JP2006115652A - 回転電機の冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 冷却媒体の流量に応じた冷却媒体の軌跡の変化を考慮した回転電機の冷却装置を提供する。
【解決手段】 冷却油パイプ40は、回転軸方向に沿ってステータコア10およびコイルエンド20,25の上方に配設され、コイルエンド20,25に向けてそれぞれ冷却油を吐出する吐出孔70,75を有する。吐出孔70(75)は、回転軸方向におけるコイルエンド20(25)の端部A(D)と対向する位置B(E)よりも下流側であって、かつ、回転軸方向におけるコイルエンド20(25)の略中央と対向する位置C(F)から距離aだけ上流側に形成される。
【選択図】 図1
【解決手段】 冷却油パイプ40は、回転軸方向に沿ってステータコア10およびコイルエンド20,25の上方に配設され、コイルエンド20,25に向けてそれぞれ冷却油を吐出する吐出孔70,75を有する。吐出孔70(75)は、回転軸方向におけるコイルエンド20(25)の端部A(D)と対向する位置B(E)よりも下流側であって、かつ、回転軸方向におけるコイルエンド20(25)の略中央と対向する位置C(F)から距離aだけ上流側に形成される。
【選択図】 図1
Description
この発明は、回転電機の冷却装置に関し、特に、ステータコイルのコイルエンドを冷却油などの冷却媒体によって冷却する回転電機の冷却装置に関する。
図5は、回転電機の上方からステータコイルのコイルエンドに冷却油を供給してコイルエンドを冷却する、従来の回転電機の冷却装置の側面図である。図5を参照して、この回転電機の冷却装置200は、ステータコア110と、コイルエンド120,125と、図示されないロータと、回転シャフト130と、冷却油パイプ140と、オイルポンプ150と、装置ケース160とを備える。
ステータコア110は、装置ケース160に固設され、ステータ磁極を形成するためのコイルが巻回される。コイルエンド120,125は、ステータコア110に巻回された上記のコイルによって構成され、回転軸方向におけるステータコア110の両側に形成される。
冷却油パイプ140は、回転軸方向に沿ってステータコア110およびコイルエンド120,125の上方に配設される。冷却油パイプ140には、コイルエンド120,125にそれぞれ対応する吐出孔170,175が設けられ、吐出孔170,175の各々は、対応するコイルエンド120または125における回転軸方向の略中央と対向する位置に設けられる。そして、冷却油パイプ140は、吐出孔170に対して吐出孔175が上流となるようにオイルポンプ150に接続される。
この回転電機の冷却装置200においては、オイルポンプ150は、冷却油パイプ140内に冷却油を供給し、冷却油パイプ140は、吐出孔170,175からそれぞれコイルエンド120,125へ冷却油を吐出する。これによって、コイルエンド120,125が冷却油によって冷却される(たとえば、特許文献1,2参照)。
また、冷却油パイプを備えずに、ステータの周側に位置したフレームに設けられる噴霧孔からフレーム内部に噴霧状潤滑油を供給することによってコイルエンドを冷却する回転電機の冷却装置も知られている(特許文献3参照)。
特開平9−23615号公報
特開平8−130856号公報
実開昭61−84663号公報
コイルエンドを効率的に冷却するには、コイルエンドに供給する冷却油の流量を要求される冷却性に応じて変化させるのが望ましい。すなわち、ステータコイルに流される電流量が多いときは、冷却油の流量を多くし、ステータコイルに流される電流量が少ないときは、冷却油の流量を少なくすることによって、コイルエンドを効率的に冷却することができる。
上記の図5では、冷却油の流量が少ないときの冷却油の軌跡が示されている。図5に示されるように、冷却油の流量が少ないとき、冷却油は、吐出孔170,175からほぼ真下に向かって吐出され、コイルエンド120,125における回転軸方向の略中央に着油する。
一方、図6は、図5に示した回転電機の冷却装置200において冷却油の流量が多いときの冷却油の軌跡を示す。図6を参照して、冷却油の流量が多くなると、吐出孔170,175から吐出される冷却油は、冷却油パイプ140の下流方向に傾いて吐出される。したがって、冷却油は、コイルエンド120,125における回転軸方向の略中央に着油せず、コイルエンド120,125の被油率(ここで被油率とは、コイルエンド内に冷却油がどれだけ広く行き渡っているかを示す。)が悪化する。すなわち、冷却性能が要求され、冷却油の流量が多くなるときほど、コイルエンド120,125の冷却性が低下してしまう。
