JP2006104649A - 棒状予備賦形物およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】物性、含浸性に優れた棒状予備賦形物を得ること、前記棒状予備賦形物を製造する方法を提供すること。
【解決手段】プリフォームのジョイント部に形成される空隙に補強材として充填される棒状予備賦形物であって、該棒状予備賦形物は強化繊維からなる織物基材で構成され、該基材が折り畳まれていることを特徴とする棒状予備賦形物。
【選択図】図3

Description

プリフォームを製造するとき、対になる繊維積層体間の交差点部分(これをジョイント部と称す)できる空隙に補強材として挿入される繊維構造体からなる棒状予備賦形物およびその製造方法に関する。
例えば、航空機、船舶、建築部材などの構造部材として使用されるFRP製パネル、桁材などや、自動車用外板などをレジントランスファーモールディング(以下、RTMと略す)成形方法で成形する際に、予め基材の所定の配向方向に積層した繊維積層体を組み合わせて賦形してなるプリフォームは良く知られている。
様々な基材を積層してなる繊維積層体を組み合わせ、プリフォームを製造するとき、対になる繊維積層体間の交差点部分に空隙が生ずる。というのも繊維積層体を屈曲させた場合、剛性が高いため、直角に繊維積層体を変形させることは困難なためである。例えば、航空機主翼など荷重担持部材の桁材の一つとして使用されるI型ストリンガの内部構造を基にして説明すると、前記I型ストリンガは製造技術上の理由から水平部材(上フランジ)を形成する繊維積層体と水平、垂直部分をなす繊維積層体つまり前記水平部材を支持する部材(フランジ部およびウェブ部)から形成されており、前記水平部とその支持部の交差点部分に空隙が生じる。これらのビーム材の内部構造を図1に示すI型ストリンガプリフォームの例示に基いて説明すると、水平部材11と該水平部材の支持部材12とが直交する位置、すなわち、ジョイント部で、楔形の空隙13が形成される。この空隙を有するI型ストリンガのプリフォームにRTM成形方法または真空補助RTM(以下、VARTMと略す)成形方法で樹脂注入をすると前記空隙に対応する部分が樹脂リッチになり、航空機の主翼等に適用した場合に大きな引張り荷重が作用したとき前記空隙に対応する部分が剛性不足、接合強度不足などを生じ、破壊の起点となる可能性がある。また、熱硬化性樹脂を硬化させる場合、成形前後で加熱冷却を行うため、繊維と樹脂の熱収縮率の差によって繊維樹脂界面部に樹脂割れなどを生じやすいことが知られている。また、その他の懸念事項として、注入樹脂の圧力で交差点部分の繊維が乱れたり、局部的にプリフォームの空隙率に差があるため、成形品の内部欠陥となるボイドが空隙に対応する部分に生じることも考えられる。
このような成形時の欠陥や成形品の強度低下を回避するために、製造段階で前記空隙部分を前もって補強をする必要がある。補強対策として、前記水平部材と前記水平部材の支持部材の交差点部分の直近をスティッチする方法や、空隙に繊維構造体からなる棒状予備賦形物を挿入し成形する方法が知られているが、従来知られた方法では、サーマルクラックの抑制、十分な含浸性や剛性を得ることができなかった。
従来の棒状予備賦形物としては、コンベンショナルジョイントとして知られているような補強用の繊維を一方向のみに配列した一方向プリプレグを棒状予備賦形物の長手方向と繊維方向を一致させて整列させた一方向プリプレグ適用タイプの繊維構造体からなるがあるが(例えば、非特許文献1参照)、この棒状予備賦形物はプリプレグ使用であり、プリフォームのジョイント部に挿入し、RTM成形すると棒状予備賦形物と樹脂含浸前基材の界面でボイドが発生しやすくなるという問題がある。
また、集束された2本以上の連続した糸条の集束体からなる心材と、横断面楔形形状の心材の外周面に密着するように外周面側から覆い、かつ前記心材の長手方向に沿い、前記心材の周りに筒状をなして織成された連続糸条からなる外被部材からなり、この外被部材と前記心材が一体化されてなる棒状予備賦形物(空隙部充填用繊維構造体)が知られている(例えば、特許文献1参照)。この棒状予備賦形物は織物で一方向織物の外表面を被ったものであり、織物が樹脂含浸の障害となり含浸不良を生じる畏れがある。
また、連続強化繊維束をアセトン、水で希釈したスタビライザー槽内を通過させ、その後、型締め、加熱、冷却することで空隙部を埋める棒状予備賦形物を得る方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、この方法では、スタビライザーの付着量が1〜10重量%と少なく、連続強化繊維束間の層間を強化するのに十分な量ではない。その理由として、この後工程で樹脂含浸をさせるためにはスタビライザーが連続強化繊維束上で樹脂膜を形成し、流れを阻害しないように設定しているためと考えられる。また、連続強化繊維束を束ねてなるプリフォームは引き揃えた後、連続強化繊維束毎に独立していないので樹脂流路がほとんどなく、含浸性が悪く、特に真空圧のみで成形するVARTM成形時に樹脂圧力が不足し、棒状予備賦形物部で含浸不良を起こすことがある。
