JP2006122851A - ポリマー結合型カラム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は多孔性シリカ連続体担体の表面に重合反応による化学修飾を施し、充填作業が不要かつ、高性能、多機能であることを特徴とするポリマー結合型カラムを提供することにある。
【解決手段】本発明は、種々のモノマーを多孔性担体の表面で重合し、担体を隙間無く被覆することで、様々の機能を有する高性能のカラムの作り分けを実現する。
【選択図】 図1

Description

本発明はクロマトグラフィー用カラム、特にシリカ連続体カラムの識別基の導入法の改良に関する。粒子充填型カラムでは高性能を出しにくい識別基を持つカラムの高性能化に関する。
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)に代表される、カラム充填剤を用いた分離技術は、天然及び合成有機化合物、医薬品、生体成分などの精密分離定量、分取精製のための一般的な手法であり、広い分野で利用されている。HPLCの分離モードの70-80%は逆相液体クロマトグラフィーであり、主に疎水性の固定相と親水性の移動相との間で溶質が分配され、疎水性の差によって分離が達成される。近年生体由来成分など、イオン性、水溶性の高い試料の分離分析に関する要求が高まり、イオン交換型液体クロマトグラフィー、親水性相互作用型液体クロマトグラフィーについても利用例が増えている。
この逆相液体クロマトグラフイーの利点としては、1)対象とする化合物の範囲が広い、2)水を含む2-3種類の溶媒で非常に広い範囲を取り扱うことができる、3)クロマトグラフィーの結果に再現性が得られやすい、4)サンプルを高温に曝さずに済む、等が挙げられる。そして、逆相液体クロマトグラフィー用のカラム充填剤としては、化学結合型シリカゲル充填剤と架橋有機ポリマー充填剤が汎用され、化学結合型シリカゲル充填剤はカラム効率が高いものの化学修飾法の種類が少なく、また酸、塩基条件下で不安定であるなどの特徴を有し、一方、架橋有機ポリマー充填剤はカラム効率がやや低いものの化学修飾法の種類が多く、酸、塩基に対して比較的安定であるという特徴を有する。
すなわち、架橋有機ポリマー充填剤には多くのミクロポア(1〜2nm以下の細孔)が存在し、この部分の大きさや形と適合する溶質が入り込むため遅い拡散を生じ、カラム効率が低くなる。化学修飾については、表面の多様な化学修飾が可能であり、また化学的(酸性、塩基性条件下)にも高い安定性を示す。
それに対して、化学結合型シリカゲル充填剤においてはシリカゲル粒子が持つメソポア(2〜50nmの細孔)内での溶質の拡散が容易であることから高いカラム性能が得られる。しかし、化学的修飾を行う場合、シラノール基と反応する官能基に制限を伴うため、化学修飾法が制限されること、残存するシラノール基や金属不純物による二次的な保持効果が起こること、高いpH(>8)でのシリカゲルの溶解、または低いpH(<2)でケイ素‐酸素結合の切断が起こること等の問題が挙げられる。
一般に、逆相型シリカゲル充填剤以外の充填剤は、カラムを成形する際の充填条件を最適化するのが容易ではなく、逆相型とフッ素含有型、イオン交換型など、分離モードの異なる充填剤を段階的に、あるいは完全に混合して充填することで高性能のカラムを得ることは困難である。
三次元的に網目状構造のシリカ骨格を有するシリカ連続体カラムは、粒子充填型のカラムとはカラム形成過程が根本的に異なり、充填作業を必要としない。その高い透過度のため送液圧力が低く、粒子充填型カラムを用いては運転不可能な超高速条件下での分離を可能にした。またその細いシリカ骨格に起因する分離性能の改善は著しく、総合的に粒子充填型に比べて一桁高い分離性能を提供することができる(特許文献1)。
シリカ連続体カラムはカラム体積あたりのシリカ骨格量が10〜20%程度にとどまり、必然的に識別置換基の導入量が少なくなる。逆相型カラムと比較すると、サンプルの保持係数は粒子充填型の三分の一程度しか得られないことが特徴であり、サンプルの保持量が小さいことが欠点でもあった。
特開平6−265534号公報
ポストゲノム時代の研究ニーズの一つに、タンパク質、ペプチド、脂質、糖、代謝物など、生体由来の非常に複雑な多成分試料の網羅的分離分析の必要性が多くなっていることが挙げられる。しかしながら、イオン交換型、親水性相互作用型、サイズ排除型の分離機能を持つ粒子充填型カラムの分離性能は逆相型のそれに比べて明らかに低く、理論段数1万を達成することができないものが多いため、複雑成分の網羅的分離分析には性能が不足している。本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的はシリカ連続体カラム担体の高い分離性能を維持したまま、多様な分離モードを提供するカラムを作成することである。従来型のシリカ連続体カラムより大きいサンプル保持容量を達成するとともに、シリカ担体表面がサンプルと接触しないようなカラムの作成も目的とする。
