JP2006120840A - 樹脂のエッチング方法及びその方法を用いてエッチング処理を施した面を備えた樹脂製品 - Google Patents

樹脂のエッチング方法及びその方法を用いてエッチング処理を施した面を備えた樹脂製品 Download PDF

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Abstract

【課題】 大部分の樹脂材料からなる基材に対して低コストでメッキ密着性の強いメッキを施すことができると共に、印刷の密着性を高めることができる樹脂のエッチング方法を提供する。
【解決手段】 所定の形状の開口部が所望のピッチで配置されたマスクを用いて樹脂材料からなる基材の表面をエッチング処理し、基材表面に所定の形状の凹部を所望のピッチで形成することによって、微細凹凸面を形成し、基材表面を粗化することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、樹脂材料からなる基材表面に金属層の形成や印刷の前処理として基材表面を粗面化する樹脂のエッチング方法及びその方法を用いてエッチング処理を施した面を備えた樹脂製品に関する。
非導電性基材などの表面に化学メッキを利用して電気回路などのパターンを有するメッキを形成する方法として種々の従来技術が知られているが、その一例としてパターンマスクの繰り返し使用が可能で微細なパターンに対応できるメッキのパターニング方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。図5、図6は、この従来技術におけるメッキのパターニング方法を説明するための模式図である。以下、図に基づいて説明する。
従来技術におけるメッキのパターニング方法は、まず、ABS系樹脂、ポリエステル等触媒を必要とする無電解メッキ法が存在する材料からなる基材のメッキを施す部分を必要に応じて、有機溶媒、中性洗剤等によって、脱脂処理を施し、表面の指紋、油脂、ごみ等を除去する。
次に、図5(a)に示すように基材1のメッキを施す部分の全面に対してエッチング処理を行う。エッチングには、無水クロム酸と硫酸とを併用したエッチング液9を用いる。このエッチングにより基材1の表面を化学的に粗化してメッキ層との間にアンカー効果が得られるようにする。また、同時にこのエッチングにより、基材表面にカルボキシル基(−COOH)、スルホン基(−SO3H)が導入される。
エッチングの際に用いた薬液はその後、充分に洗浄・除去する必要がある。無水クロム酸を用いた場合には必要に応じて還元を行い、その後、希塩酸、水等で充分洗浄する。
その後、図5(b)に示すように基材1の表面にパターンマスク5を使用してプラズマを照射する。このプラズマ処理により、基材1のプラズマが照射された部分3は後述するキャタリスト処理による触媒の吸着量が少なくなり、結果として、無電解メッキによるメッキ層が形成されない。このため、パターンマスク5としては、基材1のプラズマが照射されない部分2、即ち、形成したいメッキパターン2に対して反転したネガパターン5aを有するものを用いる。パターンマスク5はプラズマが照射されるだけであるため、耐久性の素材、例えばステンレス、ポリイミド系などのプラスチック製フィルムなどを用いれば、半永久的に反復使用することができる。
プラズマ照射条件としては、照射される部分に最終的にメッキ層が形成されなければよく、長時間の処理、あるいは、厳しい条件であると基材が熱変形するおそれがあるため、可能な限り穏和な条件で行われる。
プラズマ照射処理後、図6(a)に示すように基材1を所定の溶液8を用いてキャタリスト処理を行う。この工程でエッチングされた基材1の表面のうち、プラズマ照射されなかった部分3に、触媒であるパラジウム−スズ複合錯化合物を吸着させる。
キャタリスト処理の後、基材1がアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系樹脂からなる場合には塩酸ないし希塩酸によるアクセレーター処理を行って、過剰なスズを除去すると共にパラジウムを活性化する。
次に、図6(b)に示すように無電解メッキを行う。無電解メッキ浴7は様々なものが市販されており、触媒付与を行うものであればすべて応用可能で、銅、ニッケル、銀、金、コバルトなどのメッキ浴が用いられる。
メッキ後、必要に応じて洗浄を行う。なお、無電解メッキによって形成されたメッキ部分6を電極として、さらに同じ金属、あるいは、異なる金属を電気メッキしても良い。
特開2003−306775号公報(第2−3頁、図1)
