JP2006101413A - アンテナ装置およびそれを用いた無線装置 - Google Patents

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琢磨 澤谷
Makoto Taroumaru
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Abstract

【課題】 アンテナのサイズを大型化または複雑化することなくダイバーシティ受信性能を得ることができるアンテナ装置を提供する。
【解決手段】 基板10は、y−z平面に略平行に配置され、支持部材11〜14によって反射板30に固定される。基板20は、x−z平面に略平行に配置され、支持部材13,14によって反射板30に固定される。反射板30は、基板10に略平行に配置される。アンテナ素子1,2は、無給電素子であり、z軸方向に沿って基板10の一主面10Aに相互に略平行に配置され、可変容量素子であるバラクタダイオードが装荷される。アンテナ素子3は、給電素子であり、アンテナ素子1,2に略平行に基板20上に配置される。バラクタダイオードは、指向性切換手段60からの制御電圧CLV1,2によって容量が変えられ、アンテナ装置100の指向性が変えられる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、アンテナ装置およびそれを用いた無線装置に関し、特に、入射角が相対的に狭いマルチパスを経由した電波に適したアンテナ装置およびそれを用いた無線装置に関するものである。
従来、指向性を電気的に切換え可能なアンテナとして、1本の給電素子と、6本の無給電素子とからなるアレーアンテナが知られている(非特許文献1)。6本の無給電素子は、給電素子の周囲に円形配置される。そして、各無給電素子には、可変容量素子としてのバラクタダイオードが装荷される。
このアレーアンテナにおいては、無給電素子に装荷されたバラクタダイオードの容量を切換えることにより、給電素子への給電に起因して6本の無給電素子に誘起される電流分布を制御し、指向性が切換えられる。
大平 孝、飯草 恭一,"電子走査導波器アレーアンテナ",電子情報通信学会論文誌,C Vol.J87−C No.1 pp.12−31 2004年1月.
しかし、2波のマルチパス波が狭角度(例えば、0度〜20度)でアレーアンテナに入射する場合、従来のダイバーシティにおいては次の問題がある。
即ち、マルチパスを経由して狭角度でアレーアンテナに入射する2波を空間ダイバーシティによって基準特性以上で受信するには、アンテナ素子の素子間隔を電波の1波長以上に十分広くする必要がある。その結果、アレーアンテナが大型化または複雑化するという問題がある。
また、マルチパスを経由して狭角度でアレーアンテナに入射する2波を指向性ダイバーシティによって受信する場合、角度分解能を確保することが困難であり、この角度分解能を確保するには、アレーアンテナが大型化または複雑化するという問題がある。
そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、アンテナのサイズを大型化または複雑化することなくダイバーシティ受信性能を得ることができるアンテナ装置を提供することである。
また、この発明の別の目的は、アンテナのサイズを大型化または複雑化することなくダイバーシティ受信性能を得ることができるアンテナ装置を備える無線装置を提供することである。
この発明によれば、アンテナ装置は、アンテナ素子と、可変インピーダンス素子と、金属部材と、指向性切換手段とを備える。アンテナ素子は、略平面状に配置された給電素子および複数の無給電素子を含む。可変インピーダンス素子は、複数の無給電素子に装荷される。金属部材は、給電素子および複数の無給電素子に略平行に配置され、給電素子の励振に伴って励振し、平板形状からなる。指向性切換手段は、複数の可変インピーダンス素子のインピーダンスセットを切換え、アンテナ素子から放射される電波の指向性を切換える。
好ましくは、指向性切換手段は、アンテナ素子によって受信された受信信号の受信信号特性が基準特性よりも低下すると、受信信号特性が基準特性以上になるようにインピーダンスセットを切換える。
好ましくは、複数の無給電素子は、第1の基板の一主面に相互に略平行に配置される。給電素子は、第2の基板上に複数の無給電素子に略平行に配置される。
好ましくは、アンテナ装置は、給電素子に平衡給電するための平衡/不平衡変換回路を更に備える。第2の基板は、第1の基板に略垂直に当接する当接面を含む。給電素子は、当接面に配置される。平衡/不平衡変換回路は、第2の基板に配置される。
好ましくは、給電素子および複数の無給電素子は、第1の基板に相互に略平行に配置される。
好ましくは、アンテナ装置は、給電素子に平衡給電する平衡/不平衡変換回路を更に備える。平衡/不平衡変換回路は、第2の基板に平面的に形成される。
好ましくは、給電素子は、第1の基板の一主面に形成された直線部材と、第1の基板の一主面と反対側の面に形成され、直線部材に給電するスリーブダイポールとからなる。そして、スリーブダイポールは、直線部材の両側に直線部材に略平行に配置された第1および第2のスリーブを含む。
好ましくは、給電素子は、直線状に配置された第1および第2の直線部材からなる。そして、アンテナ装置は、第1の直線部材と第2の直線部材との間に配置され、第1および第2の直線部材に平衡給電する平衡/不平衡変換回路を更に備える。
好ましくは、平衡/不平衡変換回路は、同軸ケーブルの導電部を折り返した形状からなる。
好ましくは、金属部材は、第1の基板に略平行に配置された金属板からなる。
好ましくは、金属部材は、第1の基板に略平行に配置された誘電体基板と、誘電体基板の第1の基板側の一主面に形成された金属層とからなる。
好ましくは、金属部材は、給電素子および複数の無給電素子に略平行に格子状に配置された複数の金属棒からなる。
好ましくは、金属部材は、給電素子および複数の無給電素子に略平行に配置された複数の金属棒からなる。
好ましくは、金属部材は、複数の金属棒が配置される誘電体基板を更に含む。
好ましくは、アンテナ装置は、第1の基板と金属部材との間に配置された誘電体を更に備える。
好ましくは、指向性切換手段は、受信信号特性が基準特性よりも低下すると、インピーダンスセットを受信信号特性が基準特性よりも低下したときの第1のインピーダンスセットから受信信号特性が基準特性以上になる第2のインピーダンスセットに切換える。
また、この発明によれば、無線装置は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のアンテナ装置を備える無線装置である。
