JP2006105430A - 均熱装置 - Google Patents

均熱装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006105430A
JP2006105430A JP2004289453A JP2004289453A JP2006105430A JP 2006105430 A JP2006105430 A JP 2006105430A JP 2004289453 A JP2004289453 A JP 2004289453A JP 2004289453 A JP2004289453 A JP 2004289453A JP 2006105430 A JP2006105430 A JP 2006105430A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling
heat
heat transfer
transfer body
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004289453A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisaaki Yamakage
久明 山蔭
Junichi Uno
淳一 宇野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp filed Critical Toshiba Mitsubishi Electric Industrial Systems Corp
Priority to JP2004289453A priority Critical patent/JP2006105430A/ja
Publication of JP2006105430A publication Critical patent/JP2006105430A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)

Abstract

【課題】均熱処理を行うための定盤温度について温度分布を適切に保ちながら的確に調整できる均熱装置を得ることができる。
【解決手段】被加熱物と熱的に結合して被加熱物を均熱処理するための定盤10、定盤10に設けられた所定面積の熱交換面と熱的に接触して蒸発可能に封入され放熱パイプ14により構成される循環路を介して循環される作動液6を備え、前記作動液6の放熱パイプ14により構成される循環路に蒸発した作動液6を凝縮するための冷却用伝熱体15を設けた。
【選択図】図1

