JP2006118228A - 排砂装置および排砂方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ダム貯水池や湾内などに堆積する大量の砂礫や堆積物を効率よく短期間で排出することが可能な排砂装置および排砂方法を提案することを目的とする。
【解決手段】吸込み管(1)を水底に堆積する砂礫面(G)に近接して、砂礫(S)を吸込み排砂する排砂装置において、前記吸込み管(1)の管内流速(V0)を演算する管内流速演算手段(2)と、前記吸込み管(1)の吸込み部(1c)の流速を演算する入口流速演算手段(3)とを具えたことを特徴とする排砂装置。
【選択図】 図2

Description

本発明は、水底の堆積物を排出除去する排砂装置および排砂方法に関する。
従来、ダムや湖、貯水池、湾内等の底砂や堆積物を除去排出する排砂装置や排砂方法としては、吸込みポンプやサイホン作用を用いたものがある。
例えば、吸込みポンプを用いた排砂装置としては、ダム湖などの貯水場所における土砂等の堆積物が堆積した水底面に向けて移送管を垂設し、移送管先端の吸込み部を水底面に近接して、移送管を水底面に沿って移動し、ポンプ吸込みするものが知られている。
また、サイホン作用を用いたダム堆積物除去方法として、ダム湖底に向けて移送管を設置し、移送管に連通する配管系をダム湖面水位よりも低く位置せしめ、ヘッド差で生じる吸引吐出作用および、移送管全体を上下動してその先端を堆積物に接離し、脈動する吸込み流により堆積物をダム下流域に排出するダム堆積物除去方法が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、ダム湖底の堆積物は大量であり、また、それら堆積物をダム下流域に排出する場合には、環境および生態系に極力、悪影響を及ぼさないとの配慮から、洪水時期などを利用して排出しており、そのために、短時間の間に大量の堆積物を更に効率よく排出することが要求されている。
特開平11−324008号公報(図1)
本発明は、上述に鑑み、ダム貯水池や湾内などに堆積する大量の砂礫や堆積物を効率よく短期間で排出することが可能な排砂装置および排砂方法を提案することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下(1)〜(7)の手段を提案する。
(1)第1の手段は、吸込み管を水底に堆積する砂礫面に近接して、砂礫を吸込み排砂する排砂装置において、前記吸込み管の管内流速を演算する管内流速演算手段と、前記吸込み管の吸込み部の流速を演算する入口流速演算手段とを具えたことを特徴とするものである。
なお、前記において、砂礫および排砂装置と記載しているのは、主な排出対象物が砂であるので、便宜上そのように表現しているものであり、本装置は、当然のことながら、砂、礫、粒石、泥土、樹木、貝殻などの自然堆積物の他、水底に堆積するあらゆる堆積物を吸込み排出する装置および浚渫による排砂装置を含むものである。
(2)第2の手段は、第1の手段に係る排砂装置において、前記吸込み管の先端外周にひさし部を設け、同ひさし部の内周部に前記入口流速演算手段の測定部である下部流れ部水頭センサを設けたことを特徴とするものである。
(3)第3の手段は、第1の手段または第2の手段に係る排砂装置において、前記吸込み管を、吸込み主管と、その先端部の内周または外周に設ける吸込み短管との二重管構造とし、前記入口流速演算手段よりの入口流速信号に応じて、前記吸込み短管を上下動する上下動駆動手段を具えたことを特徴とするものである。
(4)第4の手段は、吸込みポンプを駆動して、吸込み管を水底に堆積する砂礫面に近接変位させ、砂礫を吸込み排砂する排砂方法において、前記吸込み管の管内流速を測定演算し、前記管内流速に応じて、前記吸込みポンプの吸込み流量を制御及び又は前記吸込み管の出口弁の開閉制御を行うことを特徴とするものである。
(5)第5の手段は、吸込み管を水底に堆積する砂礫面に近接変位させ、砂礫を吸込み排砂する排砂方法において、前記吸込み管の吸込み部の流速である入口流速を測定演算し、前記入口流速に応じて、前記吸込み管と前記砂礫面との離間距離を可変することを特徴とするものである。