上述した特許文献1〜3において開示される従来の回転電機の冷却装置では、このような冷却油の流量に応じて冷却油の軌跡が変化することについては考慮されておらず、冷却油の流量が多くなるときほど、コイルエンドの冷却性が低下するという問題を解決することはできない。
そこで、この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、冷却媒体の流量に応じた冷却媒体の軌跡の変化を考慮した回転電機の冷却装置を提供することである。
この発明によれば、回転電機の冷却装置は、回転軸方向におけるステータコアの端部に形成されるコイルエンドを冷却媒体によって冷却する回転電機の冷却装置であって、回転軸方向に沿って配設され、回転電機の半径方向からコイルエンドに冷却媒体を供給する冷却媒体路を備え、冷却媒体路は、コイルエンドに向けて冷却媒体を吐出する吐出孔を有し、吐出孔は、冷却媒体の流量が変化してもコイルエンドに冷却媒体が供給される範囲内で、回転軸方向におけるコイルエンドの略中央と対向する位置から上流に向かって所定の距離だけずらした位置に設けられる。
好ましくは、所定の距離は、冷却媒体の流量が最大のとき、吐出孔から吐出された冷却媒体が回転軸方向におけるコイルエンドの略中央に着するように、決定される。
好ましくは、吐出孔は、回転軸方向におけるコイルエンドの端部であって、かつ、冷却媒体路の上流側に位置する端部と対向する位置よりも下流側に設けられる。
また、この発明によれば、回転電機の冷却装置は、回転軸方向におけるステータコアの両側にそれぞれ形成される第1および第2のコイルエンドを冷却媒体によって冷却する回転電機の冷却装置であって、回転軸方向に沿って配設され、回転電機の半径方向から第1および第2のコイルエンドに冷却媒体を供給する冷却媒体路を備え、冷却媒体路は、第1のコイルエンドに向けて冷却媒体を吐出する第1の吐出孔と、第1の吐出孔よりも上流側に設けられ、第2のコイルエンドに向けて冷却媒体を吐出する第2の吐出孔とを有し、第1の吐出孔は、冷却媒体の流量が変化しても第1のコイルエンドに冷却媒体が供給される範囲内で、回転軸方向における第1のコイルエンドの略中央と対向する位置から上流に向かって第1の所定の距離だけずらした位置に設けられ、第2の吐出孔は、冷却媒体の流量が変化しても第2のコイルエンドに冷却媒体が供給される範囲内で、回転軸方向における第2のコイルエンドの略中央と対向する位置から上流に向かって第1の所定の距離よりも小さい第2の所定の距離だけずらした位置に設けられる。
好ましくは、第1の所定の距離は、冷却媒体の流量が最大のとき、第1の吐出孔から吐出された冷却媒体が回転軸方向における第1のコイルエンドの略中央に着するように、決定され、第2の所定の距離は、冷却媒体の流量が最大のとき、第2の吐出孔から吐出された冷却媒体が回転軸方向における第2のコイルエンドの略中央に着するように、決定される。
好ましくは、第1の吐出孔は、回転軸方向における第1のコイルエンドの端部であって、かつ、冷却媒体路の上流側に位置する第1の端部と対向する位置よりも下流側に設けられ、第2の吐出孔は、回転軸方向における第2のコイルエンドの端部であって、かつ、冷却媒体路の上流側に位置する第2の端部と対向する位置よりも下流側に設けられる。
この発明による回転電機の冷却装置においては、回転軸方向に沿って配設され、回転電機の半径方向からコイルエンドに冷却媒体を供給する冷却媒体路は、コイルエンドに向けて冷却媒体を吐出する吐出孔を有する。ここで、冷却媒体の流量が多くなると、吐出孔から吐出される冷却媒体は、冷却媒体路の下流方向に傾いて吐出されるところ、吐出孔は、冷却媒体の流量が変化してもコイルエンドに冷却媒体が供給される範囲内で、回転軸方向におけるコイルエンドの略中央と対向する位置から上流に向かって所定の距離だけずらした位置に設けられるので、冷却媒体の流量が多いとき、吐出孔から吐出された冷却媒体は、回転軸方向におけるコイルエンドの中央近傍に着する。
