JP2006116872A - Wood processing method - Google Patents
Wood processing method Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006116872A JP2006116872A JP2004308615A JP2004308615A JP2006116872A JP 2006116872 A JP2006116872 A JP 2006116872A JP 2004308615 A JP2004308615 A JP 2004308615A JP 2004308615 A JP2004308615 A JP 2004308615A JP 2006116872 A JP2006116872 A JP 2006116872A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wood
- compression
- processing method
- woods
- compressed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
Description
本発明は、木材を圧縮することによって所定の形状に加工する木材の加工方法に関する。 The present invention relates to a wood processing method for processing wood into a predetermined shape by compressing the wood.
近年、木材を圧縮することによって所定の形状に加工する技術が注目されている。自然素材である木材はさまざまな木目を有するため、原木である無垢材から形取る箇所に応じて個体差が生じ、その個体差が製品ごとの個性となる。また、長期の使用によって生じる傷や色合いの変化自体も、独特の風合いとなって使用者に親しみを生じさせることがある。これらの理由により、合成樹脂や軽金属を用いた製品にはない、個性的で味わい深い製品を生み出すことのできる素材として、木材が注目されている。 In recent years, a technique for processing a predetermined shape by compressing wood has been attracting attention. Wood, which is a natural material, has a variety of grain, so individual differences occur depending on the location of the raw wood, which is the raw wood, and the individual differences become the individuality of each product. In addition, scratches and changes in color caused by long-term use may also have a unique texture and may be familiar to the user. For these reasons, wood is attracting attention as a material that can produce unique and tasty products that are not found in products using synthetic resins or light metals.
従来、木材の圧縮加工技術として、吸水軟化した1枚の木材を圧縮し、その木材を圧縮方向と略平行に切断して板状の一次固定品を得た後、この一次固定品を加熱吸水させながら所定の三次元形状に成形する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。また、軟化処理した状態で圧縮した1枚の木材を所定の型枠で仮固定し、この木材の回復を型内で行って型成形する技術も知られている(例えば、特許文献2を参照)。 Conventionally, as a wood compression processing technique, a piece of wood that has been softened by water absorption is compressed, the wood is cut substantially parallel to the compression direction to obtain a plate-like primary fixed product, and then this primary fixed product is heated and absorbed by water. There is known a technique of forming a predetermined three-dimensional shape while performing the process (for example, see Patent Document 1). In addition, a technique is also known in which a piece of wood compressed in a softened state is temporarily fixed with a predetermined mold frame, and this wood is restored in a mold and molded (for example, see Patent Document 2). ).
木材を圧縮加工する場合には、木材の個体差や種類、加工後の木材の強度やその用途などを含むさまざまな点を考慮して木材の肉厚や圧縮率を決める必要がある。例えば加工後の木材の強度を向上させるには肉厚をある程度厚くせざるを得ないが、従来のように1枚の木材を圧縮して成形する場合には、肉厚を厚くすることによって成形の困難度が増加してしまうという問題があった。 When compressing wood, it is necessary to determine the thickness and compression ratio of the wood in consideration of various points including individual differences and types of wood, strength of the processed wood, and its use. For example, in order to improve the strength of wood after processing, it is necessary to increase the thickness to some extent, but in the case where one piece of wood is compressed and molded as in the past, it is formed by increasing the thickness. There was a problem that the degree of difficulty increased.
また、木材には繊維方向が存在するため、1枚の木材を圧縮して成形を行うと、加工した木材がその繊維方向に応じた非一様な強度分布を有し、適切な強度に達していない方向が生じる場合があった。 In addition, since there is a fiber direction in wood, when one piece of wood is compressed and molded, the processed wood has a non-uniform strength distribution according to the fiber direction and reaches an appropriate strength. There was a case where a direction that did not occur.
これらの問題を解決するために、既製の合板を圧縮して加工することが考えられるが、この場合には合板を構成する各木材の繊維方向によって伸縮の度合いが異なるため、圧縮によって割れ等が発生する上、各木材を接着する接着剤が表面に浮き出してしまうという問題もあり、実用に耐え得る製品を加工することはできなかった。 In order to solve these problems, it is conceivable to compress and process ready-made plywood, but in this case, the degree of expansion and contraction differs depending on the fiber direction of each wood constituting the plywood, so that cracks and the like are caused by compression. In addition, there is a problem in that the adhesive that bonds each piece of wood rises on the surface, so that a product that can withstand practical use cannot be processed.
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、成形が容易であるとともに、適切な強度を一様に付与することができる木材の加工方法を提供することを目的とする。 This invention is made | formed in view of the above, and it aims at providing the processing method of the timber which can provide an appropriate intensity | strength uniformly while being easy to shape | mold.
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1記載の発明は、木材を圧縮することによって該木材を所定の形状に加工する木材の加工方法であって、互いの木目が略同一である複数の木材の各々を個別に圧縮する圧縮工程と、、前記圧縮工程で個別に圧縮した複数の木材の木目が揃うように重ねて接着する接着工程と、を有することを特徴とする。
In order to solve the above-mentioned problems and achieve the object, the invention according to
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記接着工程は、隣接する木材間のうち少なくともいずれか一つの木材間に補強材を配設することを特徴とする。 According to a second aspect of the present invention, in the first aspect of the present invention, the adhering step is characterized in that a reinforcing material is disposed between at least one of the adjacent woods.
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記接着工程は、隣接する木材間のうち少なくともいずれか一つの木材間に電子機能部材を配設することを特徴とする。 According to a third aspect of the present invention, in the first or second aspect of the present invention, the bonding step is characterized in that an electronic functional member is disposed between at least one of the adjacent woods.
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項記載の発明において、前記複数の木材は、互いに略同一な肉厚を有することを特徴とする。
The invention according to claim 4 is the invention according to any one of
請求項5記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項記載の発明において、前記複数の木材には、異なる肉厚を有する木材が含まれることを特徴とする。
The invention according to
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項記載の発明において、前記複数の木材は、互いに同種類の木材であることを特徴とする。
The invention according to
請求項7記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項記載の発明において、前記複数の木材には、異なる種類の木材が含まれることを特徴とする。
The invention according to
請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項記載の発明において、前記圧縮工程で圧縮する各木材の圧縮率が略同一であることを特徴とする。
The invention according to
請求項9記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項記載の発明において、前記圧縮工程で圧縮する各木材の圧縮率には、少なくとも二つの異なる値が含まれることを特徴とする。
The invention according to claim 9 is characterized in that, in the invention according to any one of
請求項10記載の発明は、請求項1〜9のいずれか一項記載の発明において、前記圧縮工程は、個別に変形すべき木材の形状にそれぞれ対応する一対の金型を用いて該木材に圧縮力を加えることを特徴とする。
The invention according to
本発明に係る木材の加工方法によれば、互いの木目が略同一である複数の木材の各々を個別に圧縮した後、圧縮した複数の木材を木目が揃うように重ねて接着して所定の形状に加工することにより、成形が容易であるとともに、適切な強度を一様に付与することができる。 According to the wood processing method of the present invention, after compressing each of a plurality of timbers having substantially the same grain, the plurality of compressed timbers are stacked and bonded so that the grain is aligned, By processing into a shape, it is easy to mold, and appropriate strength can be uniformly imparted.
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。 Embodiments of the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings.
