JP2006117993A - 溶射前処理方法およびエンジンのシリンダブロック - Google Patents

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英爾 塩谷
Masahiko Iiizumi
雅彦 飯泉
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崇 荻野
Kimio Nishimura
公男 西村
Hideo Takahashi
秀夫 高橋
Daisuke Terada
大輔 寺田
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Abstract

【課題】 製造コストを低く抑えつつ円筒内面の粗面化を行うようにする。
【解決手段】 シリンダブロック1はアルミ合金製であり、そのシリンダボア内面3に、上型5と下型7とでシリンダブロック1を鋳造成形する際に、ニッケル系材料で構成した円筒形状のプリフォーム9を一体成形する。プリフォーム9は、全体を繊維状物で構成し、シリンダブロック1の鋳造時に一体成形することで、シリンダボア内面3に繊維状物による凹凸部を露出させ、これによってシリンダボア内面3を粗面化する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、溶射皮膜を形成する前の円筒内面を粗面化する溶射前処理方法およびエンジンのシリンダブロックに関する。
自動車用エンジンの重量低減および排気処理対応に効果のあるライナレスアルミシリンダブロックのシリンダボア内面に対して鉄系材料による溶射皮膜を形成する際に、その前工程として、溶射皮膜の密着力を高める目的でシリンダボア内面を粗面に形成する必要がある。
例えば、下記特許文献1には、粗面に形成する方法としてショットブラスト処理を行っている。また、下記特許文献2や特許文献3には、切削工具を用いて切削加工することで粗面に形成している。
特開平11−320414号公報 特開平10−77807号公報 特開2002−155350号公報
しかしながら、上記したいずれの粗面化方法も、シリンダブロックを製造する際の鋳造設備とは別の特別な設備や工具が必要となる上、粗面化加工時に発生する切粉などの異物の除去工程が必要となるので、製造コストの上昇を招く。
そこで、本発明は、製造コストを低く抑えつつ円筒内面への溶射皮膜の密着力を高めることを目的としている。
本発明は、溶射皮膜を形成する前のアルミ合金製の円筒内面に前処理を行う溶射前処理方法において、前記円筒内面を備えるワークを鋳造成形する際に、前記円筒内面に前記アルミ合金とは異なる金属材料が露出するように、当該金属材料で構成される円筒体を鋳包んで一体化させることを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、アルミ合金製の円筒内面を備えるワークを鋳造成形する際に、前記アルミ合金とは異なる金属材料が円筒内面に露出するように、当該金属材料で構成される円筒体を鋳包んで一体化させるようにしたので、前記金属材料の露出により円筒内面に凹凸部を形成したり、溶射被膜に対して密着力の高い金属材料を選択することで、溶射被膜の密着性を高めることができ、このときワークを鋳造する設備とは別の特別な設備や工具が不要となり、ショットブラスト処理や切削加工を行った場合のような切粉などの異物の除去工程も不要となるので、製造コストの上昇を抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係わる溶射前処理方法を示す断面図である。溶射皮膜を形成する前の円筒内面として、ここでは例えばエンジンのシリンダブロック1におけるシリンダボア内面3とする。シリンダブロック1は、アルミ合金(ADC12材)製であり、そのシリンダボア内面3に、上型5と下型7とでシリンダブロック1を鋳造成形する際に、ニッケル系材料で構成した円筒体としての円筒形状のプリフォーム9を鋳包んで一体成形する。
図2は、上記したプリフォーム9を単体で示す斜視図であり、このプリフォーム9は、全体が繊維状物で構成されており、シリンダブロック1の鋳造時に、図3に示すように、上型5に設けたボアコア5aに保持させた状態で、一体成形することで、シリンダボア内面3に繊維状物による微細な凹凸部を露出させ、これによってシリンダボア内面3を粗面化する。
シリンダボア内面3を粗面化した後は、後述する方法で鉄系材料からなる溶射用材料を溶射して溶射皮膜を形成する。
上記した第1の実施形態によれば、シリンダブロック1を鋳造成形する際に、シリンダボア内面3に、微細な凹凸部が露出するようにプリフォーム9を一体成形することで、シリンダボア内面3に、シリンダブロック1を構成するアルミ合金とは異なる金属材料すなわちニッケル系材料を露出させ、これによりシリンダボア内面3を粗面化するようにしたので、溶射被膜の密着性を高めることができ、このときシリンダブロック1を鋳造する設備とは別の特別な設備や工具が不要となり、ショットブラスト処理や切削加工を行った場合のような切粉などの異物の除去工程も不要となって、製造コストの上昇を抑えることができる。
また、シリンダブロック1に一体成形するプリフォーム9を繊維状物で構成したので、シリンダボア内面3に露出する凹凸部がより微細なものとなり、溶射皮膜の密着力がより高まるものとなる。
さらに、上記したプリフォーム9を構成するニッケル系材料は、シリンダブロック1を構成するアルミ系材料よりも、溶射皮膜材料として使用する鉄系材料の密着力が高く、したがってシリンダボア内面3にニッケル系材料を混入させておくことで、溶射皮膜の密着力を高めることができる。また、溶射用材料をシリンダボア内面3に溶射する際に、溶射熱によってニッケル系材料が溶融し、溶射皮膜のシリンダボア内面3に対する密着力がさらに高まるものとなる。
本発明の第2の実施形態として、第1の実施形態で粗面化したシリンダボア内面3に対し、さらに機械加工を行って、より微細な粗面を形成してもよい。これにより、溶射皮膜の密着力がさらに高まるものとなる。