(6)第6の手段は、吸込みポンプを駆動して、吸込み管を水底に堆積する砂礫面に近接変位させ、砂礫を吸込み排砂する排砂方法において、前記吸込み管の、管内流速および入口流速を測定演算し、前記管内流速に応じて、前記吸込みポンプの吸込み流量を制御すると共に、前記入口流速に応じて、前記吸込み管と前記砂礫面との離間距離を可変することを特徴とするものである。
(7)第7の手段は、第4の手段ないし第6の手段の何れかに係る排砂方法において、前記吸込み管の吸込み部と砂礫面との距離を測定し、同距離が所定の最小距離値以上となるように制御することを特徴とするものである。
第1の手段よりなる請求項1に記載の排砂装置によれば、管内流速演算手段および入口流速演算手段よりもたらせられる、管内流速、入口流速を把握監視することで、排砂装置の円滑な稼動を継続して行えると共に、吸込み管の閉塞などの事故発生を未然に防止することができる。
なお、本排砂装置は、吸込みポンプを用いない、所謂、サイホン作用を利用した自然吸込み、および、汎用の吸込みポンプを用いた場合における排砂装置においても、その排砂機能の効率向上を図ることができる。
第2の手段よりなる請求項2に記載の排砂装置は、吸込み管の吸込み口である先端にひさし部を設けているので、砂礫吸込み時における、吸込み管への入口流速、つまり、吸込み管先端と砂礫面との間に発生する吸込み流が安定化する。また、ひさし部の内周部が最も吸込み流が安定する位置であり、同位置に下部流れ部水頭センサを設けているので、正確に入口流速が測定演算でき、排砂装置の最適稼動が可能となり、砂礫密度が大きい吸込みを行うことができ、効率よく迅速な排砂を行い得る。
第3の手段よりなる請求項3に記載の排砂装置は、請求項1または請求項2に係る作用効果を奏すると共に、入口流速演算手段よりの入口流速信号に応じて、吸込み短管の上下位置を制御する上下動駆動手段を具えているので、入口流速が常に適正範囲に維持でき、効率のよい排砂が行い得る。また、吸込み管を二重管構造としているので、比較的、長尺、大重量の吸込み管全体を頻繁に昇降する必要がなく、吸込み短管のみの昇降制御で排砂が可能であり、低動力での稼動が行い得る。
第4の手段よりなる請求項4に記載の排砂方法は、吸込み管の管内流速に応じて、吸込みポンプの吸込み流量を増減及び又は吸込み管の出口弁の開閉を行うものであるので、砂礫吸込み時における、砂礫を吸上げるに必要な流速を常に適正最適化でき、効率のよい排砂を行うことができる。
第5の手段よりなる請求項5に記載の排砂方法は、入口流速に応じて、吸込み管と砂礫面との離間距離を可変するものであるので、砂礫吸込み時における、砂礫の引き寄せに充分な流速を確保でき、効率のよい排砂を行うことができ、ひいては大量の砂礫を短時間で排砂することができる。
第6の手段よりなる請求項6に記載の排砂方法は、管内流速に応じて、吸込みポンプの吸込み流量を制御すると共に、入口流速に応じて、吸込み管と砂礫面との離間距離を可変するものであるので、砂礫を吸上げるに必要な吸込み管内流速を常に適正最適化でき、更に、吸込み口への砂礫の引き寄せに充分な流速を確保できるので、密度の大きい砂礫を効率よく、ひいては大容量の砂礫を短時間に排砂することができる。
第7の手段よりなる請求項7に記載の排砂方法は、請求項4ないし請求項6の何れかに係る作用効果を奏すると共に、吸込み管の吸込み部と水底との距離が、所定の最小距離値以上となるように制御するものであるので、吸込み管が砂礫面に没入することがなく、閉塞を未然に防止することができる。また、常に排砂吸引効率のよい状態での排砂が可能となり、ひいては大容量の砂礫を短時間に排砂することができる。
本発明に係る排砂装置および排砂方法を、図1ないし図5に基づき説明する。
図1は排砂装置を備えたダム排砂設備を示す正面図、図2の(a)は図1のア部の排砂装置を示す断面図、(b)は(a)のA−A矢視断面図である。図3は排砂装置の制御ブロック図、図4は排砂装置の制御ブロック線図である。図5は吸込み管と砂礫面との離間距離を測定するセンサを設けた事例を示す正面図である。
