JP2006113818A - 球状力覚呈示装置 - Google Patents

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勇一 妻木
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Abstract

【課題】 作業領域に制限がなく作業効率の高い力覚呈示装置を提供すること。
【解決手段】 球状力覚呈示装置10は、力覚呈示のためのインタフェースである自由回転できる球体1と、球体1を下方から支持する支持体2と、および球体1を回転させるための三基の駆動部3とからなり、駆動部3はモータ4とこれに接続し球体1と接するように設けられるホイール5とからなり、球体1を3自由度駆動できる。ホイール5としてはオムニホイールを用いることができる。支持体2は、略直立する支柱の上部に球体1との摩擦の小さい小球を設けた構成とすることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は球状力覚呈示装置に係り、特に、計算機上に構築された仮想世界の力・モーメントや遠隔地にあるロボットが感じる力・モーメントを操作者に提示するデバイスとして操作性・作業効率に優れた球状力覚呈示装置に関する。
力覚呈示装置とは、操作者の手の力・運動情報を計算機に伝え、計算機上に構築された仮想の物体にあたかも触れているかのような『手応え』や、遠隔地にあるロボットが感じる力・モーメントを操作者に呈示する装置である。従来、装置の自由度、インタラクションの方式、力覚呈示機構等が異なる多種多様な力覚呈示装置が、研究室レベルで開発され、また少数は市販もされている。
また、計算機等ディジタル機器のポインティング・デバイスとして多用されているトラックボールを用い、これを能動的に駆動して力覚呈示機能を持たせることとした提案なども、従来なされている(後記特許文献)。
特開平8−305490号公報「反力出力型2次元座標入力装置」。要約、特許請求の範囲、図1。 特開平9−282089号公報「反力提示装置付き球状指示入力装置」。要約、特許請求の範囲、図1。求の範囲、図1。
しかし従来の力覚呈示装置は、機構的な制約によって作業領域が限定されていた。作業領域が狭いこれらの装置では、その縁に近づくと作業を一時中断しなくてはならず、操作性が限られ、作業効率の点で問題があった。トラックボールを能動的に駆動する例(上記特許文献等)もあるが、2自由度のものしか存在しない上、トラックボールを一定の位置に保持するために操作者が触れる球の露出部領域が限定されており、依然、操作性に問題がある。
一方、ジョイスティック等の速度制御型の装置では、位置は視覚によってしか認識できず、臨場感を得ることが難しい上、姿勢運動に関しては操作しにくいとう欠点もある。
また、3自由度駆動に関しては、球状モータを使用することにより実現可能ではあるが、如何せん装置が大がかりとなってしまい、また操作者が触れる表面の領域の大きさには限界があり、これも問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、これら従来技術の欠点を解消し、作業領域に制限がなく作業効率の高い力覚呈示装置を提供することである。加えて、3自由度駆動の可能な力覚呈示装置を提供することである。さらには、そのような装置において、インタフェースの安定保持、装置小型化を可能とする力覚呈示装置を提供することである。
本願発明者は上記課題について検討した結果、操作者とのインタフェースに「3自由度の回転が可能な球」を用い、さらにこれを駆動する手段、球体を一定位置に固定する手段および安定化させる手段を構成することによって上記課題の解決が可能であることを見出し、本発明に至った。すなわち、上記課題を解決するための手段として本願で特許請求される発明は、以下のとおりである。
(1) 力覚呈示のためのインタフェースである球体と、該球体を下方から支持する支持体と、および該球体を駆動するための駆動部とからなる球状力覚呈示装置であって、該駆動部は該球体を3自由度駆動することを特徴とする、球状力覚呈示装置。
(2) 前記駆動部は、モータと、該モータに接続しかつ前記球体に接して設けられて該球体にモータの回転を伝動するホイールからなることを特徴とする、(1)に記載の球状力覚呈示装置。
(3) 前記ホイールは、前記球体を3自由度駆動するために三基設けられていることを特徴とする、(2)に記載の球状力覚呈示装置。