しかしながら、前述の従来技術におけるメッキのパターニング方法におけるエッチング工程に使用されるクロム酸は環境物質であり、このクロム酸を使用するエッチング工程の廃止が望まれていたが、これに代わる有効な方法が見つかっていない。また、メッキ密着性の強い基材の材質は限定されており、特に密着性の強いメッキが期待できるメッキ用樹脂は価格が高価であり、低価格の製品には適用が難しいという問題があった。
また、従来技術におけるメッキのパターニング方法は、基材表面を化学的に粗化してメッキ層との間にアンカー効果を得るためのエッチング処理作業を行った後に、基材表面にパターンマスクを使用してプラズマを照射し無電解メッキによるメッキ層が形成されない部分の形成作業が行われるので、作業時間及び費用も大きく製造コストが高くなるという問題があった。
(発明の目的)
本発明の目的は上記問題点に鑑みてなされたものであり、大部分の樹脂材料からなる基材に対して低コストでメッキ密着性の強いメッキを施すことができると共に、印刷の密着性を高めることができる樹脂のエッチング方法及びその方法を用いてエッチング処理を施した面を備えた樹脂製品を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明における樹脂のエッチング方法は、所定の形状の開口部が所望のピッチで配置されたマスクを用いて樹脂材料からなる基材の表面をエッチング処理し、基材表面に所定の形状の凹部を所望のピッチで形成することによって、微細凹凸面を形成し基材表面を粗化することを特徴とする。
また、マスクはパターンマスクであり、該パターンマスクを用いて基材表面の所望の部分を粗化することを特徴とする。
また、マスクは2枚のマスクからなり、該2枚のマスクはそれぞれの開口部が互いに干渉するように重ね合わされていることを特徴とする。
また、マスクの開口部が2次元マトリックス配置されていることを特徴とする。
また、基材表面の粗化される領域の周辺部に対応する前記マスクの部位に配置される開口部のピッチがマスクの他の部位に配置される開口部のピッチと比較して小さい値に設定されていることを特徴とする。
また、エッチング処理がプラズマ照射によるエッチング処理であることを特徴とする。
また、本発明における樹脂製品は、本発明の樹脂のエッチング方法を用いてエッチング処理を施した一面又は複数面を備えたことを特徴とする。
以上のように本発明の樹脂のエッチング方法によれば、基材表面に所定の形状の凹部を所定ピッチで周期的に形成し微細凹凸面を形成することによって、基材に対してメッキ密着性の強いメッキを施すことができるように粗化された基材表面を得ることができる。この結果、クロム酸によるエッチング作業を行うことなく、大部分の樹脂材料からなる基材に対してメッキ密着性の強いメッキを施すことができる。
また、高価なメッキ用樹脂材料からなる基材を用いずに密着性の強いメッキを行えるので、低価格で密着力に優れたメッキが可能な樹脂製品を得ることができる。さらに、パターニング処理も基材表面の粗化処理作業と同時に行うことができ、低コストでパターニング処理を行うことができる。
また、印刷作業においても被印刷基材表面に同様の処置を施し印刷の密着性を高めることができ、低価格で密着力に優れた印刷が可能な樹脂製品を得ることができる。
以下、本発明を用いた好適な実施の形態について説明する。本実施形態における樹脂のエッチング方法は、樹脂材料からなる基材の表面を所定の形状の開口部を所定ピッチで2次元マトリックス配置したマスクを用いてプラズマ照射によるエッチング処理することにより、基材表面に所定の形状の凹部を所定ピッチで周期的に形成し微細凹凸面を形成することによって、基材表面を粗化してメッキ層との間にアンカー効果が得られるようにしたものである。図1は実施例1における樹脂のエッチング方法を説明するための概略図、図2は実施例1における樹脂のエッチング方法によって得られた基材表面を示す図、図3は実施例2の樹脂のエッチング方法を示し、エッチングのパターニング方法を示す概略斜視図である。また、図4は実施例3における樹脂のエッチング方法で用いる2枚のマスクを示す図である。以下、図1から図4を用いて具体的な実施例について説明する。
実施例1における樹脂のエッチング方法について、樹脂材料からなる基材表面へのメッキ処理を例に図1、図2を用いて説明する。図1は本実施例における樹脂のエッチング方法を説明するための概略図で、図1(a)は、樹脂のエッチング方法を示す断面図、図1(b)は、図1(a)におけるマスクの平面図である。図2は本実施例における樹脂のエッチング方法によってエッチング処理された基材を示し、図2(a)は基材の平面図、図2(b)は図2(a)におけるA−A断面である。
まず、最初にエポキシ樹脂からなる平板状の基材11を必要に応じて有機溶剤、中性洗剤等によって、脱脂処理を施し表面の指紋、油脂、ゴミ等を除去する。
