JP2006106296A - 写真自動販売装置 - Google Patents

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学 片山
Hideo Nakada
英男 中田
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Abstract

【課題】
背景カーテンの状態に応じて運営方法を制御し、営業に影響がないようになされた写真自動販売装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
背景装置40を設定するための背景カーテン設定画面には、背景装置40に配備される背景ロールカーテン48の全ての種類が色や柄やテキストなどのアイコン画像で表現されており、その近傍にON/OFFを切り替えるための「ON」ボタンと「OFF」ボタンとが備えられ、CPU101aは、ON(使用する)状態のときは、該当する背景ロールカーテン48は通常の動作を行なうよう制御し、OFF(使用しない)状態のときは、該当する背景ロールカーテン48は動作を行なわないよう制御する。
【選択図】 図20

Description

この発明は、背景カーテンの状態に応じて運営方法を制御する写真自動販売装置に関する。
近年、ゲームセンター等の遊戯を提供する店舗において、写真を撮影してシールプリント等にする写真自動販売装置が数多く設置されている。このような写真自動販売装置には、一般に、利用者である被写体を写真自動販売装置に付属のカメラで撮影したり、利用者が所持するデジタルカメラやカメラ付携帯電話で撮影したりして得られた撮影画像を取得して、タブレットディスプレイなどに表示して付属のタッチペンで文字や図形などを入力する、いわゆる落書きやお絵描きといわれている編集機能があるものが一般的になっている。そして、このような編集入力された画像は撮影画像と合成され、その合成画像がプリンタで印刷されて利用者に提供される。
このような写真自動販売装置においては、撮影時に被写体の背景として被写体とともに撮影される背景カーテンが配備されるのが一般的である。
特許文献1には、複数種類のスクリーンが個々にシート上に描かれ、そのシートの一端側がロール状に巻かれ、他端側を引き出すことにより被写体の撮影時の背景となり得るように構成された映像プリント遊戯装置が開示されている。
このように、色、模様などの異なるロールカーテンを複数配置し、これら複数のロールカーテンの中から撮影で使用するロールカーテンを撮影ごとに選択して配置し、撮影を行なう装置が知られている。
特許第3109507号公報
また、最近では、多種多様な背景で撮影したいという要望があるため、設置されるカーテンの枚数が増加する傾向にある。さらに、ロールカーテンは電動で自動的に昇降動作をするようになっているものが登場しており、このような電動式のロールカーテンを備える写真自動販売装置は増加傾向にある。
また、このような背景ロールカーテンの色をキーにして撮影画像を元にマスク画像を作成して編集に利用したり、背景ロールカーテンの色や柄にあったスタンプ画像を準備したりするなど、撮影時に使用された背景ロールカーテンは、その後の編集機能やプレイに対応するようになっているものも登場している。
しかしながら、複数の背景を電動で自動的に昇降動作をするためにカーテンエラーが発生するということが想定されるようになった。
カーテンエラーが発生した場合に、故障を修理するまでの間、写真自動販売装置の営業を止めてしまうと、売上がない状態になってしまうという問題があった。
だからといって、エラーが発生した状態のまま写真自動販売装置を営業すると、利用者はエラーの発生したカーテンを利用できなかったり、選択したカーテンで撮影できないなどによって、利用者に不満が残るという問題があった。
また、カーテンの色などに基づいて編集機能に特色を持たせている場合に、カーテンエラーが発生すると、当該編集機能が上手く機能しないという問題があった。
本発明はこれらの問題に鑑みてなされたものであり、背景カーテンの状態に応じて運営方法を制御し、営業に影響がないようになされた写真自動販売装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の写真自動販売装置は、被写体である利用者を撮影する撮影手段と、被写体の背景となる複数の背景カーテンと、複数の背景カーテンの各々を使用するか否かを設定する設定手段と、設定手段の設定に応じて、撮影手段による撮影において背景カーテンを使用しないよう制限する制限手段を備えることを特徴とする。
上記写真自動販売装置によれば、設定手段による背景カーテンを使用するか否かの設定に応じて、背景カーテンの使用を制限することができるため、例えば使用不可な背景カーテンを使用しないようにすることができる。このため、破損や故障等で使用ができないような状態になっている背景カーテンのみを使用しないようにし、その他の使用可能な背景カーテンは使用するという設定が可能となる。このようにすることによって、背景カーテンが使用できない状態であったとしても、写真自動販売装置の営業を停止させる必要がなくなるため、売上も確保できる。
好ましくは、複数の背景カーテンの選択肢を表示して利用者の選択を受付ける選択手段をさらに備え、制限手段は、設定手段で使用しないように設定されている前記背景カーテンの前記選択手段による選択を受付けないように制限する。
上記自動販売装置によれば、使用しないように設定されている背景カーテンを選択肢に含まないことによって、利用者から使用しない設定されている背景カーテンを選択させないようにすることができる。このようにすることで、背景カーテンが使用できない状態であったとしても、利用者にそのことを意識させないようにすることができる。
好ましくは、撮影手段による撮影において使用する背景カーテンの使用順序を予め記憶しておく記憶手段と、記憶手段に記憶された背景カーテンの使用順序の順番に背景カーテンを、撮影手段による撮影において自動的に配置する配置手段とをさらに備え、制限手段は、設定手段で使用しないように設定されている背景カーテンを使用しないよう制限し、配置手段は、設定手段で使用しないように設定されている背景カーテンを配置しないか、あるいは、所定の規則に基づいて、設定手段で使用しないように設定されている背景カーテンにかえて、設定手段で使用するように設定されている背景カーテンを配置する。
上記の所定の規則とは、使用不可の状態になっている背景カーテンのひとつ手前やひとつ後ろに配備されている背景カーテンを使用するなどの使用しない状態になっている背景カーテンの位置に基づいた規則や、使用しない状態になっている背景カーテンを使用する直前の撮影に使用した背景カーテンや、後の撮影に使用する予定の背景カーテンを使用するなどの使用不可状態になっている背景カーテンの使用順序に基づいた規則などである。
上記写真自動販売装置によれば、使用しないように設定されている背景カーテンを使用しないか、あるいは使用しないように設定されている背景カーテンにかえて使用するように設定されている背景カーテンを配置する配置手段を備えることで、自動的に順次撮影していく場合に、使用できない状態の背景カーテンがあったとしても、利用者にそのことを意識させないようにすることができる。
また、上記目的を達成するために本発明の写真自動販売装置は、被写体を撮影する撮影手段と、撮影手段による撮影時に配置され、被写体の背景となる背景カーテンと、背景カーテンに基づいて撮影手段で取得した撮影画像に編集を施すための編集手段と、背景カーテンが使用可能か否かを判定する判定手段と、背景カーテンが判定手段によって使用可能な状態でないと判定されたとき、編集手段での編集を制限する制限手段とを備えることを特徴とする。
上記写真自動販売装置によれば、背景カーテンに基づいて撮影画像に編集施すための編集手段がある場合に、背景カーテンが使用可能な状態でない場合であっても、編集手段を制限することによって、確実な編集が行なえ、撮影画像の編集時に該当編集機能が利用できなくとも、利用者に違和感を感じさせないようにすることができる。
好ましくは、背景カーテンが判定手段によって使用可能な状態であると判定されたとき、編集手段は、背景手段に基づいて被写体領域と被写体以外の領域とが区別されたマスク画像を作成する。
上記写真自動販売装置によれば、背景カーテンが使用可能な状態であるときのみ、編集手段でマスク画像を作成するため、より確実にマスク画像を作成することができる。また、このように確実にマスク画像が作成できることによって精度の高い編集を行なうことができる。
好ましくは、編集手段で編集するために使用する落書き用画像を表示する表示手段をさらに備え、背景カーテンが判定手段によって使用可能な状態であると判定されたとき、編集手段は、背景カーテンに好適な落書き用画像を前記表示手段に表示することを特徴とする
上記写真自動販売装置によれば、背景カーテンが使用可能な状態であるときのみ、背景カーテンに対応した好適な落書き用画像を表示手段に表示し、編集することができるようになるため、より確実で背景ロールカーテン48に好適な落書き用画像を利用者に提供することができる。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[写真自動販売装置の側面の外観]
図1は、本発明を適用した写真自動販売装置1の外観の概略側面図である。写真自動販売装置1は、本体部2と背面部3が対向して配備されており、これらとともにフレーム枠(構造材)やパネル(壁面)やサイドカーテンなどが組み合わされて構成される。
写真自動販売装置1では、前述の構成要素を組み合わせることによって、本体部2と背面部3との間には適宜な広さの撮影空間6が形成される。また、便宜上、撮影空間6の天井面は天井部4、床面は床面部5と呼ぶ。本体部2の外部側の面に第1編集空間7a、背面部3の外部側の面に第2編集空間7b(これらをまとめて編集空間7という)とが形成される。第1編集空間7aには第1編集部8a、第2編集空間7bには第2編集部8bが形成される(これらをまとめて編集部8という)。
かかる写真自動販売装置1を用いる際、被写体である利用者は撮影空間6に入り、本体部2の撮影操作側の面(以降、便宜上正面という)に相対する向きで撮影プレイを行なう。そして、撮影の後は所定の基準で編集空間7a、7bのいずれかを利用するかが決定され、利用者は決定された第1編集空間7aまたは第2編集空間7bに入り、撮影した画像にいわゆる落書きと呼ばれるスタンプ画像やテキストなどをペン入力する編集プレイを行なう。
[写真自動販売装置の撮影空間の構成]
まず、写真自動販売装置1の撮影空間6の構成の説明を行なう。
図2は本体部2を正面から見た斜視図である。本体部2は、プリンタ11、撮影・印刷用コンピュータ装置100a、編集用コンピュータ装置100b、および制御部110などの各種機器類を収める。これらの詳細は、後に図17を用いて説明される。
本体部2の正面には、被写体である利用者を撮影するためのCCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子からなるカメラ12と、カメラ12から撮像される映像をリアルタイム表示して利用者に撮像される映像を視覚確認させるためのライブモニタ13とが備えられる。カメラ12は撮影手段として機能し、ライブモニタ13は、撮像表示手段として機能する。カメラ12は複数備えられたり、移動や角度調節をできるようにしてもよい。カメラ12は、一般的にデジタルカメラが用いられる。一般的なデジタルカメラで設定できる項目(たとえばシャッタースピード、絞り値、露出補正、ホワイトバランスなど)の変更や撮影タイミングは、撮影・印刷用コンピュータ装置100aから指示される。
また、カメラ12の左側に前面照明装置14a、カメラ12の右側に前面照明装置14b、カメラ12の下側に前面照明装置14cが備えられる(これらをまとめて前面照明装置14という)。前面照明装置14は、被写体である利用者を前面から照明する。
前面照明装置14に関しては、天井照明装置41、側面照明装置42L、42Rとともに後に詳細を説明する。
前面照明装置14cの拡散板31cの左側には面17a、右側には面17bが配備される。面17a、17bは、左右方向が本体部2の中央方向に向かって低くなるように傾斜し、上下方向が本体部2の下方向に向かって低くなるように傾斜して配備されている。面17bの中央には、撮影操作モニタ18が備えられ、撮影操作モニタ18の上には透明なタッチパネル19が積層されている。撮影操作モニタ18には撮影指示や選択肢やプレイ時の各種の誘導などを行なう画面が表示され、タッチパネル19は、利用者の指などでタッチされる入力を検出する。利用者は、撮影操作モニタ18に表示される選択肢に対して、選択処理を行なうことができる。
このように中央方向に向かって低くなるように傾斜した面に入力操作するためのタッチパネル19を積層した撮影操作モニタ18があるため、利用者にとっては入力操作がより行ないやすく、指示画面がより見やすくなる。また面17aや17bなどに手を置いて撮影することにより撮影時のポーズなども決まりやすい。
また左上面17aの下方の垂直な面17cの上部には撮影側スピーカ20Lが備えられ、右上面17bの下方の垂直な面17dの上部には撮影側スピーカ20Rが備えられ、撮影操作などの案内を出力する。
右下面17dの下部(撮影側スピーカ20Rの下部)には対価である硬貨を投入するためのコイン投入口21と、受け付けられなかった硬貨などを排出するコイン排出口22とが備えられる。
照明装置14cの下部には、後述するように、フットスイッチ装置43aの踏込操作を行ないやすいように凹状の凹部23が備えられる。
また、本体部2の側面の下方には、コインボックス扉24とプリント取出口25とプリント案内部26とが備えられる。コインボックス扉24は、写真自動販売装置1をプレイするための対価として投入されたコインを蓄積するボックスを、写真自動販売装置1の設置者が取り出すための開閉可能な扉である。プリント取出口25は、本体部2の内部にあるプリンタ11から排出するシールシートを利用者に提供するための取出口である。
図3はプリント案内部26の具体例を示す図である。プリント案内部26は、液晶またはLED(Light Emitting Diode)などの表示装置であり、外部にどちらの編集部8のシールを印刷中であるかなどの通知、印刷完了の通知、あるいは印刷中に用紙切れ、インク切れ、用紙詰り、メカニカルエラーなどのエラーが発生していることの通知を行なう通知手段としての機能を有する。例えば、印刷が完了するまでのカウントダウンを表示することもでき、利用者に印刷完了までのおよその時間を通知することもできる。また、第1編集部8aのシールシートを印刷中の場合、第1編集部8aは、青色のデザインが施されているため、図示のように「青コーナー印刷中」などの表示がなされる。このような表示を点滅させることにより、注意喚起することができる。また、スクロール表示させることにより、文字数の制限なく、わかりやすく通知を行なうことができる。
また、本体部2には、本体部2の内部の熱を逃がすためのファンや、外部装置への画像の配信、リモートメンテナンスなどの、外部装置との通信を行なうときにケーブルを差込むためのLAN(Local Area Network)ケーブル差込口、内部の装置のメンテナンスを行なうときに開閉可能なメンテナンスドアなどが備えられていることが好ましい。
図4は、背面部3と天井部4と床面部5とを写真自動販売装置1側から見た斜視図である。天井部4の略中央付近には前方背景装置40aが、天井部4の背面部3に近い位置には後方背景装置40bが配備される(これらをまとめて背景装置40という)。前方背景装置40aと後方背景装置40bとの間には天井照明装置41が配備される。背面部3付近には、側面照明装置42L、42Rとが配備される。床面部5には前方フットスイッチ装置43aと後方左側フットスイッチ装置43bLと、後方右側フットスイッチ装置43bRとが配備される(これらをまとめてフットスイッチ装置43という)。
[背景装置]
より詳細に背景装置40の説明をする。
図5は、前方背景装置40aおよび後方背景装置40bの側面図である。前方背景装置40aは、センサ45a(不図示)、モータ46a(不図示)、巻取装置47a、様々な色や柄の背景ロールカーテン48aなどを含み、背景ロールカーテン48aは撮影時の被写体の背景となる。背景ロールカーテン48aは、プレイ時の利用者の選択によって利用者所望の背景ロールカーテン48aがセットされたり、予め所定の背景ロールカーテン48aが配置されたり、各々の撮影コースに対応した方法で決定され配置される。後方背景装置40bも同様に、センサ45b(不図示)、モータ46b(不図示)、巻取装置47b、背景ロールカーテン48bで構成される。
なお、説明の便宜上、前方背景装置40a、後方背景装置40bをまとめて背景装置40、センサ45a、45bをまとめてセンサ45、モータ46a、46bをまとめてモータ46、巻取装置47a、47bをまとめて巻取装置47、背景ロールカーテン48a、48bをまとめて背景ロールカーテン48と呼ぶ。
背景ロールカーテン48は、CPU101aが背景制御部115を介して送信する信号に基づき、巻取装置47に連動するモータ46が回転(正転または逆転)することによって、撮影時の所定の位置に送出されたり、巻取装置47に巻き取られたりする。
また、このような背景ロールカーテン48は、送出されたり巻き取られたりするときに、配置されたセンサ45の間を通るようになっている。このようなセンサ45を備えることによってカーテンエラーを検出する。
具体的には、CPU101aから、背景制御部115に対して送出指示信号が出されていても、該当する背景ロールカーテン48に対応するセンサ45に検出反応がない場合に、カーテンエラーとして検出する。また、モータ46のパルス値とセンサ45の検出反応に相違がある場合などでも、カーテンエラーとして検出することができる。このようにして、背景ロールカーテン48が無理に引っ張られたり、破損したりすることや、様々な原因によるカーテンエラーを検出することができる。
前方背景装置40aは、顔アップ撮影などの近接撮影時に使用され3種類の背景ロールカーテン48aを有する。後方背景装置40bは主に全身撮影などの遠隔撮影時に使用され5種類の背景ロールカーテン48bを有する。また、背面部3の背景ロールカーテン48bの後方の面にも被写体の背景となるよう背景画像が施されているため合計9種類の背景画像が利用できる。
近接撮影に用いられる前方背景装置40aの背景ロールカーテン48aは柄の入った背景画像が施される。比較的きれいに撮影したいと思う利用者は、顔アップなどの近接撮影をすることを好むため、このように柄が施されることによって豪華さを演出し、より顔が美しく映えるようにすることができる。
遠隔撮影に用いられる後方背景装置40bの背景ロールカーテン48bは無地の着色された背景画像が施される。背景ロールカーテン48bは無地であるため、背景柄を合成することができるため背景画像の種類を多くすることができる。
また、このように前方背景装置40aと後方背景装置40bとを用いることによって、後方背景装置40bを利用した自由な立ち位置での撮影だけでなく、前方背景装置40aを利用した立ち位置を制限した撮影が可能となる。このため、前方背景装置40aを利用した撮影では、照明設定に応じた最適な立ち位置に自然に誘導することが可能となる。
このような構造である以上、前方背景装置40aと後方背景装置40bとの間には、利用者が位置できる程度の空間があくことがある。このため、利用者が背景ロールカーテン48aと背景ロールカーテン48bとの間に挟まれてしまい、利用者がカメラ12に写らないという問題が考えられる。
上述のような問題を解決すべく、前方背景装置40aの背景ロールカーテン48aの配置が完了するまでの配置時間が、後方背景装置40bの背景ロールカーテン48bの配置が完了するまでの配置時間より長くなるように制御する。このようにして、利用者が背景ロールカーテン48aと背景ロールカーテン48bとの間に挟まれないようにすることができる。
具体的には、CPU101aが制御部110を介して背景制御部115(図17参照)に指示信号を送信することにより、背景ロールカーテン48aの送り出し速度を背景ロールカーテン48bの送り出し速度よりも低速にするよう制御する。
すなわち、背景ロールカーテン48aを送り出す速度を、背景ロールカーテン48bを送り出す速度より遅くすることにより、背景ロールカーテン48aの配置時間を長く設定する。
または、背景ロールカーテン48aは降下時に段階的に送り出すよう制御する。すなわち、CPU101aが制御部110を介して背景制御部115(図17参照)に指示信号を送信することにより、背景ロールカーテン48aの送り出し途中で一旦停止を何度か行なうように制御する。
すなわち、背景ロールカーテン48aを配置する途中に一旦停止させることにより、背景ロールカーテン48aの配置時間を長く設定する。
また、前方の背景ロールカーテン48aを使用し、次も前方のロールカーテン48aを使用する場合や、後方の背景ロールカーテン48bを使用し、次も後方のロールカーテン48bを使用する場合や、前方の背景ロールカーテン48aを使用し、次は後方の背景ロールカーテン48bを使用する場合など、背景ロールカーテン48の間に利用者が挟まれる恐れがない場合は、先に使用した背景ロールカーテン48を巻き上げるのと同時に、次に使用する背景ロールカーテン48を送り出すように制御するが、後方の背景ロールカーテン48bを使用し、次に前方の背景ロールカーテン48aを使用する場合は、後方の背景ロールカーテン48bの巻き上げが完了した後に、前方の背景ロールカーテン48aを送り出すよう制御する。
すなわち、背景ロールカーテン48bが配置されており、その次に背景ロールカーテン48aを使用する場合に、背景ロールカーテン48bの巻き取りが完了した後に、背景ロールカーテン48aを送り出すことにより、背景ロールカーテン48aの配置時間を長く設定する。
このように制御することにより、背景ロールカーテン48aを完全に送り出して、所定の位置に配置する前に、背景ロールカーテン48aを送り出していることを利用者に認識させやすくすることができるため、利用者は背景ロールカーテン48aよりカメラ12寄りの位置へ移動することができる。このため、利用者が背景ロールカーテン48aと背景ロールカーテン48bとの間に挟まれないようにすることができる。
また、CPU101aは、前方の背景ロールカーテン48を送り出すときには、送り出すことの案内を、撮影操作モニタ18に表示したり、スピーカ20から音声を出力したりする。例えば、撮影操作モニタ18には、「前の背景カーテンが降りてくるから、前に出て!」などと表示して利用者に対して注意喚起する。
このように、撮影操作モニタ18やスピーカ20は、背景ロールカーテン48aを配置することを案内する案内手段としての機能を有する。
このような案内によって利用者に注意喚起を行なうことによって、より効果的に背景カーテンが降下してくることを利用者に認識させることができる。
また、複数回の撮影において、前方の背景ロールカーテン48aを使用する撮影の後に、後方の背景ロールカーテン48bを使用する撮影を行なうよう設定するようにしてもよい。
このように設定することにより、利用者は最初に前方の背景ロールカーテン48aの前に位置しているので、次の撮影で後方の背景ロールカーテン48bが降下してきたとしても、背景ロールカーテン48aと背景ロールカーテン48bとの間に挟まれることがない。