前記目的を達成するために本発明者らが鋭意検討を行ったところ、シリカ連続体表面で識別物質モノマーを重合することにより、シリカ担体表面とサンプルとの接触を極力抑えること、保持容量を増大すること、モノマーを変えることで多種類の分離モードの提供を可能としたことにより本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明にかかるシリカ連続体カラムは、媒体中に含まれる特定物質に対する識別能を有するポリマーが、担体の表面を被覆し、分析試料と担体とが接触しないとともに、従来型のシリカ連続体カラムより大きなサンプル保持容量を示すことを特徴とする。
また、本発明によるシリカ連続体修飾法においては、陰イオン交換型分離モードで、ヌクレオチドを分離する際に、常温で理論段数1〜2万段程度を発生可能な点が特徴である。市販の従来型のカラム(25cm長さ)のヌクレオチド分離性能が5千〜6千である。従来型の陰イオン交換型カラムでは、高理論段数を発生するためには室温以上に分析系を加温する対策がとられてきたが今回の発明では不要である。室温以下での取り扱いが望ましい生体由来サンプルの分離分析には、より望ましい特徴と言える。より長いシリカ連続体カラムを用いれば分離性能をさらに向上することが可能であると思われる。
また、本発明によるシリカ連続体修飾法においては、陽イオン交換型分離モードで、核酸塩基を分離する際に、常温で理論段数1〜2万段程度を発生可能な点が特徴である。市販の従来型のカラム(25cm長さ)の核酸塩基分離性能は8千〜1万4千である。より長いシリカ連続体カラムを用いれば分離性能をさらに向上することが可能であると思われる。
また、本発明によるシリカ連続体修飾法においては、親水性相互作用分離モードとして、アクリルアミド重合型カラムを調製したが、このものによる核酸塩基、ヌクレオチド類の分離では2〜3万段の理論段数が達成されたが、同条件下での市販の従来型カラム(25cm長さ)では7千段程度である。従来型を上回る高性能分離が可能なことが特徴である。
また、本発明によるシリカ連続体修飾法においては、粒子の充填が無いので、カラム本来の高い分離性能を保ったまま分離機能を有する官能基を導入することができることが特徴である。未修飾で4万段の分離性能のカラムから始めて、オクタデシルメタクリレートコート、スチレンコートで3万段、アクリルアミドコートで2万段程度の分離性能の最終製品が得られる。それぞれ、粒子充填型カラムでは達成に困難を伴う性能であり、シリカ連続体カラムの特徴が発揮されている。
また、本発明によるシリカ連続体修飾法においては、従来型のクロロシランやアルコキシシランとシリカの反応で導入しにくい官能基を有するカラムを作成することが可能となった。すなわち、有機溶媒系に溶解しにくいスルホン酸塩などのカチオン交換型の官能基、カルボン酸、アルコールなどプロトン性の高い官能基などを有するモノマーの使用が可能となり、シリカ骨格修飾に水系の溶媒を使用することも可能であることを特徴とする。
また、本発明によるシリカ連続体修飾法においては、その高い分離性能を保ったまま、粒子充填型では作成が困難な異なる分離モードの混合や積層化を可能とした点も特徴である。すなわち、一つのシリカ連続体カラム上にオクタデシル基とパーフルオロヘキシル基を有する高性能のカラムを作成することが可能となった。また、アニオン交換型とカチオン交換型のモノマーを積層型で重合することで、両方の機能を同時に発現する高性能カラムの作成が可能であることを特徴とする。
本発明において、重合反応は、多孔性シリカ連続担体にモノマーによる重合溶液を充填し、重合する。モノマーとしては、例えば、オクタデシルメタクリレート(ODMA)、スチレン(St)、ビニルピレン、メタクリロニトリル(MACN)、3−ペルフルオロヘキシルー2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(PFHPA)、アクリルアミド、3−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(DAHMA)、p-スチレンスルホン酸ナトリウム(p-SSA)などを挙げることができるが、これらに限定されない。
また、開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、過酸化ベンゾイル(BPO)、過硫酸アンモニウム(APS)などを使用することができ、重合反応は、温度20〜80℃、時間1〜5時間で行う。
重合により得られる識別性ポリマーは、ポリ(3−ジエチルアミノー2−ヒドロキシプロピルメタクリレート)などのアニオン交換ポリマー、ポリ(p−スチレンスルホン酸ナトリウム)などのカチオン交換ポリマー、ポリスチレン、ポリ(オクタデシルメタクリレート)などのアルキル基含有ポリマー、ポリ(3−ペルフルオロヘキシル−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート)などのフッ化アルキル基を含むポリマー、ポリ(アクリルアミド)などの親水性相互作用を有するポリマー、ポリ(ビニルピレン)などの電荷移動相互作用を有するポリマー、ポリ((S)−(−)−N−メタクリロイル−1−ナフチルエチルアミン)などの光学異性体識別性ポリマーが該当する。