したがって、この発明によれば、冷却媒体の流量が多いときにコイルエンドの被油率を大きくすることができる。その結果、冷却性が要求されるときに十分な冷却効果を得ることができる。また、吐出孔の設けられる位置が冷却媒体路の上流側にシフトされるので、冷却媒体路の長さを短縮することができる。その結果、装置の低コスト化や軽量化を図ることができる。
また、この発明による回転電機の冷却装置においては、所定の距離は、冷却媒体の流量が最大のとき、吐出孔から吐出された冷却媒体が回転軸方向におけるコイルエンドの略中央に着するように、決定されるので、冷却媒体の流量が最大のとき、吐出孔から吐出された冷却媒体は、回転軸方向におけるコイルエンドの略中央に着する。
したがって、この発明によれば、冷却媒体の流量が最大のときにコイルエンドの被油率を最大にすることができる。その結果、冷却性が最も要求されるときに最大の冷却効果を得ることができる。
また、この発明による回転電機の冷却装置においては、回転軸方向に沿って配設され、回転電機の半径方向から第1および第2のコイルエンドに冷却媒体を供給する冷却媒体路は、第1のコイルエンドに対応して形成される第1の吐出孔と、第2のコイルエンドに対応して形成され、第1の吐出孔よりも上流側に位置する第2の吐出孔とを有する。ここで、冷却媒体路内において、下流側に設けられる第1の吐出孔近傍の内圧は、上流の第2の吐出孔近傍の内圧よりも高くなり、それに応じて、第1の吐出孔から吐出される冷却媒体の流量は、第2の吐出孔から吐出される冷却媒体の流量よりも多くなるところ、第1の吐出孔に対応する第1の所定の距離は、第2の吐出孔に対応する第2の所定の距離よりも大きいので、冷却媒体の流量が多いとき、冷却媒体路内の圧力差が考慮されたうえで第1および第2のコイルエンドの双方において回転軸方向の中央近傍に冷却媒体が着する。
したがって、この発明によれば、第1および第2のコイルエンドの双方において、冷却媒体の流量が多いときにコイルエンドの被油率を大きくすることができる。その結果、第1および第2のコイルエンドの双方において十分な冷却効果を得ることができる。
また、この発明による回転電機の冷却装置においては、第1の所定の距離は、冷却媒体の流量が最大のとき、第1の吐出孔から吐出された冷却媒体が回転軸方向における第1のコイルエンドの略中央に着するように、決定され、第2の所定の距離は、冷却媒体の流量が最大のとき、第2の吐出孔から吐出された冷却媒体が回転軸方向における第2のコイルエンドの略中央に着するように、決定されるので、冷却媒体の流量が最大のとき、第1および第2の吐出孔から吐出された冷却媒体は、それぞれ回転軸方向における第1および第2のコイルエンドの略中央に着する。
したがって、この発明によれば、第1および第2のコイルエンドの双方において、冷却媒体の流量が最大のときにコイルエンドの被油率を最大にすることができる。その結果、冷却性が最も要求されるときに最大の冷却効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による回転電機の冷却装置の側面図であり、図2は、図1に示す回転電機の冷却装置における断面II−IIの断面図である。図1,図2を参照して、この回転電機の冷却装置100は、ステータコア10と、ロータ15と、コイルエンド20,25と、回転シャフト30と、冷却油パイプ40と、オイルポンプ50と、装置ケース60とを備える。
図1は、この発明の実施の形態1による回転電機の冷却装置の側面図であり、図2は、図1に示す回転電機の冷却装置における断面II−IIの断面図である。図1,図2を参照して、この回転電機の冷却装置100は、ステータコア10と、ロータ15と、コイルエンド20,25と、回転シャフト30と、冷却油パイプ40と、オイルポンプ50と、装置ケース60とを備える。
ステータコア10は、回転シャフト30の回転軸方向に電磁鋼板を積層してかしめることによって形成され、装置ケース60に固設される。ステータコア10には、ステータ磁極を形成するためのコイルが巻回される。ロータ15は、回転シャフト30の周りに固設され、永久磁石が内部に挿入されることなどにより形成されるロータ磁極とステータコア10に形成されるステータ磁極との相互作用によって、回転シャフト30と連動して回転軸まわりを回転する。コイルエンド20,25は、ステータコア10に巻回されたコイルによって構成され、回転軸方向におけるステータコア10の両側に形成される。回転シャフト30は、ロータ15と連動して回転するこの回転電機の回転軸である。
