JP2006116734A - 被塗装物の補修部材、保護層および補修方法 - Google Patents

被塗装物の補修部材、保護層および補修方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 被塗装物の既設又は新設の別を問わず、当該被塗装物の補修作業を簡素に行うことができる被塗装物の補修部材、保護層および補修方法を提供すること。
【解決手段】 ガラス繊維集合体3,3に塗布されたプライマ4,4が硬化すると、ガラス繊維集合体3,3が強化材2の複数の網目を通して相互に接合され、強化材2をガラス繊維集合体3,3間に狭装させた補修材1が製造される。この補修材1は、その内側及び外側面に防水ポリマー系樹脂31が塗布されて配管20の外周面に当接される。塗布された防水ポリマー系樹脂31はガラス繊維集合体3,3内へそれぞれ含浸され、強化材2の網目を通じて補修材1の厚さ方向全体に浸透させられる。その後、所定時間の自然乾燥がなされて、防水ポリマー系樹脂31が硬化すると、配管20の外周面に一体的な外周保護層30が形成される。
【選択図】 図7

Description

本発明は、既設および新設の被塗装物の補修作業を簡素に行うことができる被塗装物の補修部材、保護層および補修方法に関するものである。
従来より、金属製や樹脂製の配管は種々の用途に使用されており、特に 鋳鉄製または鋼製の配管は工場設備などの建築用配管や、送水用の水圧鉄管などとして広く利用されている。また、このような配管は、屋内外を問わず腐食による経年劣化が問題となる。特に、鋳鉄製または鋼製の配管にあっては、大気に曝され続けることにより酸化されて、その配管表面に錆が発生することは必至である。このため、配管表面の酸化を防止するための塗装工が必要となる。
ところが、配管の塗装工では、配管表面の錆落し及び素地調整のために入念なケレン作業を必要となる。また、塗装工に使用される塗料の種類にもよるが、概ね塗装膜厚が数百ミクロン程度(略1mm以下)であり、塗装箇所によって塗料の塗布量もバラツキがあるので、塗装膜厚が不均一となる。このため、配管の使用状況にもよるが、例えば、海浜地域に設置される配管の場合にあっては、概ね3年から5年のサイクルで再塗装しなければ、種々の衝撃や、大気や、風雨などによって塗装膜が消耗又は腐食して破損してしまう。
そこで、配管表面の酸化腐食などによる破損を防止するため、従前の塗装工とは異なる種々の方法が提案されており、例えば、特開2003−28347号公報に記載のものが提案されている。そして、かかる出願公開公報には、補強金属管の製造方法について「金属管の周囲に電蝕防止層と、補強層となる炭素繊維織物とを巻き付け、次に炭素繊維織物の周囲にネット状の樹脂拡散媒体を配設し、更に、真空吸引口を有する管と樹脂注入口を有する管とを配設した上で、全体をフィルムで覆った後に、フィルム内を大気圧より低い圧力にして、マトリックス樹脂を注入し硬化せしめる」ことが記載されている。
特開2003−28347号公報
しかしながら、上記補強金属管の製造方法によれば、上記したように作業工程が多数に及ぶため、新設の金属管の製造過程の一部として実施されるのであれば比較的容易に適用可能と考えられるが、例えば、多数の配管が密集して配設されたり、或いは、複雑に入り組んで配設されていたりする既設の配管設備などの被塗装物を補修方法として適用するには、その作業工程が多岐且つ複雑であり、補修作業が極めて煩雑となるという問題点がある。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、被塗装物の既設又は新設の別を問わず、当該被塗装物の補修作業を簡素に行うことができる被塗装物の補修部材、保護層および補修方法を提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載の被塗装物の補修部材は、被塗装物の補修箇所を被覆して補修するため、接着剤を透過可能な繊維集合体状または網状に形成される強化材と、その強化材の厚さ方向両面に敷設され前記接着剤を含浸可能に形成される一対のガラス繊維層とを有して、その一対のガラス繊維層に含浸され且つ前記強化材を透過して硬化される前記接着剤を介することで前記一対のガラス繊維層間に前記強化材が一体的に狭装されると共に、被塗装物の補修箇所に合致する外形に成形される補修部材であって、被塗装物の補修箇所を被覆する場合において、前記一方のガラス繊維層にはそのガラス繊維層と被塗装物の補修箇所とを接合する防水ポリマー系樹脂製の接合剤が塗布され且つその接合剤が含浸され、前記他方のガラス繊維層にも前記接合剤が塗布され且つ含浸され、その一対のガラス繊維層の双方から含浸される前記接合剤が前記強化材を透過して硬化することで被塗装物と一体化されるものである。
