JP2006100933A - 音声通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 パケットが送信周期よりも著しく長い周期で到着する場合に、無用な音声遅延を生じさせることなく、適切に音声信号の蓄積を実行し、該蓄積された音声信号を使用して音声再生を行うことにより、通話品質の向上を図る。
【解決手段】 受信信号を蓄積するための音声蓄積部19と、パケットの到着周期を検出するRTPパケット受信処理部16と、該検出された到着周期が所定の周期よりも長周期であることを判定し、長周期であった場合に、音声蓄積部19による蓄積動作を開始するとともに受信信号による音声再生動作を停止する再生制御部21とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、VoIP(Voice over Internet Protocol)技術を用いたインターネット電話等に用いて好適な音声通信装置に関する。
近年、VoIP技術を用いたインターネット電話(以下、IP電話と称する)が、通話料金の安さなどの理由から普及してきている。このIP電話は、音声をパケット化してインターネット等のインターネットプロトコル(IP;Internet Protocol)網を介して転送することにより実現される。そして、その音声パケット化機能を有する音声通信装置が実用化されている。音声通信装置は、アナログ入力された音声をディジタル化した後に符号化し、音声符号化信号を周期的にパケットに分割して送信する。音声符号化方式として、例えばITU−T(国際電気通信連合)勧告G.711に準拠した方式を使用した場合、符号化後の信号は1秒あたり64キロビットのデータ量となる。このような音声符号化信号をパケット伝送する場合、パケット化時の分割等によるオーバーヘッドが生じるために、1秒あたり100キロビット程度の伝送帯域を要することになる。
また、VoIP技術については例えば特許文献1にも記載されている。
特開2004−228857号公報
上述したような音声パケットを伝送する伝送路上の輻輳等により、十分な伝送帯域が確保できなかったときは、受信されるパケットは送信時の周期よりも長い周期で到着したり、一部のパケットが伝送途中で廃棄されて到着しなかったり、あるいはその両方の現象が発生する。これらの現象が軽微である場合、再生された音声は、若干の品質劣化が生じるものの聞き取ることは可能である。
しかし、図8に示される例のように、パケットが送信周期(図8では10ms)よりも著しく長い周期(図8では100ms)で到着した場合、そのままのタイミングで再生しても聞き取れる音声とはならない。このような場合、到着間隔が間延びしているだけであり、パケットは廃棄されていないので、聞き取り可能な音声として再生するために必要な量の音声信号が揃えば、聞き取り可能な音声として再生することができる。図8の概念図の例では、入力音声「こんにちは」に対応する9個のパケットが送信周期よりも著しく長い周期で到着しているが、廃棄はされていない。したがって、少なくとも「こんにちは」に対応する9個のパケットに係る音声信号が揃えば、「こんにちは」の部分については聞き取り可能な音声として再生することができる。
このために受信バッファを備えてパケットを蓄積し、一定の遅延時間を与えてから、パケットを受信バッファから読み出して音声再生することが考えられる。しかしながら、従来の伝送遅延ゆらぎ吸収用の受信バッファでは、固定的に遅延時間を与えることになるので、長期間に渡って到着周期が間延びするような場合に対処するためには、非常に長い遅延時間を固定的に与えることになり通話品質上からその実現には問題がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、パケットが送信周期よりも著しく長い周期で到着する場合に、無用な音声遅延を生じさせることなく、有用な音声信号の蓄積を実行し、該蓄積された音声信号を使用して音声再生を行うことにより、通話品質の向上を図ることができる音声通信装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係る音声通信装置は、音声信号が格納されたパケットを受信し、該受信信号を使用して音声再生を行う音声通信装置において、受信信号を蓄積するための記憶手段と、パケットの到着周期を検出する到着周期検出手段と、前記検出された到着周期が所定の周期よりも長い場合に、前記記憶手段による蓄積動作を開始するとともに受信信号による音声再生動作を停止する制御手段とを備えたことを特徴とする。
本発明に係る音声通信装置は、音声信号が格納されたパケットを受信し、該受信信号を使用して音声再生を行う音声通信装置において、受信信号を蓄積するための記憶手段と、パケットの到着周期を検出する到着周期検出手段と、前記検出された到着周期が所定の周期よりも長く、且つ、パケットの連続廃棄が生じている場合に、前記記憶手段による蓄積動作を開始するとともに受信信号による音声再生動作を停止する制御手段とを備えたことを特徴とする。
