JP2005299502A - 水素生成機能を有する内燃機関システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 水素生成機能を有する内燃機関システムに関し、有機ハイドライドを含む燃料を水素の原料としてより有効に利用できるようにする。
【解決手段】 内燃機関2の排熱によって触媒22を加熱し、加熱された触媒22に有機ハイドライドを含む燃料を供給する。そして、触媒22の温度が燃料の水蒸気改質反応が可能な温度域まで上昇したときには、燃料に加えて水も触媒22に供給する。これにより、触媒22上では燃料に含まれる有機ハイドライドの脱水素反応に加え、燃料に含まれるパラフィン系炭化水素の水蒸気改質反応が起きる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機ハイドライドを含む燃料から水素を生成し、その水素を利用して内燃機関を作動させることが可能な水素生成機能を有する内燃機関システムに関する。
従来、例えば特許文献1に開示されるように、水素生成機能を有する内燃機関のシステムが知られている。このシステムにかかる内燃機関は水素を利用して作動可能な水素エンジンであり、その作動に供される水素はシステム内で生成されている。具体的には、上記文献に開示されるシステムは、水素エンジンの作動中に、その作動に伴い発生する排熱を利用して触媒を加熱し、その加熱された触媒上でデカリン等の有機ハイドライドを含む燃料を脱水素反応させることで、水素エンジンの作動に供する水素を生成している。このようにシステム内で自ら水素を生成することで、高圧の水素ボンベ等を必要とすることなく、水素を内燃機関の作動燃料として使用することが可能になる。
上記の従来のシステムは、ガソリンを燃料として用いる通常の内燃機関(ガソリンエンジン)にも組み合わせることができる。一般にガソリンエンジンは水素エンジンとしても利用可能であり、上記従来システムを組み合わせることでガソリンと水素の二つの作動燃料を状況に応じて選択使用することができる。さらに、ガソリンエンジンに上記従来システムを組み合わせることで、ガソリンを水素の原料として流用することも可能になる。
特開2003−343360号公報 特開2002−255503号公報
しかしながら、上記従来のシステムは、ガソリンの構成成分のうち一部しか水素の生成に利用することができない。ガソリンはナフテン系炭化水素、パラフィン系炭化水素、オレフィン系炭化水素、芳香族系炭化水素等の混合物であるが、このうち加熱された触媒上で脱水素反応を起こすのはナフテン系炭化水素、特にデカリンやシクロヘキサン等の有機ハイドライドであり、他の成分からは脱水素反応によって水素を得ることは困難である。このため、使用するガソリンのナフテン系炭化水素の配合率によっては、所望する量の水素を得ることができない可能性がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、有機ハイドライドを含む燃料を水素の原料としてより有効に利用できるようにした水素生成機能を有する内燃機関システムを提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成するため、水素生成機能を有する内燃機関システムであって、
水素の供給により作動可能な内燃機関と、
前記内燃機関の排熱により加熱可能に配置された触媒と、
加熱された前記触媒に有機ハイドライドを含む燃料を供給する燃料供給手段と、
前記触媒の温度が前記燃料の水蒸気改質反応が可能な温度域にあると判定されるときには、前記触媒に水を供給する水供給手段と、
前記触媒上での前記燃料の化学反応により生成される水素を前記内燃機関に供給する水素供給手段と、
を備えることを特徴としている。
加熱された触媒に有機ハイドライドを含む燃料が供給されると、触媒上では有機ハイドライドが脱水素反応を起こし、水素が生成される。本発明においては、触媒の温度が燃料の水蒸気改質反応が可能な温度域まで上昇したときには、燃料に加えて水も触媒に供給されるので、触媒上では有機ハイドライドの脱水素反応に加えてパラフィン系炭化水素の水蒸気改質反応が起こり、より多くの水素を生成することが可能になる。
実施の形態1.
