JP2006107742A - 非水電解質二次電池とその製造方法 - Google Patents

非水電解質二次電池とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 充電時にも大きく膨れることがない角形で高容量の非水電解質二次電池を提供すること。
【解決手段】 角形外装缶内に挿入した偏平状の渦巻状電極体の極板面に対して垂直方向な断面において、
前記偏平状の渦巻状電極体の厚みの1/2をaとし、
前記偏平状の渦巻状電極体のコーナー部分の頂点部分の、最も内周に位置する極板またはセパレータから、最も外周に位置する極板またはセパレータまでの最短距離をbとしたとき、
前記偏平状の渦巻状電極体がb/a≧1.10の関係を満たすようにする。
【選択図】 図3

Description

本発明はリチウムイオンの吸蔵・放出が可能な正極活物質を含有する正極合剤が正極集電体に塗布された正極と、リチウムイオンの吸蔵・放出が可能な負極活物質を含有する負極合剤が負極集電体に塗布された負極とを角形外装缶内に備えた非水電解質二次電池とその製造方法に関する。
近年、小型ビデオカメラ、携帯電話、ノートパソコン等の携帯用電子・通信機器等の急速な普及に伴い、それに使用される電池への要求仕様は、年々厳しくなり、特に小型・薄型化され、高容量でサイクル特性が優れ、性能の安定したものが要求されている。そして、二次電池分野では他の電池に比べて高エネルギー密度であるリチウム非水電解質二次電池が注目され、このリチウム非水電解質二次電池の占める割合は二次電池市場において大きな伸びを示している。
このリチウム非水電解質二次電池は、リチウムイオンの吸蔵・放出が可能な黒鉛を負極活物質とし、リチウム含有コバルト酸化物(LiCoO)、リチウム含有マンガン酸化物(LiMn)等のリチウム含有遷移金属酸化物を正極活物質とする非水電解質二次電池が、小型軽量でかつ高容量な電池として広く使用されるようになった。
ところで、この種の非水電解質二次電池が使用される機器においては、電池を収容するスペースが角形(扁平な箱形)であることが多いことから、発電要素を角形外装缶に収容して形成した角形の非水電解質二次電池が使用されることが多い(例えば、下記特許文献1〜3参照)。
このような角形の非水電解質二次電池は以下のようにして作製されるのが一般的である。すなわち、細長いシート状の銅箔等からなる負極芯体(集電体)の両面に負極活物質を含有する負極合剤を塗布した負極板と、細長いシート状のアルミニウム箔等からなる正極芯体の両面に正極活物質を含有する正極合剤を塗布した正極板との間に、微多孔性ポリエチレンフィルム等からなるセパレータを配置し、負極板及び正極板をセパレータにより互いに絶縁した状態で円柱状の巻き芯に渦巻状に巻回して、円筒形の渦巻状電極体を作製する。この円筒状電極体をプレス機で押し潰し、角形の電池外装缶に挿入できるような形に成型した後、これを角形外装缶に収容し、電解液を注液して角形の非水電解質二次電池としている。
このような従来の角形の非水電解質二次電池の構成を図面を用いて説明する。図1は下記特許文献3に開示されている角形の非水電解質二次電池を縦方向に切断して示す斜視図である。この非水電解質二次電池10は、正極板11と負極板12とがセパレータ13を介して巻回された扁平状の渦巻状電極体14を、角型の電池外装缶15の内部に収容し、封口板16によって電池外装缶15を密閉したものである。
渦巻状電極体14は、正極板11が最外周に位置して露出するように巻回されており、露出した最外周の正極板11は、正極端子を兼ねる電池外装缶15の内面に直接接触し、電気的に接続されている。また、負極板12は、封口板16の中央に形成され負極端子を兼ねる絶縁体17を介して取り付けられた負極端子18に対して、集電体19を介して電気的に接続されている。
そして、電池外装缶15は、正極板11と電気的に接続されているので、負極板12と電池外装缶15との短絡を防止するために、渦巻状電極体14の上端と封口板16との間に絶縁スペーサ20を挿入することにより、負極板12と電池外装缶15とを電気的に絶縁状態にしている。
