JP2006104994A - 水素利用内燃機関システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 この発明は、水素利用内燃機関システムに関し、有機ハイドライドを含む水素化燃料から生成された水素と脱水素燃料とをバランス良く消費させることを目的とする。
【解決手段】 有機ハイドライドを含む水素化燃料を水素と脱水素燃料とに分離するための脱水素反応器22および分離装置34を備える。水素化燃料から分離された水素を貯蔵する水素バッファタンク48と、同様に分離された脱水素化ガソリンを貯蔵するガソリンバッファタンク40とを備える。水素を水素供給用インジェクタ18により内燃機関10に供給すると共に、脱水素化ガソリンをガソリン供給用インジェクタ20により内燃機関10に供給する。水素の分離比率に対して水素の残量比率が大きい場合には、水素添加割合Rを増加させ、一方、水素の分離比率に対して水素の残量比率が小さい場合には、水素添加割合Rを減少させる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、水素利用内燃機関システムに係り、特に、車両上で水素化燃料から生成された水素および脱水素燃料を燃料として利用することのできる水素利用内燃機関システムに関する。
従来、例えば特開2003−343360号公報には、水素生成機能を有する内燃機関のシステムが開示されている。このシステムは、デカリン等の有機ハイドライドを含む水素化燃料から、水素と、ナフタレン等の脱水素燃料とを生成する装置を備えている。そして、このシステムは、生成された水素を燃料として作動する水素エンジンを備えている。より具体的には、上記のシステムは、水素エンジンの作動中に、その作動に伴って発生する熱を利用して、水素化燃料を水素と脱水素燃料とに分離している。
特開2003−343360号公報 特開2004−116398号公報
上述した従来のシステムでは、生成された脱水素燃料は一旦貯蔵された後に回収されるようになっているが、そのシステムにおいて、脱水素燃料をエンジンに供給する構成とすれば、水素と脱水素燃料とを燃料として内燃機関を作動させることが可能である。
ところで、水素と脱水素燃料とは、もとの水素化燃料の組成に応じて、それぞれ一定の割合で水素化燃料から分離される。従って、生成された水素と脱水素燃料とがバランス良く利用(消費)されないと、水素および脱水素燃料の貯蔵容器の何れか一方が許容限界量に達してしまう。そして、これらの貯蔵容器の何れか一方が許容限界量に達すると、他方の貯蔵容器に貯蔵される生成物を脱水素化処理によって生成し続けることができなくなる。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、有機ハイドライドを含む水素化燃料から生成された水素と脱水素燃料とをバランス良く消費させることのできる水素利用内燃機関システムを提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、有機ハイドライドを含む水素化燃料を水素と脱水素燃料とに分離する燃料分離手段と、
前記燃料分離手段により分離された前記水素を貯蔵する水素貯蔵容器と、
前記燃料分離手段により分離された前記脱水素燃料を貯蔵する脱水素燃料貯蔵容器と、
前記水素貯蔵容器に貯蔵された前記水素を消費する水素消費手段と、
前記脱水素燃料貯蔵容器に貯蔵された前記脱水素燃料を内燃機関に供給する脱水素燃料供給手段と、
前記燃料分離手段により分離される前記水素化燃料に対する前記水素の分離比率に対して、前記水素貯蔵容器および前記脱水素燃料貯蔵容器に貯蔵された合計の貯蔵残量に対する前記水素残量の残量比率が大きい場合には、前記水素および前記脱水素燃料の合計の消費量に対する水素消費割合を増加させ、一方、前記分離比率に対して前記残量比率が小さい場合には、前記水素消費割合を減少させる水素消費割合調整手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記水素消費手段は、前記水素貯蔵容器に貯蔵された前記水素を内燃機関に供給する手段であり、
前記水素消費割合は、前記水素と前記脱水素燃料とを内燃機関に供給する際に、内燃機関の運転状態に応じて予め定められた水素添加割合であることを特徴とする。
第1の発明によれば、水素と脱水素燃料とをバランス良く消費させることができ、どちらか一方の燃料のみが消費され尽くされることがなく、また、どちらか一方の貯蔵容器の貯蔵量が一杯となることを理由に脱水素化処理の中止を余儀なくされるという事態を無くすことができる。
