JP2006114850A - 薄膜の形成方法および有機薄膜トランジスタの製造方法 - Google Patents

薄膜の形成方法および有機薄膜トランジスタの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 有機半導体材料の溶液に対し、非親和性である領域上に秩序構造を備える前記有機半導体の薄膜を選択的に形成する方法を提供する。
【解決手段】 絶縁性基板上に有機半導体薄膜材料の溶液を塗布した後、前記溶液から溶媒を蒸発させることにより、前記基板上に有機半導体薄膜を形成する方法において、前記基板上に前記溶液に対し非親和性である第一の領域と、前記第一の領域を挟み又は囲むように配置した前記溶液に対し親和性である第二の領域と、前記第二の領域の周囲に前記溶液に対し非親和性である第三の領域からなる組を複数備え、前記溶液を前記第一の領域と、少なくとも前記第二の領域の一部を覆う領域に塗布した後、前記溶媒を蒸発させ、前記第一の領域に秩序構造を備える前記有機半導体薄膜を形成する薄膜の形成方法。
【選択図】 図2

Description

本発明は、薄膜の形成法および有機薄膜トランジスタの製造方法に関し、特に有機半導体薄膜材料が溶媒中に溶解している溶液を絶縁性の基板上に塗布し、前記溶液の液滴を選択的に配置した後に、前記基板上の溶液中の溶媒を蒸発させることにより、前記基板上に選択的に配置され、かつ秩序構造を備えた有機半導体薄膜を形成する薄膜の形成方法およびそれを用いた有機薄膜トランジスタの製造方法に関する。
有機半導体化合物を薄膜半導層として用いる有機薄膜トランジスタや有機発光ダイオードなどで構成される電子デバイスは、シリコン(Si)を材料とする電子デバイスに比べ、200℃以下の低温での製造が可能であり、プラスティックなどの軽量でフレキシブルな基板上に製造できるという利点を持つ。特に、有機半導体材料がクロロホルムやクロロベンゼンなどの溶媒中に溶解している溶液を基板上に塗布し、前記溶液中の溶媒を蒸発させることにより前記有機半導体薄膜を形成する方法を用いることで、真空を必要とする形成過程を必要とせず、装置・環境が簡易にできるため、安価に製造が可能となる。
前記有機薄膜トランジスタや有機発光ダイオードを基板上に複数備える場合、前記有機薄膜は、素子毎にパターニングする必要がある。パターニングは、スピンコート法、ディッピング法などにより薄膜形成した後に、Si材料の電子デバイスの製造方法と同様のフォトリソグラフィ法とエッチング法を用いることで行うことができる。しかし、有機薄膜のレジスト耐性が低いため、前記フォトリソグラフィやエッチングによるパターニングでは、所望の特性を得ることが困難である。
前記課題は、前記有機半導体材料が溶媒中に溶解している溶液を、基板上のトランジスタを形成する領域のみに選択的に吐出して、パターニングを行うインクジェット(IJ)法を用いることで解決することができる。従来、前記IJ法において、パターニングをより容易に行うための、パターンを形成する領域を取り囲む突起部分(バンク)を形成し、パターンを形成する領域全体を前記有機半導体材料が溶解している溶液に対し親和性となる表面状態に改質する手段、前記バンク領域を前記溶液に対し非親和性に改質する手段などが特許文献1、2に提案されている。
特開2000−355394号公報 特開2003−234522号公報
一方、有機薄膜トランジスタは、電流のキャリアを形成する有機半導体材料薄膜中において、前記有機半導体材料の分子配列の秩序性が高い場合に、高移動度を得られることが報告されている(Nature、vol.401、p.685、1998年)。そのため、有機薄膜トランジスタでは、SiO2 絶縁膜と前記薄膜の間に、ヘキサメチルジシラザン(hexamethyldisylazane:HMDS)やオクタデシルトリクロロシラン(octadecyltrichlorosilane:OTS)等のシランカップリング剤の単分子膜を設けて、前記薄膜の分子の秩序性を高くすることが考えられている。しかし、OTSの単分子膜は、表面エネルギーが低く、前記有機半導体薄膜形成材料のクロロホルムやクロロベンゼン溶液に対し非親和性であるため、前記溶液をはじいてしまう。従って、従来技術である前記特許文献1、2で提案された手段は適用できない。
このように、薄膜形成材料が溶媒中に溶解している溶液に対し非親和性である基板上の領域に、前記溶液の液滴を配置することが難しく、前記薄膜を前記領域に選択的に形成することが課題となっている。
本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、有機半導体材料の溶液に対し、非親和性である領域上に秩序構造を備える前記有機半導体の薄膜を選択的に形成する方法を提供するものである。
また、本発明は、有機半導体材料の溶液の塗布をインクジェット法と組み合わせることで、より容易に、かつ材料の消費を抑えて、有機半導体の薄膜を選択的に形成する方法を提供するものである。
また、本発明は、上記の有機半導体の薄膜を形成する方法を用いた有機薄膜トランジスタの製造方法を提供するものである。