この発明によるアンテナ装置においては、無給電素子に装荷された可変インピーダンス素子のインピーダンスが変えられ、給電素子が励振することに伴って無給電素子に流れる電流が変えられる。そして、金属部材は、給電素子が励振することに伴って励振し、給電素子および無給電素子に流れる電流と逆位相の電流が金属部材に流れる。その結果、金属部材は、給電素子として機能し、アンテナ装置は、金属部材と1つの無給電素子とにより金属部材に垂直な方向に形成されるビームと、給電素子と1つの無給電素子とにより金属部材の面内方向に形成されるビームとの重ね合わせにより、金属部材の法線方向に対して所定の角度を成す方向に指向性を有するビームを放射する。
従って、この発明によれば、アンテナのサイズを大型化または複雑化することなく指向性の切換えによるダイバーシティ受信性能を得ることができる。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1によるアンテナ装置の斜視図である。実施の形態1によるアンテナ装置100は、アンテナ素子1〜3と、基板10,20と、反射板30と、バラン40と、特性検出手段50と、指向性切換手段60とを備える。
基板10は、プリント基板等の誘電体からなり、xyz直交座標のy−z平面に略平行に配置される。基板20は、プリント基板等の誘電体からなり、x−z平面に略平行に配置される。従って、基板20は、基板10に略垂直に配置される。
反射板30は、一主面に金メッキされた誘電体基板からなり、基板10に略平行に配置される。この場合、反射板30は、金メッキされた一主面が基板10側になるように配置される。基板10は、支持部材11〜14によって反射板30に固定される。基板20は、支持部材13,14によって反射板30に固定される。なお、反射板30は、金以外の鉄、アルミニウムおよび銅が一主面に形成された誘電体基板からなっていてもよく、一般的には、導電材が一主面に形成された誘電体基板からなっていればよい。
アンテナ素子1,2は、無給電素子であり、その長さ方向がz軸方向を向くように基板10の一主面10Aに相互に略平行に配置される。そして、アンテナ素子1,2の各々には、可変容量素子であるバラクタダイオード(図示せず)が装荷される。アンテナ素子3は、給電素子であり、その長さ方向がz軸方向を向くようにアンテナ素子1,2に略平行に基板20上に配置される。この場合、アンテナ素子3は、基板10の一主面10Aの面内方向においてアンテナ素子1とアンテナ素子2との中間に位置するように配置される。つまり、アンテナ素子1,2は、基板10の一主面10Aの面内方向においてアンテナ素子3を中心にして対称になるように配置される。アンテナ素子3の詳細な配置については、後述する。
反射板30に含まれる金は、高周波電流がアンテナ素子1,3または2,3に流れるとき、重ね合わせにより、アンテナ素子1,3または2,3に流れる高周波電流と強め合うように励振する。
バラン40は、後述するように導波路(図示せず)を介してアンテナ素子3に接続される。そして、バラン40は、同軸ケーブルによって供給される高周波電力の不要輻射および不整合等の損失を除去して高周波電力をアンテナ素子3に供給する。
特性検出手段50は、アンテナ素子3によって受信された電波を受け、その受けた電波の受信電力対雑音比(SN比)を検出する。そして、特性検出手段50は、検出したSN比が基準値以上であるか否かを判定し、SN比が基準値以上であるとき保持信号HLDを指向性切換手段60へ出力し、SN比が基準値よりも小さいとき、切換信号EXCを指向性切換手段60へ出力する。
指向性切換手段60は、無給電素子であるアンテナ素子1,2に装荷された2つのバラクタダイオードにそれぞれ制御電圧CLV1,CLV2を印加する。そして、指向性切換手段60は、特性検出手段50からの保持信号HLDに応じて、アンテナ装置100の指向性を保持する。即ち、指向性切換手段60は、保持信号HLDに応じて、2つのバラクタダイオードに印加している制御電圧CLV1,CLV2の電圧値を保持する。また、指向性切換手段60は、特性検出手段50からの切換信号EXCに応じて、アンテナ装置100の指向性を切換える。即ち、指向性切換手段60は、切換信号EXCに応じて、2つのバラクタダイオードに印加している制御電圧CLV1,CLV2の電圧値を他の電圧値に切換える。
図2は、図1に示すA方向から見たアンテナ装置100の平面図である。なお、図2においては、アンテナ素子3は、基板10の一主面10Aと反対面側に配置されるため、点線によって示されている。
基板10は、図1に示す支持部材13,14にそれぞれ固定される固定部10B,10Cを有し、固定部10Bの端から固定部10Cの端までの長さL1は、32.8mmであり、固定部10B,10Cのz軸方向の長さL2は、6.4mmである。また、アンテナ素子1とアンテナ素子3との間隔L3およびアンテナ素子2とアンテナ素子3との間隔L3は、アンテナ装置100が受信する電波の波長をλとした場合、約0.25λ〜0.3λの範囲に設定され、好ましくは、0.3λに設定される。
反射板30は、基板10のサイズ以上のサイズを有する。そして、反射板30は、好ましくは、アンテナ素子1〜3の端から反射板30の端までの距離L4,L5がλ/4以上になるサイズを有する。例えば、反射板30は、短辺の長さL6が60mmであり、長辺の長さL7が80mmの長方形からなる。
反射板30に含まれる金は、交流用グランド/直流用グランドに接続しても接続しなくてもよいが、好ましくは、交流用グランド/直流用グランドに接続されない。
図3は、図1に示すy軸に沿ったアンテナ装置100の断面図である。基板10は、0.8mmの厚さd1を有し、反射板30は、1.6mmの厚さd2を有する。そして、基板10と反射板30との間隔D1は、13.5mmである。この場合、無給電素子であるアンテナ素子1,2と反射板30との間隔は、好ましくは、λ/4に設定される。反射板30は、一主面30A(金が形成された一主面と反対面)にRF接栓15を有する。このRF接栓15は、給電素子3に給電するための同軸ケーブルを接続するための栓である。
図4は、図1に示すy軸に垂直なアンテナ装置100の断面図である。基板20は、一方端が基板10に略垂直に当接するように支持部材13,14に固定されている。そして、アンテナ素子3は、基板20が基板10に当接する当接面20Aに設けられる。この結果、無給電素子であるアンテナ素子1,2および給電素子であるアンテナ素子3は、略平面状に配置される。即ち、アンテナ素子1,2は、基板10の一主面10Aに配置され、アンテナ素子3は、基板10の一主面10Aと反対面に近接して配置されるため、アンテナ素子1,2とアンテナ素子3とのx軸方向の間隔は、基板10の厚さd1=0.8mm程度であり、アンテナ素子1〜3は、略平面状に配置されることになる。