第2の発明によれば、どちらか一方の燃料のみが消費され尽くされることがなく、また、どちらか一方の貯蔵容器の貯蔵量が一杯となることを理由に脱水素化処理の中止を余儀なくされるということがないため、良好な燃焼が可能となる水素添加燃焼を確実に継続させることができる。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
図1は、本発明の実施の形態1の水素利用内燃機関システムの構成を説明するための図である。本実施形態のシステムは、内燃機関10を備えている。内燃機関10には、吸気管12および排気管14が連通している。
吸気管12には、吸入空気量を制御するためのスロットルバルブ16が組み込まれている。スロットルバルブ16の下流には、水素供給用インジェクタ18が配置されている。また、内燃機関10の吸気ポートには、ガソリン供給用インジェクタ20が配置されている。
水素供給用インジェクタ18は、後述するように、所定の圧力で水素(水素リッチガス)の供給を受けており、外部から供給される駆動信号を受けて開弁することにより、その開弁の時間に応じた量の水素を吸気管12の内部に噴射することができる。また、ガソリン供給用インジェクタ20も、後述するように、所定の圧力で脱水素化ガソリン(脱水素燃料)の供給を受けており、外部から供給される駆動信号を受けて開弁することにより、その開弁の時間に応じた量のガソリンを吸気ポート内に噴射することができる。
排気管14には、脱水素反応器22が装着されている。また、脱水素反応器22の上部には、水素化ガソリンインジェクタ24が組み付けられている。水素化ガソリンインジェクタ24は、後述するように、所定の圧力で水素化ガソリン(水素化燃料)の供給を受けており、外部から供給される駆動信号を受けて開弁することにより、その開弁の時間に応じた量の水素化ガソリンを脱水素反応器22の内部に供給することができる。また、脱水素反応器22は、排気管14から放射される排気熱を利用して、上記の如く供給される水素化ガソリンを水素と脱水素化ガソリンとに分離し、それらをその下部から流出させる機能を有している。
本実施形態のシステムは、水素化ガソリンタンク26を備えている。水素化ガソリンタンク26の中には、一般的なガソリンに比して有機ハイドライドを多量に含む水素化ガソリン(水素化燃料)が貯留される。ここで、「有機ハイドライド」とは、300℃程度の温度で脱水素反応を起こすHC成分であり、具体的には、デカリンやシクロヘキサンがこれに該当する。
通常のガソリン(LFT−1C)には、トルエンが40%程度含まれている。トルエンを水素化すると、有機ハイドライドであるメチルシクロヘキサンを生成することができる。つまり、通常のガソリンを原料として、その中に含まれるトルエンを水素化すると、メチルシクロヘキサンを40%程度含有する水素化ガソリンを生成することができる。本実施形態では、便宜上、水素化ガソリンタンク26には、このような組成を有する水素化ガソリンが給油されるものとする。
水素化ガソリンタンク26には、水素化ガソリン供給管28が連通している。水素化ガソリン供給管28は、その途中にポンプ30を備え、その端部において水素化ガソリンインジェクタ24に連通している。水素化ガソリンタンク26内の水素化ガソリンは、内燃機関の運転中に、ポンプ30により汲み上げられて、所定の圧力で水素化ガソリンインジェクタ24に供給される。
水素化ガソリンインジェクタ24は、上述した通り、脱水素反応器22の上部に組み付けられている。脱水素反応器22は、排気熱を利用して水素化ガソリンを処理するための装置である。このため、内燃機関の運転中は、脱水素反応器22の内部は、300℃を超える温度に上昇する。
脱水素反応器22の内部には、反応室が形成されている。水素化ガソリンインジェクタ24から噴射された燃料は、その反応室の内部で水素と脱水素化ガソリンとに分離され、その底部に導かれる。反応室の底部には、管路32を介して、分離装置34が連通している。
既述した通り、本実施形態において用いられる水素化ガソリンは、通常のガソリンに含まれているトルエンを、有機ハイドライド化したものである。従って、その水素化ガソリンに脱水素処理を施せば、その結果生成されるのは、水素と通常のガソリンである。このため、脱水素反応器22から分離装置34へは、具体的には、水素と、通常のガソリンとの混合物が供給されることになる。
分離装置34は、脱水素反応器22から供給される高温の水素および脱水素化ガソリン(通常のガソリン)を冷却して、それらを分離する機能を有している。分離装置34は、内燃機関10と同様に冷却水の循環により水冷されている。このため、分離装置34は、効率良く水素および脱水素化ガソリンを冷却することができる。