冷却油パイプ40は、コイルエンド20,25を冷却するための冷却油をコイルエンド20,25に供給するための給油管であって、回転軸方向に沿ってステータコア10およびコイルエンド20,25の上方に配設され、装置ケース60に固設される。冷却油パイプ40には、コイルエンド20,25の上方に位置するようにそれぞれ吐出孔70,75が設けられ、吐出孔70,75から吐出される冷却油が回転電機の半径方向からそれぞれコイルエンド20,25に供給される。
オイルポンプ50は、吐出孔75が吐出孔70の上流側となるように冷却油パイプ40に接続され、冷却油パイプ40内に冷却油を供給する。オイルポンプ50は、たとえば、ロータ15の回転に伴なって作動する機械式のギアポンプからなり、ロータ15の回転数が高くなるほどオイルポンプ50から供給される冷却油の流量も増加する。装置ケース60は、この回転電機およびその冷却装置を格納する。
ここで、この実施の形態1による回転電機の冷却装置100においては、吐出孔70は、冷却油パイプ40において、回転軸方向におけるコイルエンド20の端部Aと対向する位置Bよりも下流側であって、かつ、回転軸方向におけるコイルエンド20の略中央と対向する位置Cから距離aだけ上流側に形成される。また、吐出孔75は、冷却油パイプ40において、回転軸方向におけるコイルエンド25の端部Dと対向する位置Eよりも下流側であって、かつ、回転軸方向におけるコイルエンド25の略中央と対向する位置Fから距離aだけ上流側に形成される。これにより、冷却油の流量が多いときにコイルエンド20,25の被油率を大きくすることができる。
すなわち、この図1では、冷却油の流量が最大のときの冷却油の軌跡が示されており、図1に示されるように、冷却油の流量が多くなると、冷却油は、吐出孔70,75から冷却油パイプ40の下流方向に向かって傾いて吐出されるところ、吐出孔70,75は、回転軸方向におけるコイルエンド20,25の略中央と対向する位置C,Fから距離aだけ上流側に形成されている。
この位置C,Fからのオフセット距離aは、冷却油の流量が最大のとき、吐出孔70,75から吐出された冷却油が回転軸方向におけるコイルエンド20,25の略中央にそれぞれ着油するように、決定される。言い換えると、コイルエンド20,25の冷却性能が最も要求されるときにコイルエンド20,25の略中央に冷却油が着油し、コイルエンド20,25の冷却性能が最も要求されるときにコイルエンド20,25の被油率が最大となるように、距離aが決定される。
したがって、この回転電機の冷却装置100においては、コイルエンド20,25の冷却性能が最も要求されるときに最大の冷却能力でコイルエンド20,25が冷却される。
この回転電機の冷却装置100においては、オイルポンプ50は、冷却油パイプ40内に冷却油を供給し、冷却油パイプ40は、吐出孔70,75からそれぞれコイルエンド20,25の着油点P1へ向けて冷却油を吐出する。そうすると、冷却油は、着油点P1からコイルエンド20,25の内部に浸透し、コイルエンド20,25から熱を奪いつつコイルエンド20,25内を下部へ向かって流れ、コイルエンド20,25の下部から流れ落ちる。そして、上記のように、冷却油の流量が多いときほどコイルエンド20,25の被油率が大きくなり、冷却性能が要求されるときほどコイルエンド20,25が効果的に冷却される。
図3は、図1,図2に示した回転電機の冷却装置100において冷却油の流量が少ないときの冷却油の軌跡を示す。図3を参照して、冷却油の流量が少ないときは、冷却油は、吐出孔70,75からほぼ真下に向かって吐出される。
ここで、冷却油パイプ40において、吐出孔70は、位置Cよりも上流側であって位置Bよりも下流側に形成され、吐出孔75は、位置Fよりも上流側であって位置Eよりも下流側に形成されているので、吐出孔70,75から吐出された冷却油は、それぞれコイルエンド20,25に供給されるが、回転軸方向におけるコイルエンド20,25の略中央には着油しない。
したがって、この回転電機の冷却装置100においては、冷却油の流量が少ないときにコイルエンド20,25の被油率が低下するが、冷却油の流量が少ないときは、そもそもコイルエンド20,25の冷却性がそれ程要求されていないときであり、冷却油の流量が少ないときにコイルエンド20,25の被油率が低下することによって回転電機の機能低下や信頼性低下などが発生することはない。
