JP2006112371A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】目標燃圧または負荷率の変化等により目標燃圧と実燃圧との偏差が過渡的に大きくなった場合には、フィードバック制御の積分項が無駄に更新されることを防止する。
【解決手段】実燃圧が目標燃圧になるように高圧燃料ポンプの吐出量をフィードバック制御するにあたり、目標燃圧の変化量(dlprreq)または負荷率の変化量(dlklfwd)が所定値以上となって目標燃圧と実燃圧との偏差が過渡的に変化したときには、フィードバック制御の積分項の更新を、前記過渡的な変化が発生した状態で算出したポンプデューティに応じた燃料吐出が完了するまで停止することで、目標燃圧と実燃圧との偏差が過渡的に大きくなったときの積分項の無駄な更新を防止して燃圧オーバーシュートを的確に抑制する。
【選択図】図6

Description

本発明は、燃焼室に燃料を直接噴射する直噴内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
一般に、燃焼室に燃料を直接噴射する筒内直噴内燃機関においては、燃料噴射弁に供給する燃料を高圧燃料ポンプで加圧して、燃料圧力を燃焼室内の圧力よりも高くすることにより燃料噴射を行うことが可能な値(目標燃圧)まで上昇させるようにしている。
このような燃料圧力の制御は、燃料配管内の実際の燃料圧力(以下、実燃圧という)と目標燃圧との偏差に基づいて算出される制御量に応じて、その実燃圧が目標燃圧に近づくように高圧燃料ポンプの吐出量(ポンプデューティ)をフィードバック制御することによって行われる。また、高圧燃料ポンプの駆動制御に用いられる上記制御量は、目標燃圧と実燃圧との偏差に応じて更新される積分項、及び、実燃圧と目標燃圧との偏差を「0」にすべく増減する比例項等から算出される。
このような高圧燃料ポンプのフィードバック制御において、内燃機関が高回転で運転され、高圧燃料ポンプの吐出量制御の算出周期よりも吐出行程の周期が短くなるときには燃圧のオーバーシュートが発生する。これを解消する方法として、高圧燃料ポンプの吐出行程の周期が短くなる高回転時にフィードバックゲインを小さくすることで、実燃圧のオーバーシュートを防止する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、直噴内燃機関の燃料噴射制御において、内燃機関の始動時など、要求される燃料噴射量が多いにも関わらず燃料圧力が低い状態のときには、高圧燃料ポンプの燃料吐出量を最大値近傍の値にして燃料圧力を速やかに目標燃圧まで上昇させている。このとき、燃料圧力を上昇させるべく積分項を大きくしても、燃料吐出量が増加しないことから燃料圧力が速やかに上昇せずに積分項が誤って過度に大きい値にされてしまう。この積分項は実燃圧が目標燃圧を超えて上昇した後に低下し始めるが、こうした積分項の低下はゆっくりであるため、積分項が誤って過度に大きくなってしまい、実燃圧が目標燃圧に達した後において、高圧燃料ポンプの燃料吐出量を制御するための制御量は、要求される値に対して燃料吐出量を多くする側にずれてしまう。その結果、燃圧が目標燃圧を超えて上昇するオーバーシュートが発生し、内燃機関の燃焼状態が悪化するなどの不具合が生じる。
このような問題を解消する方法として、高圧燃料ポンプの吐出量が最大値近傍のときには積分項の更新を禁止することで、積分項が誤って燃料吐出量を多くする側に過度に変化することを回避し、オーバーシュートの発生を抑制する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
さらに、高圧燃料ポンプのフィードバック制御において、燃圧制御の応答性を良好に維持する方法として、燃料カット中で実燃圧が目標燃圧よりも高いときにはフィードバック制御の積分項の更新を禁止する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2000−282927号公報 特開2001−263144号公報 特開2000−205018号公報
ところで、内燃機関の燃料噴射制御においては、目標燃圧の変化量が急激に変化して目
標燃圧と実燃圧との偏差が過渡的に大きくなった場合、フィードバック制御の[比例項]+[積分項]で実燃圧を目標燃圧に対して追従させている。しかしながら、目標燃圧と実燃圧からポンプデューティの算出をしていても、実際に高圧燃料ポンプが駆動して燃料を吐出するまでに遅れがあり、その遅れの間に次のポンプデューティ算出のタイミングがきてしまうと、積分項は遅れの間に成長してしまう。その結果として、実燃圧が目標燃圧を超えて上昇するオーバーシュートが発生し、内燃機関の燃焼状態が悪化するという問題が発生する。