また、背景ロールカーテン48aの幅方向の長さは、背景ロールカーテン48bの幅方向の長さより、カメラ12の撮影範囲に収まる程度に短くする。
このようにすることで、万が一、背景ロールカーテン48aと背景ロールカーテン48bとの間に挟まれてしまったとしても、背景ロールカーテン48aよりもカメラ12側に容易に移動することができる。
以上が背景装置40の構成の説明である。
[照明装置]
より詳細に照明装置の説明をする。
図6および図7は、前面照明装置14の内部構造を示す図である。前面照明装置14の内部には蛍光灯15も配備されているが、図6、図7においては図示を省略する。
前面照明装置14の内部は白色に塗装され、適宜な空間を有している。それぞれ蛍光灯15などの常灯照明とストロボ16などの閃光照明(フラッシュ)とストロボ16から出射した光を反射する黒色の反射板30を有しており、外部に接する面は、乳白色のアクリルパネルなどの拡散板31が配備されている。
ストロボ16は、利用者から撮影の開始が指示され、カメラ12のシャッタ動作が行なわれると、カメラ12のシャッタ動作のタイミングに合わせて発光する。ストロボ16から発光した光は照明装置14の内部で反射を繰り返し、拡散板31の面から光を拡散して出射することによって、被写体である利用者を前面から照明する。
図6を参照して、前面照明装置14aと前面照明装置14bとは左右対称でカメラ12の両隣に配備され、ストロボ16a、16bはそれぞれ前面照明装置14の内部の中央付近に配備される。撮影空間への照射面である拡散板31a、31bの方向とは逆のやや斜め上方を向いて照射するよう配備され、上部照明手段として機能する。ストロボ16a、16bの照射方向の先には、それぞれ黒色に施された反射板30a、30bが配備されている。拡散板31a、31bは天井方向に向かうにつれて前方に突出して配備される。また、拡散板31a、31bは曲面で構成されている。もちろん、拡散板31a、31bは平面でも構わない。
前面照明装置14a、14bは、主に被写体の顔部分を照明する。被写体の顔部分を照明するとき、ストロボ16a、16bの光量が強すぎると白飛びしてしまい、美しい写り具合が実現できない。反射板30a、30bを黒色に施すことによって、ストロボ16a、16bから出射される光をある程度吸収する。このようにすることによって、顔に照射する光量を適宜な量に抑制することができる。また、顔部分の肌色に黒色が入ることによって引き締まった印象の写り具合を実現することができる。
図7を参照して、前面照明装置14cは前面照明装置14a、14bの下部に配備される。ストロボ16cは、拡散板31dの方向に照射するように配備され、下部照明手段として機能する。内部の底面の中央付近には、黒色に施された反射板30cが配備されている。拡散板31cは床方向に向かうにつれて前方に突出して配備される。また、拡散板31cは曲面で構成されている。拡散板31dは本体部2の中央下部の垂直な面の上方に配備される。
上述のように前面照明装置14cは、拡散板31cと拡散板31dとの2つの出射面を有する。拡散板31cから出射する光は主に被写体を顔部分を下部から照明する。このようにすることで、照明装置14a、14bから出射される光と照明装置14cの拡散板31cの面から出射される光とが干渉しあい、被写体の顔部分を適宜な光量で照射することができる。一方、拡散板31dから出射する光は主に被写体の足元や下方を照明する。このようにすることで、暗くなりやすい被写体の足元付近も明るく照明することができる。
上述の上部照明手段14a、14bと下部照明手段14cとは前面照明手段として機能する。
図8は、天井照明装置41と、側面照明装置42L、42Rの斜視図である。
天井照明装置41は被写体を斜め上方の後背面から照射し、側面照明装置42L、42Rは被写体を側面から照射する。
天井照明装置41と、側面照明装置42L、42Rとは、いずれも内部は前面照明装置14と同様に蛍光灯15(不図示)などの常灯照明とストロボ16(不図示)などの閃光照明(フラッシュ)を有している。外部に接する面は、同様に乳白色のアクリルパネルなどの拡散板31e〜31gで形成しているが、さらに拡散板31e〜31gの前面にグリッドと呼ばれる格子状の部材を備えている。グリッドは黒色が施され、拡散板31から出射された散乱光を吸収し擬似的に平行光とする。
このような天井照明装置41や側面照明装置42L、42Rを使用することにより、光が被写体の後背面に向かって平行に照射されるようになされている。このような照明を使用することで、被写体の髪に天使の輪を光らせたりするなど、髪の毛を美しく撮影することができる。
上述の天井照明装置41と、側面照明装置42L、42Rとは後方照明手段として機能する。
以上が照明装置の説明である。上述のような照明装置を利用した照明設定については後に詳細を説明する。
[背景装置と照明装置との関係]
再び図1を参照して、背景装置40a、40bと、前面照明装置14a、14bと、天井照明装置41との配置関係の説明をする。
前面照明装置14a、14bは、本体部2に配備されるカメラ12の上方に撮影空間6側に突出するように配置され、撮影空間6への照射面である拡散板31a、31bを備える。そのさらに撮影空間6の後方側に、前方背景装置40aは配置されている。
前面照明装置14a、14bは、上述のような位置に配置することによって、前方背景装置40aの背景ロールカーテン48aを使用した撮影の場合に、被写体を上方から効果的に照明することができる。
天井照明装置41は、撮影空間6の略中央付近に配置され撮影時の背景となる複数の背景ロールカーテン48aを収納する前方背景装置40aと、前方背景装置40aより撮影空間6の後方側に配置され撮影時の背景となる複数の背景ロールカーテン48bを収納する後方背景装置40bとの間に配置され、撮影空間6への照射面である拡散板31eを備える。
天井照明装置41は、上述のような位置に配置することによって、後方背景装置40bの背景ロールカーテン48bを使用した撮影の場合に、被写体を上方から効果的に照明することができる。
上述のように、前方背景装置40aと後方背景装置40bとを備えることで、バリエーション豊かな背景を提供することができる。
また、背景ロールカーテン48aを収納する前方背景装置40aは、略中央付近に配置されているため、撮影時に背景ロールカーテン48aを使用する場合、被写体の立ち位置を制限することが可能になる。このことによって後述するような「うる肌」などの顔アップ撮影(近接撮影)の照明を効果的に行なうことができる。
[フットスイッチ装置]
より詳細にフットスイッチ装置43の説明をする。
フットスイッチ装置43は、後に説明する撮影コースの内「フットシャッター」コースにおいて使用される。図4が図示するように、写真自動販売装置1の撮影空間6の床面部5に配備されており、利用者の踏み込み動作によって、カメラ12のシャッタ動作が行なわれる。
図9はフットスイッチ装置43の側面図である。
図示のように、フットスイッチ装置43は、フットスイッチ50とフットスイッチ50を保護するフットスイッチ保護筐体51とで構成される。
フットスイッチ50は、操作ペダル面52を備え、操作ペダル面52が押下されることによって、オン信号を制御部110に送信する。このようなフットスイッチ50は一般的なものであるため、詳細な説明は省略する。
フットスイッチ保護筐体51は、フットスイッチ50を載置するための基台53と、フットスイッチ50の操作ペダル面の可動方向と同じ方向に移動可能に基台53に取り付けられた蓋体54とを備える。蓋体54は、フットスイッチ50の操作ペダル面52と当接するための内面と、操作ペダル面として機能する外面とを有する。このような外面は足で踏込操作をすることを促すような案内や装飾を施すことが好ましい。
本実施の形態においては、基台53と蓋体54とを、回転可能に保持する回転軸55とを含んで構成される。利用者によって蓋体54の外面を踏込操作されることによって、回転可能な蓋体54の当接する内面は、フットスイッチ50の操作ペダル面52に接触し、フットスイッチ50はオン信号を制御部110に送信する。制御部110はオン信号を撮影・印刷用コンピュータ装置100aに送信し、撮影・印刷用コンピュータ装置100aは信号に応じた制御を行なう。
なお、フットスイッチ保護筐体51は上述のような回転軸55を含まない構成であってもよく、蓋体54が、フットスイッチ50の操作ペダル面52の可動方向と同じ方向に移動可能であればよい。例えば、蓋体54が基台53に対してスライドするような形態でもよい。
また、内部に備えられるスイッチは踏込操作する操作ペダル面を持つフットスイッチ50のような形態でなくてもよく、センサーのようなものであっても、ボタン式のスイッチのようなものであってもよい。
なお、内部のフットスイッチ50は同じものを使用して、フットスイッチ保護筐体51の外面を異なる形状にすることによって、様々なフットスイッチ装置43を実現することができる。例えば、丸型やホームベース型など様々な形状で実現できる。また、このような写真自動販売装置1は、バージョンアップ等によって遊戯の形態が変更することがある。さらに、遊戯の形態によっては、フットスイッチ保護筐体51の形状や配置を変更することがある。このような場合、フットスイッチ保護筐体51の変更のみでフットスイッチ装置43の形状を変更することができるため低コストである。
このようにフットスイッチ装置43を、フットスイッチ50とフットスイッチを保護するフットスイッチ保護筐体51との二重構造にすることによって、利用者の雑な扱いに対する耐久性が向上する。また、埃やゴミなどから保護することもできるため、フットスイッチの故障を減らすことができる。
さらに、内部のフットスイッチ50に既成品を利用することが可能なため、製造コストを低減することができる。
さらに、設計者所望の大きさや形状のフットスイッチ装置43を作ることができる。また、大きなフットスイッチ装置43は、利用者が踏込操作を行ないやすいため、操作性が向上する。
図10は撮影空間6の床面部5に配備されるフットスイッチ装置43の配置を上方から見た図である。
フットスイッチ装置43は、撮影空間6の前方(本体部2に近い側)の床上に配置された前方フットスイッチ装置43aと、撮影空間6の後方(背面部3に近い側)の両側床上に配置された後方左側フットスイッチ装置43bLと、後方右側フットスイッチ装置43bRとがある(これらを総称して後方フットスイッチ装置43bという)。なお、前方フットスイッチ装置43aと後方フットスイッチ装置43bとを総称してフットスイッチ装置43という。これらのフットスイッチ装置43の間には適宜な距離があり、利用者は様々な位置どりで撮影を行なうことができる。
なお、床面部5には、フットスイッチ装置43を嵌め込むための凹部を備える床部材56を設ける。このような床部材56を嵌め込むことによって、フットスイッチ装置43の位置が所定の位置からずれないようにすることができる。
また、上述の床部材56に、例えばフットスイッチ装置43の高さの半分程度など、所定の厚みをもたせることによって、フットスイッチ装置43の操作ペダル面と床部材56の面との高さを調整することができる。このようにすることで、フットスイッチ装置43と床面との段差を軽減することができる。このようにすることによって、利用者は足を大きくあげなくても踏込操作することができ、フットスイッチ装置43の操作性が向上する。
さらに、上述の床部材56にケーブルを通すための溝部を備えてもよい。フットスイッチ装置43と本体部2の内部に備わる制御部110とを繋ぐケーブルを、上述の溝部に配設することによって、ケーブルを隠し保護することができる。このようにすることで、見栄えがよくなるとともに、利用者にケーブルなどを踏下されることによる破損を防止することができる。
前方フットスイッチ装置43aのフットスイッチ保護筐体51aは、本体部2の幅方向に長い概略長方形状をなしており、フットスイッチ保護筐体51a内に長手方向に沿って配置された2つのフットスイッチ50a、50bを含む。より具体的に、本実施の形態ではフットスイッチ保護筐体51aの長手方向の長さは606mmで、前後方向の長さは190mmである。もちろん、このような長さに限定するものではない。
また、前方フットスイッチ装置43aのフットスイッチ50a、50bの操作ペダル面52a、52bは床面に対して傾斜している(図9矢印参照)。さらに、操作ペダル面52a、52bの法線は、鉛直方向よりも撮影空間8の後方側へ向かって傾斜している(図9、図10矢印参照)。このような方向で、フットスイッチ装置43aは配備される。
このようにすることにより、前方位置での撮影の場合、利用者はカメラ12方向を向いて、前方フットスイッチ装置43aを踏込操作しやすいようになっている。
また、前方フットスイッチ装置43aは本体部2に接する位置に配置されているため、
利用者はつま先が本体部2にあたるなど、踏込操作を行ないにくい。このため、利用者が踏込みやすいように、本体部2の下部には凹部23が設けられている。
後方フットスイッチ装置43bのフットスイッチ保護筐体51bL、51bRは、前方フットスイッチ装置43aより小さく、フットスイッチ保護筐体51bL、51bR内にそれぞれフットスイッチ50c、50dを含む。より具体的に、本実施の形態ではフットスイッチ保護筐体51aの左右方向の長さは156mmで、前後方向(操作ペダル面52の法線方向)の長さは190mmである。もちろん、このような長さに限定するものではない。前方フットスイッチ装置43aと後方フットスイッチ装置43bの前後方向の長さは同じ長さになっている。
また、後方フットスイッチ装置43bL、43bRのフットスイッチ50c、50dの操作ペダル面52c、52dは床面に対して傾斜している(図9矢印参照)。さらに、操作ペダル面52c、52dの法線は、鉛直方向よりも撮影空間6の後方側でかつ中央側へ向かって傾斜している(図9、図10矢印参照)。このような方向で、フットスイッチ装置43bL、43bRは配備される。
このようにすることにより、後方位置での撮影の場合、利用者はカメラ12方向を向いて、後方フットスイッチ装置43bを踏込操作しやすいようになっている。
上述のような配置により、撮影空間6の中央付近に空間ができる。利用者が該空間のどの位置にいたとしても、フットスイッチ装置43への距離は遠くないため、いずれのフットスイッチ装置43も踏込操作しやすくなっている。さらに、利用者がフットスイッチの設置されている下方向に視線を移さなくてもフットスイッチ装置43の操作を行なうことができる。
「フットシャッター」コースでは、利用者は撮影操作モニタ18に表示される指示やスピーカ20での案内に従って、様々な位置のフットスイッチ装置43を踏込操作する。そして、いずれかのフットスイッチ装置43が、利用者によって踏込操作されることによって、カメラ12のシャッタ動作が行なわれるよう制御される。このため、利用者は楽しみながら様々な位置で撮影を行なうことができる。
このように、様々な配置がなされているフットスイッチ装置43を操作することによって撮影操作が行なわれるため遊戯性が増す。さらに、様々な位置どりで撮影することができるため、撮影画像も変化に富んだものとなり、多様な撮影画像を利用者に提供することができる。
以上が、フットスイッチ装置43の説明である。
[写真自動販売装置の編集空間の構成]
次に写真自動販売装置1の編集空間7の構成の説明を行なう。
図11は、写真自動販売装置1の本体部2の背面に形成される第1編集部8aを第1編集空間7a側から見た斜視図である。図12は、写真自動販売装置1の背面部3の背面に形成される第2編集部5bを第2編集空間7b側から見た斜視図である。第1編集部8aと第2編集部8bは同様な構成であるため、第1編集部8aでまとめて説明をする。
第1編集部8aは、撮影により得られた画像を表示して画像の編集を受付ける透明なタッチパネル61aが積層されている編集操作モニタ60aと、画像入力を行なうための
複数のタッチペン62aL、62aRと、利用者に対し音楽や操作方法の説明などを音声で出力する編集側スピーカ63aと、夫々のタッチペンを使用しないときに置いておくタッチペンホルダー64aL、64aRとが備えられる。編集操作モニタ60aにはデータが表示され、タッチパネル61aは、タッチペン62aL、62aRでタッチされることによって行なわれる入力を検出する。このようにして、撮影画像に落書き用画像を入力するいわゆる落書きと呼ばれる編集操作を行なうことができる。
また、以降の説明では同様の説明を行なう場合には、編集操作モニタ60a、bをまとめて編集操作モニタ60、タッチパネル61a、bをまとめてタッチパネル61、タッチペン62aL、62aR、62bL、62bRをまとめてタッチペン62、編集側スピーカ63a、bをまとめて編集側スピーカ63、タッチペンホルダー64aL、64aR、64bL、64bRをまとめてタッチペンホルダー64という。
編集操作モニタ60は、表示手段としての機能を有し、タッチパネル61は、受付手段としての機能を有し、タッチペン62は入力ペンとしての機能を有する。
なお、本体部2の内部にはコンピュータ装置100などの各種機器類が配備されているため熱が篭りやすい。このため本体部2の背面にあたる第1編集部8a側には、熱排出口65a、65bが設けられている。
[タッチペンホルダー]
上述のタッチペンホルダー64の詳細な説明をする。本実施の形態のタッチペンホルダー64は、装置に固着するための取付部66と、タッチペン62の胴部を両側から挟持する所定の長さの挟持部67を備える。本実施の形態におけるタッチペンホルダー64は塩化ビニール製で厚み(m)が2mm(図15参照)であるが、限定するものではない。
図13(A)は、タッチペンホルダー64を正面側からみた斜視図であり、図13(B)は、タッチペンホルダー64を背面側からみた斜視図である。
図13(A)が図示するように、タッチペンホルダー64は、長手方向の両端が開口され、長手方向と垂直な断面が略凹構造になっており、タッチペン62の胴部を短手方向の両側から挟持部67a、67b(これらを総称して挟持部67という)で挟持し、凹部の中央に収納するようになっている。
上述のように、タッチペン62の胴部を両側から挟持するため、タッチペン62が落ちにくくなる。このことによって、タッチペン62が落ちたり、タッチペン62をぶらさがった状態のままにしてしまうことによって起こるタッチペン62の破損を防止することができる。
また、図13(B)が図示するように、タッチペンホルダー64は、装置に固着するための取付部66を備える。本実施の形態では、ネジで取付けるよう取付部66にはネジ穴を2つ開口している。もちろん、このようにネジで取り付けることに限定するものではなく、取付部66をマジックテープ(登録商標)やその他の取付部材によって装置に取り付けることができればよい。
上述のように取付部66を備えるため、容易にタッチペンホルダー64を装置に固着することができる。このように、本実施の形態におけるタッチペンホルダー64は様々な装置に加工・成型を必要とせずに取付けることができるので、汎用性が高く、コストを低減することができる。
図14(A)は、タッチペンホルダー64を装置に取り付けた具体例を示す斜視図であり、図14(B)は、装置に取り付けたタッチペンホルダー64にタッチペン62を保持した状態の具体例を示す斜視図である。
図14(B)が図示するように、タッチペンホルダー64の長手方向の長さはタッチペン62の長さの約半分くらいになっている。したがって、タッチペン62はタッチペンホルダー64より長いため、利用者は、タッチペン62のタッチペンホルダー64よりはみ出ている部分を持ってタッチペン62を取り外すことができる。このように、タッチペン62が取り外しやすいようになっている。
なお、タッチペンホルダー64の長手方向の長さは、上述のような長さに限定するものではなく、タッチペン62を指でつまめる程度にはみ出るような長さであればよい。
図15は、タッチペンホルダー64を上部から見た図である。図示のように、タッチペンホルダー64は、取付部66のネジ穴にネジを通して装置に固着する。
また、構造上タッチペンホルダー64にタッチペン62を収納(保持)するときに、装置の取付面とタッチペン62との間には、取付部66の厚み(m)とネジ山の高さ(h)とを足した分の距離(l)があく。このように装置の取付面とタッチペン62との間に適宜な距離(l)があくことによって、指がはいりやすくなるため、タッチペン62を取り外しやすい。
さらに図15を参照して、タッチペンホルダー64の挟持部67a、67bは、略凹状に両側から突出しているが、挟持部67aは、もう一方の挟持部67bよりも突出が低くなっており、高さが異なる。このように、高さが低い挟持部67a側から図の矢印方向にタッチペン62を引き出すことで、タッチペン62を取り外しやすいようになっており、図の矢印方向と逆方向からタッチペン62を収納することで、タッチペン62を収納しやすいようになっている。
また、このように挟持部67の高さを異なるようにすることで、図16が図示するように、タッチペンホルダー64の長手方向を横向きに装置に固着する場合に、高さが高い挟持部67b側を下側にすることによって、タッチペン62を収納(保持)するときにタッチペン62が落ちにくく固定しやすくなる。
上述のように、本実施の形態におけるタッチペンホルダー64は、タッチペン62の胴部を両側から挟持する構造により、装置に対し縦方向でも横方向でも斜め方向でもいずれの向きにでも取付けて使用することができるため、汎用性が高い。
以上が、タッチペンホルダーの説明である。
[写真自動販売装置の機能構成]
次に、写真自動販売装置1の機能構成の具体例を図17の概略機能ブロック図で示す。
図17を参照して、本実施の形態にかかる写真自動販売装置1は、各機能や処理動作のための演算、制御の中心部となる撮影・印刷用コンピュータ装置100a、編集用コンピュータ装置100bと(これらをまとめてコンピュータ装置100という)、基板から構成され、コンピュータ装置100からの指示を受けて、接続してある各種装置を制御、駆動する制御部110とを備える。
写真自動販売装置1は、電源を必要とする蛍光灯15、ストロボ16などの電源系統を制御する電源制御部112を備え、外部からそれらの装置に対する電源の電圧を安定させるよう制御する。図示はしていないが、電源制御部112はストロボ16などの他にも電源を必要とする機器に接続し、同様の制御を行なう。さらに、そのような電源の投入および切断は、電源スイッチ111を押すことで行なわれる。しかし、電源切断によりコンピュータ装置100で動作しているプログラムを強制的に終了させることは、動作を不安定にさせる原因となる。そのため、電源が落とされても、しばらくはUPS(Uninterrupted Power Supply)113が電源をバックアップし、コンピュータ装置100に停電信号を送信する。その間に、コンピュータ装置100はプログラムの終了の手続を行ない、プログラムを正常に終了させる。一方、コンピュータ装置100を正規の手順で終了した場合は、その旨の信号がUPS113に送信される。