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る木材の加工方法によって形成される圧縮木製品を外装材とする電子機器の構成を示す斜視図である。同図に示す電子機器はデジタルカメラ100であり、略椀状の木製のカバー部材11および12が組み合わさって成る略直方体形状の外装材1の内部に各種電子部材が収容されている。
(Embodiment 1)
FIG. 1 is a perspective view showing a configuration of an electronic device having a compressed wood product formed by the wood processing method according to
図2は、カバー部材11および12の構成を示す斜視図である。カバー部材11は、略長方形状の表面をなす主板部11aと、この主板部11aの長手方向に沿って主板部11aと略直交する方向に立ち上がって延出する二つの側板部11bと、主板部11aの短手方向に沿ってその主板部11aと略直交する方向に立ち上がって延出する二つの側板部11cとを有する。
FIG. 2 is a perspective view showing the configuration of the
カバー部材12もカバー部材11と略同形状をなし、略長方形状の表面をなす主板部12aと、この主板部12aの長手方向に沿って主板部12aと略直交する方向に立ち上がって延出する二つの側板部12bと、主板部12aの短手方向に沿ってその主板部12aと略直交する方向に立ち上がって延出する二つの側板部12cとを有する。
The
図3は図1のA−A線断面図である。この図3および上述した図2に示すように、カバー部材11および12は、個別に圧縮した2枚の木材を重ねて接着することによって形成される。より具体的には、カバー部材11は外部材111および内部材112の二層から成る一方、カバー部材12は外部材121および内部材122の二層から成る。
3 is a cross-sectional view taken along line AA of FIG. As shown in FIG. 3 and FIG. 2 described above, the
外部材111はカバー部材11の長手方向に略平行な繊維方向L111を有する一方、内部材112はカバー部材11の短手方向に略平行な繊維方向L112を有する。また、外部材121はカバー部材12の長手方向に略平行な繊維方向L121を有する一方、内部材122はカバー部材12の短手方向に略平行な繊維方向L122を有する。したがって、各カバー部材を構成する外部材と内部材の繊維方向は略直交している。
The
カバー部材11の主板部11aには、撮像レンズを有する撮像部5およびフラッシュ6をそれぞれ表出する開口部13および14が形成されている。また、カバー部材11の側板部11bおよび11cには、それぞれ切り欠き151および161が形成されている。
In the
他方、カバー部材12の主板部12aには、画像情報や文字情報を表示するために液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、または有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等によって実現される表示部8を表出する開口部17が形成されており、この開口部17表面には、表示部8を保護するガラス等の保護部材が装着される。カバー部材12の側板部12bおよび12cには、切り欠き152および162がそれぞれ形成されている。
On the other hand, the
これら二つのカバー部材11および12を用いてデジタルカメラ100を組み立てると、切り欠き151と152が向かい合って開口部15を形成し、切り欠き161と162が向かい合って開口部16を形成する。このうち開口部15はシャッターボタン7を表出する一方、開口部16はパソコン等の外部機器への接続を行う接続デバイスを表出する。この接続デバイスは、例えばUSB(Universal Serial Bus)等の接続用端子、xDピクチャーカードやスマートメディア等の外部記憶媒体を装着する装着用デバイス、および電源等の差込用ジャックなどである。これらの接続デバイスを未使用時に保護するため、開口部16に蓋を装着してもよい。
When the
なお、カバー部材11および12には、上述した開口部や切り欠き以外にも、ファインダを取り付けたり操作入力ボタンを表出するための開口部や切り欠き等をさらに形成してもよい。
The
外装材1の内部には、図3に示すように、デジタルカメラ100が有する電子的機能を実現する電子部材のうちの少なくとも一部、より具体的にはデジタルカメラ100の撮像処理等に関する駆動制御を行う制御回路、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子、および音声の入出力を行うマイクロフォンやスピーカを含む電子部材を備えた制御部9が収納されている。このうち制御回路は、演算および制御機能を有するCPU(Central Processing Unit)、および所定のOS(Operation System)を起動するプログラム等の各種情報を記憶するフラッシュメモリなどによって実現される。
As shown in FIG. 3, the
電子部材を格納して外装材1を組み立てる際には、カバー部材11とカバー部材12の対向する側板部端面に接着剤等を塗布して互いに接合する。この後、二つのカバー部材の接合部分の外周を弾性部材等から成る封止部材を用いて封止してもよい。また、接合部分となる二つのカバー部材の側板部端部のうちいずれか一方のカバー部材の側板部端部に溝部を穿設し、他方のカバー部材の側板部端部にはその溝部に嵌合可能な突起部を形成しておき、接合時に両者を嵌合するようにしてもよい。
When the
次に、以上の構成を有するカバー部材の加工方法を詳細に説明する。まず、カバー部材11および12の原材料となる木材を無垢材から形取る。図4は、カバー部材11および12の原材料となる木材を無圧縮状態の無垢材50から形取る状況を模式的に示す説明図である。外部材111または121の原材料となる木材51は平板状をなし、その木材51の長手方向が無垢材50の繊維方向Lに略平行となるように無垢材50から形取られる。このように形取られた木材51は、図5に示すように、肉厚Rを有し、表面の木目50Gが略平行に走る柾目材である。
Next, a method for processing the cover member having the above configuration will be described in detail. First, the wood used as the raw material for the
これに対し、内部材112または122の原材料となる木材52も平板状をなし、その木材52の短手方向が無垢材50の繊維方向Lに略平行となるように無垢材50からの形取りを行う。図6は形取った木材52の構成を示す斜視図である。この木材52も肉厚がRの柾目材であるが、長手方向の長さは木材51の長手方向の長さよりも短い。
On the other hand, the
なお、木材51および52を無垢材50から形取る際には、予め後述する圧縮工程によって減少する分の容積を加えておく。また、この実施の形態1で使用する無垢材は、檜、檜葉、桐、杉、松、桜、欅、黒檀、チーク、マホガニー、ローズウッドなどである。これらの無垢材は、本発明の全ての実施の形態で使用することができる。
In addition, when shaping | molding the
次に、木材51を圧縮する(圧縮工程)。図7は木材51の圧縮工程の概要を示す説明図であり、図8は図7のB−B線断面図である。これらの図7および図8に示すように、圧縮工程では、二つの金型61および71を用いて木材51を圧縮する。二つの金型のうち、木材51の上方から木材51に対して圧縮力を加える金型61は、下方に突出する凸部62を有する。これに対し、圧縮時に木材51の下方から木材51に対して圧縮力を加える金型71は、下方に窪んだ凹部72を有する。
Next, the
この圧縮工程を行うに際して、まず木材51を高温高圧の水蒸気雰囲気中に所定時間放置する。これにより、木材51は過剰に水分を吸収して軟化する。その後、同じ水蒸気雰囲気中で二つの金型61および71のうち少なくともいずれか一方の金型を他方の金型に近づけるようにして木材51を挟持圧縮する。図9は、この圧縮状態を示す図であり、図8と同じ切断面を有する縦断面図である。この図9に示すように、木材51を二つの金型61および71で挟持、圧縮することにより、木材51は凸部62と凹部72の隙間の三次元形状に相当する略椀状に変形する。
When performing this compression step, the
この実施の形態1においては、圧縮によって木材51の肉厚r1(<R)は場所によらずほぼ均一となる。したがって、圧縮工程における木材51の圧縮率C1は(R−r1)/Rで与えられる。この圧縮率C1の具体的な数値は、0.5〜0.7程度である。
In the first embodiment, the wall thickness r 1 (<R) of the
図9に示す状態で所定時間放置した後、金型61と金型71を離間させて圧縮を解除し、水蒸気雰囲気を解いて木材51を乾燥させる。この際、木材51の材質によっては、二つの金型を離間すると元の形状に戻ってしまう場合もある。この場合には、金型61および71で木材51を挟持した状態で圧縮を解除して乾燥を行う。木材51の乾燥時間は、木材51の形状や種類に応じて変化する。
After leaving for a predetermined time in the state shown in FIG. 9, the
なお、圧縮工程によって木材51および52の外縁に不要部分が形成された場合には、この不要部分を切削によって除去し、適当な端面処理を施す。
In addition, when an unnecessary part is formed in the outer edge of the
