JP2006101581A - 系統連系インバータ - Google Patents
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Abstract
【課題】発電設備を系統に連系するための系統連系インバータにおいて、発電設備の最大電力追従と共に、系統連系インバータの電力変換損失を最小化することで発電電力を有効利用することを目的とする。
【解決手段】太陽電池からの直流発電電力を最適な電圧に昇圧する直流−直流変換手段1と、直流−直流変換手段1により変換した直流電力を交流電力に変換する直流−交流変換手段2と、電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段2を制御する直流電圧最適化手段3を備える構成とすることで、太陽電池からの発電電力を最大限取り出すと共に、直流−直流変換手段1及び直流−交流変換手段2の電力変換損失を最小化することができる効果が得られる。
【選択図】図1
【解決手段】太陽電池からの直流発電電力を最適な電圧に昇圧する直流−直流変換手段1と、直流−直流変換手段1により変換した直流電力を交流電力に変換する直流−交流変換手段2と、電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段2を制御する直流電圧最適化手段3を備える構成とすることで、太陽電池からの発電電力を最大限取り出すと共に、直流−直流変換手段1及び直流−交流変換手段2の電力変換損失を最小化することができる効果が得られる。
【選択図】図1
Description
本発明は、インバータ技術を利用した系統連系インバータに関する。
近年、一般家庭の負荷の増加による化石燃料の枯渇、地球温暖化問題などが生じており、太陽光発電システムや節電装置、あるいは系統電圧の安定化装置などによる、クリーンエネルギーの利用や省エネルギー装置が求められている。
従来、この種の系統連系インバータは、発電装置の発電電力を系統側に連系する系統連系電力変換装置として、直流電源の電圧変動を検知し、検知した電圧変動量により直流電源の最大電力点で動作させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、その系統連系インバータについて図13を参照しながら説明する。
図13に示すように、直流電源11の電圧は入力コンデンサ12で平滑された後、昇圧コンバータ13で系統電圧より高い電圧に昇圧される。昇圧コンバータ13の出力は中間コンデンサ14で平滑され、インバータ15に入力される。インバータ15は昇圧コンバータ13の出力を交流電力に変換し、系統16に同期した交流電流を注入する。また、系統16の1/2周期内における直流電源11の電圧変動は入力電圧変動検知手段18で検出され、制御回路17に出力される。制御回路17は直流電源11から引き出す電力が最大となるように昇圧コンバータ13とインバータ15を構成するスイッチング素子のオン時間を決定している。
特開2004−135409号公報
このような従来の系統連系インバータでは、直流電源例えば太陽電池からの発電電力が特に少ない場合などは、発電電力の最大電力追従のための最適制御となるため、系統連系インバータにおける電力損失比率が大きくなり、発電電力の有効利用率が下がるという課題があり、発電電力を最大とするのみでなく、系統連系インバータの内部損失を最小とすることが要求されている。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの内部損失の最小化を両立することができる系統連系インバータを提供することを目的としている。
本発明の系統連系インバータは上記目的を達成するために、太陽電池などの直流発電手段により発電した直流電力を最適な電圧に昇圧する直流−直流変換手段と、前記直流−直流変換手段により変換した直流電力を交流電力に変換する直流−交流変換手段と、電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段を制御する直流電圧最適化手段を備える構成としたものである。
この手段により、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの内部損失の最小化を両立することができる系統連系インバータが得られる。
また、直流電圧最適化手段は、直流−直流変換手段の電力変換損失を最小化するように制御する構成としたものである。
この手段により、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−直流変換手段の損失の最小化を両立することができる系統連系インバータが得られる。
さらに、直流電圧最適化手段は、直流−交流変換手段の電力変換損失を最小化するように制御する構成としたものである。
この手段により、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−交流変換手段の損失の最小化を両立することができる系統連系インバータが得られる。
また、直流電圧最適化手段は、直流−直流変換手段と直流−交流変換手段の電力変換損失の総和を最小化するように制御する構成としたものである。
この手段により、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−直流変換手段及び直流−交流変換手段の損失の最小化を両立することができる系統連系インバータが得られる。
さらに、直流電圧最適化手段は、太陽電池などの直流発電手段の発電電力に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成としたものである。
この手段により、太陽電池の発電電圧を昇圧する直流−直流変換手段の変換効率を向上、すなわち電力変換損失の最小化と太陽電池の発電電力の有効利用率の向上を両立することができる系統連系インバータが得られる。
また、直流電圧最適化手段は、太陽電池などの直流発電手段の発電電圧に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成としたものである。
