上面に形成された凹部に型面部材2が填め込まれることで、型面部材2がホルダー部材3に着脱可能に固定されている。
以上、様々な成形法で使用している様々な成形型による各実施例(実施例1〜6)について説明したが、更に、それら各実施例の成形型で使用している樹脂系の型面部材2について説明すると、各実施例の何れについても、型面部材2の原料となる混合材料としては、鉄粉末、アルミナ粉末、アルミニウム粉末等の金属粉末をエポキシ系樹脂に対して65〜85重量%の割合で混合したものが好適であり、また、型面部材2の厚みについては3mm以上あれば良いものである。
また、各実施例の成形型で使用している樹脂系の型面部材2の何れについても、型面を補強するための表面処理として、プラズマCVD法により形成されたダイヤモンド状炭素膜、炭化チタン膜、アルミナ膜、炭化ケイ素膜、或いは、イオンプレーティング法により形成された窒化チタン膜、炭窒化チタン膜、窒化アルミチタン膜、窒化クロム膜、窒化チタンと窒化クロムとの複合膜、窒化クロムと窒化アルミとの複合膜などの膜のうちから選択された一つの膜を、数千オングストローム以上の厚さとなるように被覆しておくことが望ましい。
なお、金属粉末とエポキシ系樹脂との混合材料から各実施例の成形型の型面部材2を製造する方法については、特に限定されるものではないが、例えば、上記の実施例5の説明で述べたような型面部材2の製造方法と同様に、ポリアセタール樹脂等のような加工性と耐熱性の良い樹脂により容器のモデルを作って、これをアルミ合金製のホルダー部材3の内側に配置し、ホルダー部材3と容器モデルとの隙間に樹脂材料(金属粉末とエポキシ系樹脂と硬化剤を混合した樹脂材料)を流し込むことで、容易に製造することができる。
以上に説明したような各実施例(実施例1〜6)の樹脂容器用の成形型によれば、その何れにおいても、成形型の全ての型面のうちの適宜の部分(容器の形状の変更を望む部分に対応する部分)にだけ樹脂系の型面部材2を使用していることにより、容器の形状の変更を行う場合に、成形型の型面全体を製造し直すことなく、樹脂系の型面部材2だけを製造し直すことで、容器の形状の変更に対応できる成形型を迅速かつ容易に準備することができる。
また、樹脂系の型面部材2による型面部分を表面処理によって補強したい場合には、成形型の型面全体を表面処理する必要はなく、型面の一部分である型面部材2だけを表面処理すれば良いことから、型面を補強するための表面処理を迅速かつ容易に行うことができる。なお、例えば、容器の大きさ、形状、成形材料の違いにも因るが、金属粉末とエポキシ系樹脂との混合材料からなる型面部材2での型面の寿命は、そのままの状態では2000ショット程度の成形回数が寿命であるが、上記のような膜による表面処理を施した場合には、10000〜50000ショット程度の成形回数に寿命を延ばすことができる。
以上、本発明の樹脂容器用の成形型の各実施例について説明したが、本発明は、上記のような各実施例のみに限定されるものではないことはいうまでもない。
本発明の樹脂容器用の成形型について、ダイレクトブロー成形用の成形型による一実施例(実施例1)を示す縦断面図。 ダイレクトブロー成形用の成形型による本発明の成形型の一実施例(実施例2)を示す縦断面図。 パリソンブロー成形用の成形型による本発明の成形型の一実施例(実施例3)を示す縦断面図。 パリソンブロー成形用の成形型による本発明の成形型の一実施例(実施例4)を示す縦断面図。 圧空成形用の成形型による本発明の成形型の一実施例(実施例5)について、(A)成形型の全体と、(B)成形型の胴部成形部の部分とをそれぞれ示す縦断面図。 射出成形用の成形型による本発明の成形型の一実施例(実施例6)を示す縦断面図。 ダイレクトブロー成形用の成形型の一従来例を示す縦断面図。 パリソンブロー成形用の成形型の一従来例を示す縦断面図。 圧空成形用の成形型の一従来例を示す縦断面図。 射出成形用の成形型の一従来例を示す縦断面図。
符号の説明
1 成形型
2 型面部材(樹脂系の型面部分)
3 ホルダー部材
4 ベース部材

Claims (2)

  1. 可塑状態の樹脂材料を、成形型の型面に密接させることで、型面の形状に合致した形状の容器に成形するための成形型において、成形型の型面が複数の部分から構成され、そのうちの適宜の部分だけが、金属粉末とエポキシ系樹脂とを混合した材料による樹脂系の型面部分として形成されていることを特徴とする樹脂製容器用の成形型。
  2. 樹脂系の型面部分の表面が、プラズマCVD法により形成されたダイヤモンド状炭素膜、炭化チタン膜、アルミナ膜、炭化ケイ素膜、或いは、イオンプレーティング法により形成された窒化チタン膜、炭窒化チタン膜、窒化アルミチタン膜、窒化クロム膜、窒化チタンと窒化クロムとの複合膜、窒化クロムと窒化アルミとの複合膜などの膜のうちから選択された一つの膜によって被覆されていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂製容器用の成形型。
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