以上のように、この実施の形態1によれば、吐出孔70,75は、回転軸方向におけるコイルエンド20,25の略中央と対向する位置C,Fから距離aだけ上流側に形成されるので、冷却油の流量が多く、かつ、吐出孔70,75からの冷却油が冷却油パイプ40の下流方向に傾いて吐出されるときにコイルエンド20,25の被油率が大きくなる。したがって、冷却性能が要求されるときに最大の冷却効果を得ることができる。
また、吐出孔70,75は、冷却油パイプ40において上流側にシフトして設けられるので、冷却油パイプ40の長さを短くすることができる。その結果、装置の低コスト化や軽量化を図ることができる。
[実施の形態2]
図4は、この発明の実施の形態2による回転電機の冷却装置の側面図である。図4を参照して、この回転電機の冷却装置100Aは、図1,図2に示した実施の形態1による回転電機の冷却装置100の構成において、冷却油パイプ40に代えて冷却油パイプ40Aを備える。回転電機の冷却装置100Aのその他の構成は、実施の形態1による回転電機の冷却装置100と同じである。
図4は、この発明の実施の形態2による回転電機の冷却装置の側面図である。図4を参照して、この回転電機の冷却装置100Aは、図1,図2に示した実施の形態1による回転電機の冷却装置100の構成において、冷却油パイプ40に代えて冷却油パイプ40Aを備える。回転電機の冷却装置100Aのその他の構成は、実施の形態1による回転電機の冷却装置100と同じである。
冷却油パイプ40Aは、実施の形態1における冷却油パイプ40の構成において、吐出孔75の上流側に絞り80が設けられている。この絞り80は、冷却油パイプ40Aを装置ケース60に組付ける際の組付性の観点から設けられたものである。そして、この冷却油パイプ40Aにおいては、吐出孔70は、回転軸方向におけるコイルエンド20の端部Aと対向する位置Bよりも下流側であって、かつ、回転軸方向におけるコイルエンド20の略中央と対向する位置Cから距離a1だけ上流側に形成され、吐出孔75は、回転軸方向におけるコイルエンド25の端部Dと対向する位置Eよりも下流側であって、かつ、回転軸方向におけるコイルエンド25の略中央と対向する位置Fから距離a1よりも小さい距離a2だけ上流側に形成される。
このように、回転軸方向におけるコイルエンドの略中央からのオフセット量を吐出孔70,75で異なるようにしたのは、以下の理由による。冷却油パイプ40Aにおいて、上流側に位置する吐出孔75近傍のパイプ内圧は、吐出孔75よりも下流側に位置する吐出孔70近傍のパイプ内圧よりも低くなる傾向にある。そして、この冷却油パイプ40Aにおいては、吐出孔75の上流側に絞り80が設けられており、この絞り80により絞り80の下流直近に設けられる吐出孔75の近傍のパイプ内圧は、吐出孔70近傍のパイプ内圧よりも顕著に低下する。したがって、吐出孔75から吐出される冷却油の流量は、吐出孔70から吐出される冷却油の流量よりも少なくなる。
すなわち、冷却油の流量が多くなったときに吐出孔70,75から吐出される冷却油の下流方向への傾きは、吐出孔70,75において互いに異なり、図4に示されるように、吐出流量が多い下流の吐出孔70から吐出される冷却油の方が、上流の吐出孔75から吐出される冷却油よりも冷却油パイプ40Aの下流方向に向かって大きく傾いて吐出される。そこで、この実施の形態2では、吐出孔75よりも相対的に吐出流量が多い下流側の吐出孔70のオフセット距離a1を吐出孔75のオフセット距離a2よりも大きくしたものである。
以上のように、この実施の形態2によれば、冷却油パイプ40A内の圧力差に応じて生じる吐出孔70,75からの吐出流量差を考慮して吐出孔70,75のオフセット距離a1,a2を決定するようにしたので、冷却性能が要求されるときにコイルエンド20,25の双方において最大の冷却効果を得ることができる。
また、この実施の形態2においても、吐出孔70,75は、冷却油パイプ40Aにおいて上流側にシフトして設けられるので、冷却油パイプ40Aの長さを短くすることができる。その結果、装置の低コスト化や軽量化を図ることができる。
なお、上記においては、オイルポンプは、機械式のギアポンプとしたが、電動式のオイルポンプであってもよい。そして、電動式のオイルポンプであっても、ロータ15の回転数や回転電機に供給される電流量などに応じて、オイルポンプ50から供給される冷却油の流量が変化する。