本実施例に係るダム排砂設備は、図1に示すように曳航可能な台船Aに設けられており、ウインチDを駆動して吸込み管1を下降させ、吸込み管1の先端部を湖底の砂礫面Gに近接し、吸込みポンプ5の吸込み流により砂礫面Gの砂礫を排出管B側に吸引し、可撓管Kを経て、ダム下流域やダム湖岸に搬送排砂するものである。なお、図1において、C1、C2、C3は回転ヒンジ、Eは昇降タワー、Fは滑車、Hはワイヤー、Lは開閉弁を示す。
図1に示すダム排砂設備には、図2に示す排砂装置を備えている。図2に示すように、排砂装置の吸込み管1は吸込み主管1aと、吸込み短管1bとで構成されていて、吸込み主管1aの先端部の内周に吸込み短管1bを設けて二重管構造となっている。
ウインチDを操作して吸込み管1全体を、所定の概略位置まで下降せしめ、次に、吸込み短管1bを上下動駆動手段7により上下に微調整移動して、所定の高さ位置にすることにより、吸込み短管1bの先端部を砂礫面Gの適正位置に近接せしめ、吸込みポンプ5の吸込み流により砂礫Sを排出するように構成されている。
当然ながら自然状態の砂礫面は起伏があるので、砂礫面Gに沿う吸込み管1の移動に伴い、上下動駆動手段7により吸込み短管1bを上下に昇降し、常に適正の離間距離Zとなるように制御調整する。また、上下動駆動手段7は下述する制御回路により制御される。
図2(a)に示すように、吸込み短管1bを上下動する上下動駆動手段7は、ピニオン歯車を具えた電動モータ7aと、先端が吸込み短管1bに固定されているラック軸7bとで構成されていて、ピニオン歯車の回転によりラック軸7bおよび吸込み短管1bがY矢印方向に昇降する。図2(a)(b)に示すように、吸込み短管1bの先端外周部には、水平方向に延設するドーナツ板状の、ひさし部8が設けられている。
また、吸込み短管1bの先端の吸込み部1cには、水平方向に延設する、ひさし部8が設けられている。吸込み短管1bには、吸込み管1内の水頭H0を計測する管内水頭センサ9が、ひさし部8の上面には静水頭H2を計測する静水頭センサ10が、ひさし部8の下面内周部には吸込み部1cの水頭H1を計測する下部流れ部水頭センサ11がそれぞれ設けられている。管内水頭センサ9と下部流れ部水頭センサ11とが、管内流速演算手段2に測定信号を送る測定部である。また、静水頭センサ10と下部流れ部水頭センサ11とが入口流速演算手段3に測定信号を送る測定部である。
このように、吸込み短管1bの吸込み部1cに、ひさし部8を設けることにより、吸込み部1cにおける吸込み流れの安定化が実現できる。
更に、最も流れが安定している、ひさし部8の内周部に下部流れ部水頭センサ11を設けているので、高精度のセンサ検知が行える。
なお、ひさし部8は吸込み短管1b下端から連続する円弧の、砂礫面G方向に広がるラッパ状のものとしても良い。また、図1では吸込み管1を鉛直方向に立設しているが、吸込み管1を水底に対して斜めに当てがい、左右にスイングさせることにより排砂を行っても良い。その場合には、吸込み管1(吸込み短管1b)の先端は管軸に対し傾斜する斜めカット形状とし、ひさし部8も同様に傾斜角度を付け、水底面と平行になるように設ければよい。
排砂装置の制御回路を図2ないし図4に基づき説明する。図2、3において、2は吸込み管1の管内流速V0を演算する管内流速演算手段を、3は吸込み管1の吸込み部1cの流速V1を演算する入口流速演算手段を、4は吸込み短管1bの吸込み部1cと砂礫面(湖底)Gとの離間距離Zを演算する離間距離演算手段を示す。なお、図2に示す制御回路を図3に示しており、図3では制御対象機器までの信号の流れを記載している。図4は、図2、3、5に示す各測定部からの測定値に基づく制御回路での演算、比較および制御状況を示すフローチャートである。
管内流速演算手段2は吸込み管1内の水頭H0信号と静水頭H2信号を受け、管内流速V0を演算し、吸込みポンプ5に流量制御信号aを、出口弁6に弁開閉制御信号bを、離間距離演算手段4に管内流速値信号dを、それぞれ発信する。