この請求項1記載の被塗装物の補修部材によれば、被塗装物に貼付される場合、補修部材における一方のガラス繊維層に防水ポリマー系樹脂製の接合剤が塗布され、その塗装面が被塗装物の補修箇所に合致されて貼付された後に、他方のガラス繊維層にも接合剤が塗布される。塗装された接合剤は、補修部材のガラス繊維層に含浸されて、その後硬化される。このとき、一対のガラス繊維層の双方に含浸された接合剤は強化材を透過した後に硬化される。この結果、あたかも防水ポリマー系樹脂の硬化層内に強化材及び一対のガラス繊維層の積層体を浸漬させ且つ埋設させたかのように、補修部材が被塗装物に一体的に接合される。
請求項2記載の被塗装物の補修部材は、被塗装物の補修箇所を被覆して補修するため、防水ポリマー系樹脂を含む接着剤を透過可能な繊維集合体状または網状に形成される強化材と、その強化材の厚さ方向両面に敷設され前記接着剤を含浸可能に形成される一対のガラス繊維層とを有して、その一対のガラス繊維層に含浸され且つ前記強化材を透過して硬化される前記接着剤を介することで前記一対のガラス繊維層間に前記強化材が一体的に狭装されると共に、被塗装物の補修箇所に合致する外形に成形される補修部材であって、被塗装物の補修箇所を被覆する場合において、前記一方のガラス繊維層には、そのガラス繊維層と被塗装物の補修箇所とを接合する防水ポリマー系樹脂製の接合剤が塗布され、前記他方のガラス繊維層にも前記接合剤が塗布され、その一対のガラス繊維層の双方に塗布される前記接合剤が硬化して前記一対のガラス繊維層内で既に硬化されている前記接着剤と合体することで被塗装物と一体化されるものである。
この請求項2記載の被塗装物の補修部材によれば、被塗装物に貼付される場合、補修部材における一方のガラス繊維層に防水ポリマー系樹脂製の接合剤が塗布され、その塗布面が被塗装物の補修箇所に合致されて貼付された後に、他方のガラス繊維層にも防水ポリマー系樹脂製の接合剤が塗布される。このとき、これら一対のガラス繊維層には既に防水ポリマー系樹脂を含んだ接着剤の硬化物が存在している。
このため、一対のガラス繊維層の双方に塗布された防水ポリマー系樹脂は、既に一対のガラス繊維層内に存在する接着剤硬化物と合体するようにして硬化される。この結果、あたかも防水ポリマー系樹脂の硬化層内に強化材及び一対のガラス繊維層の積層体を浸漬させ且つ埋設させたかのように、補修部材が被塗装物に一体的に接合される。
請求項3記載の被塗装物の補修部材は、前記一対のガラス繊維における少なくとも一方がセラミックウール集合体で代替されたものである。よって、補修部材にはセラミックウール集合体の備えている断熱性が付与される。
請求項4記載の被塗装物の補修部材は、請求項1から3のいずれかに記載の被塗装物の補修部材において、被塗装物の補修箇所として配管全周を包囲して被覆するものであって、配管の外径以上となる内径寸法の筒状体に形成され、その筒状体の断面形状が略C字形となるように前記筒状体の一部が全長方向に亘って切欠され、その切欠部分から配管が前記円筒状体の内周へ挿入されるように形成されている。
請求項5記載の被塗装物の補修部材は、請求項4記載の被塗装物の補修部材において、被塗装物の補修箇所として配管全周を包囲して被覆するものであって、配管の外径以上となる内径寸法の筒状体に形成され、その筒状体は、その筒状体を全長方向に半割した一対の半割筒状部と、その一対の半割筒状部の外周方向一端部同士を開閉可能かつ一体的に連結する連結部とを備えている。
請求項6記載の被塗装物の補修部材は、請求項1から5のいずれかに記載の被塗装物の補修部材において、前記強化材は、パラ系アラミド繊維もしくはカーボン繊維で形成される繊維集合体、又は、ステンレス鋼材製の網状体によって形成されている。
請求項7記載の被塗装物の保護層は、請求項1から6のいずれかに記載の被塗装物の補修部材と、その補修部材における一方のガラス繊維層と被塗装物の補修箇所とを接合する防水ポリマー系樹脂の硬化物で形成される接合層と、その接合層と合体する防水ポリマー系樹脂の硬化物であって前記一方のガラス繊維層内に含浸され前記強化材を浸透して更に前記他方のガラス繊維層内にまで含浸されているマトリックス樹脂とを備えている。
請求項8記載の被塗装物の保護層は、請求項7記載の被塗装物の保護層において、前記補修部材における前記接合層形成面の反対面に層状に設けられ、セラミックウールを混和させた防水ポリマー系樹脂の硬化物で形成されるトップコート層を備えている。