また、本発明における多孔性シリカ連続体担体は、直径100nm〜10000nmのマクロ孔と骨格が共連続構造をした無機系多孔質連続体で、骨格には直径2nm〜50nmのメソ孔が存在する。
無機系多孔質連続体は、シリカを主成分とする反応溶液を相分離を伴うゾル−ゲル転移を起こさせることにより得られる。ゾル−ゲル反応に用いられるゲル形成を起こす網目成分の前駆体としては、金属アルコキシド、錯体、金属塩、有機修飾金属アルコキシド、有機架橋金属アルコキシド、およびこれらの部分加水分解生成物、部分重合生成物である多量体を用いることができる。水ガラスほかケイ酸塩水溶液のpHを変化させることによるゾル−ゲル転移も、同様に利用することができる。
さらに具体的には、上記目的達成の手段は、水溶性高分子、熱分解する化合物を酸性水溶液に溶かし、それに加水分解性の官能基を有する金属化合物を添加して加水分解反応を行い、生成物が固化した後、次いで湿潤状態のゲルを加熱することにより、ゲル調製時にあらかじめ溶解させておいた低分子化合物を熱分解させ、次いで乾燥し加熱して製造することが好ましい。
ここで、水溶性高分子は、理論的には適当な濃度の水溶液と成し得る水溶性有機高分子であって、加水分解性の官能基を有する金属化合物によって生成するアルコールを含む反応系中に均一に溶解し得るものであれば良いが、具体的には高分子金属塩であるポリスチレンスルホン酸のナトリウム塩またはカリウム塩、高分子酸であって解離してポリアニオンとなるポリアクリル酸、高分子塩基であって水溶液中でポリカチオンを生ずるポリアリルアミンおよびポリエチレンイミン、あるいは中性高分子であって主鎖にエーテル結合を持つポリエチレンオキシド、側鎖にカルボニル基を有するポリビニルピロリドン等が好適である。また、有機高分子に代えてホルムアミド、多価アルコール、界面活性剤を用いてもよく、その場合多価アルコールとしてはグリセリンが、界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル類が最適である。
加水分解性の官能基を有する金属化合物としては、金属アルコキシド又はそのオリゴマーを用いることができ、これらのものは例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等の炭素数の少ないものが好ましい。また、その金属としては、最終的に形成される酸化物の金属、例えばSi、Ti、Zr、Alが使用される。この金属としては1種又は2種以上であっても良い。一方オリゴマーとしてはアルコールに均一に溶解分散できるものであればよく、具体的には10量体程度まで使用できる。
また、酸性水溶液としては、通常塩酸、硝酸等の鉱酸0.001モル濃度以上のもの、あるいは酢酸、ギ酸等の有機酸0.01モル濃度以上のものが好ましい。
相分離・ゲル化にあたっては、板状部材の溝内に溶液を室温40〜80℃で0.5〜5時間保存することにより達成できる。相分離・ゲル化は、当初透明な溶液が白濁してシリカ相と水相との相分離を生じついにゲル化する過程を経る。この相分離・ゲル化で水溶性高分子は分散状態にありそれらの沈殿は実質的に生じない。
あらかじめ共存させる熱分解性の化合物の具体的な例としては、尿素あるいはヘキサメチレンテトラミン、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の有機アミド類を利用できるが、加熱後の溶媒のpH値が重要な条件であるので、熱分解後に溶媒を塩基性にする化合物であれば特に制限はない。
共存させる熱分解性化合物は、化合物の種類にもよるが、例えば尿素の場合には、反応溶液10gに対し、0.05〜0.8g、好ましくは0.1〜0.7gである。また、加熱温度は、例えば尿素の場合には40〜200℃で、加熱後の溶媒のpH値は、6.0〜12.0が好ましい。
また、熱分解によってフッ化水素酸のようにシリカを溶解する性質のある化合物を生じるものも、同様に利用できる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の好適な実施例を説明する。実施例の説明に先立ち、試験に用いた移動相、装置について示す。
移動相メタノール:市販品を蒸留したものを使用した。
水:水道水をイオン交換樹脂によりイオン交換後、蒸留してさらにModel D46BARNSTEAD E-pureを用いて精製した超純水を使用した。
移動相アセトニトリル:市販品を蒸留したものを使用した。
移動相エタノール:市販品を蒸留したものを使用した。
移動相ヘキサン:市販品(HPLC用)をそのまま使用した。
モノマー類:重合禁止剤が含まれる市販品は、適宜塩基処理して重合禁止剤を除去後使用した。
サンプル、緩衝液調製に使用した塩類:市販品をそのまま使用した。
(装置) 液体クロマトグラフィー装置 LCポンプ :Shimadzu LC-Vp 検出器 UV:JASCO CE945 及びJASCO CE1575インテグレーター:GL Science EZChrom Elite