以下、図1乃至図4を参照して、本発明の実施の形態1について説明する。
[内燃機関システムの構成の説明]
図1は本発明の実施の形態1としての内燃機関システムの概略構成を示す図である。本システムは自動車等の車両の動力システムとして用いられる。本実施の形態にかかる内燃機関2は火花点火式の4ストロークエンジンである。内燃機関2はその作動燃料としてガソリンと水素とを利用することができる。本システムでは、内燃機関2の一方の作動燃料であるガソリンは外部(例えばガソリンステーション等の給油設備)から給油されるのに対し、もう一方の作動燃料である水素はシステム内で生成されるようになっている。具体的には、以下に説明するように、触媒を用いてガソリンから水素を生成するようになっている。
内燃機関2の燃焼室4には吸気管6と排気管8が接続されている。燃焼室4から排気管8へは燃焼室4内での作動燃料の燃焼により得られた高温の燃焼ガスが排出される。本システムでは、この排気管8に脱水素反応器20が装着されている。脱水素反応器20内には排気管8の周囲を取り巻くように触媒22が配置されている。触媒22としては、少なくとも後述する脱水素反応と水蒸気改質反応とを生じさせるものであればよい。例えば白金触媒を用いてもよい。
脱水素反応器20における触媒22の上流部には水素リッチガソリンインジェクタ24と水インジェクタ26が組み付けられている。水素リッチガソリンインジェクタ24は管路40によって第1ガソリンタンク30に接続されている。第1ガソリンタンク30には車両の外部に連通する給油口30aが設けられており、第1ガソリンタンク30は給油口30aを介して外部から水素リッチガソリンの供給を受けるようになっている。
ここで、水素リッチガソリンとは、有機ハイドライドの含有率が通常のガソリンよりも高いガソリンのことを意味する。有機ハイドライドとは、デカリンやシクロヘキサンのように300℃程度の温度で脱水素反応を起こす炭化水素成分や、イソプロパノールのように100℃以下の温度で脱水素反応を起こす炭化水素成分を指す。本実施の形態では、説明の便宜上、この有機ハイドライドはメチルシクロヘキサンC714であるものとする。また、車両用内燃機関2に用いられるガソリンは、メチルシクロヘキサンC714のようなナフテン系炭化水素の他、パラフィン系炭化水素もその主成分として含有している。ガソリンに含有されうるパラフィン系炭化水素としては、イソオクタン、ノルマルオクタン、ペンタン等が挙げられるが、ここでは、説明の便宜上、パラフィン系炭化水素はイソオクタンC818であるものとする。したがって、本実施の形態では、水素リッチガソリンはメチルシクロヘキサンC714とイソオクタンC818をその主成分として含有しているものとする。
水素リッチガソリンインジェクタ24には、図示しないポンプによって第1ガソリンタンク30に貯留された水素リッチガソリンが供給されている。水素リッチガソリンインジェクタ24は外部から供給される駆動信号を受けて開弁することにより、その開弁の時間に応じた量の水素リッチガソリンを脱水素反応器20の内部に噴射することができる。
水インジェクタ26は管路42によって水タンク32に接続されている。水タンク32には車両の外部に連通する給水口32aが設けられており、水タンク32は給水口32aを介して外部から水の供給を受けるようになっている。水インジェクタ26には、図示しないポンプによって水タンク32に貯留された水が供給されている。水インジェクタ26は外部から供給される駆動信号を受けて開弁することにより、その開弁の時間に応じた量の水を脱水素反応器20の内部に噴射することができる。
脱水素反応器20の触媒22は、内燃機関2の作動中、排気管8から放射される内燃機関2の排熱によって加熱される。この加熱された触媒22上に水素リッチガソリンや水が供給されることで以下のような化学反応が生じる。
先ず、水素リッチガスのみが脱水素反応器20内に供給された場合、触媒22上では下記の式(1)に示すような化学反応が起きる。
714 → 3H2 + C78 − 300kJ ・・・(1)
上記の式(1)の化学反応はメチルシクロヘキサンC714の脱水素反応である。この脱水素反応によってメチルシクロヘキサンC714は水素H2とトルエンC78に分離される。このとき脱水素反応を起こすのはメチルシクロヘキサンC714のみであり、水素リッチガソリンのもう一方の主成分であるイソオクタンC818には脱水素反応は起きない。
一方、水素リッチガスとともに水も脱水素反応器20内に供給された場合は、触媒22上では上記の式(1)に示す化学反応に加えて下記の式(2)に示すような化学反応が起きる。