次に、図1(a)に示すように、基材11のメッキを施したい表面に、開口部17が所定ピッチで配列されたアルミニウム板材からなるマスク15を置きプラズマ照射処理を施しエッチング加工し、基材11の表面にマスク15の開口部17に対応する位置に凹部12を形成する。これによって、図2に示すように基材11のプラズマ照射面に内径aがφ30μmで、深さhが0.7μmの凹部12が縦横に60μmピッチPで周期的に2次元マトリックス状に点在する凹凸面13が形成される。このプラズマ処理によるエッチングにより基材11の表面が粗化され後述のメッキ層との間にアンカー効果が得られるようになる。
マスク15は、図1(b)に示すように円形の形状で内径dがφ30μmの開口部17を有し、この開口部17が縦横にピッチPで周期的に2次元マトリックス配置されている。開口部17の配列ピッチPの値は特に制限されるものではないが、本実施例においては、マスク15の強度を考慮して開口部17の約2倍とし、60μmとした。尚、本実施例においては、開口部17の形状が円形形状である例で説明したが、円形形状に限定されるものではなく、例えば楕円形状の開口部にしても良い。また、マスクの材質としては、アルミニウム材の他にステンレス材などの種々の金属材料や、樹脂材料を使用することができる。
プラズマ照射の強さは、凹凸面13における凹部12の深さhが0.3〜1μmになるように処理条件を設定するのが好ましい。本実施例においては、下記の処理条件に設定し、凹部12の深さhを0.7μmとした。
処理条件
出力 300W
圧力 5Pa
ガス種 酸素(O
ガス流量 30SCCM
処理時間 5min
以上の工程によって、図2に示すように内径aがφ30μm、深さhが0.7μmの凹部12が2次元マトリックス状に点在する微細凹凸面13がエポキシ樹脂からなる基材11の表面に形成される。
次に、前述の微細凹凸面13を形成することによって粗化された基材11の表面にメッキ処理をする場合を例に説明する。前述のプラズマ照射処理後、パラジウム−スズ錯化合物を濃塩酸とともに水に加えて得たキャタリスト溶液(室温)に約3分間浸漬してキャタリスト処理を施す。その後、40℃の希硫酸に5分浸漬してアクセレーター処理を行う。この処理は基材11の表面のうちプラズマ照射によってエッチングされた部分に、触媒であるパラジウム−スズ複合錯化合物を吸着させる工程である。
次に、化学ニッケルメッキ浴(30℃)を用いて無電解ニッケルメッキを行う。無電解メッキ浴は様々なものが市販されており、本発明では触媒付与を行うものであればすべて応用可能で、ニッケルの他に銅、銀、金、コバルトなどのメッキ浴を用いることができる。メッキ後、必要に応じて洗浄を行う。これによって、基材11の表面にメッキ層が形成された。
以上のように、本実施例における樹脂のエッチング方法によれば、エポキシ樹脂からなる基材11の表面に円形形状の凹部12を所定ピッチPで周期的に形成することによって微細な凹凸面13を形成することによって、基材表面を粗化することができる。この微細な凹凸面13は内径aが30μmで、深さhが0.7μmの凹部12が縦横に60μmピッチPで周期的に2次元マトリックス状に形成されている。この微細凹凸面13を形成することによって粗化された基材11の表面に全面メッキすると、エッチングによるアンカー効果が強い部分が全面に渡って点在することになり、メッキ密着性の強いメッキを施すことができる。
また、環境物質であるクロム酸によるエッチング作業を行う必要がなくなると共に、大部分の樹脂材料からなる基材に対してメッキ密着性の強いメッキを施すことができる。これによって、高価なメッキ用樹脂材料からなる基材を用いずに密着性の強いメッキを行えるので、低価格の樹脂メッキ製品を得ることができる。
実施例1における樹脂のエッチング方法においては、基材の全面に微細凹凸面を形成し、基材表面全体を粗化する例で説明したが、実施例2の樹脂のエッチング方法においては、パターンマスクを用いることにより、基材表面の所望の部分にプラズマエッチング処理を施し微細凹凸面を形成して基材表面の所望の部分のみを粗化する場合について、図3を用いてメッキのパターニングを例に説明する。図3(a)は、エッチングのパターニング方法を示す概略斜視図、図3(b)は他の例を示すパターンマスクの斜視図である。
まず、実施例1と同様にエポキシ樹脂からなる平板状の基材11を必要に応じて有機溶剤、中性洗剤等によって、脱脂処理を施し表面の指紋、油脂、ゴミ等を除去する。