次に、本発明にかかるカラム充填剤の具体例について説明する。
実施例1[イオン交換型シリカ連続体カラム]
1-1アミノプロピル基→酸クロライドの順に修飾する方法
トルエンで置換された Hybrid 型シリカモノリスキャピラリーカラムに、3-アミノプロピルトリエトキシシラン ( APS )、トルエン、ピリジン混合溶液(体積比 2 : 1 : 2 )を室温で 4 時間送液した。溶液が充填された状態で 70 ℃にて一晩放置し、トルエンで洗浄した。この操作を 3 回行うことにより、アミノプロピル基をシリカモノリスに導入した。次に、このカラムをテトラヒドロフランで置換し、塩化メタクリロイル、テトラヒドロフラン、トリエチルアミン混合溶液(体積比 4 : 11 : 11 )を室温で 7 時間シリンジポンプにて送液した後、メタノールで洗浄した。
1-2アミド型シリル化剤を合成して修飾する方法
まず、APS 2.0 ml ( 8.6 mmol ) と トリエチルアミン5.6 ml ( 43 mmol ) をテトラヒドロフラン4.0 ml に溶かし超音波にて混和した。そして、氷冷下で塩化メタクリロイル2.0 ml ( 20 mmol ) を加え撹拌した。最後に、この溶液を 0.20μm PTFE フィルターで濾過し、濾液をエバポレーターで濃縮した。
次に、トルエンで置換された Hybrid 型シリカモノリスキャピラリーカラムに、先に合成したシリル化剤と トルエン、2,6-ルチジン 混合溶液(体積比 3 : 5 : 4)を 80 ℃で 13 時間シリンジポンプにて送液した後、トルエンで洗浄した。
以上の方法で調製したカラムを、アミド化型カラムと呼ぶことにする。
陰イオン交換型カラムの調製
3-ジエチルアミノ−2‐ヒドロキシプロピルメタクリレート ( DAHMA ) 0.15 mlと アゾビスイソブチロニトリル1.7 mgを トルエン 1.0 ml に溶かし、アミド化した Hybrid 型キャピラリーカラムに常温で 2 時間送液した。そして、このキャピラリーを 70 ℃で 2 時間静置した後、トルエンで洗浄して陰イオン交換型シリカ連続体カラムを得た。
ヌクレオチドの分析
図1より、ヌクレオチドは 4 種( 5'-UMP、5'-CMP、5'-AMP、5'-GMP )とも完全に分離しており、市販カラムの分析例と比較してその溶出順序は同じであり、全てのピークがシャープに現れた。市販カラムが60℃でこの種の化合物を分離して、5千?6千の理論段数を得ているのに対し、同じ移動相条件で今回調製したカラムは室温における測定で1万?2万の理論段数を得ることができた。イオン交換カラムは分離性能を向上するためしばしば室温より高い温度で使用されるが、室温で高性能を発揮する本カラムは、高温では変質しやすい生体由来サンプルの分析に好都合な特徴を示すと言える。
図2より12種類のヌクレオチド(5'-CMP、5'-UMP、5'-GMP、5'-AMP、5'-CDP、5'-UDP、5'-ADP、5'-GDP、5'-CTP、5'-UTP、 5'-ATP、5'-GTP)の一斉分析の結果、圧力 185 kg/cm2、グラジエント時間 6.25 min の条件で 10 分以内に全ての成分を分離することができた。粒子充填型カラムを用いてこのような高速分離を行うことは困難であると考えられる。従って、高いカラム性能を維持しつつ多くの生体試料を高速で分析できるという点において、イオン交換型のシリカモノリスカラムは有用であると考えられる。
陽イオン交換型カラムの調製
p-スチレンスルホン酸ナトリウム(p-SSA)42 mg を重合開始剤溶液(過硫酸アンモニウム 8.4 mgを水 5.0 ml に溶かしたもの) 1.0 ml に溶かし、アミド化した Hybrid 型キャピラリーカラムに常温で 1 時間送液した。そして、このキャピラリーを 40 ℃で 2 時間静置した後、水で洗浄した。
核酸塩基の分析
p-SSA 修飾キャピラリーカラムを用いて核酸塩基( Uracil、Thymine、Cytosine、Adenine )の分析を行った。図3より、核酸塩基 4 種はよく分かれており、その溶出順序は分析例と同じである。pH 3.5 において、Uracil と Thymine はカチオン性を示さないので、カチオン交換カラムには保持されずに溶出する。一方、Cytosine と Adenine はカチオン性を示すので、カラムに保持される。市販の陽イオン交換型カラムが8千?1万4千段の理論段数を示すのに対し、今回調製したカラムは1万1千?2万1千段の理論段数を示した。
陰イオン交換カラムの耐久性試験
市販の粒子充填型カラムにおいて、その多くは pH 2.0 の移動相条件下で耐久性試験が行われているが、DAHMA 修飾陰イオン交換型シリカ連続体カラムを評価するにあたって pH 3.0 の移動相を用いたことを考慮し、この条件におけるカラムの耐久性試験を行うことにした。移動相の通液時間と ヌクレオチドの各サンプルの保持係数 k' との関係を図4 に示す。移動相通液後約 120 時間経過した時の 5'-AMP と 5'-GMP の保持が少し変化しているが、これは移動相を新しく調製し直したことなどによるものであると思われる。このことを勘案すると、ポリマーコートしたキャピラリーカラムに pH 3.0 の移動相を 100 時間以上通液しても、各サンプルの保持は大きく変わらないものと考えられる。