請求項9記載の被塗装物の補修方法は、繊維集合体状または網状の強化材が一対のガラス繊維層間に狭装されその一対のガラス繊維層に含浸される接着剤が前記強化材を透過して硬化することによって一体成形される補修部材を使用するものであって、その補修部材の内面に防水ポリマー系樹脂を塗布する前塗工程と、その前塗工程による防水ポリマー系樹脂の塗布面を被塗装物の補修箇所に当着させて、その防水ポリマー系樹脂により補修部材を被塗装物の補修箇所に貼付する貼付工程と、その貼付工程により被塗装物の補修箇所に貼付された補修部材の外面に防水ポリマー系樹脂を塗布する後塗工程と、その後塗工程および前塗工程により塗布された防水ポリマー系樹脂を乾燥硬化させる乾燥工程とを備えている。
請求項10記載の被塗装物の補修方法は、請求項9記載の被塗装物の補修方法において、前記前塗工程の以前に、補修部材の外形を被塗装物の補修箇所の外形に合致するように予め成形する成形工程を備えている。
請求項11記載の被塗装物の補修方法は、請求項9又は10に記載の被塗装物の補修方法において、請求項1から6のいずれかに記載の被塗装物の補修部材が使用されている。
請求項12記載の被塗装物の補修方法は、請求項9から11に記載の被塗装物の補修方法において、前記乾燥工程の後、請求項8記載のトップコート層を形成するトップコート工程を備えている。
本発明の被塗装物の補修部材、保護層または補修方法によれば、被塗装物の補修部材は、被塗装物の既設又は新設の別を問わず、防水ポリマー系樹脂を用いて、被塗装物の補修部材を被塗装物の補修箇所に貼付することによって、被塗装物の表面に防食対策用の保護層を形成して、当該被塗装物を容易に補修できるという効果がある。また、補修部材は防水ポリマー系樹脂を介して被塗装物に貼付接着されるので、被塗装物に防水性および耐食性を付与できるという効果がある。
更に、防水ポリマー系樹脂は補修部材の厚さ方向のほぼ全体に充填されるようにして乾燥硬化されるので、単に、ライニング材を被塗装物の表面に貼り付ける場合とは異なり、補修部材を被塗装物の表面に密着させ且つ強固に一体化させることができる。従って、被塗装物の耐摩耗性及び剛性強度を向上できるという効果がある。しかも、補修部材はガラス繊維層間に強化材が狭装されたものであるので、被塗装物表面の耐摩耗性、剛性強度及び耐熱性を更に向上できるという効果がある。
そして、硬化後の防水ポリマー系樹脂は微弾性を有するので、被塗装物の補修部材により形成される被塗装物の保護膜に耐衝撃性を付与することができるという効果がある。また、被塗装物の補修部材により形成される保護層は、防水ポリマー系樹脂の硬化によって防水性が付与されているので、かかる保護層を通じて被塗装物の内外に液漏れなどが発生することが防止される。従って、例えば、被塗装物が配管設備などである場合には、その配管設備の腐食による欠損箇所を復元修復することもできるという効果がある。
また、補修部材における一対のガラス繊維の少なくとも一方をセラミックウール集合体で代替したり、或いは、セラミックウールを防水ポリマー系樹脂に混和させたトップコート層を形成することで、セラミックウールに備わっている耐熱性が付与されるので、被塗装物やその内部に収容されるものの熱破壊を防止することができるという効果がある。しかも、防水ポリマー系樹脂を介在させることでセラミックウールを被塗装物の補修箇所に一体的かつ容易に貼付又は塗装することができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の被塗装物の補修部材の一実施例である補修材1の分解斜視図である。補修材1は、主として既設の被塗装物を現場で補修する場合にその施工作業の簡素化を図るものであるが、被塗装物の製造過程において当該被塗装物に予め施工することもできるものである。
また、補修材1は、例えば、プラント設備全般、施工期間が短期の物件、低コストでの施工が求められる物件、配管及びその他の付属設備を含む配管設備、貯液タンク内面及び外面、接液部の臨界面、照明灯用の支柱などの埋設部と地上部との境界部分、並びに、コンクリート構造物のひび割れ部分などを被塗装物(被塗装箇所)とするものであり、これらの被塗装物に補修、造型(復元)、断熱性重視の塗装を施すために用いられる。
以下では、図1から図9を参照して、配管など配管設備を、補修材1によって補修する場合について説明する。
図1に示すように、補修材1は、主として、強化材2と、その強化材2の上面側及び下面側に敷設される一対のガラス繊維集合体3,3とを備えている。なお、図1では、略平板状の補修材1についての分解斜視図を図示しているが、補修材1の形態は必ずしも略平板状に限定されるものではなく、後述するように略C字形の円筒状体(図6及び図8参照)や三面コーナ状体(図7参照)、中空箱状体などの他の形態としても良い。
強化材2は、例えば、ステンレス鋼など耐腐食性のある金属線材を網状に編成したクリンプ金網であり、平面視略矩形状の複数の網目が自らの厚さ方向に貫通形成されている。一対のガラス繊維集合体3,3はいずれも、例えば、ガラスチョップドストランドマット、ガラスロービング、ガラスクロス、ガラステープ又はガラスロービングクロスなどガラス繊維から形成されるシート状体であり、かかる各ガラス繊維集合体を形成する個々のガラス繊維の間には液体状のプライマ4が含浸可能に形成されている。