そして、この角形の非水電解質二次電池は、渦巻状電極体14を電池外装缶15内に挿入した後、封口板16を電池外装缶15の開口部にレーザ溶接し、その後電解液注液孔21から非水電解液を注液して、この電解液注液孔21を密閉することにより作製される。このような角形の非水電解質二次電池は、使用時のスペースの無駄が少なく、しかも電池性能や電池の信頼性が高いという優れた効果を奏するものである。
特開平10−162792号公報(段落[0017]、[0025]〜[0028]、図1) 特開2000−251866号公報(段落[0009]〜[0012]、図1、図2) 特開2001−273931号公報(特許請求の範囲、段落[0003]〜[0004]、図1)
しかしながら、角形の非水電解質二次電池は、近年の電池の高容量化に伴って電極の活物質充填密度が大きくなると、充放電を繰り返すうちに厚みが大きくなるという問題が生じるようになった。本願の発明者等はこのような角形の非水電解質二次電池が膨れる原因を種々追求した結果、充電時に活物質が膨化して極板そのものが厚くなっていること、及び、電池内部で極板が撓むことによって電池缶が膨らんでしまうことを見出し、このうち、極板の撓みが発生するという問題は電極に塗布する活物質の充填密度が高くなるにつれて顕著に見られるようになることも見出した。
本発明は、従来の角形の非水電解質二次電池の上記のような問題点を解消するためになされたものであって、充電時にも大きく膨れることがない角形で高容量の非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は以下の構成により達成し得る。すなわち請求項1の非水電解質二次電池の発明は、角形外装缶内に挿入した偏平状の渦巻状電極体の極板面に対して垂直方向な断面において、前記偏平状の渦巻状電極体の厚みの1/2をaとし、前記偏平状の渦巻状電極体のコーナー部分の頂点部分の、最も内周に位置する極板またはセパレータから、最も外周に位置する極板またはセパレータまでの最短距離をbとしたとき、前記偏平状の渦巻状電極体がb/a≧1.10の関係を満たすことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の非水電解質二次電池において、前記偏平状の渦巻状電極体が1.25≧b/aの関係を満たすことを特徴とする。
また、請求項3の非水電解質二次電池の製造方法の発明は、正極板と負極板をセパレータを介して相対向するように配置した後、コーナー部分で極板間隔にスペースができるように、コーナー部分に短冊状のスペーサを差し入れたまま折り畳んだ後に短冊状のスペーサを取り除くことにより下記の条件を満たす偏平状の渦巻状電極体を製造し、この偏平状の渦巻状電極体を角型外装缶内に挿入することを特徴とする。
偏平状の渦巻状電極体の極板面に対して垂直方向な断面において、
前記偏平状の渦巻状電極体の厚みの1/2をaとし、
前記偏平状の渦巻状電極体のコーナー部分の頂点部分の、最も内周に位置する極板またはセパレータから、最も外周に位置する極板またはセパレータまでの最短距離をbとしたとき、
b/a≧1.10
となるようにする。
この場合、短冊状のスペーサとしては、紙、プラスチックシート等を適宜選択して使用し得る。また、スペーサの厚さを変更する場合は、短冊状のスペーサを適宜枚数を重ねて使用することにより容易に変更することができる。
また、請求項4の非水電解質二次電池の製造方法の発明は、正極板と負極板をセパレータを介して相対向するように配置した後、円柱状巻き芯で巻き取る際にテンションを弱めに調整して巻き取った後、プレスすることにより下記の条件を満たす偏平状の渦巻状電極体を製造し、この偏平状の渦巻状電極体を角型外装缶内に挿入することを特徴とする。
偏平状の渦巻状電極体の極板面に対して垂直方向な断面において、
前記偏平状の渦巻状電極体の厚みの1/2をaとし、
前記偏平状の渦巻状電極体のコーナー部分の頂点部分の、最も内周に位置する極板またはセパレータから、最も外周に位置する極板またはセパレータまでの最短距離をbとしたとき、