本発明に係る音声通信装置においては、前記制御手段は、前記記憶手段による蓄積動作中において、到着周期が所定の周期よりも短くなった場合、前記記憶手段による蓄積動作を停止するとともに受信信号による音声再生動作を再開することを特徴とする。
本発明に係る音声通信装置においては、パケットの連続廃棄数を検出する連続廃棄数検出手段を備え、前記制御手段は、前記記憶手段による蓄積動作中において、前記検出された連続廃棄数が所定値よりも大きいことを判定すると、前記記憶手段による蓄積動作を停止するとともに受信信号による音声再生動作を再開することを特徴とする。
本発明に係る音声通信装置においては、前記記憶手段の蓄積量を検出する蓄積量検出手段を備え、前記制御手段は、前記記憶手段による蓄積動作中において、前記検出された蓄積量に応じて、前記記憶手段による蓄積動作を停止するとともに受信信号による音声再生動作を再開することを特徴とする。
本発明に係る音声通信装置においては、前記記憶手段による蓄積動作の継続期間を計測する計時手段を備え、前記制御手段は、前記記憶手段による蓄積動作中において、前記計測された継続期間に応じて、前記記憶手段による蓄積動作を停止するとともに受信信号による音声再生動作を再開することを特徴とする。
本発明に係る音声通信装置においては、前記音声再生動作の停止を報知する報知手段を備えたことを特徴とする。
本発明に係る音声通信装置においては、前記音声再生動作の再開を報知する報知手段を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、パケットの到着周期が所定の周期よりも長周期であることを音声信号の蓄積動作開始条件に含めているので、パケットが送信周期よりも著しく長い周期で到着する場合以外には音声信号の蓄積を実行せず、無用な音声遅延を防止するとともに有用な音声信号の蓄積を実行することができる。これにより、該蓄積された有用な音声信号を使用して音声再生を行うことが可能となり、通話品質の向上を図ることができる。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る音声通信装置を備えたIP電話端末1a(1b)によりIP電話を実現するIP電話システムの構成例を示すブロック図である。図2は、図1に示すIP電話端末1a(1b)の構成を示すブロック図である。
図1において、IP電話端末1a(1b)は、IP電話用の通信端末であり、ローカルエリアネットワーク(LAN)3a(3b)に接続されている。ルータ2a(2b)は、通信回線を介してインターネット4と接続し、LAN3a(3b)とインターネット4との間で相互にパケットの転送を行う。これにより、IP電話端末1aと1bは、インターネット4を介してパケット通信を行い、音声信号を相互に送受してIP電話を実現する。
図2において、IP電話端末1a(1b)は、本実施形態に係る音声通信装置10を備える。音声通信装置10には、話者が通話に使用するマイク31とスピーカ32とが接続される。
図2の音声通信装置10において、A−D変換部11はマイク31から入力されたアナログ音声信号をディジタル音声信号に変換して出力する。音声符号化部12はA−D変換部11から入力されたディジタル音声信号を符号化して出力する。RTP(Real-time Transport Protocol)パケット送信処理部13は、音声符号化部12から入力された音声符号化信号を1フレーム分ごとにパケット化して出力する。パケット化はRTPに従う。又、1フレームは例えば10msの長さであり、この場合、パケット送信間隔は10msである。
UDP(User Datagram Protocol)/IP処理部14は、UDP及びIPに従ってパケットの送信及び受信の処理を行う。ネットワークインタフェース15は、LAN3a(3b)に接続するためのインタフェースであり、LAN3a(3b)と接続してパケットを入出力する。RTPパケット送信処理部13から出力されたRTPパケットは、UDP/IP処理部14によりIPパケットとしてネットワークインタフェース15に出力され、ネットワークインタフェース15からLAN3a(3b)へ出力される。
LAN3a(3b)から入力されたIPパケットは、ネットワークインタフェース15を介してUDP/IP処理部14に入力される。UDP/IP処理部14は、入力されたIPパケットからRTPパケットを取得してRTPパケット受信処理部16へ出力する。
RTPパケット受信処理部16は、入力されたRTPパケットをRTPに従って分解することで音声符号化信号を取得し、音声復号部17へ出力する。また、RTPパケット受信処理部16は、パケットの受信情報を再生制御部21へ通知する。この受信情報は、連続して受信したパケットの到着間隔を示す情報およびパケットの損失数を示す情報などを含んでいる。