この手段により、太陽電池の発電電力を最大とする最適電圧に制御すると共に、直流−交流変換手段の入力電圧を最適に制御することができ、直流−交流変換手段の電力損失の最小化すなわち系統連系インバータの内部損失の最小化を両立することができる系統連系インバータが得られる。
さらに、直流電圧最適化手段は、太陽電池などの直流発電手段の発電電流に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成としたものである。
この手段により、太陽電池の発電電流による配線インピーダンスの損失を低減するように制御することができ、系統連系インバータの内部損失の最小化、及び太陽電池の最大電力追従制御を同時に行なうことで有効利用率を向上させることができる系統連系インバータが得られる。
また、直流電圧最適化手段は、連系する系統の電圧に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成としたものである。
この手段により、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−交流変換手段の変換効率向上すなわち系統連系インバータの内部損失の最小化を両立することができる系統連系インバータが得られる。
さらに、直流電圧最適化手段は、直流−交流変換手段の出力電流指令値に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成としたものである。
この手段により、直流−交流変換手段の出力電流の目標値から、入力電圧を最適に制御することができ、系統連系インバータの内部損失の最小化と太陽電池の発電電力の有効利用率の向上を両立することができる系統連系インバータが得られる。
また、直流電圧最適化手段は、直流−交流変換手段の入力電流に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成としたものである。
この手段により、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−直流変換手段と直流−交流変換手段の損失の最小化を両立することができる系統連系インバータが得られる。
さらに、直流電圧最適化手段は、直流−交流変換手段の入力電力に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成としたものである。
この手段により、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と直流−交流変換手段の損失の最小化を両立することができる系統連系インバータが得られる。
また、直流電圧最適化手段は、連系する系統の電圧あるいは直流−交流変換手段の出力電流指令値あるいは直流−交流変換手段の入力電流あるいは直流−交流変換手段の入力電力の少なくとも何れか一つ以上と太陽電池などの直流発電手段の発電電力あるいは太陽電池などの直流発電手段の発電電圧あるいは太陽電池などの直流発電手段の発電電流の少なくとも何れか一つ以上に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成としたものである。
この手段により、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−直流変換手段及び直流−交流変換手段の損失の最小化を両立することができる系統連系インバータが得られる。
さらに、直流−交流変換手段は、系統の電圧が所定電圧の範囲である場合、直流入力電圧が過不足とならないように定電圧に制御するように動作する構成としたものである。
この手段により、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−交流変換手段を単純な直流側の定電圧制御のみで制御できると共に、内部損失の最小化を両立することができる系統連系インバータが得られる。
また、直流−交流変換手段は、系統の電圧が所定電圧の範囲を超えた場合、交流出力電力が過不足とならないように定電力に制御する構成としたものである。
この手段により、太陽電池の発電電力が過剰となった場合、系統連系インバータの内部損失の最小化させると共に、装置の内部発熱を低減、すなわち装置の長寿命化を図ることができる系統連系インバータが得られる。
さらに、直流−交流変換手段は、系統の電圧が所定電圧の範囲を超えた場合、交流出力電流が過不足とならないように定電流に制御する構成としたものである。
この手段により、太陽電池の発電電力が過剰となった場合、系統連系インバータの内部損失の最小化させると共に、装置の内部発熱を低減、すなわち装置の長寿命化を図ることができる系統連系インバータが得られる。
また、直流電圧最適化手段は、太陽電池などの直流発電手段の最大電力追従制御による発電電力の取り出し時の損失と電力変換による損失とを比較し、低損失の制御を優先して直流−直流変換手段の指令電流あるいは直流−交流変換手段の指令電流少なくとも何れか一方を制御する構成としたものである。
この手段により、系統連系インバータで内部損失となる太陽電池の発電電力の過剰な入力を抑えることができると共に、系統側に変換損失を加味した最大出力を行なうことが出来る系統連系インバータが得られる。
本発明によれば、太陽電池などの直流発電手段により発電した直流電力を最適な電圧に昇圧する直流−直流変換手段と、前記直流−直流変換手段により変換した直流電力を交流電力に変換する直流−交流変換手段と、電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段を制御する直流電圧最適化手段を備える構成とすることで、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの内部損失の最小化を両立することができるという効果のある系統連系インバータを提供できる。