818 + 16H2O → 25H2 + 8CO2 − 972kJ ・・・(2)
上記式(2)の化学反応はイソオクタンC818の水蒸気改質反応である。この水蒸気改質反応によってイソオクタンC818は水素H2と二酸化炭素CO2に改質される。ただし、上記の式(1)の脱水素反応が300℃程度の温度で起きるのに対し、上記の式(2)の水蒸気改質反応は600乃至800℃まで触媒22が加熱されていなければ起こらない。
脱水素反応器20内での化学反応により生成された生成物(脱水素反応による水素とトルエン、水蒸気改質反応による水素と二酸化炭素)は、未反応の水素リッチガソリンとともに脱水素反応器20の底部から排出される。脱水素反応器20の底部は管路44によって第2ガソリンタンク34に接続されている。第2ガソリンタンク34は冷却器を兼ねており、脱水素反応器20から供給される高温の水素リッチガス(二酸化炭素を含む)、脱水素化物(トルエン)、及び未反応水素リッチガソリンを冷却して、それらを液相と気相に分離する機能を有している。冷却されることにより液化した脱水素化物と未反応水素リッチガソリンは第2ガソリンタンク34の底部に溜まり、気体のまま残存する水素リッチガスは第2ガソリンタンク34の上部に溜まる。
第2ガソリンタンク34の上部には管路48を介してガスタンク36が接続されている。第2ガソリンタンク34内に溜まった水素リッチガスは図示しないポンプによってガスタンク36に供給されている。
また、内燃機関2の燃焼室4に通じる吸気管6には、水素供給用インジェクタ10とガソリン供給用インジェクタ12が配置されている。水素インジェクタ10は管路50を介してガスタンク36に接続されている。管路50には図示しないレギュレータが配置され、ガスタンク36内の水素リッチガスは所定の圧力に調圧された上で水素インジェクタ10に供給されている。水素インジェクタ10は外部から供給される駆動信号を受けて開弁することにより、その開弁の時間に応じた量の水素リッチガスを吸気管6の内部に噴射することができる。
ガソリンインジェクタ12は管路46によって第2ガソリンタンク34の下部に接続されている。ガソリンインジェクタ12には、図示しないポンプによって第2ガソリンタンク34に貯留されたガソリン(脱水素化物と未反応水素リッチガソリンの混合物)が供給されている。ガソリンインジェクタ12は外部から供給される駆動信号を受けて開弁することにより、その開弁の時間に応じた量のガソリンを吸気管6の内部に噴射することができる。
また、本システムは、内燃機関2への燃料供給を制御する制御装置としてのECU60を備えている。ECU60の出力側には各インジェクタ10,12,24,26が接続され、その入力側には触媒22の温度を検出する温度センサ62とイグニッションスイッチ64が接続されている。ECU60は、温度センサ62やイグニッションスイッチ64の出力に基づき、所定の制御プログラムに従って各インジェクタ10,12,24,26を駆動するようになっている。
[動作の説明]
次に、本発明の実施の形態1としての内燃機関システムの動作について説明する。
(1)始動時
図2は本システムの始動時における動作を示す図である。システム内の各管路のうち図中、実線で示すものは流体の供給中であることを意味し、破線で示すものは流体の供給停止中であることを意味している。本システムでは、始動時の内燃機関2の作動燃料としてガスタンク36に蓄えられた水素リッチガスが用いられる。ECU60は、イグニッションスイッチ64から始動要求信号の供給を受けると、水素インジェクタ10を駆動して水素リッチガスを吸気管6内に噴射する。始動時の内燃機関2が十分に温まっていない状況ではガソリンは燃焼不良を起こしやすいのに対し、水素は内燃機関2の温度状態にかかわらず優れた燃焼性を示す。したがって、始動時燃料としてガスタンク36の水素リッチガスを供給することで、内燃機関2を滑らかに始動させることが可能になる。
また、排気管8には図示しない三元触媒が備えられているが、この三元触媒による有害物質の浄化作用が働くのは、始動後の内燃機関2の排熱によって三元触媒が十分に暖機されてからとなる。このため、始動燃料としてガソリンを用いる場合、始動時、及び始動直後は、HC等の有害物質を浄化することができず排気エミッションが悪化してしまう可能性がある。これに対して水素は燃焼しても水になるだけであるので、三元触媒の活性状態にかかわらず排気エミッションの悪化を招くことはない。したがって、始動時燃料としてガスタンク36の水素リッチガスを供給することで、始動時の排気エミッションの悪化を防止できるという利点もある。