Description

この発明は、均熱装置、特に、樹脂成型品、半導体ウエハ、液晶パネル等の均一加熱処理を行う定盤の温度設定変更を速やかに行うことを目的とした均熱装置に関するものである。
従来の均熱装置において、定盤の冷却を行うものとして、例えば特許文献1のものがある。この例では、定盤の内部に流通路が形成され、その流通路内部に作動液が封入された均熱装置であり、定盤の裏面側にスペーサを介してカバー体を設け、冷却媒体をカバー体の一方から定盤の裏面側に導入し、カバー体のもう一方から導出するようにして定盤の冷却を行うものである。また、この冷却効果を高めるために、定盤の裏面に放熱フィンを設け、このフィンに冷却媒体を吹き付けることで冷却を行うものである。
特開平11−320555号公報(第3頁、図2、図4)
特許文献1に記載された従来技術による均熱装置では、冷却時に冷却媒体の流れ方向に温度変化が生じるため、定盤面に温度分布が生じ、被加熱物の温度分布を一定に保ちながら冷却することができないという問題点があった。また、冷却により定盤の温度が所定の温度に到達した後に冷却媒体の供給を停止しても、定盤面の温度分布が不均一であるため、定盤面の温度分布が均一になるまでに放置時間が必要で、定盤面全体が設定温度に安定するまでに時間がかかるという問題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、均熱処理を行うための盤状体温度について温度分布を適切に保ちながら的確に調整できる均熱装置を得ることを目的とする。
この発明に係る均熱装置は、被処理物と熱的に結合して被処理物を均熱処理するための熱伝導体からなる盤状体に設けられた所定面積の熱交換面と熱的に接触して蒸発可能に封入され循環路を介して循環される液状作動媒体を備え、前記作動媒体の循環路に蒸発した作動媒体を凝縮するための熱交換手段を設けたものである。
この発明によれば、均熱処理を行うための盤状体温度について温度分布を適切に保ちながら的確に調整できる均熱装置を得ることができる。
実施の形態1.
この発明による実施の形態1を図1から図5までに基づいて説明する。図1は実施の形態1における均熱装置の全体構成を示す断面側面図である。図2は実施の形態1における均熱装置の全体構成を一部断面で示す平面図である。図3は実施の形態1における冷却用伝熱体の構成を示す断面図である。図4は実施の形態1における降温時の定盤表面の温度変化例を従来技術と比較して示す説明図である。図4(a)は従来技術における降温時の定盤表面の温度変化例を示し、図4(b)は実施の形態1における降温時の定盤表面の温度変化例を示している。図5は実施の形態1における昇温時の定盤表面の温度変化例を従来技術と比較して示す説明図である。図5(a)は従来技術における昇温時の定盤表面の温度変化例を示し、図5(b)は実施の形態1における昇温時の定盤表面の温度変化例を示している。
図1において、均熱処理を行うための定盤10は、下面に同心状に配置され互いに連通される複数の溝2が形成された第1の板状部材1と、各溝2を覆うように第1の板状部材1の下面に例えばろう付け等で接合される第2の板状部材3とで構成される。定盤10を構成する第1の板状部材1の上面には樹脂成型品、半導体ウエハ、液晶パネル等の被加熱物11が載置され、定盤10により均熱処理が行われる。定盤10を構成する第1の板状部材1に設けられた溝2および溝2を覆う第2の板状部材3によって定盤10には流通路4が形成される。
定盤10を構成する板状部材3の下面には、流通路4と連通するように液溜り部5が形成され、その内部には作動液6とヒータ7が収納されている。一端14a部が上記流通路4に連通し、定盤10の外周面から定盤10の外部に延伸する放熱パイプ14は、一端14aから下方に傾斜し傾斜部分14Rを形成して中間部14bに至り、この間で冷却用伝熱体15と熱的に接触している。放熱パイプ14の他端14cは液溜り部5の下部に接続され、連通する構造になっている。冷却用伝熱体15には流路18が形成され、冷却媒体19が流通する。
この流通路4、液溜り部5および放熱パイプ14は上記構成により循環路を形成して連通しており、これら流通路4、液溜り部5および放熱パイプ14の構成による循環路の内部が真空減圧された後、この循環路には所定量の作動液6が封入される。カバー体12は定盤10の下面に例えば環状の断熱スペーサ13を介して設けられ、この例では、放熱パイプ14の戻り部分14cと液溜り部5を収納する構造とされている。
この発明による実施の形態1における平面構成を一部断面で示す図2において、平面円形の板状部材1および板状部材3で構成される定盤10には、板状部材3に形成された平面環状の流通路4が設けられている。液溜り部5から供給される作動液6の蒸気16は、環状流通路4を循環流通し冷却用伝熱体15により凝縮され放熱パイプ14を介して液溜り部5の下部へ戻される。
図3は冷却用伝熱体15の断面の一例を示すもので、放熱パイプ14の外周面下側を形成する片側と熱的に接触し、冷却媒体の流路18を含む伝熱体15aと、放熱パイプ14の外周面上側を形成するもう一方側と熱的に接触する伝熱体15bとで構成されており、放熱パイプ14bと伝熱体15a,15bとの間に筒状膜を形成する熱伝導性材料15cを介して組立てるようにした構造のものである。
次に、動作について説明する。
上記のように構成された実施の形態1における均熱装置において、定盤10の温度は被加熱物の処理温度に応じて変更する必要がある。