日本規格協会著「次世代複合材料技術ハンドブック」 日本規格協会 1990年7月31日(第578−579頁、図4.4.37) 特許第3549271号公報(請求項1) 米国特許第5650229号明細書
本発明の目的はRTM成形等のように樹脂を含浸する成形方法で用いるプリフォームの含浸性を向上させる断面形状を有する棒状予備賦形物、及び、前記断面形状を有するプリフォームを安価に連続製造する棒状予備賦形物の製造方法を提供するものである。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を採用する。すなわち、
(1)プリフォームのジョイント部に形成される空隙等に補強材として充填される棒状予備賦形物であって、該棒状予備賦形物は強化繊維からなる織物基材で構成され、該基材が折り畳まれていることを特徴とする棒状予備賦形物。
(2)前記織物基材の端部が、棒状予備賦形物の内部になるように折り込まれていることを特徴とする前記(1)に記載の棒状予備賦形物。
(3)前記織物基材が、一方向織物基材であることを特徴とする前記(1)または(2)のいずれかに記載の棒状予備賦形物。
(4)前記ジョイント部に形成される空隙の延在方向と前記一方向織物基材の経糸方向とが一致し、かつ該一方向織物基材の緯糸方向に3回以上折り畳まれた断面形状を有することを特徴とする前記(3)に記載の棒状予備賦形物。
(5)前記棒状予備賦形物の繊維体積含有率Vpfが30%〜70%の範囲にあることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の棒状予備賦形物。
(6)前記織物基材の少なくとも片面に接着性のある材料が接着してなることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の棒状予備賦形物。
(7)前記接着性のある材料が粒子状の樹脂であることを特徴とする前記(6)に記載の棒状予備賦形物。
(8)前記接着性のある材料が織物基材の片側表面にのみ接着してなり、前記棒状予備賦形物の外表面に該材料が接着された面がくることを特徴とする前記(6)または(7)のいずれかに記載の棒状予備賦形物。
(9)前記接着性のある材料の重量が織物基材を構成する強化繊維の100重量部に対して1〜20重量部の範囲にあることを特徴とする前記(6)〜(8)のいずれかに記載の棒状予備賦形物。
(10)前記(1)〜(9)のいずれかに記載される棒状予備賦形物であって、プリフォームのジョイント部に形成される空隙に補強材として充填されることを特徴とする空隙部充填用棒状予備賦形物。
(11)前記プリフォームがストリンガを形成するものであることを特徴とする前記(10)に記載の空隙部充填用棒状予備賦形物。
(12)ジョイント部等に前記(1)〜(9)のいずれかに記載の棒状予備賦形物を配置したことを特徴とするプリフォーム。
(13)ジョイント部等に前記(1)〜(9)のいずれかに記載の棒状予備賦形物を有することを特徴とする成形品。
(14)強化繊維からなる織物基材で構成される棒状予備賦形物の製造方法であって、製造工程が少なくとも下記[1]〜[3]の3工程を有することを特徴とする棒状予備賦形物の製造方法。
[1]織物基材の折り畳み工程
[2]織物基材の加熱賦形工程
[3]織物基材の冷却工程
(15)織物基材として少なくとも片面に接着性のある材料が接着したものを用い、前記の加熱賦形工程では引抜賦形用のダイを用い、該ダイが前記接着性のある材料と離型性を有することを特徴とする前記(14)に記載の棒状予備賦形物の製造方法。
本発明の棒状予備賦形物は、以下に説明するとおり、従来の連続強化繊維束を引き揃えた棒状予備賦形物や、強化繊維からなる一方向織物を丸めて単純螺旋断面形状にした棒状予備賦形物に比較し優れた含浸性を有する。一般に基材の平面方向は基材の法線方向に対して含浸性が優れていると言われている。本発明では基材を折り畳むことで平面方向の流路(層間流路)を活用できる棒状予備賦形物を得ることができる。また、粒子状の樹脂を付着させた基材を用いることで連続強化繊維束の引き揃えでは両立不可能であった含浸性と層間強化を両立させ、かつ、折り畳むことで丸める方法より機械化を容易にし安価な設備を用いてRTM法で使用する棒状予備賦形物を連続で製造することができる。