なお、上記において、冷却油パイプ40,40Aの各々は、「冷却媒体路」を構成する。また、コイルエンド20,25は、それぞれ「第1のコイルエンド」および「第2のコイルエンド」を構成し、吐出孔70,75は、それぞれ「第1の吐出孔」および「第2の吐出孔」を構成する。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100,100A,200 回転電機の冷却装置、10,110 ステータコア、15 ロータ、20,25,120,125 コイルエンド、30,130 回転シャフト、40,40A,140 冷却油パイプ、50,150 オイルポンプ、60,160 装置ケース、70,75,170,175 吐出孔、80 絞り。
Claims (6)
- 回転軸方向におけるステータコアの端部に形成されるコイルエンドを冷却媒体によって冷却する回転電機の冷却装置であって、
前記回転軸方向に沿って配設され、前記回転電機の半径方向から前記コイルエンドに前記冷却媒体を供給する冷却媒体路を備え、
前記冷却媒体路は、前記コイルエンドに向けて前記冷却媒体を吐出する吐出孔を有し、
前記吐出孔は、前記冷却媒体の流量が変化しても前記コイルエンドに前記冷却媒体が供給される範囲内で、前記回転軸方向における前記コイルエンドの略中央と対向する位置から上流に向かって所定の距離だけずらした位置に設けられる、回転電機の冷却装置。 - 前記所定の距離は、前記冷却媒体の流量が最大のとき、前記吐出孔から吐出された冷却媒体が前記回転軸方向における前記コイルエンドの略中央に着するように、決定される、請求項1に記載の回転電機の冷却装置。
- 前記吐出孔は、前記回転軸方向における前記コイルエンドの端部であって、かつ、前記冷却媒体路の上流側に位置する端部と対向する位置よりも下流側に設けられる、請求項1または請求項2に記載の回転電機の冷却装置。
- 回転軸方向におけるステータコアの両側にそれぞれ形成される第1および第2のコイルエンドを冷却媒体によって冷却する回転電機の冷却装置であって、
前記回転軸方向に沿って配設され、前記回転電機の半径方向から前記第1および第2のコイルエンドに前記冷却媒体を供給する冷却媒体路を備え、
前記冷却媒体路は、
前記第1のコイルエンドに向けて前記冷却媒体を吐出する第1の吐出孔と、
前記第1の吐出孔よりも上流側に設けられ、前記第2のコイルエンドに向けて前記冷却媒体を吐出する第2の吐出孔とを有し、
前記第1の吐出孔は、前記冷却媒体の流量が変化しても前記第1のコイルエンドに前記冷却媒体が供給される範囲内で、前記回転軸方向における前記第1のコイルエンドの略中央と対向する位置から上流に向かって第1の所定の距離だけずらした位置に設けられ、
前記第2の吐出孔は、前記冷却媒体の流量が変化しても前記第2のコイルエンドに前記冷却媒体が供給される範囲内で、前記回転軸方向における前記第2のコイルエンドの略中央と対向する位置から上流に向かって前記第1の所定の距離よりも小さい第2の所定の距離だけずらした位置に設けられる、回転電機の冷却装置。 - 前記第1の所定の距離は、前記冷却媒体の流量が最大のとき、前記第1の吐出孔から吐出された冷却媒体が前記回転軸方向における前記第1のコイルエンドの略中央に着するように、決定され、
前記第2の所定の距離は、前記冷却媒体の流量が最大のとき、前記第2の吐出孔から吐出された冷却媒体が前記回転軸方向における前記第2のコイルエンドの略中央に着するように、決定される、請求項4に記載の回転電機の冷却装置。 - 前記第1の吐出孔は、前記回転軸方向における前記第1のコイルエンドの端部であって、かつ、前記冷却媒体路の上流側に位置する第1の端部と対向する位置よりも下流側に設けられ、
前記第2の吐出孔は、前記回転軸方向における前記第2のコイルエンドの端部であって、かつ、前記冷却媒体路の上流側に位置する第2の端部と対向する位置よりも下流側に設けられる、請求項4または請求項5に記載の回転電機の冷却装置。
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- 2004-10-18 JP JP2004302485A patent/JP2006115652A/ja active Pending
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