その後、図3(a)に示すように、基材11のメッキを施したい表面に、アルミニウム板材からなるパターンマスク25を置きプラズマ照射処理を施しエッチング加工する。パターンマスク25は、基材11のメッキを施したい部分、即ちメッキ付着部16に対応する領域であるマスク部26に開口部17が所定ピッチで配列されている。このパターンマスク25を用いてプラズマエッチング加工することにより、基材11の表面のマスクパターン25におけるマスク部26の開口部17に対応する位置に凹部12が形成される。この結果、基材11のメッキ付着部16(プラズマ照射面)に実施例1と同様に内径aがφ30μmで、深さhが0.7μmの凹部12が縦横に60μmピッチPで周期的に2次元マトリックス状に点在する凹凸面が形成される。これによって、基材11のメッキ付着部16の表面が粗化され、後述のメッキ層との間にアンカー効果が得られるようになる。尚、プラズマ照射の処理条件は実施例1と同様であるため説明を省略する。
その後、実施例1と同様にキャタリスト処理を行った後、無電解ニッケルメッキを行う。メッキ後、必要に応じて洗浄を行う。これによって、基剤11の表面のメッキ付着部16にメッキ層が形成される。
以上のように本実施例における樹脂のエッチング方法によれば、パターンマスクを用いることにより基材11表面の所望の部分(メッキ付着部16)に微細凹凸面を形成することによって基材11表面の所望の部分(メッキ付着部16)のみを粗化することができる。さらに、パターニング処理と基材11の表面の粗化処理作業とを同時に一工程で行うことができ、低コストでパターニング処理を行うことができる。この結果、作業時間及び費用は小さくて済み、安価な製品を提供することができる。また、実施例1と同様の効果を得ることができる。
尚、上記では凹部を等間隔(同一ピッチ)に配置した例を示したが、密着力を特に必要とする部分、例えばメッキ付着部16の周辺部16aに凹部12を密に設けることも可能である。この場合は、図3(b)に示すように、基材表面の粗化される領域、即ちメッキ付着部の周辺部に対応するパターンマスク35の部位、即ちマスク部36の周辺36aに配置される開口部17のピッチaの値を、パターンマスク35の他の部位、即ち、マスク部35の周辺36a以外の内部領域に配置される開口部17のピッチbの値と比較して小さい値に設定する。この結果、メッキ付着部の周辺部におけるメッキの密着力を増大させることが可能となり、メッキ付着部の周辺部におけるメッキの剥がれが起こり難くなる。これによって、メッキ付着部全体の密着力を向上させることができる。
前述のように部分的にメッキを施し、模様的にメッキ層を設ける場合、メッキ層の中央部では、周囲がエッチングによって形成される凹部により密着性を持って固定されており、メッキの剥がし力としては、上面側方向への持ち上げる力の作用だけである。ところが、メッキ層の端部では、メッキ金属の側面があり、当側面にて物理的引っ掛かりによる上面側方向への持ち上げる力によるモーメントの作用もある。上面側方向への持ち上げ力の作用に当モーメントの作用とが重なり、剥がし力が大きくなる。従って、メッキ層の密着力は、中央部より端部の方を強くする必要がある。特に、鋭角を持って外に突出す形状を持つメッキ層においては、当突出し形状部での密着力を強くしておくことが必要である。本実施例のように外に突出す形状となる外周を持つメッキ層を形成する場合、当突出し形状部分の外周付近に対応するパターンマスクの位置に設ける開口部のピッチを他の部分より密にすることで、エッチングによって形成される凹部が密になり、当突出し形状部分の密着力が強くなり、当部分の耐剥がし力を増すことができる。
実施例3における樹脂のエッチング方法は、2枚のマスクを用いて樹脂基材をプラズマエッチング処理し微細凹凸面を形成する点が実施例1と異なる点であり、その他は実施例1と同様である。そこで、2枚のマスクについて説明し、その他の説明は省略する。図4は実施例3における2枚のマスクを示す図で、図4(a)は平面図、図4(b)は図4(a)におけるA部の部分拡大図である。
図4に示すように、本実施例における樹脂のエッチング方法は、2枚のマスク15a、15bを重ねて、マスク15a、15bのそれぞれの開口部17a、17bの位置をずらして配置する。これによって各開口部17a、17bが干渉しあい葉形状の開口部19が得られ、この開口部19の大きさをマスク15a、15bの開口部17a、17bの大きさより小さくすることができる。この結果、基材11に形成する凹部の平面形状を小さくすることができ、より微細な凹凸面が形成される。これによって粗化された基材11の表面は、メッキ層との間のアンカー効果がより優れた粗面に形成され、メッキ密着性を増大させることができる。例えば印刷マスクのようにフォトレジスト方法にて作成したマスクの開口部の穴径はφ30μm程度である。したがって、この2枚のマスクを用いる方法は、φ30μm以下の穴径の小さな寸法の開口部を作成するのに極めて有効である。また、本実施例においても実施例1と同様の効果を得ることができる。