以上の始動時動作は内燃機関2の排熱によって触媒22が加熱され、触媒22の温度が所定温度に上昇するまで行われる。ここでいう所定温度とはメチルシクロヘキサンの脱水素反応の反応温度(300℃程度)である。触媒22の温度が所定温度に達した後は、次に説明する触媒低温時の動作に切り替えられる。なお、触媒22の温度は温度センサ62によって直接検出する他、排気ガスの温度や内燃機関2の運転状態から推定することもできる。
(2)触媒低温時
図3は本システムの触媒低温時における動作を示す図である。ここでいう触媒低温時とは、触媒22の温度がメチルシクロヘキサンの脱水素反応の反応温度以上であって、イソオクタンの水蒸気改質反応の反応温度未満の温度域にあるときを指している。触媒22の温度がメチルシクロヘキサンの脱水素反応の反応温度まで上昇したら、ECU60は水素リッチガソリンインジェクタ24を駆動し、脱水素反応器20内に水素リッチガソリンを供給する。供給された水素リッチガソリンのうち、メチルシクロヘキサンは触媒22上で脱水素反応を起こし、水素とトルエンに分離される。
脱水素反応器20内で生成された水素は他の生成物や未反応の水素リッチガソリンとともに第2ガソリンタンク34に流出し、第2ガソリンタンク34内で冷却されて気相(水素リッチガス)と液相(ガソリン)に分離される。ECU60は図示しないポンプを駆動させて第2ガソリンタンク34内の水素リッチガスをガスタンク36へ充填する。
本システムでは、触媒低温時の内燃機関2の作動燃料として水素リッチガスとガソリンの双方が用いられる。ECU60は水素インジェクタ10を駆動して水素リッチガスを吸気管6内に噴射すると同時に、ガソリンインジェクタ12も駆動してガソリンを吸気管6内に噴射する。水素リッチガスとガソリンの各噴射量は、吸入空気に対する水素リッチガスとガソリンの混合燃料の空燃比が目標空燃比になるようにそれぞれ調整されている。水素リッチガソリン中のメチルシクロヘキサンの含有割合が少ない場合、脱水素反応器20での水素リッチガソリンの消費量の割に多くの水素を得ることはできない。しかし、上記のように水素インジェクタ10とともにガソリンインジェクタ12を駆動し、第2ガソリンタンク34に回収されたトルエンも作動燃料として供給することで、水素の不足を補うことができ、また、原燃料である水素リッチガソリンを無駄なく使用することが可能になる。さらに、第2ガソリンタンク34のトルエンの蓄積量を減らして、システムの維持管理に関する負担を軽減することもできる。
(3)触媒高温時
図4は本システムの触媒高温時における動作を示す図である。ここでいう触媒高温時とは、触媒22の温度がイソオクタンの水蒸気改質反応の反応温度以上の温度域にあるときを指している。触媒22の温度がイソオクタンの水蒸気改質反応の反応温度まで上昇したら、ECU60は水素リッチガソリンインジェクタ24に加えて水インジェクタ26も駆動し、脱水素反応器20内に水素リッチガソリンと水を供給する。供給された水素リッチガソリンのうち、メチルシクロヘキサンは触媒22上で脱水素反応を起こして水素とトルエンに分離されるが、イソオクタンは水蒸気改質反応を起こして水素と二酸化炭素に改質される。これにより、水素リッチガソリンの構成成分の全てが水素を生成するための原料として有効利用されることになる。
脱水素反応器20内で生成された水素は他の生成物や未反応の水素リッチガソリンとともに第2ガソリンタンク34に流出し、第2ガソリンタンク34内で冷却されて気相(水素リッチガス)と液相(ガソリン)に分離される。ECU60は図示しないポンプを駆動させて第2ガソリンタンク34内の水素リッチガスをガスタンク36へ充填する。
本システムでは、触媒高温時の内燃機関2の作動燃料として水素リッチガスのみが用いられる。ECU60はガソリンインジェクタ12の駆動を停止し、水素インジェクタ10のみを駆動して水素リッチガスを吸気管6内に噴射する。上記の式(2)と式(1)とを比較して分かるように、イソオクタンを水蒸気改質反応させることで、メチルシクロヘキサンの脱水素反応のみの場合に比較して格段に多量の水素を生成することができる。これにより、ガソリンインジェクタ12を駆動してガソリンを駆動せずとも、水素インジェクタ10からの水素リッチガスのみで内燃機関2を作動させることが可能になり、内燃機関2を完全な水素エンジンとして作動させて無公害化を図ることができる。
上記実施の形態においては、水素リッチガソリンインジェクタ24が、本発明における「燃料供給手段」に、水インジェクタ26が、本発明における「水供給手段」に、水素インジェクタ10が、本発明における「水素供給手段」に、それぞれ相当している。
実施の形態2.