(4) 前記ホイールは、その駆動方向における摩擦が非駆動方向における摩擦よりも大きいものであり、該非駆動方向における摩擦は前記球体をインタフェースとして用いる際の回転運動に支障がない程度のもの、もしくは滑動可能なものであることを特徴とする、(1)ないし(3)のいずれかに記載の球状力覚呈示装置。
(5) 前記ホイールはオムニホイールであることを特徴とする、(4)に記載の球状力覚呈示装置。
(6) 前記オムニホイールは、複数の樽形ローラからなる輪がシャフトに二組隣接して周設されてなり、各輪はそれを構成する該樽形ローラが相互にずれた配置となるよう角度差を有して配設されており、それによって該樽形ローラのうちの1個が常に前記球体に接していることを特徴とする、(5)に記載の球状力覚呈示装置。
(7) 前記オムニホイールは、各輪が隣接するように、各樽形ローラを連結保持するローラ土台部がいずれも、軸受側に設けられていることを特徴とする、(6)に記載の球状力覚呈示装置。
(8) 前記球体の直下方には、該球体の回転運動を妨げることなく該球体を一定位置に保持するための球体位置固定手段が設けられ、該球体位置固定手段は該球体を下方へと減圧吸引するものであることを特徴とする、(1)ないし(7)のいずれかに記載の球状力覚呈示装置。
(9) 前記球体にはその表面に及ぶ磁性体領域が設けられており、該球体の直下方には、該球体の回転運動を妨げることなく該球体を一定位置に保持するための球体位置固定手段が設けられ、該球体位置固定手段は該球体を下方へと磁力にて吸引するものであることを特徴とする、(1)ないし(7)のいずれかに記載の球状力覚呈示装置。
(10) 前記球体の内部には、該球体が前記支持体から外れることを防止するための、液体もしくは固体からなる重心低下手段が設けられていることを特徴とする、(1)ないし(9)のいずれかに記載の球状力覚呈示装置。
(11) 前記球体の回転を検出するための位置検出センサが設けられていることを特徴とする、(1)ないし(10)のいずれかに記載の球状力覚呈示装置。
(12) 前記位置検出センサは、3自由度測定を行うために二以上設けられていることを特徴とする、(11)に記載の球状力覚呈示装置。
すなわち本発明の力覚呈示装置は、作業領域に制限をなくするという上記課題解決のために、球状のインタフェースを用いることを基本とする。そして、簡易な構造によって3自由度駆動を実現するために、駆動方向と非駆動方向で摩擦が異なるホイールとモータを一つの組とし、これを3組用いる手段を開示するものである。また、球体を一定位置に保持するために,空気を吸引する方法と磁力を用いる方法をも提示するものであり、これにより、インタフェースの露出部を大きく取ることが可能となり、さらに高い操作性・作業効率を得ることができる。
本発明の力覚呈示装置は上述のように構成されるため、これによれば、装置操作の際の作業領域の制限をなくすることができ、作業効率を高めることができる。加えて、3自由度駆動を実現でき、また、インタフェースの安定保持、装置小型化を可能とすることができる。さらに、球状のインタフェースを用いることによって、手先だけでなく手のひらに対しても力感覚や触った感覚を呈示することができる。そして、球体を固定するための機構を小さくできることによって、インタフェースの露出部を大きく取ることができ、操作性を一層高めることができる。
以下、本発明を図面により詳細に説明する。
図1は、本発明の球状力覚呈示装置の構成を示す側面視の説明図である。また、
図2は、駆動部を三基有する場合の図1の本発明球状力覚呈示装置の平面視の説明図である。これらに図示するように本装置10は、力覚呈示のためのインタフェースである自由回転できる球体1と、該球体1を下方から支持する支持体2と、および該球体1を回転させるための駆動部3とからなり、該駆動部3は該球体を3自由度駆動できることを、主たる構成とする。該支持体2は、直立ないし略直立する支柱の上部に該球体1との摩擦の小さい小球を設けた構成をとることができる。
かかる構成により本力覚呈示装置10は、インタフェースたる球体1は該支持体2によって下方から回転可能に支持されており、該球体1は該駆動部3によって3自由度駆動がなされ、本装置10の操作者はその手において該球体1を通して、該駆動部3によって伝えられる計算機上構築の仮想世界やあるいは遠隔操作されるロボット等において存在する力・モーメントが、触覚として力覚呈示される。インタフェースとして機能する球体1の作業領域は、該支持体2に支持されかつ該駆動部3と接触して全方向回転自在に設けられる球面の全体に及ぶために無限であり、しかも該支持体2および該駆動部3が該球体1に接触する部位は該球体1の底部付近にとどまるため、インタフェースを操作するための露出部領域も広く確保される。