本発明の棒状予備賦形物は、プリフォームのジョイント部等に延在して形成される空隙部に補強材として充填される棒状予備賦形物であって、該棒状予備賦形物は強化繊維からなる一方向織物基材で構成され、該基材が折り畳まれた状態で任意の断面形状に賦形され空隙部の形状に合わせて充填されるものである。ここでいうジョイント部とは、例えば、I、T、J等の断面を有する補強桁材のプリフォームをスキン板に取り付ける際に形成されるジョイント部(楔形)箱形形状の底面凹部に1枚以上の織物基材を配置する際に生じるジョイント部(楔形を垂直2等分)、内角が略360°/n(nは2より大きい任意の正数)のL型断面を一部に有する屈曲部材を用いて花びら状に配置し、360°を形成した際に中心部生じるジョイント等の空隙のことを指す。その他の利用例としては、凸型R部を尖らせたい場合に該R部上に配置し頂点を作る等も考えられるし、それ自体を成形品として、電線の芯や傘の骨などに用いる、さらには該賦形物自体をワイヤロープのように荷重負担部材として、または、炭素繊維調の風合いを特徴としたインテリア材等様々な用途が考えられるが、これに限られるものではない。
本発明の、棒状予備賦形物を作製するには、強化繊維からなる織物基材を用いる。織物基材としては、平組織、綾組織、朱子組織等をもちいることができるが、一方向織物基材を用いることにより、強化繊維からなる一方向織物基材の強度発現繊維と平行に折り畳むことが容易にできるので、プロセス上、物性上より好ましいものとなる。一方向織物基材は、例えば、図2に概略斜視図を示すように、一方向織物基材41は、応力が集中するような屈曲を有しない強化繊維42を一方向にお互いに並行にシート上に配列し、このシート面の両側に強化繊維を一方向に互いに並行にシート状に配列し、このシート面の両側に強化繊維と交差する、細い横糸43が位置し、これら横糸43と、強化繊維と並行する縦糸方向補助糸45とが織組織をなして強化繊維を一体に保持してなる、いわゆる一方向ノンクリンプ織物であり、この一方向ノンクリンプ織物の表面には粒子44が付着していることが好ましい。一方向織物基材の好ましい形態として、前記一方向織物基材基材は縦糸が炭素繊維であり、横糸方向補助糸繊度が6〜70デシテックスであり、よこ方向補助糸の密度が0.3本/cm〜6.0本/cm未満であり、かつ炭素繊維の目付はJIS K 7602に準拠し100g/m〜350g/m未満である構成を上げることが出来る。中でも横方向補助糸の繊度が15デシテックスを超え50デシテックス未満であり、横糸補助糸の密度が1.0本/cmを超え4.0本/cm未満であり、かつ炭素繊維の目付180g/mを超え210g/m未満であることが好ましい。
本発明に於いて使用する強化繊維はマルチフィラメントであり、特にその種類に制限はないが、例えば、ガラス繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、金属繊維、有機繊維(ポリアラミド繊維、PBO繊維、液晶ポリマー繊維、PVA繊維、PEポリフェニレンサルファイド繊維等)または炭素繊維等が挙げられる。かかる強化繊維としては、JIS−R−7601に準拠して測定される引張弾性率(E)が70GPaを超え800GPa未満であるものが好ましい。
とくに炭素繊維は比強度および比弾性率に優れ、耐吸水性に優れるので、航空機構造材や自動車の部材の強化繊維として好ましく用いられる。中でも、高靱性炭素繊維であると、成形される繊維強化プラスチックの衝撃吸収エネルギーが大きくなるので、航空機1次構造材として適用が可能となる。すなわち、JIS−R−7601に準拠して測定される引張弾性率(E)が280GPaを超え800GPa未満であり、かつ破壊歪みエネルギー(σ/2E、σ:JIS−R−7601に準拠して測定される引張強度)が53MJ/m以上であることが好ましい。
本発明における織物基材は、その少なくとも片面に接着性のある材料が接着してなることが好ましい。少なくとも片面に接着性のある材料が接着していることで、棒状予備賦形物の形状を保持することができるからである。
また、接着性のある材料は棒状予備賦形物の強化繊維束間の隙間を確保するために粒子状の樹脂であることが好ましい。
また、本発明の棒状予備賦形物は、このような粒子状の樹脂を付着させた基材を折り曲げ、折り畳むことで基材端部を棒状予備賦形物の内部になるように折り込み、賦形された棒状予備賦形物であることが好ましい。
また、前記棒状予備賦形物は全繊維の50〜90重量%が長手方向に配向されていることが好ましい。
さらに、前記棒状予備賦形物に接着された粒子状の樹脂の付着量は織物基材を構成する強化繊維の重量に対する割合が11〜20重量%の範囲内にあることが好ましい。かかる粒子は、平均直径(楕円形の場合は平均短径)は小さければ、小さいほど均一に織物基材の表面分散させることが可能となるため、1mm以下が好ましく、250μm以下がより好ましく、50μm以下がさらに好ましい。基材の表面に付着した粒子の径が大きければ、大きいほど表面の凹凸が大きくなり、強化繊維が屈曲する可能性があるので、織物基材表面における粒子の平均厚さは、5〜250μmの範囲であることが好ましい。より好ましくは、10〜100μm、さらに好ましくは、15〜60μmの範囲である。
