JP2006112107A - 歩行路標識シート - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性に優れ、しかも他の標識機能をも付与させてその使用価値を一段と高めた視力障害者用歩行路標識シートを提供する。
【解決手段】下面を貼着面としたアルミニウム若しくは熱可塑性樹脂シートと、該アルミニウム若しくは熱可塑性樹脂シートの上面に積層した表面に凹凸部を形成した透明熱可塑性樹脂シートと、該透明熱可塑性樹脂シートの上面に塗布した耐磨耗性の透明コーティング層とを具備した標識シートを、細長い視力障害者用歩行路標識部と該標識部の長さ方向側部の一方に連設した踏帯とに形成し、前記歩行路標識部を、前記アルミニウム若しくは熱可塑性樹脂シートに形成した細長い黄色標識帯を細長い黒色標識帯で挟んだ標識部とし、前記踏帯に記号若しくは文字を表示した。
【選択図】 図2

Description

この発明は、階段のステップ、駅のプラットホーム等の危険区域に貼着させて視力障害者の安全を確保するための視力障害者用歩行路標識シート(ボーダー アンド セーフティー ライン)に係り、詳記すれば、歩行路標識シートに踏帯を連設してより強固に貼着させることが出来るようにすると共に該踏帯に記号若しくは文字を表示して、歩行路標識シートの役割を高めた視力障害者用歩行路標識シートに関する。
従来から、視力障害者が安全に歩行できるようにするため、黄色の標識テープを階段のステップ、通路等に貼着することによって、視力障害者が歩行路を視認し易いようにしている。
しかしながら、この黄色テープを階段のステップの縁部に貼着させて使用した場合、視力障害者が上から見下ろした時に各ステップの標識テープが連続した平面状若しくはスロープ状に見えてしまって、各ステップの縁部を明瞭に識別できない問題があった。
このような問題を解決するため、全面に黒色遮断部を形成したシート状基材の巾方向中心に、短冊状の黄色標識部と赤色標識部とを間隔付けて配設した歩行路標識シールが提案されている(実公平7−3427号公報)。
しかしながら、上記歩行路標識シールは、シート状基材に標識部を形成しているので、2mm前後と厚かったため、視力障害者が縁部に足を引っ掛けたりして、剥がれ易い欠点があった。そのため、業者が剥がれたシールを貼り直さなければならなかったので、この歩行路標識シートがコスト高になる問題があった。
このような欠点を解消するため、本発明者は、細長いアルミニウム若しくは熱可塑性樹脂シートと、該アルミニウム若しくは熱可塑性樹脂シートの表面巾方向中央部の幅広黄色標識帯を巾方向両側の幅狭黒色標識帯で挟んだ標識部と、該標識部の上面に積層した表面に微細な凹凸部を形成した透明熱可塑性樹脂シートと、該透明熱可塑性樹脂シートの上面に塗布した耐磨耗性の透明コーティング層とを具備し、その厚さを1mm以下とした歩行路標識シートを開発し、先に特許を取得した。
上記歩行路標識シートは、その耐久性を著しく向上させた点では、極めて画期的なものであった。
しかしながら最近になって、階段の上り,下り方向及び危険区域方向を表示することを想到したが、矢印等を上記歩行路標識シートと別に貼着させたのでは、作業が大変であることと綺麗に貼れない問題が生じることが判明した。また、歩行路標識シートに蛍光塗料を塗布することは、暗い場所でも目立つので効果的であるが、歩行路標識シートが磨り減ったり汚れたりして蛍光塗料も一緒に除去されるか目立たなくなることから、従来は行われていなかった。
この発明のうち請求項1に記載の発明は、耐久性に優れ、しかも他の標識機能をも付与させてその使用価値を一段と高めた視力障害者用歩行路標識シートを提供することを目的とする。
また請求項3に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明の目的に加えて、標識に蛍光塗料を保持させた視力障害者用歩行路標識シートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者は鋭意研究の結果、歩行路標識シートに踏帯を連設し、該踏帯に他の標識を表示することを想到し、本発明に到達した。
しかして従来、踏帯を連設した歩行路標識シートは、知られていないし、このような発想も全く知られていない。この踏帯を連設することによって、歩行路標識シートを1mmより厚く形成しても剥がれ難くなったので、その分耐磨耗性の透明コーティング層を厚く形成することが出来るようになったことと凹凸部に付着した汚れは水洗いで容易に除去出来る結果、磨耗し難く且つ汚れが付着し難くなったことから、標識に蛍光塗料を付与することが可能となった。
本発明は、下面を貼着面としたアルミニウム若しくは熱可塑性樹脂シートと、該アルミニウム若しくは熱可塑性樹脂シートの上面に積層した表面に(微細な)凹凸部を形成した透明熱可塑性樹脂シートと、該透明熱可塑性樹脂シートの上面に塗布した耐磨耗性の透明コーティング層とを具備した標識シートを、細長い視力障害者用歩行路標識部と該標識部の長さ方向側部の一方に連設した踏帯とに形成し、前記歩行路標識部を、前記アルミニウム若しくは熱可塑性樹脂シートに形成した細長い(幅広)黄色標識帯を細長い(幅狭)黒色標識帯で挟んだ標識部とし、前記踏帯に記号若しくは文字を表示したことを特徴とする。
前記記号若しくは文字を、階段の上り若しくは下り方向又は危険方向を示す矢印とするのが、標識の価値が向上することから特に好ましい(請求項2)。