ここで、プライマ4は、強化材2とガラス繊維集合体3との接着性を高めるための下地用接着樹脂と、後述する接合剤31と同種の防水ポリマー系樹脂からなる接着剤である。プライマ4の下地用接着樹脂は、常温硬化性を有する浸透型の液状接着性樹脂であり、例えば、エポキシ系樹脂などのものがある。なお、当該下地用接着樹脂は、1液硬化又は2液硬化のいずれのものであっても良い。また、プライマ4の防水ポリマー系樹脂は、後述する接合剤31に使用されるものと同様であるので、その説明を省略する。
図2(a)は、補修材1の製造方法を説明するため、補修材1の分解状態を縦断面視した図であり、図2(b)は、補修材1の断面図である。図2(a)に示すように、強化材2の厚さ方向両面にはガラス繊維集合体3,3がそれぞれ対向される。ここで、各ガラス繊維集合体3,3はプライマ4を構成する下地用接着樹脂の液体中に予め浸されたものであって、強化材2はプライマ4を構成する防水ポリマー系樹脂のペースト状物中に予め浸されたものである。
そして、ガラス繊維集合体3,3が強化材2の上下両面に押し当てられれば、各ガラス繊維3,3に浸透付着したまま残存する下地用接着樹脂と、強化材2に付着したまま残存する防水ポリマー系樹脂とが相互に混合したプライマ4が生成される。このプライマ4が硬化されると、上下のガラス繊維集合体3,3が強化材2の複数の網目を通して接触した状態で相互に接合される。この結果、図2(b)に示すように、強化材2は、ガラス繊維集合体3,3間に埋設されるように狭装されて、ガラス繊維集合体3,3と一体化されて、補修材1が製造される。
なお、プライマ4が硬化すると、ガラス繊維集合体3,3のガラス繊維間に存在していた隙間は、その一部又は全部がプライマ4の硬化物で塞がれることもある。ここで、ガラス繊維集合体3にプライマ4が部分的に含浸した場合には、その残りの部分はプライマ4により塞がれずに残存するので、この残存したガラス繊維間の隙間へ後述する接合剤31が含浸して硬化する。また一方、ガラス繊維集合体3の全体にプライマ4が含浸して硬化した場合には、ガラス繊維集合体3の繊維隙間を既に塞いでいるプライマ4の硬化物に接合剤31が硬化して合体する。この結果、プライマ4及び接合剤31に含まれる防水ポリマー系樹脂は、補修材1のガラス繊維集合体3,3の内部に全体的に行き渡る。
図3(a)は、補修材1のプレス成形型10の外観斜視図であり、図3(b)は、プレス成形型10により補修材1をプレス成形する場合における補修材1及びプレス成形型10の断面図である。また、図4は、半割円筒部5,5を有する円筒状の補修材1の外観斜視図である。
図3(a)に示すように、プレス成形型10は、雄型11と、雌型12とを備えている。雄型11には、一対の半割円柱状の凸部11a,11aが凸設されており、この一対の凸部11a,11aは互いの軸方向が平行となるようにして雄型11に設けられている。また、雌型12には、上記した一対の凸部11a,11aを嵌合可能な断面視略半円形状の凹部12a,12aが略平行に凹設されている。
このプレス成形型11によって補修材1を製造するには、まず、雌型12における凹部12a,12aの上に一方のガラス繊維集合体3が載置され、そのガラス繊維集合体3の上面に、プライマ4が塗布されて、その上から強化材2が載置される。一方、他方のガラス繊維集合体3の下面にもプライマ4が塗布され、かかる塗布面が強化材2に向けられ、他方のガラス繊維集合体3を強化材2の上に載置して、強化材2をガラス繊維集合体3,3間に挟み込むようにして積層させる。
そして、かかる状態のまま、雌型12の各凹部12a,12aに雄型11の各凸部11a,11aを対向させて、凹部12a,12aに凸部11a,11aを嵌合させると、図3(b)に示すように補修材1が所定の形態にプレス成形される。
図3(b)に示すように、プレス成形型10によって成形された補修材1は、略半割円筒形の断面形状を有する一対の半割円筒部5,5を有しており、かかる半割円筒部5,5が互いの外周方向一端部同士にて一体的に連結部6を介して連結されている。この補修材1は、一対の半割円筒部5,5が連結部6を介して開閉可能に連結されており、かかる一対の半割円筒部5,5が閉塞された場合に略C字形の断面形状を有する円筒状体となるように形成されている。
そして、この円筒状の補修材1は、当該補修材1が周着される配管の外径以上の内径寸法を有している。また、図3(b)に示すように、補修材1における半割円筒部5,5の外周方向他端部、即ち、図3(b)に示す補修材1の左右両端部には、プレス成形直後に耳部7,7が形成されることもあるが、かかる耳部7,7は補修材1から切除される。すると、図4に示すように、補修材1は、開放状態の断面形状が略ω字形の形態に形成される。