本発明で用いる粒子は、織物基材の繊維への粒子の接着や、作業性の点から50〜150℃の範囲の融点またはガラス転移温度を有しているものが好ましい。粒子の成分としては、織物基材の取扱性を向上させ、それを用いて得られる繊維強化プラスチックの機械的特性を向上させるもので有れば、特に限定されない。粒子としては、各種の熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂を使用できる。
熱可塑性樹脂を粒子の主成分として用いる場合には、例えば、ポリアミド樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フェノキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂であることが好ましく、その中でもポリアミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂がとりわけ好ましい。
また、熱可塑性樹脂は、粒子の主成分となり、その配合量が70〜100重量%であることが好ましい。より好ましくは75〜97重量%であり、さらに好ましくは80〜95重量%である。配合量が70重量%以上であると、成形体が耐衝撃性に優れた繊維強化プラスチックとなるため好ましい。また、熱可塑性樹脂を主成分とした場合、粒子の織物基材への接着性や接着加工性が劣る場合がある。この場合には、粒子に少量の粘着付与剤、可塑剤等を配合すると良い。
以下、本発明の最良の実施形態の例を図面を参照しながら説明する。図1は本発明の棒状予備賦形物の使用例で、航空機の主翼等に用いるI型ストリンガプリフォームの上部断面図である。図1の水平部材11である繊維積層体と水平、垂直部を構成する水平部材の支持部材12である繊維積層体を組み合わせるとき前記水平部材と前記水平、垂直部材の間に長手方向に連続する楔形の空隙13を生じる。
本発明は前記記載の楔形の空隙13を充填するための棒状予備賦形物に関する。前記棒状予備賦形物を構成する織物基材としては一方向織物基材が好ましく、一方向織物基材を用いる場合には主強度や剛性を発現する繊維配向方向(経糸方向)に対して概ね平行方向に折り目線がくるように緯糸方向に折り曲げ、折り畳む。前記の基材端部は繊維乱れや単糸切れを生じやすく、生じた場合元の状態に戻すことが困難であり、糸切れを起こしたまま賦形、成形すると成形品の機械的性質が低くなる。そのため、最低3回以上前記基材を折り曲げ折り畳み、基材端部が外層に出ないように棒状予備賦形物の内部に折り込む。3回で基材端部を棒状予備賦形物の内部に折り込む一つの方法としては、基材の両端を基材の中心線とほぼ一致するように折り畳み、次に両端が棒状予備賦形物の内部になるように折り畳む方法が好ましい。また、基材を端部を棒状予備賦形物の内部に折り込まずに糸切れを防止する方法としては、予め基材端部に樹脂を付着させる、また縫製等がある。ほつれ防止剤としては成形で用いる樹脂と同一の樹脂、例えば、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂等を用いるのが好ましいがこれに限るものではないし、縫製をする繊維としてはナイロン、アラミド繊維、ボロン繊維、ガラス繊維等が挙げられるがこれに限るものではない。また、樹脂のほつれ防止と縫製を同時に施しても良い。
次に、折り曲げ、折り畳みを行う二つ目の目的として前記棒状予備賦形物の含浸性を向上させることが挙げられる。棒状予備賦形物の断面形を例にとって含浸性を図面を参照しながら説明する。
図2は本発明にかかる使用基材と棒状予備賦形物の製造方法との一例を示す概略図である。棒状予備賦形物を作る方法として3回以上折り畳む方法22、図4に示すように、基材端部より丸める方法21、図5に示すように、連続強化繊維束を引き揃える方法23を例にとって説明する。ただし、その他の方法、例えば、細く切った基材を重ねる方法、ブレード織りを利用する方法も考えられるが繊維の不連続性や繊維の配向方向などを考慮に入れて割愛している。
前記3つの製造方法の含浸性の評価方法として、一般に流体の浸透に用いるダーシー則(Durcy則)を用いて樹脂含浸係数Kを算出し評価した。式は下記式1のとおりである。
Figure 2006104649
u:流速(m/s)、K:樹脂含浸係数(m)、μ:粘度(Pa・s)、P:圧力勾配(Pa/m)。なお、式1は積分することにより以下の関数(式2)に変換できる。
Figure 2006104649
X:含浸距離(m)、P0:差圧(Pa)、t:経過時間(s)