また、直噴内燃機関においては、高圧燃料ポンプの吐出行程の周期よりも燃料噴射のサイクルの方が短くなるように設定されており、このため、目標燃圧が一定であっても、負荷の変動により実燃圧が大きく低下した場合、次のポンプデューティ算出のときに負荷の変化(実燃圧の低下)が組み込まれないので、この場合も、実燃圧と目標燃圧とのずれが増大してしまい、フィードバック制御の積分項が成長してオーバーシュートが発生する。
このような目標燃圧や負荷が過渡的に変化したときに発生するオーバーシュートについては、上記した特許文献1〜3では考慮されておらず、これら特許文献に記載されている方法、例えば高回転時にフィードバックゲインを小さくする方法や、高圧燃料ポンプの吐出量が最大値近傍のとき、あるいは、燃料カット中で実燃圧が目標燃圧よりも高いときには積分項の更新を禁止する方法では解消することはできない。
なお、直噴内燃機関の燃料噴射制御においては、ポンプデューティが0%未満になったり、ポンプデューティが100%よりも大きくなることを防止するために、上下限ガードによりポンプデューティをガードするという処理(例えば、特許文献2参照。)が行われているが、このような上下限ガード処理においては、ポンプデューティがガードされている場合であっても、フィードバック制御の積分項が更新されているため、ポンプデューティDTが0%<DT<100%になったときに燃圧のオーバーシュートが発生していた。
本発明は、以上のようなポンプデューティの算出から燃料吐出までに遅れがある状況で目標燃圧と実燃圧との偏差が過渡的に大きくなったときの問題を解消するためになされたもので、例えば目標燃圧または負荷率などが過渡的に変化した場合であっても、フィードバック制御の積分項が無駄に更新されることを防ぐことができ、これによって燃圧オーバーシュートを抑制することが可能な内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、直噴内燃機関において実燃圧が目標燃圧になるように高圧燃料ポンプの吐出量を、積分項を含む制御動作でフィードバック制御する内燃機関の燃料噴射制御装置において、前記目標燃圧と実燃圧との偏差が所定値以上であるときには、フィードバック制御の積分項の更新を停止する積分項更新制御手段を備えていることを特徴としている。より具体的には、目標燃圧の変化量または内燃機関の負荷率の変化量が所定値以上であるときに、フィードバック制御の積分項の更新を停止することを特徴としている。
本発明によれば、目標燃圧または負荷率の急激な変化などにより、目標燃圧と実燃圧との偏差が所定値以上となる過渡的な変化が生じたときには、フィードバック制御の積分項の更新を停止しているので、目標燃圧または負荷率などが過渡的に変化した場合であっても、積分項が無駄に更新されることを防ぐことができ、燃圧オーバーシュートを抑制することができる。
本発明において、フィードバック制御の積分項の更新復帰は、フィードバック制御の制御量であるポンプデューティの算出から燃料吐出までの遅れを考慮し、燃料吐出が積分項
により制御可能となったときに行う。具体的には、目標燃圧と実燃圧との偏差に基づいてポンプデューティを算出する算出手段を設け、目標燃圧と実燃圧との偏差が所定値以上(目標燃圧の変化量または負荷率の変化量が所定値以上)であると判定した後、実燃圧と目標燃圧との偏差に基づいて算出したポンプデューティに応じた吐出が完了してから積分項の更新を復帰する。
本発明において、ポンプデューティが0%または100%のときに、フィードバック制御の積分項の更新を禁止するようにしてもよい。このような構成を採用すると、上述した上下限ガード処理にてポンプデューティがガードされている場合において、ポンプデューティがガードの上限値(100%)または下限値(0%)に張り付いているときには、積分項の無駄な更新が抑制されるので、燃圧オーバーシュートを小さくすることができる。
本発明によれば、実燃圧が目標燃圧になるように高圧燃料ポンプの吐出量をフィードバック制御するにあたり、目標燃圧と実燃圧との偏差が所定値以上となる過渡的な変化が生じたときには、フィードバック制御の積分項の更新を停止しているので、ポンプデューティの算出から燃料吐出までに遅れがある状況で目標燃圧と実燃圧との偏差が過渡的に変化したときに発生する積分項成長の問題を解消することができ、燃圧オーバーシュートを的確に抑制することができる。その結果、目標燃圧と実燃圧との偏差が過渡的に大きくなった場合であっても、内燃機関の燃焼状態を良好に維持することができる。
以下、本発明を直噴型多気筒(4気筒)ガソリンエンジンに適用した例を図1〜図3に基づいて説明する。
−エンジン−
本発明を適用するエンジンの構造を図2に示す。なお、図2にはエンジンの1気筒の構成のみを示している。
