JP2006104041A - 多孔質炭素の製造方法 - Google Patents

多孔質炭素の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 新規な炭素材料であるフラーレン類を原料とする多孔質炭素の製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明法は、フラーレン類を加熱した後、得られた被加熱物を薬品賦活することを特徴とする。

Description

本発明は、多孔質炭素の製造方法に関するものであり、より詳しくは、フラーレン類を原料として多孔質炭素を製造する方法に関するものである。
多孔質炭素材料は、吸着作用、触媒作用等、様々な用途に用いられている。また、大きな比表面積と高い電気伝導性を有し、かつ、電気化学的に安定な材料であることに着目して、電気二重層キャパシタや、二次電池などのエレクトロニクス分野への応用も進められている。
一般に、炭素の多孔質化は、水蒸気あるいは炭酸ガスの存在下で加熱するガス賦活処理により行われているが、近年では、ガス賦活処理とは異なった細孔分布が発達することから、アルカリ金属化合物(例えば、KOHなど)などの存在下で加熱する薬品賦活処理も実施されるようになってきている。
このような多孔質炭素の製造方法としては、例えば、特許文献1には、石炭などの炭素質原料を水蒸気賦活した後、さらにアルカリ賦活する、あるいは炭素質原料を炭化した後、酸化処理し、さらにアルカリ賦活することで、メソポア領域(細孔直径20Å以上)の比表面積を大きくした活性炭の製造方法が開示されている。
また、特許文献2には、電気二重層キャパシタに好適な活性炭の製造方法が開示されている。この特許文献2では、アルカリ賦活法において、賦活条件、例えば、賦活処理時の温度、重量比、賦活時間などを調整して、特定領域の細孔径を有する細孔容積分布を制御する方法が提案されている。
特開平8−119614号公報 特開2001−118753号公報
ところで、新しい炭素材料であるフラーレン類は、その特殊な構造に由来して特異な物理的性質を示すことから、様々な分野で用途開発の研究が展開されている。また、このようなフラーレン類を多孔質化すれば、フラーレン類の性質をも兼ね備えた多孔質体が得られると考えられ、フラーレン類同様、フラーレン類の多孔質体についても新たな用途展開が期待される。
すでにフラーレン類をガス賦活処理して多孔質化することは検討されているが、ガス賦活処理とは異なった細孔分布が発達すると思われるアルカリ金属化合物などを使用する薬品賦活処理を行っても、フラーレン類は賦活され難いといった問題があった。
本発明は、上述の状況下なされたものであって、新規な炭素材料であるフラーレン類を薬品賦活処理により多孔質化する、多孔質炭素の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決し得た本発明の多孔質炭素の製造方法とは、フラーレン類(以下、単に「フラーレン」という場合がある)を加熱した後、得られた被加熱物を薬品賦活するところに要旨を有するものである。本発明者らによれば、フラーレン類は、単に薬品賦活処理を施すだけでは十分に賦活されず、予め加熱してから薬品賦活処理を施すことで初めて比表面積の増大などの賦活効果が得られることを見出した。このように、フラーレン類を薬品賦活するに当たって、予め加熱処理を施しておくことで、賦活効果が有効に得られるようになる理由は、次のように考えられる。
通常、フラーレン類は凝集体として存在しているが、この凝集体を加熱していくと、凝集力の弱い部分に存在するフラーレンは昇華し、凝集体にはフラーレン存在部分とフラーレン非存在部分とが共存するようになる。この凝集体をさらに加熱していくと、熱による刺激で、隣接するフラーレンの炭素原子間で組換えが起こり、フラーレン同士が融合して新たな結合を形成する。また、このとき、昇華により生じたフラーレン非存在部分は孔として固定される。次いで、加熱処理が施された被加熱物(フラーレン凝集体)は、薬品賦活処理に供されるが、この際、前記加熱処理により生じた孔(フラーレン非存在部)の存在により、フラーレン凝集体の表面のみならず、凝集体内部にまで賦活の効果が及ぶため、フラーレン類を単に薬品賦活処理した場合に比べて、比表面積の増大など効果的な多孔質化が進行するものと考えられる。
前記加熱処理では、フラーレン類を600〜1500℃に加熱するのが好ましい。
前記フラーレン類を酸化した後加熱し、次いで得られた被加熱物を薬品賦活することも推奨される。フラーレン類の加熱処理に先立って、酸化処理を施すことで、フラーレン類の表面に官能基が導入され、一層容易に賦活できるようになるからである。また、フラーレン類に加熱処理を施し、次いで酸化処理を施して得られたものを薬品賦活することも好ましい形態の一つである。なお、前記酸化処理は、酸化性ガス雰囲気下、フラーレン類を常圧下で100〜400℃に加熱して行うのが好ましい。