ここまで木材51の圧縮工程を説明したが、木材52に対しても同様の圧縮工程を行う。この木材52の圧縮工程では、木材51を圧縮するときの金型61および71とは異なる金型を用いることにより、圧縮された木材51よりも若干小さい外形形状を有するとともに、場所によらずほぼ均一な肉厚r2(<R)を有する略椀状に変形される。したがって、この圧縮工程における木材52の圧縮率C2は(R−r2)/Rで与えられる。
Although the compression process of the
この実施の形態1では、圧縮工程後の木材51の肉厚r1と木材52の肉厚r2が等しくなるように金型が設計されている。このため、圧縮工程における木材51の圧縮率C1と木材52の圧縮率C2は等しい(C1=C2)。以下では、圧縮工程によって成形された木材51および52を外部材111および内部材112とそれぞれ称する。
In the first embodiment, the mold is designed so that the thickness r 1 of the
以上説明した圧縮工程の後、個別の圧縮工程で形成した外部材111と内部材112を図10の説明図に示すように重ねて適量の接着剤を両部材の接着面に塗布し、接着する(接着工程)。図11は、この接着工程によって形成されたカバー部材11原型の構成を示す斜視図であり、図12は、図11のC−C線断面図である(接着剤は図示せず)。
After the compression process described above, the
この接着工程において、外部材111の内側面と内部材112の外側面とは同形状であるため、両部材の接着を行うに際して位置決めは不要であるが、接着圧力が適正な値となるように制御するには、何らかの治具を用いて接着を行った方がより好ましい。そのような治具として、外部材111の圧縮工程に用いる金型71と内部材112の圧縮工程に用いる金型(図7の金型61に相当する金型)とを組み合わせて用いることができる。この場合には、外部材111と内部材112を重ねたものを前述した二つの金型によって挟持した状態で適切な圧縮力を印加すればよい。
In this bonding step, the inner surface of the
なお、カバー部材11が有する開口部や切り欠きは、以上の工程が終了した後で切削または穿孔等によって形成する。図11は、この接着工程によって形成されたカバー部材11原型の構成を示す斜視図であり、図12は、図11のC−C線断面図である(接着剤は図示せず)。
In addition, the opening part and notch which the
図13は、圧縮工程と接着工程を経てカバー部材11となる外部材111および内部材112内部の強度分布を状態ごとに模式的に示す縦断面図である。圧縮工程を経た後の外部材111および内部材112は、金型からの圧縮力を受ける表面付近の領域Sで繊維密度が増加し、その領域Sの強度が中間領域Mの強度よりも相対的に強くなる。
FIG. 13 is a longitudinal cross-sectional view schematically showing the strength distribution inside the
このような外部材111と内部材112を2枚重ねて接着してカバー部材11を形成すると、そのカバー部材11の表面付近の領域Sと同程度の強度を有する領域S'が中央部付近にも生じる。この中央部付近の領域S'は、元は外部材111と内部材112の表面付近の領域Sが接着によって重なってできた領域のため、その厚さは領域Sの2倍程度である。このようにしてカバー部材11は、強度が相対的に強い層と弱い層とが交互にかつ多様に重なりあうようになり、靭性を備え、強くてしなやかな材質となる。
When the
以上説明した本発明の実施の形態1によれば、2枚の木材を個別に圧縮した後、その2枚の木材を重ねて接着することにより、圧縮時における木材の肉厚を薄くすることができ、成形が容易になる。 According to the first embodiment of the present invention described above, after compressing two pieces of wood individually, the two pieces of wood are stacked and bonded, thereby reducing the thickness of the wood during compression. Can be formed easily.
また、この実施の形態1によれば、圧縮工程を経た結果、木材に強度が強い層と弱い層とが交互に現れるため、靭性も備え、強くてしなやかな材質の圧縮木製品を提供することができる。 Further, according to the first embodiment, as a result of the compression process, a strong layer and a weak layer appear alternately in the wood, so that a compressed wooden product having a toughness and a strong and flexible material can be provided. it can.
さらに、この実施の形態1によれば、カバー部材をなす外部材と内部材の繊維方向を略直交させることにより、表面方向に沿って強度が弱い部分を互いに補い合うことができるので、木材表面に沿った方向における強度の非一様性を解消することが可能となり、適切な強度を一様に付与することができる。 Furthermore, according to the first embodiment, by making the fiber directions of the outer member and the inner member forming the cover member substantially orthogonal to each other, it is possible to compensate for weak parts along the surface direction. It becomes possible to eliminate the non-uniformity of the strength in the direction along the direction, and an appropriate strength can be uniformly imparted.
なお、上述した実施の形態1とは逆に、外部材111の繊維方向を短手方向に略平行とし、内部材112の繊維方向を長手方向に略平行とすることにより、外部材111と内部材112の繊維方向を略直交させてもよい。
Contrary to
また、2枚の木材の繊維方向は上記の如く略直交していなくてもよく、少なくともそれらの木材の繊維方向が交差するように2枚の木材を形取れば、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。この意味では、無垢材50から形取る木材は柾目材でなくてもよい。
Further, the fiber directions of the two pieces of wood may not be substantially orthogonal as described above, and if the two pieces of wood are shaped so that at least the fiber directions of the pieces of wood intersect, they are the same as in the first embodiment. The effect of can be obtained. In this sense, the wood formed from the
さらに、カバー部材11とカバー部材12とで、外部材と内部材が指向する繊維方向と外形形状との関係を逆にしてもよい。すなわち、カバー部材11は上記実施の形態1と同様に形成する一方で、カバー部材12の方は、外部材121の繊維方向が短手方向に略平行となり、内部材122の繊維方向が長手方向に略平行となるように形成してもよい。
Further, the
ところで、以上の説明では2枚の木材を重ねて圧縮木製品を形成する場合を扱ったが、3枚以上の木材を用いて加工することもできる。例えば柾目材を3枚用いる場合には、各々の木材の繊維方向が60度の角度をなして交差するようにすれば、互いの強度の弱い部分を補い合うことができ、強度の向上を実現することができる。より一般にn枚(nは2以上の整数)の柾目材を用いる場合には、各々の繊維方向が(180/n)度の角度をなして交差するようにすればよい。 By the way, in the above description, the case where two pieces of wood are stacked to form a compressed wood product has been dealt with, but it is also possible to process using three or more pieces of wood. For example, in the case of using three pieces of mesh material, if the fiber directions of the respective woods intersect at an angle of 60 degrees, the weak portions of each other can be compensated for, and an improvement in strength can be realized. be able to. More generally, when n sheets (n is an integer of 2 or more) are used, the fiber directions may intersect at an angle of (180 / n) degrees.