コンピュータ装置100は、コンピュータ装置100の中心部として演算処理を行なう演算装置であるCPU(Central Processing Unit)101と、装置を動作させるためのプログラムおよびプログラムで必要なグラフィックデータ、音声データ、撮影された画像や撮影画像に対して入力した編集画像その他の各種画像などを記憶する記憶部102と、プログラムの一時的な作業領域ともなるメモリ103と、カメラ、各種モニタ、プリンタどの周辺機器を制御するためのソフトウェアであるドライバ104(不図示)と、LANケーブルを介して外部機器と接続された場合に通信を行なう通信部105(不図示)とを含む。また、入出力インターフェイス106(不図示)を備え、必要に応じて、磁気ディスクや光ディスクや光磁気ディスク、または半導体メモリが装着される。
コンピュータ装置100は、電源の投入及び切断を制御する電源スイッチ111が押され、本装置に電源プラグより電源が投入されると、プログラムが起動されて動作を開始する。撮影・印刷用コンピュータ装置100aは、接続されるカメラ12のシャッタタイミングや、ライブモニタ13および撮影操作モニタ18での表示や、プリンタ11での出力を制御する。編集用コンピュータ装置100bは、接続される編集操作モニタ60での表示を制御する。
なお、このような写真自動販売装置は、従来はカメラ12のAV出力端子とライブモニタ13のAV入力端子を接続して、カメラ12が撮像する映像を直接ライブモニタ13に表示していた。本実施の形態においては、ライブモニタ13にカメラ12が撮像する映像だけでなく、撮影動作に関する情報を表示するため、ライブモニタ13は、撮影・印刷用コンピュータ装置100aに接続されている。
撮影・印刷用コンピュータ装置100aのCPU101aは、カメラ12が撮像する映像(ライブ映像)と、記憶部102aに記憶されている撮影動作に関する情報とをライブモニタ13に表示する。ライブモニタ13への表示は、プログラムに応じてライブ映像のみを表示したり、撮影動作に関する情報を表示したり、ライブ映像と撮影動作に関する情報とを合成して表示したりする。ライブ映像と撮影動作に関する情報との合成は撮影・印刷用コンピュータ装置100aの記憶部102aに記憶されているソフトウェアで行なってもよいし、このような合成をするための専用の制御装置(基板)をライブモニタ13に接続するなどハードウェアで行なってもよい。
また、撮影・印刷用コンピュータ装置100aは、上記プログラムの実行や、タッチパネル19から受信した、利用者の指などでタッチされる入力操作にしたがった指示信号に基づいて、制御部110に対して制御信号を送信する。編集用コンピュータ装置100bは、タッチパネル61から受信した、タッチペン62でタッチされる入力操作にしたがった指示信号に基づいて、制御部110に対して制御信号を送信する。
プリンタ11は、撮影された画像を紙やシールや金属やプラスチックなどの印刷媒体に印刷するためのプリンタであって、昇華型プリンタやサーモオートクローム方式(光定着型直接感熱記録方式)等のプリンタが一般的に用いられる。なお、写真自動販売装置は、プリンタ11でシールが印刷されるものとして説明を行なうが、印刷媒体はシールに限定されず、他の印刷媒体であっても同様の処理が実行される。
プリンタ11は、上述の用紙切れなどの状態を撮影・印刷用コンピュータ装置100aに通知する。撮影・印刷用コンピュータ装置100aは、その状態に応じて制御部110に制御信号を送信する。
制御部110は、撮影・印刷用コンピュータ装置100a、編集用コンピュータ装置100bおよび電源制御部112の他に、ストロボ制御部114、撮影側スピーカー20L、R、フットスイッチ装置43a、43b、背景制御部115、サービスパネル116、コイン制御部117、編集側スピーカ63a、63b、プリント案内部26に接続される。
ストロボ制御部114はカメラ12に接続されて、カメラ12におけるシャッタタイミングに応じた同期信号を取得する。そして、カメラ12のシャッタタイミングに同期させて、ストロボ16を発光させるように制御する。ストロボ制御部114は、各々のストロボ16の発光のON・OFF、光量を制御する。
制御部110は、撮影・印刷用コンピュータ装置100aから受信した制御信号(指示コマンドなど)にしたがって、撮影側スピーカー20L、20Rに対して指示信号を送信し、写真自動販売装置1の撮影プレイにおける操作などの案内やBGM(Back Ground Music)などを出力する。同様に制御部110は、編集用コンピュータ装置100bから受信した制御信号にしたがって、編集側スピーカ63a、63bに指示信号を送信し、写真自動販売装置1の編集プレイにおける操作などの案内やBGMなどを出力する。なお、撮影側スピーカ20または編集側スピーカ63の音声のボリュームを調整する音量調整つまみは、サービスパネル116に備えられる。
なお、撮影側スピーカ20L、20Rや編集側スピーカ63のボリュームの音量は、コンピュータ装置100が本装置の利用の状態に応じて、制御部110を介して制御するようにしてもよい。具体的には、撮影プレイを盛り上げる時や、エラーや注意事項などの注目を集めておきたい案内を出力する時は大きな音量で出力し、その他のときは小さな音量で出力する。特に利用者の注意を引くために、エラーなどの案内は最大の音量で出力することが好ましい。
フットスイッチ装置43a、43bL、43bR(これらをまとめてフットスイッチ装置43という)は、特定の撮影コースでの撮影プレイ時(ここではフットシャッターコース)に、利用者からの踏み込み動作を検出したとき、検出信号を制御部110を介して撮影・印刷用コンピュータ装置100aに送信する。撮影・印刷用コンピュータ装置100aは該検出信号を受信したら、カメラ12にシャッタ動作を行なう指示信号を送信する。
また、制御部110は、撮影・印刷用コンピュータ装置100aから、タッチパネル19によって利用者が所望の背景を選択する入力操作にしたがった指示信号を受信し、該指示信号にしたがって背景制御部115を制御することにより、背景ロールカーテン48の巻取りや繰り出しを制御する。このように背景制御部115で、モータ46の動作を制御することによって、利用者が選択した背景画像が施された背景ロールカーテン48を巻取装置47から繰り出しセットする。また、撮影・印刷用コンピュータ装置100aから受信した制御信号(指示コマンドなど)によって自動的に背景画像が決定され背景ロールカーテン48のセットがなされてもよい。
サービスパネル116は、投入されたコインの枚数をカウントするコインカウンタ、印刷されたプリントの枚数をカウントするプリントカウンタ、撮影側スピーカ20または編集側スピーカ63から出力する音声のボリュームを調整する音量調整つまみ、テストモードを行なうためのテストボタン、コインを投入しなくても装置が利用できるようにするためのサービスボタン等を備えるパネルであって、写真自動販売装置1の設置者が各種設定やメンテナンスの操作を行なう際に用いる。サービスパネル116は、サービスボタンの操作などの制御操作が行なわれると、その操作にしたがった制御信号を制御部110に対して送信する。
制御部110は、コンピュータ装置100から受信した制御信号にしたがって、サービスパネル116に対して制御信号を送信する。サービスパネル116は、該制御信号に従って、コインカウンタやプリントカウンタを動作させる(例えばカウンタを1インクリメントする)。
コイン制御部117は、コイン投入口21に投入されたコインの正当性を検出し、制御部110にコインが投入されたことを示す検出信号を送信する。
制御部110は、コンピュータ装置100から受信した制御信号にしたがって、コイン制御部117に対して制御信号を送信する。コイン制御部117は、該制御信号にしたがって、コインが投入されないようにコイン投入口21をブロックするか、コイン投入口21に投入されたコインをコイン排出口22から排出することができる。コイン制御部117は、前者の場合はコインブロッカとして機能し、後者の場合はコインキャンセラとして機能する。このことで、プレイ中にコイン投入を禁止することができる。
さらに、制御部110は、コンピュータ装置100からプリンタ11の状態に応じた制御信号を受信し、該制御信号にしたがって、プリント案内部26の表示を制御する。
なお、言うまでもなく、写真自動販売装置1の形態は図1〜図17に示される具体例に限定されるものではない。すなわち、図1〜図17に記載されない他の機能が備えられていてもよいし、図1〜図17に記載されている機能の必ずしも全てが備えられていなくても構わない。
[写真自動販売装置の撮影プレイ処理]
次に、本実施の形態にかかる写真自動販売装置1での処理について説明する。
このような写真自動販売装置1の処理は、コンピュータ装置100のCPU101が、記憶部102に記憶されたプログラムをメモリ103に読出して実行することによって実現される。
写真自動販売装置1でのプレイ(遊戯)は主に撮影プレイと編集プレイとに分かれる。夫々のプレイは異なる空間で行なわれているため、写真自動販売装置での一連の処理は、図18の撮影空間6側で行なわれる処理を示すフローチャートと、図36の編集空間7およびプリント取出口25側で行なわれる処理を示すフローチャートとを用いて説明する。
まず、撮影空間6で行なわれる撮影プレイの処理を図18のフローチャートを用いて説明する。
まず、写真自動販売装置1に備わる電源スイッチ111が投入されると、各種装置に電源が供給され、撮影・印刷用コンピュータ装置100aの記憶部102aに格納された動作プログラムが起動する。撮影・印刷用コンピュータ装置100aは、各種装置が正常に接続されているかチェックし、初期化が必要な装置に対しては初期化を行なう(S1)。
このとき、本装置の編集割当フラグ(f)値の初期化も同時に行なわれる。編集部割当フラグ(f)の値は変数で、前述の電源投入時の編集部割当フラグ(f)の値はf=0となる。一組の利用者の撮影プレイが終了したら、編集部割当フラグ(f)の値はf=1となり、更に次の組の利用者の撮影プレイが終了したら、再び編集部割当フラグ(f)の値はf=0となる。すなわち、CPU101aは、一組の利用者が撮影プレイを終了する度に編集部割当フラグ(f)の値をXOR演算などを用いて、“0”と“1”とに交互に切替える。編集部割当フラグ(f)は、上記CPU101aにより、メモリ103aの所定の記憶領域に記憶(セット)され、該プレイ時にどちらの編集部を使用するのか識別するためのフラグである。
また、編集部割当フラグ(f)の値がf=0の場合、撮影操作モニタ18の指示画面は青色を基調としたデザインで構成され、編集プレイは第1編集部8aを使用する。編集部割当フラグ(f)の値がf=1の場合は撮影操作モニタ18の指示画面は赤色を基調としたデザインで構成され、編集プレイは第2編集部8bを使用する。すなわち、CPU101aは、編集部割当フラグ(f)の値に応じて上記指示画面のデザインを切替えるようになっている。
なお、編集部割当フラグ(f)の値によって、撮影プレイ前に撮影プレイ後どちらの編集部8を利用するのかを案内することもできる。このため、利用者は撮影プレイ前にどちらの編集部8を利用するのかを意識することができるため、編集部8への移動の際に迷うことが少なくなり回転がスムーズになる。
また、第1編集部8aを構成する装置やカーテンなどを青色を基調としたデザインを施し、第2編集部8bを構成する装置やカーテンなどを赤色を基調としたデザインを施す。
このように、利用者にどちらの編集部を使用するのかが自然にわかるような構成になっている。
なお、初期化処理の際に、ストロボの発光チェックや、背景ロールカーテン48のカーテンチェックや、その他構成要素のチェックを行なう。
より具体的に、カーテンチェックの具体例を説明する。CPU101aは、全ての背景ロールカーテン48を送出し、送出した後に巻き取るよう制御部110を介して背景制御部115に信号を送信し、カーテンエラーが発生しているか否かをチェックする。カーテンエラーが発生している場合は、図19に図示するように、各々の背景ロールカーテン48の状態を通知する通知画面を撮影操作モニタ18に表示して、写真自動販売装置の設置者などの操作をする者にカーテンエラー状況を通知する。カーテンエラーが発生していない場合は、そのまま処理を継続し、カーテン状況の通知は行なわれない。
なお、後述のテストモードでカーテンエラーの発生などにより、使用しない設定にしている背景ロールカーテン48のカーテンエラーの通知も行なうことが望ましい。
背景ロールカーテン48を使用しないように設定したままであれば、写真自動販売装置の営業は通常通り行なえるが、カーテンエラーが放置されたままにしておくと、利用者が使用できる背景ロールカーテン48の種類が少なくなるという問題がある。上述のようにカーテンエラーの通知を行なうことで、設置者が背景ロールカーテン48が、エラー状態のまま製造者に連絡せずに放置することを防止することができる。
ここでいう写真自動販売装置の設置者とは、当該写真自動販売装置を設置し営業を行なっている店舗などの経営者、管理者、および従業員であり、営業中に利用者に対応できる者である。
カーテンエラーとなった背景ロールカーテン48は、後に説明するテストモードで使用しないように設定することが可能であるが、図19が示す通知画面においても、背景ロールカーテン48を使用しないように設定することができるようにしておく。
図19が示す通知画面では、OFFボタンを押下することで、該当する背景ロールカーテン48を使用しないように設定し、ONボタンを押下することで、該当する背景ロールカーテン48を使用するように設定する。
また、カーテンエラーが発生している場合に、通知画面を表示し、テストモードの背景カーテン設定画面が起動されるようにしてもよい。
このように起動時に自動で背景ロールカーテン48の状態を通知することで、営業前にカーテンエラーが発生していることを設置者に通知することができるため、設置者は、営業前にエラーの発生している背景ロールカーテン48のメンテナンスやエラー対処をすることができる。このため、営業中に写真自動販売装置が利用できなくなったり、営業を停止したりすることを防止することができる。また、カーテンエラーが発生している背景ロールカーテン48のみ使用しない設定にすることにより、カーテンエラーが発生したとしても、写真自動販売装置の営業を継続して行なうことができる。
そして、操作者によって、通知画面の「次へ」ボタンが押下されると次の処理に移行し、必要な構成要素の初期化とチェックが終了するとステップS5へ移る。
ついでCPU101aは、写真自動販売装置1の使用を促すタイトルデモ画面を撮影操作モニタ18に表示し、それに応じて撮影側スピーカ20L、20Rから音声を出力する(S5)。
CPU101aは、タイトルデモ画面が表示されている状態で、サービスパネル116のテストボタンが押されたか否かを判別する(S10)。通常タイトルデモ画面表示中テストボタンが押下されることによって(S10でYES)、写真自動販売装置1のメンテナンスを行なうためのテストモードを起動することができる(S15)。なお、テストモード中はコインを受付けないようにすることが望ましい。
テストモードは、写真自動販売装置1の設置者が写真自動販売装置1を操作するためのモードであり、このモードにおいては写真自動販売装置1の利用状況の確認や、カメラ12、プリンタ11など周辺機器の調整ができる。なお、テストモードにおいては、設置者が写り具合の確認ができるように、試し撮影ができるようになっている。この試し撮影で撮影された画像を印刷する時に、撮影画像の近傍に照明設定や明るさ設定も印刷される。このように、設置者が試し撮影で写り具合の確認をするときに撮影画像の撮影条件の情報を表示することによって、設置者にわかりやすく、設置者は撮影条件の情報と実際の撮影画像とを見て写り具合を検討することができる。
[テストモード]
ここで、テストモードにおいて背景ロールカーテン48の設定を行なう処理を説明する。
図20(A)〜20(B)はテストモードにおいて背景ロールカーテン48の設定をするための設定画面を示す図である。テストモードを起動すると(S15)、テストモードのメニュー画面が表示され、メニューの中から「背景カーテン設定」を選択すると、CPU101aは、図20(A)が図示する背景装置40の設定画面を撮影操作モニタ18に表示する。もちろん編集操作モニタ60に表示してもよい。
使用する背景ロールカーテン48を設定するための背景カーテン設定画面には、背景装置40に配備される背景ロールカーテン48の全ての種類が色や柄やテキストなどのアイコン画像で表現されており、その近傍にON/OFFを切り替えるための「ON」ボタンと「OFF」ボタンと、「工場出荷に戻す」ボタンと、「内容を保存してメニューに戻る」ボタンと、「内容を保存しないでメニューに戻る」ボタンと、「全てのカーテンを巻き取る」ボタンとが備えられる。
CPU101aは、画面の「工場出荷に戻す」ボタンを押下すると、背景カーテン設定の工場出荷時(初期状態)の設定を記憶部101bに保存する。「内容を保存してメニューに戻る」ボタンを押下すると、現在画面に表示されている設定を記憶部101bに保存し、メニュー画面に戻る。「内容を保存しないでメニューに戻る」ボタンを押したすると、現在画面に表示されている設定を記憶部101bに保存しないで、メニュー画面に戻る。
また、CPU101aは、画面の「全てのカーテンを巻き取る」ボタンを押下すると、現在降下しているカーテンを全て巻き取るよう背景制御部115に指示信号を送信する。背景制御部115は指示信号に従ってモータ46を回転させて、背景ロールカーテン48を全て巻き取る。このようにすることによって、背景ロールカーテン48を付け替えたりしたときなどに、一度に全ての背景ロールカーテン48を巻き取る動作チェックができるため、ひとつひとつ巻き取るという手間を省くことができる。
CPU101aは、ON(使用する)状態のときは、該当する背景ロールカーテン48は通常の動作を行なうよう制御し、OFF(使用しない)状態のときは、該当する背景ロールカーテン48は動作を行なわないよう制御する。このように、CPU101aは、背景ロールカーテン48の動作を制限する制限手段として機能する。
また、図20(B)が図示するように、OFF(使用しない)状態の背景ロールカーテン48は、設定画面の該当背景ロールカーテン48を示すアイコン画像などに×印をつけたり、アイコン画像を薄く表示したり、減色して表示したりすることによって、該当する背景ロールカーテン48を使用しないことをわかりやすいように表示する。さらに、エラーが発生している背景ロールカーテン48のアイコン画像にエラー表示をしてもよい。さらに、エラーが発生している背景ロールカーテン48は自動的にOFF(使用しない)状態になるよう制御してもよい。
また、背景ロールカーテン48は全てOFF(使用しない)状態にすることが可能である構成でもよいが、全てOFF(使用しない)状態に設定することはできないようにすることが好ましい。全てをOFF(使用しない)状態にすることは、写真自動販売装置の営業は継続して行なうことができるが、利用者にとっては好みの背景ロールカーテン48が使用できないために不満になるという問題がある。
このため、例えば、前方背景装置40aの背景ロールカーテン48a(アップ用カーテン)は合計3枚あるが、必ず1枚はON(使用する)状態になるよう制御する。すなわち、2枚までしかOFF(使用しない)状態にできないようにすることが好ましい。また、後方背景装置40bの背景ロールカーテン48b(全身用カーテン)も合計5枚あるが、前方背景装置40aと同様に必ず1枚はON(使用する)状態になるよう制御する。すなわち、4枚までしかOFF(使用しない)状態にできないようにすることが好ましい。
また、後述の「こだわり6ショット」コースのように、背景カーテン選択処理があり、選択された背景ロールカーテン48をセットして撮影処理を行なうような場合は、OFF(使用しない)状態に設定されている背景ロールカーテン48は、背景カーテン選択処理で選択できないようにする。例えば、背景カーテン選択画面で該当する背景ロールカーテン48を非表示にし、選択肢に含まないようにする。または、該当する背景ロールカーテン48に×印をつけたり、薄く表示したり、減色して表示したりすることによって、利用者の選択を受付けないようにしてもよい。
また、後述の「おまかせ10ショット」コースや「フットシャッター」コースのように、利用者の選択を必要とせず、CPU101aなどの配置手段が、記憶部102aなどの記憶手段に記憶されている通りに、予め使用順序の定められた背景ロールカーテン48を使用順序の順番に自動的に順次配置して撮影処理を行なうような場合は、被写体の背景としては、OFF(使用しない)状態に設定され制限されている背景ロールカーテン48は用いられず、背面部3が背景として用いられる。もちろん、他のON(使用する)状態になっている背景ロールカーテン48の中からランダムで選択されたり、一定の規則に基づいて選択されてもよい。
上述の一定の規則とは、OFF(使用しない)状態になっている背景ロールカーテン48のひとつ手前やひとつ後ろに配備されている背景ロールカーテン48を使用するなどのOFF(使用しない)状態になっている背景ロールカーテン48の位置に基づいた規則や、OFF(使用しない)状態になっている背景ロールカーテン48を使用する直前の撮影に使用した背景ロールカーテン48や、後の撮影に使用する予定の背景ロールカーテン48を使用するなどのOFF(使用しない)状態になっている背景ロールカーテン48の使用順序に基づいた規則などである。
このように、背景ロールカーテン48の各々をON(使用する)状態、OFF(使用しない)状態に設定できることによって、背景ロールカーテン48が破損していたり、背景ロールカーテン48の昇降動作が正常でないなどのエラー状態の時に、破損、あるいは該当エラーが発生している背景ロールカーテン48のみを、OFF(使用しない)状態に制限することができる。このことによって、背景装置40の一部の機能や背景ロールカーテン48の破損や故障等で使用ができないような状態にあっても、使用できないような状態になっている背景ロールカーテン48のみを使用しないようにして、その他の使用可能な背景ロールカーテン48は使用するという設定が可能となる。このようにすることによって、一部の背景ロールカーテン48が使用できない状態であったとしても、写真自動販売装置の営業を停止させる必要がなくなるため、売上も確保できる。
以上が、テストモードにおいて背景ロールカーテン48の設定を行なう処理の説明である。
再び図18に戻って、タイトルデモ表示中でテストボタンが押下されておらず(S10でNO)、コイン制御部117がコインの投入を検出していない場合(S20でNO)、ステップS5ヘ戻り引き続き、テストボタンの押下やコインの投入を監視する。一方、コイン制御部117が所定の対価の受付を検出した場合は(S20でYES)、ステップS23へ進む。
プレイに必要な対価は上述の通貨などのコイン投入に限定するものではない。コインの代替となる磁気カードやプリペイドカードや専用コインや非接触型電子マネーの使用や、私的なパスワード等による操作なども含み、プレイ(遊戯)に対する対価支払いであればよい。
コイン制御部117が所定の対価の受付を検出すると(S20でYES)、まずCPU101aは、図21が図示する編集部案内画面を、撮影操作モニタ18に表示する(S23)。この画面は、直接どの編集部8を利用するかを案内する画面ではなく、撮影プレイ後、複数の編集部8のうちいずれかで編集プレイを行なうのか案内するので、撮影プレイ終了後に案内に注目するよう促す画面である。