次に、図5から図7を参照して、円筒状の補修材1による被塗装物の補修方法について説明する。図5は、円筒状の補修材1の取り付け方法を説明するための補修材1及び配管20の断面図である。図5に示すように、円筒形の配管20の外周に補修材1を取り付ける場合、一方の半割円筒部5の内周面を配管20の外周に沿って当接させると共に、連結部7を介して一対の半割円筒部5,5を閉塞させて、他方の半割円筒部5の内周面も配管20の外周に当接させる。すると、配管20の外周形状に合致するように補修材1が取り付けられる。
また、図5に示すように複数本の配管20が僅かに隙間を空けて密集していても、一方の半割円筒部5を手で持ちながら他方の半割円筒部5を配管20同士の間へ挿入させることで、補修材1を配管20の外周に巻き付けることができる。従って、配管20同士の狭い隙間に指先を差し込んで、補修材1を配管20の外周に巻き付けるような無理な作業をする必要がない。しかも、配管20の間へ挿入される半割円筒部5自体が半円状に湾曲しているので、配管20の外周面に沿って補修材1を挿入させ易く且つ巻き付け易いのである。
図6は、円筒状の補修材1が取着された配管20の外観斜視図である。図6に示すように、一対の半割円筒部5,5が閉塞されると、円筒状の補修材1の一部が全長方向に亘って切欠され、その切欠部8から配管20が補修材1の内周へ挿入されたような状態となる。そして、補修材1の切欠部8から配管20の外周面が露出されないように、かかる補修材1の切欠部8の縁辺同士が重ね合わせられる。このようにして配管20の全周が補修材1により包囲されて被覆される。
図7は、補修材1を配管20の外周面に貼付方法を説明するための図であって、図7(a)は、補修材1を利用した配管20の外周保護層30の分解断面図であり、図7(b)は、配管20に形成された外周保護層30の断面図である。図7(a)に示すように、補修材1を配管20の外周面に貼付させる場合、その配管20の外周面に付着する汚れや、錆などの酸化被膜がケレン作業によって除去される。
ケレン作業の後、配管20は、上記のようにして補修材1により外周が包囲される(図6参照)。かかる場合に、補修材1は、その内側面(図7下側)に接合剤31が塗布されて、この塗布面が配管20の外周面に当接される。ここで、補修材1が配管20の外周面から剥離するのを防止するため、必要に応じてステンレスバンドなどの器具(図示せず)によって配管20に補修材1を捲着させるようにしても良い。
そしてさらに、配管20の外周に貼付された補修材1の外側面(図7上側)にも接合剤31が塗布される。ここで、接合剤31は、未硬化状態において浸透型ペースト状で且つ常温硬化性を有し、硬化後に防水性を発揮する樹脂であって、例えば、防水用不飽和ポリエステル樹脂などの防水ポリマー系樹脂が使用される。ここで、防水用不飽和ポリエステル樹脂によれば、補修材1のガラス繊維集合体3に含浸硬化することによって、補修材1には、高硬度、耐衝撃性、耐摩耗性及び高い引張り強度が付与されるのである。
なお、接合剤31として使用される防水ポリマー系樹脂は、不飽和ポリエステル樹脂の他にも防水性を有する樹脂であれば、例えば、エポキシ樹脂やビニルエステル樹脂などを使用しても良い。
補修材1のガラス繊維集合体3,3に接合剤31が塗布されると、補修材1のガラス繊維集合体3,3の内部であってプライマ4の硬化物が不在の部分には接合剤31である防水ポリマー系樹脂が含浸される。一方、ガラス繊維集合体3,3の内部であってプライマ4の硬化物が存在する部分では、そのプライマ4の硬化物に接合剤31が付着され、接合剤31が硬化するとプライマ4の硬化物と合体される。このようにプライマ4及び接合剤31が補修材1の全体に含浸することで、補修材1の厚さ方向に防水ポリマー系樹脂が全体的に充填される。
その後、所定時間の自然乾燥がなされて、接合剤31から溶剤が揮発すると、接合剤31が硬化して補修材1と配管20とが一体化して、配管20の外周面に一体的な外周保護層30が形成される。図7(b)に示すように、外周保護層30は、乾燥硬化した接合剤31を含浸した補修材1と、その補修材1と配管20とを接着する接合剤31が硬化した接合層32と、補修材1の外側面を覆う表面層33とを備えている。なお、乾燥硬化後の表面層33の外側面には必要に応じてトップコート34が塗布されて乾燥硬化される。
また、上記したトップコート34は、上記した接合剤31と同種の樹脂にセラミックウールが混和されたものであり、防水ポリマー系樹脂を介することで表面層33とトップコート34とが一体的な樹脂層を形成すると共に、セラミックウールの性質に基づく耐熱温度略1000℃を超える断熱性及び耐火性を発揮することができる。なお、トップコート34の種類は、上記したものに限定されるものではなく一般的な着色塗料や防錆用塗料などによる塗装膜であっても良い。