本発明の第一は、絶縁性基板上に有機半導体薄膜材料の溶液を塗布した後、前記溶液から溶媒を蒸発させることにより、前記基板上に有機半導体薄膜を形成する方法において、前記基板上に前記溶液に対し非親和性である第一の領域と、前記第一の領域を挟み又は囲むように配置した前記溶液に対し親和性である第二の領域と、前記第二の領域の周囲に前記溶液に対し非親和性である第三の領域からなる組を複数備え、前記溶液を前記第一の領域と、少なくとも前記第二の領域の一部を覆う領域に塗布した後、前記溶媒を蒸発させ、前記第一の領域に秩序構造を備える前記有機半導体薄膜を形成することを特徴とする薄膜の形成方法である。
また、前記薄膜の秩序構造は、面内方向に異方性を有する事が好ましく、前記秩序構造は、前記第一の領域に配向処理を行うか、溶媒蒸発時に電場や磁場を印加することで、実現する事が好ましい。
また、各組の前記第二の領域が、前記第一の領域の周囲において、少なくとも前記第一の領域を挟む位置に形成する事が好ましく、前記前記第二の領域が、前記第一の領域に比べ、広い面積である事が好ましい。
また、薄膜形成時において、前記第一の領域の表面が、前記第二の領域の表面の高さと同じか、より低い位置に存する形状を有する事が好ましい。
また、前記第一の領域を挟み又は囲むように配置した前記第二の領域間の最近接距離と、異なる前記第一、第二、第三の領域を備えた組に属する前記第二の領域間の最近接距離との関係が、前者に比べ、後者の方が少なくとも2倍以上大きいことが好ましい。
また、薄膜形成時において、前記第二の領域の表面が、前記第三の領域の表面の高さと同じか、より低い位置に存する形状を有することが好ましい。
また、前記溶液をIJ法にて吐出すことが好ましい。
本発明の第二は、基板上にゲート電極、絶縁膜、ソース電極およびドレイン電極を有する有機薄膜トランジスタの製造方法において、前記第一の領域がゲート電極に積層した絶縁膜、前記第二の領域がソース電極およびドレイン電極である基板上に、上記薄膜形成法にて有機半導体薄膜を形成する工程を有する事を特徴とする有機薄膜トランジスタの製造方法である。
また、前記絶縁膜上にシランカップリング剤の単分子膜を形成することで、生じる前記絶縁膜の前記溶液に対する非親和性が生じた場合に、有機半導体薄膜を形成する方法として上記薄膜形成法を用い、有機薄膜トランジスタを形成することが好ましい。
また、前記溶液がチオフェン環を有する高分子半導体材料の溶液である場合に、有機半導体薄膜を形成する方法として上記薄膜形成法を用い、有機薄膜トランジスタを形成することが好ましい。
本発明によれば、有機半導体材料の溶液に対し、非親和性である領域上に秩序構造を備える前記有機半導体の薄膜を選択的に形成できるようになる。また、本発明の方法を、インクジェット法と組み合わせることで、より容易、かつ、材料の消費を抑えて、有機半導体の薄膜を選択的に形成できるようになる。
また、本発明は、上記の有機半導体の薄膜を形成する方法を用いた有機薄膜トランジスタの製造方法を提供することができる。
以下、有機薄膜トランジスタの半導体薄膜形成に本発明を適用したものについて詳細に説明するが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、有機薄膜トランジスタ以外の電子デバイスにも適用できる。
本発明の薄膜の形成法は、絶縁性の基板上に、有機薄膜形成材料が溶媒中に溶解している溶液に対し非親和性である第一の領域と、前記第一の領域の周囲に、前記溶液に対し親和性である第二の領域と、前記第二の領域の周囲に、前記溶液に対し非親和性である第三の領域とを形成した組を複数備え、その後、前記第一の領域を覆い、かつ、前記第二の領域上の少なくとも一部を覆う事が可能な量の前記溶液を塗布し、前記溶液の液滴を前記第一の領域を覆い、さらに、少なくとも、第二の領域の一部を覆うように配置する。その後、前記溶液中の溶媒を蒸発させ、基板上に秩序構造を備える前記有機薄膜形成材料の薄膜を前記第一の領域上に形成すること特徴とする。
本発明において、「有機半導体薄膜形成材料溶液に対し親和性である領域」とは、前記有機薄膜形成材料が溶媒中に溶解している溶液をスピンコート法(回転数1000〜4000回転/分、回転時間30秒)にて塗布した際、領域の90%以上が塗布され、塗布された範囲で溶液が一様に広がっている場合とする。また、「有機半導体薄膜形成材料溶液に対し非親和性である領域」とは、前記スピンコート法にて前記溶液を基板に塗布した際、前記基板が溶液をはじき、領域内の70%未満しか塗布されず、塗布されない部分が無秩序に存在する場合とする。
本発明において、「秩序構造を備える有機半導体薄膜」とは、薄膜を形成している有機半導体の分子が3次元方向に同じ配置を繰り返す構造部を備える薄膜、又は、複数の分子を1つのまとまりとした集合体が3次元方向に同じ配置を繰り返す構造部を備える薄膜の事である。例えば、前記有機半導体が高分子の場合、分子の主鎖方向が同じ向きである構造部分を備えるような薄膜の事である。前記秩序構造は、X線回折等により分子配置を測定する事で確認される。