また、直流電圧最適化手段は、直流−直流変換手段の電力変換損失を最小化するように制御する構成とすることで、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−直流変換手段の損失の最小化を両立することができるという効果のある系統連系インバータを提供できる。
さらに、直流電圧最適化手段は、直流−交流変換手段の電力変換損失を最小化するように制御する構成とすることで、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−交流変換手段の損失の最小化を両立することができるという効果のある系統連系インバータを提供できる。
また、直流電圧最適化手段は、直流−直流変換手段と直流−交流変換手段の電力変換損失の総和を最小化するように制御する構成とすることで、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−直流変換手段及び直流−交流変換手段の損失の最小化を両立することができるという効果のある系統連系インバータを提供できる。
さらに、直流電圧最適化手段は、太陽電池などの直流発電手段の発電電力に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成とすることで、太陽電池の発電電圧を昇圧する直流−直流変換手段の変換効率を向上、すなわち電力変換損失の最小化と太陽電池の発電電力の有効利用率の向上を両立することができるという効果のある系統連系インバータを提供できる。
また、直流電圧最適化手段は、太陽電池などの直流発電手段の発電電圧に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成とすることで、太陽電池の発電電力を最大とする最適電圧に制御すると共に、直流−交流変換手段の入力電圧を最適に制御することができ、直流−交流変換手段の電力損失の最小化すなわち系統連系インバータの内部損失の最小化を両立することができるという効果のある系統連系インバータを提供できる。
さらに、直流電圧最適化手段は、太陽電池などの直流発電手段の発電電流に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成とすることで、太陽電池の発電電流による配線インピーダンスの損失を低減するように制御することができ、系統連系インバータの内部損失の最小化、及び太陽電池の最大電力追従制御を同時に行なうことで有効利用率を向上させることができるという効果のある系統連系インバータを提供できる。
また、直流電圧最適化手段は、連系する系統の電圧に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成とすることで、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−交流変換手段の変換効率向上すなわち系統連系インバータの内部損失の最小化を両立することができるという効果のある系統連系インバータを提供できる。
さらに、直流電圧最適化手段は、直流−交流変換手段の出力電流指令値に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成とすることで、直流−交流変換手段の出力電流の目標値から、入力電圧を最適に制御することができ、系統連系インバータの内部損失の最小化と太陽電池の発電電力の有効利用率の向上を両立することができるという効果のある系統連系インバータを提供できる。
また、直流電圧最適化手段は、直流−交流変換手段の入力電流に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成とすることで、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−直流変換手段と直流−交流変換手段の損失の最小化を両立することができるという効果のある系統連系インバータを提供できる。
さらに、直流電圧最適化手段は、直流−交流変換手段の入力電力に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成とすることで、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と直流−交流変換手段の損失の最小化を両立することができるという効果のある系統連系インバータを提供できる。
また、直流電圧最適化手段は、連系する系統の電圧あるいは直流−交流変換手段の出力電流指令値あるいは直流−交流変換手段の入力電流あるいは直流−交流変換手段の入力電力の少なくとも何れか一つ以上と太陽電池などの直流発電手段の発電電力あるいは太陽電池などの直流発電手段の発電電圧あるいは太陽電池などの直流発電手段の発電電流の少なくとも何れか一つ以上に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成とすることで、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−直流変換手段及び直流−交流変換手段の損失の最小化を両立することができるという効果のある系統連系インバータを提供できる。
さらに、直流−交流変換手段は、系統の電圧が所定電圧の範囲である場合、直流入力電圧が過不足とならないように定電圧に制御するように動作する構成とすることで、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−交流変換手段を単純な直流側の定電圧制御のみで制御できると共に、内部損失の最小化を両立することができるという効果のある系統連系インバータを提供できる。
また、直流−交流変換手段は、系統の電圧が所定電圧の範囲を超えた場合、交流出力電力が過不足とならないように定電力に制御する構成とすることで、太陽電池の発電電力が過剰となった場合、系統連系インバータの内部損失の最小化させると共に、装置の内部発熱を低減、すなわち装置の長寿命化を図ることができるという効果のある系統連系インバータを提供できる。