撮影前に直接的にどの編集部8を利用するか案内する画面を表示すると、利用者は装置が故障したか、あるいはプレイが終了したのではないかと思うという問題がある。しかし、撮影プレイ終了後に編集部8への移動をスムーズに行なうためには、利用する編集部8の案内をする必要性がある。
このため、どの編集部8を使用するかを撮影終了後に案内するので案内に注目するよう促す画面を表示して、利用者に間接的に案内する。このようにすることによって、利用者は、装置が故障したり、終了したと思うこともなく、さらに、撮影プレイ前に撮影プレイ終了後の案内に注目しておこうという心の準備ができるため、編集部8への移動の際に迷うことが少なくなり回転がスムーズになる。
ついで、CPU101aは、図22が図示する撮影コースを選択する撮影コース選択画面を撮影操作モニタ18に表示する(S25)。これらは、複数の撮影プレイからいずれかを選択させる選択手段として機能する。
図22が示すように「こだわり6ショット」「おまかせ10ショット」「フットシャッター」など、コース別に表示し、利用者の指などで撮影操作モニタ18に積層されたタッチパネル19の該当領域をタッチされることによって、撮影コースが選択される。
「こだわり6ショット」コースは、予め設定された所定の回数の撮影を、繰返し行なうように設定されているが、撮影の前に行なわれる照明や背景や明るさの選択は、選択に要する時間に個人差があるため、所定の回数の撮影が終了する時間は利用者によって異なる。このため、所定の回数の撮影終了後に所定の制限時間に達してない場合、時間調整としておまけ撮影をすることによって、「こだわり6ショット」の撮影プレイは所定の制限時間で終了する。「こだわり6ショット」の撮影プレイは第2の撮影プレイの一例である。
「おまかせ10ショット」コースは予め設定されたタイミングで撮影を繰返し行ない、予め設定されたタイミングで設定された撮影が自動的に行なわれるため、いつでも同じように「おまかせ10ショット」の撮影プレイは所定の制限時間で終了する。「おまかせ10ショット」の撮影プレイは第1の撮影プレイの一例である。
「フットシャッター」コースは、利用者所望のタイミングか1回の撮影の制限時間のいずれかによって撮影が行なわれるため、撮影回数と1回の撮影の制限時間とのいずれかを調整することによって「フットシャッター」の撮影プレイは所定の制限時間で終了する。「フットシャッター」の撮影プレイは第2の撮影プレイの他の例である。
このように、これらの撮影コースはプレイ方法は異なるが、プレイ状況に応じて同じ時間で終了するように調整することができる。そして、CPU101aは、利用者が選択した撮影コースの撮影処理手順で撮影処理(S30)を実行する。
なお、撮影処理の間、CPU101aは、カメラ12から取得される画像をライブモニタ13にリアルタイム表示する。利用者はライブモニタ13の表示によって、撮影時のポーズや表情などを視覚確認できるようになっている。
それぞれの撮影コースの撮影処理手順は各々別のフローチャートを用いて説明する。
[こだわり6ショット撮影処理]
まず、「こだわり6ショット」コースにおける撮影処理を図23のフローチャートを用いて説明する。「こだわり6ショット」では2回連続撮影を3回繰り返す(計6回)。
CPU101aはステップS25の撮影コース選択で、「こだわり6ショット」が選択されたと判定すると、撮影制限時間の計時(カウント)を開始する(S101)。こうして、利用者が撮影プレイを行ない得る所定の制限時間まで計時する。
ついで、CPU101aは、図24が示す照明選択画面を撮影操作モニタ18に表示する(S103)。図24が図示するように、照明選択画面は「うる肌」「キラ髪」「全身」というように、撮影時にどのような照明設定を行なうか選択肢が表示される。
「うる肌」は顔アップ撮影(近接撮影)で肌が美しく写るような照明設定がなされ、「キラ髪」は髪が美しく写るような照明設定がなされ、「全身」は全身撮影(遠隔撮影)で全身が均等に美しく写るような照明設定がなされる。このように、複数の異なる照明方法の中からいずれかを利用者に選択させる。
また、上述の「うる肌」「キラ髪」「全身」のように各照明設定にはわかりやすい名称が付してあり、照明設定の項目を表示するときは、このようなわかりやすい名称で表示される。
CPU101aは照明選択の選択肢のうちのいずれが選択されたかを判定し、利用者から選択された照明設定に応じて、制御部110を介して上述の通りストロボ制御部114に指示信号を送信する。
ついで、CPU101aは、背景選択画面を撮影操作モニタ18に表示する(S105)。「うる肌」の場合は、前方背景装置40aに配備される背景ロールカーテン48aと、後方背景装置40bとに配備される背景ロールカーテン48bのいずれも選択可能にしている。「キラ髪」「全身」の場合は後方背景装置40bに配備される背景ロールカーテン48bのみ選択可能にしている。このように、照明選択で選択された照明方法に応じて選択可能な背景ロールカーテン48を制限している。
このようにすることで、照明選択で選択された照明方法において好適な背景ロールカーテン48の中から、背景ロールカーテン48を選択することができるため、最適な照明が実現できる。このことによって、美しい写り具合の撮影画像を利用者に提供することができる。
ストロボ16の光量や発光の有無(すなわち発光する位置)やは、撮影コースや撮影方法などによって異なるように構成されている。予め撮影・印刷側コンピュータ装置100aの記憶部102aに設定が記憶されており、撮影時にどの撮影コースや撮影方法が選択されているかによって、ストロボ制御部114(図17参照)はストロボ16の発光や光量を制御する。
本実施の形態においては、前面照明装置の上部照明手段14a、14bのストロボ16a、16bは、照射面である拡散板31a、31bとは逆の方向に向いているため、外部へは光が弱めに出射される。前面照明装置の下部照明手段14cのストロボ16cは、照射面である拡散板31cの方向を向いているため、外部へは光が強めに出射される。また、天井照明装置41と側面照明装置42L、42Rとのストロボ16d〜16f(不図示)は、照射面である拡散板31e〜31gの方向を向いているため、外部へは光が強めに出射される。
このように、ストロボ16は備えられる位置や方向によって、同じ光量値でも拡散板31から外部へ出射する光量は異なるため、ストロボ16の配置や方向を考慮した設定を行ない記憶部102aに記憶される。該設定に基づいてストロボ制御部114はストロボ16の発光を制御する。
ストロボ16の発光時の光量値は、弱(S)、中(M)、強(L)とに分かれる。また、その中でも更に5段階の値に分かれる。弱の中で一番弱い光量値をS1、一番強い光量値をS5とし、数値が大きいほど光量は強くなる。同様に中(M)はM1〜M5、強(L)はL1〜L5などの光量値に分かれる。
図25は、各々の照明設定におけるストロボ16の光量設定の具体例を示す図である。光量設定は、近接撮影用の「うる肌」と、髪中心またはどの位置でも美しい写りを実現しやすい「キラ髪」と、遠隔撮影用の「全身」とがある。また、図示の光量設定は標準設定であり、後述する明るさ選択で選択された明るさによって光量値は異なる。
「うる肌」は、近接撮影で顔が美しく写るような近接撮影用の照明設定である。前面照明装置14cのストロボ16cは、照射面である拡散板31cの方向を向いているため、外部へは光が強めに出射される。拡散板31cから出射する光は、被写体の下方向から顔を照射するため、ストロボ16cの光量が強いと顔部分の上方向に向けて影ができてしまい、写り具合として好ましくないため、ストロボ16a、16bの光量は強めに発光し、ストロボ16cの光量は弱めに発光するような設定になっている。
具体的には、前面照明装置14a、14bのストロボ16a、16bの光量をL3、前面照明装置14cのストロボ16cの光量をS3、天井照明装置41のストロボ16d、側面照明装置42L、42Rのストロボ16e、16fの発光をOFFにする。
「キラ髪」は、髪が美しく写るような髪中心撮影用の照明設定である。髪を美しく撮影するには、被写体の斜め上後方から照射することにより、髪に天使の輪ができるなど美しく撮影することができるため、天井照明装置41と側面照明装置42L、42Rとを発光する設定になっている。全体的に光量が強くなりすぎるので前面照明装置14a、14b、14cの光量は弱めに発光するような設定になっている。
具体的には、前面照明装置14a、14bのストロボ16a、16bの光量をM1、前面照明装置14cのストロボ16cの光量をS3、天井照明装置41のストロボ16dの光量をM4、側面照明装置42L、42Rのストロボ16e、16fの光量をL3にする。
「全身」は、全身が均等に美しく写るような遠隔撮影用の照明設定である。全身を美しく撮影するには、撮影空間6の後方まで光を均等に照射する必要があるため、前面照明装置14a、14b、14cの光量を強めに発光させるよう制御する。また、前述の通り前面照明装置14a、14bと前面照明装置14cとではストロボ16の向きが異なるため、前面照明装置14a、14bの光量をやや前面照明装置14cより強めに発光するような設定になっている。
具体的には、前面照明装置14a、14bのストロボ16a、16bの光量をL2、前面照明装置14cのストロボ16cの光量をL1、天井照明装置41のストロボ16d、側面照明装置42L、42Rのストロボ16e、16fの発光をOFFにする。
写真自動販売装置1では、撮影コースや撮影方法に応じて、「うる肌」「キラ髪」「全身」が適宜選ばれて撮影が行なわれる。撮影時には、CPU101aは、「うる肌」「キラ髪」「全身」の各照明設定のどれを実行するかを制御部110を介してストロボ制御部114に指示し、ストロボ制御部114は設定に従ったストロボ16の発光、光量設定を実現するよう制御する。
なお、上述の照明選択で選択された照明方法での撮影を2回連続で行なう。このため、この背景選択では利用者に夫々の撮影で使用する背景ロールカーテン48を選択させる。すなわち、背景ロールカーテン48を2種類選択させる。
ついで、CPU101aは、明るさ選択画面を撮影操作モニタ18に表示する(S107)。1〜5の5段階の明るさの中から利用者所望の明るさが選択できるようになっている。明るさは数値が大きくなるほど明るく、上述の図25の光量値の標準設定は明るさが3の設定である。
なお、このような写真自動販売装置1を利用する際に、明るさの基準を利用者に通知する場合は上述の1〜5の数値だけでなく、それぞれの明るさに対してわかりやすくおぼえやすい名称を付しておく。例えば、明るさの段階が非常に明るい「5」であるなら「ぶっとび」、暗めの「1」であるなら「こんがり」などである。
なお、ここで選択された明るさは連続して行なわれる撮影2回で共通であって、各々の撮影時には同じ明るさ調整がなされる。各々の明るさはストロボ16の発光時の光量によって調節される。上述の照明設定で選択された照明方法での照明バランスの比率を保って、明るめの設定が選択されたら光量を強くし、暗めの設定が選択されたら光量を弱くする。
より具体的には、「うる肌」で明るさ4が選択された場合、前面照明装置の上部照明手段14a、14bのストロボ16a、16cの光量をL4、前面照明装置の下部照明手段14cのストロボ16cの光量をS4とする。
ついで、CPU101aは、撮影方法に関する説明画面を撮影モニタ18に表示する(S109)。「うる肌」の場合は、カメラに近接して撮影すると美しい写真が得られるので「アップで撮るよ!カメラの近くに寄ってね」、「全身」の場合は、カメラから離れて遠隔で撮影すると美しい写真が得られるので「全身で撮るよ!後ろにさがってね」、「キラ髪」の場合は、どの位置でも同じような効果が得られるので「準備はいい?撮影するよ」など、スピーカ20L、20Rからの音声出力を行なう。このように、それぞれの照明設定で最適な写り具合が実現できる位置に誘導するように案内を行なう。
そして、CPU101aは、カメラ12のシャッタ動作(撮影)までのカウントダウンを開始し(S111)、カウントが終了してない場合は(S113でNO)、カウントが終了する(“0”になる)まで、カウントを継続する。カウントが終了したら(S113でYES)、設定された照明によりシャッタ動作(撮影)を行なう(S115)。
ついでCPU101aは、マスク画像を作成するための背景色情報を特定する背景色情報特定処理を行なう(S116)。この処理に関しては後述する。
なお、照明選択で選択された照明設定や、明るさ選択などで選択された明るさ設定などの選択された撮影条件の設定情報やステップS116で特定される背景色情報は、撮影画像と関連付けて記憶される。このようにすることで、後述の編集対象画像選択などで、撮影画像の撮影条件に関する設定情報を利用者に知らせることができる。他コースの撮影においても同様に、撮影条件に関する設定情報は撮影画像と関連付けて記憶される。
ついで、CPU101aは、ステップS115で撮影した撮影画像のプレビュー画面を撮影操作モニタ18に表示する(S117)。このようにすることで、利用者は撮影画像のでき具合を視覚確認することができる。プレビュー画面においても、撮影画像に関連付けされている照明設定や明るさ設定などの撮影時の情報を同時に表示してもよい。
ついで、CPU101aは、連続撮影における所定回数(ここでは2回)の撮影が行なわれたかを判定する(S119)。所定回数(ここでは2回)の撮影が行なわれていない場合は(S119でNO)、ステップS109へ戻る。所定回数(ここでは2回)の撮影が行なわれた場合は(S119でYES)、さらに「こだわり6ショット」における所定回数(ここでは2回×3セットで6回)の撮影が行なわれたかを判定する(S121)。所定回数(ここでは6回)の撮影が行なわれていない場合は、ステップS103へ戻る。所定回数(ここでは6回)の撮影が行なわれた場合は(S121でYES)、ステップS101から計時(カウント)を行なっている撮影制限時間に達しているかどうか判定する(S123)。
「こだわり6ショット」コースでは、撮影前に照明や背景や明るさの選択を行なう。このような選択に要する時間は個人差があるため、所定の回数の撮影が終了する時間は利用者によって異なる。このため、所定の回数での撮影が終了し、撮影制限時間に達してない場合は(S123でNO)、おまけ撮影処理を行なう(S125)。
すなわち、CPU101aは、所定の回数の撮影が終了した後に、タイマなどの計時手段で計時する経過時間と所定の制限時間とを比較し、計時手段で計時する経過時間が所定の制限時間(撮影制限時間)に達していない場合に、さらに利用者におまけ撮影を行なわせることによって、撮影プレイが所定の時間で終了するよう調整する。
[おまけ撮影処理]
おまけ撮影処理を図26のフローチャートを用いて説明する。
おまけ撮影処理では、「こだわり6ショット」コースで所定の撮影制限時間に達していない場合に、おまけとして撮影を行なう。すなわち、おまけ撮影によって撮影時間の調整を行なう。このようにすることで、本実施形態のように複数の撮影コースで構成される場合に効率よく時間を調整することができる。また、通常の撮影だけでなくさらに付加的に撮影を行なうことができるため、利用者にお得感を感じさせることができ、顧客満足を向上させることができる。
まず、CPU101aは、今からおまけ撮影を行なう旨や、おまけ撮影の撮影方法に関する説明画面を撮影モニタ18に表示し、スピーカ20L、20Rからの音声出力を行なう(S131)。
そして、CPU101aは、カメラ12のシャッタ動作(撮影)までのカウントダウンを開始し(S133)、カウントが終了してない場合は(S135でNO)、カウントが終了する(“0”になる)まで、カウントを継続する。カウントが終了したら(S135でYES)、シャッタ動作(撮影)を行なう(S137)。このとき図27が図示するようにライブモニタ13でも、カウントダウン表示を行なう。
図27(A)〜(C)は、撮影時のライブモニタ13におけるカウントダウン表示画面の具体例である。
図27(A)は、ライブモニタ13のカウントダウン表示の一例である。CPU101aは、カメラ12が撮像する映像を(撮影空間6に位置する被写体である利用者のライブ映像、以降はライブ映像という。)、ライブモニタ13に所定の時間表示させた後(図27(A)−1)、ライブ映像から、ライブモニタ13のライブ映像を表示する範囲(領域)内に、シャッタ動作のタイミングや案内などを含む撮影動作に関する情報に切替えて表示する(図27(A)−2〜図27(A)−5)。
ここでは、カウントダウン開始前にライブ映像から切替えるようになっているが、このようなタイミングに限定するものではなく、先の撮影終了後一定の時間はライブ映像を表示し、所定の時間が経過した後、ライブ映像を撮影を開始する旨の撮影動作に関する情報表示に切替えるような形態でもよい。
このようにすることで、利用者は撮影時のポーズ確認もでき、かつ表示内容が切り替わるため、撮影に対する刺激も与えることができる。また、利用者の視線を自然にカメラ12方向に移すようにすることができる。
図27(B)は、ライブモニタ13のカウントダウン表示の他の一例である。CPU101aは、カメラ12が撮像するライブ映像に重ねて、ライブモニタ13のライブ映像を表示する範囲(領域)内に、撮影動作に関する情報を表示する(図27(B)1−5)。
このようにすることで、カメラ12のシャッタ動作されるまでの進行案内などの情報を、ポーズを視覚確認しながら、逐一把握することができる。このため、利用者は撮影の進行案内に自然に注目することができる。また、撮影の進行状況がわかりやすいので、シャッタ動作が行なわれるタイミングがわかりやすく、そのタイミングにあわせて意識してポーズをとることもでき、視線をカメラ方向に移すように誘導することができる。
また、上述のように、ライブ映像に重ねて撮影動作に関する情報を表示する場合は、ライブモニタ13のライブ映像を表示する範囲(領域)の中でも、上下左右など後の編集操作でフレーム画像を入力する位置に表示しておくことがより好ましい。このようにすることで、利用者は、撮影動作に関する情報を表示している箇所を避けて位置どりを行なおうとするため、フレーム枠内に収まるような位置どりで撮影を行なうことができる。
図27(C)は、ライブモニタ13のカウントダウン表示のさらに他の一例である。CPU101aは、カメラ12が撮像するライブ映像を表示せずに、ライブモニタ13のライブ映像を表示する範囲(領域)内に、撮影開始案内およびシャッタ動作のタイミングを含む撮影動作に関する情報を表示する(図27(C)1−5)。
このようにすることで、撮影される画像の予想がつかないため、撮影画像がどのように撮影されているか撮影時にはわからない。このため、利用者に新鮮な驚きを与え、遊戯性を高めることができる。また、利用者が、ライブモニタ13に表示された自身の映像を意識しないように撮影を行なうことができるため、利用者の自然な表情を引き出して撮影することができる。
このように、ライブモニタ13に、ライブ映像以外の撮影動作に関する情報を表示するよう制御することで、ライブモニタ13に表示させる内容に変化を与えることができ、撮影に対する刺激を与えることができる。また、利用者の自然な表情を引き出すことができる。
もちろん、おまけ撮影の時以外でも撮影(シャッタ動作)前のカウントダウン時に上述の3つの具体例のように、ライブモニタ13にカウントダウン表示を行なうよう制御してもよい。
ついで、CPU101aは、マスク画像を作成するための背景色情報を特定する背景色情報特定処理を行なう(S138)。この処理に関しては後述する。
ついで、CPU101aは、ステップS137で撮影した撮影画像のプレビュー画面を撮影操作モニタ18に表示する(S139)。このようにすることで、利用者は撮影画像のでき具合を視覚確認することができる。
以上が、おまけ撮影処理の説明である。
おまけ撮影処理の1回の撮影が終了したら、図23のステップS123へ戻る。このようにして撮影制限時間に達するまで(図23のS123でYES)、おまけ撮影処理を行なう。撮影制限時間に達していたら(図23のS123でYES)、図18のメインフローへ戻る。
このように、「こだわり6ショット」は、予め設定された所定の回数の撮影を、繰返し行なう。しかしながら、撮影の前に行なわれる照明や背景や明るさの選択は、選択に要する時間に個人差があるため、所定の回数の撮影が終了する時間は利用者によって異なる。このため、所定回数の撮影終了後に所定の制限時間に達してない場合、おまけ撮影処理を実行することによって撮影プレイを所定の制限時間で終了することができる。
以上が「こだわり6ショット」コースにおける撮影処理の説明である。
[おまかせ10ショット撮影処理]
次に、「おまかせ10ショット」コースにおける撮影処理を図28のフローチャートを用いて説明する。「おまかせ10ショット」では撮影操作モニタ18に表示されるアニメーションや、スピーカ20L、20Rから出力されるBGM(Back Ground Music)などの曲やアナウンスなどの音声に従って、所定のタイミングで順次撮影していく。
CPU101aはステップS25の撮影コース選択で、「おまかせ10ショット」が選択されたと判定すると、明るさ選択画面を撮影操作モニタ18に表示する(S151)。5段階の明るさの中から利用者所望の明るさが選択できるようになっている。また、ここで選択された明るさは撮影5回分共通であって、各々の撮影時には同じ明るさ調整がなされる。各々の明るさはストロボ16の発光時の光量によって調節される。
ついで、CPU101aは撮影回数(n)に1をセットする(S153)。
ついで、CPU101aは、タイマでの計時を開始し、同時に撮影操作モニタ18へのアニメーション表示を開始し、BGMやアナウンスをスピーカ20L、20Rから出力する(S155)。上述のタイマは、アニメーション開始からの経過時間を計時する。上述のアニメーションは撮影(シャッタ動作)のタイミングや撮影の案内情報を含む。撮影の案内情報は撮影までのカウントダウンや撮影する前に撮影する旨の案内表示を含む。また、BGMやアナウンスはアニメーション表示に同期して出力される。
このようなアニメーションは、1枚1枚の静止画を組み合わせて順次表示出力してもよいし、動画像を出力してもよい。また、アニメーションと音声出力が同期していれば、音声ファイルとアニメーションのデータファイルは同一であっても、別であってもよい。
図29はアニメーション中の所定回数(ここでは5回)毎の撮影タイミングと各々の撮影時の背景と照明との設定の具体例を示す図である。撮影タイミングは、アニメーション画像の表示開始と同時に計時開始するタイマの経過時間で示される。前述の経過時間が図29で示される撮影時間に達したときに、自動的に撮影(シャッタ動作)が行なわれる。この撮影は図29を参照して対応する背景や照明設定で行なわれる。このような設定が記憶部102aに設定ファイルとして記憶されており、撮影プレイ時には上述の設定ファイルの情報を参照してプレイが進行する。
ついで、CPU101aは、図29が図示する設定ファイルの背景情報を参照して、撮影回数(n)回目に対応する背景ロールカーテン48を繰り出しするよう制御部110を介して、背景制御部115に指示信号を送信し、背景制御部115は該当する背景ロールカーテン48を繰り出すように制御する。また、このときCPU101aは図29が図示する設定ファイルの照明情報を参照して、撮影回数(n)回目に対応する照明設定にするよう制御部110を介してストロボ制御部114に指示信号を送信し、ストロボ制御部114は照明情報の通りにストロボ16の発光を行なうよう制御する(S157)。