分離装置34の底部には、冷却されることにより液化した脱水素化ガソリンを貯留しておくための液体貯留スペースが設けられている。また、その貯留スペースの上方には、気体のまま残存する水素を貯留するための気体貯留スペースが確保されている。分離装置34には、液体貯留スペースに連通するようにガソリン管路36が連通していると共に、気体貯留スペースに連通するように水素管路38が連通している。
ガソリン管路36は、ガソリンバッファタンク40(脱水素燃料貯蔵容器)に連通している。ガソリンバッファタンク40には、液面センサ42が組み付けられている。液面センサ42は、その内部に貯留されている脱水素化ガソリンの液面に応じた出力を発するセンサである。また、ガソリンバッファタンク40には、ガソリン供給管44が連通している。ガソリン供給管44は、その途中にポンプ46を備え、その端部においてガソリン供給用インジェクタ20に連通している。ガソリンバッファタンク40内の脱水素化ガソリンは、内燃機関の運転中に、ポンプ46により汲み上げられて、所定の圧力でガソリン供給用インジェクタ20に供給される。
水素管路38は、水素バッファタンク48(水素貯蔵容器)に連通している。また、水素管路38には、分離装置34内の水素(より厳密には、高濃度の水素を含む水素リッチガス)を水素バッファタンク48に圧送するためのポンプ50と、ポンプ50の吐出側圧力が過大となるのを防ぐためのリリーフ弁52が組み込まれている。ポンプ50およびリリーフ弁52によれば、水素バッファタンク48内に、その内圧が過剰とならない範囲で水素を送り込むことができる。
水素バッファタンク48には、圧力センサ54が組み付けられている。圧力センサ54は、水素バッファタンク48の内圧に応じた出力を発するセンサである。圧力センサ54の出力によれば、水素バッファタンク48内に貯留されている水素の量を推定することができる。
水素バッファタンク48には、水素供給管56が連通している。水素供給管56は、その途中にレギュレータ58を備え、その端部において水素供給用インジェクタ18に連通している。このような構成によれば、水素供給用インジェクタ18には、水素バッファタンク48に水素が十分に貯留されていることを条件に、レギュレータ58により調整される圧力により水素が供給される。
本実施形態のシステムは、図1に示すように、ECU60を備えている。ECU60には、上述した液面センサ42、圧力センサ54に加え、O2センサ、NOxセンサなどの各種センサの出力が供給されている。また、ECU60には、上述したポンプ30、44、50、並びにインジェクタ18、20、24などのアクチュエータが接続されている。ECU60は、それらのセンサ出力を基礎として所定の処理を行うことにより、上述した各種のアクチュエータを適当に駆動することができる。
既述した通り、本実施形態では、メチルシクロヘキサンC14を40%程度含む水素化ガソリンが用いられる。メチルシクロヘキサンC14を300℃程度に加熱すると、次式に示すような脱水素化反応が生じ、トルエンCと水素Hが生成される。
14→C+3H ・・・(1)
本実施形態のシステムでは、排気管14の温度が十分に上昇した状態で水素化ガソリンインジェクタ24から脱水素反応器22に水素化ガソリンを供給することにより、その中で上記(1)式の脱水素反応を生じさせることができる。その結果、1molのメチルシクロヘキサンC14から1molのトルエンCと3molの水素Hを生成することができる。上記の如く、本実施形態で用いられる水素化ガソリンには、メチルシクロヘキサンC14が40%程度含まれている。つまり、水素化ガソリン中の1molに含まれるメチルシクロヘキサンは0.4molである。そして、0.4molのメチルシクロヘキサンから生成できる水素Hの量は1.2molである。従って、1molの水素化ガソリンは、分離装置34において、1molの脱水素化ガソリン(通常のガソリン)と、1.2molの水素Hとに分離されることとなる。
ところで、本実施形態のシステムは、上述した通り、内燃機関10に対して、脱水素化ガソリン(通常のガソリン)と、水素を供給することができる。ガソリンに適量の水素を混合して燃焼させることとすると、水素が添加されない場合に比して筒内での燃焼を十分に安定化させることができ、混合気中の空気過剰率を大幅に高めることができる。
燃料の消費量は、混合気の空気過剰率が高いほど少量となる。また、燃料の消費量が少ないほど、当然に排気エミッションは良好となる。このため、混合気中に水素を添加することとすると、その添加がされない場合に比して、内燃機関10の燃費特性及びエミッション特性を画期的に向上させることができる。