b/a≧1.10
となるようにする。
本発明は上記の構成を備えることにより以下のような優れた効果を奏する。すなわち、請求項1の発明によれば、以下に詳細に述べるように、放電容量は従来例のものと実質的に同一であるにもかかわらず、充電時の電池厚みの増加量が非常に小さくなる。
また、請求項2の発明によれば、放電容量の低下を起こさせずに実質的に請求項1に記載の発明の効果を達成することができる。
また、請求項3及び4の発明によれば、容易にb/a≧1.10の関係を満たす非水電解質二次電池を製造することができる。
次いで、本発明の実施の形態を図面を用いて説明するが、実施例及び比較例で作製した角形の非水電解質二次電池の基本的構造は、図1に示した従来例のものと実質的に同じであるので、これらの角形の非水電解質二次電池の構成については図1を援用して説明することとする。なお、図2は、本実施例及び比較例で作製した角形の非水電解質二次電池の正極タブ取付部の要部透視図であり、図3は、極板コーナー部分の各部の寸法を説明するためのX線CT断面像の模式図を示す。また、本発明はこの実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
まず、実施例及び比較例に共通する正極、負極及び電解液の具体的製造方法について説明する。
<正極板の作製>
正極合剤として、コバルト酸リチウム(LiCoO)85質量部と、導電剤としての黒鉛粉末5質量部とカーボンブラック5質量部とを充分に混合した。この後、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶かした結着剤としてのフツ化ビニリデン系重合体を固形分として5質量部となるように混合して、正極合剤スラリーを調製した。次いで、得られた正極合剤スラリーを厚みが20μmの正極集電体(アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔)の両面にドクターブレード法により塗布して、正極集電体の両面に正極合剤層を形成した。次いで、乾燥後、所定の厚みになるまでローラプレス機により圧延し、その後、幅40mmの短冊状に切断して正極板11を作製した。
<負極板の作製>
一方、天然黒鉛(Lc値が150Å以上で、d値が3.38Å以下のもの)粉末95質量部に、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶かした結着剤としてのフツ化ビニリデン系重合体を固形分として5質量部となるように混合して、負極合剤スラリーを調製した。この後、得られた負極合剤スラリーを厚みが18μmの負極集電体(銅箔)の両面にドクターブレード法により塗布して、負極集電体の両面に負極合剤層を形成した。次いで、乾燥後、所定の厚みになるまでローラプレス機により圧延し、幅42mmの短冊状に切断して、端部に負極リードを溶接し負極板12を作製した。
<非水電解液の作製>
なお、非水電解液としては、LiPFを1mol/lの濃度となるようにエチレンカーボネートECとジエチルカーボネートDECとの体積混合比が40:60の混合溶媒に溶解したものを用いた。
<実施例1〜4の電池の作製>
上述のようにして作製した正極板11と負極板12とを用い、これらの正極板11と負極板12が、幅44mm、厚さ20μmのポリエチレン製微多孔膜であるセパレータ13を介して相対向するように配置した後、厚さ0.5mmの厚紙を巻き芯として、手で折り畳むようにして扁平状の渦巻状電極体14を作製した。
極板を折り畳む際には、コーナー部分で極板間隔にスペースができるように、コーナー部分に厚さ20μmの短冊状のスペーサとしての紙を差し入れたまま折り畳んだ。コーナー部分における極板間隔を調整するため、一度に差し入れる紙の枚数を1枚から4枚まで変更して巻き取りを行った。なお、本願明細書においては以下においてこのような電極体の製造方法を「折り畳み法」と称することとする。