図4(a)は上述した従来装置における定盤表面温度の降温変化の一例を示すものである。従来装置の例では冷却媒体を定盤の裏面に吹き付けて冷却を行うため、冷却媒体の流れ方向に温度分布が生じ、定盤面にも温度分布が生じる。従って、図4(a)に示すように、冷却時間T1の経過によって定盤が目標温度以下になっても、さらに定盤の均熱化に必要な回復時間T2をとらないと目標温度において温度分布の均一な状態にすることができなかった。
図4(b)は、この発明の実施の形態1による降温時の定盤表面温度の変化例を示すものである。
この発明の実施の形態1において、被加熱物11を均圧加熱するための定盤10を、現状の設定温度から、より低い設定温度に変更し、定盤10を冷却する場合は、放熱パイプ14に熱的に接触した冷却用伝熱体15の冷却媒体流路18に冷却媒体19を流通させることで、放熱パイプ14に導入される定盤10の内部流通路4からの作動液6の蒸気16を凝縮させ、蒸気16の凝縮潜熱の放出により定盤10を冷却するものである。この場合、流通路4の各部における蒸気16の圧力は一定状態を保ちながら蒸気16の凝縮潜熱の放出により定盤10を冷却するので、定盤10の表面温度分布を均一に保ちながら、冷却することができる。
従って、図4(b)に示すように、目標温度まで冷却完了した後における温度回復時間を必要とせず、従来装置における温度設定変更時間T=T1+T2よりも小さい温度設定変更時間T3で所定の温度まで短時間で定盤10の温度を均一に低下させることができる。
また、放熱パイプ14は、冷却用伝熱体15に熱的接触する部分で作動液6の蒸気16を誘導するように作動液6の蒸気16が循環方向へ進むにしたがって下方に傾斜するような形で傾斜部分14Rを設けたことで、放熱パイプ14の内部で凝縮した作動液6の凝縮液17を液溜り部5に速やかに還流することができ、安定な冷却動作が可能となる。
そして、放熱パイプ14の戻り部分14cは液溜り部5の内部に配置されているヒータ7からなる熱源の下方に連通されているので、液溜り部5のヒータ7からなる熱源部分において発生する気泡が放熱パイプ14の戻り部分を構成する放熱パイプ14の他側14cの側に逆流して、放熱パイプ14内で凝縮した作動液6の液17の戻りを阻害するということがない。従って、放熱パイプ14内部の凝縮液17は滞留することなく円滑に液溜り部5に還流し、温度脈動のない安定した冷却を行うことができる。
さらに、従来装置では、図5(a)に示すように、短時間の温度立ち上げを狙って目標温度の直前まで熱源の入力を投入すると、温度オーバーシュートにより、その後の温度安定時間が必要となり、目標値に安定するまでに時間がかかるという問題があった。この発明の実施の形態1においては、図5(b)に示すように、定盤温度が目標温度に極めて近くなるまで、ヒータ7からなる熱源の入力を最大にして、目標値の寸前で熱源の熱量を急減少させるとともに、放熱パイプ14を冷却用伝熱体15で冷却することで、均一温度分布状態で冷却を行い、定盤10に温度オーバーシュートを生じさせずに均一温度分布の状態で目標温度に到達させることができる。これにより、被加熱物の昇温時間が短縮でき、処理時間を短縮することが可能となる。
このように、この発明では、定盤10内部の作動液6の蒸気16を定盤10の外部に設けた放熱パイプ14に導入し、この放熱パイプ14に熱的に接触する冷却用伝熱体15の冷却作用により、定盤10の内部溝2の各部から蒸発した蒸気を放熱パイプ14の内部で凝縮させることで、定盤面全体を一様に冷却することができる。また、放熱パイプ14は下方に傾斜した部分14Rで冷却用伝熱体15と熱的に接触するようにし、放熱パイプ14の他端14cは液溜り部5に配置された熱源7の下方で液溜り部5と連通するようにしたので、作動液6の凝縮液17の液溜り部5への還流が円滑に行われ、安定した冷却動作を行なうことができる。
この発明による実施の形態1によれば、樹脂成型品、半導体ウエハ、液晶パネル等の被加熱物11からなる被処理物と熱的に結合して被処理物を均熱処理するための熱伝導体からなる定盤10で構成された均熱処理用盤状体、前記均熱処理用盤状体に設けられた流通路4に形成される所定面積の熱交換面と熱的に接触して蒸発可能に封入され液溜り部5および定盤10で構成された均熱処理用盤状体に設けられた流通路4ならびに放熱パイプ14からなる循環路を介して循環される作動液6からなる液状作動媒体を備え、前記作動媒体の循環路に蒸発した作動媒体を凝縮するための冷却用伝熱体15からなる熱交換手段を設けたので、均熱処理を行うための盤状体温度について温度分布を適切に保ちながら的確に調整できる均熱装置を得ることができる。
また、この発明による実施の形態1によれば、前項の構成において、前記循環路を構成する放熱パイプ14と、前記放熱パイプ14と熱的に結合される冷却用伝熱体15とにより、前記熱交換手段を構成したので、放熱パイプと冷却用伝熱体とを結合した簡潔な構成により均熱処理を行うための盤状体温度について温度分布を適切に保ちながら的確に調整できる均熱装置を得ることができる。
さらに、この発明による実施の形態1によれば、前項の構成において、前記定盤10で構成される均熱処理用盤状体に設けられた流通路4における熱交換面と熱的に接触した作動液6からなる作動媒体を循環する循環路を構成する放熱パイプ14に作動液6の蒸気16を誘導するよう作動液6の蒸気16が循環方向へ進むにしたがって下方に傾斜するような形で傾斜部分14Rを設け、この傾斜部分14Rに前記放熱パイプ14に結合される冷却用伝熱体15からなる熱交換手段を配設したので、均熱処理を行うための盤状体温度について温度分布を適切に保ちながら的確に調整でき、しかも、作動媒体の循環を円滑に行うことによって動作を安定して行える均熱装置を得ることができる。