図1、2に示すように前記駆動部3は、モータ4と、該モータ4に接続しかつ前記球体1に接して設けられて該球体1にモータ4の回転を伝動するホイール5から構成することができる。かかる構成により該駆動部3では、本装置10が力覚呈示する力・モーメントは該モータ4によって該ホイール5の回転として伝動され、その回転が接触する該球体1に伝動され、力覚呈示がなされる。本発明装置10のインタフェースは球体1であるため、手先だけではなく手のひら全体で包むように該球体1に接することにより、手のひらでも力覚呈示を受けることができる。
さらに図2に示すように本球状力覚呈示装置10は、前記駆動部3が、すなわち前記ホイール5が、前記球体を3自由度駆動するために三基設けられる構成とすることができる。かかる構成により、インタフェースたる球体1における3自由度の回転が簡易に実現される。図示するように三基の駆動部3は、等間隔(等角度)に配設することができる。
図3は、本発明球状力覚呈示装置10に係るホイール例の基本的な特性についての説明図である。図示するように前記ホイール5としては、その駆動方向における摩擦が非駆動方向における摩擦よりも大きく(High friction)、該非駆動方向における摩擦は前記球体1をインタフェースとして用いる際の回転運動に支障がない程度もしくは滑動可能(Low friction)なものを用いることとすることができる。かかる構成により、該ホイール5は、その駆動方向においては前記球体1との間の有効な摩擦によって、相互にスリップすることなく該ホイール5の回転が該球体1に正しく伝動される。一方その非駆動方向においては該球体1との間に、回転に支障のあるような摩擦を生じず、それにより、他の駆動部における回転の伝動の障害となることがない。
かかる摩擦発生態様の異方性は、たとえば、該ホイール5表面に特定方向の凹凸形状を形成したり、後述するオムニホイールを用いることによって構成することができる。
図4は、本発明球状力覚呈示装置のホイール例について二方向から示す説明図である。また、
図5は、図4のホイールを駆動部に用いた本発明球状力覚呈示装置例の側面視の説明図である。
図4に示すように前記ホイールとしては、オムニホイールを好適に用いることができる。ここでオムニホイールは、図3のホイールと同様に、その駆動方向における摩擦が非駆動方向における摩擦よりも大きく(High friction)、該非駆動方向における摩擦は前記球体をインタフェースとして用いる際の回転運動に支障がない程度もしくは滑動可能(Low friction)なように構成される。
図4、5に示すように本球状力覚呈示装置101においては、該オムニホイールが、複数の樽形ローラ51からなる輪がシャフトに二組隣接して周設されてなる構造を有し、各輪はそれを構成する該樽形ローラ51が相互にずれた配置となるよう角度差を有して配設されており、それによって該樽形ローラ51のうちの1個が常に前記球体1に接しているように構成することができる。
かかる構成により、オムニホイールは、該樽形ローラ51からなる輪(ホイール)回転方向に対してのみ力を伝達し、回転方向に対して垂直方向に働く力に対しては影響を与えない。前記駆動部のホイールをオムニホイールとし、これを三基用いることによって、3自由度の回転を該球体1に対して与えることができる。
図示するようにオムニホイールの具体的構成としては、計8個の樽形ローラ51を用いて各輪をそれぞれ4個ずつの樽形ローラ51にて構成し、各輪は45°ずつずらしたものとすることができる。これにより8個の樽形ローラ51のうちの1個が、必ず該球体1に接するようにすることができる。
図4、5において本球状力覚呈示装置101においては、前記オムニホイールは、前記樽形ローラ51からなる各輪がその間に介在するものなしに隣接できるように、各樽形ローラ51を連結保持するローラ土台部53を、いずれも軸受54、54側に設けることとすることができる。かかる構成により、各輪は相互に隣接して、あるいは双方間の間隔を狭めて配置することができ、いずれか一方の該球体1への常時接触が容易になされる。
図6は、球体位置固定手段を備えた本発明球状力覚呈示装置の構成例を示す側面視の説明図である。図示するように本装置102では、前記球体1の直下方に該球体1の回転運動を妨げることなく該球体を一定位置に保持するための球体位置固定手段として、該球体1を下方へと減圧吸引Vする吸気ロートを備えた球体位置固定手段61を用いることができる。かかる構成により、該球体1は該球体位置固定手段61によって下方に減圧吸引Vされるため、減圧吸引力および該球体1にかかる重力の合力を超える力によってこれを上方に引く力が作用しない限り該球体1は上方へ移動することはなく、また側方等へ移動することもなく、前記支持体2によって支持される位置において回転運動を妨げることなく安定的に保持され、それにより、該球体位置固定手段61が作動している限り、操作者の手による操作可能状態を安定的に継続することができる。