前記薬品賦活処理は、前記被加熱物とアルカリ金属化合物とを混合して、加熱処理することにより行うのが好ましい。アルカリ金属化合物は、炭素質物質を賦活するのに好適であり、フラーレン類の被加熱物でも同様の効果が得られるからである。前記アルカリ金属化合物としては、水酸化カリウムが好適である。
さらに、酸および水で、前記賦活処理によって得られた多孔質炭素を洗浄することも好ましい態様である。
前記フラーレン類は、C60、C70のいずれかを含むものであるのが好ましい。
本発明の製造方法によれば、薬品賦活処理を採用する場合であっても、フラーレン類を原料とする多孔質炭素の比表面積を飛躍的に増大させることができる。
本発明の製造方法とは、フラーレン類を加熱し、得られた被加熱物を薬品賦活するところに要旨を有するものである。
まず、本発明に係る多孔質炭素の原料として用いるフラーレン類について説明する。本発明に係る多孔質炭素の原料として使用するフラーレン類とは、5員環と6員環のネットワークで閉じた中空殻状の炭素分子を含有するものであれば特に限定されるものではない。前記フラーレン類としては、C20,C36,C60,C70,C76,C78,C80,C82,C84,C86,C88,C90,C92,C94,C96,C180,C240,C320,C540などが挙げられる。これらの中でもC60、C70のいずれかを含有するものであるのが好ましい。もちろん、これらのフラーレン類は混合物として用いてもよく、また、単独で使用しても良い。
通常フラーレン類は有機溶媒に可溶な成分であるが、本発明におけるフラーレン類は、上述のフラーレン類と、フラーレン製造時に生成した有機溶媒に不溶な成分との混合物であってもよい。尚、ここでいう有機溶媒とは、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、塩素系炭化水素などが挙げられる。工業的観点からは、常温常圧で液体であり、常圧での沸点が80〜300℃、好ましくは120〜250℃の有機溶媒が好ましい。かかる有機溶媒の具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、1−メチルナフタレン、1,2,3,5−テトラメチルベンゼン、1,2,4−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン、テトラリンなどの芳香族炭化水素が挙げられる。これらの中でも、1,2,4−トリメチルベンゼンが好適である。
上記フラーレン類は、レーザー蒸着法、アーク放電法、抵抗加熱法、燃焼法、ナフタレン熱分解法など従来公知の製法により得られたフラーレン類を特に限定なく使用することができる。
本発明の多孔質炭素の製造方法においては、まず、上記フラーレン類を加熱する。先に述べたように、予めフラーレン類に加熱処理を施しておくことで、フラーレン凝集体の多孔質化を促進し、凝集体内部にまで賦活処理による効果を及ぼすことができるからである。上記加熱処理は、常圧にて600℃以上、1500℃以下で加熱することにより行うのが好ましい。より好ましくは常圧にて850℃以上、1400℃以下である。加熱温度が上記上限を超える場合には、凝集体を構成するフラーレン類の昇華量が増加し、得られる被加熱物が脆くなったり、あるいは、微小化するからである。一方、上記下限に満たない場合には、凝集体からのフラーレン昇華量が少なくなって、凝集体に孔(フラーレン非存在部)が十分に形成されないため、凝集体内部にまで賦活効果を及ぼすことが困難となる傾向があるからである。
上記フラーレン類の加熱処理は、不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましく、前記不活性ガスとしては、例えば、アルゴン、窒素、ヘリウムなどを使用することができる。
次いで、得られた被加熱物(加熱処理が施されたフラーレン類)を薬品賦活する。なお、本発明における「賦活」とは、前記被加熱物を多孔質化するための処理であって、前記被加熱物の比表面積、あるいは、細孔容積の少なくとも一方を増大させる処理を意味するものである。
前記薬品賦活処理は、上記加熱処理によって得られた被加熱物を、アルカリ金属化合物で賦活する方法であり、前記被加熱物とアルカリ金属化合物とを混合して熱処理することにより行うことができる。前記アルカリ金属化合物としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物;炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸塩;硫酸カリウム、硫酸ナトリウムなどのアルカリ金属の硫酸塩などや、その水溶液や水和物を挙げることができる。前記アルカリ金属化合物として好ましいのは、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水和物や濃厚な水溶液である。前記被加熱物に対するアルカリ金属化合物の使用量は、特に限定されないが、例えば、アルカリ金属化合物として水酸化カリウムを用いる場合は、無水基準で、水酸化カリウム/被加熱物(質量比)=0.3以上、10以下であることが好ましい。本発明では、アルカリ金属化合物/被加熱物の質量比をさらに低くすることができ、例えば、アルカリ金属化合物として水酸化カリウムを用いる場合には、水酸化カリウム/被加熱物の質量比を、無水基準で6以下、より好ましくは5以下とすることができる。