ここで、カバー部材11および12の数値例を挙げておく。まず、肉厚がR=2mm程度の平板状の2枚の木材51および52を無垢材50から形取る。圧縮工程では、これらの木材を0.8〜0.9mm程度の肉厚となるまでそれぞれ圧縮する。したがって、完成したカバー部材11および12の肉厚は、1.6〜1.8mm程度となる。
Here, numerical examples of the
(実施の形態2)
図14は、本発明の実施の形態2に係る木材の加工方法によって形成される圧縮木製品を外装材とする電子機器の構成を示す斜視図である。同図に示す電子機器はデジタルカメラ200であり、略椀状の木製のカバー部材21および22が組み合わさって成る略直方体形状の外装材2の内部に各種電子部材が収容されている。
(Embodiment 2)
FIG. 14 is a perspective view showing a configuration of an electronic device having a compressed wood product formed by the wood processing method according to
図15は、カバー部材21および22の構成を示す斜視図である。カバー部材21は、略長方形状の表面をなす主板部21aと、この主板部21aの長手方向に沿って主板部21aと略直交する方向に立ち上がって延出する二つの側板部21bと、主板部21aの短手方向に沿ってその主板部21aと略直交する方向に立ち上がって延出する二つの側板部21cとを有する。カバー部材12もカバー部材21と略同形状をなし、主板部22aと、この主板部22aの周縁からそれぞれ立ち上がって延出する側板部22bおよび22cを有する。
FIG. 15 is a perspective view showing the configuration of the
カバー部材21は、個別に圧縮した2枚の木材を重ねて接着することによって形成され、外部材211および内部材212の二層から成る。カバー部材22もカバー部材21と同様に形成され、外部材221および内部材222の二層から成る。この実施の形態2においては、各カバー部材を構成する外部材と内部材が異なる木目50Gを有する。具体的には、外部材211および221が板目材である一方、内部材212および222は柾目材である。
The
図15に示す場合、板目材である外部材211および221の繊維方向は一様な方向を指向していない。これに対して柾目材である内部材212および222は、各々の繊維方向L212およびL222がカバー部材21および22の長手方向にそれぞれ略平行である。このように、非一様な繊維方向を有することが多い板目材を外部材とする一方で、一様な繊維方向を有する柾目材を内部材としてその両者を重ねてカバー部材21および22を形成することにより、互いの木材の繊維方向が交差するようになる。この結果、各カバー部材の強度の異方性が小さくなる。
In the case shown in FIG. 15, the fiber directions of the
カバー部材21の主板部21aは、撮像部5を表出する開口部23とフラッシュ6を取り付ける開口部24とを有する。また、カバー部材21の側板部21bおよび21cには、それぞれ切り欠き251および261が形成されている。
The
他方、カバー部材22の主板部22aには、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、または有機ELディスプレイ等によって実現される表示部8を表出する開口部27が設けられ、この開口部27表面には、表示部8を保護するガラス等の保護部材が装着される。カバー部材22の側板部22bおよび22cには、それぞれ切り欠き252および262が形成されている。
On the other hand, the
これら二つのカバー部材21および22を用いてデジタルカメラ200を組み立てると、切り欠き251と252が向かい合って開口部25を形成し、切り欠き261と262が向かい合って開口部26を形成する。このうち開口部25はシャッターボタン7を表出する一方、開口部26はパソコン等の外部機器への接続を行う接続デバイスを表出する。この開口部26には、未使用時に接続デバイスを保護するための蓋を装着してもよい。
When the
デジタルカメラ200の内部は上述したデジタルカメラ100の内部と同様の構成を有する(図3を参照)。すなわち、外装材2の内部には、デジタルカメラ200における撮像処理などの機能を実現する電子部材の少なくとも一部をなす制御部9が収容されている。なお、外装材2の構成や組立方法等は、上記実施の形態1における外装材1の構成や組立方法等とそれぞれ同じである。
The inside of the
次に、以上の構成を有するカバー部材の加工方法を詳細に説明する。まず、カバー部材21および22の原材料となる木材を、予め圧縮によって減少する容積を加えた形態で無垢材から形取る。図16は、カバー部材21および22の原材料となる木材を無圧縮状態の無垢材50から形取る状況を模式的に示す説明図である。外部材211または221の原材料となる木材53は平板状をなし、その木材53の長手方向が無垢材50の繊維方向Lに略平行となるように形取られる。このように形取られた木材53は板目材である(図17を参照)。
Next, a method for processing the cover member having the above configuration will be described in detail. First, the wood used as the raw material of the
これに対して内部材212または222の原材料となる木材54は、その長手方向が無垢材50の繊維方向Lに略平行となるように形取られた柾目材である。この木材54は、図5に示す木材51と同様の構成を有する。木材53および54の肉厚はともにRで等しく、木材53の長手方向の長さは木材54の長手方向の長さよりも長い。
On the other hand, the
次に、形取った木材53および54を圧縮する(圧縮工程)。この圧縮工程では、圧縮を行う前に、木材53および54を高温高圧の水蒸気雰囲気中に所定時間放置する。その後、各木材に対して所定の二つの金型を用いることにより、水分を過剰に吸収して軟化した木材53および54をそれぞれ挟持、圧縮する。
Next, the shaped
この圧縮工程によって木材53の肉厚r3(<R)および木材54の肉厚r4(<R)は、場所によらずほぼ均一となる。木材53の圧縮率C3=(R−r3)/Rおよび木材54の圧縮率C4=(R−r4)/Rは、ともに0.5〜0.7程度である。なお、圧縮工程によって木材53および54の外縁に不要部分が形成された場合には、この不要部分を切削によって除去し、適当な端面処理を施す。
The thickness r 3 of the
図18は、上記圧縮工程で形成した外部材211と内部材212を乾燥させた後、その両部材を重ねて接着する接着工程の概要を示す説明図である。以下では、カバー部材21の接着工程を説明するが、カバー部材22の接着工程も同じである。
FIG. 18 is an explanatory diagram showing an outline of the bonding process in which the
この接着工程では、外部材211の内側面と内部材212の外側面の少なくとも一方に適量の接着剤を塗布することにより、両部材を接着し、カバー部材21の原型を形成する。この接着工程においても、上記実施の形態1と同様、外部材211と内部材212を適確に接着するために適当な治具を用いてもよい。
In this bonding step, an appropriate amount of adhesive is applied to at least one of the inner surface of the
このようにして形成したカバー部材21の原型に対し、開口部や切り欠きを切削または穿孔によって形成し、デジタルカメラ200の外装材2の一部をなすカバー部材21が完成する。完成したカバー部材21の肉厚は、圧縮前の二つの木材の肉厚の合計2Rの30〜50%程度となる。
The
以上説明した本発明の実施の形態2によれば、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。すなわち、この実施の形態2によれば、2枚の木材を個別に圧縮した後、この圧縮した2枚の木材を重ねて接着することにより、圧縮工程時における木材の肉厚を薄くすることができ、成形が容易になる。 According to the second embodiment of the present invention described above, the same effect as in the first embodiment can be obtained. That is, according to the second embodiment, after compressing two pieces of wood individually, the two pieces of compressed wood are stacked and bonded together, thereby reducing the thickness of the wood during the compression process. Can be formed easily.
また、この実施の形態2においても、圧縮によって強度が強い層と弱い層とが交互に現れるため(図13を参照)、靭性も備えた強くてしなやかな圧縮木製品を提供することができる。 Also in the second embodiment, a strong layer and a weak layer appear alternately by compression (see FIG. 13), so that a strong and supple compressed wood product having toughness can be provided.
さらに、この実施の形態2によれば、カバー部材をなす外部材と内部材の木目を異なるものとすることにより、互いの繊維方向が交差し、表面方向に沿って強度が弱い部分を互いに補い合うことができる。この結果、木材表面に沿った方向における強度の非一様性を解消することが可能となり、適切な強度を一様に付与することができる。 Further, according to the second embodiment, the grain of the outer member and the inner member forming the cover member are different from each other, so that the fiber directions of each other intersect and the portions having low strength along the surface direction complement each other. be able to. As a result, it is possible to eliminate non-uniformity of strength in the direction along the wood surface, and appropriate strength can be imparted uniformly.
ところで、この実施の形態2では外部材として板目材を、内部材として柾目材を用いたが、これは次の意味で好ましい。すなわち、板目材は多様な木目を有しているため、そのような板目材を外部材として適用すれば意匠的な意味での個体差がより顕著になる。これに対して柾目材は異方性が小さく一様な繊維方向を有しているため、その繊維方向に垂直な方向の強度が強く、繊維方向に沿った曲げ加工を行うのが容易である。このように板目材と柾目材を組み合わせることにより、互いの長所を活かした圧縮木製品を提供することが可能となる。 By the way, in the second embodiment, a plate material is used as the outer member and a grid material is used as the inner member, which is preferable in the following sense. That is, since the grain material has a variety of grain, if such a grain material is applied as an outer member, the individual difference in the design sense becomes more remarkable. On the other hand, the mesh material has a small anisotropy and a uniform fiber direction, so the strength in the direction perpendicular to the fiber direction is strong, and it is easy to perform bending along the fiber direction. . Thus, it becomes possible to provide a compressed wood product that takes advantage of each other's advantages by combining the plate material and the mesh material.