そして、この発明による実施の形態1によれば、前項の構成において、前記定盤10で構成される均熱処理用盤状体に設けられ所定面積の熱交換面を構成する流通路4、ヒータ7からなる熱源が配置され前記定盤10で構成される均熱処理用盤状体の下方に位置して前記流通路4と連通する液溜り部5、前記定盤10で構成される均熱処理用盤状体の流通路4に構成された所定面積の熱交換面と熱的に接触して蒸発可能に封入され前記流通路4から前記放熱パイプ14で構成される循環路を介して前記液溜り部5へ循環される作動液6からなる液状作動媒体を備え、前記流通路4および前記放熱パイプ14で構成される循環路ならびに前記液溜り部5を含む連通部分の内部へ所定量の作動媒体を真空排気後に充填したので、均熱処理を行うための盤状体温度について温度分布を適切に保ちながら的確に調整できる信頼性の高い均熱装置を得ることができる。
実施の形態2.
この発明による実施の形態2を図6に基づいて説明する。図6は実施の形態2における均熱装置の全体構成を示す断面側面図である。
この実施の形態2において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1における構成と同一の構成内容を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
上記実施の形態1では、冷却用伝熱体1が1個のものについて述べたが、図6に示すように、冷却用伝熱体として大容量の伝熱体15と小容量の伝熱体20を別々に設けるようにしてもよい。
実施の形態1で説明のものでは、低温度に温度設定を変更するため降温時の冷却を行う場合は冷却能力を極力高めて、定盤全体を速やかに冷却することが望まれるが、昇温時に冷却を行う場合は、温度オーバーシュートを無くすだけの冷却でよいため、降温時の冷却に比べて、極めて低容量の冷却による温度制御が必要である。従って、冷却の目的に応じて、冷却媒体の流量などを大幅に調整することが必要となる。
図6に示すように、冷却用伝熱体として大容量の伝熱体15と低容量の伝熱体20を設け、温度降下時には冷却能力の高い冷却用伝熱体15の冷却媒体流路18aに冷却媒体19を循環させ、昇温時の温度安定用には冷却能力の低い冷却用伝熱体20の冷却媒体流路18bに冷却媒体19を循環させるように、冷却媒体19の流路を制御弁22により切り替えるようにすれば、冷却の目的に応じて冷却媒体の流量を調整する必要がなく、安価な制御方式とすることができる。
図6において、定盤10からの作動液6の蒸気16の循環路を構成する放熱パイプ14の傾斜部分14Rには、冷却能力の高い冷却用伝熱体15と冷却能力の低い冷却用伝熱体20とが設けられ、冷却用伝熱体15および冷却用伝熱体20には、それぞれ冷却媒体流路18aおよび冷却媒体流路18bが設けられている。冷却用伝熱体15の冷却媒体流路18aと冷却用伝熱体20の冷却媒体流路18bには、制御弁22によって冷却媒体19が選択的に供給される。
被加熱物11を均圧加熱するための定盤10を、現状の設定温度から、より低い設定温度に変更し、定盤10を冷却する場合には、冷却媒体19は制御弁22を介して熱容量が比較的大容量の冷却用伝熱体15の冷却媒体流路18aに流通される。液溜り部5からヒータ7によって加熱されて気化された作動液6の蒸気16は、定盤10の流通路4を通って定盤10を冷却するとともに、放熱パイプ14の一端14aから放熱パイプ14の中間部14bを通り放熱パイプ14の他端14cに流通して液溜り部5の下部へ循環される。
このように循環流通される作動液6の蒸気16は、放熱パイプ14の中間部14bに設けられた傾斜部分14Rに配設された冷却用伝熱体15の冷却媒体流路18aに流通される冷却媒体19により冷却用伝熱体15によって効果的かつ確実に短時間で冷却される。この冷却によって液化された作動液6の凝縮液は液溜り部5の下部へ戻される。
被加熱物11を均圧加熱するための定盤10を、現状の設定温度から、より高い設定温度に変更し、定盤10を加熱する場合には、まず、冷却用伝熱体15および冷却用伝熱体20の冷却媒体流路18a,18bに流通する冷却媒体19を冷却用伝熱体15および冷却用伝熱体20の冷却媒体流路18a,18bのいずれにも供給停止として、定盤10の流通路4に作動液6の蒸気16を供給する。
作動液6の蒸気16による加熱により定盤10の温度が変更された設定温度近傍に達すると、制御弁22を作動させて比較的小さな熱容量を持つ冷却用伝熱体20の冷却媒体流路18bに冷却媒体19を供給し、比較的小さな熱容量を持つ冷却用伝熱体20により作動液6の蒸気16における温度を調整して、定盤10の温度を微細調整し変更された設定温度へ円滑かつ正確に到達させる。
この発明による実施の形態2によれば、実施の形態1における構成において、前記循環路を構成する放熱パイプ14、前記放熱パイプ14と熱的に結合される互いに熱容量の異なる第1および第2の冷却用伝熱体15,20を備え、前記第1および第2の冷却用伝熱体15,20のそれぞれに冷却媒体流路18a,18bを形成し、第1の冷却用伝熱体15の冷却媒体流路18aまたは第2の冷却用伝熱体20の冷却媒体流路18bに制御弁22により冷却媒体19を選択的に供給するようにしたので、均熱処理を行うための盤状体温度について温度分布を適切に保ちながら的確に微細調整できる均熱装置を得ることができる。
実施の形態3.
この発明による実施の形態3を図7に基づいて説明する。図7は実施の形態3における均熱装置の全体構成を示す断面側面図である。
この実施の形態3において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1および実施の形態2における構成と同一の構成内容を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