陰イオン交換カラムと陽イオン交換カラムの接続、積層化
p-SSA カラム→ DAHMA カラムの順に接続して測定した結果を 図5 ( a ) に、DAHMA カラム→ p-SSA カラムの順に接続して測定した結果を 図5 ( b ) にそれぞれ示す。p-SSA カラムで ヌクレオチドを分析してみたが、ほとんど保持されなかった。また、DAHMA カラムで核酸塩基を分析してみると、分離はしたが、p-SSA カラムを用いた場合とは異なる順番で溶出した。従って、この結果は、ヌクレオチドはDAHMA カラムとの作用で、核酸塩基は p-SSA カラムとの作用でそれぞれ分離していることを示していると考えられる。一本のシリカ連続体カラムの端から中心までDAHMAモノマーを充填、重合し、前記の方法と同様洗浄後、もう一つの端からp-SSAモノマーを充填、重合、洗浄すると、図5と同様のクロマトグラムを与えるカラムが得られた。このような積層型のカラムは粒子充填型で調製しようとすると、充填が困難であり、高性能を発現することが難しいことから、シリカ連続体を用いた調製法として特長が得られている。
実施例2[親水性相互座用型シリカ連続体カラム]
シリカモノリスキャピラリーカラムをTolueneで置換した。N-(3-Trimethoxysilylpropyl)acrylamide: Pyridine = 1 : 1を窒素ガス1.0 MPaで送液しながら70℃で24時間反応した。その後キャピラリーカラムをTolueneで十分洗浄した。スペーサーを結合後、水でAcrylamidepropylシリカモノリスキャピラリーカラムを置換した後以下の組成の溶液を充填し60℃で1時間反応した。その後キャピラリーを水で十分洗浄してアクリルアミド修飾型カラムを得た。
Acrylamide 過硫酸アンモニウム 水
hfn100-5-3c 18 mg 11.4 mg 1 ml
hfn100-2-2b 9 mg 5.7 mg 1 ml
アクリルアミド修飾型カラムの評価
アクリルアミド修飾カラム、未修飾カラムをイソクラティックモードHILIC条件において評価を行った。移動相条件は80%、90%アセトニトリルで行った。試料は核酸塩基、ヌクレオチドを用いた。図6、 7にhfn100-5-3c、図8, 9にhfn100-2-2bカラムでの核酸塩基、ヌクレオシド イソクラティックモードでの分離クロマトグラムを示す。図10にTMOS型未修飾カラムにおいて同様の条件での分離クロマトグラムを示す。
図6と図7は同一のカラム(hfn100-5-3c アクリルアミド modified)を使用して移動相を変化させて保持の変化を見た。図. 6では90 % アセトニトリルを用い、図7では80 % アセトニトリルを用いている。より極性の大きな水を移動相に増やすことにより溶出が早くなっていることから固定相と溶質の相互作用は水素結合による親水性相互作用であることが示唆される。未修飾時45000段のカラムから出発して、この時点で2万?3万段の分離性能を発現している。
図10のTMOS型未修飾カラムにおける核酸塩基、ヌクレオシドの分離はある程度の分離がなされているが、完全には分離されていない。図1のアクリルアミド修飾カラムにおいては8種類全てのサンプルが分離されている。このことからサンプルとアミドの水素結合による相互作用の寄与が大きいことが示唆された。
図11にアクリルアミド修飾キャピラリーカラムの重合溶液の組成を変化させて修飾を行ったものについてのLog k' VS Log k'プロットを示す。サンプルは核酸塩基とヌクレオシドを用い、移動相は90%アセトニトリルを用いた。重合溶液の組成は実験の項で示したように5-3cのカラムの重合溶液の組成は2-2bの組成の2倍の濃度で仕込んだ。これにより重合溶液の組成を変化させることによりカラムの性能を変化させることができることが分かる。
図12に市販カラムと調製したアクリルアミド修飾キャピラリーカラムのLog k' VS Log k'プロットを示す。移動相は80% アセトニトリル、サンプルには核酸塩基とヌクレオシドを用いた。キャピラリーカラムは粒子充填カラムに比べてk'の値が小さくなっている。同じ固定相が修飾してあるわけではないので直接比較はできないが、アクリルアミド修飾キャピラリーのほうが溶質保持の選択性が高い。
図13にアクリルアミド修飾キャピラリーカラムのNPLC条件でのクロマトグラムを示す。Hexane:Ethanol系で極性のカラムとしての相互作用が見られた。すなわち、コレステロール環を含むホルモン類の分離が達成された。
従来化学結合型固定相は一般的に禁水系での反応により調製が行われてきたが、スペーサーを修飾したモノリスにモノマーを重合機構により結合することにより水系の溶媒を用いた固定相の調整が可能となった。