試験としてはVARTM成形方法を用いて、基材に樹脂を含浸させ含浸距離、含浸時間、樹脂粘度、樹脂圧力を測定した。
まず、基材を積層した積層体を準備し、基材厚さ方向の含浸係数の測定は積層体の厚さ方向に光ファイバセンサを仕込み、樹脂含浸開始からのセンサ反応時間をもとに厚み方向の含浸距離と時間を測定した。基材平面方向はストップウォッチと目視で樹脂の含浸距離を観察した結果を成形品表面に記載した。次に、差圧は負圧のダイヤフラム圧力センサを樹脂注入口付近に設置し、樹脂の注入圧力を測定した。樹脂粘度は含浸時間中はほぼ粘度上昇がない樹脂を用いたため一定値とした。以上から基材厚さ方向、基材平面方向の樹脂含浸係数を上式より算出した。下記表1に前記3つの製造方法の含浸性を示し、説明する。
Figure 2006104649
表1より、基材平面方向の樹脂含浸係数Kx、基材厚さ方向の樹脂含浸係数Kyとすると、Kx>Kyであるから基材平面方向(層間の流れ)は基材厚さ方向より流れやすいことを確認した。このことから図4の端部より丸めて製造した螺旋形状断面の棒状予備賦形物は樹脂が含浸するとき螺旋状に層間を含浸する、または厚さ方向に螺旋の中心まで含浸する必要があるが、本発明の図2に示す3回以上折り畳んだもの24棒状予備賦形物は螺旋形状断面25のものより厚さ方向への含浸すべき距離が短く、含浸性が良いことがわかる。これは一般的に基材平面方向(層間流れでもある)は繊維の間を面で含浸することが可能であるが、厚さ方向は基材の目を塗って含浸するため線で含浸するためであると考えられる。次に、CASE1とCASE2の結果を比較すると、連続強化繊維束の引き揃えが強化繊維からなる一方向織物基材より樹脂含浸係数が悪いことが分かる。その原因としては、強化繊維からなる一方向織物基材はストランド間に隙間26があり樹脂の流路が確保されているのに対して、連続強化繊維束27の引き揃えでは引き揃え時に連続強化繊維束同士が重なりあうと連続強化繊維束同士が一体化28して連続強化繊維束間の隙間がなくなり、厚さ方向の樹脂流路が糸束の中のみとなるため樹脂含浸係数が強化繊維からなる一方向織物基材より樹脂含浸係数が悪くなったためと考えられる。
次に、使用する基材に付着させる粒子状の樹脂については、製造コストを考えると前記基材の表面に予め接着された粒子状の樹脂は片側表面にのみ付着されていることが好ましい。両面に粒子状の樹脂を付着させるには各面ごとに付着させる工程が必要であり計2回の付着工程(例えば粒子散布による付着等)が必要となり、生産性が劣るからである。そのため付着工程(例えば粒子散布)を片面のみにすると、基材の製造コストを下げるのに寄与でき、かつ、片面の繊維が自由であるためドレープ性にも優れ、予め基材に樹脂を含浸させてあるプリプレグに対して優位となる。ただし、成形品の層間じん性値の向上、基材の取り扱い性等から両面に粒子を散布してもよい。
次に、前記記載の棒状予備賦形物は、該棒状予備賦形物の長手方向に全繊維の重量の50〜99.9重量%が配向されていて長手方向の剛性、強度を向上させることが好ましい。航空機の主翼の桁材などに使用されるI型ストリンガ等は長手方向に物性を要求されている。そのため、長手方向に繊維を多く配向することが必要となるからである。
また、前記記載の棒状予備賦形物に接着された粒子状の樹脂の付着量が基材目付に対する重量割合が11〜20重量%の範囲にあることが好ましい。20重量%を超えると前記記載の粒子状樹脂が加熱されて、軟化したときにくっつきあって部分的にフィルム状になり、前記棒状予備賦形物の表面に樹脂膜部を形成し、形成部が含浸性に悪影響を与える可能性があるからである。また、11重量%を下回ると、棒状予備賦形物を樹脂注入し硬化させた成形品に衝撃荷重を与えた場合に、粒子量が不充分であるため十分な層間厚さを確保できなくなり層間強度を低下させる。
図7に基材に接着した粒子状の樹脂量と衝撃荷重負荷後圧縮強度(以下CAIと略す)と圧縮強度の比の関係と、基材に接着した粒子状の樹脂量と通気量(基材の含浸性の指標となる)の関係を示す。図7における各特性は、CAIは炭素繊維強化プラスチックの衝撃後圧縮試験方法JIS K 7089に、圧縮強度の測定方法はJIS B 7721に、通気性の測定方法はフラジール形試験器を用いJIS K 6400−7に、準拠して測定する。
次に、本発明の棒状予備賦形物を製造する方法に関する最良の実施形態の例を図面を参照しながら説明する。図4は本発明にかかる引き抜き賦形の製造工程の一例を示した図である。前記記載の棒状予備賦形物を連続的に製造する方法は少なくとも下記の3工程を有することが好ましい。
1.折り畳み工程31
基材を折り曲げ、折り畳みまたは部分的に丸めて基材端部が棒状予備賦形物の内部になるようにする。また、基材の表面に粒子状の樹脂が付着した面がくるために基材を3回以上折り畳む折り畳み工程。
2.加熱賦形工程32