上記実施の形態2では、大容量と小容量の冷却用伝熱体を別々に設けるようにしたが、図7に示すように、冷却用伝熱体15に、冷却媒体の流路として大容量の流路18aと小容量の流路18bを設けるようにしてもよい。
図7において、定盤10からの作動液6の蒸気16の循環路を構成する放熱パイプ14の傾斜部分14Rには、冷却用伝熱体15が設けられ、冷却用伝熱体15には、熱容量が大きく冷却能力の大きな冷却媒体流路18aおよび熱容量が小さく冷却能力の小さな冷却媒体流路18bが設けられている。冷却用伝熱体15の冷却媒体流路18aと冷却媒体流路18bには、制御弁22によって冷却媒体19が選択的に供給される。
流路18aと流路18bの断面積あるいは伝熱表面積は流路18bのものが流路18aのものより小さく設定されており、温度降下時には流路18aに冷却媒体19を流通させ、昇温時の温度安定用には流路18bに冷却媒体19を流通させるように冷却媒体19の流路を制御弁22により切り替えるようにすれば、冷却の目的に応じて冷却媒体の流量を調整する必要がなく、安価な制御方式とすることができる。
ここで、被加熱物11を均圧加熱するための定盤10を、現状の設定温度から、より低い設定温度に変更し、定盤10を冷却する場合には、冷却媒体19は制御弁22を介して比較的高い冷却能力を持つ冷却用伝熱体15の冷却媒体流路18aに流通される。液溜り部5からヒータ7によって加熱されて気化された作動液6の蒸気16は、定盤10の流通路4を通って定盤10を冷却するとともに、放熱パイプ14の一端14aから放熱パイプ14の中間部14bを通り放熱パイプ14の他端14cに流通して液溜り部5の下部へ循環される。
このように循環流通される作動液6の蒸気16は、放熱パイプ14の中間部14bに設けられた傾斜部分14Rに配設された比較的高い冷却能力を持つ冷却用伝熱体15の冷却媒体流路18aに流通される冷却媒体19により冷却用伝熱体15によって効果的かつ確実に短時間で冷却される。この冷却によって液化された作動液6の凝縮液は液溜り部5の下部へ戻される。
被加熱物11を均圧加熱するための定盤10を、現状の設定温度から、より高い設定温度に変更し、定盤10を加熱する場合には、まず、冷却用伝熱体15の冷却媒体流路18aおよび冷却媒体流路18bに流通する冷却媒体19を冷却用伝熱体15の冷却媒体流路18aおよび冷却媒体流路18bのいずれにも供給停止として、定盤10の流通路4に作動液6の蒸気16を供給する。
作動液6の蒸気16による加熱により定盤10の温度が変更された設定温度近傍に達すると、制御弁22を作動させて比較的小さな冷却能力を持つ冷却用伝熱体15の冷却媒体流路18bに冷却媒体19を供給し、比較的小さな冷却能力を持つ冷却用伝熱体15の冷却媒体流路18bに流通される冷却媒体19により作動液6の蒸気16における温度を調整して、定盤10の温度を微細調整し変更された設定温度へ円滑かつ正確に到達させる。
この発明による実施の形態3によれば、実施の形態1における構成において、前記循環路を構成する放熱パイプ14、前記放熱パイプ14と熱的に結合される冷却用伝熱体15を備え、前記冷却用伝熱体15に互いに熱容量の異なる第1および第2の冷却媒体流路18a,18bを形成し、冷却用伝熱体15の第1の冷却媒体流路18aまたは第2の冷却媒体流路18bに制御弁22により冷却媒体19を選択的に供給するようにしたので、均熱処理を行うための盤状体温度について温度分布を適切に保ちながら的確に微細調整できる均熱装置を得ることができる。
実施の形態4.
この発明による実施の形態4を図8および図9に基づいて説明する。図8は実施の形態4における均熱装置の全体構成を示す断面側面図である。
この実施の形態4において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1から実施の形態3までにおける構成と同一の構成内容を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
上記実施の形態3では、冷却用伝熱体15に2個の冷却媒体回路を設けるようにしたが、図8および図9に示すように、第1の冷却用伝熱体15に第2の冷却用伝熱体21を熱的に接触させるようにしてもよい。
図8において、定盤10からの作動液6の蒸気16の循環路を構成する放熱パイプ14の傾斜部分14Rには、冷却能力の高い冷却用伝熱体15が設けられ、この冷却用伝熱体15に冷却能力の低い冷却用伝熱体21が熱的に接触して設けられている。そして、冷却用伝熱体15および冷却用伝熱体21には、それぞれ冷却媒体流路18aおよび冷却媒体流路18bが設けられている。冷却用伝熱体15の冷却媒体流路18aと冷却用伝熱体20の冷却媒体流路18bとには、制御弁22によって冷却媒体19が選択的に供給される。
図9は冷却用伝熱体15および冷却用伝熱体21の断面の一例を示すもので、冷却用伝熱体15は、放熱パイプ14の外周面下側を形成する片側と熱的に接触し、冷却媒体の流路18aを含む伝熱体15aと、放熱パイプ14の外周面上側を形成するもう一方側と熱的に接触する伝熱体15bとで構成されており、放熱パイプ14bと伝熱体15a,15bとの間に筒状膜を形成する熱伝導性材料15cを介して組立てるようにした構造のものである。冷却用伝熱体21は冷却用伝熱体15の図示下面に接合し冷却用伝熱体15と熱的に接触している。
この実施の形態4では、第2の冷却用伝熱体21は、第1の冷却用伝熱体15よりも熱伝導率の低い材料を用いるなどにより、冷却用伝熱体の冷却能力を調整することができ、温度降下時には冷却用伝熱体15に冷却媒体19を流通させ、昇温時の温度安定用には冷却用伝熱体21に冷却媒体19を流通させるように、冷却媒体の流通方向を制御弁22で切り替えるようにすれば、冷却の目的に応じて冷却媒体の流量を調整する必要がなくなり、安価な制御方式とすることができる。