図2に示すエンジン1は、燃焼室10を形成するピストン11及び出力軸であるクランクシャフト13を備えている。ピストン11はコネクティングロッド12を介してクランクシャフト13に連結されており、ピストン11の往復運動がコネクティングロッド12によってクランクシャフト13の回転へと変換される。
クランクシャフト13には、外周面に複数の突起14a・・14aを有するシグナルロータ14が取り付けられている。シグナルロータ14の側方近傍にはクランクポジションセンサ15が配置されている。クランクポジションセンサ15は、クランクシャフト13が回転する際にシグナルロータ14の突起14aに対応するパルス状の信号を出力する。
エンジン1の燃焼室10には吸気通路2と排気通路3が接続されている。吸気通路2と燃焼室10との間に吸気弁21が設けられており、この吸気弁21を開閉駆動することにより、吸気通路2と燃焼室10とが連通または遮断される。また、排気通路3と燃焼室10との間に排気弁31が設けられており、この排気弁31を開閉駆動することにより、排気通路3と燃焼室10とが連通または遮断される。これら吸気弁21及び排気弁31の開閉駆動は、クランクシャフト13の回転が伝達される吸気カムシャフト22及び排気カムシャフト32の各回転によって行われる。
吸気カムシャフト22には突起22aが形成されている。また、吸気カムシャフト22の側方近傍にはカムポジションセンサ23が配置されている。カムポジションセンサ23は、吸気カムシャフト22の回転に伴って上記突起22aがカムポジションセンサ23の
近傍を通過する毎に検出信号を出力する。
吸気通路2の上流部分にはエンジン1の吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ24が配置されている。スロットルバルブ24はスロットルモータ25によって駆動される。スロットルバルブ24の開度は、自動車の室内に設けられたアクセルペダル26の踏込操作に応じてスロットルモータ25を駆動制御することにより調整される。なお、アクセルペダル26の踏み込み量(アクセル踏込量)はアクセルポジションセンサ27によって検出される。さらに、吸気通路2には、スロットルバルブ24の下流側に吸気通路2内の圧力(吸気圧)を検出するバキュームセンサ28が配置されている。
そして、エンジン1には、燃焼室10内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁4が各気筒ごとに設けられている。各気筒毎の燃料噴射弁4には、後述する燃料供給装置100によって高圧燃料が供給され、その各燃料噴射弁4から燃料を燃焼室10内に直接噴射することにより、燃焼室10内で空気と燃料とが混合された混合気が形成され、その混合気が燃焼室10内で燃焼される。この混合気の燃焼室10内での燃焼によりピストン11が往復運動してクランクシャフト13が回転する。
−燃料供給装置−
図1は燃料供給装置の構造を模式的に示す図である。
この例の燃料供給装置100は、燃料タンク101から燃料を送り出すフィードポンプ102と、そのフィードポンプ102によって送り出された燃料を加圧して各気筒(4気筒)の燃料噴射弁4・・4に向けて吐出する高圧燃料ポンプ103とを備えている。
高圧燃料ポンプ103は、シリンダ130、プランジャ131、加圧室132及び電磁スピル弁133を備えている。プランジャ131は、排気カムシャフト32に取り付けられたカム321の回転によって駆動され、シリンダ130内を往復移動する。このプランジャ131の往復移動により加圧室132内の容積が増大または縮小する。
加圧室132はプランジャ131及びシリンダ130によって区画されている。加圧室132は、低圧燃料通路104を介してフィードポンプ102に連通しており、また、高圧燃料通路105を介してデリバリパイプ106内に連通している。デリバリパイプ106には燃料噴射弁4・・4が接続されているとともに、パイプ内の燃料圧力(実燃圧)を検出する燃圧センサ161が配置されている。
なお、低圧燃料通路104には、フィルタ141及びプレッシャレギュレータ142が設けられている。また、高圧燃料通路105には、高圧燃料ポンプ103から吐出された燃料が逆流することを阻止するための逆止弁151が設けられている。
高圧燃料ポンプ103には、低圧燃料通路104と加圧室132との間を連通または遮断する電磁スピル弁133が設けられている。電磁スピル弁133は電磁ソレノイド133aを備えており、その電磁ソレノイド133aへの通電を制御することにより電磁スピル弁133が開閉動作する。電磁スピル弁133は、電磁ソレノイド133aへの通電が停止されているときには圧縮コイルばね133bの弾性力により開弁する。この電磁スピル弁133の開閉動作を図3を参照しながら具体的に説明する。