そして、極板をすべて折り畳んだ後、渦巻状電極体14がほどけぬよう、ポリプロピレン(PP)製巻き止めテープで固定した。その後、電極体14の折り畳み部に差し込んだ紙を引き抜いた。次いで電極体14の缶底に当たる面にPP製テープを貼り付け、缶底部分との絶縁を行った。
正極タブは、図2に示したように、正極板11の作製時に最外周に位置する正極極板のうち活物質の塗布がない部分にあらかじめコの字形に切れ込み22を入れておき、これを外側に折り曲げて正極集電タブ23とするとともに、この折り曲げた部分をPPテープ24で固定した。このように作製した電極体を角形の電池外装缶15に挿入し、電解液注液孔21から電解液を注液した後に封口板16をレーザー溶接で封止し、その後に電解液注液孔21を密閉した。このレーザー溶接の際に、封口板16の外周側面と外装缶15の開口部との間には、正極の芯体露出部から導出された正極集電タブ23が挟み込まれ、この状態で封口板16と外装缶15とがレーザー溶接され、外装缶15の開口部が封口されると共に集電タブ23も外装缶15に溶接されて電気的接続がなされている。
このようにして得られた電池のうち、極板を折り畳む際に差し挟んだ紙の枚数が、1、2、3、4枚のものをそれぞれ実施例1〜4の電池とした。得られた電池の設計容量は570mAhである。
<実施例5の電池の作製>
さらに、実際の製造設備を用いて電極体を作製する場合を想定して、後述の比較例と同様の円柱状巻き芯で巻き取る方法で実施例5の電池を作製した。この場合、後述の比較例よりも径の小さい円柱状巻き芯を用い、巻き取り後の円柱状電極体の直径が比較例のものと同じになるように、巻き取り時に極板に掛かるテンションを弱めに調整して巻き取りを行い、円筒状の電極体を得た。さらにこの円筒状の電極体がほどけぬよう、最外周をPP製巻き止めテープで固定した。
次いで、この円筒状電極体をプレスして、横断面形状が長円形状の電極体を得た。プレスした後の電極体の厚みは、4.2mmになるように、プレスの圧力を制御した。プレスを行った後、電極体の缶底に当たる面にPP製テープを貼り付け、缶底部分との絶縁を行った。以降、前述の実施例1〜4と同様の方法で同容量の角形の非水電解質二次電池を作製し、このようにして作製した電池を実施例5の電池とした。本願明細書においては以下においてこのような電極体の製造方法を「プレス法」と称することとする。
<比較例1〜3の電池の作製>
実施例1〜4と同様に作製した正極板11と負極板12とを用い、正極板11と負極板12が、幅44mm、厚さ25μmのポリエチレン製微多孔膜のセパレータ13を介して相対向するように配置した後、円柱状の巻き芯の周りに巻回し、巻き取り時に極板に掛かるテンションを変えて3種類の円筒状の渦巻状電極体を作製した。さらにこの円筒状の渦巻状電極体がほどけぬよう、最外周をPP製巻き止めテープで固定した。
次いで、この円筒状の渦巻状電極体をプレスして、横断面形状が長円形状の電極体を得た。プレスした後の電極体の厚みは、4.2mmになるように、プレスの圧力を制御した。プレスを行った後、電極体の缶底に当たる面にPP製テープを貼り付け、缶底部分との絶縁を行った。以降、実施例1〜4と同様の方法で同容量の角形の非水電解質二次電池を作製し、このようにしてプレス法により作製した3種類の電池をそれぞれ比較例1〜3の電池とした。
<b/a値、放電容量、及び放電時厚みの測定の計算>
上記のように作製した実施例1〜5及び比較例1〜3の電池について、1It(1C)=570mAの定電流で充電し、電池電圧が4.2Vに達した後は4.2Vの定電圧で充電電流値が1/50Itになるまで初期充電を行った。この初期充電を行った各電池について、10分間休止した後、1It(570mA)の定電流で電池電圧が2.75Vとなるまで放電させて放電容量を求めるとともに、放電状態にて極板コーナー部分のX線CT断面像を撮影した。CT断面像から、電極体の厚みの1/2であるaと、電極体最外周コーナー部の頂点部分から最内周のコーナー部の頂点までの距離bを計測し、b/aを計算した。