このようにトップコート34によって外周保護層30に耐熱性が付与されるので、例えば、外周保護層30によって光ファイバーが内周に配線される配管を補修すれば、熱に弱い光ファイバーに対する耐熱対策としても活用することができる。また、光ファイバー用配管のみならず、その他の耐熱性が求められる各種の被塗装物に適用しても良い。
以上説明したように本実施例の補修材1によれば、配管20外周に塗料を重ね塗りする従来の塗装替え修繕工法による場合に比べて、配管20の外周面から汚れや錆などを除去するためのケレン作業を簡略化することができる。また、塗料による塗膜がせいぜい略1mm以下の数百μmであるのに対して、補修材1自体の厚みが例えば略2mm程度となるため、接合層32及び表面層33の膜厚を加えれば、補修後の配管20の表面にはほぼ均一な略2mm以上の外周保護層30を形成させることができる。
従って、塗装替え修繕方法では海浜地域にて略3年から5年の期間で塗替えが必要となるのに対して、海浜地域でも少なくとも略10年を超える耐久性を確保できる。しかも、補修材1及び防水ポリマー系樹脂を使用した外周保護層30は微弾性を有するので、従来の塗膜に比べて耐衝撃性に優れ、外的負荷による変形にも強靱である。また、略200℃までの熱に耐え得る耐熱性を発揮することができる。なお、ここに微弾性とは、伸縮率が略0%を超えて略100%以下となる弾性をいう。
更に、外周保護層30は、接合剤31が硬化した防水ポリマー系樹脂からなるマトリックス樹脂とガラス繊維集合体3,3からなる繊維強化材とを有するFRP構造を備えており、更に、そのFRP構造が強化材2によって強化されている。しかも、かかる外周保護層30が配管20の外周面に一体的に形成されるので、補修後の配管20の剛性強度を大幅に向上させることができる。
また、塗料による従来の塗装替え修繕工法では、例えば、1回の下地材(プライマ)塗装、2回の錆止めの下塗り、1回の中塗り、及び、1回の上塗りの計5回の塗装工程を乾燥時間を間に挟みながら合計4日間の日程を要していた。これに対して、補修材1を用いた保護層30によれば、配管20への補修材1の貼付作業時間の他に、防水ポリマー系樹脂を使用した接合剤31の乾燥時間(略2時間から3時間前後)を確保すれば足りるので、作業時間を大幅に短縮できる。
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、本実施例では強化材2の形態がクリンプ金網であったが、強化材の形態は必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、ひし形金網、溶接金網、織金網または亀甲金網などの他の形態の金網や、金属板から形成されるエキスパンドメタル又はパンチングメタルなどであっても良い。すなわち、強化材の厚さ方向に液体状の樹脂が透過可能な形態であれば良い。
また、本実施例では強化材2がステンレス鋼製の金網であったが、強化材の金網を編成する金属線材は、必ずしもステンレス鋼製のものに限定されるものではなく、耐腐食性のあるものであれば、例えば、亜鉛めっき鉄線、ビニル被覆鉄線、アルミ合金線、亜鉛アルミ合金メッキ鉄線、アルミ被覆鋼線、又は銅線などであっても良い。
更に、本実施例では、強化材2は金網で形成されたが、かかる強化材の素材は必ずしも金網に限定されるものではなく、例えば、パラ系アラミド繊維もしくはカーボン繊維で形成される織物や不織布などの繊維集合体であっても良い。すなわち、強化材は、接着剤などの液体状の樹脂が透過可能な形態であって、ガラス繊維に比べて剛性強度が大きなものであれば、金網以外のものであっても良い。
また、本実施例では、断面視略C字形の補修材1をプレス加工により成形したが、かかる断面視略C字形の補修材の製造方法は必ずしも、これに限定されるものではなく、図8に示すように、補修材1と同じ積層構造体である略平板状の補修材100を製造した後、その補修材100をロール法によって断面視略C字形の円筒状体である補修材101に成形しても良い。なお、図8は、補修材の変形例を説明する図であって、ロール法による成形前の補修材100及びロール法による成形後の補修材101の斜視図である。
更に、本実施例では、1本の配管20を補修材1により補修する方法について説明したが、円筒体状の補修材1の内径寸法が配管20の外径寸法より大きなものであれば、例えば、図5に示すような複数本の配管20を一纏めに包囲するようにしても良い。また、本実施例では、配管20の外周に補修材1が1重巻きにされたが、補修材の巻数は必ずしもこれに限定されるものではなく、補修材を配管の外周に2重以上に巻き付けても良い。