そして、アンテナ素子3は、導波路16を介してバラン40に接続される。この場合、導波路16は、電波の実効波長λgの1/4の長さを有し、基板20の面内方向に沿って配置される。そして、導波路16は、一方端がアンテナ素子3に接続され、他方端がバラン40の平衡出力端子に接続される。これにより、アンテナ素子3は、基板20の面内方向に沿って反射板30側へ引き出される構造を有する。
また、同軸ケーブル17は、バラン40の不平衡出力端子に接続される。
従って、バラン40は、同軸ケーブル17から供給された高周波電力を不平衡出力端子に受け、その受けた高周波電力を不平衡から平衡に変換してアンテナ素子3へ供給するとともに、アンテナ素子3から受けた高周波電力を平衡から不平衡に変換して同軸ケーブル17へ供給する。
図5は、図1に示すB方向から見た反射板30の平面図である。RF接栓15は、プラスチックからなり、開口部15Aを有する。また、反射板30は、略トラック形状からなる孔18を有する。そして、RF接栓15は、開口部15Aが反射板30の孔18を囲むように、反射板30の基板10と反対側の一主面30Aに配置される。
図4に示す同軸ケーブル17は、開口部15Aおよび孔18を介してバラン40に接続される。
また、配線19,21が反射板30の一主面30Aに配設される。配線19は、アンテナ素子1に装荷されたバラクタダイオードに制御電圧CLV1を供給するための配線であり、配線21は、アンテナ素子2に装荷されたバラクタダイオードに制御電圧CLV2を供給するための配線である。
図6は、図1に示す無給電素子であるアンテナ素子1,2の拡大図である。アンテナ素子1は、素子部1A,1Bと、バラクタダイオード1Cとからなる。素子部1A,1Bは、平板形状からなる。そして、素子部1A,1Bおよびバラクタダイオード1Cは、直線状に配置される。バラクタダイオード1Cは、素子部1Aと素子部1Bとの間に配置され、素子部1A,1Bに電気的に接続される。
そして、制御電圧CLV1は、図5に示す配線19を介してノードN1とノードN2との間に印加される(図6の(a)参照)。
アンテナ素子2は、素子部2A,2Bと、バラクタダイオード2Cとからなる。素子部2A,2Bおよびバラクタダイオード2Cは、それぞれ、素子部1A,1Bおよびバラクタダイオード1Cに対応し、素子部1A,1Bおよびバラクタダイオード1Cと同じように配置される。
そして、制御電圧CLV2は、図5に示す配線21を介してノードN3とノードN4との間に印加される(図6の(b)参照)。
制御電圧CLV1,CLV2の各々は、2Vまたは20Vからなる。そして、制御電圧CLV1は、ノードN2を基準にしてノードN1が2Vまたは20VになるようにノードN1,N2間に印加される。また、制御電圧CLV2は、ノードN4を基準にしてノードN3が2Vまたは20VになるようにノードN3,N4間に印加される。
そうすると、制御電圧CLV1が2Vからなるとき、バラクタダイオード1Cの容量は大きくなり(リアクタンス値は小さくなり)、アンテナ素子1には、電流が流れる。一方、制御電圧CLV1が20Vからなるとき、バラクタダイオード1Cの容量は小さくなり(リアクタンス値が大きくなり)、アンテナ素子1には、電流が流れない。
同様に、制御電圧CLV2が2Vからなるとき、バラクタダイオード2Cの容量は大きくなり(リアクタンス値は小さくなり)、アンテナ素子2には、電流が流れる。一方、制御電圧CLV2が20Vからなるとき、バラクタダイオード2Cの容量は小さくなり(リアクタンス値は大きくなり)、アンテナ素子2には、電流が流れない。
図7は、方位角の定義を示す図である。また、図8は、図1に示すアンテナ装置100により受信される電波の利得と方位角との関係を示す図である。更に、図9は、図1に示すアンテナ装置100により受信される電波の位相と方位角との関係を示す図である。
この発明においては、方位角θは、x−y平面においてx軸の正の方向を0度とし、x軸から反時計回りに回転した角度として定義される(図7参照)。
図8において、縦軸は、利得を表し、横軸は、方位角θを表す。そして、曲線k1は、アンテナ素子1のバラクタダイオード1Cに2Vの制御電圧CLV1を印加し、アンテナ素子2のバラクタダイオード2Cに20Vの制御電圧CLV2を印加した場合の利得と方位角θとの関係を示す。また、曲線k2は、アンテナ素子1のバラクタダイオード1Cに20Vの制御電圧CLV1を印加し、アンテナ素子2のバラクタダイオード2Cに2Vの制御電圧CLV2を印加した場合の利得と方位角θとの関係を示す。
アンテナ素子1のバラクタダイオード1Cに2Vの制御電圧CLV1を印加し、アンテナ素子2のバラクタダイオード2Cに20Vの制御電圧CLV2を印加した場合、アンテナ装置100の利得は、約135度の方位角で最大になる(曲線k1参照)。また、アンテナ素子1のバラクタダイオード1Cに20Vの制御電圧CLV1を印加し、アンテナ素子2のバラクタダイオード2Cに2Vの制御電圧CLV2を印加した場合、アンテナ装置100の利得は、約220度の方位角で最大になる(曲線k2参照)。
従って、制御電圧CLV1,CLV2を[CLV1,CLV2]=[2V,20V]から[CLV1,CLV2]=[20V,2V]に切換えることによって、アンテナ装置100は、その指向性が約135度の方向から約220度の方向へ切換えられる。
そして、約135度の方位角および約220の方位角は、180度を中心にして約±40度の範囲に含まれる方位角である。
図9において、縦軸は、位相を表し、横軸は、方位角を表す。そして、曲線k3は、アンテナ素子1のバラクタダイオード1Cに2Vの制御電圧CLV1を印加し、アンテナ素子2のバラクタダイオード2Cに20Vの制御電圧CLV2を印加した場合の位相と方位角θとの関係を示す。また、曲線k4は、アンテナ素子1のバラクタダイオード1Cに20Vの制御電圧CLV1を印加し、アンテナ素子2のバラクタダイオード2Cに2Vの制御電圧CLV2を印加した場合の位相と方位角θとの関係を示す。
曲線k3は、曲線k4に対して180度を中心にして150度〜210度の範囲で逆特性を示す。
従って、図8および図9に示す結果から、制御電圧CLV1,CLV2を[CLV1,CLV2]=[2V,20V]と[CLV1,CLV2]=[20V,2V]との間で切換えることによって、180度を中心にして約±30度の範囲で対称な指向性を得ることができる。