例えば、管内流速V0値が制御目標1の砂礫Sの沈降速度Vmよりも小さい場合には、吸込みポンプ5の吸込み流量を増加する方向の流量制御信号aとなると共に、出口弁6を開弁する方向の弁開閉制御信号bとなる(図3、4参照方)。
入口流速演算手段3は静水頭H2信号と吸込み部1cの流れ部の水頭H1信号を受け、吸込み部1cの入口流速V1を演算し、電動モータ7aに回転制御信号cを、離間距離演算手段4に吸込み部1cの流速値信号eを、それぞれ発信する。
例えば、入口流速V1値が制御目標2の吸込み部1cの最小流速値V1crよりも小さい場合には、吸込み短管1bを下げる方向の回転制御信号cが発信される。
離間距離演算手段4は管内流速信号dおよび流速値信号eを受け、電動モータ7aに回転制御信号fを発信する。
例えば、離間距離Zが制御目標3の距離最小値Zminよりも小さい場合には、吸込み短管1bを上げる方向の回転制御信号fが発信される(図3、4参照方)。
なお、吸込み短管1bを設けない場合には、ウインチDに回転制御信号(cまたはfまたはf1)を発信して、吸込み管1全体を上述と同方向に昇降制御すればよい。
また、本排砂装置において、図5に示すように、吸込み主管1aの先端部に、砂礫面Gとの離間距離Zを直接演算検知する湖底演算センサ12を設け、湖底演算センサ12からの演算信号f1により、図2(a)に示す電動モータ7aを制御し、吸込み短管1bの上下位置が所定位置となるようにしてもよい。
次に、図1ないし図4に基づき本実施例に係る排砂方法を説明する。
本排砂方法は、吸込みポンプ5を駆動して、吸込み管1を水底に堆積する砂礫面Gに近接して、吸込み管1を砂礫面Gに沿って変位移動させ、砂礫Sを吸込み排砂する排砂方法において、吸込み管1の管内流速V0を測定演算し、管内流速V0と、排砂しようとする砂礫Sの沈降速度Vmとを比較し、管内流速V0が沈降速度Vmを下回った場合に、吸込みポンプ5の吸込み流量を増加及び又は排出管Bの出口弁6を開くように制御する(図4参照方)。吸込みポンプ方式、サイホン方式ともに出口弁6による制御が可能である。
また、吸込みポンプ5を回転数調整できるタイプのものとすれば、吸込みポンプ5の流量により制御することができる。
本制御方法により、砂礫Sを確実に吸上げできる吸込み流を確保できる。また、上記沈降速度Vmは、排砂しようとする砂礫Sの予想最大直径d(mm)のものを吸上げ可能な最低限の速度でもある。
また、吸込み管1を水底に堆積する砂礫面Gに近接して、吸込み管1を砂礫面Gに沿って変位移動させ、砂礫Sを吸込み排砂する排砂方法において、吸込み管1の吸込み部1cの入口流速V1を測定演算し、入口流速V1と、吸込み部1cの最小流速値V1crとを比較し、入口流速V1が最小流速値V1crを下回った場合に、吸込み管1全体あるいは吸込み短管1bを下げて、砂礫面G(湖底)に近づくように操作する(図4参照方)。
本制御方法により、砂礫Sを確実に吸込み部1cに引き寄せる吸い寄せ流を確保できる。また、上記最小流速値V1crは、排砂しようとする砂礫Sの予想最大直径d(mm)のものを吸い寄せ可能な最小限の流速でもある。
なお、本制御方法は、吸込みポンプを用いた排砂方法および自然吸込みによる排砂方法にも有効である。
また、吸込みポンプ5を駆動して、吸込み管1を水底に堆積する砂礫面Gに近接して、吸込み管1を砂礫面Gに沿って変位移動させ、砂礫Sを吸込み排砂する排砂方法において、吸込み管1の管内流速V0を測定演算し、管内流速V0と、排砂しようとする砂礫Sの沈降速度Vmとを比較し、管内流速V0が沈降速度Vmを下回った場合に、吸込みポンプ5の吸込み流量を増加するように操作する。
更に、吸込み管1の吸込み部1cの入口流速V1を測定演算し、入口流速V1と、吸込み部1cの最小流速値V1crとを比較し、入口流速V1が最小流速値V1crを下回った場合に、吸込み管1全体あるいは吸込み短管1bを下げて、砂礫面G(湖底)に近づくように制御するものである(図4参照方)。
本制御方法は、最小限の吸込み動力により、砂礫Sを確実に吸上げできる吸込み流を確保できると共に、砂礫Sを確実に吸込み部1cに引き寄せる吸い寄せ流を確保できるので、密度の高い砂礫を連続して、円滑に排砂することができ、大量の砂礫を短時間で排砂できる。