さらに、直流−交流変換手段は、系統の電圧が所定電圧の範囲を超えた場合、交流出力電流が過不足とならないように定電流に制御する構成とすることで、太陽電池の発電電力が過剰となった場合、系統連系インバータの内部損失の最小化させると共に、装置の内部発熱を低減、すなわち装置の長寿命化を図ることができるという効果のある系統連系インバータを提供できる。
また、直流電圧最適化手段は、太陽電池などの直流発電手段の最大電力追従制御による発電電力の取り出し時の損失と電力変換による損失とを比較し、低損失の制御を優先して直流−直流変換手段の指令電流あるいは直流−交流変換手段の指令電流少なくとも何れか一方を制御する構成とすることで、系統連系インバータで内部損失となる太陽電池の発電電力の過剰な入力を抑えることができると共に、系統側に変換損失を加味した最大出力を行なうことができるという効果のある系統連系インバータを提供できる。
本発明の請求項1記載の発明は、太陽電池などの直流発電手段により発電した直流電力を最適な電圧に昇圧する直流−直流変換手段と、前記直流−直流変換手段により変換した直流電力を交流電力に変換する直流−交流変換手段と、電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段を制御する直流電圧最適化手段を備える構成としたものであり、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの内部損失の最小化を両立することができるという作用を有する。
また、直流電圧最適化手段は、直流−直流変換手段の電力変換損失を最小化するように制御する構成としたものであり、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−直流変換手段の損失の最小化を両立することができるという作用を有する。
さらに、直流電圧最適化手段は、直流−交流変換手段の電力変換損失を最小化するように制御する構成としたものであり、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−交流変換手段の損失の最小化を両立することができるという作用を有する。
また、直流電圧最適化手段は、直流−直流変換手段と直流−交流変換手段の電力変換損失の総和を最小化するように制御する構成としたものであり、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−直流変換手段及び直流−交流変換手段の損失の最小化を両立することができるという作用を有する。
さらに、直流電圧最適化手段は、太陽電池などの直流発電手段の発電電力に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成としたものであり、太陽電池の発電電圧を昇圧する直流−直流変換手段の変換効率を向上、すなわち電力変換損失の最小化と太陽電池の発電電力の有効利用率の向上を両立することができるという作用を有する。
また、直流電圧最適化手段は、太陽電池などの直流発電手段の発電電圧に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成としたものであり、太陽電池の発電電力を最大とする最適電圧に制御すると共に、直流−交流変換手段の入力電圧を最適に制御することができ、直流−交流変換手段の電力損失の最小化すなわち系統連系インバータの内部損失の最小化を両立することができるという作用を有する。
さらに、直流電圧最適化手段は、太陽電池などの直流発電手段の発電電流に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成としたものであり、太陽電池の発電電流による配線インピーダンスの損失を低減するように制御することができ、系統連系インバータの内部損失の最小化、及び太陽電池の最大電力追従制御を同時に行なうことで有効利用率を向上させることができるという作用を有する。
また、直流電圧最適化手段は、連系する系統の電圧に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成としたものであり、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−交流変換手段の変換効率向上すなわち系統連系インバータの内部損失の最小化を両立することができるという作用を有する。
さらに、直流電圧最適化手段は、直流−交流変換手段の出力電流指令値に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成としたものであり、直流−交流変換手段の出力電流の目標値から、入力電圧を最適に制御することができ、系統連系インバータの内部損失の最小化と太陽電池の発電電力の有効利用率の向上を両立することができるという作用を有する。
また、直流電圧最適化手段は、直流−交流変換手段の入力電流に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成としたものであり、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−直流変換手段と直流−交流変換手段の損失の最小化を両立することができるという作用を有する。
さらに、直流電圧最適化手段は、直流−交流変換手段の入力電力に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成としたものであり、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と直流−交流変換手段の損失の最小化を両立することができるという作用を有する。