そこで、本実施形態のシステムでは、良好な燃焼を実現すべく、内燃機関10の運転状態に応じて予め定められたベース水素添加割合RBASEに基づいて、ガソリンおよび水素の噴射量をそれぞれ適切な量に制御している。より具体的には、そのような制御を実現するために、内燃機関10の運転領域との関係でベース水素添加割合RBASEを定めたマップ(以下、「ベース添加割合マップ」と称する)が、ECU60に記憶されている。尚、ここでは、「水素添加割合R」を、ガソリンと水素とを合わせた燃料全体の総発熱量に対する水素の発熱量の比として定義する。
上記の如く、水素と脱水素化ガソリン(脱水素燃料)とは、もとの水素化燃料の組成によって定まる一定の割合で、水素化燃料からそれぞれ分離されるものである。従って、生成された水素と脱水素化ガソリンとがバランス良く利用(消費)されないと、水素バッファタンク48またはガソリンバッファタンク40の何れか一方の燃料貯蔵量が許容限界量に達してしまう。そして、これらのタンク40、48の何れか一方が許容限界量に達すると、他方のタンクに貯蔵される生成物を脱水素化処理によって生成し続けることができなくなる。
ここで、それぞれのタンク40、48内に貯蔵された水素および脱水素化ガソリンの合計の貯蔵残量に対する水素バッファタンク48に貯蔵された水素残量の比率を、「残量比率」と定義する。また、分離装置34において発生する水素および脱水素化ガソリンの合計量に対する水素発生量の比率を、「分離比率」と定義する。尚、ここで定義される残量比率と分離比率についても、上述した水素添加割合Rと同様に、発熱量換算でそれらの比率が定められているものとする。
本実施形態のシステムは、ベース水素添加割合マップに従って内燃機関10を運転する際に、水素と脱水素化ガソリンとをバランス良く消費させるべく、残量比率と分離比率とに基づき、より具体的には、残量比率が分離比率と異なる場合に、運転状態に応じて予め定められたベース水素添加割合RBASEに修正を施すことを特徴としている。
[実施の形態1の具体的処理]
図2は、上記の機能を実現するために、図1に示すECU60が実行する水素添加割合調整制御ルーチンのフローチャートである。尚、本ルーチンは、一定のクランク角毎に周期的に実行されるものとする。図2に示すルーチンでは、先ず、現時点での水素の残量比率が、分離比率に所定値αを加えた値より大きいか否かが判別される(ステップ100)。所定値αは、図2のルーチンにおける残量比率と分離比率との比較判定の際に、その判定結果に対して所定の不感帯を設けるためのヒステリシスである。
上記ステップ100において、残量比率>(分離比率+α)が成立すると判定された場合、すなわち、水素バッファタンク48内の水素残量が分離装置34内で発生する水素の分離比率からみて多すぎると判断された場合には、この場合に用いる水素添加割合Rは、ベース水素添加割合RBASEに比して大きな値に設定される(ステップ102)。尚、本ステップ102において設定される水素添加割合Rにおけるベース水素添加割合RBASEに対する増分については、燃料、エミッション、機関保護などの要件を満たすために上限値を設けてもよい。
一方、上記ステップ100において、残量比率>(分離比率+α)が成立しないと判定された場合には、次いで、残量比率<(分離比率−α)が成立するか否かが判別される(ステップ104)。その結果、残量比率<(分離比率−α)が成立すると判定された場合、すなわち、水素バッファタンク48内の水素残量が分離装置34内で発生する水素の分離比率からみて少なすぎると判断された場合には、この場合に用いる水素添加割合Rは、ベース水素添加割合RBASEに比して小さな値に設定される(ステップ106)。尚、本ステップ106の処理においても、上記ステップ102の場合と同様に、ベース水素添加割合RBASEに対する減少分に下限値を設けてもよい。
また、上記ステップ104において、残量比率<(分離比率−α)が成立しないと判定された場合、すなわち、残量比率が分離比率とほぼ等しい値となる場合には、水素添加割合Rは、ベース水素添加割合RBASEに保持される(ステップ108)。
水素添加割合が運転状態に応じて変更される内燃機関において、燃料が消費されていく過程では、道路状況等によって、実行される運転モードが時々刻々と変化する。従って、水素と脱水素化ガソリン(通常のガソリン)が消費される割合も、それに伴い、常に変化している。