まず、電磁ソレノイド133aに対する通電が停止された状態のときには、電磁スピル弁133が圧縮コイルばね133bの弾性力によって開弁し、低圧燃料通路104と加圧室132とが連通した状態になる。この状態において、加圧室132の容積が増大する方向にプランジャ131が移動するとき(吸入行程)には、フィードポンプ102から送り
出された燃料が低圧燃料通路104を介して加圧室132内に吸入される。
一方、加圧室132の容積が収縮する方向にプランジャ131が移動するとき(吐出行程)において、電磁ソレノイド133aへの通電により電磁スピル弁133が圧縮コイルばね133bの弾性力に抗して閉弁すると、低圧燃料通路104と加圧室132との間が遮断され、加圧室132内の燃料が高圧燃料通路105を通じてデリバリパイプ106内に吐出される。
そして、高圧燃料ポンプ103における燃料吐出量の調整は、電磁スピル弁133の閉弁開始時期を制御し、吐出行程での電磁スピル弁133の閉弁期間を調整することによって行われる。すなわち、電磁スピル弁133の閉弁開始時期を早めて閉弁期間を長くすると燃料吐出量が増加し、電磁スピル弁133の閉弁開始時期を遅らせて閉弁期間を短くすると燃料吐出量が減少するようになる。このように、高圧燃料ポンプ103の燃料吐出量を調整することにより、デリバリパイプ106内の燃料圧力が制御される。
ここで、高圧燃料ポンプ103の燃料吐出量(電磁スピル弁133の閉弁開始時期)を制御するための制御量であるポンプデューティDTについて説明する。
ポンプデューティDTは、0〜100%という値の間で変化する値であって、電磁スピル弁133の閉弁期間に対応する排気カムシャフト32のカム321のカム角度に関係した値である。
具体的には、カム321のカム角度に関して、図3に示すように、電磁スピル弁133の最大閉弁期間に対応したカム角度(最大カム角度)をθ0とし、その最大閉弁期間の目標燃圧に対応するカム角度(目標カム角度)をθとすると、ポンプデューティDTは、最大カム角度θ0に対する目標カム角度θの割合(DT=θ/θ0)で表される。従って、ポンプデューティDTは、目標とする電磁スピル弁133の閉弁期間(閉弁開始時期)が最大閉弁期間に近づくほど100%に近い値となり、目標とする閉弁期間が「0」に近づくほど0%に近い値となる。
そして、ポンプデューティDTが100%に近づくほど、ポンプデューティDTに基づいて調整される電磁スピル弁133の閉弁開始時期は早められ、電磁スピル弁133の閉弁期間は長くなる。その結果、高圧燃料ポンプ103の燃料吐出量が増加して実燃圧が上昇するようになる。また、ポンプデューティDTが0%に近づくほど、ポンプデューティDTに基づいて調整される電磁スピル弁133の閉弁開始時期は遅らされ、電磁スピル弁133の閉弁期間は短くなる。その結果、高圧燃料ポンプ103の燃料吐出量が減少して実燃圧が低下するようになる。
−燃料噴射制御装置−
図4は、本発明の燃料噴射制御装置に制御系の一例を示すブロック図である。
この例の燃料噴射制御装置は、エンジン1の運転状態を制御するためのECU(電子制御ユニット)5を備えている。ECU5は、CPU51、ROM52、RAM53及びバックアップRAM54などを備えている。
ROM52は、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPU51は、ROM52に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。
RAM53は、CPU51での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に
記憶するメモリであり、バックアップRAM54は、エンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。そして、ROM52、CPU51、RAM53及びバックアップRAM54は、バス57を介して互いに接続されるとともに、外部入力回路55及び外部出力回路56と接続されている。
外部入力回路55には、クランクポジションセンサ15、カムポジションセンサ23、アクセルポジションセンサ27、バキュームセンサ28及び燃圧センサ161等が接続されている。一方、外部出力回路56には、燃料噴射弁4及び電磁スピル弁133等が接続されている。
ECU5は、エンジン回転数NE及び負荷率KL等に基づいて、燃料噴射弁4から噴射される燃料の量を制御するのに用いられる最終燃料噴射量Qfinを算出する。
ここで、エンジン回転数NEは、クランクポジションセンサ15の検出信号から求められる。また、負荷率KLは、エンジン1の最大機関負荷に対する現在の負荷割合を示す値であって、エンジン1の吸入空気量に対応するパラメータとエンジン回転数NEとから算出される。なお、吸入空気量に対応するパラメータとしては、バキュームセンサ28の検出信号から求められる吸気圧PMや、アクセルポジションセンサ27の検出信号から求められるアクセル踏込量ACCP等が挙げられる。