アセトニトリル水混合溶媒による核酸塩基、ヌクレオシドの分離は、それぞれの核酸塩基に対応するヌクレオシドはリボースの存在によって親水性が増すため保持が伸びている。また移動相の水濃度を上げることによりこれらのサンプルの溶出が早くなるので親水性相互作用による分離であると考えられる。
実施例3 [逆相型シリカ連続体カラムの調製]
0027と同様の方法で調整したアミド化シリカ連続体カラムに、図14に示すモノマーによる重合溶液(Table1の組成)を充填し、80℃で3時間重合を行なった。その後トルエンでカラムを洗浄し、各種逆相型シリカ連続体カラムを得た。
Table1.各カラムにおけるモノマー溶液の組成
Figure 2006122851
*重合条件:全て80 ℃、3 時間で重合を行った。
*H:ハイブリッド型、T:TMOS型
今回調製したカラムについて修飾の確認はHPLCで行った。各カラムに関して特徴のある保持を示すサンプルに対しての評価も行った。各固定相の比較には以下の固定相を用いた。またC18、PStカラムにおいてk(amyl)、α(CH2)、α(T/O)、α(C/P)の測定も行った。 k(amyl)、α(CH2)、α(T/O)は80%メタノール、α(C/P)は20%メタノールで測定を行った。
モノメリック型ODSとC18ポリマーコート型カラムの比較
C18ポリマーコート型の保持特性を検討する為に様々なサンプルを用いて評価を行った。また比較のために同様のサンプルを用いてモノメリック型ODSの評価も行った。移動相条件は50%メタノール、用いたサンプルはaniline (aniline, N-methylaniline, N,N-dimethylaniline), phthalate (dimethylphthalate, diethylphthalate), nitro (nitrobenzene, p-nitrotoluene), p-hydroxybenzoate (methyl-4-hydroxy benzoate, ethyl 4-hydroxybenzoate, propyl 4-hydroxybenzoate), p-halophenol (p-fluorophenol, p-chlorophenol, p-bronophenol, p-iodophenol), 2-amino-4-nitrophenol, benzyl acetate, benzoate (methyl benzoate, ethyl benzoate), dinitrobenzene (o-dinitrobenzene, p-dinitrobenzene), alkylphenone (C1〜C3), p-cyanophenol, benzonitrile, p-nitrobenzyl (p-nitrobenzyl alchol, p-nitrobenzaldehyde), alkylbenzene ( C0,C1 )である。Table1に示した組成で調製したODMA重合修飾型カラムについて、HPLCによる評価を行い、各カラムの各サンプルにおけるkの値をTable2に示した。
Table2. 修飾モノリスシリカの保持特性
Figure 2006122851
*1:Poly=重合修飾型、M=モノメリック型、P=ポリメリック型
*2:1)-3)それぞれのモノマー濃度は、1) 0.51 M、2) 1.0 M、3) 1.53 M、重合開始剤はAIBN 0.15 M、溶媒はトルエンを用いた。
移動相80%メタノール k(amyl) : アミルベンゼンの保持係数,
α(CH2) : k(amylbenzene)/k(butylbenzene), α(T/O) : k(triphenylene)/k(o-terphenyl),
移動相20%MeOH-H2O α(C/P) : k(caffeine)/k(phenol) ,
Namyl(Asymmetry(10%)) : Amylbenzeneの理論段数及びピーク対称性
なお、Table2のH32-100-101B(M)は従来法で調製したODSモノメリック型シリカ連続体カラム、200-1M-1H(P)は従来法で調製したODSポリメリック型シリカ連続体カラムのデータである。重合溶液の仕込み比を変化させることにより、k(amyl)の値が変化することから、重合液の組成によってカラムの分離性能を調節することが可能であると示された。モノマー濃度を調整することにより、モノメリック型ODSと同等あるいはそれ以上の疎水性を有するC18型固定相の調製が可能であることが示された。重合修飾型固定相における大きなα(T/O)値から、モノメリック型およびポリメリック型ODSより高い平面性識別能力を持つことが示された。
また重合修飾型カラムにおいては、水素結合性シラノールの効果を示すα(C/P)値が0.15〜0.39と非常に小さいこと、すなわち小さな残存シラノールの効果が示された。重合修飾型固定相では、結合相が残存シラノールを被覆すること、および極性基の存在により、その影響を抑えることができたと考えられる。Amylbenzeneに対する理論段数Namylは、全てのカラムで16000〜33000であった。重合修飾型固定相のカラム性能は、修飾前と同程度であった。各モノマー濃度で調製された固定相のもたらすk(amyl)、α値より、重合修飾型固定相ではモノマー濃度を調整することによって、容易に固定相量の調整が可能であることが示された。このことにより、必要に応じた固定相の調製が容易に行うことができると考えられる。