なお、外部材として木口材を用いることも可能であるし、内部材として柾目材以外のもの、例えば追柾材を用いることも可能である。 In addition, it is also possible to use a timber material as an outer member, and it is also possible to use things other than a mesh material, for example, a memory material, as an inner member.
この実施の形態2においても、3枚以上の木材から圧縮木製品を加工することができる。上述したように、板目材や木口材は意匠的に見て個性的なので、例えば板目材または木口材を表面をなす部材として用いる一方、内側の部材として2枚の柾目材を互いの繊維方向が略直交するように重ねて接着すれば、強度と美観を兼ね備えた圧縮木製品を得ることができる。この場合には、板目材または木口材を他の2枚の柾目材よりも肉厚を薄く形取りを行ってもよい。 In the second embodiment, a compressed wooden product can be processed from three or more pieces of wood. As described above, since the grain material and the lip material are unique in terms of design, for example, the grain material or the lip material is used as a member that forms the surface, while two glazing materials are used as the inner members. If they are stacked and bonded so that the directions are substantially orthogonal, a compressed wood product having both strength and aesthetics can be obtained. In this case, the plate material or the mouthpiece material may be shaped to be thinner than the other two pieces of the mesh material.
(実施の形態3)
図19は、本発明の実施の形態3に係る木材の加工方法によって形成される圧縮木製品を外装材とする電子機器の構成を示す斜視図である。同図に示す電子機器はデジタルカメラ300であり、略椀状の木製のカバー部材31および32が組み合わさって成る略直方体形状の外装材3の内部に各種電子部材が収容されている。
(Embodiment 3)
FIG. 19 is a perspective view showing a configuration of an electronic device having a compressed wood product formed by the wood processing method according to
図20は、カバー部材31および32の構成を示す斜視図である。カバー部材31は、略長方形状の表面をなす主板部31aと、この主板部31aの長手方向に沿って主板部31aと略直交する方向に立ち上がって延出する二つの側板部31bと、主板部31aの短手方向に沿ってその主板部31aと略直交する方向に立ち上がって延出する二つの側板部31cとを有する。カバー部材32もカバー部材31と略同形状をなし、主板部32aと、この主板部32aの周縁からそれぞれ立ち上がって延出する側板部32bおよび32cを有する。
FIG. 20 is a perspective view showing the configuration of the
カバー部材31は、個別に圧縮した2枚の木材を重ねて接着することによって形成され、外部材311および内部材312の二層から成る。カバー部材32もカバー部材31と同様に形成され、外部材321および内部材322の二層から成る。
The
外部材311および321、ならびに内部材312および322は全て柾目材である。このうち、外部材311と内部材312の繊維方向はカバー部材31の長手方向に略平行であり、重なり合う外部材311と内部材312の木目50Gはほぼ揃っている。また、外部材321と内部材322の繊維方向はカバー部材32の長手方向に略平行であり、重なり合う外部材321と内部材322の木目50Gもほぼ揃っている。
The
カバー部材31の主板部31aは、撮像部5を表出する開口部33とフラッシュ6を取り付ける開口部34とを有する。また、カバー部材31の側板部31bおよび31cには、それぞれ切り欠き351および361が形成されている。
The
他方、カバー部材32の主板部32aには、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、または有機ELディスプレイ等によって実現される表示部8を表出する開口部37が設けられ、この開口部37表面には、表示部8を保護するガラス等の保護部材が装着される。カバー部材32の側板部32bおよび32cには、それぞれ切り欠き352および362が形成されている。
On the other hand, the
これら二つのカバー部材31および32を用いてデジタルカメラ300を組み立てると、切り欠き351と352が向かい合って開口部35を形成し、切り欠き361と362が向かい合って開口部36を形成する。このうち開口部35はシャッターボタン7を表出する一方、開口部36はパソコン等の外部機器への接続を行う接続デバイスを表出する。この開口部36には、未使用時に接続デバイスを保護するための蓋を装着してもよい。
When the
デジタルカメラ300の内部は上述したデジタルカメラ100の内部と同様の構成を有する(図3を参照)。すなわち、外装材3の内部には、デジタルカメラ300における撮像処理などの機能を実現する電子部材の少なくとも一部をなす制御部9が収容されている。なお、外装材3の構成や組立方法等は、上記実施の形態1における外装材1の構成や組立方法等とそれぞれ同じである。
The inside of the
次に、以上の構成を有するカバー部材の加工方法を詳細に説明する。まず、カバー部材31および32の原材料となる木材を、予め圧縮によって減少する容積を加えた形態で無圧縮状態の無垢材50から形取る。
Next, a method for processing the cover member having the above configuration will be described in detail. First, the wood used as the raw material of the
図21は、カバー部材31および32の原材料となる木材を無圧縮状態の無垢材50から形取る状況を模式的に示す説明図である。外部材311または321の原材料となる木材55は平板状をなし、その長手方向が無垢材50の繊維方向Lに略平行となるように形取られた柾目材である。また、内部材312または322の原材料となる木材56も平板状をなし、その長手方向が無垢材50の繊維方向Lと略平行になるように形取られた柾目材である。木材55および56の肉厚はともにRで等しく、木材55の長手方向の長さは、木材56の長手方向の長さより長い。
FIG. 21 is an explanatory diagram schematically showing a situation in which the wood that is the raw material of the
次に、形取った木材55および56を圧縮する(圧縮工程)。この圧縮工程では、圧縮を行う前に、木材55および56を高温高圧の水蒸気雰囲気中に所定時間放置する。その後、各木材に対して所定の二つの金型を用いることにより、水分を過剰に吸収して軟化した木材55および56をそれぞれ挟持、圧縮する。
Next, the shaped
この圧縮工程によって木材55の肉厚r5(<R)および木材56の肉厚r6(<R)は、場所によらずほぼ均一となる。この実施の形態3では、木材55の肉厚r5と木材56の肉厚r6が等しくなるように圧縮工程を行う。このため、木材55の圧縮率C5=(R−r5)/Rおよび木材56の圧縮率C6=(R−r6)/Rは等しく、その値は0.5〜0.7程度である。なお、圧縮工程によって木材55および56の外縁に不要部分が形成された場合には、この不要部分を切削によって除去し、適当な端面処理を施す。
The thickness r 5 of the
図22は、上記圧縮工程で形成した外部材311と内部材312を乾燥させた後、その両部材を重ねて接着する接着工程の概要を示す説明図である。以下では、カバー部材31の接着工程を説明するが、カバー部材32の接着工程も同じである。
FIG. 22 is an explanatory view showing an outline of an adhesion process in which the
この接着工程では、外部材311の内側面と内部材312の外側面のうち少なくとも一方の面に適量の接着剤を塗布することにより、両部材を接着し、カバー部材31の原型を形成する。この接着工程においても、上記実施の形態1と同様、外部材311と内部材312を適確に接着するために適当な治具を用いてもよい。
In this bonding step, an appropriate amount of adhesive is applied to at least one of the inner surface of the
このようにして形成したカバー部材31の原型に対し、開口部や切り欠きを切削または穿孔によって形成し、デジタルカメラ300の外装材3の一部をなすカバー部材31が完成する。完成したカバー部材31の肉厚は、圧縮前の無垢材50から形取った状態における二つの木材の肉厚の合計2Rの30〜50%程度となる。
The
この実施の形態3においては、一般に接着工程後の外部材と内部材の木目がほぼ揃っているため、外力が作用したり温度や湿度が変化することによって生じる外装材3の伸縮の態様が、互いに固着する外部材と内部材とでほぼ一致し、それらの部材内部に応力が溜まりにくくなる。この結果、外力が作用したり温度や湿度が変化したりしてもひずみを生じにくいという特有の効果を得ることができる。
In this
また、外部材と内部材の木目をほぼ揃えることによって、1枚の木材で成形した同形状の圧縮木製品と同等の特性を得ることができる。その一方で、外部材と内部材の繊維方向は略平行であるが、固着した後に両部材の木目が完全に一致することはないため、1枚の木材を用いて圧縮木製品を形成する場合に比べて強度の異方性を小さくし、より一様な強度を付与することができる。 Further, by substantially aligning the grain of the outer member and the inner member, it is possible to obtain the same characteristics as the compressed wooden product of the same shape formed from a single piece of wood. On the other hand, the fiber direction of the outer member and the inner member is substantially parallel, but the grain of both members does not completely match after being fixed, so when forming a compressed wood product using a single piece of wood Compared to the strength anisotropy, more uniform strength can be provided.