前記記載の折り畳んだ基材を加熱したダイ内で圧縮しながら通過させる、または、間欠式の金型内で加熱圧縮して所定断面形状の棒状予備賦形物に賦形する加熱賦形工程。この工程においては、加熱温度は前記記載の粒子状樹脂の軟化温度であるTgより5℃以上高いことが好ましく、10℃以上高ければ、さらに好ましい。加熱賦形する金型、ダイの表面は粒子状の樹脂と離型性を有した材質であることが好ましい。
3.冷却工程33
前記加熱賦形工程で所定断面形状、所定強化繊維体積率に賦形された棒状予備賦形物を冷却し、粒子状の樹脂を固形化することで形状固定する冷却工程。また前記記載1.折り畳み工程の前に以下の4.スリット工程が入っていても良い。該冷却工程では粒子状の樹脂のTgより低い温度で冷却され、同時に圧縮力を受けていることが好ましいが、加熱賦形工程後にすみやかにTg以下になれば圧縮力を受けなくても良い。
かかる棒状予備賦形物を構成する強化繊維体積率Vpfを算出する方法としては、
Vpf=F×L/ρ/S/100(%)
F:強化繊維目付(g/m
L:一方向基材の幅(cm)
ρ:一方向織物基材1cm辺りの強化繊維重量(g/cm
S:一方向織物基材が通過可能な最終断面形状となるダイ内の空間断面積(cm
上記の測定方法の他の方法として、一方向織物基材の重量を測定し、密度、断面積を用いて上式と同様に除法により算出しても良い。かかる目付F及び基材幅Lの測定はJIS R 7602に準拠する。密度は炭素繊維の場合はJIS R 7603に準拠する。それ以外の繊維をアルキメデス法で測定する場合は繊維との濡れ性(悪い場合は気泡を噛み込み易い)や繊維の溶解性を考慮して溶媒を選択し測定する。また、Vpfは30〜70%の間にあることが好ましく、さらに好ましくは35〜65%の間である。Vpfが70%を超えるとダイと繊維が直接接触し、加熱賦形工程のダイの前後で糸切れが発生しやすくなる。また、30%より低い場合はダイの断面積を充填することが出来なくなる。該1.〜3.の工程を経て得られた該棒状予備賦形物は様々なプリフォームの空隙充填材として用いることができ、断面形状もダイの断面に依存しほぼ任意の形状にすることができる。ただし、一方向織物基材を用いる場合は該一方向織物基材の厚さより狭い空隙の形状に賦形することが困難になるため、割型を用いて、型同士の隙間を広げてやることで略ダイの断面形状品を得ることができる。
4.スリット工程34
基材を必要幅にカットし、ある断面に投入する繊維量を調整する基材スリット工程。
前記スリット工程では幅の広い基材をスリットして幅の狭い基材を製造する。これは、航空機用の基材を準備する場合認定作業の煩雑さを考慮に入れると、通常、1種類の基材のみ準備することが好ましいためである。棒状予備賦形物を製造する場合に必要な基材幅は広くとも150mm程度であるが、実際に航空機主翼の製造を考えると棒状賦形物をメインに考えて基材幅を決めることはなく、繊維使用量を考えると桁材や外板部材を製造するために基材幅を設定する。例えば、航空機主翼の外板を積層する際にはプライスプライス(基材の継ぎ目)が少ない方がコンシステンシーを向上する、つまり、つなぎ目を合わせる作業が減少することで工程が簡略化が計れる。そのため、幅の広い基材を製造することが好ましく、棒状予備賦形物用の基材を製造するためにはスリッターを通して基材を必要幅に分割することが好ましい。
前記記載の折り畳み工程において、基材折り畳み回数が3回以上であり、基材外表面に粒子接着面がくるように折り畳むことが好ましい。すなわち、基材のほつれをなくすために端部が棒状予備賦形物の内部に折り込まれるためには3回以上折り畳むことが重要であり、また、本発明の棒状予備賦形物の引抜賦形ではFRPの引抜成形のように潤滑剤として機能する液状の樹脂がないため、糸切れを防止するため粒子付着面を外表面にすることが好ましい。
また、該棒状予備賦形物は主強度を発現する繊維は引抜方向と概ね同じ方向に主強度を発現する繊維を含んだ布帛で構成されていることが好ましい。すなわち、引抜方向は引抜賦形時に荷重分担率が大きいため主強度を発現する繊維で構成されていることが好ましいからである。
前記加熱賦形工程では粒子がダイに付着することが想定されるため、前記記載の加熱賦形工程で用いる引抜き用ダイが前記粒子状の樹脂と離型性を有することが好ましい。たとえば、フッ素コーティングを施しり、セラミックス製であることが考えられるがこれに限らない。
また、ある断面形状に棒状に賦形するためには粒子状の樹脂が軟化する必要があり、加熱温度は粒子状の樹脂のTgより10℃以上高く設定されることが好ましい。
前記冷却工程では棒状予備賦形物の断面形状を固定するために、粒子状の樹脂のTgより低い温度で冷却され、同時に圧縮力を受けていることが好ましいが、加熱賦形工程後にすみやかにTg以下なれば圧縮力を受けなくても良い。