音声復号部17は、入力された音声符号化信号を復号してディジタル音声信号を音声蓄積部19を介してD−A変換部18へ出力する。D−A変換部18は、入力されたディジタル音声信号をアナログ信号に変換して出力する。この出力されたアナログ音声信号はスピーカ32に入力され、音声として再生される。なお、音声符号化部12および音声復号部17は、例えばITU−T勧告G.729で規定されている音声符号化方式を使用する。
音声蓄積部19は、音声復号部17からのディジタル音声信号を蓄積するためのメモリを備えている。音声蓄積部19は、再生制御部21からの指示に従って、音声復号部17からのディジタル音声信号をメモリに蓄積する動作およびメモリからディジタル音声信号を読み出してD−A変換部18へ出力する動作を行う。音声蓄積部19においてメモリに蓄積する動作が行われていないときは、音声復号部17からのディジタル音声信号は、音声蓄積部19を介してただちにD−A変換部18へ出力され、音声として再生される。一方、音声復号部17からのディジタル音声信号をメモリに蓄積する動作を行っており、且つ、メモリからディジタル音声信号を読み出していない状態では、D−A変換部18への入力信号がないために、音声再生動作は停止する。
また、音声蓄積部19は、メモリの蓄積量を検出する。この蓄積量は、再生制御部21から読み出すことができる。
再生制御部21は、RTPパケット受信処理部16から通知される受信情報及び音声蓄積部19から通知される蓄積量に基づいて、音声蓄積部19の動作を制御する。また、再生制御部21は、その動作制御内容に応じて、信号発生部20に対する信号発生指示を行う。
信号発生部20は、再生制御部21からの指示に従って所定のディジタル音声信号を発生し、D−A変換部18へ出力する。このディジタル音声信号は、D−A変換部18によってアナログ化された後にスピーカ32から再生出力される。
次に、図3を参照して、上記した音声通信装置10の音声再生に係る動作を説明する。図3は、本実施形態に係る音声再生制御フローを示すフローチャートである。
RTPパケット受信処理部16は、連続して受信したパケットの到着間隔を算出する。さらに、受信パケットのRTPヘッダ中のシーケンス番号に基づいて、連続して受信した2つのパケット間で損失しているパケットの個数(損失パケット数)を算出する。RTPパケット受信処理部16は、それら算出した到着間隔と損失パケット数を再生制御部21へ通知する。再生制御部21は、RTPパケット受信処理部16から通知された到着間隔及び損失パケット数を使用して音声再生制御処理を行う。
図3において、再生制御部21は、音声蓄積部19における蓄積動作および音声再生動作の状態を判断する(ステップS1)。この判断の結果、音声蓄積部19において蓄積動作が停止中であり、且つ音声再生動作中である場合は(ステップS1がYES)、ステップS2へ進む。
次いで、ステップS2では、再生制御部21は、RTPパケット受信処理部16から通知された到着間隔に基づいた到着周期がパケットの送信周期と比べて所定値α以上長くなっているか否かを判定する。この判定には、微小な変動の影響を排除するために、パケット到着周期についての1秒間の移動平均値を用いる。所定値αとしては、パケットは10ms周期で送信されているので、例えば10ms程度の値に設定する。ステップS2の判定の結果、到着周期が「送信周期+所定値α」以上である場合(ステップS2がYES)はステップS3へ進み、「送信周期+所定値α」未満である場合(ステップS2がNO)は処理を終了する。
次いで、ステップS3では、再生制御部21は、パケットがバースト的に廃棄されているか否かを判定する。この判定ではバースト廃棄度を用いる。バースト廃棄度とは、単位時間当たり、例えば1秒の期間において、廃棄されたパケットの前後に連続して受信した2つのパケットの時間間隔の最小値Tminと、パケット送信間隔との比として定義する。
図4は、バースト廃棄度について説明するための概念図である。図4(1)では、パケットの送信間隔が示されており、10ms周期でパケットP1〜P11が送信されている。図4(2)では、パケットP1〜P11のうち、パケットP2,P4,P6,P8,P9が廃棄された場合が示されている。この図4(2)の場合、最小値Tminは20ms、パケット送信間隔は10msであるので、バースト廃棄度は「20ms/10ms=2」となる。また、図4(3)では、パケットP1〜P11のうち、パケットP4〜P8が連続して廃棄された場合が示されている。この図4(3)の場合、最小値Tminは60ms、パケット送信間隔は10msであるので、バースト廃棄度は「60ms/10ms=6」となる。再生制御部21は、RTPパケット受信処理部16から通知された到着間隔と損失パケット数とに基づいて、最小値Tminを算出する。
ステップS3の判定の結果、バースト廃棄度つまり、単位時間当たりのパケットの連続廃棄が所定値β以上である場合(ステップS3がYES)は、バースト的に廃棄されていると判定し、ステップS4へ進む。一方、所定値β未満である場合(ステップS2がYES)は処理を終了する。