Table2に挙げた重合型カラムによるアルキルベンゼンの分離例を図15に示す。
ポリスチレン型シリカ連続体カラム
Table1に示した組成で調製したPSt重合修飾型カラムにおける各α値をTable3に表した。またTable3には比較のためにODS-M、ODS-Pの各α値も表している。C18重合修飾型固定相ではモノメリック型ODSと同等の疎水性を有するC18型固定相の調製が可能であることが示された。重合修飾型固定相における大きなα(T/O)値から、モノメリック型およびポリメリック型ODSより高い平面性識別能力を持つことが示された。
またC18、PSt重合修飾型カラムにおいては、水素結合性シラノールの効果を示すα(C/P)値が0.21〜0.43とモノメリック型およびポリメリック型ODSと比較して非常に小さいこと、すなわち小さな残存シラノールの効果が示された。重合修飾型固定相では、結合相が残存シラノールを被覆すること、および極性基の存在により、その影響を抑えることができたと考えられる。
PSt重合修飾型カラムにおいて各モノマー濃度で調製された固定相のもたらすk(amyl)、α値より、重合修飾型固定相ではモノマー濃度を調整することによって、容易に固定相量の調整が可能であることが示された。このことにより、必要に応じた固定相の調製が容易に行うことができると考えられる。またTable3よりPSt重合修飾型カラムにおいてモノマー濃度を増やすことにより、サンプルの保持は増加するが選択性は必ずしも増加するわけではないことが示された。
図16-1に示したクロマトグラムはTable3に示したサンプルの分離に関するものである。
Table 3 スチレンコート型シリカ連続体カラムの性能評価
Figure 2006122851
図16-2に示したクロマトグラムはソルビン酸と安息香酸の分離に関するものである。ODS型カラムでは両者は保持されずt0ピークとして溶出するが、ポリスチレン型カラムでは芳香族である安息香酸が保持されている点が特徴である。
メタクリロニトリル(MACN)重合型シリカ連続体カラムの調製
Table 1の条件でMACNを重合し得られたカラムの評価を行なった。図17に示したクロマトグラムはTable4に示したサンプルの分離に関するものである。オクタデシルシリル型のカラムに比べて、極性の高いサンプルの高速分離に適したカラムが得られた。
Table4. PMACNカラムにおけるk値
Figure 2006122851
ビニルピレン(VPy)重合型シリカ連続体カラムの調製 Table 1の条件でVPyを重合し得られたカラムの評価を行なった。図18に示したクロマトグラムはTable5に示したサンプルの分離に関するものである。
Table5. VPyカラムにおけるk値
Figure 2006122851
ビニルピレン重合型はニトロ化物の分離においてODS型と全く異なる溶出順序を示した。また非常にテーリングしたピークを示したが、これはピレンとニトロ化合物との電荷移動相互作用に基づくものであり、このカラムの特徴である。
パーフルオロヘキシル2-ヒドロキシプロピルアクリレート(PFHPA)重合型シリカ連続体カラムの調製
Table 1の条件でPFHPAを重合し得られたカラムの評価を行なった。図19に示したクロマトグラムはTable6に示したサンプルの分離に関するものである。オクタデシルシリル型のカラムに比べて、フッ素を含むサンプルの保持が大きく、フッ化アルキル型カラムの特長が現れている。粒子型でフッ化アルキル型カラムを調製する際は、充填に特殊な技術を必要とし、その作業は容易では無いが、本法では他のモノマーと変わらない手順で理論段数1万-2万の高性能のカラムを作成することができる点が特長である。カラム長を長くしてより高性能のカラムを作成することも可能である。
Table6. PFHPAカラムにおけるk値と分離性能
Figure 2006122851
ODMAとPFHPAの共重合による複数の分離機能の同時発現
ODMAとPFHPAの混合物をTable1と同様の条件下で重合したところ、共重合型のカラムが得られた。このカラムを用いて0041と同様の評価を行ったところ、図20に示すようにODSのみの場合と比較してフッ素化合物の保持が大きくなり、フッ化アルキル基を含む共重合型固定相が得られることが示された。粒子充填型ではODS 型とフッ化アルキル型では充填時の条件が全く異なるため、両者を混合して充填しても良い性能のカラムを得るのは難しいと考えられるが、本法では上記の方法と同様の条件でこのようなカラムの調製が可能であることが特徴である。
モノメリック型ODSとC18重合修飾型カラムの比較
C18重合修飾型の保持特性を検討するためにモノメリック型ODSに対するlogk-logkプロットを作製した(図21)。今回用いたC18重合修飾型カラムは200-7-1H(PODMA(I))であり、モノメリック型ODSはH32-100-101B(ODS)であった