図10は、図1に示すアンテナ装置100における指向性の切換えを説明する図である。上述したように、アンテナ装置100は、制御電圧CLV1,CLV2を[CLV1,CLV2]=[2V,20V]と[CLV1,CLV2]=[20V,2V]との間で切換えることによって、180度を中心にして約±30度の範囲で対称な指向性を得ることができるので、180度の方向に線LNを設定すると、線LNを中心にして対称な方向にビームBM1,BM2が形成される。
ビームBM1,BM2は、それぞれ、指向性DIR1,DIR2を有する。そして、指向性DIR1は、線LNから右側へ約30度の方向であり、指向性DIR2は、線LNから左側へ約30度の方向である。その結果、指向性DIR1,DIR2は、線LNを中心にして相互に対称となる。
従って、アンテナ装置100は、アンテナ素子1,2が配置された基板10に垂直な方向(線LN)を中心にして約±30度の範囲で指向性を切換えることができる。
この場合、反射板30は、ビームBM1,BM2を線LNの方向に近づける機能を果たす。即ち、反射板30が無い場合、[CLV1,CLV2]=[2V,20V]の制御電圧CLV1,CLV2をそれぞれバラクタダイオード1C,2Cに印加すると、ビームBM1’は、アンテナ素子3からアンテナ素子1の方向に形成される。また、反射板30が無い場合、[CLV1,CLV2]=[20V,2V]の制御電圧CLV1,CLV2をそれぞれバラクタダイオード1C,2Cに印加すると、ビームBM2’は、アンテナ素子3からアンテナ素子2の方向に形成される。
しかし、反射板30が存在する場合、2Vの制御電圧CLV1がバラクタダイオード1Cに印加され、アンテナ素子1,3に高周波電流が流れると、反射板30の金には、アンテナ素子1,3に流れる高周波電流と逆相の高周波電流が流れ、反射板30の金が励振する。
そうすると、反射板30の金は、給電素子として機能し、反射板30からアンテナ素子1の方向へ新たなビームBM1’’が形成される。そして、ビームBM1’とビームBM1’’との重ね合わせにより、指向性DIR1を有するビームBM1が形成される。
2Vの制御電圧CLV2がバラクタダイオード2Cに印加され、アンテナ素子2,3に高周波電流が流れるときも、同様の理由により、指向性DIR2を有するビームBM2が形成される。
従って、反射板30は、アンテナ素子1,3または2,3に高周波電流が流れることによって形成されるビームを基板10の法線(線LN)の方向へ閉じ込める機能を果たす。その結果、アンテナ装置100は、線LNを中心にして約±30度という狭い範囲で指向性を切換えることができる。
無給電素子であるアンテナ素子1または2に高周波電流が流れるのは、給電素子であるアンテナ素子3に高周波電流が流れることに起因しており、反射板30の金に高周波電流が流れるのは、アンテナ素子1,3または2,3に高周波電流が流れることに起因しているので、反射板30の金は、給電素子であるアンテナ素子3の励振に伴って励振する。
このように、アンテナ素子1,3または2,3に高周波電流が流れることに起因して高周波電流が反射板30の金に流れ、反射板30の金に流れる高周波電流によってビームBM1,BM2の指向性が決定されるので、反射板30の金は、交流用グランド/直流用グランドに接続されない方がビームBM1,2の指向性DIR1,DIR2をより制御できる。
アンテナ装置100の動作について説明する。指向性切換手段60は、[CLV1,CLV2]=[2V,20V]からなる制御電圧CLV1,CLV2を配線19,21を介してそれぞれバラクタダイオード1C,2Cへ供給する。そうすると、アンテナ素子1〜3は、指向性DIR1を有するビームBM1を形成する。
電波が指向性DIR1の方向からアンテナ装置100に入射している場合を想定すると、アンテナ素子3は、アンテナ装置100に入射する電波を受信し、その受信した電波を導波路16、バラン40および同軸ケーブル17を介して特性検出手段50へ出力する。そして、特性検出手段50は、アンテナ素子3から受けた電波のSN比を検出し、その検出したSN比が基準値以上であるか否かを判定する。
この場合、ビームBM1は、電波の入射方向を向いているので、SN比は、基準値以上になる。従って、特定検出手段50は、SN比が基準値以上であると判定し、保持信号HLDを生成して指向性切換手段60へ出力する。
指向性切換手段60は、保持信号HLDに応じて、制御電圧CLV1,CLV2の電圧値を[CLV1,CLV2]=[2V,20V]に保持する。これにより、アンテナ装置100は、入射する電波を基準値以上のSN比で受信し続ける。
アンテナ装置100に入射する電波の方向が指向性DIR1の方向から指向性DIR2の方向へ変わると、アンテナ素子3が受信した電波のSN比は、基準値よりも低下する。そうすると、特性検出手段50は、SN比が基準値よりも低下したと判定し、切換信号EXCを生成して指向性切換手段60へ出力する。
指向性切換手段60は、切換信号EXCに応じて、制御電圧CLV1,CLV2の電圧値を[2V,20V]から[20V,2V]へ切換えて配線19,21を介してそれぞれバラクタダイオード1C,2Cへ供給する。
そうすると、アンテナ素子1〜3は、指向性DIR2を有するビームBM2を形成する。そして、アンテナ素子3は、アンテナ装置100に入射する電波を受信し、その受信した電波を導波路16、バラン40および同軸ケーブル17を介して特性検出手段50へ出力する。
特性検出手段50は、アンテナ素子3から受けた電波のSN比を検出し、その検出したSN比が基準値以上であるか否かを判定する。そして、特性検出手段50は、SN比が基準値以上であると判定し、保持信号HLDを生成して指向性切換手段60へ出力する。指向性切換手段60は、保持信号HLDに応じて、制御電圧CLV1,CLV2の電圧値を[CLV1,CLV2]=[20V,2V]に保持する。これにより、アンテナ装置100は、入射する電波を基準値以上のSN比で受信し続ける。
このように、アンテナ装置100は、受信した電波のSN比が基準値以上になるように、約±30度の相対的に狭い入射角の範囲で指向性を切換える。これによって、アンテナ装置100のサイズを大きくすることなく角度分解能を確保してダイバーシティ受信性能を得ることができる。その結果、相対的に狭い入射角の範囲でマルチパスを経由して入射する電波を正確に受信できる。
[実施の形態2]
図11は、実施の形態2によるアンテナ装置の斜視図である。実施の形態2によるアンテナ装置100Aは、図1に示すアンテナ装置100に誘電体70を追加したものであり、その他は、アンテナ装置100と同じである。