本発明は、絶縁基板上において、ゲート電極上の絶縁膜と接し、有機半導体薄膜形成材料溶液に対し非親和性であり、前記有機半導体の薄膜を形成するチャネル領域(第一の領域)と、前記チャネル領域の周囲に、又は、前記チャネル領域を挟むように前記溶液に対し親和性であるソース・ドレイン電極(第二の領域)と、前記ソース・ドレイン電極の周囲に、前記溶液に対し非親和性である素子分離領域(第三の領域)とを形成し、トランジスタとなる組を複数備える。前記チャネル領域は、前記薄膜を形成することで、ゲート・ソース・ドレインの各電極に電圧を印加した場合に、キャリアが存在するようになり、印加された電圧に従いキャリアが動き、ソース・ドレイン間に電流が流れる領域である。図1(断面図)、図13(上面から見た図)に前記チャネル領域を挟んだ構成の例を示す。
前記構成を形成した後、前記チャネル領域を覆い、かつ、前記ソース・ドレイン電極上の少なくとも一部を覆う事が可能な量の前記溶液を吐出し、前記溶液の液滴を前記チャネル領域と前記ソース・ドレイン電極の少なくとも一部上に配置する。図1に適用した例を図2に示す。
その後、前記溶液中の溶媒を蒸発させ、基板上に、秩序構造を備える前記有機薄膜形成材料の薄膜を前記チャネル領域上に形成する(図3)ことを特徴とする薄膜の形成法を提供する。
本発明では、有機薄膜形成材料が溶媒中に溶解している溶液に対し非親和性であるチャネル領域であっても、前記溶液に親和性であるソース・ドレイン電極に液滴が留まろうとすることを利用し、前記薄膜を形成することができる。
また、本発明において、前記有機半導体薄膜の秩序構造を、前記基板に平行な面内において備えることで、前記有機半導体薄膜の電気伝導度が異方性を有する。前記ソース・ドレイン電極を結ぶ方向と、前記有機半導体薄膜の電気伝導度の高い方向を揃えることで、前記有機半導体薄膜を用いた有機薄膜トランジスタの電流能力を高めることができる。
また、本発明において、前記秩序構造は、前記チャネル領域に配向処理を行う手段、又は、前記溶液中の溶媒の蒸発時に、電場、磁場、熱、或いは、応力を印加する手段を行うことで実現できる。前記秩序構造を実現する手段を組み合わせることも可能である。
また、本発明において、前記ソース・ドレイン電極は、前記チャネル領域に比べ、広い面積である事が好ましい。前記形状を有することで、前記ソース・ドレイン電極の前記溶液に対する親和性により、安定に前記チャネル領域を覆うように液滴をとどめることができる。さらに、前記素子分離領域が前記溶液に対し非親和性であるため、前記溶液が前記素子分離領域に広がることを防ぐ。
また、本発明において、前記薄膜を形成する際、前記基板上の前記チャネル領域は、前記ソース・ドレイン電極の表面と同じ、又は、より低い位置に存する形状を有する事が好ましい。図5に、前記ソース・ドレイン電極が、前記ゲート電極上に存しない構成を示し、図11に、前記ソース・ドレイン電極が、前記ゲート電極上に存する構成を示す。前記形状を有することで、前記ソース・ドレイン電極の面積を縮小しても前記チャネル領域上に溶液を留める事ができ、前記溶液の液量を減らすことができる。
また、本発明において、前記素子分離領域(第三の領域)は、トランジスタ間の間隔が前記チャネル領域に接するソース・ドレイン電極間隔の少なくとも2倍以上広くなるような構成を備える事が好ましい。この場合、前記溶液に対し非親和性である素子分離領域の大きさを十分広く取ることで、前記チャネル領域、前記ソース・ドレイン電極のみに溶液が留まり、高いパターニング性が期待できる。
また、図6に示すように、前記素子分離領域は、ソース・ドレイン電極表面と同じ高さとする構成をとることが好ましい。前記構成は、ゲート電極と同じ材料により、構造を形成することで実現することができる。この場合、プロセス工程の追加を必要としない。さらに、図7に示すように、ゲート電極と同じ材料ではなく、絶縁性の材料を用いて構造を形成することができる。絶縁性の材料で構成することで、寄生容量の低減が可能である。
また、図8に示すように、前記素子分離領域は、ソース・ドレイン電極表面よりも高い構成をとることがより好ましい。
前記の実施の形態を組み合わせることも可能である。例えば、図9に示すように、前記ソース・ドレイン電極表面と同じ高さの素子分離領域を備えると共に、前記溶液塗布時に、前記チャネル領域の表面を前記ソース・ドレイン電極よりも低くする事がより好ましい。
同様に、実施の形態の組み合わせとして、例えば、前記素子分離領域に、前記ソース・ドレイン電極よりも高くなるような構造を、絶縁性材料で形成し、前記チャネル領域が、前記ソース・ドレイン電極よりも低くする構成を図10に示す。また、前記ソース・ドレイン電極下に前記ゲート電極存する場合に、前記素子分離領域として、絶縁材料で構造を形成する構成を図12に示す。
また、前記チャネル領域を前記ソース・ドレイン電極で挟む場合以外の、他の配置として、例えば、図14のように囲む、又は、図15に示すように挟む配置でも良い。
絶縁膜に接するソース・ドレイン電極を有機半導体薄膜が覆うボトムコンタクト(Bottom Contact:BC)構成の有機トランジスタを作製する場合を以上で示したが、本発明の薄膜形成方は、絶縁膜に接することなく、有機半導体薄膜上にソース・ドレイン電極を形成するトップコンタクト(Top Contact:TC)構成の有機トランジスタを作製する場合にも適用できる。