また、該球体位置固定手段61による該球体1の位置保持に必要な球面上の表面積は少なくてすむため、本発明が有する力覚呈示装置を小型化可能とする効果をさらに高くすることができる。
図7は、球体位置固定手段を備えた本発明球状力覚呈示装置の別の構成例を示す側面視の説明図である。図示するように本装置103は、前記球体1にその表面に及ぶ磁性体領域16を設けることとし、該球体1の直下方には、該球体1の回転運動を妨げることなく該球体を一定位置に保持するための球体位置固定手段として、該球体1を下方へと磁力にて吸引するもの62を用いる構成をとることができる。かかる構成により、該球体1の該磁性体領域16は該球体位置固定手段62によって下方に磁力吸引されるため、磁力による吸引力および該球体1にかかる重力の合力を超える力によってこれを上方に引く力が作用しない限り該球体1は上方へ移動することはなく、また側方等へ移動することもなく、前記支持体2によって支持される位置において回転運動を妨げることなく安定的に保持され、それにより、該球体位置固定手段62が作動している限り、操作者の手による操作可能状態を安定的に継続することができる。
また、該球体位置固定手段62による該球体1の位置保持に必要な球面上の表面積は少なくてすむため、本発明が有する力覚呈示装置を小型化可能とする効果をさらに高くすることができる。
図8は、重心低下手段を備えた本発明球状力覚呈示装置の構成例を示す側面視の説明図である。このうち、図8(O)に図示するように本装置104には、前記球体1の内部を空洞とし、そこに、該球体1が前記支持体2から外れることを防止するための、液体からなる重心低下手段64を封入することができる。かかる構成により、該球体1はその回転駆動に支障を及ぼすことなくその重心が低く抑えられ、該支持体2から外れにくくなる。図6、7に示したような球体位置固定手段61等と併用することによりその効果とも相俟って、該球体1の位置保持は一層安定し、本発明球状力覚呈示装置の操作性はさらに高まり、また装置の小型化にも有利である。
図8(A)、(B)のように本装置104A等では、液体に替えて、該球体1の回転に合わせて該球体1の内壁面に沿って滑動または転動できる、可動性の固体すなわちおもりを用いた該重心低下手段65A等を用いてもよい。おもりとしては、たとえば、球状(65A)、切断球状(65B)のもの等を用いて、上述した液体(64)と同等の作用効果を好適に得ることができる。
力覚呈示装置としてより良い制御を行うためには、球体の回転量を検知できることが望ましい。それは、駆動部のホイールの回転量をモータに付設されるエンコーダを用いて測定することも可能である。しかしながらそれに関わらず、該球体の回転を検出するための位置検出センサを、たとえば支持体に近接した位置などに、適宜、別途設けることもできる。この場合、該位置検出センサは、3自由度測定を行うために二以上設けることも、もちろん可能である。
すなわち、以上述べた本発明球状力覚呈示装置によれば、支持体とインタフェースたる球体の摩擦は充分小さいため、該球体は自由に回転することができる。また、該球体の下にはホイールとモータからなる3組の駆動装置を配置することができ、該モータを駆動することによって該ホイールが回転し、該ホイールの回転方向に駆動力が伝わって、これと接している該球体が回転する。該ホイールの非駆動方向の摩擦は充分小さいものとすることができるため、他の駆動部に係るモータの回転力を妨げることはない。結局、3個のモータの合力方向の回転が球の運動として該球体に実現され、しかも球体表面すべての領域を作業領域とする、作業領域無制限の力覚呈示装置を実現することができる。
また球体位置固定手段を設けることにより、該球体は装置の下部構造(土台部)方向に吸引され、吸引力および球体の重力を超える力を上方向に加えない限り、該球体は該支持体、土台部から外れることがない。さらに、該球体の内部に液体もしくは固体による重心低下手段を設けることにより、該球体自体の重心位置が低く抑えられ、該球体を、支持体、土台部から外れにくくすることができ、インタフェースを安定的に保持でき、操作性を高めることができる。
以下、本発明の実施例について図を用いつつ説明する。
<実施例1 プロトタイプ>