そして、ECU5は、上記演算にて算出された最終燃料噴射量Qfinに基づいて燃料噴射弁4を駆動制御し、燃料噴射弁4から噴射される燃料の量を制御する。燃料噴射弁4から噴射される燃料の量(燃料噴射量)は、デリバリパイプ106内の燃料圧力(燃圧)と燃料噴射時間によって定まるため、燃料噴射量を適正にするためには上記燃圧を適正な値に維持する必要がある。これを達成するために、ECU5は、燃圧センサ161の検出信号から求められる実燃圧Pが機関運転状態に応じて設定される目標燃圧P0に近づくように、高圧燃料ポンプ103の燃料吐出量をフィードバック制御して燃圧を適正値に維持する。なお、高圧燃料ポンプ103の燃料吐出量は、後述するポンプデューティDTに基づいて電磁スピル弁133の閉弁期間(閉弁開始時期)を調整することによってフィードバック制御される。
−ポンプデューティ算出−
次に、ECU5において実行するポンプデューティDTの算出手順を、図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。このポンプデューティ算出ルーチンは、所定時間毎の時間割り込み処理にて実行される。
まず、ポンプデューティDTは、ステップS104の処理により下記の式(1)に基づいて算出される。
DT=FF+DTp+DTi・・・(1)
ここで、FF:フィードフォワード項、DTp:比例項、DTi:積分項である。
式(1)において、フィードフォワード項FFは、要求される燃料噴射量に見合った量の燃料を予めデリバリパイプ106に供給し、機関過渡時等においても速やかに燃圧Pを目標燃圧P0へと近づけるためのものである。このフィードフォワード項FFはステップS101の処理で算出される。
また、式(1)において、比例項DTpは、実燃圧Pを目標燃圧P0に近づけるためのものである。積分項DTiは、燃料漏れや高圧燃料ポンプ103の個体差等に起因するポンプデューティDTのばらつきを抑制するためのものである。比例項DTpは、ステップ
S102の処理で算出され、積分項DTiはステップS103の処理で算出される。
ECU5は、式(1)を用いて算出したポンプデューティDTに基づいて、電磁スピル弁133の電磁ソレノイド133aに対する通電開始時期すなわち電磁スピル弁133の閉弁開始時期を制御する。このようにして電磁スピル弁133の閉弁開始時期が制御されることにより、電磁スピル弁133の閉弁期間が変化して高圧燃料ポンプ103の燃料吐出量が調整され、燃圧Pが目標燃圧P0に近づくように変化する。
次に、ポンプデューティ算出ルーチンの手順をステップ毎に説明する。
ステップS101の処理において、ECU5は、最終燃料噴射量Qfin及びエンジン回転数NE等の機関運転状態に基づいてフィードフォワード項FFを算出する。このフィードフォワード項FFは、要求される燃料噴射量が多くなるほど大きい値となり、ポンプデューティDTを100%側、すなわち高圧燃料ポンプ103の燃料吐出量を多くする側へと変化させる。
ステップS102の処理において、ECU5は、実燃圧P及び目標燃圧P0等に基づいて下記の式(2)を用いて比例項DTpを算出する。
DTp=K1・(P0−P)・・・(2)
ここで、K1:係数である。
式(2)から分かるように、実燃圧Pが目標燃圧P0よりも小さい値であって、その両者の差[P0−P]が大きい値になるほど、比例項DTpは大きい値になり、ポンプデューティDTを100%側すなわち高圧燃料ポンプ103の燃料吐出量を多くする側へと変化させる。逆に、実燃圧Pが目標燃圧P0よりも大きい値であって、その両者の差[P0−P]が小さい値になるほど、比例項DTpは小さい値になり、ポンプデューティDTを0%側すなわち高圧燃料ポンプ103の燃料吐出量を少なくする側へと変化させる。
ステップS103の処理において、ECU5は積分項DTiの算出を行う。積分項DTiは、例えば下記の式(3)を用いて、前回の積分項DTi、実燃圧P、及び目標燃圧P0に基づいて算出される。
DTi=DTi+K2・(P0−P)・・・(3)
ここで、K2:係数である。
式(3)から分かるように、実燃圧Pが目標燃圧P0よりも小さい値である間は、その両者の差[P0−P]に対応した値が所定周期毎に積分項DTiに加算される。その結果、積分項DTiは、徐々に大きい値へと更新され、ポンプデューティDTを徐々に100%側(高圧燃料ポンプ103の燃料吐出量を多くする側)へと変化させる。逆に、燃圧Pが目標燃圧P0よりも大きい値である間は、その両者の差[P0−P]に対応した値が所定周期毎に積分項DTiから減算される。その結果、積分項DTiは、徐々に小さい値に更新され、ポンプデューティDTを徐々に0%側(高圧燃料ポンプ103の燃料吐出量を少なくする側)へと変化させる。