次いで、ステップS4では、再生制御部21は、音声蓄積部19に対して、蓄積動作の開始及び読み出しの停止を指示する。これにより音声再生動作が停止する。次いで、再生制御部21は、信号発生部20に対して音声再生の停止を報知する旨を指示する。この指示により信号発生部20は該当する所定のディジタル信号を発生してD−A変換部18へ出力する。これにより、音声再生の停止を報知する例えばブザー音V2がスピーカ32から再生出力される(ステップS5)。
一方、ステップS1の判断の結果、音声蓄積部19において蓄積動作中であり、且つ読み出しが停止中であるために音声再生動作が停止中である場合は(ステップS1がNO)、ステップS6へ進む。
ステップS6では、再生制御部21は、パケットの連続廃棄数が所定値δより大きいか否かを判定する。パケットの連続廃棄数には、RTPパケット受信処理部16から通知された損失パケット数を使用する。この判定の結果、連続廃棄数が所定値δよりも大きい場合は(ステップS6がYES)、通信の一時断と判断し、ステップS9へ進む。なお、所定値δとしては、パケット送信間隔が10msの場合、例えば100パケットに設定する。この場合、1秒間の通話断によって音声再生が再開される。
ステップS9では、再生制御部21は、音声蓄積部19に対して、蓄積動作の停止及び読み出しの開始を指示する。これにより音声再生動作が再開される。
一方、ステップS6の判定の結果、連続廃棄数が所定値δ以下である場合には(ステップS6がNO)、ステップS7へ進む。
ステップS7では、再生制御部21は、音声蓄積部19から蓄積量を読み出し、所定量に到達しているか否かを判断する。この判断の結果、所定量に到達している場合は(ステップS7がYES)、ステップS9に進み、上記した音声蓄積部19に対する指示を行って音声再生動作を再開する。なお、上記ステップS7で用いる蓄積量の閾値には、蓄積動作によって音声蓄積部19内のメモリの容量をオーバーする前に蓄積動作を停止可能な値を設定する。
一方、ステップS7の判断の結果、所定量に未到達である場合には(ステップS7がNO)、ステップS8へ進む。
ステップS8では、再生制御部21は、上記ステップS2及びS3の判定処理を行い、双方の判定条件を共に満足しているか否かを判断する。この判断の結果、満足していれば(ステップS8がYES)、処理を終了し、蓄積動作及び再生停止をそのまま継続する。
一方、ステップS8の判断の結果、ステップS2及びS3の判定条件のいずれか1つでも満足していなければ(ステップS8がNO)、ステップS9に進み、上記した音声蓄積部19に対する指示を行って音声再生動作を再開する。
次いで、ステップ10では、再生制御部21は、信号発生部20に対して音声再生停止の報知を停止する旨を指示する。この指示により信号発生部20はディジタル信号の発生を停止する。これにより、音声再生停止の報知音(例えばブザー音)の再生出力が停止する。
図5は、本実施形態による音声再生動作を説明するための概念図である。図5において、送話者が発した音声V1a「こんにちはおげんきですか」は、パケット送信間隔10msごとの音声信号に分割されて各々パケットP1a〜P21aに格納される。パケットP1a〜P21aは、送話者のIP電話端末1aから送信され、インターネット4を介して受話者のIP電話端末1bへ伝送される。
ここで、1パケット当たりのデータ量が300bitであるとすると、1秒間に100パケットが送信されるので、各パケットが送信間隔10msを維持して伝送されるためには、少なくとも30kbit/sec以上の伝送速度を常に保証することが必要となる。しかし、インターネット4上のトラヒック状況等により一時的に所望の伝送速度が得られない場合、それぞれのパケットは遅延が増大しながら到着する。図5の例では、3kbit/secの伝送速度でパケットP1a〜P9aが伝送されている。これらパケットP1a〜P9aは、経路の途中で廃棄されることなく、平均100ms間隔で到着する。一方、パケットP10a〜P21aは、インターネット4の経路途中での輻輳等により廃棄されている。このパケットP10a〜P21aのように、パケットが連続的に廃棄されることを上記バースト廃棄と称する。
図5の時刻t1の時点では、パケットの到着間隔は100msであり、平均到着間隔は100msと算出される。各パケットにはシーケンス番号が格納されており、受信したパケットとその1つ前に受信したパケットの双方のシーケンス番号を比較し、その差が1であるか否かを判定することにより、パケットの廃棄を検出することができる。パケットの廃棄が検出された場合、シーケンス番号の差を損失パケット数(連続廃棄数)として得る。
図5では、時刻t1から、受信パケットP1a〜P9aに格納された音声「こんにちは」の音声信号が蓄積開始されると共に音声再生が停止され、音声再生停止を報知するブザー音が受話者に対して出力され始める。