また、第2の冷却用伝熱体21の冷却能力を、熱伝導率の調整以外に、第2の冷却用伝熱体21と第1の冷却用伝熱体15との接触面積の変更等により調整することができるので、昇温時の温度安定の最適制御条件となるように冷却用伝熱体21の冷却能力を微調整することができるという特長がある。
ここでは、被加熱物11を均圧加熱するための定盤10を、現状の設定温度から、より低い設定温度に変更し、定盤10を冷却する場合には、冷却媒体19は制御弁22を介して比較的高い冷却能力を持つ冷却用伝熱体15の冷却媒体流路18aに流通される。液溜り部5からヒータ7によって加熱されて気化された作動液6の蒸気16は、定盤10の流通路4を通って定盤10を冷却するとともに、放熱パイプ14の一端14aから放熱パイプ14の中間部14bを通り放熱パイプ14の他端14cに流通して液溜り部5の下部へ循環される。
このように循環流通される作動液6の蒸気16は、放熱パイプ14の中間部14bに設けられた傾斜部分14Rに配設された比較的高い冷却能力を持つ冷却用伝熱体15の冷却媒体流路18aに流通される冷却媒体19により冷却用伝熱体15によって効果的かつ確実に短時間で冷却される。この冷却によって液化された作動液6の凝縮液は液溜り部5の下部へ戻される。
被加熱物11を均圧加熱するための定盤10を、現状の設定温度から、より高い設定温度に変更し、定盤10を加熱する場合には、まず、冷却用伝熱体15および冷却用伝熱体21の冷却媒体流路18a,18bに流通する冷却媒体19を冷却用伝熱体15および冷却用伝熱体21の冷却媒体流路18a,18bのいずれにも供給停止として、定盤10の流通路4に作動液6の蒸気16を供給する。
作動液6の蒸気16による加熱により定盤10の温度が変更された設定温度近傍に達すると、制御弁22を作動させて比較的小さな冷却能力を持つ冷却用伝熱体21の冷却媒体流路18bに冷却媒体19を供給し、比較的小さな冷却能力を持つ冷却用伝熱体21の冷却媒体流路18bに流通される冷却媒体19により冷却用伝熱体21と熱的に結合された冷却用伝熱体15を介して作動液6の蒸気16における温度を調整して、定盤10の温度を微細調整し変更された設定温度へ円滑かつ正確に到達させる。
この発明による実施の形態4によれば、実施の形態1における構成において、前記循環路を構成する放熱パイプ14、前記放熱パイプ14と熱的に結合される第1の冷却用伝熱体15、前記第1の冷却用伝熱体15と熱的に結合され前記第1の冷却用伝熱体15と冷却能力の異なる第2の冷却用伝熱体21を備え、前記第1および第2の冷却用伝熱体15,21のそれぞれに冷却媒体流路18a,18bを形成し、第1の冷却用伝熱体15の冷却媒体流路18aまたは第2の冷却用伝熱体21の冷却媒体流路18bに制御弁22によって冷却媒体19を選択的に供給するようにしたので、均熱処理を行うための盤状体温度について温度分布を適切に保ちながら的確に微細調整できる均熱装置を得ることができる。
以上の実施の形態では、定盤10の内部に形成された流通路4と連通する放熱パイプ14は定盤10の外周部の一箇所から延伸するものについて示したが、要求される冷却性能に応じて、流通路4と連通する放熱パイプ14は定盤10の外周部に複数箇所設けるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、冷却用伝熱体15,20を二分割とし、放熱パイプ14を挟むようにしたもので説明したが、冷却用伝熱体15,20は溶接、ロウ付けなどで放熱パイプ14に一体的に接合されていてもよく、放熱パイプ14と熱的に接触しているものであればよい。
さらに、上記実施の形態では、冷却媒体19を冷却用伝熱体15,20の内部に設けた冷却媒体流路18,18a,18bに流すようにしたが、冷却媒体19の流通パイプを冷却用伝熱体15,20の表面に溶接、ロウ付けなどで接合させて冷却するようにしてもよい。
そして、上記実施の形態では、冷却用伝熱体15,20に冷却媒体19を流通させるものについて示したが、冷却用伝熱体として電子冷却モジュール等を備えた冷却体としてもよい。
なお、冷却用伝熱体15,20に流通される冷却媒体19としては水などの液体であっても、空気などの気体であってもかまわないことは言うまでもない。
この発明による実施の形態1における均熱装置の全体構成を示す断面側面図である。 この発明による実施の形態1における均熱装置の全体構成を示す断面平面図である。 この発明による実施の形態1における冷却用伝熱体の構成を示す断面図である。 この発明による実施の形態1における降温時の定盤表面の温度変化例を従来技術と比較して示す説明図である。 この発明による実施の形態1における昇温時の定盤表面の温度変化例を従来技術と比較して示す説明図である。 この発明による実施の形態2における均熱装置の全体構成を示す断面側面図である。 この発明による実施の形態3における均熱装置の全体構成を示す断面側面図である。 この発明による実施の形態4における均熱装置の全体構成を示す断面側面図である。 この発明による実施の形態4における冷却用伝熱体の構成を示す断面図である。
符号の説明
1 第1の板状部材、2 溝、3 第2の板状部材、4 流通路、5 液溜り部、6 作動液、7 熱源、10 定盤、11 被加熱物、12 カバー体、13 断熱スペーサ、14 放熱パイプ、15 冷却用伝熱体、16 蒸気、17 凝縮液、18,18a,18b 冷却媒体流路、19 冷却媒体、20 第2の冷却用伝熱体、21 第3の冷却用伝熱体。