以上述べたように、航空機の主翼等の桁材をRTM成形で製造する場合、予め所定形状に賦形されたプリフォームを製造する必要がある。本発明では例えば、I型断面の桁材の上フランジを構成する水平部材とそれを支持する水平、垂直部材との交差点部に出来る楔形の空隙を埋める棒状予備賦形物を提供するものである。本発明では棒状予備賦形物の生産性を向上させるために強化繊維からなる一方向織物基材を用いて引抜賦形をすることが好ましい。本発明の棒状予備賦形物を構成する基材は粒子状の樹脂が表面に接着している。基材端部は繊維のほつれを防止するために棒状予備賦形物の内部になるように折り込む。また、繊維とダイとの擦過を防ぐために外表面に粒子面がくるように折り畳まれる。さらに、含浸性を向上させるために棒状予備賦形物の断面が螺旋形状断面にならないようにすることが肝要である。
実施例1
織物基材としてフィラメント数が24,000本、繊度が1,030テックス、引張強度が5.8GPa、引張弾性率が290GPa、サイジング付着量が0.5重量%、撚数が実質的に零回の炭素繊維を縦糸とし、縦糸補助糸として22.5デシテックスのカップリング剤を付着させたガラス繊維糸に精練加工を施した17デシテックスのナイロン66フィラメント糸を撚数250回/mでカバーリング(被覆)したカバーリング糸、横糸として精錬加工を施した撚数が実質的に零回の17デシテックスのナイロン66フィラメント糸を用い、炭素繊維、補助糸の縦糸密度が各々1.84本/cmで、横糸密度が3本/cmの炭素繊維目付が190g/m、炭素繊維密度が1.8g/mの一方向織物基材を用いた。この織物基材の上面にTg=65℃、平均径120ミクロンの粒子27g/mを均一に散布し、200℃の加熱によって織物基材表面に接着させ織物基材を作成した。かかる基材を80mm幅になるようにスリットし、前記80mm幅の基材を用いて引抜き賦形を行った。手順は以下の通りである。紙管に巻かれた基材が基材道を通って基材両端を基材幅方向の中心線と一致するように折り畳まれ、さらに、基材の両端部が棒状予備賦形物の内部になるように折り畳まれた。その後、80±5℃に加熱された長さ60mmの楔形断面(ここでは横13mm、高さ6.5mmからR6.5の扇形を除いた略三角形断面)のダイ内を1mm/secで通過させた。ダイはSS400製で表面にフッ素樹脂で離型処理(ダイフリー:ダイキン工業)を施した。その後、前記ダイと同断面形状のダイで50℃以下になるまで冷却され棒状予備賦形物を得た。
かかる棒状予備賦形物を1m長さに切断し、予め準備していたI型断面のプリフォームの空隙に挿入しI型断面のプリフォームを得た。該プリフォームの棒状予備賦形物を挿入し、蓋を被せた部分に目立つ膨らみも観察できなかった。また、その他の部分に於いてもしわ、うねり等が表面上観察されなかったため良品と判断した。次に該プリフォームを用いて、以下の手順でVARTM成形を行った。I型断面のプリフォームを成形型にセットする過程でK熱電対を成形型、プリフォームに密着させて配置した。その後、型内にバキュームポートとなるチューブを挿入し、該チューブ部以外の部分を袋で密閉した。その後、該成形型全体を60℃の加熱炉内に配置し、該プリフォーム、該成形型が60±5℃内に入ったことを確認した後、60±5℃コントロールされたエポキシ樹脂を該プリフォームに約1時間注入した。その後、速やかに昇温工程を経て130℃で2時間で樹脂を一時硬化させた。
得られた繊維強化プラスチックを断面観察した結果該プリフォーム全体に含浸しており、顕微鏡で見てもボイドは観察されず、構造材として充分使用可能であった。
比較例1
実施例1と同じ一方向織物基材を用いて、織物基材の片端より繊維配向方向に対してほぼ並行に丸めて螺旋断面形状との棒状物を得た。その後、実施例1と同様に加熱された楔形断面のダイ内を1mm/secで通過させたところ、表面にある端部の繊維がダイの入り口で切れて大量に毛羽が発生し、賦形することが困難であった。
比較例2
比較例1と同様にして、織物基材の片端より繊維配向方向に対してほぼ並行に丸めて螺旋断面形状の棒状物を得た。その後、棒状物よりやや長い楔形断面の雌型の金型内に棒状物を配置し、上からCAP(Al製の平板:1100mm×30mm×5mm)を被せて0.1MPa(大気圧)相当の重りをCAP上に乗せ80±5℃で1分間加熱賦形、脱型した。加熱前は前記雌型と雄型の間にクリアランスが観察されたが、加熱後は型が閉じられていた。その後、実施例1と同様手順でVARTM成形を行い、得られた繊維強化プラスチックの断面を顕微鏡で観察したところ螺旋断面形状の中心部に未含浸部が観察された。
比較例3
実施例1と同様の炭素繊維を使用し、ストランド15本(1.84(本/cm)×80mm)、打ち込み角度5°になるようにブレード織りの棒状予備賦形物を製造した。実施例1と同様の手順でVARTM成形を行い、得られた繊維強化プラスチックの断面を顕微鏡で観察したところ、楔形断面の頂点部分に樹脂リッチが観察され、樹脂リッチ部にボイドが観察された。