なお、この実施の形態3で用いる木材は、外部材と内部材の木目がほぼ揃っていれば必ずしも柾目材である必要はなく、板目材、木口材、または追柾材を用いて実現することも可能である。 Note that the wood used in the third embodiment is not necessarily a grid material as long as the outer member and the inner member have substantially the same grain, and is realized by using a plate material, a wood end material, or a memorial material. It is also possible.
以上説明した本発明の実施の形態3によれば、2枚の木材を個別に圧縮した後、この2枚の木材を重ねて接着することにより、圧縮工程時における木材の肉厚を薄くすることができ、成形が容易になる。 According to the third embodiment of the present invention described above, after compressing two pieces of wood individually, the two pieces of wood are stacked and bonded, thereby reducing the thickness of the wood during the compression process. Can be formed easily.
また、この実施の形態3によれば、圧縮によって強度が強い層と弱い層とが交互に現れるため(図13を参照)、靭性も備えた強くてしなやかな圧縮木製品を提供することができる。 Further, according to the third embodiment, a strong layer and a weak layer appear alternately by compression (see FIG. 13), so that a strong and supple compressed wood product having toughness can be provided.
さらに、この実施の形態3によれば、外部材と内部材の木目がほぼ一致するように重ねて接着するため、加工後の外部材と内部材の伸縮の態様がほぼ一致し、それらの部材内部に応力が溜まりにくくなる。したがって、外部から力が加わったり温度や湿度の変化があったりしてもひずみを生じにくい。 Further, according to the third embodiment, since the outer member and the inner member are overlapped and bonded so that the grain of the inner member substantially coincides, the expansion and contraction modes of the outer member and the inner member after processing substantially coincide with each other. Stress is less likely to accumulate inside. Therefore, even if a force is applied from the outside or a change in temperature or humidity occurs, distortion hardly occurs.
また、この実施の形態3によれば、木目を揃えることによって1枚で成形する場合と同等の特性を得ることができる一方で、重ねた部材の木目が完全に一致することはないので、1枚の木材を加工して圧縮木製品を形成する場合よりも強度の異方性を小さくすることができ、より一様な強度が得られる。 Further, according to the third embodiment, the same characteristics as in the case of molding by one piece can be obtained by aligning the grain, but the grain of the stacked members does not completely coincide with each other. The anisotropy of strength can be made smaller than when a piece of wood is processed to form a compressed wood product, and a more uniform strength can be obtained.
(実施の形態4)
図23は、本発明の実施の形態4に係る木材の加工方法における接着工程の概要を説明する図である。同図に示す場合、同じ圧縮率で圧縮した外部材411と内部材412の間に補強材413を挟んで接着を行う。外部材411と内部材412を形成する圧縮工程は、上記実施の形態1〜3と同様である。
(Embodiment 4)
FIG. 23 is a diagram for explaining the outline of the bonding step in the wood processing method according to Embodiment 4 of the present invention. In the case shown in the drawing, the reinforcing
なお、図23では外部材411と内部材412の木目や繊維方向を明示していない。これは、本実施の形態4に係る木材の加工方法が、外部材411や内部材412をなす木材の木目や繊維方向によらずに実施可能なためである。
In FIG. 23, the grain and fiber direction of the
補強材413は、例えばセルロース等の木材繊維成分を含む天然繊維である木綿、麻、亜麻等や、再生セルロース繊維であるレーヨン等を用いて形成される。より具体的には、補強材413は、均一な線状をなす複数の繊維を一様な方向に密に揃えたものを束ねることによって形成される。このような補強材413の繊維方向が、木材の繊維方向と交差してその木材の強度が弱い方向を指向するようにすれば、加工後の圧縮木材の曲げ強度および引張り強度とも向上させることができる。
The reinforcing
一例をあげると、外部材411および内部材412が実施の形態1の外部材111および内部材112と同様の柾目材である場合、外部材411の繊維方向はカバー部材41の長手方向に略平行であり、内部材412の繊維方向はカバー部材41の短手方向に略平行となる。そこで、補強材413の繊維方向を外部材411および内部材412の繊維方向と45度程度の角度で交差するように両部材間で配設すれば、外部材411と内部材412を重ねたときに強度が相対的に弱い方向を補強することができる。
For example, when the
図24は、接着工程によって完成したカバー部材41の構成を示す斜視図であり、図25は図24のD−D線断面図である。これらの図24および図25に示すように、補強材413は、外部材411と内部材412の間に配設されるため、その一部が外部材411と412の表面にそれぞれ若干食い込んでいるが、補強材413の主成分は木材が含有する成分と同じなので、木材との親和性が高い。この結果、木材自体の繊維を切断等によって傷つけたりすることなく、木材になじんだ状態で木材の表面に接着する。
24 is a perspective view showing the configuration of the
また、カバー部材41に外力が作用したり温度や湿度が変化したりする場合には、補強材413がカバー部材41に追随して変形し、カバー部材41の過度の変形を防止することができる。これは、補強材413の主成分が木材の含有する成分と同じであり、補強材413のヤング率、熱膨張係数、および湿度膨張係数が、カバー部材41のヤング率、熱膨張係数、および湿度膨張係数にそれぞれ近い値をとるためである。
Further, when an external force is applied to the
なお、補強材413の繊維方向は必ずしも一様に揃っている必要はなく、その繊維方向がランダムであってもよい。また、線状の繊維をネット状に編むことによって補強材を形成してもよい。加えて、各々の繊維の長さも均一でなくてよく、絹や麻などから成る極薄の布や不織布等を用いて補強材413を形成してもよい。
Note that the fiber directions of the reinforcing
また、補強材413の素材は木材繊維成分を含むものに限られるわけではない。例えば、補強材413としてカーボン繊維を用いてもよいし、適当な素材に所定の繊維を貼付することによって補強材413を形成してもよい。また、金属シートや金属ネットを用いて補強材413を形成することもできる。
Further, the material of the reinforcing
上記の如く形成されたカバー部材41は、同様に形成される別のカバー部材(図示せず)と組み合わさって電子機器の外装材をなす。その電子機器がデジタルカメラである場合の外装材の構成や組立方法等は、補強材413の有無を除いて上記実施の形態1におけるデジタルカメラ100の外装材1の構成や組立方法等とそれぞれ同じである(図1〜図3を参照)。
The
以上説明した本発明の実施の形態4によれば、成形が容易であるとともに、表面に沿った方向に対して一様な強度を付与することができる。 According to the fourth embodiment of the present invention described above, molding is easy and uniform strength can be imparted in the direction along the surface.
また、この実施の形態4によれば、カバー部材(圧縮木製品)をなす外部材と内部材の間に補強材を設けることにより、そのカバー部材の強度を一段と向上させることができる。 Further, according to the fourth embodiment, the strength of the cover member can be further improved by providing the reinforcing material between the outer member and the inner member forming the cover member (compressed wood product).
特に、木材繊維成分を含んで成る補強材を用いることにより、木材と補強材との収縮率が略同一となり、木材との親和性が高く、材質の均一化を図ることができる。また、そのような補強材は、木材自体の繊維を切断したりすることがないため、木材自体の強度を劣化させることなく、圧縮木製品としてのカバー部材の強度を一段と向上させることができる。 In particular, by using a reinforcing material containing a wood fiber component, the contraction rate between the wood and the reinforcing material is substantially the same, the affinity with the wood is high, and the material can be made uniform. In addition, since such a reinforcing material does not cut the fibers of the wood itself, the strength of the cover member as a compressed wood product can be further improved without deteriorating the strength of the wood itself.