Claims (7)

  1. 被処理物と熱的に結合して被処理物を均熱処理するための熱伝導体からなる盤状体、前記盤状体に設けられた所定面積の熱交換面と熱的に接触して蒸発可能に封入され循環路を介して循環される液状作動媒体を備え、前記作動媒体の循環路に蒸発した作動媒体を凝縮するための熱交換手段を設けたことを特徴とする均熱装置。
  2. 前記循環路を構成する放熱パイプと、前記放熱パイプと熱的に結合される冷却用伝熱体とにより、前記熱交換手段を構成したことを特徴とする請求項1に記載の均熱装置。
  3. 前記盤状体に設けられた熱交換面と熱的に接触した作動媒体を循環する循環路に前記作動媒体を誘導するよう下方へ傾斜する傾斜部分を設け、この傾斜部分に前記熱交換手段を配設したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の均熱装置。
  4. 前記盤状体に設けられ所定面積の熱交換面を構成する流通路、熱源が配置され前記盤状体の下方に位置して前記流通路と連通する液溜部、前記盤状体の流通路に構成された所定面積の熱交換面と熱的に接触して蒸発可能に封入され前記流通路から前記循環路を介して前記液溜部へ循環される液状作動媒体を備え、前記流通路および前記循環路ならびに前記液溜部を含む連通部分の内部へ所定量の作動媒体を真空排気後に充填したことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の均熱装置。
  5. 前記循環路を構成する放熱パイプ、前記放熱パイプと熱的に結合される第1および第2の冷却用伝熱体を備え、前記第1および第2の冷却用伝熱体のそれぞれに冷却媒体流路を形成したことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の均熱装置。
  6. 前記循環路を構成する放熱パイプ、前記放熱パイプと熱的に結合される冷却用伝熱体を備え、前記冷却用伝熱体に第1および第2の冷却媒体流路を形成したことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の均熱装置。
  7. 前記循環路を構成する放熱パイプ、前記放熱パイプと熱的に結合される第1の冷却用伝熱体、前記第1の冷却用伝熱体と熱的に結合される第2の冷却用伝熱体を備え、前記第1および第2の冷却用伝熱体のそれぞれに冷却媒体流路を形成したことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の均熱装置。
JP2004289453A 2004-10-01 2004-10-01 均熱装置 Pending JP2006105430A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004289453A JP2006105430A (ja) 2004-10-01 2004-10-01 均熱装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004289453A JP2006105430A (ja) 2004-10-01 2004-10-01 均熱装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006105430A true JP2006105430A (ja) 2006-04-20