本発明は、航空機や船舶、自動車部材、または建築部材として用いられる桁材(I型、J型等)のプリフォームにおける楔形の空隙を埋める補強材として用いられるだけでなく、様々な断面形状を有するプリフォームを賦形する際に使用することが出来るが、その応用範囲がそれに限るものではない。
I型ストリンガプリフォームの上部概略断面図である。 本発明に用いる織物基材の一例を示す概略図である。 本発明の棒状予備賦形物の折り畳み状態の一例を示す概略図である。 本発明の引き抜き賦形製造方法の一例を示す概略図である。 基材端部より丸める方法を例示する概略図である。 連続強化繊維束を引き揃える方法を例示する概略図である。 基材に接着した粒子状の樹脂量とCAIと圧縮強度の比の関係と、基材に接着した粒子状の樹脂量と通気量(基材の含浸性の指標となる)の関係を示すグラフである。
符号の説明
11:水平部材
12:水平部材の支持部材
13:楔形の空隙
21:基材端部より丸める方法
22:3回以上折り畳む方法
23:連続強化繊維束を引き揃える方法
24:3回以上折り畳んだ断面
25:螺旋形状断面
26:隙間
27:連続強化繊維束
28:一体化
31:折り畳み工程
32:加熱賦形工程
33:冷却工程
34:スリッター工程
41:一方向織物基材
42:強化繊維
43:細い横糸
44:粒子
45:縦糸方向補助糸

Claims (15)

  1. プリフォームのジョイント部に形成される空隙等に補強材として充填される棒状予備賦形物であって、該棒状予備賦形物は強化繊維からなる織物基材で構成され、該基材が折り畳まれていることを特徴とする棒状予備賦形物。
  2. 前記織物基材の端部が、棒状予備賦形物の内部になるように折り込まれていることを特徴とする請求項1に記載の棒状予備賦形物。
  3. 前記織物基材が、一方向織物基材であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の棒状予備賦形物。
  4. 前記ジョイント部に形成される空隙の延在方向と前記一方向織物基材の経糸方向とが一致し、かつ該一方向織物基材の緯糸方向に3回以上折り畳まれた断面形状を有することを特徴とする請求項3に記載の棒状予備賦形物。
  5. 前記棒状予備賦形物の繊維体積含有率Vpfが30%〜70%の範囲にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の棒状予備賦形物。
  6. 前記織物基材の少なくとも片面に接着性のある材料が接着してなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の棒状予備賦形物。
  7. 前記接着性のある材料が粒子状の樹脂であることを特徴とする請求項6に記載の棒状予備賦形物。
  8. 前記接着性のある材料が織物基材の片側表面にのみ接着してなり、前記棒状予備賦形物の外表面に該材料が接着された面がくることを特徴とする請求項6または7のいずれかに記載の棒状予備賦形物。
  9. 前記接着性のある材料の重量が織物基材を構成する強化繊維の100重量部に対して1〜20重量部の範囲にあることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の棒状予備賦形物。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載される棒状予備賦形物であって、プリフォームのジョイント部に形成される空隙に補強材として充填されることを特徴とする空隙部充填用棒状予備賦形物。
  11. 前記プリフォームがストリンガを形成するものであることを特徴とする請求項10に記載の空隙部充填用棒状予備賦形物。
  12. ジョイント部等に請求項1〜9のいずれかに記載の棒状予備賦形物を配置したことを特徴とするプリフォーム。
  13. ジョイント部等に請求項1〜9のいずれかに記載の棒状予備賦形物を有することを特徴とする成形品。
  14. 強化繊維からなる織物基材で構成される棒状予備賦形物の製造方法であって、製造工程が少なくとも下記[1]〜[3]の3工程を有することを特徴とする棒状予備賦形物の製造方法。
    [1]織物基材の折り畳み工程
    [2]織物基材の加熱賦形工程
    [3]織物基材の冷却工程
  15. 織物基材として少なくとも片面に接着性のある材料が接着したものを用い、前記の加熱賦形工程では引抜賦形用のダイを用い、該ダイが前記接着性のある材料と離型性を有することを特徴とする請求項14に記載の棒状予備賦形物の製造方法。
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