図21よりPODMAカラムでは-NH2、-NO2、-OH基を有するサンプルにおいて、ODSカラムより高い保持が示された。またCOO-、C=O基を有するサンプルにおいてはODSカラムの方が高い保持を示した。これは、PODMAカラムはスペーサーに極性のあるエステル基、アミド基が存在するため、-NH2、-NO2、-OH基を有するサンプルにおいてODSカラムより高い保持が示されたと考えられる。一般に極性の高い化合物の保持が小さいことはODSカラムの一つの短所とされてきたが、このように重合修飾を施すことによりその解決が図られる可能性が示唆された。
陰イオン交換型カラムによるヌクレオチド分析 陰イオン交換型カラムによるヌクレオチドの高速分析 陽イオン交換型カラムによる核酸塩基の分析 ヌクレオチドの保持係数の時間変化 ヌクレオチドと核酸塩基の分離 hfn100-5-3cカラムでの核酸塩基、ヌクレオシド、イソクラティックモードでの分離クロマトグラム hfn100-5-3cカラムでの核酸塩基、ヌクレオシド、イソクラティックモードでの分離クロマトグラム hfn100-2-2cカラムでの核酸塩基、ヌクレオシド、イソクラティックモードでの分離クロマトグラム hfn100-5-3cカラムでの核酸塩基、ヌクレオシド、イソクラティックモードでの分離クロマトグラム TMOS型未修飾カラムにおける核酸塩基、ヌクレオシド、イソクラティックモードでの分離クロマトグラム アクリルアミド修飾キャピラリーカラムの重合溶液の組成を変化させて修飾を行ったものについてのLog K' VS Log Kプロットを示す図 市販カラムと調製したアクリルアミド修飾キャピラリーカラムの重合溶液の組成を変化させて修飾を行ったものについてのLog K' VS Log Kプロットを示す図 ステロイドの順相条件での分離例 重合修飾型固定相に用いたモノマー 重合修飾型固定相によるアルキルベンゼンの分離 ポリスチレン修飾型キャピラリーカラムによる芳香族化合物の分離 ポリスチレン修飾型キャピラリーカラムによるカルボン酸の分離 ポリアクリロニトリル修飾型キャピラリーカラムによる極性物質の分離 ポリビニルピレン修飾型キャピラリーカラムによるジニトロナフタレン誘導体の分離 フッ化アルキルポリマー修飾型キャピラリーカラムによるアルキルベンゼンの分離 フッ化アルキルメタクリレートとオクタデシルメタクリレートの共重合体修飾型キャピラリーカラムによるアルキルベンゼンの分離 モノメリック型オクタデシルシリル型カラムとポリ(オクタデシルメタクリレート)のlogk-logkプロット

Claims (12)

  1. 多孔性シリカ連続体担体の表面に重合反応による化学修飾を施してなることを特徴とするポリマー結合型カラム
  2. 請求項1記載のカラムにおいて、前記ポリマーは、該ポリマーの構成単位である、分子識別基を有するモノマーを担体上で重合することにより得られることを特徴とするカラム。
  3. 請求項1ないし2のいずれかに記載のカラムにおいて、識別性ポリマーはアニオン交換性ポリマーであることを特徴とするカラム。
  4. 請求項1ないし2のいずれかに記載のカラムにおいて、識別性ポリマーはカチオン交換性ポリマーであることを特徴とするカラム。
  5. 請求項1ないし2のいずれかに記載のカラムにおいて、識別性ポリマーは逆相型HPLCに有用なアルキル基含有ポリマーであることを特徴とするカラム。
  6. 請求項1ないし2のいずれかに記載のカラムにおいて、識別性ポリマーはフッ化アルキル基を含むポリマーであることを特徴とするカラム。
  7. 請求項1ないし2のいずれかに記載のカラムにおいて、識別性ポリマーは親水性相互作用を有するポリマーであることを特徴とするカラム。
  8. 請求項1ないし2のいずれかに記載のカラムにおいて、識別性ポリマーは電荷移動相互作用を有するポリマーであることを特徴とするカラム。
  9. 請求項1ないし2のいずれかに記載のカラムにおいて、識別性ポリマーは光学異性体識別ポリマーであることを特徴とするカラム。
  10. 請求項3ないし9のいずれかに記載のカラムにおいて、担体は多孔性シリカ連続体であり、該シリカゲル表面に導入されたリンカーとしての3?メタクリロキシプロピルトリメトキシシランあるいは3?メタクリルアミドプロピルトリエトキシシランに、識別基を有するモノマーとしてのアルキル、アリールメタクリレート、同アクリレートを始めとする不飽和エステル類、不飽和アミド類、スチレン、ビニルピレンなどビニル化合物、アリル化合物を重合させて得ることを特徴とするカラム。
  11. 請求項10に記載のカラムにおいて、識別基を有する複数のモノマーを共重合し、複数の分離機能を同時に発現できることを特徴とするカラム。
  12. 請求項10に記載のカラムにおいて、カラムの任意の箇所で複数のモノマーを注入し分けることで、複数の分離機能を同時に発現できることを特徴とするカラム。
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