前記薬品賦活する際の熱処理は特に限定されるものではないが、例えば、常圧で500℃以上、900℃以下で行うことができる。また、薬品賦活処理を、アルゴン、窒素などの不活性ガス雰囲気下で行うことも好ましい態様である。
本発明の多孔質炭素の製造方法では、上記薬品賦活処理に先立って、酸化処理を施しておくことも好ましい態様である。酸化処理を施すことによって、フラーレン類あるいは被加熱物の表面に官能基を導入することができ、その結果、フラーレン類あるいは被加熱物が一層賦活され易くなるからである。酸化処理は、薬品賦活処理を施す前であれば、そのタイミングは特に限定されず、前記加熱処理を行う前にフラーレン類を酸化処理する態様;加熱処理後の被加熱物を酸化処理する態様、のいずれであっても良い。いずれの場合であっても、賦活作用の向上効果が得られるからである。しかし、加熱処理および酸化処理を連続して行う場合には、酸化処理は、フラーレン類の加熱処理前に行うのが好ましい。上述したように、加熱処理は高温で行うため、加熱処理後に酸化処理を行う場合には、後述の酸化処理温度にまで被加熱物を冷却する工程が必要となるからである。また、加熱処理および賦活処理を不活性ガス雰囲気下で行う場合、処理雰囲気の調整など作業性の観点からも、予め、フラーレン類に酸化処理を施した後に、加熱処理を行うことが好ましい。
前記酸化処理は、酸化性ガス雰囲気下で加熱することにより行うのが好ましい。上記酸化性ガスとしては、炭酸ガス、水蒸気、酸素若しくはこれらの混合物、或いは、燃焼排ガスなどを使用することができる。また、酸化処理する際の加熱温度としては、常圧下で好ましくは100℃以上、より好ましくは120℃以上であり、好ましくは常400℃以下、より好ましくは350℃以下である。加熱温度が低すぎる場合には、酸化処理による効果が得られ難く、一方、加熱温度が高すぎる場合には、発火のおそれがあるからである。
本発明では、賦活して得られた多孔質炭素を、さらに、酸および水で洗浄することも好ましい態様である。本発明法では、アルカリ金属水酸化物などで賦活する薬品賦活処理を採用するため、酸および水による洗浄によって、多孔質炭素内に存在する未反応のアルカリ金属化合物(賦活剤)や反応の結果生じたアルカリ金属化合物(例えば、カリウム化合物)などを除去することが好ましい。また、多孔質炭素内に残った酸をさらに水洗して除去することも好ましい態様であり、洗浄をした多孔質炭素を乾燥することにより、多孔質炭素中に含まれる水を除去することも好ましい態様である。
以下、本発明を実施例によってより具体的に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の変更、実施態様は、いずれも本発明の範囲内に含まれる。
〔比表面積の算出方法〕
マイクロメリティックス社製ASAP−2400窒素吸着装置を用いて、多孔質炭素の吸着等温線を測定し、BET法により算出した。
〔実験例1〕
フラーレン(フロンティアカーボン社製、商品名「ナノムミックス」)を、常圧下120℃(空気中)で酸化処理した後、窒素雰囲気下940℃で常圧下で加熱した。得られた被加熱物を、無水基準で[KOH/被加熱物]質量比が4.0となるように水酸化カリウム(岸田化学社製試薬特級、含水率15%)を加えて混合し、窒素雰囲気下で800℃まで加熱して賦活処理を行った後、常温まで放冷した。賦活処理物を温脱イオン水で洗浄した後、ろ過して多孔質炭素を分離し、ここに希塩酸を加えて煮沸、洗浄し、ろ過して多孔質炭素を分離し、さらに脱イオン水を加えて煮沸、洗浄した後、ろ過して多孔質炭素を分離し、乾燥した。得られた多孔質炭素のBET比表面積は1010m2/gであった。
〔実験例2〕
無水基準で[KOH/被加熱物]質量比が2.0となるように賦活処理を行った以外は、上記実験例1と同様にして多孔質炭素を製造した。得られた多孔質炭素のBET比表面積は910m2/gであった。
〔実験例3〕
無水基準で[KOH/被加熱物]質量比を0.5とし、水酸化カリウムと被加熱物の混合物を窒素雰囲気下500℃まで加熱して賦活処理を行った以外は、上記実験例1と同様にして多孔質炭素を製造した。得られた多孔質炭素のBET比表面積は620m2/gであった。
〔実験例4〕