インタフェースたる球体は、オムニホイールとDCモータを3組用いた駆動部構成により駆動することとした。つまり、駆動方向には大きな摩擦が発生し、非駆動方向には小さな摩擦しか働かないホイールとモーターを一組として、これを3組配置することにより,球を3自由度で駆動することとした。以下の説明では、本発明球状力覚呈示装置のうち、インタフェースたる球体を除く下部の構造を土台構造ともいう。
本例のオムニホイールは、直径20mm、幅14.5mmであり、2個の軸受部品、ゴム製の樽形ローラおよびシャフトから構成した。樽形ローラは8個を用い、4個ずつで1つの輪、計2個の輪を形成した。各輪は相互に45°ずらして配置し、8個の樽形ローラのうち必ず1個が球体に接するように構成した。また、両輪の間隔をできるだけ狭くするために、樽形ローラを保持するローラ土台部は、ローラの外側に配置した。
駆動部構成については、バックドライバビリティを確保するために、減速機として1:2:2のプーリを用いてベルト駆動することとした。各駆動部は120°間隔で配置するとともに、鉛直軸から30°傾けた位置に設けた。インタフェースとなる球体としては、直径57.1mm、重さ170gのビリヤード用ボールを用いた。オムニホイールは実施例1と同様に構成した。また、底部には6軸の力トルクセンサを配置した。
図9は、本発明実施例1の力覚呈示装置の構成を示す斜視図である。また、
図10は、カバーをかけた状態の実施例1の力覚呈示装置の外観を示す斜視図である。カバー9aをかけた状態でも本球状力覚呈示装置105は、球体1aの表面が充分に露出しており、広い作業領域を維持することができた。力トルクセンサ8aから伝達される力・モーメントは、モータ4aおよびオムニホイールからなる駆動部により良好に球体1aに伝達され、簡易な構造によって3自由度の回転が球体1a上に実現できた。
<実施例2>
実施例1に基づき、さらに若干の改変を施して実施例2の球状力覚呈示装置を作製した。ここで、球体を保持する方法は、従来のトラックボールのように球体の最大径(直径)を挟み込んで行うのではなく、できる限り求体表面を広く露出させることができるように、3箇所の支持体と、直下から球体を減圧吸引できるような吸気ロートを用いて行うこととした。
図11は、本発明実施例2の力覚呈示装置のインタフェースを除く土台構造の上面図である。
図12は、図11に示した実施例2の土台構造の斜視図である。これらに図示するように本例では、駆動部3aはモータおよびそれと同軸上に連設されたオムニホイール5aとから構成した三基を、土台部中央に設けられる球体位置固定手段(吸気ロート)61aを中心にして等角度で均等に配置し、また支持体2aは各駆動部3a、3a間の略中央位置に計三基これも等角度で配置した。オムニホイール5aは、図4にて説明した構成を用いた。支持体2aは、直立する支柱上に小球を設けたものとし、該小球としては、摩擦係数が低くて球体の回転を妨害しにくく、トラックボール式マウスにも使用されているルビー球を用いた。各オムニホイール5aおよび各支持体2aの小球は、これら全てに接して球体を載置できるような立体的位置関係で配置した。
かかる構成の土台構造に球体を載置し、吸気ロート61aで下方吸引をすることによって、球体は容易には支持体2a上からは外れず、球体位置を安定的に保持することができた。また、モータ回転は円滑にオムニホイール5aに伝達され、駆動方向へのスリップがなく、かつ非駆動方向へは摩擦の障害がない状態で、球体を自由に回転させることができた。
図13は、実施例2の球状力覚呈示装置(カバーなし)の正六面図、また、
図14は、実施例2の球状力覚呈示装置(カバーをかけた状態)の正六面図である。これらに示されるように、本発明の球状力覚呈示装置はその機能のみならず外観的にも特徴を有するものである。
本発明の力覚呈示装置は上述のように構成されるため、作業領域を無制限とし、作業効率を高めることができ、3自由度駆動を実現でき、また、インタフェースの安定保持、装置小型化が可能であり、力覚呈示装置の用途拡大、利用拡大が充分に期待できる。したがって、産業上利用価値が高い発明である。