また、吸込みポンプ5を駆動して、吸込み管1を水底に堆積する砂礫面Gに近接して、吸込み管1を砂礫面Gに沿って変位移動させ、砂礫Sを吸込み排砂する排砂方法において、砂礫Sを排出する吸込み管1内の管内流速(吸上げ)流速V0、および、吸込み管1と砂礫面(水底)Gとの間の流れ流速、つまり、吸込み部1cの入口流速(吸込み流速)V1とを連続的に測定演算し、管内流速V0が所定流速以下となった場合に、吸込みポンプ5の吸上げ力を増大する、又は及び、管内流速V0値に入口流速V1値が近接した場合に、吸込み管1全体または吸込み短管1bを砂礫面G方向に下げるように操作する。
このように制御すると、最小限の吸込み動力により、砂礫Sを確実に吸上げできる吸込み流を確保できると共に、砂礫Sを確実に吸込み部1cに引き寄せる吸い寄せ流を確保できるので、密度の高い砂礫を連続して、円滑に排砂することができる。
本排砂装置は、吸込み管の管内流速V0と、吸込み管1先端と砂礫面G(湖底)との間の流速である入口流速V1と、砂礫面との離間距離Zを検知演算する手段を備え、吸込み管1の、管内流速V0、入口流速V1および離間距離Zを用い、下記A〜Cの最適制御を行いえる装置、および、下記D〜Fに示す演算および同演算結果に基づく制御を行い得る手段を有すものである。
また、本排砂方法は、吸込み管1の管内流速V0、入口流速V1および離間距離Z信号による制御方法、あるいは、それらの信号を操作員が監視しておき、排砂装置を運転操作する方法である。
A、吸込み管1の管内流速V0を、対象とする砂礫Sを吸上げるに必要十分な流速とする。
B、吸込み管1の入口流速V1を、対象とする砂礫Sを吸込み管1内下部に、周囲から引き寄せるに充分な流速とする(吸込み管1の上下位置を制御する)。
C、同時に、吸込み口1cと砂礫面Gとの距離が過小になり、閉塞状態になることを回避する制御を行う。また、排砂装置において、吸込み管1の吸込み部1cに、吸込み管内流速及び吸込み部1cへの入口流速検知機能を備え、同流速を用いて、排砂装置の最適制御を実現する。
D、吸上げ時には、基本的には「砂礫の上昇速度」=「管内流速」―「砂礫の沈降速度」の現象が発生する。
砂礫の沈降速度は、砂礫を球体と近似すると、下記(1)式から演算できる。
Figure 2006118228
E、砂礫の沈降速度の計算値事例は次の通りとなる。
Figure 2006118228
上記より、直径100mm程度の砂礫をも吸上げようとする場合、
吸上げ管内の流速(V0)>2.5m/s
程度が要求されることが分かる。
本発明では、吸込み管の管内流速V0を検知して、上記の必要速度にあることを確認、あるいは、それを達成するための制御をする。
F、吸込み管1への入口(接近)流速V1については、次の考え方で設定すればよい。
湖底の砂礫Sを、吸込み管1の周囲から吸込み管の下部に引き寄せるには、ある程度以上の入口流速V1が必要になる。砂礫Sの動きは横方向であるから、上述の沈降速度よりも小さい値でよいが、相互接触などによる動き難さも考慮する必要がある。また、吸込み管1から半径方向に遠くなると、半径に逆比例よりもさらに減少度合いが大きくなる。
G、吸込み管1の管内流速V0、吸込み部1cの入口流速V1、および、砂礫面G(湖底)と吸込み管1との離間距離Zは下記(2)〜(4)式により演算できる。
Figure 2006118228
Figure 2006118228
Figure 2006118228
また、吸込み短管1bの上下動を行う上下動駆動手段7は、上述の上下動駆動手段7の他、伸縮シリンダーを用いても良い。また、吸込み短管1bを吸込み主管1aの外周に設けた二重管構造としてもよいが、吸込み効率面からは内周に設けるのが好ましい。
吸込み流は自然汲み上げとしてもよく、その場合には、吸込み管1に連接する排出管Bや可とう管K、およびその先に連接する配管系を湖水面より低くし、配管系内に水を満水状態とすることで、所謂、サイホン作用による吸込み流(自然流水)を発生せしめて排砂すればよい。