また、直流電圧最適化手段は、連系する系統の電圧あるいは直流−交流変換手段の出力電流指令値あるいは直流−交流変換手段の入力電流あるいは直流−交流変換手段の入力電力の少なくとも何れか一つ以上と太陽電池などの直流発電手段の発電電力あるいは太陽電池などの直流発電手段の発電電圧あるいは太陽電池などの直流発電手段の発電電流の少なくとも何れか一つ以上に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更する構成としたものであり、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−直流変換手段及び直流−交流変換手段の損失の最小化を両立することができるという作用を有する。
さらに、直流−交流変換手段は、系統の電圧が所定電圧の範囲である場合、直流入力電圧が過不足とならないように定電圧に制御するように動作する構成としたものであり、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−交流変換手段を単純な直流側の定電圧制御のみで制御できると共に、内部損失の最小化を両立することができるという作用を有する。
また、直流−交流変換手段は、系統の電圧が所定電圧の範囲を超えた場合、交流出力電力が過不足とならないように定電力に制御する構成としたものであり、太陽電池の発電電力が過剰となった場合、系統連系インバータの内部損失の最小化させると共に、装置の内部発熱を低減、すなわち装置の長寿命化を図ることができるという作用を有する。
さらに、直流−交流変換手段は、系統の電圧が所定電圧の範囲を超えた場合、交流出力電流が過不足とならないように定電流に制御する構成としたものであり、太陽電池の発電電力が過剰となった場合、系統連系インバータの内部損失の最小化させると共に、装置の内部発熱を低減、すなわち装置の長寿命化を図ることができるという作用を有する。
また、直流電圧最適化手段は、太陽電池などの直流発電手段の最大電力追従制御による発電電力の取り出し時の損失と電力変換による損失とを比較し、低損失の制御を優先して直流−直流変換手段の指令電流あるいは直流−交流変換手段の指令電流少なくとも何れか一方を制御する構成としたものであり、系統連系インバータで内部損失となる太陽電池の発電電力の過剰な入力を抑えることができると共に、系統側に変換損失を加味した最大出力を行なうことができるという作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1における系統連系インバータの構成図を示す。
図1は、本実施の形態1における系統連系インバータの構成図を示す。
図に示すように、系統連系インバータは、直流発電手段である太陽電池からの直流発電電力を最適な電圧に昇圧する直流−直流変換手段1と、直流−直流変換手段1により変換した直流電力を交流電力に変換する直流−交流変換手段2と、電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段2を制御する直流電圧最適化手段3を備えている。直流−直流変換手段1の構成は、直流リアクトル1aと、直流電力をスイッチングするスイッチング素子1bと、逆流防止のためのダイオード1cと、平滑用コンデンサ1dを備えている。直流−直流変換手段1は、スイッチング素子1bにより直流電力をスイッチングし、スイッチング素子1bがオン期間の時に直流リアクトル1aに充電し、オフ期間に逆流防止のためのダイオード1cを通して平滑用コンデンサ1dに電流が流れることになる。この時、直流リアクトル1aの両端電圧と太陽電池の電圧が直列に接続されているため、スイッチング素子1bの両端電圧は太陽電池の電圧に対して昇圧されることとなる。この時のスイッチング素子1bのオンあるいはオフ周期を制御することにより、昇圧比率を最適に制御することができる。なお、直流発電手段としては、太陽電池の他、風力発電、燃料発電等がある。
次に直流−交流変換手段2は、スイッチング素子2aから2dと、逆並列したダイオード2eから2hと出力フィルタ2iを備えている。直流−交流変換手段2は、スイッチング素子2aから2dをスイッチング素子2a及び2dの組合せ、あるいはスイッチング素子2b及び2cの組合せにてスイッチングし、出力フィルタ2iを通して系統電圧に同期した正弦波電流を出力することとなる。
次に、直流電圧最適化手段3の制御フローチャートについて図2を参照しながら説明する。図に示すように、直流電圧最適化手段3は、直流−直流変換手段1の電力変換損失を演算する。演算方法は(数1)に示すように、スイッチング素子1bの静損失とスイッチング素子1bのオン時、及びオフ時の動損失を演算する。
(数1)の中の静損失において、Ipeakはスイッチングの際の瞬時電流のピーク値を示し、Vceはスイッチング素子1bのオン時のコレクタ〜エミッタ間の電圧を示す。また、(数1)の中の動損失において、Esw(ON)はオン時の損失を示し、Esw(OFF)はオフ時の損失を示し、fswはスイッチング周波数を示す。また、逆流防止のためのダイオード1cの損失において、Vfはダイオード1cの順方向の電圧を示し、Idc_inはダイオード1cに通流する電流を示す。さらに、(数1)の中の直流リアクトル1aの損失において、ILは直流リアクトル1aを通流する電流を示し、VLは直流リアクトル1aの両端電圧を示す。
次に直流電圧最適化手段3は、直流−交流変換手段2の電力変換損失を演算する。演算方法は(数2)に示すように、スイッチング素子2aから2dの静損失とスイッチング素子2aから2dのオン時、及びオフ時の動損失を演算する。
(数2)の中の静損失において、Ipeakはスイッチングの際の瞬時電流のピーク値を示し、Vceはスイッチング素子2aから2dのオン時のコレクタ〜エミッタ間の電圧を示す。また、(数2)の中の動損失において、Esw(ON)はオン時の損失を示し、Esw(OFF)はオフ時の損失を示し、fswはスイッチング周波数を示す。また、逆並列されたダイオード2eから2hの損失において、DVecはダイオード2eから2hの順方向の電圧を示し、dutyはスイッチング素子2aから2dのオン時間をスイッチング周期で除算した値を示す。また、出力フィルタ2iの損失は、一律出力容量PoutのA%として近似している。
また、太陽電池の電圧をVpv、中間直流電圧をVdc、交流電源電圧の瞬時値をVac(t)とすると、相互の関係式は(数3)、(数4)に示すようになる。