誘電体70は、例えば、ポリカーボネートからなり、基板10と反射板30との間に配置される。そして、誘電体70は、y−z平面において基板10と同じサイズを有し、x軸方向において基板10と反射板30との間隔D1に等しい厚さを有する。
誘電体70の比誘電率をεとした場合、誘電値70を基板10と反射板30との間に挿入することによって、アンテナ素子1〜3、基板10,20および反射板30のx軸方向、y軸方向およびz軸方向のサイズを1/(ε)1/2倍に小さくできる。
従って、誘電体70の比誘電率εを変えることによってアンテナ装置100Aのサイズを用途に応じたサイズに設定できる。
その他は、実施の形態1と同じである。
[実施の形態3]
図12は、実施の形態3によるアンテナ装置の斜視図である。実施の形態3によるアンテナ装置100Bは、図1に示すアンテナ装置100のアンテナ素子3、基板20、反射板30およびバラン40をそれぞれアンテナ素子3A、基板20A、金属板330およびバラン40Aに代えたものであり、その他は、アンテナ装置100と同じである。
アンテナ素子3Aは、アンテナ素子1,2と同じように基板10の一主面10Aに配置される。そして、アンテナ素子3Aは、アンテナ素子1,2間の中間にアンテナ素子1,2に略平行に配置される。
基板20Aは、プリント基板等の誘電体からなり、一方端が基板10に略垂直に当接する。
金属板330は、アルミニウムからなり、図1に示すアンテナ装置100の反射板30と同じように配置される。そして、金属板330は、アレーアンテナ100の反射板30と同じ機能を果たす。なお、金属板330の材質は、アルミニウム以外の金属であってもよい。
バラン40Aは、平面形状の分布定数回路からなり、基板20Aに形成される。そして、バラン40Aは、一方端がアンテナ素子3に接続され、他方端がRF接栓15を介して導入された同軸ケーブル17に接続される。
図13は、図12に示すアンテナ素子3Aおよびバラン40Aの拡大図である。基板10は、スルーホールTH1,TH2を有する。スルーホールTH1,TH2は、アンテナ素子3Aの一部に接して形成される。
バラン40Aは、金属部41,42からなる。金属部41は、金からなり、メッキにより基板20Aの一主面201A(表面)に形成される。金属部42は、金からなり、メッキにより基板20Aの一主面201Aと反対側の一主面201B(裏面)に形成される。つまり、金属部41,42は、基板20Aを挟んで相互に反対面に形成される。
金属部41における長さL8は、電波の実効波長λgの1/4に設定される。
また、金属部41の入出力端子43は、同軸ケーブル17と接続され、金属部42の入出力端子44,45は、それぞれ、スルーホールTH1,TH2に接する。
バラン40Aは、同軸ケーブル17(図示せず)を介して入出力端子43から高周波電力を受け、その受けた高周波電力を不平衡から平衡に変換する。そして、バラン40Aは、平衡に変換した高周波電力を入出力端子44,45からスルーホールTH1,TH2を介してアンテナ素子3Aへ供給する。
また、バラン40Aは、アンテナ素子3Aからの高周波電力をスルーホールTH1,TH2を介して入出力端子44,45に受け、その受けた高周波電力を平衡から不平衡に変換して入出力端子43から同軸ケーブル17へ供給する。
このように、アンテナ装置100Bにおいては、平衡−不平衡変換を行なうバランは、平面回路からなり、アンテナ素子1,2,3Aが形成された基板10に略垂直に配置された基板20Aに形成される。従って、基板20Aは、補助回路としてのバラン40Aを支持することを主目的とする。そして、バラン40Aは、平面回路からなるので、チップ型からなる場合よりも低価格化できる。
アンテナ装置100Bにおける動作は、バラン40Aを介してアンテナ素子3Aと同軸ケーブル17との間で高周波電力が送受信される以外は、実施の形態1において説明したとおりである。
[実施の形態4]
図14は、実施の形態4によるアンテナ装置の斜視図である。実施の形態4によるアンテナ装置100Cは、図1に示すアンテナ装置100の基板20を削除し、アンテナ素子3をアンテナ素子3Bに代え、バラン40をバラン40Bに代えたものであり、その他は、アンテナ装置100と同じである。
なお、アンテナ装置100Cにおいては、基板10は、図1に示す支持部材11,12によって反射板30に固定されているが、図14においては、支持部材11,12は省略されている。
アンテナ素子3Bは、素子部31,32からなり、基板10の一主面10Aと反対面に配置される。その結果、アンテナ素子1,2,3Bは、略平面状に配置される。そして、アンテナ素子3Bは、アンテナ素子1,2間の中間にアンテナ素子1,2と略平行に配置される。
バラン40Bは、アンテナ素子3Bの素子部31と素子部32との間に配置され、同軸ケーブル17に接続される。そして、バラン40Bは、同軸ケーブル17を介して高周波電力を受け、その受けた高周波電力を不平衡から平衡に変換してアンテナ素子3Bに供給する。また、バラン40Bは、アンテナ素子3Bから受けた高周波電力を平衡から不平衡へ変換して同軸ケーブル17へ供給する。
アンテナ装置100Cにおける動作は、バラン40Bを介してアンテナ素子3Bと同軸ケーブル17との間で高周波電力が送受信される以外は、実施の形態1において説明したとおりである。
このように、アンテナ装置100Cにおいては、アンテナ素子1,2,3Bおよびバラン40Bは、1つの基板10に配設されるので、基板20を削除しても、相対的に狭い範囲で指向性を切換え可能なアンテナを容易に実現できる。
実施の形態4によるアンテナ装置は、図15に示すアンテナ装置100Dであってもよい。図15は、実施の形態4によるアンテナ装置の他の斜視図である。アンテナ装置100Dは、図14に示すアンテナ装置100Cの同軸ケーブル17を同軸ケーブル17Aに代え、バラン40Bをバラン40Cに代えたものであり、その他は、アンテナ装置100Cと同じである。
なお、アンテナ装置100Dにおいても、基板10は、図1に示す支持部材11,12によって反射板30に固定されているが、図15においては、支持部材11,12は省略されている。
同軸ケーブル17Aは、絶縁皮膜が除去された導電部材171を有する。導電部材171は、略U字状に折り曲げられており、アンテナ素子3Bの素子部31と素子部32との間に配置されている。そして、バラン40Cは、導電部材171からなる。