Family

ID=36375391

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004289453A Pending JP2006105430A (ja) 2004-10-01 2004-10-01 均熱装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006105430A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106871676A (zh) * 2017-03-30 2017-06-20 于仁麟 上集管截面积变化的热管
CN106996709A (zh) * 2017-03-30 2017-08-01 于仁麟 一种下集管弯曲的热管
WO2018168276A1 (ja) * 2017-03-16 2018-09-20 株式会社デンソー 機器温調装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018168276A1 (ja) * 2017-03-16 2018-09-20 株式会社デンソー 機器温調装置
CN106871676A (zh) * 2017-03-30 2017-06-20 于仁麟 上集管截面积变化的热管
CN106996709A (zh) * 2017-03-30 2017-08-01 于仁麟 一种下集管弯曲的热管
CN106996709B (zh) * 2017-03-30 2018-06-19 中北大学 一种下集管弯曲的热管

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008501926A (ja) 熱交換器及び冷却方法
TW200303977A (en) Surface processing apparatus
JP6394267B2 (ja) 冷却装置及び電子機器
JP2008202816A (ja) 流体温調装置
WO2019223284A1 (zh) 散热装置及其制造方法、服务器
JP2015183993A (ja) 冷却装置、冷却システム及び電子装置
JP2012255624A (ja) 電気自動車
JP2006105430A (ja) 均熱装置
JP2010080455A (ja) 電子機器の冷却装置及び冷却方法
KR101396539B1 (ko) 모바일 메모리 모듈 온도 검사장치
JP3910925B2 (ja) プラズマ処理装置
JP2002168579A (ja) 薄型ループ状ヒートパイプおよびこれを用いた温度制御機器
JP2008106958A (ja) 熱交換器
JP2006041355A (ja) 冷却装置
KR102381728B1 (ko) 방열판
JP2011096983A (ja) 冷却装置
TWM594852U (zh) 水冷複合溫控裝置
CN113784571A (zh) 热传导部件和具有该热传导部件的冷却装置
KR100897552B1 (ko) 히트 파이프를 이용한 냉각장치가 구비된 베이크 시스템
JPH0942870A (ja) ヒートパイプ式ヒートシンク
JP4030861B2 (ja) 均熱装置
TWI645151B (zh) Flat heat pipe loop and heat dissipation module thereof
JP3054034B2 (ja) 接触型熱移動装置
JP2010135447A (ja) 冷却ブロック及びこれを含む基板処理装置
JP2010206892A (ja) インバータの冷却装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070608

A977 Report on retrieval

Effective date: 20091007

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20091013

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20091211

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20100202

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02