フラーレン(フロンティアカーボン社製、商品名「ナノムミックス」)を窒素雰囲気下、940℃で加熱処理して得られた被加熱物を、無水基準で[KOH/被加熱物]質量比が2.0となるように水酸化カリウム(岸田化学社製試薬特級、含水率15%)を加えて混合し、窒素雰囲気下で800℃まで加熱して賦活処理を行った後、常温まで放冷した。次いで、得られた賦活処理物を上記実験例1と同様にして洗浄、分離した。得られた多孔質炭素のBET比表面積は870m2/gであった。尚、本実験例で得られた多孔質炭素には酸化処理を施していない。
〔実験例5〕
無水基準で[KOH/被加熱物]質量比を0.5とし、窒素雰囲気下、500℃まで加熱して賦活処理を行った以外は、上記実験例4と同様にして多孔質炭素を製造した。本実験例で得られた多孔質炭素のBET比表面積は570m2/gであった。
〔実験例6〕
フラーレン(フロンティアカーボン社製、商品名「ナノムミックス」)を、無水基準で[KOH/フラーレン]質量比を4.0となるように水酸化カリウム(岸田化学社製試薬特級、含水率15%)を加えて混合し、窒素雰囲気下で700℃まで加熱して賦活処理を行った後、常温まで放冷した。次いで、得られた賦活処理物を上記実験例1と同様にして洗浄、分離した。得られた多孔質炭素のBET比表面積は70m2/gであった。尚、本実験例で得られた多孔質炭素には、酸化処理・加熱処理のいずれも施していない。
〔実験例7〕
無水基準で[KOH/フラーレン]質量比が0.5となるようにして賦活処理を行った以外は、上記実験例6と同様にして多孔質炭素を製造した。得られた多孔質炭素のBET比表面積は90m2/gであった。
〔実験例8〕
無水基準で[KOH/フラーレン]質量比が0.5となるようにし、窒素雰囲気下600℃まで加熱して賦活処理を行った以外は、上記実験例6と同様にして多孔質炭素を製造した。得られた多孔質炭素のBET比表面積は60m2/gであった。
〔実験例9〕
無水基準で[KOH/フラーレン]質量比が0.5とし、窒素雰囲気下500℃まで加熱して賦活処理を行った以外は、上記実験例6と同様にして多孔質炭素を製造した。得られた多孔質炭素のBET比表面積は80m2/gであった。
上記実験例1〜9における処理条件(酸化処理、加熱処理、薬品賦活処理)、および得られた多孔質炭素のBET比表面積の測定結果を表1に示す。
〔参考例〕
水蒸気賦活処理が施されたフラーレン(フロンティアカーボン社製)のBET比表面積を測定した。結果を表1に示す。
なお、表1中、[KOH/C]は、実験例1〜5では[KOH/被加熱物]の質量比を、実験例6〜9では[KOH/フラーレン]の質量比を示す。
Figure 2006104041
表1から明らかなように、フラーレンに加熱処理および酸化処理を施すことなく、直接薬品賦活処理を行った実験例6〜9の多孔質炭素は、いずれもBET比表面積が100m2/g以下であるのに対して、本発明の製造方法により得られた多孔質炭素(実験例1〜5)は、BET比表面積が500m2/g以上であり、薬品賦活処理に先立って、加熱処理(および酸化処理)を施しておくことで、BET比表面積を飛躍的に増大させ得ることが判る。特に、実験例1の多孔質炭素は、参考例の水蒸気賦活フラーレンと同等のBET比表面積を有していた。
フラーレン類を原料として、本発明法により得られた多孔質炭素材料は、フラーレン類の特性をも兼ね備えていると考えられることから、機能性吸着剤、二次電池、キャパシタ、導電性塗料、水素貯蔵材料、医薬品など様々な用途への使用も期待される。

Claims (9)

  1. フラーレン類を加熱した後、得られた被加熱物を薬品賦活することを特徴とする多孔質炭素の製造方法。
  2. 前記加熱処理は、フラーレン類を600〜1500℃に加熱する請求項1に記載の多孔質炭素の製造方法。
  3. 前記フラーレン類を酸化処理した後加熱し、次いで得られた被加熱物を薬品賦活処理する請求項1または2に記載の多孔質炭素の製造方法。
  4. 前記酸化処理は、酸化性ガス雰囲気下、フラーレン類を100〜400℃に加熱する請求項3に記載の多孔質炭素の製造方法。
  5. 前記薬品賦活処理は、前記被加熱物とアルカリ金属化合物とを混合して、加熱処理することにより行う請求項1〜4のいずれかに記載の多孔質炭素の製造方法。
  6. 前記アルカリ金属化合物が、アルカリ金属水酸化物である請求項5に記載の多孔質炭素の製造方法。
  7. 前記アルカリ金属水酸化物が、水酸化カリウムである請求項6に記載の多孔質炭素の製造方法。
  8. 前記賦活処理によって得られた多孔質炭素を、さらに、酸および水で洗浄する請求項1〜7のいずれかに記載の多孔質炭素の製造方法。
  9. 前記フラーレン類は、C60、C70のいずれかを含むものである請求項1〜8のいずれかに記載の多孔質炭素の製造方法。
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