また、これらの放電状態の電池についてノギスによって電池の厚みを測定した。ここでいう電池の厚みとは、電池を近似的に直方体とみなしたときに、最大面積を持つ、向かい合う2面の距離のことであり、測定個所によって値が異なる場合は、最大となる個所の厚みを測定した。実施例1〜5及び比較例1〜3の各電池のb/aの計算結果、放電容量及び放電時厚みをまとめて表1に示す。また、図2にX線CT像におけるb/aの測定個所の模式図を示す。
<充電時厚み及び電池厚み増加量の測定>
次に、上記の放電状態の各電池について、1It(570mA)の定電流にて4.2Vに到達するまで充電を行い、さらに、4.2Vの定電圧にて充電電流が1/50Itに減少するまで充電を行った。そして、この状態で実施例1〜5及び比較例1〜3の各電池の厚さが最大となる個所の厚みを測定した。これらの結果をまとめて表1に示す。
Figure 2006107742
表1に示した結果から以下のことが分かる。すなわち、プレス法で製造された比較例1〜3の電池では、b/aの値は1.01〜1.07となった。比較例1〜3の電池では、円筒状に巻き取った電極体をプレスして角形の外装缶に挿入できるように整形しているが、円筒状に巻き取られた電極体の内周側の極板は、それまでのフープ等に巻かれた状態よりも大きな曲率で巻かれているため、外に広がろうとする力が働いている。内周側の極板は外側に広がろうとしているのに対し、最外周はテープ止めされているため、電極体の最外周の直径は固定されたままである。この状態で電極体をプレスすると、内周側の極板が外側に広がろうとしている電極体のコーナー部では、極板同士が密に詰まった状態のまま押しつぶされ、プレス後のコーナー部極板は半円の同心円状となってb/aの値は、1に近い値となるものと考えられる、
これに対して、折り畳み法で製造された実施例1〜4の電池のb/aの値は、いずれも1.10を越える値となった。これは電極体を巻き取る際にコーナー部分に紙を差し入れているため、コーナー部分での極板間隔が広がっているためである。また、径の小さい円柱状の巻き芯を用いて巻き取ってプレス法で製造した実施例5の電池も、b/aの値は1.10以上であった。これは、径の小さい円柱状の巻き芯を用いて比較例と同じ最外周直径の電極体を作製しているため、円筒状の電極体の状態で極板間隔が空いており、この状態のままプレスすると電極体のコーナー部分の極板間隔に余裕ができた状態で扁平状の電極体が得られるからである。
なお、実施例の電池の作製方法は上記の方法に限定されたものではなく、完成した電極体のb/aの値が既定値になるのであれば、どのような方法で作製しても構わない。工業的には、上述の径の小さい円柱状の巻き芯を用いて電極体を巻き取る方法の他に、例えば、扁平な2枚の巻き芯で極板を挟み、この巻き芯を回転させて極板を巻き取る方式の巻き取り機にて、巻き芯の外側から極板を抑え付けるローラーの圧力と圧力をかけるタイミングを調整することによっても、b/aの値が規定の範囲となるような電極体を作製することができる。
また、実施例1〜4の電池では、設計容量同等以上の放電容量が得られたが、b/aの値が1.25を超えると容量がやや低下している。これはb/aの値が大きくなるに従ってコーナー部分の正負極の極板間距離が広がり、この部分での充放電反応が不十分になったためと考えられる。電池の容量低下の影響を出さないためには、b/aの値は1.25以下であることが望ましい。
さらに、放電時には、実施例1〜5の電池と比較例1〜3の電池とはほぼ同程度であったが、充電状態にて電池厚みを測定すると、放電時からの電池厚みの増加量が比較例1〜3の電池では0.19〜0.35mmであったのに対して、実施例1〜5の電池では放電状態からの電池厚みの増加量が0.07〜0.09mmと非常に小さくなっていることがわかった。
これらの実施例1〜5及び比較例1〜3の電池について充電状態のX線CT断面像を観察すると、比較例1〜3の電池では電極体内部の極板が大きく撓んでいるのに対して、実施例1〜5の電池では電極体内部の極板に撓みが全く見られなかった。