前記TC構成の有機トランジスタを作製する場合、有機半導体薄膜形成材料溶液に対し非親和性である第一の領域(チャネル領域)と、前記チャネル領域を囲み、又は、挟むように、前記溶液に対し親和性である第二の領域と、前記第二の領域の周囲に、前記溶液に対し非親和性である第三の領域(素子分離領域)とを形成する(図16)。
続いて、前記チャネル領域を覆い、かつ、前記第二の領域の少なくとも一部を覆う事が可能な量の前記溶液を吐出し、前記溶液の液滴を前記チャネル領域と前記第二の領域の少なくとも一部上に配置する。図16に適用した例を図17に示す。
その後、前記溶液中の溶媒を蒸発させ、基板上に、秩序構造を備える前記有機薄膜形成材料の薄膜を前記チャネル領域上に形成し(図18)、その後、前記チャネル領域を囲み、又は、挟むように、ソース・ドレイン電極を形成する(図19)。
前記TC構成の有機トランジスタにおいても、前記BC構成の有機トランジスタと同様に、前記有機半導体薄膜の秩序構造を、前記基板に平行な面内において備えることで、前記有機半導体薄膜の電気伝導度が異方性を有する。前記ソース・ドレイン電極を結ぶ方向と、前記有機半導体薄膜の電気伝導度の高い方向を揃えることで、前記有機半導体薄膜を用いた有機薄膜トランジスタの電流能力を高めることができる。前記秩序構成の形成方法は、前記BC構成の有機トランジスタと同様な手段を用いることができる。
本発明において、前記溶液は、キャスティング法、スピンコート法、浸漬コート法、スクリーン印刷法、マイクロモールド法、マイクロコンタクト法、ロール塗布法、IJ法、LB法等で前記基板上に塗布できるが、IJ法にて吐出すことがより好ましい。前記IJ法にて前記溶液を吐出すことにより、前記第一、第二の領域へ選択的に液滴を吐出すことができ、前記溶液の使用量を抑えることができる。
本発明で前記チャネル領域に用いられる前記配向処理は、特に限定されないが、例えば、SiO斜方蒸着法、ラビング法、光配向法が好適である。
本発明で用いられる薄膜形成材料である有機半導体材料は、共役二重結合を有する共役化合物であれば特に限定されない。例えば以下に示す化合物が好適である。ポリアセチレン誘導体、チオフェン環を有するポリチオフェン誘導体、ポリ(3−アルキルチオフェン)誘導体、ポリ(3、4−エチレンジオキシチオフェン)誘導体、ポリチエニレンビニレン誘導体、ベンゼン環を有するポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、窒素原子を有するポリピリジン誘導体、ポリピロール誘導体、ポリアニリン誘導体、ポリキノリン誘導体等の共役高分子化合物。ジメチルセクシチオフェン、クオータチオフェンに代表されるオリゴマー。ペリレン、テトラセン、ペンタセンに代表されるアセン類、銅フタロシアニン誘導体に代表される堆積有機分子、トリフェニレン誘導体に代表されるディスコチック液晶、フェニルナフタレン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体に代表されるスメクチック液晶、ポリ(9、9−ジアルキルフルオレン−ビチオフェン)共重合体に代表される液晶ポリマー等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、溶媒に対する溶解性より、上記の共役構造を有する高分子化合物が好適である。例えば以下に示す構造の化合物が挙げられる。
Figure 2006114850
(式中、R1 、R2 、R3 、R4 はH、Fまたは炭素原子数が1から20のアルキル基またはアルコキシ基を示す。nは正の整数を示す。)
これらの共役高分子化合物の重量平均分子量は特に限定はされないが、溶媒に対する可溶性、成膜性等を考慮すると5、000から500、000が好ましい。
また、本発明で用いられる前記有機半導体材料はその電気伝導度を調整する為に適当なドーパントを含有していても良い。ドーパントの種類としてアクセプター性のI2 、Br2 、Cl2 、BF3 、PF5 、H2 SO4 、FeCl3 、TCNQ(テトラシアノキノジメタン)、ドナー性のLi、K、Na、Eu、界面活性剤であるアルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩等があげられる。
また、本発明で用いられる溶媒は半導体を溶解させることができれば特に限定はされないが、メタノール、エタノールに代表されるアルコール系溶剤、アセトン、ジエチルケトンに代表されるケトン系溶剤、クロロホルム、クロロベンゼンに代表されるハロゲン系溶剤、N、N−ジメチルホルムアミド、アセトアミドに代表されるアミド系溶剤、トルエン、キシレンに代表される芳香族系溶剤、その他フッ素系溶剤、フラン系溶剤、アミン系溶剤等が挙げられる。
本発明で用いられるゲート絶縁膜は特に限定はされないがSiO2 、SiNx、Al23 、Ta25 等の無機材料、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール、ポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニリデン等の有機材料および有機無機ハイブリッド材料を用いることができる。好ましくは、低コストにつながる液相プロセスを利用できるという観点から有機化合物が好ましい。