そして、CPU101aは、図29が図示する設定ファイルを参照して、ステップS155で計測を開始したタイマの値(経過時間)が、現在の撮影回数(n)回目の撮影(シャッタ動作)を行なう時間(撮影タイミング)に達したかどうかを判定する(S159)。撮影時間(撮影タイミング)に達していなければ(S159でNO)、引き続き撮影時間(撮影タイミング)に達したかどうかの判定を行なう。撮影時間(撮影タイミング)に達した場合(S159でYES)、撮影(シャッタ動作)を行なう(S161)。なお、撮影(シャッタ動作)を行なう前に、撮影の案内情報をアニメーション中に表示し、アニメーションに同期してBGMやアナウンスを出力する。
ついでCPU101aは、マスク画像を作成するための背景色情報を特定する背景色情報特定処理を行なう(S162)。この処理に関しては後述する。
ついで、CPU101aは、所定回数(ここではn=5回)の撮影が終了したかを判定する(S163)。所定回数の撮影が終了したと判定したら(S163でYES)、S165に移る。所定回数の撮影が終了していない場合は(S165でNO)、撮影回数(n)に+1加算し(S167)、ステップS157に戻る。
CPU101aは、所定回数(ここではn=5回)の撮影が終了したと判定した場合(S163)アニメーションとBGMとの終了処理を行なう(S165)。アニメーションとBGMとを終了させると、CPU101aは、ステップS161で撮影した撮影画像のプレビュー画面を撮影操作モニタ18に表示する(S169)。このようにすることで、利用者は撮影画像の出来具合を視覚確認することができる。
ついで、CPU101aは、所定回数(ここでは5回撮影×2セット)のアニメーション表示による撮影が終了したかを判定する(S171)。上述の所定回数のアニメーション表示による撮影が終了していない場合は(S171でNO)、ステップS151へ戻り、明るさ選択から始まる一連の処理を繰り返す。このとき、最初のアニメーションとは異なるアニメーション及びそのアニメーションに対応する設定ファイルで撮影を行なう。所定回数(ここでは5回撮影×2セット)のアニメーション表示による撮影が終了した場合は(S171でYES)、図18のメインフローへ戻る。
このように、「おまかせ10ショットコース」では、予め設定されたタイミングで撮影を繰返し行ない、予め設定されたタイミングで設定された撮影が自動的に行なわれるため、いつでも同じように撮影プレイを所定の制限時間で終了することができる。
また、このような構成によって、利用者は撮影指示や背景選択および背景配置などの操作を必要とせず、また撮影のタイミングに戸惑うことなく、一連のアニメーション画像、曲、音声(ナレーション)の演出に任せて、自然なポーズで、複数の背景を利用した撮影を楽しく行なうことができる。また、自動で繰返し行われる撮影の単調さ、退屈感を解消できる。それにより、集客効果が高まる。
以上が「おまかせ10ショット」コースにおける撮影処理の説明である。
[フットシャッター撮影処理]
次に、「フットシャッター」コースにおける撮影処理を図30のフローチャートを用いて説明する。「フットシャッター」コースは前述のフットスイッチ装置43を用いて、撮影プレイを行なう。
CPU101aは、ステップS25の撮影コース選択で、「フットシャッター」コースが選択されたと判定すると、撮影制限時間の計時(カウント)を開始する(S181)。こうして、利用者が撮影プレイを行ない得る所定の制限時間まで計時する。
ついで、CPU101aは、撮影方法に関する説明画面を撮影操作モニタ18に表示する(S183)。フットスイッチ装置43を用いて撮影するように案内を行なう。
ついで、CPU101aは撮影操作モニタ18へのアニメーション表示を開始し、BGMをスピーカ20L、20Rから出力する(S185)。アニメーションやBGMは撮影時にテンポよく流れるため利用者の気分を向上させることができる。アニメーションやBGMは複数種類記憶部102aに記憶されており、撮影プレイ毎にランダムに出力する。
上述のように1プレイ毎にアニメーションはランダムに異なる種類のものが出力されるため、同じコースでプレイをしたとしても別のプレイ時には、異なるアニメーションやBGMでプレイを楽しむことができる。このことにより、利用者は何度プレイをしても飽きないで楽しむことができる。
また、上述のアニメーションにあわせて、編集プレイ時にアニメーションで表示されたキャラクターなどをスタンプ画像などの落書き用画像に用いることもできる。この場合、どのアニメーションが使用されたかを、フラグ等を付しておくことによりメモリ103bなどに記憶して、後述の編集プレイ時にフラグ等を参照して、編集画面に、撮影のときに出力されたアニメーションに関連するキャラクターなどの落書き用画像を使用可能に表示する。
このように、撮影時のアニメーションなどの表示に対応して、アニメーションに関連する落書き用画像を編集画面に使用可能に表示することで、利用者はその時々のプレイに応じて様々な落書き用画像を使用することができるため、利用者は何度プレイをしても飽きないで楽しむことができる。
なお、特定のアニメーションのみ、関連する落書き用画像を使用可能に表示するようにしてもよい。このようにすることで、特定のアニメーションが表示された場合に利用者にお得感を感じさせることができる。
図31は、「フットシャッター」コースでの撮影指示画面を示す図である。図中中央の撮影指示領域はアニメーションなどを表示し、撮影プレイ時に利用者の気分を盛り上げる。
「撮影」ボタンは、押下することによってシャッタ動作を開始する。「フットシャッター」コースはフットスイッチ装置43を押下することによってシャッタ動作を開始するが、撮影指示画面上でも、撮影開始指示が行なえるようになっている。このようにすることで、様々な撮影開始指示方法で撮影を行なうことができるため、利用者に撮影時の面白さや楽しさを感じさせることができる。
1〜10までの番号で示されている画面両側側のプレビュー表示領域は、撮影プレイ時に撮影した画像を表示する。このようにすることで、利用者は撮影プレイを行ないながら、前に撮影した画像を確認をすることができる。
ボリューム領域は、ダウンボタンとアップボタンと音量表示領域とで構成されBGMの音量を調整する。ダウンボタンを押すとBGMの音量が小さくなり、アップボタンを押すとBGM音量が大きくなる。このようにすることで、設置者の決めた音量でしかBGMを楽しむことができないということがなくなり、利用者の好みの音量で撮影時のBGMを楽しむことができるようになるため、顧客満足が向上する。
そして、CPU101aは、どのフットスイッチ装置43を押下するかを指示する画面を撮影モニタ18に表示し(S187)、1回の撮影の制限時間のカウントを開始する(S189)。指定以外のフットスイッチ装置43が押下されたり、指定のフットスイッチ装置43が押下されない場合や、1回の撮影の制限時間に達していない場合は(S191でNO)、引き続き1回の撮影の制限時間のカウントを継続する。
指定のフットスイッチ装置43が押下されたか、1回の撮影の制限時間に達したかのいずれかの場合(S191でYES)、撮影開始画面を撮影操作モニタ18に表示し(S193)、カメラ12のシャッタ動作(撮影)を行なう(S195)。
ついでCPU101aは、マスク画像を作成するための背景色情報を特定する背景色情報特定処理を行なう(S196)。この処理に関しては後述する。
ついで、CPU101aは、ステップS195で撮影した撮影画像のプレビュー画面を撮影操作モニタ18に表示し(S197)、ステップS199へ移る。
そして、ステップS181から計時(カウント)を行なっている撮影制限時間に達しているか、または撮影可能な所定回数(ここでは10回)の撮影が終了しているかどうかを判定する(S199)。撮影制限時間に達している、または撮影可能な所定の回数(ここでは10回)の撮影が終了している場合は(S199でYES)、図18のメインフローへ戻る。ここでは、撮影制限時間に達していれば、所定の回数(ここでは10回)未満しか撮影していなくても、撮影プレイは終了する。このように、撮影回数を調整することによって撮影プレイを所定の制限時間で終了することができる。
撮影制限時間に達しておらず、所定回数(ここでは10回)の撮影が終了していない場合(S199でNO)、ステップS183へ戻る。このように、撮影制限時間に達したか、撮影可能な所定回数撮影したかのいずれかで、撮影プレイは終了する。なお、撮影可能な所定回数は、撮影制限時間において撮影が行ない得る最大の回数で設定される。
なお、1回の撮影が終了した後、次回の1回の撮影の制限時間を変更するよう制御することによって、撮影し得る最大限の回数(ここでは10回)の撮影を行なうようにすることもできる。
まず、撮影プレイの制限時間から、タイマが計時する経過時間を減算して、制限時間までの残り時間を算出する。そして、「フットシャッター」コースの撮影可能な最大限の回数(ここでは10回)から現在撮影している撮影回数を減算して、残りの撮影回数を算出する。残り時間から残りの撮影回数を割り算することによって、残りの撮影を全て撮影するための1回の撮影制限時間が算出できる。このように、1回の撮影制限時間を1回の撮影が終了する毎に繰返し算出することによって、「フットシャッター」コースで撮影し得る最大限の回数の撮影を行なうことができ、さらに所定の撮影制限時間で終了することができる。
このように、「フットシャッター」コースは利用者所望のタイミングか1回の撮影の制限時間のいずれかで撮影が行なわれるため、撮影回数と1回の撮影の制限時間とのいずれかを調整することによって撮影プレイを所定の制限時間で終了することができる。
以上が「フットシャッター」コースにおける撮影処理の説明である。
上述のように各々の撮影コースでは、「こだわり6ショット」コースでは、撮影制限時間が定められ、通常撮影が早く終了し、時間が余った場合にはおまけ撮影処理を行ない時間調整を行なう。「おまかせ10ショット」コースでは、アニメーションにあわせて自動撮影されるので、はじめから定められた時間で撮影プレイが進行する。「フットシャッター」コースでは、1回の撮影制限時間と撮影可能な回数とのいずれかの調整によって時間調整を行なう。
このようにすることで、利用者の好みに応じた複数種類の撮影プレイを提供することができる。また、いずれのプレイにおいても同じ対価で同じ時間のプレイを提供することができるので、利用者の満足度が向上する。また、装置はどの利用者に対しても一定の時間で稼動するために回転効率がよく、装置の稼動率が向上する。
さらに、本実施形態の写真自動販売装置のように、撮影プレイをする場所と編集プレイをする場所が異なり、一度に複数組の利用者がプレイを行なう場合は、撮影プレイが早く終了したとしても、先の利用者が編集プレイを終了するまでは編集プレイができないために待ち時間が生じる。
このような待ち時間を生じさせないために、撮影コースが異なっていても、上述のように撮影プレイ時間は同じになるように調整する。このようにすることによって、利用者の編集プレイ待ち時間が削減でき、例えばおまけ撮影ができるなどお得感を感じさせることもでき、顧客満足を向上させることができる。
また、本実施形態の写真自動販売装置のように編集プレイをする場所が複数あり、交互に利用者を夫々の編集部に割り当てる場合には、撮影コースや撮影方法によって撮影時間が異なると、効率よく利用者を夫々の編集部に割り当てることができないという問題があった。また、編集部が1つである場合と同様に待ち時間が発生するという問題があった。
上述のように、どの撮影コースでも同じ撮影時間になるように調整することによって、先の利用者が編集を終了したのと同時に、次の利用者は編集を開始できるため、回転効率が向上し、装置の稼働率が高まる。また、利用者は待ち時間の退屈さがなくなるため、満足度が向上する。
ついで、上述のステップS116、ステップS138、ステップS162、ステップS196における背景色情報を特定する処理について説明する。
後述の「ふち効果」や「ヒカリ背景」を実現するためには、撮影画像により、被写体領域と背景領域とが区別されたマスク画像を作成する必要がある。本実施の形態においては、マスク画像を背景色情報に基づいて作成しているため、背景ロールカーテン48が正常にセットされていないと、マスク画像が作成できない。
しかしながら、背景装置40において所定の背景ロールカーテン48を送出するときに、モータ46などの駆動部のエラーや、過電流、背景ロールカーテン48を無理矢理引っ張る等やその他の原因で、正常に背景ロールカーテン48が送出されないことがあるという問題がある。
この場合、上述のマスク画像の作成などの背景ロールカーテン48に基づいて導き出す数値やデータを正しく算出できないという問題がある。このような問題を檻見て、マスク画像を作成するためのもととなる撮影画像の背景色情報を特定する処理について説明する。
[背景色情報特定処理]
マスク画像作成処理は、上述のように背景色情報の特定が必要である。このため、上述の3種類の撮影コースの撮影処理及びおまけ撮影の撮影処理の撮影時に、マスク画像を作成するために必要な背景色情報を特定する処理を行なう。背景色情報特定処理では、背景ロールカーテン48の状態の情報に基づいて背景色情報を特定する。
まず、背景ロールカーテン48の状態の情報について、図32が示す表を用いて説明し、次に、図33が示すフローチャートを用いて背景色情報特定処理を説明する。
図32は、撮影毎の背景ロールカーテン48の状態の情報の具体例を示す図である。図を参照して、縦軸は撮影回数(何回目の撮影か)、横軸は該当撮影時の背景ロールカーテン48の状態を示す。
「カーテン番号」は、配備された複数種類の背景ロールカーテン48の各々に付された番号である。カーテン番号はカメラ12に近い側から順番に1から8までの番号が付されており、該当カーテン番号のカーテンの状態を撮影回数毎に表に示している。
表は、撮影回数毎に上段(1)と中段(2)と下段(3)とにわかれているが、上段(1)はCPU101aが背景ロールカーテン48のカーテン送出コマンドを送信しているか否かを示し、中段(2)は背景ロールカーテン48が降下を開始したか否かを示し、下段(3)は背景ロールカーテン48に送出時のエラーが発生したか否かを示す。
上段(1)はCPU101aが、背景ロールカーテン48のカーテン送出指示を背景制御部115に送信しているか否かを示す。カーテン送出指示が送信されている場合「1」とし、カーテン送出指示が送信されていない場合「0」とする。撮影時の背景として使用するために、利用者によって選択された背景ロールカーテン48、あるいは予め記憶部102a記憶してある設定によって選択された背景ロールカーテン48にカーテン送出指示が送信され、カーテン送出指示が送出された該当背景ロールカーテン48の情報が「1」となる。
中段(2)は背景ロールカーテン48が送出を開始したか否かを示す。背景ロールカーテン48が送出を開始した場合「1」とし、送出を開始していない場合「0」とする。
例えば、背景ロールカーテン48が送出を開始したか否かは、センサ45が背景ロールカーテン48を検出したか否かで判別する。すなわち、センサ45が背景ロールカーテン48を検出した場合は「1」となり、センサ45が背景ロールカーテン48を検出していない場合「0」となる。判別方法は、上述のような形態でなくてもよく、背景ロールカーテン48が送出を開始したか否かが判別できればよい。
下段(3)は背景ロールカーテン48が送出され、所定の位置に配置完了したか否かを示す。背景ロールカーテン48が送出時に何らかのエラーが発生し、完全に所定の位置に配置されていない場合「1」とし、送出時に何らかのエラーが発生しておらず、完全に所定の位置に配置された場合「0」とする。
例えば、背景ロールカーテン48の送出時のエラーが発生したか否かは、モータ46のパルス値などで判別する。すなわち、センサ45が背景ロールカーテン48を検出し、モータ46のパルス値が所定値と異なる場合「1」とする。センサ45が背景ロールカーテン48を検出し、モータ46のパルス値が所定値で正常な場合「0」とする。パルス値の所定値は予め設定されており、所定の時間の間に所定値の範囲外のパルス値であると異常とする。
上述のような、背景ロールカーテン48の状態の情報によって背景色情報が特定される。背景色情報の数値に関しては、背景色情報1〜8は背景ロールカーテン48の各々のカーテン番号1〜8に対応し、背景色情報9は背面部3に対応する。背景色情報0は背景色情報特定不能である。
より具体的に、撮影回数毎に背景ロールカーテン48の状態の情報と該情報に基づいて特定される背景色情報について説明する。
まず、表の撮影回数1回目のパターンを説明する。撮影回数1回目においては、カーテン番号1の背景ロールカーテン48に送出指示が出されており、センサ45はカーテン番号1の背景ロールカーテン48を検出し、パルス値も正常である。すなわち、カーテン番号1の背景ロールカーテン48は、正常に所定の位置に配置されていると判別される。
このように、背景ロールカーテン48が正常に配置され撮影が行なわれたと判別される撮影回数1回目の撮影画像は、カーテン番号1に対応する背景色情報1を背景色情報として特定する。
つぎに、表の撮影回数2回目のパターンを説明する。撮影回数2回目においては、カーテン番号6の背景ロールカーテン48に送出指示が出されており、センサ45はカーテン番号6の背景ロールカーテン48を検出しているが、パルス値が異常である。すなわち、カーテン番号6の背景ロールカーテン48が何らかのトラブル、あるいは利用者に無理やり引き出されるなどして送出されていることが想定されるため、カーテン番号6の背景ロールカーテン48は正常に所定の位置に配置されていないと判別される。
このように、背景ロールカーテン48が正常に配置されずに撮影が行なわれたと判別される撮影回数2回目の撮影画像は、送出している背景ロールカーテン48に対応する背景色情報で特定することができない。すなわち、撮影回数2回目のような場合は、背景色情報0とする。
なお、上述のように、背景ロールカーテン48送出の際のパルス値が正常でない場合は、背景制御部115はエラー信号をコンピュータ装置101aに送信する。
つぎに、表の撮影回数3回目のパターンを説明する。撮影回数3回目においては、カーテン番号4の背景ロールカーテン48に送出指示が出されており、センサ45はカーテン番号4とカーテン番号5の背景ロールカーテン48を検出し、カーテン番号4のパルス値は正常で、カーテン番号5のパルス値は異常である。すなわち、カーテン番号4の背景ロールカーテン48は、正常に所定の位置に配置されていると判別される。また、送出指示の出されていないカーテン番号5の背景ロールカーテン48は、何らかのトラブル、あるいは利用者に無理やり引き出されるなどして送出されていることが想定されるため、カーテン番号5の背景ロールカーテン48は正常に所定の位置に配置されていないと判別される。
しかしながら、カーテン番号5の背景ロールカーテン48よりもカメラ12寄りにあるカーテン番号4の背景ロールカーテン48が所定の位置に配置されているため、カーテン番号5の背景ロールカーテン48は、カーテン番号4の背景ロールカーテン48に隠れてカメラ12には撮影されない。
上述のように、複数種類の背景ロールカーテン48が送出されている場合、送出している背景ロールカーテン48の中でカメラ12に一番近接している背景ロールカーテン48が正常に送出されていると判別される場合は、カメラ12に一番近接している背景ロールカーテン48に対応する背景色情報で特定する。すなわち、ここでは背景色情報4を背景色情報として特定する。
なお、上述のように、複数種類の背景ロールカーテン48が送出され、送出された背景ロールカーテン48の中でカメラ12に一番近接している背景ロールカーテン48が正常に送出されていると判別される場合は、背景色情報は上述のように特定できるが、複数種類の背景ロールカーテン48が送出されていることは、通常の状態ではないのでエラー信号をコンピュータ装置101に送信する。
つぎに、撮影回数4回目のパターンを説明する。撮影回数4回目においては、カーテン番号5の背景ロールカーテン48に送出指示が出されており、センサ45はカーテン番号5とカーテン番号6の背景ロールカーテン48を検出し、カーテン番号6のパルス値は正常で、カーテン番号5のパルス値は異常である。
すなわち、カーテン番号6の背景ロールカーテン48は、正常に所定の位置に配置されていると判別される。また、送出指示の出されていないカーテン番号5の背景ロールカーテン48は、何らかのトラブル、あるいは利用者に無理やり引き出されるなどして送出されていることが想定されるため、カーテン番号5の背景ロールカーテン48は正常に所定の位置に配置されていないと判別される。
上述のように、複数種類の背景ロールカーテン48が送出されている場合、送出している背景ロールカーテン48の中でカメラ12に一番近接している背景ロールカーテン48が正常に送出されていないと判別される場合は、途中までしか背景ロールカーテン48が送出されていないことも想定されるため、カメラ12に一番近接している背景ロールカーテン48に対応する背景色情報で特定することができない。すなわち、ここでは背景色情報0とする。
なお、上述のように、複数種類の背景ロールカーテン48が送出され、送出された背景ロールカーテン48の中でカメラ12に一番近接している背景ロールカーテン48が正常に送出されていないと判別される場合は、背景制御部115は、エラー信号をコンピュータ装置101aに送信する。
つぎに、撮影回数5回目のパターンについて説明する。撮影回数5回目においては、背面部3の背景画像を利用して撮影を行なうため、いずれの背景ロールカーテン48にも送出指示が出されていない。また、センサ45はカーテン番号5の背景ロールカーテン48を検出していない。このような場合は、全ての背景ロールカーテン48が送出されていないと判別される。
このように、全ての背景ロールカーテン48が送出されていない状態で撮影が行なわれたと判別される撮影回数5回目の撮影画像は、背面部3に対応する背景色情報で特定する。すなわち、撮影回数5回目のような場合は、背景色情報9とする。
つぎに、撮影回数6回目のパターンについて説明する。撮影回数6回目においては、カーテン番号7の背景ロールカーテン48に送出指示が出されているが、センサ45はカーテン番号5の背景ロールカーテン48を検出していない。このような場合は、送出指示が出されているが、背景ロールカーテン48が送出されておらず、他の背景ロールカーテン48も検出していない場合、全ての背景ロールカーテン48が送出されていないと判別される。
このように、全ての背景ロールカーテン48が送出されていない状態で撮影が行なわれたと判別される撮影回数6回目の撮影画像は、背面部3に対応する背景色情報で特定する。すなわち、撮影回数6回目のような場合は、背景色情報9とする。
なお、上述のように、送出信号が出されていてもセンサ45がいずれの背景ロールカーテン48も検出していない場合においては、背景色情報は上述のように特定できるが、送出信号が出されている背景ロールカーテン48が送出されていないということは、通常の状態ではないのでエラー信号をコンピュータ装置101に送信する。
次に、背景色情報特定処理を説明する。図33は、背景色情報特定処理を示すフローチャートである。この背景色情報特定処理は1回の撮影毎に行なわれる。