角形の非水電解質二次電池において、充電によって電池厚みが厚くなる原因としては、充電によって活物質粒子が膨張し、極板厚みが厚くなること、および今回の比較例1〜3の電池で見られたように、電池内部での極板の撓みによって電極体の厚みが増すこと、などが主なものとして挙げられる。同じ活物質であれば、充電による活物質粒子の膨張の度合いは同じであるから、実施例1〜5と比較例1〜3の厚みの差は、電池内部での極板の撓みの有無に起因するものと考えられる。
実施例1〜5の電池は、電極体コーナー部分の電極間隔に余裕があるため、充電時に極板が膨張しても、膨張分はこのスペースに吸収され、極板が撓むことはない。これに対して、比較例1〜3の電極体では、コーナー部分では電極間隔に余裕がないため、充電時に極板が膨張しても膨張分を吸収できるスペースがない。このため、比較例1〜3の電池では、電極体のコーナー部分では膨張した分、極板が内側に押され、極板が撓んでしまうものと考えられる。表1の結果を合わせると、b/aの値が1.10以上であれば極板の撓みを抑制することが可能となり、充電時の電池厚みの増加量を小さくすることができることがわかる。
従来の角形の非水電解質二次電池を縦方向に切断して示す斜視図である。 実施例及び比較例で作製した角形の非水電解質二次電池の正極タブ取付部の要部透視図である。 極板コーナー部分の各部の寸法を説明するためのX線CT断面像の模式図である。
符号の説明
10 角形の非水電解質二次電池
11 正極板
12 負極板
13 セパレータ
14 渦巻状電極体
15 外装缶
16 封口板
18 負極端子
19 負極集電タブ
20 スペーサ
23 正極集電タブ

Claims (4)

  1. 角形外装缶内に挿入した偏平状の渦巻状電極体の極板面に対して垂直方向な断面において、
    前記偏平状の渦巻状電極体の厚みの1/2をaとし、
    前記偏平状の渦巻状電極体のコーナー部分の頂点部分の、最も内周に位置する極板またはセパレータから、最も外周に位置する極板またはセパレータまでの最短距離をbとしたとき、
    前記偏平状の渦巻状電極体がb/a≧1.10の関係を満たすことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記偏平状の渦巻状電極体が1.25≧b/aの関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 正極板と負極板をセパレータを介して相対向するように配置した後、コーナー部分で極板間隔にスペースができるように、コーナー部分に短冊状のスペーサを差し入れたまま折り畳んだ後に短冊状のスペーサを取り除くことにより下記の条件を満たす偏平状の渦巻状電極体を製造し、この偏平状の渦巻状電極体を角型外装缶内に挿入することからなる非水電解質二次電池の製造方法。
    偏平状の渦巻状電極体の極板面に対して垂直方向な断面において、
    前記偏平状の渦巻状電極体の厚みの1/2をaとし、
    前記偏平状の渦巻状電極体のコーナー部分の頂点部分の、最も内周に位置する極板またはセパレータから、最も外周に位置する極板またはセパレータまでの最短距離をbとしたとき、
    b/a≧1.10
    となるようにする。
  4. 正極板と負極板をセパレータを介して相対向するように配置した後、円柱状巻き芯で巻き取る際にテンションを弱めに調整して巻き取った後、プレスすることにより下記の条件を満たす偏平状の渦巻状電極体を製造し、この偏平状の渦巻状電極体を角型外装缶内に挿入することからなる非水電解質二次電池の製造方法。
    偏平状の渦巻状電極体の極板面に対して垂直方向な断面において、
    前記偏平状の渦巻状電極体の厚みの1/2をaとし、
    前記偏平状の渦巻状電極体のコーナー部分の頂点部分の、最も内周に位置する極板またはセパレータから、最も外周に位置する極板またはセパレータまでの最短距離をbとしたとき、
    b/a≧1.10
    となるようにする。
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