バラン40Cは、同軸ケーブル17Aから受けた高周波電力を不平衡から平衡へ変換し、その変換した高周波電力をアンテナ素子3Bへ供給する。また、バラン40Cは、アンテナ素子3Bから受けた高周波電力を平衡から不平衡に変換して同軸ケーブル17Aに供給する。
アンテナ装置100Dにおける動作は、バラン40Cを介してアンテナ素子3Bと同軸ケーブル17Aとの間で高周波電力が送受信される以外は、実施の形態1において説明したとおりである。
このように、アンテナ装置100Dにおいても、アンテナ素子1,2,3Bおよびバラン40Cは、1つの基板10に配設されるので、基板20を削除しても、相対的に狭い範囲で指向性を切換え可能なアンテナを容易に実現できる。
[実施の形態5]
図16は、実施の形態5によるアンテナ装置の斜視図である。実施の形態5によるアンテナ装置100Eは、図1に示すアンテナ装置100の基板20を削除し、アンテナ素子3をアンテナ素子3Cに代え、スリーブダイポール80を追加したものであり、その他は、アンテナ装置100と同じである。
なお、アンテナ装置100Eにおいては、基板10は、図1に示す支持部材11,12によって反射板30に固定されているが、図16においては、支持部材11,12は省略されている。
アンテナ素子3Cは、アンテナ素子1,2と同じように基板10の一主面10Aに形成される。その結果、アンテナ素子1,2,3Cは、略平面状に配置される。そして、アンテナ素子3Cは、アンテナ素子1,2間の中間にアンテナ素子1,2に略平行に配置される。
スリーブダイポール80は、基板10の一主面10Aと反対面に形成される。スリーブダイポール80は、z軸のマイナス方向に略コの字形状に形成される。スリーブダイポール80は、スリーブ81,82を含む。そして、スリーブ81,82は、アンテナ素子3Cに略平行に配置され、アンテナ素子3Cを中心にして相互に対称になるように配置される。
スリーブダイポール80は、上述したバラン40,40A,40B,40Cと同じ機能を果たす。そして、アンテナ装置100Eにおいては、高周波電力は、基板10の面内方向からスリーブダイポール80に入出力される。
スリーブダイポール80は、同軸ケーブル17を介して受けた高周波電力を不平衡から平衡へ変換してアンテナ素子3Cへ供給する。また、スリーブダイポール80は、アンテナ素子3Cから受けた高周波電力を平衡から不平衡へ変換して同軸ケーブル17へ供給する。
アンテナ装置100Eにおける動作は、スリーブダイポール80を介してアンテナ素子3Cと同軸ケーブル17との間で高周波電力が送受信される以外は、実施の形態1において説明したとおりである。
このように、アンテナ装置100Eにおいては、アンテナ素子1,2,3Cおよびスリーブダイポール80は、1つの基板10に配設されるので、基板20を削除しても、相対的に狭い範囲で指向性を切換え可能なアンテナを容易に実現できる。
また、アンテナ装置100Eにおいては、アンテナ素子(給電素子)の構造を工夫することによってバランを用いなくても給電素子に平衡給電できる。
[実施の形態6]
図17は、実施の形態6によるアンテナ装置の斜視図である。実施の形態6によるアンテナ装置100Fは、アンテナ素子1,2,3Dと、基板110,120,130と、レドーム140と、特性検出手段50と、指向性切換手段60とを備える。
アンテナ素子1,2は、それぞれ、基板110,120上に形成される。アンテナ素子3Dは、給電素子であり、基板130上に形成される。アンテナ素子1,2,3Dは、相互に略平行に配置される。そして、アンテナ素子1,2は、アンテナ素子3Dを中心として相互に対称になるように配置され、アンテナ素子1,2とアンテナ素子3Dとの距離は、0.25λ〜0.3λの範囲である。
アンテナ素子3Dは、素子部33,34と、導波部35,36とからなる。素子部33は、導波部35に連結され、素子部34は、導波部36に連結される。
基板110,120,130は、プリント基板等の誘電体基板からなる。基板110,120,130は、相互に分離して配置される。そして、基板110,120は、y−z平面に略平行に配置される。その結果、アンテナ素子1,2は、その長さ方向がz軸方向を向くように配置される。基板130は、基板110と基板120との間であって、x−z平面に略平行に配置される。その結果、素子部33,34は、その長さ方向がz軸方向を向くように配置され、導波部35,36は、その長さ方向がx軸方向を向くように配置される。その結果、アンテナ素子1,2と、アンテナ素子3Dの素子部33,34は、略平面状に配置される。そして、導波部35,36は、バラン(図示せず)に接続される。バランは、同軸ケーブルに接続される。
レドーム140は、側壁部141,142と、底部143とからなる。側壁部141,142および底部143は、金属からなる。側壁部141,142は、その面内方向がx−y平面に略平行に配置され、底部143は、y−z平面に略平行に配置される。そして、側壁部141,142および底部143は、x−z平面における断面形状が略コの字形状になるように組み立てられる。
側壁部141と側壁部142との間隔および底部143のz軸方向の長さは、基板110,120,130のz軸方向の長さに等しい。
その結果、レドーム140は、側壁部141,142によって基板110,120を支持し、側壁部141,142および底部143によって基板130を支持する。また、底部143は、基板110,120と略平行に配置され、アンテナ素子1,2と底部143との距離は、λ/4となる。そして、底部143は、図1に示すアンテナ装置100の反射板30と同じ機能を果たす。
特性検出手段50および指向性切換手段60は、実施の形態1において説明した機能を果たす。
図18は、図17に示す基板110,120の他の例を示す斜視図である。基板110,120は、図18に示すようにフレキシブル基板により構成されていてもよい。これにより、アンテナ素子1,2に直流電圧を供給する配線19,21をフレキシブル基板に沿って実装できる。
アンテナ装置100Fの動作は、実施の形態1におけるアンテナ装置100の動作と同じである。
アンテナ装置100Fにおいては、レドーム140によって基板110,120,130を支持するため、基板110,120,130を相互に分離でき、基板130を小さくできる。また、機械的強度を向上できる。更に、基板110,120がフレキシブル基板である場合には、配線19,21をフレキシブル基板に沿って実装できるので、実装コストを低減できる。
[実施の形態7]
図19は、実施の形態7によるアンテナ装置の斜視図である。実施の形態7によるアンテナ装置100Gは、図1に示すアンテナ装置100の反射板30を反射板300に代えたものであり、その他は、アンテナ装置100と同じである。