また、本砂礫装置および砂礫方法は、管内流速および入口流速を演算検知し、管内流速を監視することにより、所望する粒径の砂礫、および適正な排出条件に合致する制御および操作が行い得るものである。また、入口流速を監視することにより、砂礫吸い寄せ流れ、及び吸込み管と湖底との離間距離を適切条件に制御および操作し得るものである。
なお、本発明に係る排砂装置の制御および本発明に係る排砂方法による操作は、管内流速V0や入口流速V1や離間距離Zの表示盤を設け、操作員が表示盤の数値を確認監視することで、手動により直接または遠隔制御で各装置を調整してもよい。また、それらを完全自動制御としてもよい。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく必要に応じ、適宜設計変更し得るものである。また、上記実施例における各構成要素には、当業者が容易に想定できるものや、実質的に同一のものが含まれる。
本発明に係る排砂装置を備えたダム排砂設備を示す正面図である。 (a)は図1のア部の排砂装置を示す断面図、(b)は(a)のA−A矢視断面図である。 本発明に係る排砂装置の制御ブロック図である。 本発明に係る排砂装置の制御ブロック線図である。 本発明に係る吸込み管と砂礫面との離間距離を測定する湖底演算センサを設けた事例を示す正面図である。
符号の説明
1 吸込み管
1a 吸込み主管
1b 吸込み短管
1c 吸込み部
2 管内流速演算手段
3 入口流速演算手段
4 離間距離演算手段
5 吸込みポンプ
6 出口弁
7 上下動駆動装置
8 ひさし部
9 管内水頭センサ
10 静水頭センサ
11 下部流れ部水頭センサ
12 湖底演算センサ
V0 管内流速
V1 入口流速
S 砂礫

Claims (7)

  1. 吸込み管を水底に堆積する砂礫面に近接して、砂礫を吸込み排砂する排砂装置において、前記吸込み管の管内流速を演算する管内流速演算手段と、前記吸込み管の吸込み部の流速を演算する入口流速演算手段とを具えたことを特徴とする排砂装置。
  2. 前記吸込み管の先端外周にひさし部を設け、同ひさし部の内周部に前記入口流速演算手段の測定部である下部流れ部水頭センサを設けたことを特徴とする請求項1に記載の排砂装置。
  3. 前記吸込み管を、吸込み主管と、その先端部の内周または外周に設ける吸込み短管との二重管構造とし、前記入口流速演算手段よりの入口流速信号に応じて、前記吸込み短管を上下動する上下動駆動手段を具えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の排砂装置。
  4. 吸込みポンプを駆動して、吸込み管を水底に堆積する砂礫面に近接変位させ、砂礫を吸込み排砂する排砂方法において、前記吸込み管の管内流速を測定演算し、前記管内流速に応じて、前記吸込みポンプの吸込み流量を制御及び又は前記吸込み管の出口弁の開閉制御を行うことを特徴とする排砂方法。
  5. 吸込み管を水底に堆積する砂礫面に近接変位させ、砂礫を吸込み排砂する排砂方法において、前記吸込み管の吸込み部の流速である入口流速を測定演算し、前記入口流速に応じて、前記吸込み管と前記砂礫面との離間距離を可変することを特徴とする排砂方法。
  6. 吸込みポンプを駆動して、吸込み管を水底に堆積する砂礫面に近接変位させ、砂礫を吸込み排砂する排砂方法において、前記吸込み管の、管内流速および入口流速を測定演算し、前記管内流速に応じて、前記吸込みポンプの吸込み流量を制御すると共に、前記入口流速に応じて、前記吸込み管と前記砂礫面との離間距離を可変することを特徴とする排砂方法。
  7. 前記吸込み管の吸込み部と砂礫面との距離を測定し、同距離が所定の最小距離値以上となるように制御することを特徴とする請求項4ないし請求項6の何れかに記載の排砂方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010203146A (ja) * 2009-03-03 2010-09-16 Tokyo Electric Power Co Inc:The 浚渫システムおよび浚渫方法

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