図5の時刻t2の時点では、パケットP10a〜P21aの連続廃棄が検出されて、音声信号の蓄積が停止されると共に音声再生が再開される。これにより、蓄積された音声V1b「こんにちは」が再生出力され、受話者に聞き取られる。
ここで、ネットワーク上でパケットが廃棄される過程について考察する。
一般に、インターネット上においてパケットは、ルータと呼ばれるパケット転送装置を経由して転送される。ルータは、入り回線から入力されたパケットを、その振り分け先を判断して所定の出回線へ出力する。出回線にてパケットを送信中の場合は、待ち行列バッファに出力パケットを蓄積し、送信中パケットの送信終了後、順次、待ち行列バッファから出力パケットを読み出して出回線に出力する。しかし、待ち行列バッファに蓄積される速度の方が出回線の伝送速度よりも大きい状態が続くと、待ち行列バッファがあふれるので、ルータは振り分けるパケットを廃棄する。
そのルータにおける廃棄の方法には様々な方法が考えられているが、(1)待ち行列バッファ内のパケット全てを廃棄する方法、(2)バッファが満杯のときに振り分けようとしたパケットを廃棄する方法、などが一般的である。
(1)の廃棄方法によりパケットが廃棄される場合、上記図5に示されるように、バッファに蓄積可能な状態では出回線の伝送速度不足による遅延が発生するものの廃棄されずにパケットが転送されるが(パケットP1a〜P9aに対応)、バッファ全体がクリアされたときにバッファ内に在ったパケットは全て廃棄される(パケットP10a〜P21aに対応)。このバッファ全体のクリアによって大きなバースト廃棄が発生する。
(2)の廃棄方法によりパケットが廃棄される場合、図6に示されるように、歯抜け状にパケットが廃棄される。この図6のような場合、受話者のIP電話端末1bで受信されたパケットの音声信号を蓄積して再生したとしても、音声信号が歯抜け状態となっているので、受話者が聞き取ることは難しい。
上述した実施形態では、パケットの到着周期が所定の周期(送信周期+所定値)よりも長周期であった場合において、パケットがバースト的に廃棄されていることを蓄積動作開始条件とし、この蓄積動作開始条件が満足されているときは受信された音声信号を蓄積すると共に音声再生を停止している。つまり、上記(1)の廃棄方法によりパケットが廃棄される場合には、廃棄されずに到着したパケットは比較的に損失することなく連続して到着するので、受信した音声信号を蓄積してから再生する。これにより、受話者が聞き取り可能な音声として再生することができ、通話品質の向上を図ることができる。
そして、パケットがバースト的に廃棄されておらず、上記蓄積動作開始条件が満足されないときには、受信された音声信号を蓄積せずにその受信のタイミングで再生する。つまり、上記(2)の廃棄方法によりパケットが廃棄される場合には、歯抜け状にパケットが廃棄されるために音声信号が歯抜け状態となっているので、蓄積してから再生したとしても聞き取り可能な音声として再生できる可能性が低い。このことから、受信した音声信号を蓄積せずに、受信したタイミングで再生する。なお、上記したバースト廃棄度の閾値βは、パケット送信間隔が10msの場合、例えば50に設定する。
上述したように本実施形態によれば、パケットの到着周期が所定の周期よりも長周期であることを音声信号の蓄積動作開始条件に含めているので、パケットが送信周期よりも著しく長い周期で到着する場合以外には音声信号の蓄積を実行せず、無用な音声遅延を防止するとともに有用な音声信号の蓄積を実行することができる。これにより、該蓄積された有用な音声信号を使用して音声再生を行うことが可能となり、通話品質の向上を図ることができる。
以上、本発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、パケットの到着周期が所定の周期よりも長周期であることのみを音声信号の蓄積動作開始条件としてもよい。
また、所定のタイマー時間を計時するタイマを備え、このタイムアウトにより蓄積動作を停止するようにしてもよい。
また、音声再生停止中において音声再生を再開することを判断した場合、図7に示されるように、まず音声再生の再開を報知し、次いで音声再生を再開するようにしてもよい。この場合、再生制御部21は、音声再生の再開を判断すると、信号発生部20に対して音声再生の再開を報知する旨を指示する。この指示により信号発生部20は該当する所定のディジタル信号を発生してD−A変換部18へ出力する。これにより、音声再生の再開を予告する例えばメッセージV3がスピーカ32から再生出力される。また、メッセージV3のように、これから再生する音声が何秒前に受信しはじめた音声かを報知するようにしてもよい。
なお、受話者に対する報知は、上記した音声によるものに限定されない。例えば、ランプ点灯や画面表示などの視覚的に報知するようにしてもよい。
また、本発明は、無線環境を含むネットワークシステムにも対応可能である。例えば、携帯電話ネットワークに接続可能な端末を音声通信装置として利用可能である。