まず、CPU101aは、送出されている背景ロールカーテン48があるか否かを判定する(S271)。これは、図32の撮影回数5回目や6回目のパターンのように、全ての背景ロールカーテン48がセンサ45で検出されていない場合は、全ての背景ロールカーテン48は送出されていないと判別する。
送出されている背景ロールカーテン48がある場合は(S271でYES)、ステップS272に移り、送出されている背景ロールカーテン48がない場合は(S271でNO)、ステップS273に移る。
送出されている背景ロールカーテン48がある場合は(S271でYES)、送出されている背景ロールカーテン48の中で一番カメラ寄りに位置する背景ロールカーテン48が、所定の位置に配置完了しているか否かを判定する(S272)。
これは、図32の撮影回数3回目のパターンのように、カメラ寄りに位置する背景ロールカーテン48がセンサ45で検出され、モータ46のパルス値が正常であるときに、送出されている背景ロールカーテン48が、所定の位置に配置完了していると判別する。また、図32の撮影回数4回目のパターンのように、カメラ寄りに位置する背景ロールカーテン48がセンサ45で検出されているが、モータ46のパルス値が正常でないときに、送出されている背景ロールカーテン48が、所定の位置に配置完了していないと判別する。
送出されている背景ロールカーテン48の中で一番カメラ寄りに位置する背景ロールカーテン48が、所定の位置に配置完了していたら(S272でYES)、ステップS274に移り、送出されている背景ロールカーテン48の中で一番カメラ寄りに位置する背景ロールカーテン48が、所定の位置に配置完了していなければ(S272でNO)、ステップS275に移る。
送出されている背景ロールカーテン48がない場合は(S271でNO)、背面部3に対応する背景色情報を特定し(S273)、ステップS276に移る。
送出されている背景ロールカーテン48の中で一番カメラ寄りに位置する背景ロールカーテン48が、所定の位置に配置完了している場合は(S272でYES)、送出されている背景ロールカーテン48の中で一番カメラ寄りに位置する背景ロールカーテン48に対応する背景色情報を特定し(S274)、ステップS276に移る。
送出されている背景ロールカーテン48の中で一番カメラ寄りに位置する背景ロールカーテン48が、所定の位置に送出完了していない場合は(S272でYES)、背景色情報をなしと特定し(S275)、ステップS276に移る。
そして、ステップS273、S274、S275で特定された背景色情報を記憶部102aやメモリ103aなどの記憶手段へ記憶する。こうして特定された背景色情報をもとに後述のマスク作成処理を行なう。背景色情報1〜9の場合は、後述のマスク作成処理で説明するように、被写体領域と背景領域とを特定してマスク画像を作成する。背景色情報0の場合は、被写体領域と背景領域とを特定せず区分のないマスク画像を作成する。
上述のようにすることで、該当する撮影画像の撮影時に背景ロールカーテン48が編集に使用できる状態であると判定されたときに、CPU101aは、背景ロールカーテン48に基づいて被写体領域と被写体領域以外とが区別されたマスク画像を作成するという編集を行なう。このため、より確実にマスク画像を作成することができる。また、このように確実にマスク画像が作成できることによって精度の高い編集を行なうことができる。
なお、上述のような背景ロールカーテン48の状態の情報に対応して、背景色情報を特定する処理を行なってもよいが、カーテンエラーが発生した場合は、いずれの場合でもステップS275のように背景色情報を0とし、被写体領域と背景領域とを特定せずに区分のないマスク画像を作成する処理を行なってもい。
本実施の形態では撮影が全て終了した後に、それぞれの撮影画像に対して背景色情報を元にマスク画像を作成しているが、1回の撮影毎に背景ロールカーテン48の状態がエラーであるか否かを判定して、判定された状態に対応してマスク画像を作成してもよい。また、編集対象画像として選択された撮影画像のみマスク画像を作成してもよい。
また、背景ロールカーテン48の状態に対応した制御は、マスク画像作成処理だけでなく、撮影のときに使用された背景ロールカーテン48に基づいて行なわれる処理に適用できる。例えば、背景ロールカーテン48の色や柄に好適な落書き用画像(スタンプ画像など)を編集処理時に優先的に表示して編集を行なわせるなどの、背景ロールカーテン48に基づいて行なわれる編集処理をカーテンエラーの発生の有無で制御するなどである。このように、カーテンエラーが発生した場合はカーテンに基づいて行なわれる編集処理を行なわない、あるいは該当編集機能の本来の機能を制限する。
上述のように、該当する撮影画像の撮影時に背景ロールカーテン48が編集に使用できる状態であると判定されたときに、CPU101aは、背景ロールカーテン48に対応した好適なスタンプ画像やペン画像などの落書き用画像を表示手段である編集操作モニタに表示し、編集操作することができるため、より確実に、撮影時に使用した背景ロールカーテン48に好適な落書き用画像を利用者に提供することができる。
以上が、背景色情報特定処理の説明である。
再び図18に戻って、ステップS30において、各々の撮影コースで撮影処理が終了すると、撮影画像をより美しい仕上がりにするため、撮影画像の背景色情報に基づいてマスク画像作成処理を行なう(S35)。
ステップS35のマスク作成処理では、編集処理時の画像処理に使用するため複数のマスク画像(境界マスク画像、ヒカリ背景用マスク画像など)が作成される。実際のマスク画像作成の具体的な手順は、図46の境界マスク画像作成処理および図48のヒカリ背景用マスク画像作成処理を示すフローチャートを参照して後に詳細を説明する
ついで、CPU101aは、図34のフローチャートを参照して説明する編集部割当処理を行なう(S40)。
[編集部割当処理]
まず、CPU101aは、現在の編集部割当フラグ(f)の値を参照し、当該値がf=0であるか否かを判別する(S301)。ここで、編集部割当フラグ(f)の値がf=0であると(S301でYES)、ステップS303に進み、編集部割当フラグ(f)の値がf=1であると(S301でNO)、ステップS311に進む。
編集部割当フラグ(f)の値がf=0であると(S301でYES)、CPU101aは、現在、撮影空間6にいる利用者が第1編集部8aを使用可能であるか否かを判別する(S303)。ここで、第1編集部8aを使用可能であると判別すると(S303でYES)、S307へ進み、第1編集部8aを使用可能でないと判別すると(S303でNO)、S305へ進む。
「編集部を使用可能」とは、先にプレイしている別グループの利用者が編集部を使用中でない場合や、編集部が故障中でない場合を含む。
撮影空間にいる利用者が第1編集部8aを使用可能であると(S303でYES)、CPUは、利用者を第1編集部8aへ誘導するように促す誘導案内を行なう(S307)。具体的には操作モニタに「青のブースに移動してね!」などの表示をし、撮影側スピーカ20L、20Rから音声で上述のような誘導案内を出力することにより、利用者に対して青色ブース、すなわち第1編集空間7aに移動するように促す。
ついで、利用者を第1編集部8aへ誘導すると、CPU101aは、編集対象画像(撮影画像)を第1編集部へ転送する画像データ転送処理を行なう(S309)。画像データ転送処理では、撮影・印刷用コンピュータ装置100aに記憶されている利用者の撮影画像を、編集用コンピュータ装置100bの記憶部102bの第1編集部8aに対応する画像データ用の記憶領域へ転送するようになっている。
そして、転送が終了したら、図18のメインフローに戻り、編集部割当フラグ(f)の値を切り替える(図18のS45)。すなわち、編集部割当フラグ(f)の値がf=0ならf=1に切り替え、編集部割当フラグ(f)の値がf=1ならf=0に切り替える。
撮影空間にいる利用者が第1編集部を使用可能でないと(S303でNO)、CPU101aは、利用者に対して第1編集部を使用可能になるまで、撮影空間外部で待機するように促す待機案内を行なう(S305)。具体的には、撮影操作モニタ18に「外に出て青のブースの横で待ってね!」などの待機表示や、エラー案内を表示し、撮影側スピーカ20L、20Rから音声で上述のような待機案内、またはエラー案内を出力することにより、利用者に対して撮影空間の外部で第1編集部8a周辺の位置に待機させるように促す。そして、第1編集部8aが使用可能となるか否かを監視する。
CPU101aは、第1編集部8aが使用可能でなければ(S303でNO)、引き続き第1編集部8aが使用可能になるか否かを監視し、第1編集部8aが使用可能であれば(S303でYES)、撮影画像を編集側コンピュータ装置100bの記憶部102bの第1編集部8aに対応する領域へ転送する画像データ転送処理を行ない(S309)、編集部割当フラグ(f)の値を切り替える。
一方S301において、編集部割当フラグ(f)の値がf=1であると(S301でNO)、CPU101aは、現在撮影空間にいる利用者が第2編集部8bを使用可能であるか否かを判別する(S313)。そして、以降のS311からS317までの処理は、上述の第1編集部8aのS303からS309までの処理と同様であるため、詳細な説明は繰り返さない。
すなわち、CPU101aは、落書き入力をどちらの編集部で実行させるかを交互に決定し、上記決定結果に応じて利用者を第1編集部8aまたは第2編集部8bへ誘導するよう、誘導手段(操作モニタ、スピーカ)を使用して制御するようになっている。
前述のような案内に従って、利用者は第1編集部8aまたは第2編集部8bへ移動する。利用者が移動する方向を迷わないようにするために、たとえば矢印とともに「第1編集ブース」と表示し、第1編集部8aの方向を示す案内と、矢印とともに「第2編集ブース」と表示し、第2編集部8bの方向を示す案内とを撮影空間6内のパネルまたはサイドカーテンなどに表示しておくことが好ましい。
また、編集部8への誘導案内画面は、編集割当フラグ(f)の値を参照することによって、どちらの編集部8を利用するかは判定できるため、撮影処理終了後に限定されることなく、どのタイミングで表示しても構わない。このため、利用者は撮影プレイ前にどちらの編集部8を利用するのかを意識することができるため、編集部8への移動の際に迷うことが少なくなり回転がスムーズになる。
以上が、編集部割当処理の説明である。
ついで、CPU101aは、図35のフローチャートを参照して説明する背景初期化処理を行なう(S46)。
[背景カーテン初期化処理]
通常、撮影時の背景として利用するため送出された背景ロールカーテン48は、撮影後に巻き取られるが、背景装置40のエラーや、利用者が無理に引っ張り出すなどの原因によって、背景ロールカーテン48が送出されたままの状態になっていることも想定される。このような問題を檻見て、先の客の撮影プレイが終了すると、CPU101aは、全ての背景ロールカーテン48の状態をチェックする背景カーテン初期化処理を実行する。
まず、CPU101aは送出している背景ロールカーテン48があるか否かを判別する(S331)。送出している背景ロールカーテン48がなければ(S331でNO)、図18のメインフローに戻る。一方、送出している背景ロールカーテン48があれば(S331でYES)、S333へ移る。
送出している背景ロールカーテン48があった場合(S331でYES)、CPU101aは、制御部110を介して背景制御部115に送出している背景ロールカーテン48を巻き取るよう指示信号を送信しモータ46を駆動する巻取処理を行ない(S333)、ステップS335へ移る。
ついで、CPU101aは、ステップS333の巻取処理で正常に背景ロールカーテン48を巻き取りできたか否かを判別する(S335)。これは、例えばセンサ45によって背景ロールカーテン48が検出されていなければ、正常に巻き取りできたと判別する。正常に背景ロールカーテン48を巻き取りできたと判別したら(S335でYES)、図18のメインフローに戻る。正常に背景ロールカーテン48を巻き取りできなかったと判別したら(S335でNO)、ステップS337へ移る。
ついで、CPU101aは、ステップS333の巻取処理が所定回数(ここでは3回)以上行なわれているか否かを判別する(S337)巻取処理が所定回数以上行なわれていない場合(S337でNO)、ステップS333に戻り、再び巻取処理を行なう。
巻取処理が所定回数(ここでは3回)以上行なわれている場合(S337でYES)、CPU101aは、全カーテン初期化処理を行ない(S339)、ステップS341へ移る。
所定の回数の巻取処理を行なっても、背景ロールカーテン48が巻き取られない場合、背景装置40の内部で背景ロールカーテン48同士が絡まっていることも想定される。このため、全カーテン初期化処理では、全ての背景ロールカーテン48を一旦送出し、再び巻き取ることによって背景装置40の初期化を自動的に行なう。このようにすることで、カーテンエラーによる写真自動販売装置の稼動停止を低減することができる。
なお、全カーテン初期化処理を行なっているときは、撮影操作モニタ18に、全カーテン初期化処理を行なっているので背景ロールカーテン48に触れないように注意を促す案内を表示することが望ましい。
ついで、CPU101aは、ステップS339の全カーテン初期化処理で正常に背景ロールカーテン48を巻き取りできたか否かを判別する(S341)。これも前述の巻取処理と同様に例えばセンサ45によって背景ロールカーテン48が検出されていなければ、正常に巻き取りできたと判別する。正常に背景ロールカーテン48を巻き取りできたと判別したら(S341でYES)、図18のメインフローに戻る。正常に背景ロールカーテン48を巻き取りできなかったと判別したら(S341でNO)、ステップS343へ移る。
全カーテン初期化処理をしても正常に背景ロールカーテン48を巻き取りできなかった場合(S341でNO)、CPU101aは、撮影操作モニタ18に背景ロールカーテン48がエラーであることを表示し(S341)、図18のメインフローに戻る。
このように、先客と次の客の利用の合間に、背景ロールカーテン48の巻取処理や全カーテン初期化処理を行なうことによって、写真自動販売装置のプレイ中に背景ロールカーテン48がエラーとなることを低減することができる。このため、利用者はプレイ中などにカーテンエラーのために、わざわざ店員などの設置者を呼び出さなければいけなくなることが少なくなる。
以上が、背景カーテン初期化処理の説明である。
ついで、背景カーテン初期化処理が終了したら、図18のステップS5に戻り、タイトルデモ画面を表示して次の利用者を待機する。
以上が、撮影プレイ処理の説明である。
[写真自動販売装置の編集プレイ処理]
次に、編集空間7で行なわれる編集プレイの処理を図36のフローチャートを用いて説明する。
なお、第1編集部8aと第2編集部8bにおいて実行される編集処理の内容は、場所や位置などは異なるが、同様な構成であり、同様な処理が行なわれるため、第1編集部8aの説明のみで、説明の重複部分は繰り返さない。各編集部の処理は編集用コンピュータ装置100bによって制御される。
上記電源スイッチ111が操作され、電源が投入されると、撮影・印刷用コンピュータ装置100aと同様に、編集用コンピュータ装置100bのCPU101bは、記憶部102bに記憶されたプログラムを起動する。ついで、CPU101bは、各種装置が正常に接続されているかチェックし、初期化処理を行なう(S51)。初期化処理では、初期化が必要な装置に対して初期化が行なわれる。
ついで、CPU101bは、利用者に編集操作を待機させるための待機画面または撮影からプレイを開始するように案内する画面を編集操作モニタ60aに表示し、それに応じて編集側スピーカ63aから、利用者に使用を待機させる案内を音声で出力する待機処理を行なう(S53)。ついで、CPU101bは、撮影・印刷用コンピュータ装置100aから転送開始された撮影画像データを受信したか否かを判別する(S55)。すなわち、CPU101bは、待機画面を表示しながら、撮影画像データの受信を開始したか否かを監視する。ここで、撮影画像データの受信を開始していないと判別すると(S55でNO)、このまま撮影画像データを受信するまで待機する。
撮影画像データの受信を開始すると(S55でYES)、CPU101bは、撮影画像データを受信中であることを、編集操作モニタ60aに案内表示し(S59)、撮影画像データの受信が終了したか否かを判別する(S61)。撮影画像データの受信が終了していないうちは(S61でNO)、引き続き撮影画像受信中の案内を表示し(S59)、撮影画像データの転送が終了したら(S61でYES)、S63に進む。
次に、CPU101bは、複数種類の編集コースの中から所定の編集コースを選択する編集コース選択処理を行なう(S63)。図37は、編集コース選択画面を示す図である。編集コース選択処理では、利用者が編集コースを選択するための編集コース選択画面を編集操作モニタ60aに表示し、それに応じて編集側スピーカ63aから、利用者に対して編集コースを選択する案内を音声で出力し、利用者に編集コースを選択させる。
編集コースは「なかよし」と「みんなで」と「ラブラブ」とがある。「なかよし」は、メッセージスタンプなど、落書き用画像が、少人数の友達同士で落書きするのに好適な素材を提供する。「みんなで」は、多人数の友達同士で落書きするのに好適な素材を提供する。「ラブラブ」は、恋人同士で落書きするのに好適な素材を提供する。
写真自動販売装置1は複数人でプレイされることが多いため、友達2人でプレイを行なっている場合や、大勢でプレイを行なっている場合や、恋人同士でプレイを行なっている場合など、利用者の関係性は様々である。上述のように落書き用画像の素材をそれぞれの関係性に応じて提供することによって、編集が行ないやすくなり、出来上がりのシートも利用者の満足いくものとなりやすい。
ついで、CPU101bは、撮影画像の中から編集対象とする画像(編集対象画像)を選択する編集対象画像選択処理を行なう(S65)。図38は編集対象画像選択画面の具体例である。編集対象画像選択処理では、利用者が編集対象画像を選択するための編集対象画像選択画面を編集操作モニタ60aに表示し、それに応じて編集側スピーカ63aから、利用者に対して編集対象画像を選択する案内を音声で出力し、利用者に編集対象画像を所定枚数(ここでは4枚)選択させる。
図38が図示するように、編集対象画像選択画面は、撮影した画像を一覧表示して、その撮影画像の照明設定、明るさ設定などの撮影条件に関する設定情報を各々の撮影画像の近傍に表示する。このようにすることによって利用者に撮影条件の設定情報を通知する。撮影条件に関する設定情報は、アイコン画像、模様、テキストなどで端的に表現される。
例えば、図の左上の撮影画像の照明設定は「キラ髪」で、明るさ設定は「ぶっとび、5」であることがわかるように、アイコン画像で表示されている。
このように、様々な設定で撮影された画像を一覧表示しているため、照明設定の違いによる写り具合の違いの比較が行ないやすい。また、照明設定は「キラ髪」、明るさ設定は「ぶっとび、5」など、撮影前に利用者が選択した撮影条件の項目と同等の表現での名称で表示されるため、利用者にとってわかりやすく記憶に残りやすい。
または、同じ撮影条件で撮影された撮影画像同士をグループわけして表示するような形態でもよい。このようにすることで、設定による写り具合の差が、より明確にわかるようになる。
このようにして、選択可能な撮影画像と同時にその撮影画像を撮影した時の撮影条件を表示することによって利用者に撮影条件に関する設定情報をわかりやすく知らせることができる。撮影条件とは上述のように照明装置の照明設定や明るさ設定に限定するものではなく、どの背景ロールカーテン48を使用したか、カメラ12の絞り設定、撮影画像に施された画像処理設定など、撮影効果を高めるための設定で利用者が写り具合を判断するのに必要な情報であればよい。
このようにすることで、利用者はどのような撮影条件で撮影したかを認識することができるため、自分の好みの撮影条件を認識することができる。さらに、このことで利用者は次回の撮影時に、好みの写り具合の撮影条件を選択することができ、より利用者の好みにあった撮影画像を提供することができる。
所定枚数の選択が行なわれない場合は、撮影画像の中からランダムに選択される。つまり、必ず所定枚数(ここでは4枚)の編集対象画像が選択される。ここで編集対象画像として選択されなかった撮影画像はおまけ画像として処理される。おまけ画像に関しては後に詳細を説明する。
編集対象画像の選択が終了したら、利用者からタッチペン62aL、62aRによる編集対象画像に対する編集入力を受け付ける編集処理を行なう(S67)。
[編集処理]
ステップS67で実行される編集処理の具体例について説明する。
図39は編集画面を示す図である。図39に示すように、編集画面は、撮影画像のうちステップS65で編集対象画像として選択された画像を表示して選択可能にする編集対象画像選択領域200と、撮影画像のうちステップS65で編集対象画像として選択されなかった画像を表示して選択可能にするおまけ画像選択領域201と、この画像選択領域に表示される撮影画像の中から選択された撮影画像を表示し、利用者が編集入力するための作業領域である落書き入力領域202a、202b(これらをまとめて落書き入力領域202という。)と、編集を行なう機能を選択するための「スペシャル」、「ペン」、「スタンプ」、「フレーム&ライン」、等のいわゆる編集ツールを選択するための選択領域である落書き機能選択領域203と、いわゆるお絵描きパレットと呼ばれる落書き機能選択領域203で選択した機能の落書き用画像(模様画像)を表示して選択させるための落書き用画像選択領域204a、204b(これらをまとめて落書き用画像選択領域204という。)と、日付や落書きのヒントとなるような言葉や質問を順次表示していくヒント表示領域205とを含んで構成される。ヒントは自動的に一定間隔で切り替わるよう制御される。
なお、編集対象画像選択領域200に表示される編集対象画像である撮影画像のサムネイルは、おまけ画像選択領域201に表示されるサムネイルよりも大きく表示される。
また、本実施の形態においては、おまけ画像も編集可能になっている。このようにすることで、編集可能な撮影画像が増え、編集入力が速い熟練した利用者が編集が早く終了したとしても退屈感を感じるということがなくなる。さらに、利用者にお得感を感じさせることができる。
また、その他には、落書き用画像入力を最初からやり直すための「はじめから」ボタンや、入力した落書き用画像を消すための「けしごむ」、入力操作を一つ前の状態に戻すための「もどる」などの様々な機能ボタンも配置されている。
利用者は、これらのボタンをタッチペン62aL、62aRでタッチすることで使用する機能を選択し、編集操作を行なう。落書き用画像選択領域204に該ツールの落書き用画像を表示し、さらに、色、柄、大きさなどを選択した後、落書き入力領域(描画領域)202に表示された編集対象画像の上で編集入力(落書き用画像の入力)を行なうことができる。
また、季節やクリスマスなどのイベントに応じてその季節やイベントに関連する特別な落書き用画像を予め記憶部102bに記憶しておき、テストモードなどで該当イベントの時期に編集画面に表示されるように設定することができる。また、日付を参照して、該当イベントの時期になると上述の特別な落書き用画像を自動的に編集画面に表示されるようにしてもよい。