ここで、各回路の損失の総和、すなわち装置の電力変換時の全損失は、前記の直流−直流変換手段1及び直流−交流変換手段2の総和であり、(数5)に示すようになる。
この時、(数5)が最小となるVdcは、Vdcについて微分し、各部品により決定される値、及び一時刻前の各値を入力することで演算することができる。ここで演算したVdcを目標値として、実際の中間直流電圧Vdc(t)との偏差を演算し、比例積分制御を行なうことで、直流−交流変換手段2の出力指令電流を演算する。演算した出力指令電流を直流−交流変換手段2に出力することで直流電圧Vdc(t)を指令電圧すなわち目標電圧Vdcに制御できることとなる。
以上のように、本実施の形態1によれば、太陽電池により発電した直流電力を最適な電圧に昇圧する直流−直流変換手段1と、直流−直流変換手段1により変換した直流電力を交流電力に変換する直流−交流変換手段2と、電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段2を制御する直流電圧最適化手段3を備えることで、装置全体の内部損失を最小化することができると共に、直流−直流変換手段1による最大電力追従制御により太陽電池の発電電力の有効利用率の向上を両立することができることとなる。
なお、直流発電手段は太陽電池としたが、燃料電池、風力発電と交流−直流変換手段を組み合わせたものであっても作用効果に差異はない。
(実施の形態2)
図3は、本実施の形態2における直流電圧最適化手段3の制御フローチャートについて示す。
図3は、本実施の形態2における直流電圧最適化手段3の制御フローチャートについて示す。
図に示すように、直流電圧最適化手段3は、一時刻前の太陽電池の発電電力を検出、記憶する。次に、直流電圧最適化手段3は、直流−直流変換手段1の電力変換損失を演算する。演算方法は(数1)に示す通りである。本電力変換損失が最小となる直流電圧Vdcを算出し、Vdcの指令電圧とする。この指令電圧Vdcと実際の中間直流電圧Vdc(t)との偏差を演算し、比例積分制御を行なうことで、直流−直流変換手段1の制御を行なうこととなる。
以上のように、本実施の形態2によれば、直流電圧最適化手段3を、太陽電池などの直流発電手段の発電電力に応じて直流−交流変換手段2の入力電圧を上下変更する構成とすることで、太陽電池の発電電圧を昇圧する直流−直流変換手段1の変換効率を向上、すなわち電力変換損失の最小化と太陽電池の発電電力の有効利用率の向上を両立することができることとなる。
(実施の形態3)
図4は、本実施の形態3における直流電圧最適化手段3の制御フローチャートについて示す。
図4は、本実施の形態3における直流電圧最適化手段3の制御フローチャートについて示す。
図に示すように、直流電圧最適化手段3は、一時刻前の太陽電池の発電電圧を検出、記憶する。次に、直流電圧最適化手段3は、一時刻前の太陽電池の発電電流を検出、記憶する。検出した発電電流から直流−直流変換手段1の電力変換損失を演算する。演算方法は(数1)に示す通りである。本電力変換損失が最小となる直流電圧Vdcを算出し、Vdcの指令電圧とする。この指令電圧Vdcと実際の中間直流電圧Vdc(t)との偏差を演算し、比例積分制御を行なうことで、直流−直流変換手段1の制御を行なうこととなる。
以上のように、本実施の形態3によれば、直流電圧最適化手段3を、太陽電池などの直流発電手段の発電電力に応じて直流−交流変換手段2の入力電圧を上下変更する構成とすることで、太陽電池の発電電圧を昇圧する直流−直流変換手段1の変換効率を向上、すなわち電力変換損失の最小化と太陽電池の発電電力の有効利用率の向上を両立することができることとなる。
(実施の形態4)
図5は、本実施の形態4における直流電圧最適化手段3の制御フローチャートについて示す。
図5は、本実施の形態4における直流電圧最適化手段3の制御フローチャートについて示す。
図に示すように、直流電圧最適化手段3は、連系する系統の電圧を検出する。検出した系統の電圧から直流−交流変換手段2の変換損失を最小とする最適な直流電圧Vdcを演算する。最適な直流電圧Vdcの演算方法は、(数6)に示す通りである。
(数6)により計算したVdcを目標電圧として、実際の中間直流電圧Vdc(t)との偏差を演算し、比例積分制御を行なうことで、直流−直流変換手段1の制御を行なうこととなる。ここで、(数6)のVkは電流出力のための余裕電圧を示す。
以上のように、本実施の形態4によれば、直流電圧最適化手段3を、連系する系統の電圧の高低に応じて直流−交流変換手段2の入力電圧を上下変更する構成とすることで、直流−交流変換手段2の変換効率を向上、すなわち電力変換損失の最小化と太陽電池の発電電力の有効利用率の向上を両立することができることとなる。
(実施の形態5)
図6は、本実施の形態5における直流電圧最適化手段3の制御フローチャートについて示す。
図6は、本実施の形態5における直流電圧最適化手段3の制御フローチャートについて示す。
図に示すように、直流電圧最適化手段3は、一時刻前の連系する系統への出力電流指令値を入力する。次に、一時刻前の太陽電池の発電電力を入力し、入力した太陽電池の発電電力と出力電流指令値により中間直流電圧の目標電圧Vdcを演算する。中間直流電圧の目標電圧Vdcの演算方法は(数7)の通りである。
この目標電圧Vdcと実際の中間直流電圧Vdc(t)との偏差を演算し、比例積分制御を行なうことで、直流−直流変換手段1の制御を行なうこととなる。
以上のように、本実施の形態5によれば、直流電圧最適化手段3を、連系する直流−交流変換手段2の出力電流指令値に応じて中間直流電圧を上下変更する構成とすることで、電力変換損失の最小化と太陽電池の発電電力の有効利用率の向上を両立することができることとなる。
(実施の形態6)
図7は、本実施の形態6における直流電圧最適化手段3の制御フローチャートについて示す。
図7は、本実施の形態6における直流電圧最適化手段3の制御フローチャートについて示す。