本発明の一実施形態に係る音声通信装置を備えたIP電話端末1a(1b)によりIP電話を実現するIP電話システムの構成例を示すブロック図である。 図1に示すIP電話端末1a(1b)の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る音声再生制御フローを示すフローチャートである。 バースト廃棄度について説明するための概念図である。 本発明の一実施形態に係る音声再生動作を説明するための概念図である。 パケット廃棄の一例を説明するための概念図である。 本発明の他の実施形態に係る音声再生動作を説明するための概念図である。 従来の音声通信装置による音声再生動作を説明するための概念図である。
符号の説明
1a,1b…IP電話端末、4…インターネット、10…音声通信装置、11…A−D変換部、12…音声符号化部、13…RTPパケット送信処理部、14…UDP/IP処理部、15…ネットワークインタフェース、16…RTPパケット受信処理部、17…音声復号部、18…D−A変換部、19…音声蓄積部、20…信号発生部、21…再生制御部、31…マイク、32…スピーカ。

Claims (8)

  1. 音声信号が格納されたパケットを受信し、該受信信号を使用して音声再生を行う音声通信装置において、
    受信信号を蓄積するための記憶手段と、
    パケットの到着周期を検出する到着周期検出手段と、
    前記検出された到着周期が所定の周期よりも長い場合に、前記記憶手段による蓄積動作を開始するとともに受信信号による音声再生動作を停止する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする音声通信装置。
  2. 音声信号が格納されたパケットを受信し、該受信信号を使用して音声再生を行う音声通信装置において、
    受信信号を蓄積するための記憶手段と、
    パケットの到着周期を検出する到着周期検出手段と、
    前記検出された到着周期が所定の周期よりも長く、且つ、パケットの連続廃棄が生じている場合に、前記記憶手段による蓄積動作を開始するとともに受信信号による音声再生動作を停止する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする音声通信装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記記憶手段による蓄積動作中において、到着周期が所定の周期よりも短くなった場合、前記記憶手段による蓄積動作を停止するとともに受信信号による音声再生動作を再開することを特徴とする請求項1又は2に記載の音声通信装置。
  4. パケットの連続廃棄数を検出する連続廃棄数検出手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記記憶手段による蓄積動作中において、前記検出された連続廃棄数が所定値よりも大きいことを判定すると、前記記憶手段による蓄積動作を停止するとともに受信信号による音声再生動作を再開することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の音声通信装置。
  5. 前記記憶手段の蓄積量を検出する蓄積量検出手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記記憶手段による蓄積動作中において、前記検出された蓄積量に応じて、前記記憶手段による蓄積動作を停止するとともに受信信号による音声再生動作を再開することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の音声通信装置。
  6. 前記記憶手段による蓄積動作の継続期間を計測する計時手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記記憶手段による蓄積動作中において、前記計測された継続期間に応じて、前記記憶手段による蓄積動作を停止するとともに受信信号による音声再生動作を再開することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の音声通信装置。
  7. 前記音声再生動作の停止を報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の音声通信装置。
  8. 前記音声再生動作の再開を報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の音声通信装置。
JP2004281472A 2004-09-28 2004-09-28 音声通信装置、音声通信方法 Expired - Fee Related JP4667811B2 (ja)

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