本発明において、記基板上に前記溶液に対し非親和性である第一の領域および第三の領域は、前記溶液がメタノール、水、メチルエチルケトン等の極性溶媒である場合、表面にアルキル、パーフルオロアルキル等を有する極性の低い材料を用いて形成し、前記溶液がトルエン、クロロホルム、キシレン、クロロベンゼン等の非極性溶媒である場合、表面にアミド、イミド、ヒドロキシ、エーテル、エステル等を有する極性の高い材料を用いて形成することができる。
また、前記溶液に対し親和性である第二の領域は、極性溶媒である場合、極性の高い材料を用いて形成し、非極性溶媒である場合、極性の低い材料を用いて形成することができる。
本発明で用いられるチャネル領域、つまり、有機半導体薄膜を形成するゲート電極と接したゲート絶縁膜上の領域を含む領域に、半導体薄膜の電流特性向上のため、シランカップリング剤の単分子膜を形成することが好ましい。本発明で用いられるシランカップリング剤は親和性を調整できれば特に限定はされないが、HMDS、アルキルトリクロロシラン、アルキルトリメトキシシラン、アルキルトリエトキシシラン、パーフルオロアルキルエチルトリクロロシラン、アミノアルキルトリクロロシラン、ヒドロキシアルキルトリクロロシラン、フェニルアルキルトリクロロシラン等が挙げられる。
また、本発明で用いられるゲート電極、ソース電極およびドレイン電極は、導電体であれば特に限定はされないが、例えばAl、Cu、Ti、Au、Pt、Ag、Cr等の金属材料、ポリシリコン、シリサイド、ITO(Indium Tin Oxide)、SnO2 等の無機材料も好適であるが、ハイドープされたポリピリジン、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンに代表される導電性高分子および炭素粒子、銀粒子等を分散した導電性インク等を用いることができる。特にフレキシブル電子ペーパー等に用いる場合、各電極は導電性高分子および炭素粒子、銀粒子等を分散した導電性インク等であるものが基板との熱膨張をそろえ易く好ましい。
これら各電極、ゲート絶縁層の形成方法は特に限定はされないが有機材料の場合、電解重合法、キャスティング法、スピンコート法、浸漬コート法、スクリーン印刷法、マイクロモールド法、マイクロコンタクト法、ロール塗布法、IJ法、LB法等で形成することができる。また、用いる材料により真空蒸着法、CVD法、電子ビーム蒸着法、抵抗加熱蒸着法、スパッタ法等も有効な形成方法である。また、これらはフォトリソグラフ法およびエッチング法により所望の形状にパターニングすることができる。その他、ソフトリソグラフ、IJ法も有効なパターニング方法である。また、必要に応じて各電極からの引出し電極や保護膜等を形成することができる。
さらに、本発明に用いる基板は特に限定されないが、例えばガラス、石英等の無機材料のほかアクリル系、ビニル系、エステル系、イミド系、ウレタン系、ジアゾ系、シンナモイル系等の感光性高分子化合物、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン等の有機材料、有機無機ハイブリッド材料を用いることができる。また、これらの材料を2層以上積層させて用いることもでき、絶縁耐圧を上げる目的で効果がある。
以下、実施例を示し本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1
図1に本発明の実施例1における、溶液塗布前の有機薄膜トランジスタの構成を示す。
以下に図1の作製手順の例を示す。絶縁基板上8に、Alを成膜後、チャネル長(配線幅)20μmのゲート電極11、12を、フォトリソグラフィ法とエッチング法にてパターン化し、その後、絶縁膜2としてプラズマCVD法によりSiO2 (100nm)形成する。さらに、金ペーストによるソース・ドレイン両電極31、32、41、42を、電極幅50μm、チャネル幅5mm、かつ、素子分離領域91、92、93における電極間隔が少なくとも20μm以上となるようにスクリーン印刷法にて作製する。それをOTS(オクタデシルトリクロロシラン)のクロロホルム溶液(0.05mol/l)中に24時間浸漬し、取り出した後、100℃で6時間乾燥することで、OTSの単分子膜を、チャネル領域の絶縁膜上に51、52とともに、素子分離領域の絶縁膜上に51’、52’、53’を形成する。前記OTSが形成された領域の内、チャネル領域上を布でこする事で、配向処理としてラビングを行う。
有機半導体材料は以下に示すポリ−3−ヘキシルチオフェンを用い、溶媒としてクロロベンゼンを用いる。
Figure 2006114850
本実施例で、前記絶縁膜上のチャネル領域は、OTS処理により表面エネルギーが低下するため、前記有機半導体材料のクロロベンゼン溶液に対し非親和性となる。一方、ソース・ドレイン電極上は、前記溶液に対し親和性である。