なお、上述ようなイベントのない時期は、前述の撮影時のアニメーションに関連したスタンプなどの落書き用画像を、イベントに関連する落書き用画像が表示される領域に表示する。このように、落書き用画像選択領域204は通常の落書き用画像を表示する領域と、イベントやおまけ的な特殊な落書き用画像を表示する領域とで構成される。
上述のスタンプなどの機能のうち、「親子スタンプ」「ヒカリ背景」「透過スタンプ」に関しては後に詳細を説明する。
また、図示の編集画面は、落書き入力領域202と落書き用画像選択領域204とが複数で構成されている。
上述の場合は、編集対象画像の選択操作を2人で同時に許容し、編集画面上には、それぞれの利用者により選択された撮影画像に対応して2人で同時に編集操作ができるようにいわゆる2画面の構成をとっている。このようにすることにより、複数の利用者で編集プレイを楽しむことができる。それぞれのタッチペン62はそれぞれの落書き入力領域202に対応し、それぞれが別の編集を同時に行なえるように構成している。
具体的には、中央部分の編集対象画像選択領域200とおまけ画像選択領域201と機能選択領域203とは、両方のタッチペン62aL、62aRで入力操作を受け付け、落書き入力領域202a、落書き用画像選択領域204aは左側タッチペン62aLのみ入力操作を受け付け、落書き入力領域202b、落書き用画像選択領域204bは右側タッチペン62aRのみ入力操作を受け付ける。
編集処理では、利用者は編集制限時間内において編集プレイを行なうことができる。編集制限時間は利用者にわかりやすいように、編集操作モニタ60aの編集画面上に残り時間を表示し、カウントダウンを行なう。
利用者が編集処理を行なっている間、CPU101bは、編集処理が終了したか否かを監視する(S69)。編集時間はタイマの残り時間が“0”になり、編集制限時間に達することによって終了する。このようにすることで、利用者の1回のプレイ時間が長引くことを防止することができ、このため、本装置の稼動回転率(顧客回転率)の低下を防止することができる。
ついで、CPU101bは、上記編集処理が終了すると、おまけ画像を選択するおまけ画像選択処理を行なう(S71)。図40はおまけ画像選択画面の具体例である。ここでも、前述の編集対象画像選択処理と同様に、どの照明設定、明るさ設定などの撮影時の設定条件で撮影が行なわれたかを近傍に表示することによって利用者に通知する。
おまけ画像は、撮影した画像の1枚から4枚、利用者の所望の画像を選択できる。おまけ画像は撮影した画像の枚数に応じて、選択できる枚数が異なる。例えば10枚撮影した場合、編集対象画像は4枚、おまけ画像は6枚であり、印刷できるおまけ画像は1枚から4枚利用者所望のものを選択できる。また、6枚撮影した場合、編集対象画像は4枚、おまけ画像は2枚であり、印刷できるおまけ画像は1枚から2枚利用者所望のものを選択できる。
ここで、選択した画像はおまけ画像としてシールシートに印刷される。このように、おまけ画像を選択できるため、利用者の好みのおまけ画像を提供することができ、お得感が増す。
おまけ画像は通常印刷される編集対象画像とは別に、シールシートの隅や余白などに印刷される画像である。上述の編集対象画像に選択されなかった撮影画像はおまけ画像としてシールシートの隅の方や余白などに印刷することができる。図41は印刷されたシールシートの具体例である。通常シールシートには、編集対象画像のみを印刷するが、本実施の形態においては、編集対象画像が領域Aに印刷され、編集対象画像として選択されなかった撮影画像がおまけ画像として領域Bに印刷されている。このようにすることで、利用者にお得感を感じさせることができる。
おまけ画像選択処理が終了すると、CPU101bは、利用者所望のシールレイアウトの選択を行なう印刷レイアウト選択処理を行なう(S73)。印刷レイアウト選択処理では、編集対象画像の枚数に応じて、予め決められた複数の印刷レイアウトで構成された印刷レイアウト画面を表示し、上記複数の印刷レイアウトの中から利用者に対し好みの印刷レイアウトを選択させるようになっている。
上記印刷レイアウト選択処理が終了すると、CPU101bは、編集操作モニタ60aに「シールをプリント中です。プリント取出口の前で待ってね。」など、利用者をプリント取出口25に誘導する画面を表示すし、同時に誘導するアナウンス音声(例えば「シールは左から出るよ!」)を、編集側スピーカ63aから出力する。こうして、利用者をプリント取出口25の前に誘導する(S75)。
CPU101bは、選択されたレイアウトに基づいて撮影画像と入力された落書き用画像とを合成した合成画像とを含む印刷画像データを作成する。そして、編集用コンピュータ装置100aから撮影・印刷用コンピュータ装置100bへ作成された印刷画像データの転送を開始する(S79)。印刷データの転送が完了したら(S81でYES)、ステップS53へ戻り、次の利用者の編集操作を待機する。
以上が、編集プレイ処理の説明である。
編集用コンピュータ装置100bから、印刷画像データが転送されると、撮影・印刷用コンピュータ装置100aのCPU101aは、印刷画像をシールシートの表面に印刷させる印刷制御を行なう印刷開始処理を行なう。すなわち、プリンタ11は撮影画像と落書き用画像との合成画像をレイアウトに応じて複数配置された印刷画像データをシールシートに印刷出力する。
このときCPU101aは、現在出力中の印刷画像データが第1編集部8a(青コーナー)の印刷画像データである場合は「青コーナーのシートを印刷中です」、第2編集部8b(赤コーナー)の印刷画像データである場合は「赤コーナーのシートを印刷中です」とプリント案内部26に表示する。
印刷が終了したら、シールシートはプリント取出口25に排出される。
再び、図41を参照して印刷されたシールシートの余白部分の説明を行なう。
シールシートには余白部分に、本写真自動販売装置の商品名や広告などが印刷される。本実施の形態では、上述の余白部分のデザインを編集コースに従って色や模様などを異なるようにしている。また、余白部分に編集コースの名称や、撮影コースの名称を印刷するようにしてもよい。さらに、印刷画像(撮影画像)に被らない部分に、各々の撮影画像の照明設定や明るさ設定、画像処理設定などの情報を印刷するようにしてもよい。このようにすることで、次回に撮影を行なうときに、どのコース、どの照明設定や明るさ設定を選択すればよいかの参考にすることができる。
より具体的に本実施の形態においては、編集コースが「なかよし」なら黄色を基調にしたデザインで模様は音符などを使用し、「みんなで」なら青色を基調にしたデザインで模様は星などを使用し、「ラブラブ」ならピンク色を基調にしたデザインで模様はハートなどを使用している。このように、編集コースのテーマと合致したデザイン性の高い余白デザインでシールシートを印刷することにより、シールシート全体が美しい仕上がりとなるため、顧客満足が向上する。
しかしながら、このように余白にカラフルな色を印刷しようとすると、余白部分の色味に印刷画像が影響を受けるという問題がある。これは、印刷時にインクを印加する順番がシートの上部の余白部分からであるため発生する。より具体的には、印刷時に、余白部分の色味が黄色を基調としている場合、プリンタのイエローの熱量が上がる。このため、印刷画像に黄色味がかかってしまうという問題があった。
このような問題を檻見て、図41が図示するように、余白デザインの印字されている領域と印刷画像との間に色味に対する影響が少ない黒い色を入れる。あるいはインクを印加しないスペースを適宜あけるような形態でもよい。このようにすることによって、余白デザインをカラフルにしつつ、印刷画像は余白の色味の影響を受けないようにすることができる。
[親子スタンプを用いた編集処理]
次に「親子スタンプ」の編集処理を、図42のフローチャートを用いて説明する。「親子スタンプ」は、撮影画像に落書き用画像を編集入力する「スタンプ」機能の1つである。
図43は親子スタンプの模様画像を示す図である。「親子スタンプ」において用いられる落書き用画像は、親画像210と子画像211とを含んで構成される。子画像211はさらに画像要素212a〜212d(これらをまとめて画像要素212という)を含んで構成される。「親子スタンプ」はタッチペン62によって現在タッチされている位置に親画像210を表示し、タッチペン62の移動する軌跡上に子画像211を配置することにより、親画像210から子画像211の画像要素212a〜212dが次々に生まれているような表現をするスタンプである。
始めに、図39に示される編集画面に選択可能に表示されている機能の中から、用いられる機能として「スタンプ」が選択されると、「スタンプ」機能で用いられる機能がわかりやすくカテゴリ別に表示される。
表示された機能の中から「スタンプ」機能において用いる機能として「親子スタンプ」が選択されると、編集画面の落書き用画像選択領域204に「親子スタンプ」機能で用いられる落書き用画像(模様画像)を示すアイコンが選択可能に複数表示される。なお、落書き用画像選択領域204に示されるアイコンは、実際に編集対象画像上に配置される模様画像でなく、配置される模様画像をイメージできるものであればよい。そして、利用者は表示された複数のアイコンの中から編集入力に用いる模様画像をタッチペン62でタッチして選択する。
CPU101bは、編集入力に用いる「親子スタンプ」の模様画像が選択されたか否かを判定する(S401)。模様画像が選択されていないと判定すると(S401でNO)、ステップS405へ移る。模様画像が選択されたと判定すると(S401でYES)、ステップS403へ移る。
次に、CPU101bは、編集操作モニタ60に表示されている落書き入力領域202がタッチペン62でタッチされたか否かを判定する(S403)。落書き入力領域202がタッチペン62でタッチされていないと判定すると(S403でNO)、ステップS405へ移る。落書き入力領域202がタッチペン62でタッチされたと判定すると(S403でYES)、ステップS409へ移る。
CPU101bは、模様画像が選択されておらず、落書き入力領域202がタッチペン62でタッチされていない場合、タッチペン62で他の機能が選択されるなどの他の動作がなされたかどうか判定する(S405)。他の機能が選択されるなどの他の動作がなされた場合(S405でYES)、他の動作に従った処理が行なわれる(S407)。他の動作がなされていない場合は(S405でNO)、ステップS401へ戻る。
CPU101bは、落書き入力領域202がタッチペン62でタッチされたと判定すると(S403でYES)、タッチペン62でタッチされている落書き入力領域202上の現在位置座標(x、y)を検出する。そして、図44(A)が示すように、タッチペン62でタッチされている現在位置座標(x、y)上に親画像210を表示する(S409)。
ついで、CPU101bは、落書き入力領域202からタッチペン62が離れたか否かを判定する(S411)。落書き入力領域202からタッチペン62が離れていない場合は(S411でNO)、ステップS413へ移る。
ついで、CPU101bは、タッチペン62が落書き入力領域202上を移動したか否かを判定する(S413)。タッチペン62が落書き入力領域202上を移動した場合(S413でYES)、ステップS415へ移る。タッチペン62が落書き入力領域202上を移動していない場合(S413でNO)、ステップS411へ戻り、タッチペン62が落書き入力領域202を離れたか否かを判定する処理から始まる一連の処理を行なう。
CPU101bは、タッチペン62が現在位置座標から移動したと判定すると(S413でYES)、図44(B)が図示するように、表示中の親画像210を消去し、移動したタッチペン62がタッチされている現在位置座標上に親画像210を表示する(S415)。
ついで、CPU101bは、タッチペン62が移動した軌跡の長さが所定値に達したかどうか判定する(S417)。ここでいう所定値とは、図43に示される子画像211の画像要素212aの長さwである。軌跡の長さが所定値に達した場合(S417でYES)、図44(C)が図示するように、子画像211の画像要素212aをタッチペン62の軌跡上に表示する(S419)。そして、ステップS411へ戻る。
さらにタッチペン62が移動し、移動した軌跡の長さが所定値に達したら、図44(D)が図示するように、子画像211の画像要素212bをタッチペン62の軌跡上に表示する。すなわち、子画像211の画像要素212が配置できる長さ分タッチペン62が移動すると図44(E)が図示するように画像要素211が所定の順番(ここでは212a→212b→212c→212dの順)で、タッチペン62の軌跡上に配置される。そして引き続きタッチペン62が移動したら、再び、図44(F)が図示するように、画像要素211が所定の順番(ここでは212a→212b→212cの順)で、タッチペン62の軌跡上に配置される。
各画像要素211が配置される位置は必ずしもタッチペン62が描く軌跡上でなくてもよく、たとえば親画像210が配置される位置が座標(x、y)であるときに、画像要素211aの配置される位置は座標(x、y−1)とし、画像要素211bの配置される位置は(x、y+1)とするなど、配置位置を軌跡からずらすようにしてもよい。
また、タッチペン62で描かれた軌跡が曲線である場合、曲線に沿って画像要素212を回転させてもよい。これはタッチペンの軌跡上の画像要素212を配置する位置における軌跡に対する法線に応じて、各画像要素212を回転させることで実現される。または、含まれる画像要素212を回転させるための制御情報を各画像要素が保持し、その制御情報の法則に従って含まれる画像要素を回転させてもよい。
このようにして、タッチペン62の移動につれてタッチペン62の現在位置上を親画像210が移動し、所定の間隔(たとえば10ms)毎に連続的に検出された座標(x、y)から成る軌跡上に、子画像211の画像要素212を繰り返し配置して、落書き入力領域202上に模様画像を表示する。
CPU101bにおいて、タッチペン62が落書き入力領域202から離れた場合は、タッチペン62が離れた時点で表示されている親画像210、子画像211を含む模様画像を入力された落書き画像として確定する(S421)。
このようにすることで、描画時に親画像210から子画像211が次々に生まれているような表現を行なうことができ、編集入力時の面白味が増す。
図45は、子画像211が複数ある場合の「親子スタンプ」の模様画像を示す図である。図45(A)が示すように、子画像211は複数で構成されてもよい。このように複数の子画像211を含む「親子スタンプ」は、描画をすると、図45(B)が図示するように、子画像211bが子画像211aのアクセントになり、編集入力が多様になる。
以上が「親子スタンプ」を用いた編集処理の説明である。
[ふちどり効果の画像編集処理]
次に、「ふちどり効果」の画像編集処理を説明する。「ふちどり効果」とは、撮影画像Aに基づいて作成する境界マスク画像Eを用いて、被写体と背景との境界に画像処理等を施すものである。
[境界マスク画像作成処理]
まず、「ふちどり効果」で用いられる境界マスク画像Eの作成処理を図46のフローチャートを用いて説明する。
まず、図示してはいないが、予めカメラ12などの撮影手段による撮影処理時に被写体の後方に配置され、被写体とともに撮影される背景として使用した背景ロールカーテン48の情報と、使用した照明設定の情報を保持しておく。そして、上述の情報から記憶部102aに記憶されている設定ファイルを参照して背景色情報などの所定の情報に基づいて、撮影時に記憶部102bに記憶された撮影画像の背景領域と背景領域以外の領域である被写体領域とを特定する。被写体とは主に、本写真自動販売装置1でプレイを行なっている利用者(人物)である。
設定ファイルは、各々の照明設定での撮影時における各々の背景ロールカーテン48の色の背景色情報が記憶されている。背景色情報は、例えばRGB値で記憶されている。照明設定によって、撮影された背景ロールカーテン48の発色が異なるので、背景色情報は(照明設定の種類数)×(背景ロールカーテン48の種類数)分用意される。
なお、撮影時には、前面照明装置14から光を照射しているために、背景部分には被写体の影が生じる。すなわち同一の背景色でも暗くなる部分が生じるため、元の背景色情報のみによる抽出だけでは正確に全ての背景領域(被写体以外の部分)を抽出できない。このため、設定ファイルの背景色情報の各々には、被写体の影になる部分も考慮された背景色情報が複数記憶してある。そして、CPU101aは、背景特定処理時には該設定ファイルを元に段階的に複数回、複数種類の背景色情報に基づいて撮影画像の中から背景領域80を特定する(S251)。
上述のように、本発明の写真自動販売装置1は、複数回、複数種類の背景色情報で背景領域を特定することにより、背景領域80を正確に特定することができる。すなわち、図47(A)に図示するように、撮影画像Aを背景領域80(斜線部分)と被写体領域81(斜線以外の部分)とに区分することができる。
そして、上述の領域情報を元に図47(B)に示される第1のマスク画像(マスク画像B)を作成する(S253)。すなわち、CPU101aは、被写体領域81に含まれている画素のRGB値を(R,G,B)=(0,0,0)にして、背景領域80に含まれている画素のRGB値を(R,G,B)=(255,255,255)にして、第1のマスク画像Bを作成する。
このようにして、特定された背景に対応する背景領域80と背景領域以外の領域である被写体領域81とに区別された第1のマスク画像Bを作成する。
ついで、CPU101aは、第1のマスク画像Bの背景領域80を所定のピクセル分、被写体領域81方向(図47(C)の矢印方向)に拡張して(S255)、図47(C)が図示する第1の拡張マスク画像Cを作成する。なお、図47(C)の点線は図47(B)の背景領域80と被写体領域81との境界線、すなわち拡張前の境界線を示す。
このようにして、第1のマスク画像の背景領域を被写体領域の方向に所定の比率で拡張した第1の拡張マスク画像Cを作成する。
ついで、CPU101aは、第1のマスク画像Bの背景領域80を所定のピクセル分、被写体領域81方向(図47(D)の矢印方向)に縮小して(S257)、図47(D)が図示する第2の拡張マスク画像Dを作成する。なお、図47(D)の点線は図47(B)の背景領域80と被写体領域81との境界線、すなわち縮小前の境界線を示す。
このようにして、第1のマスク画像の被写体領域を背景領域の方向に所定の比率で拡張した第2の拡張マスク画像Dを作成する。
つまり、背景領域を拡張することによって、第1の拡張マスク画像Cは、RGB値(255,255,255)である領域が、第1のマスク画像Bより広くなる。また、背景領域を縮小することによって、第2の拡張マスク画像Dは、RGB値(0,0,0)である領域が、第1のマスク画像Bより広くなる。
そして、第1の拡張マスク画像CのRGB値から第2の拡張マスク画像DのRGB値を減算する。すなわち、第1の拡張マスク画像Cと第2の拡張マスク画像Dとの差分情報を算出する。
このような減算を行なった場合、第1の拡張マスク画像Cと第2の拡張マスク画像Dとのいずれもが黒色すなわちRGB値(0,0,0)のポイントでは、C(0,0,0)−D(0,0,0)=(0,0,0)となる。第1の拡張マスク画像C、第2の拡張マスク画像Dのいずれもが白色すなわちRGB値(255,255,255)のポイントでは、C(255,255,255)−D(255,255,255)=(0,0,0)となる。第1の拡張マスク画像Cが白色で第2の拡張マスク画像Dが黒色のポイントでは、C(255,255,255)−D(0,0,0)=(255,255,255)となる。
このように、CPU101aは、第1の拡張マスク画像Cから第2の拡張マスク画像Dの減算処理を行なうことによって算出された差分情報によって、図47(E)が図示するように、背景領域80と被写体領域81との境界領域82(図47(E)の白の領域)を設定し、設定された境界に対応する境界領域82と境界領域82以外の領域83とに区別された境界マスク画像Eを作成する(S259)。
すなわち、CPU101aは、撮影画像中の背景と被写体との境界部分を設定する設定手段としての機能を有する。
このように作成された境界マスク画像Eの境界領域82は、撮影画像の境界部分から背景領域80寄りと被写体領域81寄りとに少しずつ被るような範囲となっている。このような境界領域82の範囲は、第1の拡張マスク画像Cの作成時の拡張画素数と第2の拡張マスク画像Dの作成時の縮小画素数を調節することで、広くすることも狭くすることもできる。境界マスク画像Eは撮影画像に対する画像編集において利用することができる。
なお、このようにして作成された複数のマスク画像は、撮影画像とともに記憶部102aに記憶され(S261)、処理に必要なときに適宜利用することができる。例えば、第1のマスク画像Bを利用して、背景領域にのみ合成処理でハートやチェック柄を入れたりすることができ、実際にある背景ロールカーテン48の種類よりも、より多様な背景を提供することができる。なお、境界マスク画像Eの利用方法は後に詳細を説明する。
本実施の形態にいいて、境界マスク画像Eを作成する処理は、ここでは、撮影終了後の図18のステップS35において撮影・印刷用コンピュータ装置100aで行なわれているが、編集処理前に編集用コンピュータ装置100bで行なわれてもよい。また、撮影処理中の1回の撮影毎にマスク画像を作成してもよいし、1度にまとめて複数の撮影画像からそれぞれのマスク画像を作成してもよい。
以上が境界マスク画像作成処理の説明である。
[境界マスク画像を利用した画像編集処理]
上述のようにして作成されたマスク画像は、撮影画像に多様な画像処理を施したり、後述の編集処理に用いることができる。撮影画像に画像処理を施す一例として、境界マスク画像Eを利用して、光彩(グロー)効果を撮影画像に施す処理を説明する。
CPU101aは、図46のステップS259で作成された境界マスク画像Eの境界領域82を元にして、境界領域82にのみ光彩(グロー)効果を施した画像を作成し、撮影画像と合成する。このようにすることにより、撮影画像の被写体領域81を縁取るような範囲に光彩(グロー)効果が施される。このようにすることによって、図47(F)が図示するように、被写体の周囲が光に包まれて輝いているように見える美しい仕上がりの写真を提供することができる。
また、境界マスク画像Eの境界領域82の情報を使用し、撮影画像の該当する領域に色味を入れる、色調を変更する、シャープにする、ぼかすなどその他の画像処理を行なうこともできる。
また、後述の編集プレイ時において、境界領域82に画像処理効果を施す機能(ツール)を搭載しておくことによって、利用者が撮影画像の境界領域にどのような効果を施すかを選択できるようにしてもよい。
このように、本発明の写真自動販売装置1は境界マスク画像Eで設定されている境界領域に模様画像を合成したり、撮影画像Aに直接、色調変更、シャープ、ぼかし、光彩(グロー)、明るさ変更などの画像処理を施したりする画像編集を行なう編集手段を備える。
以上が、「ふちどり効果」の処理の説明である。
[ヒカリ背景の画像編集処理]
次に、「ヒカリ背景」の画像編集処理の説明をする。「ヒカリ背景」は、撮影画像Aを元に作成するヒカリ背景用マスク画像に基づいて、背景画像を入力するものである。「ヒカリ背景」の機能によると、背景画像は被写体の背景となる背景領域に被写体(人物)に被らず、被写体(人物)と背景画像との境界が不自然にならないように滑らかに合成することができる。