前記標識部に蛍光塗料を塗布するか、前記透明熱可塑性樹脂シートに蛍光塗料を混入させることによって、蛍光塗料が除去し難く且つ汚れで不鮮明になり難くなる(請求項3)。
以上述べた如く、本発明のうち請求項1に記載の発明によれば、歩行路標識シートに踏帯を連設するという従来全く行われていなかった構成とすることによって、強固に貼着させることができるほか、踏帯に記号若しくは文字を表示することができるので、標識シートの使用価値が著しく向上する。
また、請求項3に記載の発明によれば、磨耗、汚れのためその効果を発揮出来ないという理由で塗布されていなかった蛍光塗料を、効果的に含有させることができるので、特に暗くなる場所に貼着する標識シートとして適している。
次に、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の標識シートの一実施例を示すものであり、剥離紙(ライナー紙)1に接着剤2によって、標識部を形成したアルミニウム若しくは熱可塑性樹脂シート3が貼着されている。接着剤2としては、コンクリート等の接着に使用する公知の強力な接着剤を使用すると良い。本発明に使用する熱可塑性樹脂シート3としては、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。
図2に示すように、本発明の標識シート6には、視力障害者用歩行路標識部7の長手方向一側部に踏帯8が連設され、同踏帯8には矢印9が表示されている。標識部7と矢印9とは、熱可塑性樹脂シート3に印刷により形成されている。
標識部7は、熱可塑性樹脂シート3に、図2に示すように、幅広の黄色標識帯10と幅狭な黄色標識帯11とが幅狭黒色標識帯12を挟み、両黄色標識帯10,11は、黒色標識帯13、14に挟まれて印刷されている。上記標識部(黄色標識帯と黒色標識帯)は、上記のように印刷によらず、塗膜によって形成しても良い。
熱可塑性樹脂シート3には、図1に示すように、表面に微細な凹凸部(粗面)を形成した熱可塑性樹脂シート4がラミネートされている。熱可塑性樹脂シート4としては、ポリオレフィン、塩化ビニル、ポリエステル等を使用することができる。ラミネートは、熱可塑性樹脂シート3と同材質の熱可塑性樹脂(例えば両材質を塩化ビニルとする)を使用し、加熱融着させることにより行うのが好ましい。
熱可塑性樹脂シート4の上面には、耐磨耗性有機コーティング層5が形成されている。耐磨耗性有機コーティング層5を形成するには、通常の方法により熱可塑性樹脂シート4の上面に、耐磨耗性有機コーティング液を塗布し、常法によって加熱硬化させれば良い。耐磨耗性有機コーティング液としては、公知の耐磨耗性有機コーティング液を使用すれば良い。
図2の実施例の矢印9は、階段の上り方向若しくは危険区域の方向を示すものである。図3に示すように逆向きの矢印9とし、階段の下り方向若しくは危険区域の方向を示すようにしても良い。また、図4に示すように、踏帯8に「足元にご注意下さい」等の注意若しくは案内文字15を印刷することもできる。
本発明の歩行路標識シートの厚さは、接着剤2、熱可塑性樹脂シート3、凹凸部(粗面)を形成した熱可塑性樹脂シート4及び耐磨耗性有機コーティング層5の合計の厚さが、2mm以下、好ましくは0.5〜1.5mmとするのが良い。
標識部7に蛍光塗料を保持させるには、熱可塑性樹脂シート3上の標識部7に蛍光塗料を塗布するか、透明熱可塑性樹脂シート4に蛍光塗料を混入させれば良い。同様にして、記号若しくは文字9,9´,14に蛍光塗料を保持させることもできる。
蛍光塗料を塗布する場合は、耐磨耗性有機コーティング層5を若干厚くするのが良い。踏帯を連設しているので、合計の厚さが1mmを超えても、2mm程度であれば、特に支障は生じない。
本発明の歩行路標識シートを、階段の段部に貼着させるには、階段の段部の幅方向長さが高さに比べて大きい場合は、幅狭黄色標識帯11を黒色標識帯13と幅狭黒色標識帯12とで挟んだ標識部が、危険区域のボーダー部に向くように貼着させるのが好ましい。この場合は、一般には、図2〜図4において、標識帯7を上下逆に印刷するのが良い。
また、逆に階段の段部の幅方向長さが高さに比べて短い場合は、幅広の黄色標識帯10が危険区域のボーダー部に向くように貼着させるのが良い。この場合は、図2〜図4に示すような向きの標識部とするのが良い。階段の段部の幅方向長さが高さに比べて短い場合に、逆向きに貼着させると、上から見た場合に、幅狭黄色標識帯11を幅狭黒色標識帯12と黒色標識帯13とで挟んだ標識部が、1本の直線のように見えるからである。
本発明の歩行路標識シートは、幅広黄色標識帯を幅狭黒色標識帯で挟んだ標識部を有するが、黄色は視覚障害者だけでなく、健常者にも目立つので、健常者にとっても役立つものである。
図2〜図4に示すように、踏帯8は、標識部7の一方のみに連設し、他方及び標識部7の両端には、踏帯8が実質的にないように形成するのが好ましい。
本発明の歩行路標識シートの断面図である。 本発明の実施例を示す平面図である。 本発明の他の実施例を示す平面図である。 発明の他の実施例を示す平面図である。
符号の説明
1……剥離紙(ライナー紙)
2……接着剤
3……アルミニウム若しくは熱可塑性樹脂シート
4……凹凸部を形成した熱可塑性樹脂シート
5……耐磨耗性有機コーティング層
6……標識シート
7……標識部
8……踏帯
9,9´……矢印(記号)
15……注意若しくは案内文字