尚、各本実施例においては、エポキシ樹脂からなる基材を例に説明したが、エポキシ樹脂に限定されるものではなく、アクリル、シリコーン、フッ素樹脂、液晶ポリマー等のあらゆる樹脂材料からなる基材に適応することができる。また、この基材の材料の形状・性状には制限がなく、成形材であってもフィルム材であっても使用可能である。
また、各本実施例においては、樹脂基材にメッキを施す場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、印刷作業においても適応が可能であり、被印刷基材表面に同様の処置を施し微細凹凸面を形成して、被印刷基材表面を粗化することによって印刷の密着性を高めることができる。
また、各本実施例においては、プラズマ照射によるエッチングを例として説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、レーザによるエッチングや化学エッチング処理においても各実施例におけるマスク、またはパターンマスクを用いることにより、同様の効果を得ることができる。
また、各実施例おいては、クロム酸という環境物質を使用せずに社会環境上、安全なエッチングによって基材の表面を粗化することが可能となり、メッキ密着性、印刷密着性を高めることができる。
本発明の実施例1における樹脂のエッチング方法を説明するため図で、図1(a)はエッチング方法を示す概略断面図、図2(b)は図2(a)におけるマスクの平面図である。 本発明の実施例1における樹脂のエッチング方法によってエッチング処理された基材を示し、図2(a)は基材の平面図、図2(b)は図2(a)におけるA−A断面である。 本発明の実施例2における樹脂のエッチング方法を示し、図3(a)は概略斜視図、図3(b)は、他の例を示すパターンマスクの概略斜視図である。 本発明の実施例3における2枚のマスクを示す図で、図4(a)は平面図、図4(b)は図4(a)におけるA部の概略部分拡大図である。 従来技術におけるメッキのパターニング方法の各工程を示す概略図で、図5(a)はエッチング処理工程を示す図、図5(b)はパターンマスク併用する基材表面へのプラズマ照射処理工程を示すずである。 従来技術におけるメッキのパターニング方法の各工程を示す概略図で、図6(a)はキャタリスト処理工程を示す図、図6(b)は無電解メッキ処理工程を示す図である。
符号の説明
11 基材
12 凹部
13 凹凸面
15、15a、15b マスク
16 メッキ付着部
16a 周辺部
17、17a、17b、19 マスクの開口部
25、35 パターンマスク
26、36 マスク部
36a マスク部の周辺部

Claims (7)

  1. 所定の形状の開口部が所望のピッチで配置されたマスクを用いて樹脂材料からなる基材の表面をエッチング処理し、前記基材表面に所定の形状の凹部を所望のピッチで形成することによって、微細凹凸面を形成し前記基材表面を粗化することを特徴とする樹脂のエッチング方法。
  2. 前記マスクはパターンマスクであり、該パターンマスクを用いて前記基材表面の所望の部分を粗化することを特徴とする請求項1に記載の樹脂のエッチング方法。
  3. 前記マスクは2枚のマスクからなり、該2枚のマスクはそれぞれの開口部が互いに干渉するように重ね合わされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の樹脂のエッチング方法。
  4. 前記マスクの開口部が2次元マトリックス配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の樹脂のエッチング方法。
  5. 前記基材表面の粗化される領域の周辺部に対応する前記マスクの部位に配置される開口部のピッチが前記マスクの他の部位に配置される開口部のピッチと比較して小さい値に設定されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の樹脂のエッチング方法。
  6. 前記エッチング処理がプラズマ照射によるエッチング処理であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の樹脂のエッチング方法。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の樹脂のエッチング方法を用いてエッチング処理を施した一面又は複数面を備えたことを特徴とする樹脂製品。
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