図20は、実施の形態7における反射板300の第1の例を示す平面図である。第1の例においては、反射板300は、誘電体基板301と、金属層302とからなる。誘電体基板301は、プリント基板等からなる。金属層302は、金からなり、メッキにより誘電体基板301の一主面に形成される。そして、金属層302のサイズは、誘電体基板301のサイズよりも小さいが、図1に示す反射板30のサイズと同じである。
図21は、実施の形態7における反射板300の第2の例を示す平面図である。第2の例においては、反射板300は、複数の金属棒303と、複数の金属棒304とからなる。複数の金属棒303,304は、例えば、鉄からなる。複数の金属棒303および複数の金属棒304は、格子状に組み立てられる。第2の例に示す反射板300が用いられる場合、複数の金属棒303または複数の金属棒304がアンテナ素子1〜3に略平行になるように配置される。これにより、アンテナ素子1〜3に電流が流れることに起因して複数の金属棒303または複数の金属棒304に電流が流れ、反射板300は、反射板30と同じ機能を果たすことができる。
複数の金属棒303がアンテナ素子1〜3に略平行に配置される場合、複数の金属棒303の長さは、図2に示す長さL6と同じであり、複数の金属棒304の長さは、図2に示す長さL7と同じである。
また、複数の金属棒304がアンテナ素子1〜3に略平行に配置される場合、複数の金属棒303の長さは、図2に示す長さL7と同じであり、複数の金属棒304の長さは、図2に示す長さL6と同じである。
なお、第2の例による反射板300においては、格子状に組まれた複数の金属棒303,304をプリント基板等の誘電体基板上に形成するようにしてもよい。
図22は、実施の形態7における反射板300の第3の例を示す平面図である。第3の例においては、反射板300は、複数の金属棒311〜325からなる。複数の金属棒311〜325は、複数の金属棒303,304と同じ材質および同じ直径からなり、長さが図2に示すL6と同じである。そして、複数の金属棒311〜325は、所定の間隔でアンテナ素子1〜3に略平行に配置される。これにより、アンテナ素子1〜3に電流が流れることに起因して複数の金属棒311〜325に電流が流れ、反射板300は、反射板30と同じ機能を果たすことができる。
なお、第3の例による反射板300においては、複数の金属棒311〜325をプリント基板等の誘電体基板上に形成するようにしてもよい。
また、実施の形態7によるアンテナ装置100Gは、アンテナ装置100A,100C,100D,100Eの反射板30およびアンテナ装置100Bの金属板330を第1の例から第3の例のいずれかに示す反射板300に代えたものであってもよい。
その他は、実施の形態1と同じである。
上述したバラン40,40A,40B,40Cは、「平衡/不平衡変換回路」を構成する。
上述した実施の形態1〜実施の形態7においては、アンテナ装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gの指向性は、指向性DIR1または指向性DIR2に切換えられると説明したが、この発明においては、アンテナ装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gの指向性は、指向性DIR1と指向性DIR2との間で連続的に切換えられてもよい。アンテナ装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gの指向性は、指向性DIR1と指向性DIR2との間で連続的に切換えるには、制御電圧CLV1,CLV2の電圧値を連続的に切換えればよい。
そして、アンテナ装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gの指向性を連続的に切換える場合、電波のSN比が基準値よりも低下すると、アンテナ装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gの指向性は、指向性DIR1と指向性DIR2との間で連続的に切換えられ、SN比が基準値以上になると、SN比が基準値以上になったときの指向性に保持される。
また、アンテナ装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gによって受信した受信信号の受信信号特性は、電波のSN比に限らず、データを復調したときのデータ誤り率等であってもよい。
従って、この発明によるアンテナ装置は、受信信号特性が基準特性よりも低下したとき、受信信号特性が基準特性以上になるように、その指向性を切換えるものであればよい。
更に、アンテナ装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gにおいては、無給電素子は、2本(アンテナ素子1,2)であるとして説明したが、この発明においては、無給電素子は、複数であればよい。
また、上述した実施の形態1〜実施の形態7においては、バラクタダイオード1C,2Cに印加する制御電圧CLV1,CLV2の電圧値を変えることによりバラクタダイオード1C,2Cの容量(リアクタンス値)を変化させ、アンテナ装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gの指向性を切換えたが、この発明においては、これに限らず、無給電素子であるアンテナ素子1,2の抵抗Rを制御電圧CLV1,CLV2によって変え、アンテナ装置の指向性を切換えるものであっても良く、一般的には、無給電素子であるアンテナ素子1,2のインピーダンスを制御電圧CLV1,CLV2によって変え、アンテナ装置の指向性を切換えるものであればよい。この場合、アンテナ素子1,2には、可変インピーダンス素子が装荷される。従って、指向性切換手段60は、可変インピーダンス素子に制御電圧CLV1,CLV2を供給する。そして、制御電圧CLV1,CLV2は、「インピーダンスセット」を構成する。
実施の形態1〜実施の形態7によるアンテナ装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gは、携帯電話機等の無線装置に搭載される。
また、アンテナ装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gは、自動車に搭載され、自動車用テレビのアンテナとして用いられてもよい。この場合、アンテナ装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gに用いられる反射板30,143,300,330を自動車の車体によって代用可能である。従って、アンテナ装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gは、特に自動車への搭載に適している。