Claims (3)

  1. 下面を貼着面としたアルミニウム若しくは熱可塑性樹脂シートと、該アルミニウム若しくは熱可塑性樹脂シートの上面に積層した表面に凹凸部を形成した透明熱可塑性樹脂シートと、該透明熱可塑性樹脂シートの上面に塗布した耐磨耗性の透明コーティング層とを具備した標識シートを、細長い視力障害者用歩行路標識部と該標識部の長さ方向側部の一方に連設した踏帯とに形成し、前記歩行路標識部を、前記アルミニウム若しくは熱可塑性樹脂シートに形成した細長い黄色標識帯を細長い黒色標識帯で挟んだ標識部とし、前記踏帯に記号若しくは文字を表示したことを特徴とする視力障害者用歩行路標識シート。
  2. 前記記号若しくは文字が、階段の上り若しくは下り方向又は危険方向を示す矢印である請求項1記載の標識シート。
  3. 前記標識部に蛍光塗料を塗布するか、前記透明熱可塑性樹脂シートに蛍光塗料を混入させる請求項1または2に記載の標識シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008121278A (ja) * 2006-11-13 2008-05-29 Sekisui Jushi Co Ltd 自浄性道路付帯設備
JP2011125443A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 Haidekusuta:Kk 建物内部の視覚障害者誘導システム並びにこれに使用する帯状誘導部材、壁紙、カーペット及びカーペットタイル。

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