より微細な粗面を形成するための機械加工としては、例えば、図4に示すように、回転するボーリングバー11の先端に設けた工具13によって、シリンダボア内面3に対してねじ切り加工を行い、この際発生する切り屑によってねじ山を破断させ、微細な凹凸面を形成する方法がある(本出願人による特願2003−321181号,特開2002−155350号公報参照)。
また、図5に示すように、シリンダボア内面3に露出するニッケル素材15を、図示しない工具により引き延ばし塑性変形させて引き延ばし部15aを形成することで、シリンダボア内面3をさらに細かいニッケル素材で覆うことができ、これにより溶射皮膜の密着力をさらに高めることができる。
なお、上記第1,第2の各実施形態のようにして溶射前処理加工したシリンダボア内面3の粗面形状については、レーザなどの被接触型の形状測定機などにより形状を測定し、その精度を保証している。
図6は、前記したシリンダブロック1のシリンダボア内面3を粗面化した後に溶射皮膜を形成するための溶射装置の概略を示す全体構成図である。この溶射装置は、シリンダボア内の中心に、ガス溶線式の溶射ガン31を挿入し、その溶射口31aから溶射用材料として溶融した鉄系金属材料を溶滴33として溶射してシリンダボア内面3に溶射皮膜32を形成する。
溶射ガン31は、溶線送給機35から溶射用材料として鉄系金属材料の溶線37の送給を受けるとともに、アセチレンまたはプロパンあるいはエチレンなどの燃料を貯蔵した燃料ガスボンベ39および酸素を貯蔵した酸素ボンベ41から、配管43および45を介して燃料ガスおよび酸素の供給をそれぞれ受ける。
上記した溶線37は、溶射ガン31に対し、中央部の上下に貫通する溶線送給孔47の上端から下方に向けて送給する。また、燃料および酸素は、溶線送給孔47の外側の円筒部49に、上下方向に貫通して形成してあるガス案内流路51に供給する。この供給した燃料および酸素の混合ガスは、ガス案内流路51の図6中で下端開口部51aから流出し、点火されることで燃焼炎53が形成される。
前記円筒部49の外周側には、アトマイズエア流路55を設けてあり、さらにその外周側には、いずれも円筒形状の隔壁57と外壁59との間に形成したアクセラレータエア流路61を設けてある。
アトマイズエア流路55を流れるアトマイズエアは、燃焼炎53の熱を前方(図6中で下方)へ送って周辺部に対する冷却を行うとともに、溶融した溶線37を同前方へ送る。一方、アクセラレータエア流路61を流れるアクセラレータエアは、上記前方へ送られ溶融した溶線37を、この送り方向と交差するように前記シリンダボア内面3に向けて溶滴33として送り、シリンダボア内面3に溶射皮膜32を形成する。
アトマイズエア流路55には、アトマイズエア供給源67から、減圧弁69を備えたエア供給管71を通してアトマイズエアを供給する。一方、アクセラレータエア流路61には、アクセラレータエア供給源73から、減圧弁75およびマイクロミストフィルタ77をそれぞれ備えたエア供給管79を通してアクセラレータエアを供給する。
アトマイズエア流路55とアクセラレータエア流路61との間の隔壁57は、図6中で下部側の先端部に、外壁59に対しベアリング81を介して回転可能となる回転筒部83を備えている。この回転筒部83の上部外周に、アクセラレータエア流路61に位置する回転翼85を設けてある。回転翼85に、アクセラレータエア流路61を流れるアクセラレータエアが作用することで、回転筒部83が回転する。
回転筒部83の先端(下端)面83aには、回転筒部83と一体となって回転する先端部材87を固定してある。先端部材87の周縁の一部には、前記したアクセラレータエア流路61にベアリング81を通して連通する噴出流路89を備えた突出部91を設けてあり、噴出流路89の先端に、溶滴33を噴出させる前記した溶射口31aを設けている。
溶射口31aを備える先端部材87が回転筒部83と一体となって回転しつつ溶射ガン31をシリンダボアの軸方向に移動させることで、シリンダボア内面3のほぼ全域に溶射皮膜32を形成する。
本発明の第1の実施形態に係わる溶射前処理方法を示す断面図である。 図1の溶射前処理方法で使用するプリフォームを単体で示す斜視図である。 上型のボアコアにプリフォームを保持させた状態を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係わる機械加工により粗面化を行っている状態を示す断面図である。 プリフォームの繊維を工具により引き延ばして粗面化を行った状態を示す断面図である。 溶射装置の概略を示す全体構成図である。
符号の説明
1 シリンダブロック(ワーク)
3 シリンダボア内面(円筒内面)
9 プリフォーム(円筒体)
32 溶射皮膜

Claims (6)

  1. 溶射皮膜を形成する前のアルミ合金製の円筒内面に前処理を行う溶射前処理方法において、前記円筒内面を備えるワークを鋳造成形する際に、前記円筒内面に前記アルミ合金とは異なる金属材料が露出するように、当該金属材料で構成される円筒体を鋳包んで一体化させることを特徴とする溶射前処理方法。
  2. 前記金属材料で構成される円筒体は、繊維状物で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の溶射前処理方法。
  3. 前記円筒内面は、アルミ合金製のシリンダブロックのシリンダボア内面であって、前記溶射皮膜を形成する材料は鉄系材料であり、前記金属材料で構成される円筒体はニッケル系材料で構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の溶射前処理方法。
    ことを特徴とする。
  4. 前記円筒体の表面を機械加工により粗面化することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の溶射前処理方法。
  5. 前記機械加工による粗面化は、前記円筒体の繊維状物を工具により引き延ばし塑性変形させることを特徴とする請求項4に記載の溶射前処理方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の溶射前処理方法によって、溶射皮膜を形成する前のシリンダボア内面を粗面に形成したことを特徴とするエンジンのシリンダブロック。
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