本発明の球状力覚呈示装置の構成を示す側面視の説明図である。 駆動部を三基有する場合の図1の本発明球状力覚呈示装置の平面視の説明図である。 本発明球状力覚呈示装置10に係るホイール例の基本的な特性についての説明図である。 本発明球状力覚呈示装置のホイール例について二方向から示す説明図である。 図4のホイールを駆動部に用いた本発明球状力覚呈示装置例の側面視の説明図である。 球体位置固定手段を備えた本発明球状力覚呈示装置の構成例を示す側面視の説明図である。 球体位置固定手段を備えた本発明球状力覚呈示装置の別の構成例を示す側面視の説明図である。 重心低下手段を備えた本発明球状力覚呈示装置の構成例を示す側面視の説明図である。 本発明実施例1の力覚呈示装置の構成を示す斜視図である。 カバーをかけた状態の実施例1の力覚呈示装置の外観を示す斜視図である。 本発明実施例2の力覚呈示装置のインタフェースを除く土台構造の上面図である。 図11に示した実施例2の土台構造の斜視図である。 実施例2の球状力覚呈示装置(カバーなし)の正六面図である。 実施例2の球状力覚呈示装置(カバーをかけた状態)の正六面図である。
符号の説明
1…球体
16…磁性体領域
2…支持体
3…駆動部
4…モータ
5…ホイール(オムニホイール)
51…樽形ローラ
53…ローラ土台部
54…軸受
61…球体位置固定手段(減圧吸引による)
62…球体位置固定手段(磁力吸引による)
64…重心低下手段(液体)
65A、65B…重心低下手段(固体)
10、101、102、103、104、104A、104B…力覚呈示装置
105…力覚呈示装置
1a…球体
2a…支持体
3a…駆動部
4a…モータ
45a…タイミングベルト
5a…オムニホイール
61a…球体位置固定手段(減圧吸引による)
8a…力トルクセンサ
9a…カバー
V…減圧吸引方向

Claims (12)

  1. 力覚呈示のためのインタフェースである球体と、該球体を下方から支持する支持体と、および該球体を駆動するための駆動部とからなる球状力覚呈示装置であって、該駆動部は該球体を3自由度駆動することを特徴とする、球状力覚呈示装置。
  2. 前記駆動部は、モータと、該モータに接続しかつ前記球体に接して設けられて該球体にモータの回転を伝動するホイールからなることを特徴とする、請求項1に記載の球状力覚呈示装置。
  3. 前記ホイールは、前記球体を3自由度駆動するために三基設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の球状力覚呈示装置。
  4. 前記ホイールは、その駆動方向における摩擦が非駆動方向における摩擦よりも大きいものであり、該非駆動方向における摩擦は前記球体をインタフェースとして用いる際の回転運動に支障がない程度のもの、もしくは滑動可能なものであることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の球状力覚呈示装置。
  5. 前記ホイールはオムニホイールであることを特徴とする、請求項4に記載の球状力覚呈示装置。
  6. 前記オムニホイールは、複数の樽形ローラからなる輪がシャフトに二組隣接して周設されてなり、各輪はそれを構成する該樽形ローラが相互にずれた配置となるよう角度差を有して配設されており、それによって該樽形ローラのうちの1個が常に前記球体に接していることを特徴とする、請求項5に記載の球状力覚呈示装置。
  7. 前記オムニホイールは、各輪が隣接するように、各樽形ローラを連結保持するローラ土台部がいずれも、軸受側に設けられていることを特徴とする、請求項6に記載の球状力覚呈示装置。
  8. 前記球体の直下方には、該球体の回転運動を妨げることなく該球体を一定位置に保持するための球体位置固定手段が設けられ、該球体位置固定手段は該球体を下方へと減圧吸引するものであることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載の球状力覚呈示装置。
  9. 前記球体にはその表面に及ぶ磁性体領域が設けられており、該球体の直下方には、該球体の回転運動を妨げることなく該球体を一定位置に保持するための球体位置固定手段が設けられ、該球体位置固定手段は該球体を下方へと磁力にて吸引するものであることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載の球状力覚呈示装置。
  10. 前記球体の内部には、該球体が前記支持体から外れることを防止するための、液体もしくは固体からなる重心低下手段が設けられていることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれかに記載の球状力覚呈示装置。
  11. 前記球体の回転を検出するための位置検出センサが設けられていることを特徴とする、請求項1ないし10のいずれかに記載の球状力覚呈示装置。
  12. 前記位置検出センサは、3自由度測定を行うために二以上設けられていることを特徴とする、請求項11に記載の球状力覚呈示装置。

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