ステップS104の処理において、ECU5は上記式(1)を用いてポンプデューティDTを算出する。さらに、ステップS105の処理において、ECU5は、ポンプデューティDTが0%未満になったり、100%よりも大きくなったりしないように、上下限ガード処理を実行する。その後、ECU5は、ポンプデューティ算出ルーチンを一旦終了する。
−積分項更新判定制御−
次に、積分項更新判定制御について説明する。
まず、エンジン1の燃料噴射制御においては、目標燃圧P0の変化量が急激に変化して目標燃圧P0と実燃圧Pとの偏差が過渡的に大きくなった場合、フィードバック制御の[比例項]+[積分項]で実燃圧Pを目標燃圧P0に対して追従させている。しかし、目標燃圧P0と実燃圧PとからポンプデューティDTの算出をしていても、実際に高圧燃料ポンプ103が駆動して燃料を吐出するまでに遅れがあり、その遅れの間に次のポンプデューティ算出のタイミングがきてしまうと、フィードバック制御の積分項DTiが成長してしまう。
例えば、図3に示すように、ポンプデューティDTをT1、T2・・・の計算タイミングで算出しているとすると、計算タイミングT1で算出されたポンプデューティDTでの吐出は、ポンプTDC1(高圧燃料ポンプ103のピストン上死点)で完了するので、計算タイミングT1でのポンプデューティDTの算出から実際の燃料吐出までには遅れがある。このため、例えば、計算タイミングT1の直後のt1の時点で、スロットルバルブ24の開度が変化して目標燃圧P0が過渡的に大きくなったとすると、次の計算タイミングT2がポンプTDC1の前であるので、その計算タイミングT2の算出時には実燃圧Pが上昇しておらず、実燃圧Pと目標燃圧P0とのずれが増大してしまい、フィードバック制御の積分項DTiが成長する。その結果として、実燃圧Pが目標燃圧P0を超えて上昇するオーバーシュートが発生してエンジン1の燃焼状態が悪化する。
また、高圧燃料ポンプ103の吐出行程の周期よりも燃料噴射のサイクルの方が短くなるように設定されており、このため、目標燃圧P0が一定であっても、負荷の変動により燃圧が大きく低下する場合があり、その燃圧の低下が、例えば、図3の計算タイミングT1の直後のt1の時点で発生すると、計算タイミングT2でのポンプデューティDTの算出に負荷の変化(燃圧の低下)が組み込まれないので、この場合も、実燃圧Pと目標燃圧P0とのずれが増大してしまい、フィードバック制御の積分項DTiが成長してオーバーシュートが発生する。
そこで、この実施形態では、目標燃圧P0または負荷率KLが過渡的に変化したときに、フィードバック制御の積分項DTiが無駄に更新されることを防止することで、オーバーシュートを抑制してエンジン1の燃焼状態を良好に維持する。
その具体的な制御の一例を図6のフローチャートを参照しながら説明する。この図6に示す積分項更新判定制御ルーチンは、図5に示したポンプデューティ算出ルーチンにおいてステップS103(積分項DTiの算出)に進む毎に実行される。
積分項更新判定制御ルーチンにおいて、ステップS203の処理により、上記の式(3)に基づいて積分項DTiが算出(更新)される。また、ステップS201及びステップS202の処理では、式(3)に基づく積分項DTiの更新を停止すべきか否かが判定される。
この例の積分項更新判定制御ルーチンにおいて、ECU5は、ステップS201の処理において、目標燃圧P0の過渡変化量(dlprreq)が、目標燃圧変化量大判定値(DLPRH)以上[条件J1:dlprreq≧DLPRH]である否か、または、負荷率KLの過渡変化量(dlklfwd)が負荷率変化量大判定値(DLKLH)以上[条件J2:dlklfwd≧DLKLH]であるか否かを判定する。
ステップS201での判定が否定判定であるとき、つまり、目標燃圧P0の過渡変化量(dlprreq)が目標燃圧変化量大判定値(DLPRH)未満であり、かつ、負荷率KLの過渡変化量(dlklfwd)が負荷率変化量大判定値(DLKLH)未満であるときにはステップS203に進み、上記の式(3)に基づいて積分項DTiを更新する。その後、ECU5は、この積分項更新判定制御ルーチンを一旦終了して処理をポンプデューティ算出ルーチン(図5)に戻す。
ステップS201での判定が肯定判定つまり[dlprreq≧DLPRH]または[dlklfwd≧DLKLH]であるときにはステップS202に進む。ステップS202においては、[dlprreq≧DLPRH]と判定した後、または、[dlklfwd≧DLKLH]と判定した後に、算出したポンプデューティDTに応じた吐出が完了したか否かを判定する。
このステップS202の判定が肯定判定であるときには、ステップS203に進み、上記の式(3)に基づいて積分項DTiを更新する。その後、ECU5は、この積分項更新判定制御ルーチンを一旦終了して処理をポンプデューティ算出ルーチン(図4)に戻す。