前記チャネル領域を含め、前記ソース・ドレイン電極を覆うことができる量の前記溶液をIJ法にて吐出し、前記溶液の液滴6を形成する(図2)。その後、150℃、1時間の乾燥を行い、前記有機半導体材料の薄膜7を形成する(図3)。本薄膜7は、前記ラビング処理により、前記基板に平行な平面内に、秩序構造を備え、電気伝導度の異方性を有する。
本実施例では、前記有機半導体の溶液に対し親和性である前記ソース・ドレイン電極が液滴を保持する為、前記チャネル領域の前記溶液に対する非親和性に関わらず、前記チャネル領域上に溶液を保持し、薄膜を形成することができる。さらに、前記薄膜の電気伝導度が高い方向と、前記ソース・ドレイン電極を結ぶ方向が平行になるようにラビングを行う。これにより、良好なトランジスタ特性が得られる。
さらに、前記ソース・ドレイン電極の外側に前記溶液に対し非親和性であり、前記溶液が広がりにくく、面積の広い素子分離領域があるため、前記ソース・ドレイン電極幅が狭い場合でも、前記チャネル領域の前記溶液に対する非親和性に関わらず、前記チャネル領域上に溶液を保持し、薄膜を作製することができる。従って、トランジスタ全体のサイズを従来よりも小さくできる為、高集積化が可能となる。
実施例2
図4に本発明の実施例2における、溶液塗布前の有機薄膜トランジスタの構成を示す。
実施例2は、前記実施例1で使用したSiO2 絶縁膜に代え、ポリテトラフルオロエチレン(poly−tetrafluoroethylene:PTFE)を絶縁膜2’として用いたものである。本実施例において、前記PTFEをフッ素系溶媒に溶解した溶液を、スピンコート法にて前記Si基板上に塗布し、100℃、30分の焼成を行うことで絶縁膜が得られる。前記絶縁膜が形成された領域の内、チャネル領域上を布でこする事で、配向処理としてラビングを行う。本PTFE絶縁膜は、前記ポリ−3ヘキシルチオフェンのクロロベンゼン溶液に対し、非親和性となる。
従って、非親和性である絶縁膜上の半導体薄膜の形成を、前記実施例1と同様な方法で行うことで、有機薄膜トランジスタが製造でき、良好なトランジスタ特性が得られる。
実施例3
図5に本発明の実施例3における、溶液塗布前の有機薄膜トランジスタの構成を示す。
本実施例は、溶液塗布時において、前記チャネル領域の表面高さを、前記ソース・ドレイン電極よりも低くしたものである。このような構成をとることで、より、前記チャネル領域上に溶液を保持しやすくなる為、信頼性の高いプロセスが可能であり、トランジスタサイズも小さくできる。
実施例4
図6に本発明の実施例4における、溶液塗布前の有機薄膜トランジスタの構成を示す。
以下に図6の作製手順の例を示す。絶縁基板上8に、Alを成膜後、チャネル長(配線幅)20μmのゲート電極11、12とともに、前記チャネル長よりも広いトランジスタ間の領域である部分にAlを残し、素子(トランジスタ)分離領域91、92、93をフォトリソグラフィ法とエッチング法にてパターン化し、その後、絶縁膜2としてプラズマCVD法によりSiO2 (100nm)形成する。さらに、金ペーストによるソース・ドレイン両電極31、32、41、42を、電極幅50μm、チャネル幅5mmであり、最上部の位置は、前記絶縁膜の表面位置と同じ程度となるようにスクリーン印刷法にて作製する。それをOTSのクロロホルム溶液(0.05mol/l)中に24時間浸漬し、取り出した後、100℃で6時間乾燥することで、OTSの単分子膜を、チャネル領域の絶縁膜上51、52とともに、素子分離領域の絶縁膜上51’、52’、53’に形成する。前記OTSが形成された領域の内、チャネル領域上を布でこする事で、配向処理としてラビングを行う。
前記有機半導体材料溶液として、前記ポリ−3−ヘキシルチオフェンのクロロベンゼン溶液を用いる。
本実施例でも、前記絶縁膜上のチャネル領域は、前記OTS処理により表面エネルギーが低下するため、前記有機半導体のクロロベンゼン溶液に対し非親和性となる。一方、ソース・ドレイン電極上は、前記溶液に対し親和性である。
前記チャネル領域を含め、前記ソース・ドレイン電極を覆うことができる量の前記溶液をIJ法にて吐出すことで前記溶液の液滴を形成する。
本実施例では、前記実施例1と同様に、前記有機半導体の溶液に対し親和性である前記ソース・ドレイン電極が液滴を保持する為、
前記チャネル領域の前記溶液に対する非親和性に関わらず、前記チャネル領域上に溶液を保持し、薄膜を作製することができる。
さらに、本実施例では、プロセス工程を追加することなく、前記溶液塗布時において、前記ソース・ドレイン電極の表面が、前記素子分離領域と同じ高さとなるため、前記実施例に比べ、前記溶液が素子分離領域に広がりにくく、パターン性を高めることができる。
実施例5
図7に本発明の実施例5における、溶液塗布前の有機薄膜トランジスタの構成を示す。