図に示すように、直流電圧最適化手段3は、一時刻前の直流−交流変換手段2の入力電流を入力する。次に、入力した入力電流により、直流−直流変換手段1の電力損失は(数1)で演算することができる。さらに、直流−交流変換手段2の電力変換損失を(数2)により演算することができ、直流−直流変換手段1と直流−交流変換手段2の電力損失の総和は、(数1)と(数2)の総和となる。(数1)と(数2)の総和を直流電圧で微分し、電力損失の最小点を演算することで、Vdcの最適動作点を算出することができる。
以上のように、本実施の形態6によれば、直流電圧最適化手段3を、直流−交流変換手段2の入力電流に応じて直流−交流変換手段2の入力電圧を上下変更することができ、電力変換損失の最小化と太陽電池の発電電力の有効利用率の向上を両立することができることとなる。
(実施の形態7)
図8は、本実施の形態7における直流電圧最適化手段3の制御フローチャートについて示す。
図8は、本実施の形態7における直流電圧最適化手段3の制御フローチャートについて示す。
図に示すように、直流電圧最適化手段3は、一時刻前の直流−交流変換手段2の入力電流を入力する。次に、入力した入力電流と一時刻前の直流電圧から入力する直流電力を演算する。演算した直流電力を連系する系統電圧にて除算することで出力指令電流を演算し、さらに直流−交流変換手段2の電力損失を(数2)により演算することができる。直流−直流変換手段1の電力変換損失は、(数1)により演算することができるため、電力変換損失の総和は(数1)、(数2)の総和となる。(数1)と(数2)の総和を直流電圧で微分し、電力損失の最小点を演算することで、Vdcの最適動作点を算出することができる。
以上のように、本実施の形態7によれば、直流電圧最適化手段3を、直流−交流変換手段2の入力電力に応じて直流−交流変換手段2の入力電圧を上下変更することができ、電力変換損失の最小化と太陽電池の発電電力の有効利用率の向上を両立することができることとなる。
(実施の形態8)
図9は、本実施の形態8における直流電圧最適化手段3の制御フローチャートについて示す。
図9は、本実施の形態8における直流電圧最適化手段3の制御フローチャートについて示す。
図に示すように、直流電圧最適化手段3は、一時刻前の連系する系統の電圧を入力する。入力した系統の電圧が所定電圧範囲であるか否かを判定し、所定範囲内でなければ処理を抜ける。所定範囲内であれば、直流−交流変換手段2は中間直流電圧Vdcの一定制御とする。中間直流電圧Vdcの目標電圧は、直流−直流変換手段1の中間直流電圧の目標値より△V低い値とする。目標電圧(Vdc−△V)と実際の中間直流電圧Vdc(t)との偏差を演算し、比例積分制御を行なうことで、直流−交流変換手段2の制御を行なうこととなる。
以上のように、本実施の形態8によれば、系統の電圧が所定電圧の範囲である場合、直流入力電圧を定電圧に制御するように動作する構成とすることで、太陽電池の発電電力の有効利用率の向上と系統連系インバータの直流−交流変換手段を単純な直流側の定電圧制御のみで制御できると共に、内部損失の最小化を両立することができることとなる。
(実施の形態9)
図10は、本実施の形態9における直流電圧最適化手段3の制御フローチャートについて示す。
図10は、本実施の形態9における直流電圧最適化手段3の制御フローチャートについて示す。
図に示すように、直流電圧最適化手段3は、一時刻前の連系する系統の電圧を入力する。入力した系統の電圧が所定電圧範囲であるか否かを判定し、所定範囲内であれば処理を抜ける。所定範囲内でなければ、直流−交流変換手段2は出力電力が定電力となるように制御する。この場合、定電力制御は、直流−交流変換手段2の出力電流目標値を固定し、系統電圧の上限目標値と実際の系統電圧との比例積分制御により演算した出力電流目標値とを比較し、何れか小さい方を出力電流目標値の最終的な値とする。
以上のように、本実施の形態9によれば、系統の電圧が所定電圧の範囲を超えた場合、交流出力電力を定電力に制御する構成とすることで、太陽電池の発電電力が過剰となった場合であっても、電力変換における内部損失の最小化を両立することができることとなる。
(実施の形態10)
図11は、本実施の形態10における直流電圧最適化手段3の制御フローチャートについて示す。
図11は、本実施の形態10における直流電圧最適化手段3の制御フローチャートについて示す。
図に示すように、直流電圧最適化手段3は、一時刻前の連系する系統の電圧を入力する。入力した系統の電圧が所定電圧範囲であるか否かを判定し、所定範囲内であれば処理を抜ける。所定範囲内でなければ、直流−交流変換手段2は出力電流が定電流となるように制御する。この場合、定電流制御は、直流−交流変換手段2の出力電流目標値を固定し、系統電圧の上限目標値と実際の系統電圧との比例積分制御により演算した出力電流目標値とを比較し、何れか小さい方を出力電流目標値の最終的な値とする。
以上のように、本実施の形態10によれば、系統の電圧が所定電圧の範囲を超えた場合、交流出力電力を定電力に制御する構成とすることで、太陽電池の発電電力が過剰となった場合であっても、電力変換における内部損失の最小化を両立することができることとなる。
(実施の形態11)
図12は、本実施の形態11における直流電圧最適化手段3の制御フローチャートについて示す。
図12は、本実施の形態11における直流電圧最適化手段3の制御フローチャートについて示す。
図に示すように、直流電圧最適化手段3は、一時刻前の直流−交流変換手段2の出力電力を入力する。次に一時刻前の発電電力を入力し、発電電力と出力電力の差を演算し、電力変換損失を演算する。次に、太陽電池の特性曲線から電流指令によって変動する取得電力を演算する。ここで、太陽電池の発電電力は秒オーダーでの変動であるため、指令値演算の制御周期では、取得できる発電電力に影響はないと仮定し、一時刻前の特性曲線に応じた発電が得られるものとして近似している。次に演算した取得電力曲線と一時刻前の発電電力との偏差を演算する。さらにその電流指令値の時の電力変換損失を(数1)及び(数2)により演算する。最終的に最大電力追従からの電流値の変更による取り出し損失と、直流−直流変換手段1と直流−交流変換手段2の電力変換損失の総和を加算し、総合損失を演算する。演算した総合損失が、一時刻前の最大電力追従制御すなわち最大電力追従からの電流値の変更による取り出し損失がゼロの時と比較して少なければ、最大電力追従制御を中止して電流スライドを行なう。その時の中間直流電圧目標値Vdcをセットして直流−直流変換手段1と直流−交流変換手段2の制御を行なう。中間直流電圧制御は、一時刻前の中間直流電圧と目標電圧の偏差を演算して比例積分制御を行なうことで実施する。