[ヒカリ背景用マスク作成処理]
まず、「ヒカリ背景」で用いられるヒカリ背景用マスク画像Gを作成する処理を図48のフローチャートを用いて説明する。
「ヒカリ背景」で用いられるヒカリ背景用マスク画像Gは、図46の境界マスク画像Eを作成する処理で作成された、第2の拡張マスク画像Dを用いる。したがって、ステップS501〜ステップS505までの背景部分の確定などを含む第2の拡張マスク画像Dを作成するまでの処理は、前述しているので詳細な説明は繰り返さない。
CPU101aは、背景領域80と被写体(人物)領域81との境界を円滑にするために、図47(D)に示される第2の拡張マスク画像Dにぼかし処理を施し、図49(A)に示されるヒカリ背景用マスク画像Gを作成する(S507)。
図49(A)はヒカリ背景用マスク画像Gを示す図である。図49(B)はヒカリ背景用マスク画像Gの一部を拡大した図である。図示のようにヒカリ背景用マスク画像Gは、ぼかし処理が施されているため、境界領域86(図の斜線部分)の色はグレーのグラデーションとなる。このため、ヒカリ背景用マスク画像Gの境界領域86はポイントによってRGB値が異なる。このようにして、図49(B)に示されるように、ヒカリ背景用マスク画像Gは、RGB値が白(255,255,255)の領域84と、黒(0,0,0)の領域85と、グレー(R1,G1,B1)の領域86とに区別される。
そして、CPU101aは、作成されたヒカリ背景用マスク画像Gを、記憶部101やメモリ102などの記憶手段に適宜記憶する(S509)。記憶されたヒカリ背景用マスク画像Gは、処理に必要なときに適宜使用する。
本実施の形態にいいて、このようなヒカリ背景用マスク画像Gを作成する処理は、撮影終了後の図18のステップS35において撮影・印刷用コンピュータ装置100aで行なわれているが、編集処理前に編集用コンピュータ装置100bで行なわれてもよい。また、撮影処理中の1回の撮影毎にマスク画像を作成してもよいし、1度にまとめて複数の撮影画像からそれぞれのマスク画像を作成してもよい。
[ヒカリ背景を用いた編集処理]
次に、図50のフローチャートを用いて「ヒカリ背景」を用いた編集処理の説明を行なう。
始めに、図39に示される編集画面に選択可能に表示されている機能の中から、用いられる機能として「スペシャル」が選択されると、「スペシャル」機能で用いられる機能がわかりやすくカテゴリ別に表示される。
表示された機能の中から、「スペシャル」機能において用いる機能として「ヒカリ背景」が選択されると、編集画面の落書き用画像選択領域204に「ヒカリ背景」機能で用いられる背景画像Hを示すアイコンが選択可能に複数表示される。なお、落書き用画像選択領域204に示されるアイコンは、実際に編集対象画像上に配置される背景画像Hでなく、配置される背景画像Hをイメージできるものであればよい。そして、利用者は表示された複数のアイコンの中から編集入力に用いる背景画像Hをタッチペン62でタッチして選択する。
CPU101bは、編集入力に用いる背景画像Hが選択されたか否かを判定する(S551)。背景画像Hが選択されていないと判定すると(S551でNO)、ステップS555へ移る。背景画像Hが選択されたと判定すると(S551でYES)、ステップS553へ移る。
次に、CPU101bは、編集操作モニタ60に表示されている落書き入力領域202がタッチペン62でタッチされたか否かを判定する(S553)。落書き入力領域202がタッチペン62でタッチされていないと判定すると(S553でNO)、ステップS555へ移る。落書き入力領域202がタッチペン62でタッチされたと判定すると(S553でYES)、ステップS559へ移る。
CPU101bは、背景画像Hが選択されておらず、落書き入力領域202がタッチペン62でタッチされていない場合、タッチペン62で他の機能が選択されるなどの他の動作がなされたかどうか判定する(S555)。他の機能が選択されるなどの他の動作がなされた場合(S555でYES)、他の動作に従った処理が行なわれる(S557)。他の動作がなされていない場合は(S555でNO)、ステップS551へ戻る。
CPU101bは、落書き入力領域202がタッチペン62でタッチされたと判定すると(S553でYES)、タッチペン62でタッチされている落書き入力領域202上の現在位置座標(x、y)を検出する(S559)。
タッチペン62の現在位置座標(x、y)を検出すると、CPU101bは、現在位置座標における上述のヒカリ背景用マスク画像GのRGB値を参照する。本実施の形態における「ヒカリ背景」の背景画像Hの透過度(不透明度)は、ヒカリ背景用マスク画像GのRGB値に対応して設定される。
図51(A)は背景画像Hを示す図であり、図51(B)は撮影画像Aと背景画像Hの合成画像Iを示す図であり、図51(C)は、合成画像Iの一部を拡大した図である。
図51(C)を参照して、ヒカリ背景用マスク画像GのRGB値が白(255,255,255)の領域84は、背景画像Hを透過度(不透明度)100%で合成する。すなわち、落書き入力領域202には、背景画像Hが完全に表示され、合成される。ヒカリ背景用マスク画像GのRGB値が黒(0,0,0)の領域85は、背景画像Hを透過度(不透明度)0%で合成する。すなわち、落書き入力領域202には、背景画像Hが表示されず、合成されない。ヒカリ背景用マスク画像GのRGB値がグレーのグラデーションになっている(R1,G1,B1)領域86は、RGB値によって異なり、それぞれ(RGB値/255)×100%の透過度(不透明度)で表示され、合成する。例えば、RGB値(155,155,155)の場合、背景画像Hを約60.8%の透過度(不透明度)で合成する。すなわち落書き入力領域202には、60.8%の透過度で背景画像Hが表示される。
こうして、撮影画像(第1の画像)に対応するマスク画像から、ヒカリ背景用マスク画像を生成し、ヒカリ背景用マスク画像GのRGB値に基づいて背景画像Hの透過度を設定し(S561)、撮影画像Aと背景画像Hとの合成画像Iを編集操作モニタ60に表示する(S563)。
上述のような構成によって、背景領域以外の領域、すなわち被写体(人物)領域に背景画像が合成されないようになっているため、簡易な入力操作で被写体(人物)領域に被らないように背景画像を合成することができる。さらに、撮影画像と背景画像との周辺部分を滑らかに合成することができ、自然な美しい仕上がりの合成画像を利用者に提供することができる。
そして、CPU101bは、落書き入力領域202からタッチペン62が離れたか否かを判定する(S565)。落書き入力領域202からタッチペン62が離れていない場合は(S565でNO)、ステップS559へ戻り、入力処理を継続する。
CPU101bは、タッチペン62が落書き入力領域202から離れたら、入力された画像を表示された内容で確定し(S567)、「ヒカリ背景」の編集処理を終了する。
編集処理が終了したら、CPU101aは、撮影画像Aと入力された「ヒカリ背景」の背景画像Hを含む落書き用画像とを合成する。そして、図41が図示するシールシートに印刷されて利用者に提供される。
以上が「ヒカリ背景」を用いた編集処理の説明である。
[透過スタンプを用いた編集処理]
次に、「透過スタンプ」の画像編集処理の説明をする。「透過スタンプ」は、スタンプ画像のマスク画像に基づいて、スタンプ画像を撮影画像に入力するものである。「透過スタンプ」の機能によると、スタンプ画像はスタンプ画像の境界が不自然にならないように滑らかに合成することができる。
図52(A)は、撮影画像Aに合成することができる「透過スタンプ」のスタンプ画像Jの元画像を示す図であり、図52(B)は、「透過スタンプ」のスタンプ画像Jのマスク画像にぼかし処理を施したマスク画像Kを示す図であり、図52(C)は、合成時における「透過スタンプ」のスタンプ画像Jを示す図である。
マスク画像Kは、「透過スタンプ」のマスク画像にぼかし処理を施したものである。このようなぼかし処理を施すことによって、マスク画像Kのように、RGB値が白(255,255,255)の領域87(スタンプ画像の模様(画素)が存在する領域)と、黒(0,0,0)の領域88(スタンプ画像の模様(画素)が存在しない領域)と、グレー(R2,G2,B2)のグラデーションの領域89(境界領域)とに区別される。
マスク画像KのRGB値が白(255,255,255)の領域87は、スタンプ画像Jを透過度(不透明度)100%で合成する。すなわち、落書き入力領域202には、スタンプ画像Jが完全に表示される。マスク画像KのRGB値が黒(0,0,0)の領域88は、スタンプ画像Jを透過度(不透明度)0%で合成する。すなわち、落書き入力領域202には、スタンプ画像Jが表示されない。マスク画像KのRGB値がグレーのグラデーションになっている(R2,G2,B2)領域89(図の斜線部分)は、RGB値によって異なり、それぞれ(RGB値/255)×100%の透過度(不透明度)で合成する。より具体的には、RGB値(155,155,155)の場合、スタンプ画像Jを約60.8%の透過度(不透明度)で合成する。すなわち落書き入力領域202には、60.8%の透過度でスタンプ画像Jが表示される。
編集処理中に、このような「透過スタンプ」のスタンプ画像Jが利用者によってタッチペン62で選択され、タッチパネル61に入力されると、スタンプ画像(第2の画像)に対応するマスク画像から、「透過スタンプ」用のマスク画像Kを生成し、マスク画像KのRGB値に基づいてスタンプ画像Jの透過度を設定し、撮影画像Aとスタンプ画像Jとの合成画像Lを編集操作モニタ60に表示する。
編集処理が終了したら、CPU101aは、撮影画像Aと入力された「透過スタンプ」のスタンプ画像Jを含む落書き用画像とを合成する。そして、図41が図示するシールシートに印刷されて利用者に提供される。
以上が「透過スタンプ」を用いた編集処理の説明である。
[ヒカリ背景を用いた編集処理の変形例]
次に、変形例として、「ヒカリ背景」を用いた編集処理で、背景画像Hの透過度を算出する方法の他の具体例を説明する。
まず、上述のマスク作成処理で、ヒカリ背景用マスク画像Gを白黒反転させ、図53(A)が図示する、ヒカリ背景用マスク画像Mを作成する。
さらに、図53(B)が図示する、背景画像Hのマスク画像Nを予め記憶部102などの記憶手段に記憶しておく。
このようなマスク画像NのRGB値から、ヒカリ背景用マスク画像MのRGB値を減算し得られた値に基づいて透過度を設定する。
図53(C)は、マスク画像NのRGB値から、ヒカリ背景用マスク画像MのRGB値を減算したときに生成しうる合成マスク画像Oである。図53(D)は、図53(C)のマスク画像Oの一部を拡大した図である。図53(E)は、本変形例の透過度算出方法を用いた場合に、撮影画像Aと背景画像Hとを合成してできる合成画像Pの一部を拡大した図である。
このような合成マスク画像Oは作成されてもよいし、マスク画像NのRGB値から、ヒカリ背景用マスク画像MのRGB値を減算した情報のみであってもよい。どちらでも、透過度の設定は可能である。
より具体的に図53(C)〜図53(E)を用いて説明すると、マスク画像Nのポイント(a)におけるRGB値は(255,255,255)であり、ヒカリ背景用マスク画像Mのポイント(a)におけるRGB値は(0,0,0)である。マスク画像NのRGB値からヒカリ背景用マスク画像MのRGB値を減算すると、ポイント(a)においては(255,255,255)−(0,0,0)=(255,255,255)となる。すなわち、合成マスク画像Oのポイント(a)は100%の透過度(不透明度)で合成される。
同様に減算するとポイント(b)におけるRGB値は、(0,0,0)−(0,0,0)=(0,0,0)となる。すなわち、合成マスク画像Oのポイント(b)は0%の透過度(不透明度)で合成される。
同様に減算するとポイント(c)におけるRGB値は、(255,255,255)−(255,255,255)=(0,0,0)となる。すなわち、合成マスク画像Oのポイント(c)は0%の透過度(不透明度)で合成される。
同様に減算するとポイント(d)におけるRGB値は、(0,0,0)−(255,255,255)=(−255,−255,−255)となる。0未満の値が算出された場合は(0,0,0)とする。すなわち、合成マスク画像Oのポイント(c)は0%の透過度(不透明度)で合成される。
同様に減算するとポイント(e)におけるRGB値は、(255,255,255)−(100,100,100)=(155,155,155)となる。すなわち、合成マスク画像Oのポイント(e)は60.8%の透過度(不透明度)で合成される。ポイント(e)が属する領域は、グレーのグラデーションであるためにこのような値に限定されるものではない。ポイント(c)の属する領域に近接するほど、減算して得られるRGB値は(0,0,0)に近づくため、透過度(不透明度)は低くなる。一方、ポイント(a)の属する領域に近接するほど、減算して得られるRGB値は(255,255,255)に近づくため、透過度(不透明度)は高くなる。
上述のような算出方法によって透過度を設定し、撮影画像Aと背景画像Hとを合成する。このようにすることで、被写体と背景との境界領域も滑らかに合成することができるとともに、背景画像Hのハート型の模様部分を滑らかに合成することができる。
また、背景画像Hのマスク画像Nにも同様なぼかし処理が施されていたり、背景画像Hの特定の画像領域(模様)に対応してマスク画像NのRGB値が設定されていてもよい。このようにすることで、背景画像Hの模様を活かすことができる。
さらに、背景画像Hだけでなく、「透過スタンプ」などのスタンプ画像Jも同様な方法で合成することができる。
以上が、「ヒカリ背景」を用いた編集処理を行なうときの、背景画像Hの透過度算出方法の変形例の説明である。
さらに、上述の写真自動販売装置1のコンピュータ装置100の制御方法を、プログラムとして提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random
Access Memory)およびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、電気通信回線や衛星通信回線などのネットワークを通じて、プログラムを提供することもできる。
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明を適用した写真自動販売装置1の外観の概略側面図である。 本体部2を正面から見た斜視図である。 プリント案内部26の具体例である。 背面部3と天井部4と床面部5とを写真自動販売装置1側から見た斜視図である。 背景装置40の側面図である。 前面照明装置14a、14bを示す斜視図である。 前面照明装置14cを示す斜視図である。 天井照明装置41と、側面照明装置42L、42Rと示す斜視図である。 フットスイッチ装置43を側面から見た図である。 床面部5のフットスイッチ装置43を上方から見た図である。 写真自動販売装置1の本体部2の背面に形成される第1編集部8aを第1編集空間7a側から見た斜視図である。 写真自動販売装置1の背面部3の背面に形成される第2編集部8bを第2編集空間7b側から見た斜視図である。 タッチペンホルダー64の斜視図である。 タッチペンホルダー64を装置に取り付けた具体例を示す斜視図である。 タッチペンホルダー64を上部から見た図である。 タッチペンホルダー64を装置に取り付けた他の具体例を示す斜視図である。 写真自動販売装置1の概略機能ブロック図である。 撮影プレイで行なわれる処理を示すフローチャートである。 背景ロールカーテン48のエラー通知画面の具体例である。 テストモードにおける背景設定画面の具体例である。 編集部案内画面の具体例である。 撮影コース選択画面の具体例である。 「こだわり6ショット」コースにおける撮影処理を示すフローチャートである。 照明選択画面の具体例である。 照明設定の具体例を示す図である。 「こだわり6ショット」コースにおけるおまけ撮影処理を示すフローチャートである。 おまけ撮影処理におけるカウントダウン表示画面の具体例である。 「おまかせ10ショット」コースにおける撮影処理を示すフローチャートである。 「おまかせ10ショット」コースの設定ファイルの内容の具体例である。 「フットシャッタ」コースにおける撮影処理を示すフローチャートである。 「フットシャッタ」コースにおける撮影指示画面を示す 背景ロールカーテン48の状態の情報の具体例を示すである。 背景色情報特定処理を示すフローチャートである。 編集部割当処理を示すフローチャートである。 背景カーテン初期化処理を示すフローチャートである。 編集プレイで行なわれる処理を示すフローチャートである。 編集コース選択画面の具体例である。 編集対象画像選択画面の具体例である。 編集画面の具体例である。 おまけ画像選択画面の具体例である。 シールシートの具体例である。 「親子スタンプ」の編集処理を示すフローチャートである。 「親子スタンプ」の模様画像を示す図である。 「親子スタンプ」の落書き入力領域上の表示の具体例である。 「親子スタンプ」の模様画像を示す図である。 境界マスク画像作成処理を示すフローチャートである。 撮影画像とマスク画像と合成画像とを示す図である。 ヒカリ背景用マスク作成処理を示すフローチャートである。 ヒカリ背景用のマスク画像を示す図である。 ヒカリ背景の編集処理を示すフローチャートである。 背景画像と、背景画像と撮影画像との合成画像とを示す図である。 透過スタンプのスタンプ画像とマスク画像とを示す図である。 ヒカリ背景用のマスク画像と背景画像のマスク画像と合成マスク画像と合成画像とを示す図である。
符号の説明
1 写真自動販売装置
2 本体部
3 背面部
4 天井部
5 床面部
6 撮影空間
7a、7b 編集空間
8a、8b 編集部
11 プリンタ
12 カメラ
13 ライブモニタ
14a、14b、14c 前面照明装置
15 蛍光灯
16 ストロボ
17a、17b、17c、17d 面
18 撮影操作モニタ
19 タッチパネル
20L、20R 撮影側スピーカ
21 コイン投入口
22 コイン排出口
23 凹部
24 コインボックス扉
25 プリント取出口
26 プリント案内部
27a、27b 印刷中LED
28 用紙切れLED
29 印刷エラーLED
30 反射板
31 拡散板
40a、40b 背景装置
41 天井照明装置
42L、42R 側面照明装置
43a、43b フットスイッチ装置
45 センサ
46 モータ
47 巻取装置
48 背景ロールカーテン
50 フットスイッチ
51 フットスイッチ保護筐体、
52 ペダル操作面
53 基台
54 蓋体
55 回転軸
56 床部材
60a、60b 編集操作モニタ
61a、61b タッチパネル
62aL、62aR、62bL、62bR タッチペン
63a、63b 編集側スピーカ
64aL、64aR、64bL、64bR タッチペンホルダー
65 熱排出口
66 取付部
67 挟持部
80 背景領域
81 被写体領域
82 境界領域
83 境界領域以外の領域
84 背景領域
85 被写体領域
86 境界領域
87 スタンプ画像の模様(画素)が存在する領域
88 スタンプ画像の模様(画素)が存在しない領域
89 境界領域
100a、100b コンピュータ装置
101a、101b CPU
102a、102b 記憶部
103a、103b メモリ
104 ドライバ
105 通信部
110 制御部
111 電源スイッチ
112 電源制御部
113 UPS
114 ストロボ制御部
115 背景制御部
116 サービスパネル
117 コイン制御部
200 編集対象画像選択領域
201 おまけ画像選択領域
202 落書き入力領域
203 落書き機能選択領域
204 落書き用画像選択領域
205 ヒント表示領域
210 親画像
211a、211b 子画像
212a、212b、212c、212d 子画像要素

Claims (6)

  1. 被写体である利用者を撮影する撮影手段と、
    被写体の背景となる複数の背景カーテンと、
    前記複数の背景カーテンの各々を使用するか否かを設定する設定手段と、
    前記設定手段の設定に応じて、前記撮影手段による撮影において前記背景カーテンを使用しないよう制限する制限手段を備えることを特徴とする写真自動販売装置。
  2. 前記複数の背景カーテンの選択肢を表示して利用者の選択を受付ける選択手段をさらに備え、
    前記制限手段は、前記設定手段で使用しないように設定されている前記背景カーテンの前記選択手段による選択を受付けないように制限することを特徴とする請求項1に記載の写真自動販売装置。
  3. 前記撮影手段による撮影において使用する前記背景カーテンの使用順序を予め記憶しておく記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記背景カーテンの使用順序の順番に背景カーテンを、前記撮影手段による撮影において自動的に配置する配置手段とをさらに備え、
    前記制限手段は、前記設定手段で使用しないように設定されている背景カーテンを使用しないよう制限し、
    前記配置手段は、前記設定手段で使用しないように設定されている背景カーテンを配置しないか、または、所定の規則に基づいて、前記設定手段で使用しないように設定されている背景カーテンにかえて、前記設定手段で使用するように設定されている背景カーテンを配置することを特徴とする請求項1に記載の写真自動販売装置。
  4. 被写体を撮影する撮影手段と、
    前記撮影手段による撮影時に配置され、被写体の背景となる背景カーテンと、
    前記背景カーテンに基づいて前記撮影手段で取得した撮影画像に編集を施すための編集手段と、
    前記背景カーテンが使用可能か否かを判定する判定手段と、
    前記背景カーテンが前記判定手段によって使用可能な状態でないと判定されたとき、前記編集手段での編集を制限する制限手段とを備えることを特徴とする写真自動販売装置。
  5. 前記背景カーテンが前記判定手段によって使用可能な状態であると判定されたとき、
    前記編集手段は、前記背景カーテンに基づいて被写体領域と被写体以外の領域とが区別されたマスク画像を作成することを特徴とする請求項4に記載の写真自動販売装置。
  6. 前記編集手段で編集するために使用する編集用画像を表示する表示手段をさらに備え、
    前記背景カーテンが前記判定手段によって使用可能な状態であると判定されたとき、
    前記編集手段は、前記背景カーテンに好適な編集用画像を前記表示手段に表示することを特徴とする請求項4から5に記載の写真自動販売装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011133705A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Furyu Kk 写真シール作成装置、写真シール作成方法、およびプログラム
JP2012142774A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Furyu Kk 画像編集装置および方法、並びにプログラム
KR102091654B1 (ko) * 2019-04-22 2020-03-23 주식회사 비에스 무인사진촬영장치

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