ところで、本実施例では、補修材1による円筒形配管20の補修方法について説明したが、補修材による被塗装物となる配管設備は、必ずしも円筒形の配管20に限定されるものではなく、例えば、方形筒状の配管、直方体状の容器の面もしくはその隅角部分、配管固定用の金具類、又は、配管同士を相互接続するフランジ接合部であっても良い。
例えば、被塗装物が方形筒状の配管の場合には矩形筒状の断面の一部に切り欠きを有する補修材を使用して補修すれば良く、直方体状の容器面の場合には略平板状の補修材により補修すれば良い。また、配管固定用の金具類又はフランジ接合部などの場合にあっては、これらを補修材を繋ぎ合わせて形作られる中空箱状体によって被い包むようにしても良い。
そして、直方体状の容器隅角部分の場合には、図9に示すように、プレス成形型211,212によって三面コーナ状の補修材200を成形して、その補修材200により補修するようにしても良い。なお、図9は、補修材の変形例を説明する図であって、プレス成形された三面コーナ状の補修材200の外観斜視図である。
また、本実施例では、防水ポリマー系樹脂にセラミックウールを混和したトップコート34を使用したが、トップコート34の構造は必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、トップコートの構造は、表面層33の上にセラミックウールマットを巻き付け積層させて、かかるセラミックマットを押えるための金網などの網状体を更に上から巻き付け積層させて、その網状体の上から防水ポリマー系樹脂を塗布してセラミックウールマットに含浸硬化させるようにしたものであっても良い。
また、本実施例の補修材1では一対のガラス繊維集合体3,3間に強化材2を狭装して一体的形成したが、かかる強化材2が狭装される素材は必ずしもガラス繊維集合体に限定されるものではなく、例えば、一対のガラス繊維集合体の一方又は双方を、セラミックウールマットなどのセラミックウール集合体で代替しても良い。このようなセラミックウール集合体は、ガラス繊維集合体と同様にプライマ4及び接合剤31が含浸することが可能なものであって、補修材に耐火性能を付与することもできる。
本発明の一実施例である補修材の分解斜視図である。 (a)は、補修材の製造方法を説明するために補修材の分解状態を縦断面視した図であり、(b)は、補修材の断面図である。 (a)は、補修材のプレス成形型の外観斜視図であり、(b)は、プレス成形型により補修材をプレス成形する場合における補修材及びプレス成形型の断面図である。 一対の半割円筒部を有する補修材の外観斜視図である。 補修材の取り付け方法を説明するための補修材及び配管を断面図である。 補修材が取着された配管の外観斜視図である。 補修材を配管の外周面に貼付方法を説明するための図であって、(a)は、補修材を利用した配管の外周保護層の分解断面図であり、(b)は、配管に形成された外周保護層の断面図である。 補修材の変形例を説明する図であって、ロール法による成形前の補修材及びロール法による成形後の補修材の斜視図である。 補修材の変形例を説明する図であって、プレス成形された三面コーナ状の補修材の外観斜視図である。
符号の説明
1,100,101,200 補修材(被塗装物の補修部材)
2 強化材
3 ガラス繊維集合体(ガラス繊維層)
4 プライマ(防水ポリマー系樹脂を含む接着剤、マトリックス樹脂の一部)
5 半割円筒部(補修部材の半割筒状部)
6 連結部(補修部材の連結部)
8 切欠部(筒状体の補修部材の切欠部分)
10 プレス成形型
11 雄型
12 雌型
20 配管(被塗装物)
30 外周保護層(被塗装物の保護層)
31 接合剤(接合剤、防水ポリマー系樹脂、マトリックス樹脂の一部)
32 接合層(接合層、防水ポリマー系樹脂の硬化物)
33 表面層(防水ポリマー系樹脂の硬化物)
34 トップコート(トップコート層)

Claims (12)

  1. 被塗装物の補修箇所を被覆して補修するため、
    接着剤を透過可能な繊維集合体状または網状に形成される強化材と、
    その強化材の厚さ方向両面に敷設され前記接着剤を含浸可能に形成される一対のガラス繊維層とを有して、
    その一対のガラス繊維層に含浸され且つ前記強化材を透過して硬化される前記接着剤を介することで前記一対のガラス繊維層間に前記強化材が一体的に狭装されると共に、被塗装物の補修箇所に合致する外形に成形される補修部材であって、
    被塗装物の補修箇所を被覆する場合において、
    前記一方のガラス繊維層にはそのガラス繊維層と被塗装物の補修箇所とを接合する防水ポリマー系樹脂製の接合剤が塗布され且つその接合剤が含浸され、
    前記他方のガラス繊維層にも前記接合剤が塗布され且つ含浸され、