以上のように、本実施の形態11によれば、太陽電池などの直流発電手段の最大電力追従制御による発電電力の取り出し時の損失と電力変換による損失とを比較し、低損失の制御を優先して制御することとなり、系統連系インバータで内部損失となる太陽電池の発電電力の過剰な入力を抑えることができると共に、系統側に変換損失を加味した最大出力を行なうことができることとなる。
太陽電池や燃料電池を用いた発電手段を、系統に接続する系統連系インバータに対して最大電力追従のみでなく、電力変換装置における変換損失を最小化することができるため、分散型電源、あるいは独立電源の用途にも適用できる。
1 直流−直流変換手段
1a 直流リアクトル
1b スイッチング素子
1c ダイオード
1d 平滑用コンデンサ
2 直流−交流変換手段
2a〜2d スイッチング素子
2e〜2h ダイオード
2i 出力フィルタ
3 直流電圧最適化手段
1a 直流リアクトル
1b スイッチング素子
1c ダイオード
1d 平滑用コンデンサ
2 直流−交流変換手段
2a〜2d スイッチング素子
2e〜2h ダイオード
2i 出力フィルタ
3 直流電圧最適化手段
Claims (16)
- 直流発電手段により発電した直流電力を最適な電圧に昇圧する直流−直流変換手段と、前記直流−直流変換手段により変換した直流電力を交流電力に変換する直流−交流変換手段と、電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段を制御する直流電圧最適化手段を備えたことを特徴とする系統連系インバータ。
- 直流電圧最適化手段は、直流−直流変換手段の電力変換損失を最小化するように制御することを特徴とする請求項1に記載の系統連系インバータ。
- 直流電圧最適化手段は、直流−交流変換手段の電力変換損失を最小化するように制御することを特徴とする請求項1に記載の系統連系インバータ。
- 直流電圧最適化手段は、直流−直流変換手段と直流−交流変換手段の電力変換損失の総和を最小化するように制御することを特徴とする請求項1に記載の系統連系インバータ。
- 直流電圧最適化手段は、太陽電池などの直流発電手段の発電電力に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更することを特徴とする請求項1に記載の系統連系インバータ。
- 直流電圧最適化手段は、太陽電池などの直流発電手段の発電電圧に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更することを特徴とする請求項1に記載の系統連系インバータ。
- 直流電圧最適化手段は、太陽電池などの直流発電手段の発電電流に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更することを特徴とする請求項1に記載の系統連系インバータ。
- 直流電圧最適化手段は、連系する系統の電圧に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更することを特徴とする請求項1に記載の系統連系インバータ。
- 直流電圧最適化手段は、直流−交流変換手段の出力電流指令値に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更することを特徴とする請求項1に記載の系統連系インバータ。
- 直流電圧最適化手段は、直流−交流変換手段の入力電流に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更することを特徴とする請求項1に記載の系統連系インバータ。
- 直流電圧最適化手段は、直流−交流変換手段の入力電力に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更することを特徴とする請求項1に記載の系統連系インバータ。
- 直流電圧最適化手段は、連系する系統の電圧あるいは直流−交流変換手段の出力電流指令値あるいは直流−交流変換手段の入力電流あるいは直流−交流変換手段の入力電力の少なくとも何れか一つ以上と太陽電池などの直流発電手段の発電電力あるいは太陽電池などの直流発電手段の発電電圧あるいは太陽電池などの直流発電手段の発電電流の少なくとも何れか一つ以上に応じて電力変換損失を最小化するように直流−交流変換手段の入力電圧を上下変更することを特徴とする請求項1に記載の系統連系インバータ。
- 直流−交流変換手段は、系統の電圧が所定電圧の範囲である場合、直流入力電圧が過不足とならないように定電圧に制御するように動作することを特徴とする請求項1に記載の系統連系インバータ。
- 直流−交流変換手段は、系統の電圧が所定電圧の範囲を超えた場合、交流出力電力が過不足とならないように定電力に制御するように動作することを特徴とする請求項1に記載の系統連系インバータ。
- 直流−交流変換手段は、系統の電圧が所定電圧の範囲を超えた場合、交流出力電流が過不足とならないように定電流に制御するように動作することを特徴とする請求項1に記載の系統連系インバータ。
- 直流電圧最適化手段は、太陽電池などの直流発電手段の最大電力追従制御による発電電力の取り出し時の損失と電力変換による損失とを比較し、低損失の制御を優先して直流−直流変換手段の指令電流あるいは直流−交流変換手段の指令電流少なくとも何れか一方を制御することを特徴とする請求項1に記載の系統連系インバータ。
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