更に、アンテナ装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gは、高速道路の料金所における料金の自動支払いを実現するシステムとしてのDSRC(Dedicated Short Range Communication)に適している。
アンテナ装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gは、上述したように、±30度と相対的に狭い入射角の電波の送受信に適しており、また、自動車への搭載にも適しているため、アンテナ装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gを自動車に搭載することにより、DSRCを容易に実現できる。
DSRCにおいては、アンテナ装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gを搭載した自動車は、料金所に近づくと料金所と電波の送受信を正確に行い、料金を支払う。
アンテナ装置100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100Gは、相対的に狭い入射角の電波の送受信を用いる無線装置またはシステムであれば、どのような無線装置またはシステムに用いられてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、アンテナのサイズを大型化または複雑化することなくダイバーシティ受信性能を得ることができるアンテナ装置に適用される。また、この発明は、アンテナのサイズを大型化または複雑化することなくダイバーシティ受信性能を得ることができるアンテナ装置を備える無線装置に適用される。
この発明の実施の形態1によるアンテナ装置の斜視図である。 図1に示すA方向から見たアンテナ装置の平面図である。 図1に示すy軸に沿ったアンテナ装置の断面図である。 図1に示すy軸に垂直なアンテナ装置の断面図である。 図1に示すB方向から見た金属板の平面図である。 図1に示す無給電素子であるアンテナ素子の拡大図である。 方位角の定義を示す図である。 図1に示すアンテナ装置により受信される電波の利得と方位角との関係を示す図である。 図1に示すアンテナ装置により受信される電波の位相と方位角との関係を示す図である。 図1に示すアンテナ装置における指向性の切換えを説明する図である。 実施の形態2によるアンテナ装置の斜視図である。 実施の形態3によるアンテナ装置の斜視図である。 図12に示すアンテナ素子およびバランの拡大図である。 実施の形態4によるアンテナ装置の斜視図である。 実施の形態4によるアンテナ装置の他の斜視図である。 実施の形態5によるアンテナ装置の斜視図である。 実施の形態6によるアンテナ装置の斜視図である。 図17に示す基板の他の例を示す斜視図である。 実施の形態7によるアンテナ装置の斜視図である。 実施の形態7における反射板の第1の例を示す平面図である。 実施の形態7における反射板の第2の例を示す平面図である。 実施の形態7における反射板の第3の例を示す平面図である。
符号の説明
1〜3,3A,3B,3C,3D アンテナ素子、1A,1B,2A,2B,31〜34 素子部、1C,2C バラクタダイオード、10,20,20A,110,120,130 基板、10A,30A,201A,201B 一主面、10B,10C 固定部、11〜14 支持部材、15 RF接栓、15A 開口部、16 導波路、17,17A 同軸ケーブル、18 孔、19,21 配線、20A 当接面、30,300 反射板、35,36 導波部、40,40A,40B,40C バラン、41,42 金属部、43〜45 入出力端子、50 特性検出手段、60 指向性切換手段、70 誘電体、80 スリーブダイポール、81,82 スリーブ、100,100A,100B,100C,100D,100E,100F,100G アンテナ装置、140 レドーム、141,142 側壁部、143 底部、171 導電部材、301 誘電体基板、302 金属層、303,304,311〜325 金属棒、330 金属板、TH1,TH2 スルーホール。

Claims (6)

  1. 略平面状に配置された給電素子および複数の無給電素子を含むアンテナ素子と、
    前記複数の無給電素子に装荷された複数の可変インピーダンス素子と、
    前記給電素子および前記複数の無給電素子に略平行に配置され、前記給電素子の励振に伴って励振する平板形状の金属部材と、
    前記複数の可変インピーダンス素子のインピーダンスセットを切換え、前記アンテナ素子から放射される電波の指向性を切換える指向性切換手段とを備えるアンテナ装置。
  2. 前記指向性切換手段は、前記アンテナ素子によって受信された受信信号の受信信号特性が基準特性よりも低下すると、前記受信信号特性が前記基準特性以上になるように前記インピーダンスセットを切換える、請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記金属部材は、
    前記第1の基板に略平行に配置された誘電体基板と、
    前記誘電体基板の前記第1の基板側の一主面に形成された金属層とからなる、請求項1または請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記金属部材は、前記給電素子および前記複数の無給電素子に略平行に格子状に配置された複数の金属棒からなる、請求項1または請求項2に記載のアンテナ装置。
  5. 前記指向性切換手段は、前記受信信号特性が前記基準特性よりも低下すると、前記インピーダンスセットを前記受信信号特性が前記基準特性よりも低下したときの第1のインピーダンスセットから前記受信信号特性が前記基準特性以上になる第2のインピーダンスセットに切換える、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のアンテナ装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のアンテナ装置を備える無線装置。
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