一方、ステップS202の判定が否定判定であるときには、ECU5は、積分項DTiの更新を行うことなく、積分項更新判定制御ルーチンを一旦終了して処理をポンプデューティ算出ルーチン(図5)に戻す。
以上のステップS201〜ステップS203の処理により、目標燃圧P0または負荷率KLに過渡的な変化が発生したときには、フィードバック制御の積分項DTiの更新が、目標燃圧P0または負荷率KLに過渡的な変化が発生した状態のときに算出されたポンプデューティDTに応じた燃料吐出が完了するまで停止されるので、目標燃圧P0または負荷率KLが過渡的に変化したとき、つまり目標燃圧P0と実燃圧Pとの偏差が過渡的に大きくなったときには、積分項DTiが無駄に更新されることを防ぐことができ、燃圧オーバーシュートを抑制することができる。
ここで、この例の積分項更新制御において、積分項更新を復帰するタイミングは、図3において、例えば計算タイミングT1の直後のt1の時点で、目標燃圧P0(または負荷率KL)が過渡的に大きくなったとすると、その目標燃圧P0(または負荷率KL)の過渡的な変化は、計算タイミングT2において組み込まれることになるので、その計算タイミングT2で算出されたポンプデューティDTが反映された吐出が完了した後のタイミングとなるが、計算タイミングT3のときには、計算タイミングT2で算出されたポンプデューティDTが反映された吐出(ポンプTDC2の吐出)が完了していないので、次の計算タイミングT4において積分項DTiの更新が復帰されることになる。
また、積分項更新を停止する判定条件(ステップS201の判定処理に用いる条件)である、J1:目標燃圧変化量大判定値(DLPRH)、または、J2:負荷率変化量大判定値(DLKLH)については、例えば、目標燃圧P0または負荷率KLに過渡的な変化があったときに、積分項DTiで追随した場合には、実燃圧Pが目標燃圧P0に達した後において必ずオーバーシュートが発生する値(目標燃圧P0の過渡的な変化値または負荷率KLの過渡的な変化値)を、予め計算もしくは実験等により調べておき、その結果に基づいてオーバーシュートを抑制することが可能な閾値を判定値(例えばDLPRH=4MPa、例えばDLKLH=50%)として採用すればよい。
−積分項更新判定制御の他の例−
次に、積分項更新判定制御の他の例を図7のフローチャートを参照しながら説明する。
この図7に示す積分項更新判定制御ルーチンは、図5に示したポンプデューティ算出ルーチンにおいてステップS103(積分項DTiの算出)に進む毎に実行される。
この例の積分項更新判定制御ルーチンにおいて、ステップS305の処理により、上記の式(3)に基づいて積分項DTiが算出(更新)される。また、ステップS301〜ステップS304の処理では、式(3)に基づく積分項DTiの更新を停止すべきか否かが判定される。
この例の積分項更新判定制御ルーチンにおいて、ステップS301及びステップS302の各処理は、前記した図6のフローチャートのステップS201及びステップS202と基本的に同じ処理であり、ステップS301の判定が否定判定である場合、すなわち、目標燃圧P0の過渡変化量(dlprreq)が目標燃圧変化量大判定値(DLPRH)未満であり、かつ、負荷率KLの過渡変化量(dlklfwd)が負荷率変化量大判定値(DLKLH)未満であるときにはステップS303に進む。
また、ステップS301及びステップS302の判定がいずれも肯定判定である場合、すなわち、[dlprreq≧DLPRH]または[dlklfwd≧DLKLH]であると判定し、かつ、その判定を行った後に算出したポンプデューティDTに応じた吐出が完了した後に、ステップS303に進む。なお、ステップS302の判定が否定判定であるときには、ECU5は、積分項DTiの更新を行うことなく、積分項更新判定制御ルーチンを一旦終了して処理をポンプデューティ算出ルーチン(図5)に戻す。
ステップS303の処理において、ECU5は、ポンプデューティDTが0%または100%であるか否かを判定し、続いて、ステップS304の処理においてポンプデューティDTが[0%<DT<100%]であるか否かを判定する。
これらステップS303及びステップS304の判定がいずれも肯定判定である場合、ステップS305に進む。また、ステップS303の判定が否定判定である場合、ステップS305に進む。ステップS305の処理において、ECU5は、上記の式(3)に基づいて積分項DTiを更新する。その後、ECU5は、この積分項更新判定制御ルーチンを一旦終了して処理をポンプデューティ算出ルーチン(図5)に戻す。
一方、ステップS303の判定が肯定判定であり、かつ、ステップS304の判定が否定判定である場合、ECU5は、積分項DTiの更新を行うことなく、積分項更新判定制御ルーチンを一旦終了して処理をポンプデューティ算出ルーチン(図5)に戻す。