以下、図5を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
図5は本発明の実施の形態2としての内燃機関システムの概略構成を示す図である。図中、実施の形態1のシステムと共通する部分については同一の符号を付している。本システムは、実施の形態1のシステムとは水インジェクタ26から噴射する水の水源に相違がある。実施の形態1のシステムでは、水は外部から供給されるようになっているが、本システムでは、排気ガス中の水分を回収して使用するようになっている。
本システムは、排気管8における脱水素反応器20の下流に冷却器70を備えている。冷却器70は、排気管8を流れる排気ガスを冷却し、排気ガス中に含まれる水分を液化させて回収する機能を有している。本システムでは、この冷却器70と水インジェクタ26が管路72によって接続されている。水インジェクタ26には、図示しないポンプによって冷却器70に貯留された水が供給されている。
本システムによれば、外部からの水の供給の手間が省けるとともに、水素の燃焼により生成される水を資源として有効に利用することが可能になる。
その他.
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、次のように変形して実施してもよい。
上記実施の形態のシステムでは、水素インジェクタ10を吸気管6に配置することとしているが、その配置はこれに限定されるものではない。すなわち、水素インジェクタ10は、筒内に水素が噴射できるように内燃機関2の本体に組み込んでもよい。ガソリンインジェクタ12に関しても同様である。
また、上記実施の形態のシステムでは、排気管8を取り巻くように触媒22を配置することとしているが、その配置はこれに限定されるものではない。すなわち、内燃機関2の排熱によって触媒22を加熱できる部位に配置されていればよく、内燃機関2の本体に取り付けてもよい。
また、上記実施の形態のシステムでは、触媒22の温度状態に応じて内燃機関2に供給する作動燃料(水素、及び/又はガソリン)を選択しているが、その選択方法はこれに限定されるものではない。すなわち、内燃機関2の運転状態(負荷、回転速度)に応じて作動燃料の供給を選択するようにしてもよい。
本発明の実施の形態1としての内燃機関システムの概略構成を示す図である。 図1のシステムの始動時における動作を説明するための図である。 図1のシステムの触媒低温時における動作を説明するための図である。 図1のシステムの触媒高温時における動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態2としての内燃機関システムの概略構成を示す図である。
符号の説明
2 内燃機関
10 水素インジェクタ
12 ガソリンインジェクタ
20 脱水素反応器
22 触媒
24 水素リッチガソリンインジェクタ
26 水インジェクタ
30 第1ガソリンタンク
32 水タンク
34 第2ガソリンタンク
36 ガスタンク
70 冷却器
60 ECU(Electronic Control Unit)

Claims (1)

  1. 水素を利用して作動可能な内燃機関と、
    前記内燃機関の排熱により加熱可能に配置された触媒と、
    加熱された前記触媒に有機ハイドライドを含む燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記触媒の温度が前記燃料の水蒸気改質反応が可能な温度域にあると判定されるときには、前記触媒に水を供給する水供給手段と、
    前記触媒上での前記燃料の化学反応により生成される水素を前記内燃機関に供給する水素供給手段と、
    を備えることを特徴とする水素生成機能を有する内燃機関システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT503126B1 (de) * 2006-06-28 2007-08-15 Figl Gerhard Verbrennungskraftmaschine
AT503440B1 (de) * 2006-06-28 2007-10-15 Figl Gerhard Thermolyse-katalysator für verbrennungsmaschinen

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