以下に図7の作製手順の例を示す。絶縁基板上8に、Alを成膜後、チャネル長(配線幅)20μmのゲート電極11、12を、フォトリソグラフィ法とエッチング法にてパターン化する。さらに、前記基板上に絶縁性のレジストを、前記Alと同じ程度の厚さで塗布し、前記チャネル長よりも広いトランジスタ間の領域である素子(トランジスタ)分離領域91、92、93を、フォトリソグラフィ法とエッチング法にてパターン化し、200℃で30分乾燥する。その後、絶縁膜2としてプラズマCVD法によりSiO2 (100nm)形成する。さらに、金ペーストによるソース・ドレイン両電極31、32、41、42を、電極幅50μm、チャネル幅5mmであり、最上部の位置は、前記絶縁膜の表面位置と同じ程度となるようにスクリーン印刷法にて作製する。それをOTSのクロロホルム溶液(0.05mol/l)中に24時間浸漬し、取り出した後、100℃で6時間乾燥することで、OTSの単分子膜を、チャネル領域の絶縁膜上51、52とともに、素子分離領域の絶縁膜上51’、52’、53’に形成する。前記OTSが形成された領域の内、チャネル領域上を布でこする事で、配向処理としてラビングを行う。
前記有機半導体材料溶液として、前記ポリ−3−ヘキシルチオフェンのクロロベンゼン溶液を用いる。
本実施例でも、前記絶縁膜上のチャネル領域は、前記OTS処理により表面エネルギーが低下するため、前記有機半導体のクロロベンゼン溶液に対し非親和性となる。一方、ソース・ドレイン電極上は、前記溶液に対し親和性である。
前記チャネル領域を含め、前記ソース・ドレイン電極を覆うことができる量の前記溶液をIJ法にて吐出すことで前記溶液の液滴を形成する。
本実施例では、実施例4と同様に、パターニング性を高めることができ、かつ、寄生容量を抑えることができる。
実施例6
図8に本発明の実施例6における、溶液塗布前の有機薄膜トランジスタの構成を示す。
本実施例は、前記実施例4において、溶液を塗布する際、前記ソース・ドレイン電極の表面よりも、前記素子分離領域の高さを高くしたものである。これにより、前記素子分離領域に溶液が塗布されるのをより妨げることができる為、パターニング性を高めることができる。
実施例7
図9に本発明の実施例7における、溶液塗布前の有機薄膜トランジスタの構成を示す。
本実施例は、前記実施例3と前記実施例4を組み合わせたものであり、より高いパターニング性を期待できる。
実施例8
図10に本発明の実施例8における、溶液塗布前の有機薄膜トランジスタの構成を示す。
本実施例は、前記実施例3、5、7を組み合わせたものであり、より高いパターニング性を期待できる。
実施例9
前記ゲート電極が前記ソース・ドレイン電極の下に広がっている構成に、前記実施例を適用できる。
図11に本発明の実施例9における、溶液塗布前の有機薄膜トランジスタの構成を示す。その作製手順は、前記実施例1と同じである。
また、本実施例は、図12に示すように、前記素子分離領域に絶縁性レジストにより構造を持たせることで、実施例8と同じ効果を得ることができる。
実施例10
前記実施例1から9におけるラビング処理に代わり、前記有機半導体材料の溶液の溶媒を蒸発させ、薄膜を形成する際に、磁場を印加する事で、秩序構造を備える前記有機半導体薄膜を形成することができる。本実施例においても、前記ソース・ドレイン電極を結ぶ方向に高い電気伝導度を有するように、前記有機半導体薄膜の秩序構造を制御する事で、良好なトランジスタ特性が得られる。
以上の実施例は、スピンコート法やキャスティング法により前記溶液を基板上に均一に塗布した場合でも、前記素子分離領域の前記溶液に対する非親和性を利用することで、IJ法を用いることなく、前記チャネル領域と前記ドレイン・ソース領域のみに、前記溶液を選択的に配置することが可能である。
また、以上の実施例では、ラビング法による配向処理、又は、溶媒蒸発時に磁場を印加する事によって、秩序構造を備えた前記有機半導体薄膜を形成したが、光配向等の配向処理や、溶液蒸発時に電場、熱、応力等を印加する手段によっても、秩序構造を備えた前記有機半導体薄膜を形成することができる。前記手段は、組み合わせる事で、前記秩序構造の秩序性を高めることも可能である。また、前記秩序構造を備える有機半導体薄膜の内、前記基板に平行な面内において秩序構造を備える有機半導体薄膜では、電気伝導度の異方性を有する為、前記ソース・ドレイン電極を結ぶ方向と平行に電気伝導度が高くなるように秩序構造を制御する事で、有機薄膜トランジスタの電流能力を高めることできる。
さらに、以上の実施例では、有機トランジスタのチャネル領域が前記溶液に対し非親和性で、前記チャネル領域を挟んだソース・ドレイン電極が前記溶液に対し親和性を持つ領域であった。より一般的な有機薄膜を用いる電子デバイスにおいても、前記溶液に対し非親和性を持った薄膜を作製したい領域を、前記溶液に対し親和性を持つ領域で囲むように形成することで、上記実施例と同じ結果が得られる。
本発明は、有機半導体材料の溶液に対し、非親和性である領域上に秩序構造を備える前記有機半導体の薄膜を選択的に形成でき、またIJ法と組み合わせることで、より容易、かつ材料の消費を抑えて、有機半導体の薄膜を選択的に形成できるようになるので、安価なフラットパネルディスプレイのバックプレーンの製造等に利用することができる。