以上の図7に示す積分項更新制御処理によれば、目標燃圧P0または負荷率KLに過渡的な変化が発生したときには、積分項DTiの更新が、目標燃圧P0または負荷率KLに過渡的な変化が発生した状態のときに算出されたポンプデューティDTに応じた燃料吐出が完了するまで停止されるので、目標燃圧P0または負荷が過渡的KLに変化した場合であっても、積分項DTiが無駄に更新されることを防ぐことができ、燃圧オーバーシュートを抑制することができる。
しかも、ポンプデューティDTが0%または100%であるときには、積分項DTiの更新が必ず禁止されるので、ポンプデューティDTの上下限ガード処理(ポンプデューティ算出ルーチン(図5)におけるステップS105の処理)を行っている場合において、ポンプデューティDTがガードの上限値(100%)または下限値(0%)に張り付いているときには、フィードバック制御の積分項DTiの無駄な更新が抑制されるので、ポンプデューティDTが0%<DT<100%になったときの燃圧オーバーシュートを小さくすることができる。
なお、以上の実施形態では、本発明を筒内直噴4気筒ガソリンエンジンに適用した例を示したが、本発明はこれに限られることなく、例えば筒内直噴6気筒ガソリンエンジンなど他の任意の気筒数のガソリンエンジンにも適用できる。また、ガソリンエンジンに限られることなく、ディーゼルエンジンなどの他の内燃機関の燃料噴射制御にも本発明を適用することは可能である。
本発明は、燃焼室に燃料を直接噴射する直噴内燃機関の燃料噴射制御において、ポンプデューティの算出から燃料吐出までに遅れがある状況で、目標燃圧や負荷率が過渡的に変化したときに発生する積分項の成長の問題を解消して、燃圧オーバーシュートを抑制するのに有効に利用することができる。
本発明の燃料噴射制御装置を適用するエンジンの燃料供給装置の一例を示す概略構成図である。 筒内直噴ガソリンエンジンの概略構成図である。 電磁スピル弁の開閉動作及びポンプデューティの計算タイミング等を示すタイミングチャートである。 本発明の燃料噴射制御装置に制御系の一例を示すブロック図である。 ポンプデューティの算出手順を示すフローチャートである。 積分項更新判定制御の処理内容の一例を示すフローチャートである。 積分項更新判定制御の処理内容の他の例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
10 燃焼室
2 吸気通路
21 吸気弁
22 吸気カムシャフト
3 排気通路
31 排気弁
32 排気カムシャフト
321 カム
4 燃料噴射弁
5 ECU
100 燃料供給装置
101 燃料タンク
102 フィードポンプ
103 高圧燃料ポンプ
130 シリンダ
131 プランジャ
132 加圧室
133 電磁スピル弁
133a 電磁ソレノイド
133b 圧縮コイルばね
104 低圧燃料通路
105 高圧燃料通路
106 デリバリパイプ
161 燃圧センサ

Claims (4)

  1. 直噴内燃機関において実燃圧が目標燃圧になるように高圧燃料ポンプの吐出量を、積分項を含む制御動作でフィードバック制御する内燃機関の燃料噴射制御装置であって、
    前記目標燃圧と実燃圧との偏差が所定値以上であるときには、前記フィードバック制御の積分項の更新を停止する積分項更新制御手段を備えていることを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 前記積分項更新制御手段は、前記目標燃圧の変化量または内燃機関の負荷率の変化量が所定値以上であるときに、前記フィードバック制御の積分項の更新を停止することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 目標燃圧と実燃圧との偏差に基づいて前記高圧燃料ポンプのフィードバック制御の制御量であるポンプデューティを算出する算出手段を備え、前記積分項更新制御手段は、前記目標燃圧と実燃圧との偏差が所定値以上であると判定した後、前記算出手段で算出されたポンプデューティに応じた前記高圧燃料ポンプによる吐出が完了してから前記フィードバック制御の積分項の更新を復帰することを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  4. 前記積分項更新制御手段は、前記ポンプデューティが0%または100%のときに、前記フィードバック制御の積分項の更新を禁止することを特徴とする請求項3記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
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