以上説明した図2の水素添加割合調整制御ルーチンの処理によれば、水素の残量比率が分離装置34における水素の分離比率となるように、水素と脱水素化ガソリンの消費量が常時制御されるため、両者をバランス良く消費させることができる。このため、上記ルーチンの処理によれば、どちらか一方の燃料のみが消費され尽くされることがなく、また、どちらか一方のタンク40、48の貯蔵量が一杯となることを理由に脱水素化処理の中止を余儀なくされ、その結果、水素添加燃焼が実施不可能になるという事態を無くすことができる。
ところで、上述した実施の形態1においては、分離装置34とは別に、脱水素化ガソリンを貯留するためのガソリンバッファタンク40を設けることとしているが、本発明が適用されるシステムの構成はこれに限定されるものではない。すなわち、分離装置34の内部に十分な液体貯留スペースが確保できる場合には、ガソリンバッファタンク40が省略されたものであってもよい。ここでは、図示を省略するが、その構成は、例えば図1において、ガソリン供給管44を分離装置34に直接接続することとし、更に、脱水素化ガソリンの貯留量を検出するための液面センサ42を分離装置34に組み込むことにより実現することができる。尚、この構成の場合には、分離装置34が本発明における「脱水素燃料貯蔵容器」に相当することになり、また、分離装置34内に貯蔵された燃料残量に対する水素バッファタンク48に貯蔵された水素残量の比率が、本発明における「残量比率」に相当することになる。
また、上述した実施の形態1においては、水素化燃料を分解して生成した水素(水素リッチガス)を、内燃機関10において燃料として消費することとしているが、その消費の手法はこれに限定されるものではない。すなわち、脱水素化ガソリン(脱水素燃料)と共に生成される水素は、内燃機関10の排気ガス中に添加してエミッションを向上させるために消費してもよい。更には、内燃機関10とは異なる他の機器(補機として用いられる水素エンジンや燃料電池システムなど)において消費させることとしてもよい。
尚、上述した実施の形態1においては、脱水素反応器22および分離装置34が前記第1の発明における「燃料分離手段」に、水素管路38、水素バッファタンク48、ポンプ50、水素供給管56、および水素供給用インジェクタ18が前記第1の発明における「水素消費手段」に、ガソリン管路36、ガソリンバッファタンク40、ガソリン供給管44、ポンプ46、およびガソリン供給用インジェクタ20が前記第1の発明における「脱水素燃料供給手段」に、それぞれ相当していると共に、ECU60が、図2の水素添加割合調整制御ルーチンを実行することにより前記第1の発明における「水素消費割合調整手段」が実現されている。
本発明の実施の形態1の水素利用内燃機関システムの構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1において実行される水素添加割合調整制御ルーチンのフローチャートである。
符号の説明
10 内燃機関
18 水素供給用インジェクタ
20 ガソリン供給用インジェクタ
22 脱水素反応器
24 水素化ガソリンインジェクタ
26 水素化ガソリンタンク
30、46、50 ポンプ
34 分離装置
40 ガソリンバッファタンク
42 液面センサ
48 水素バッファタンク
54 圧力センサ
60 ECU(Electronic Control Unit)

Claims (2)

  1. 有機ハイドライドを含む水素化燃料を水素と脱水素燃料とに分離する燃料分離手段と、
    前記燃料分離手段により分離された前記水素を貯蔵する水素貯蔵容器と、
    前記燃料分離手段により分離された前記脱水素燃料を貯蔵する脱水素燃料貯蔵容器と、
    前記水素貯蔵容器に貯蔵された前記水素を消費する水素消費手段と、
    前記脱水素燃料貯蔵容器に貯蔵された前記脱水素燃料を内燃機関に供給する脱水素燃料供給手段と、
    前記燃料分離手段により分離される前記水素化燃料に対する前記水素の分離比率に対して、前記水素貯蔵容器および前記脱水素燃料貯蔵容器に貯蔵された合計の貯蔵残量に対する前記水素残量の残量比率が大きい場合には、前記水素および前記脱水素燃料の合計の消費量に対する水素消費割合を増加させ、一方、前記分離比率に対して前記残量比率が小さい場合には、前記水素消費割合を減少させる水素消費割合調整手段と、
    を備えることを特徴とする水素利用内燃機関システム。
  2. 前記水素消費手段は、前記水素貯蔵容器に貯蔵された前記水素を内燃機関に供給する手段であり、
    前記水素消費割合は、前記水素と前記脱水素燃料とを内燃機関に供給する際に、内燃機関の運転状態に応じて予め定められた水素添加割合であることを特徴とする請求項1記載の水素利用内燃機関システム。
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