本発明の実施例1の薄膜の形成方法の構成を示す概略図である。 本発明の実施例1の溶液を吐出時の構成を示す概略図である。 本発明の実施例1の薄膜形成後の構成を示す概略図である。 本発明の実施例2の薄膜の形成方法の構成を示す概略図である。 本発明の実施例3の薄膜の形成方法の構成を示す概略図である。 本発明の実施例4の薄膜の形成方法の構成を示す概略図である。 本発明の実施例5の薄膜の形成方法の構成を示す概略図である。 本発明の実施例6の薄膜の形成方法の構成を示す概略図である。 本発明の実施例7の薄膜の形成方法の構成を示す概略図である。 本発明の実施例8の薄膜の形成方法の構成を示す概略図である。 本発明の実施例9の薄膜の形成方法の構成を示す概略図である。 本発明の実施例9の薄膜の形成方法の構成を示す概略図である。 本発明のチャネル領域、ソース・ドレイン電極、素子分離領域の配置例を示す概略図である。 本発明のチャネル領域、ソース・ドレイン電極、素子分離領域の他の配置例を示す概略図である。 本発明のチャネル領域、ソース・ドレイン電極、素子分離領域の他の配置例を示す概略図である。 本発明の薄膜の形成方法の構成を示す概略図である。 本発明の薄膜の形成方法の溶液を吐出時の構成を示す概略図である。 本発明の薄膜形成後の構成を示す概略図である。 本発明のソース・ドレイン電極形成後の構成を示す概略図である。
符号の説明
11,12 ゲート電極
2 ゲート絶縁膜
2’ 有機材料により形成したゲート絶縁膜
31,32 ソース電極(対溶液親和性領域)
41,42 ドレイン電極(対溶液親和性領域)
51,52 チャネル領域のOTS単分子膜(対溶液非親和性領域)
51’,52’,53’ 素子分離領域のOTS単分子膜(対溶液非親和性領域)
61,62 有機半導体材料溶液
71,72 有機半導体薄膜
8 絶縁基板
9 素子分離領域
91,92,93 Alにより形成した素子分離領域
91’,92’,93’ レジスト材料により形成した素子分離領域
101,102,103,104 対溶液親和性領域

Claims (12)

  1. 絶縁性基板上に有機半導体薄膜材料の溶液を塗布した後、前記溶液から溶媒を蒸発させることにより、前記基板上に有機半導体薄膜を形成する方法において、前記基板上に前記溶液に対し非親和性である第一の領域と、前記第一の領域を挟み又は囲むように配置した前記溶液に対し親和性である第二の領域と、前記第二の領域の周囲に前記溶液に対し非親和性である第三の領域からなる組を複数備え、前記溶液を前記第一の領域と、少なくとも前記第二の領域の一部を覆う領域に塗布した後、前記溶媒を蒸発させ、前記第一の領域に秩序構造を備える前記有機半導体薄膜を形成することを特徴とする薄膜の形成方法。
  2. 前記有機半導体薄膜は、前記基板に平行な面内において秩序構造を備え、電気伝導度に異方性を有することを特徴とする請求項1に記載の薄膜の形成方法。
  3. 前記第一の領域に配向処理を施すことを特徴とする請求項1又は2に記載の薄膜の形成方法。
  4. 前記溶媒を蒸発させる際に、電場、磁場、熱、或いは、応力を印加することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の薄膜の形成方法。
  5. 前記各組における前記第二の領域の面積は、前記第一の領域の面積より広いことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の薄膜の形成方法。
  6. 前記基板上に前記溶液を塗布する際に、各組における前記第一の領域の表面が、前記第二の領域の表面よりも低い位置にあることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の薄膜の形成方法。
  7. 前記第一の領域を挟み又は囲むように配置した前記第二の領域間の最近接距離と、異なる前記第一、第二、第三の領域を備えた組に属する前記第二の領域間の最近接距離との関係が、前者に比べ、後者の方が少なくとも2倍以上大きいことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の薄膜の形成方法。
  8. 前記基板上に前記溶液を塗布する際に、各組における前記第二の領域の表面が、前記第三の領域の表面よりも低い位置にあることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の薄膜の形成方法。
  9. 前記溶液の塗布をインクジェット法により行うことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の薄膜の形成方法。
  10. 基板上にゲート電極、絶縁膜、ソース電極およびドレイン電極を有する有機薄膜トランジスタの製造方法において、前記第一の領域がゲート電極に積層した絶縁膜、前記第二の領域がソース電極およびドレイン電極である基板上に、前記請求項1乃至9のいずれかに記載の方法にて有機半導体薄膜を形成する工程を有する事を特徴とする有機薄膜トランジスタの製造方法。
  11. 前記絶縁膜の非親和性が前記絶縁膜上にシランカップリング剤による単分子膜を形成したことで生じることを特徴とする請求項10に記載の有機薄膜トランジスタの製造方法。
  12. 前記溶液がチオフェン環を有する高分子半導体材料の溶液であることを特徴とする請求項10又は11に記載の有機薄膜トランジスタの製造方法。
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