ところで、補強材を外部材の外側表面および内部材の内側表面の一方または両方に設けることも可能である。補強材を外部材の外側表面に設ける場合には、圧縮木製品の強度を向上させるとともに、その補強材自体がデザインの一部となって一段と個性的な製品を提供することができる。これに対して、補強材を内部材の内側表面に設ける場合には、外観に影響を及ぼさずに圧縮木製品の強度を向上させることができる。 By the way, it is also possible to provide the reinforcing material on one or both of the outer surface of the outer member and the inner surface of the inner member. When the reinforcing material is provided on the outer surface of the outer member, the strength of the compressed wood product can be improved, and the reinforcing material itself can be part of the design to provide a more unique product. On the other hand, when the reinforcing material is provided on the inner surface of the inner member, the strength of the compressed wood product can be improved without affecting the appearance.
なお、3枚以上の木材を用いて圧縮木製品を製造する場合には、隣接する木材間の少なくともいずれか一つの木材間に補強材を配設すればよい。 In addition, what is necessary is just to arrange | position a reinforcing material between at least any one wood between adjacent timber, when manufacturing a compressed wood product using three or more timber.
(その他の実施の形態)
ここまで、本発明を実施する上で最良と思われる形態を、実施の形態1〜4として詳述してきたが、本発明はこれらの実施の形態によってのみ限定されるものではない。以下、その他の実施の形態を説明する。
(Other embodiments)
Up to this point, the best mode for carrying out the present invention has been described in detail as the first to fourth embodiments. However, the present invention is not limited only to these embodiments. Hereinafter, other embodiments will be described.
(1)カバー部材を構成する外部材と内部材の間に電子機能部材を配設することもできる。例えば、この電子機能部材として外部材と内部材の間にアース回路基板を挿入し、外装材内部の電子部材と接続すれば、外装材内部に本来設けるべきアース回路用の空間を節約することができる。また、別の電子機能部材として、金属シートを外部材と内部材の間に設けることにより、補強材としての機能に加えて電磁波を防止するシールド部材としての機能を兼備させることができる。さらに別の電子機能部材として、ICチップや各種実装部品を組み込んだシートまたはフレキシブル基板等を挿入することにより、多様な機能を備えた電子機器を実現することが可能となる。 (1) An electronic functional member may be disposed between an outer member and an inner member that constitute the cover member. For example, if an earth circuit board is inserted between the outer member and the inner member as the electronic functional member and connected to the electronic member inside the exterior material, the space for the ground circuit that should be originally provided inside the exterior material can be saved. it can. Further, as another electronic functional member, by providing a metal sheet between the outer member and the inner member, in addition to a function as a reinforcing material, a function as a shield member for preventing electromagnetic waves can be provided. Furthermore, an electronic device having various functions can be realized by inserting a sheet or a flexible substrate in which an IC chip or various mounting components are incorporated as another electronic functional member.
なお、3枚以上の木材を用いてカバー部材を形成する場合には、補強材や電子機能部材を配設する場所が複数あるので、カバー部材の用途に応じて、それらの部材を組み合わせて配設してもよい。 In addition, when the cover member is formed using three or more pieces of wood, there are a plurality of places where the reinforcing material and the electronic functional member are provided. Therefore, these members are combined and arranged according to the use of the cover member. You may set up.
(2)図26は、外部材と内部材とで肉厚を変えて圧縮加工を行った圧縮木製品としてのカバー部材の構成を示す断面図である。ここでは、外部材451と内部材452の圧縮率は同一とする。図26に示す場合、カバー部材45は、外部材451の肉厚h1が内部材452の肉厚h2よりも小さい(h1<h2)。したがって、相対的に肉厚が小さい外部材451として板目材や木口材のような割れやすく成形が難しい木材を用いることができ、圧縮工程における加工が容易となって割れ等を防止することができる。
(2) FIG. 26 is a cross-sectional view showing a configuration of a cover member as a compressed wood product that has been compressed by changing the thickness between the outer member and the inner member. Here, the compression rates of the
この場合には、内部材として強度の高い柾目材等を用いることにより、カバー部材45自体の肉厚は同一でも、強度の高い方の部材の肉厚を厚くした分だけ強度を向上させることができる。なお、平板状の木材からの曲げ等の加工において、圧縮工程における変形の度合が外部材と内部材とで異なる場合には、変形の度合が大きい方の肉厚を薄くし、成形しやすい方を厚くしてもよい。
In this case, the strength of the
(3)圧縮工程における金型の形状や木材の肉厚を調整することにより、外部材と内部材の圧縮率を部材ごとに変える。同じ種類の木材の場合、その木材の圧縮後の色調は圧縮率によって異なる。より具体的には、圧縮率が相対的に大きい木材の方が炭化が進むため、圧縮によって表面の色がより濃く変化する。また、圧縮率が相対的に大きい木材の方が、表面の平滑性や光沢に優れ、汚れにくい。 (3) The compression ratio of the outer member and the inner member is changed for each member by adjusting the shape of the mold and the thickness of the wood in the compression step. In the case of the same kind of wood, the color tone after compression of the wood varies depending on the compression ratio. More specifically, since the wood having a relatively high compression rate is carbonized, the color of the surface changes more strongly due to compression. In addition, wood having a relatively high compression rate is superior in surface smoothness and gloss, and is less likely to get dirty.
これに対して、圧縮率が相対的に小さい木材は、圧縮率が相対的に大きい木材よりも表面の色の変化が少ないが、より軟らかい。また、圧縮率が相対的に小さい木材の方が木の風合いが残っていて手触りもよい。このような特徴に鑑みて、適用する製品に付与したいデザインやその製品の特性に応じた圧縮率を設定すれば、多様な色調を有する個性的な圧縮木製品を形成することができる。 On the other hand, wood with a relatively small compression rate has less surface color change than wood with a relatively high compression rate, but is softer. In addition, wood with a relatively small compression rate has a texture of wood and is easy to touch. In view of such characteristics, if a compression rate is set according to the design to be applied to the product to be applied and the characteristics of the product, individual compressed wood products having various colors can be formed.
一例をあげると、木口材のように曲げ等による成形が難しい材質に対しては圧縮率を小さくする一方、柾目材のように成形が容易な材質に対しては圧縮率を大きくすれば、それらを重ねて圧縮して成る圧縮木製品を容易に成形することができる。したがって、異なる圧縮率の木材を組み合わせて用いることにより、製品の色調や外観を多様に変化させながらも、適正な強度を保つことが可能となる。 For example, if the compression ratio is reduced for materials that are difficult to be formed by bending, such as a lip material, the compression ratio can be increased for materials that are easy to mold, such as a mesh material. It is possible to easily form a compressed wood product formed by stacking and compressing. Therefore, by using a combination of woods having different compression ratios, it is possible to maintain an appropriate strength while variously changing the color tone and appearance of the product.
ところで、木材の圧縮率がその木材の限界圧縮率を超えない範囲で十分高い場合には、色調が変化するだけでなく、金型温度が高温であるために焼成によって木材が炭化して導電体となり、電磁シールド効果を生じる。このため、本発明に係る木材の加工方法を用いて得られる圧縮木製品を電子機器の外装材として適用する場合には、高い圧縮率によって導電体となった木材と、炭化しないで絶縁体のままである木材とを重ねて外装材を構成すればより好ましい。このためには、圧縮工程において、外部材と内部材の対向する面のうち少なくとも一方の面を炭化すればよい。 By the way, when the compressibility of the wood is sufficiently high as long as it does not exceed the limit compressibility of the wood, not only the color tone changes, but the wood is carbonized by firing because the mold temperature is high, and the conductor Thus, an electromagnetic shielding effect is produced. For this reason, when the compressed wood product obtained by using the wood processing method according to the present invention is applied as an exterior material of an electronic device, it remains as an insulator without being carbonized with wood that has become a conductor due to a high compression ratio. It is more preferable if the exterior material is constituted by overlapping the wood. For this purpose, at least one of the opposing surfaces of the outer member and the inner member may be carbonized in the compression step.