    その一対のガラス繊維層の双方から含浸される前記接合剤が前記強化材を透過して硬化することで被塗装物と一体化されるものであることを特徴とする被塗装物の補修部材。
  2. 被塗装物の補修箇所を被覆して補修するため、
    防水ポリマー系樹脂を含む接着剤を透過可能な繊維集合体状または網状に形成される強化材と、
    その強化材の厚さ方向両面に敷設され前記接着剤を含浸可能に形成される一対のガラス繊維層とを有して、
    その一対のガラス繊維層に含浸され且つ前記強化材を透過して硬化される前記接着剤を介することで前記一対のガラス繊維層間に前記強化材が一体的に狭装されると共に、被塗装物の補修箇所に合致する外形に成形される補修部材であって、
    被塗装物の補修箇所を被覆する場合において、
    前記一方のガラス繊維層には、そのガラス繊維層と被塗装物の補修箇所とを接合する防水ポリマー系樹脂製の接合剤が塗布され、
    前記他方のガラス繊維層にも前記接合剤が塗布され、
    その一対のガラス繊維層の双方に塗布される前記接合剤が硬化して前記一対のガラス繊維層内で既に硬化されている前記接着剤と合体することで被塗装物と一体化されるものであることを特徴とする被塗装物の補修部材。
  3. 前記一対のガラス繊維における少なくとも一方がセラミックウール集合体で代替されたものであることを特徴とする被塗装物の補修部材。
  4. 被塗装物の補修箇所として配管全周を包囲して被覆するものであって、
    配管の外径以上となる内径寸法の筒状体に形成され、
    その筒状体の断面形状が略C字形となるように前記筒状体の一部が全長方向に亘って切欠され、
    その切欠部分から配管が前記円筒状体の内周へ挿入されるように形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の被塗装物の補修部材。
  5. 被塗装物の補修箇所として配管全周を包囲して被覆するものであって、
    配管の外径以上となる内径寸法の筒状体に形成され、
    その筒状体は、その筒状体を全長方向に半割した一対の半割筒状部と、その一対の半割筒状部の外周方向一端部同士を開閉可能かつ一体的に連結する連結部とを備えていることを特徴とする請求項4記載の被塗装物の補修部材。
  6. 前記強化材は、パラ系アラミド繊維もしくはカーボン繊維で形成される繊維集合体、又は、ステンレス鋼材製の網状体によって形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の被塗装物の補修部材。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の被塗装物の補修部材と、
    その補修部材における一方のガラス繊維層と被塗装物の補修箇所とを接合する防水ポリマー系樹脂の硬化物で形成される接合層と、
    その接合層と合体する防水ポリマー系樹脂の硬化物であって前記一方のガラス繊維層内に含浸され前記強化材を浸透して更に前記他方のガラス繊維層内にまで含浸されているマトリックス樹脂とを備えていることを特徴とする被塗装物の保護層。
  8. 前記補修部材における前記接合層形成面の反対面に層状に設けられ、セラミックウールを混和させた防水ポリマー系樹脂の硬化物で形成されるトップコート層を備えていることを特徴とする請求項7記載の被塗装物の保護層。
  9. 繊維集合体状または網状の強化材が一対のガラス繊維層間に狭装されその一対のガラス繊維層に含浸される接着剤が前記強化材を透過して硬化することによって一体成形される補修部材を使用する被塗装物の補修方法であって、
    その補修部材の内面に防水ポリマー系樹脂を塗布する前塗工程と、
    その前塗工程による防水ポリマー系樹脂の塗布面を被塗装物の補修箇所に当着させて、その防水ポリマー系樹脂により補修部材を被塗装物の補修箇所に貼付する貼付工程と、
    その貼付工程により被塗装物の補修箇所に貼付された補修部材の外面に防水ポリマー系樹脂を塗布する後塗工程と、
    その後塗工程および前塗工程により塗布された防水ポリマー系樹脂を乾燥硬化させる乾燥工程とを備えていることを特徴とする被塗装物の補修方法。
  10. 前記前塗工程の以前に、補修部材の外形を被塗装物の補修箇所の外形に合致するように予め成形する成形工程を備えていることを特徴とする請求項9記載の被塗装物の補修方法。
  11. 請求項1から6のいずれかに記載の被塗装物の補修部材が使用されていることを特徴とする請求項9又は10に記載の被塗装物の補修方法。
  12. 前記乾燥工程の後、請求項8記載のトップコート層を形成するトップコート工程を備えていることを特徴とする請求項9から11に記載の被塗装物の補修方法。
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