(4)以上の説明では、原材料の無垢材として同一種類の木材を用いることを前提としていたが、各層で木材の種類を変えてもよい。例えば、2枚の木材を重ねて電子機器のカバー部材を形成する場合、外部材としてデザインを重視して意匠性の高い見栄えのよい木材を選択する一方、内部材は強度を重視して強度の高い木材を適用できればより好ましい。このように異なる種類の木材をうまく組み合わせることにより、1枚の木材からでは決して実現することのできない強度と美観を兼ね備えた圧縮木製品を提供することができる。 (4) In the above description, it is assumed that the same kind of wood is used as a solid raw material, but the kind of wood may be changed in each layer. For example, when a cover member for an electronic device is formed by stacking two pieces of wood, the design of the outer member is emphasized and a good-looking wood with high design is selected, while the inner member emphasizes the strength of the strength. It is more preferable if high wood can be applied. Thus, by properly combining different kinds of wood, it is possible to provide a compressed wood product having strength and beauty that can never be realized from a single piece of wood.
なお、この場合にも、外部材や内部材として用いる木材の加工の難易度に応じて各部材の肉厚や圧縮率を上記同様に調整することができる。 In this case as well, the thickness and compression rate of each member can be adjusted in the same manner as described above according to the difficulty of processing the wood used as the outer member and the inner member.
(5)所定の三次元形状をなすように無垢材からの形取りを行ってもよい。この場合、木材を形取る段階で開口部や切り欠きを一緒に形成してもよいし、木材を形取った後でそれらの開口部や切り欠きを切削や穿孔等によって形成してもよい。 (5) You may shape from a solid material so that a predetermined three-dimensional shape may be made. In this case, the openings and notches may be formed together at the stage of shaping the wood, or the openings and notches may be formed by cutting or drilling after shaping the wood.
(6)本発明に係る木材の加工方法によって形成された圧縮木製品を外装材として適用し得る電子機器は、デジタルカメラの他に、携帯電話またはPHSまたはPDA等の携帯型通信端末、MDまたはCDまたはカセットテープ等の音声記録媒体を装着して音声を出力する携帯型オーディオ装置、ICレコーダ、携帯型テレビ、携帯型ラジオ、各種家電製品のリモコン、デジタルビデオなどがある。また、本発明に係る圧縮木製品は、電子機器の外装材以外の用途にも適用可能である。 (6) An electronic apparatus to which the compressed wood product formed by the wood processing method according to the present invention can be applied as an exterior material is a mobile phone, a portable communication terminal such as PHS or PDA, MD or CD, in addition to a digital camera. Alternatively, there are portable audio devices that output sound by mounting an audio recording medium such as a cassette tape, IC recorders, portable televisions, portable radios, remote controls for various home appliances, digital video, and the like. In addition, the compressed wood product according to the present invention is applicable to uses other than the exterior material of the electronic device.
本発明は、以上説明した実施の形態1〜4およびその他の実施の形態(1)〜(6)を適当に組み合わせることによって実現できる実施の形態も含まれる。このように本発明は、特許請求の範囲により特定される技術的思想を逸脱しない範囲内において種々の設計変更等を施すことが可能である。
Embodiments that can be realized by appropriately combining
1、2、3 外装材
5 撮像部
6 フラッシュ
7 シャッターボタン
8 表示部
9 制御部
11、12、21、22、31、32、41、42、45 カバー部材
11a、12a、21a、22a、31a、32a 主板部
11b、11c、12b、12c、21b、21c、22b、22c、31b、31c、32b、32c 側板部
13、14、15、16、17、23、24、25、26、27、33、34、35、36、37 開口部
50 無垢材
50G 木目
51、52、53、54、55、56 木材
61、71 金型
62 凸部
72 凹部
100、200、300 デジタルカメラ
111、121、211、221、311、321、411、451 外部材
112、122、212、222、312、322、412、452 内部材
151、152、251、252、351、352 切り欠き
413 補強材
1, 2, 3
Claims (10)
互いの木目が略同一である複数の木材の各々を個別に圧縮する圧縮工程と、
前記圧縮工程で個別に圧縮した複数の木材の木目が揃うように重ねて接着する接着工程と、
を有することを特徴とする木材の加工方法。 A wood processing method for processing wood into a predetermined shape by compressing the wood,
A compression step of individually compressing each of a plurality of woods having substantially the same grain;
An adhesion process in which a plurality of wood grains individually compressed in the compression process are aligned and adhered; and
A method for processing wood, comprising:
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004308615A JP2006116872A (en) | 2004-10-22 | 2004-10-22 | Wood processing method |
PCT/JP2005/019835 WO2006043725A1 (en) | 2004-10-22 | 2005-10-21 | Method of processing wood |
DE602005009968T DE602005009968D1 (en) | 2004-10-22 | 2005-10-21 | PROCESS FOR WOOD PROCESSING |
CN2005800359920A CN101043989B (en) | 2004-10-22 | 2005-10-21 | Method of processing wood |
EP05805281A EP1809453B1 (en) | 2004-10-22 | 2005-10-21 | Method of processing wood |
US11/356,862 US7322389B2 (en) | 2004-10-22 | 2006-02-17 | Method of processing wood |
HK07109787.1A HK1104502A1 (en) | 2004-10-22 | 2007-09-07 | Method of processing wood |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004308615A JP2006116872A (en) | 2004-10-22 | 2004-10-22 | Wood processing method |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006116872A true JP2006116872A (en) | 2006-05-11 |
Family
ID=36535210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004308615A Pending JP2006116872A (en) | 2004-10-22 | 2004-10-22 | Wood processing method |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006116872A (en) |
-
2004
- 2004-10-22 JP JP2004308615A patent/JP2006116872A/en active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7942175B2 (en) | Method of processing wooden piece | |
JP4199176B2 (en) | Wood processing method | |
JP4199175B2 (en) | Wood processing method | |
US7322389B2 (en) | Method of processing wood | |
US7296604B2 (en) | Method of processing wood | |
JP4521249B2 (en) | Compressed wood product and method for producing the compressed wood product | |
JP2006116872A (en) | Wood processing method | |
JP2006116870A (en) | Wood processing method | |
JP4199210B2 (en) | Wood processing method | |
JP3993595B2 (en) | Exterior materials for electronic equipment | |
JP2006069161A (en) | Compressed wood product | |
JP2006321201A (en) | Wood processing method and compressed wood product | |
JP2006272864A (en) | Fabricating device and outer packaging material for electronic instrument | |
JP2007229935A (en) | Method of manufacturing compressed wood product | |
JP2007229934A (en) | Method of manufacturing compressed wood product | |
JP2007038585A (en) | Wood processing method and compressed wood product | |
JP2006130787A (en) | Compressed wooden product and method for producing compressed wooden product | |
JP2006047650A (en) | Housing and electronic equipment | |
JP2005205677A (en) | Compressed wood product and exterior material for electronic device | |
JP6221559B2 (en) | Manufacturing method of housing | |
JP2008143100A (en) | Compressed wooden product, musical instrument and wood processing method | |
JP2007168182A (en) | Compressed wood product | |
US20050194283A1 (en) | Casing structure of compressed wood | |
JP2007038492A (en) | Exterior casing for electronic device and electronic device | |
JP2006042072A (en) | Housing for electronic apparatus, method for manufacturing housing for electronic apparatus, and electronic apparatus |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080701 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20090106 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |