JP2006100607A - 研磨ヘッド、化学機械研磨装置、および研磨ヘッドの洗浄方法 - Google Patents

研磨ヘッド、化学機械研磨装置、および研磨ヘッドの洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 化学機械研磨法による埋め込み配線の形成後に残留する研磨剤を十分に除去し、研磨剤による埋め込み配線のダメージを防止することを目的とする。
【解決手段】研磨対象のウエハ2を保持する本体7の外周にシール部材9を介して本体7を覆うカバー8が設置された研磨ヘッド1を、本体7との隙間18に臨んだカバー8の周縁部に、本体7の周方向に沿って間隔をおいて複数の貫通穴23あるいは切欠き部が形成された構成とする。これによって、隙間18に研磨剤が残留しにくくなり、研磨剤11が残留したとしても、研磨ヘッド1の外部から隙間18に純水12などの洗浄流体を供給することにより、研磨剤11の置換効率を高め、隙間18から効率的に除去できる。
【選択図】 図1

Description

本発明はウエハの化学機械研磨に用いられる研磨ヘッド、化学機械研磨装置、および研磨ヘッドの洗浄方法に関する。
近年、半導体集積回路装置の高集積化、高機能化及び高速化に伴って、低誘電率の絶縁膜および低抵抗の銅配線を用いる技術が提案されている。配線抵抗を低減するためには、多層配線技術が必要となり、その埋め込み配線構造の形成には化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)の技術が必須となる。
たとえば銅を埋め込み配線材料とするときには、トレンチまたはスルーホールを形成した絶縁膜(層間絶縁膜)上に銅を堆積して導電膜を形成した後に、ウエハ表面を研磨剤で化学機械研磨してトレンチまたはスルーホールの外部の導電膜を全て除去することにより、配線となる部分にのみ導電膜を残し、絶縁膜中に埋め込み配線構造を形成する。
この化学機械研磨工程では、ウエハに対する研磨布の相対速度,研磨圧力などの研磨条件や研磨剤,研磨布等の使用材料などの違いで研磨後の表面状態が大きく異なるため、高度な技術が要求される。また化学機械研磨工程は、薬液を含んだ研磨剤を用いて研磨対象の膜の表面に所定の変質層を形成し、その変質層を研磨布で研磨して除去するものであるため、配線材料とした銅が腐食しやすいという問題がある。後者の問題については、研磨直後にウエハ表面に残留する研磨剤を純水等で洗浄除去する対策がとられている(たとえば特許文献1)。
図5は従来の化学機械研磨装置の構成を示す。図5(a)において、1はウエハ2を保持する研磨ヘッドであり、3は研磨布4が貼り付けられた研磨定盤であり、5は研磨剤供給ノズルであり、6は純水供給ノズルである。研磨ヘッド1は、ウエハ2を保持する本体7の周囲を囲むようにカバー8が取り付けられ、本体7とカバー8との間がシール部材9でシールされている。本体7の下面周縁部にはウエハ保持リング(リテーナ)10が取り付けられている。
この化学機械研磨装置において、図5(b)に示すように、研磨ヘッド1に保持したウエハ2を研磨布4に押し付けた状態で、研磨剤供給ノズル5から薬液を含んだスラリー状の研磨剤11を供給しながら、研磨ヘッド1及び研磨定盤3を回転させてウエハ2と研磨布4との間に所定の相対速度を発生させることにより、ウエハ2の表面に形成された導電膜を研磨剤11で研磨除去する。この際の研磨剤11は一般に化学薬液と研磨粒子とを含んだものが用いられるが、研磨粒子を含まないものを用いて研磨対象の膜の表面の変質層を直接に研磨布4で研磨する場合もある。
研磨終了後に、図5(c)に示すように、研磨ヘッド1を研磨布4から離間させ、研磨ヘッド1に対して純水供給ノズル6から純水12を供給して、ウエハ2の表面に残留した研磨剤11を洗浄除去する。純水12は半導体製造に用いられる高純度な超純水である。
図6はウエハ2の拡大断面図である。ウエハ2の表面には、半導体素子をはじめとする能動素子やそれらを相互に接続するダマシン配線などが形成されているが、ここでは簡略に示している。
図6(a)は化学機械研磨前のウエハ2の状態を示す。ウエハ2の上に絶縁膜13が形成され、絶縁膜13に埋め込み配線溝14が形成され、埋め込み配線溝14を含む絶縁膜13の上にバリア膜15を介して導電膜16が形成されている。絶縁膜13は、SiOのような無機系材料やSiOよりも誘電率が低い炭化水素類などの有機系材料からなる。バリア膜15は、導電膜16が絶縁膜13の内部へ拡散するのを防止する目的で形成されるもので、窒化チタン、タンタル、窒化タンタルなど(以下単に窒化タンタルという)からなる。導電膜16は銅などの低抵抗材料(以下単に銅という)からなる。
このように銅を埋め込み配線材料として導電膜16が形成されている場合、通常は研磨を2段階に分けて行う。
第1の研磨工程で、バリア膜15が露出するまで導電膜16を研磨する。その際には一般に、導電膜16の材料に対してバリア膜15の材料の研磨速度が小さくなる選択比の条件を使用する。絶縁膜13の一部が露出することもあるので、絶縁膜13の研磨速度も小さい条件を使用する。第2の研磨工程で、バリア膜15を除去する。このときの研磨速度は一般に、導電膜16、バリア膜15、絶縁膜13に差がない選択比の条件を使用する。
図6(b)は、少なくとも絶縁膜13の表面が露出するまで研磨した直後のウエハ2の状態を示す。この段階で埋め込み銅配線17が形成されている。ウエハ2の表面には研磨剤11が残留している。
図6(c)は、研磨されたウエハ2の表面を純水12で洗浄した後の状態を示す。ウエハ2の表面に残留していた研磨剤11は除去されている。
特表2003−529457公報
しかしながら、上記した従来の化学機械研磨装置では、図7(a)に示すように、研磨直後に研磨ヘッド1の本体7(ウエハ保持リング10を含む)とカバー8との隙間18に研磨剤11が表面張力により残留し、ウエハ2の洗浄の際も隙間18には純水12が回り込みにくいため洗浄不十分となり、隙間18に依然として研磨剤11が残留することがある。そして、残留した研磨剤11が、図7(b)(c)に示すようにウエハ2の表面へ流れ出す。
その結果、ウエハ2の表面に流れ出た研磨剤11によって、図8に示すように、埋め込み銅配線17の一部が化学的にエッチングされ、埋め込み銅配線17の表面に凹部17aが発生したり、バリア膜15との界面にスリット17bが発生する。凹部17aやスリット17bが発生すると、埋め込み銅配線17の断面積が小さくなるため、配線抵抗が設計値よりも高くなったり、バリア膜15と埋め込み銅配線17との界面でマイグレーションが起こるなど、配線の信頼性を損なう要因となる。極端な段差が生じると、上層埋め込み配線の形成時に上層配線間に埋め込み銅配線17が位置して、配線間の短絡を生じる場合もある。
本発明は上記問題を解決するもので、化学機械研磨法による埋め込み配線の形成後に残留する研磨剤を十分に除去し、研磨剤による埋め込み配線のダメージを防止することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の研磨ヘッドは、研磨対象のウエハを保持する本体の外周にシール部材を介して前記本体を覆うカバーが設置された研磨ヘッドにおいて、前記本体との隙間に臨んだカバーの周縁部に、前記本体の周方向に沿って間隔をおいて複数の貫通穴あるいは切欠き部が形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、シール部材によって形成されるカバー周縁部と本体との間の隙間には研磨剤が残留しにくく、前記隙間に研磨剤が残留したとしても、研磨ヘッドの外部から隙間に洗浄流体を供給することにより、つまり隙間の解放端側から隙間内に向けて、あるいは貫通穴あるいは切欠き部を通じて隙間に向けて洗浄流体を供給することにより、研磨剤の洗浄流体による置換効率を高め、残留した研磨剤を容易に効率的に除去できる。
本発明の第2の研磨ヘッドは、研磨対象のウエハを保持する本体の外周にシール部材を介して前記本体を覆うカバーが設置された研磨ヘッドにおいて、前記カバーの周縁端部とシール部材の端部とが同一平面上に位置するように配置されたことを特徴とする。
この構成によれば、カバーと本体との間には解放した隙間はほとんど存在せず、したがって研磨剤は残留しにくく、研磨剤が残留したとしても、研磨ヘッドの外部から洗浄流体を供給することによって容易に効率的に除去できる。
本発明の第3の研磨ヘッドは、研磨対象のウエハを保持する本体の外周にシール部材を介して前記本体を覆うカバーが設置された研磨ヘッドにおいて、外部からの洗浄流体を前記本体とカバーの周縁部との隙間に導入する洗浄流体導入路が前記カバーに設けられたことを特徴とする。
この構成によれば、本体とカバーの周縁部との隙間に研磨剤が残留したとしても、研磨ヘッドの外部から洗浄流体導入路を通じて前記隙間に洗浄流体を供給することによって容易に効率的に除去できる。
本発明の研磨ヘッドの洗浄方法は、上記した第1から第3のいずれかの研磨ヘッドにウエハを保持した状態で、前記研磨ヘッドの外部から洗浄流体を供給することにより、前記研磨ヘッドの本体とカバーとの間に残留した研磨剤を洗浄除去することを特徴とする。
これによれば、研磨ヘッドの本体とカバーとの間というウエハ近傍部位に研磨剤が残留しても、研磨ヘッドの外部から供給する洗浄流体によって効率的に洗浄除去できる。よって、研磨ヘッドに保持されたウエハ上に研磨剤が残ることを防止できる。
本発明の化学機械研磨装置は、上記した第1から第3のいずれかの研磨ヘッドと、前記研磨ヘッドに保持され圧接されるウエハを研磨する研磨パッドと、前記研磨ヘッドに保持されたウエハが圧接される前記研磨パッド上に薬液を含んだ研磨剤を供給する研磨剤供給手段と、研磨終了後に研磨パッドから離間された前記ウエハおよび研磨ヘッドに前記研磨剤を洗浄除去する洗浄流体を供給する洗浄流体供給手段とを有したことを特徴とする。
これによれば、研磨ヘッドの本体とカバーとの間というウエハ近傍部位に研磨剤が残留したとしても、研磨ヘッドの外部から供給する洗浄流体によって、残留した研磨剤を効率的に洗浄除去できる。よって、研磨ヘッドに保持されたウエハ上に研磨剤が残ることを防止できる。
本発明の半導体装置の製造方法は、ウエハ上に絶縁膜を堆積する工程と、前記絶縁膜にホールとトレンチの少なくとも一方である開口部を形成する工程と、前記開口部を含んだ絶縁膜上に導電膜を堆積する工程と、前記絶縁膜の表面が露出するまで前記導電膜を研磨剤を用いて化学機械研磨して前記開口部に導電膜を残す研磨工程とを行う半導体装置の製造方法において、前記研磨工程で、上記した第1から第3のいずれかの研磨ヘッドにウエハを保持して化学機械研磨を行い、研磨終了後に前記ウエハの表面に残留した研磨剤を前記研磨ヘッドの外部から供給する洗浄流体で洗浄除去するとともに、前記ウエハを保持した研磨ヘッドに残留した研磨剤を前記研磨ヘッドに対する洗浄流体と同一または異なる洗浄流体を前記研磨ヘッドの外部から供給して洗浄除去することを特徴とする。
これによれば、研磨ヘッドに保持されたウエハの近傍に研磨剤が残留しにくく、研磨剤が残留したとしても、研磨ヘッドの外部からの洗浄流体で容易に効率的に除去できるため、研磨ヘッドからウエハ上への研磨剤の流れ込みを防止することができ、ウエハの開口部内に残した導電膜に研磨剤に起因する不良が発生するのを防止して、ダメージのない埋め込み配線を形成することが可能となる。
上記した半導体装置の製造方法において、絶縁膜に開口部を形成する工程で、トレンチを形成するとともに、前記トレンチ内の所定部分に前記ウエハあるいは絶縁膜の下層に形成された下層配線と接続するためのスルーホールを形成することを特徴とする。これによれば、ホールやトレンチ内に残す導電膜に研磨剤に起因する不良が発生するのを防止できることから、ダメージのない多層配線構造を実現できる。
洗浄流体として純水を用いることができる。一般的に研磨剤(スラリー)を除去するのに装置内で使用しているものが純水であるため、好都合である。
洗浄流体としてベンゾトリアゾールまたはその誘導体を含んだ薬液を用いることができる。ベンゾトリアゾールは銅の腐食防止剤として作用するので好都合である。
ベンゾトリアゾールまたはその誘導体の濃度は0.01から0.3wt%であるのが好ましい。0.01wt%未満では防食効果が低く、0.3wt%を超えると銅上に残存してその後の洗浄で除去しきれない恐れがあるからである。
導電膜は、タンタル、窒化タンタル、チタン、窒化チタン、タングステン、窒化タングステン、アルミニウム、銅、銀、金、及び白金の中から選ばれる1種、または数種、またはそれを含んだ合金で形成することができる。これらの内、タンタル、窒化タンタル、チタン、窒化チタン、窒化タングステンはバリア層として、その他は配線やコンタクトとして用いられる。
本発明の各研磨ヘッドは、カバーに貫通穴あるいは切欠き部あるいは洗浄流体導入路を形成したことにより、カバーと本体との間に研磨剤が残留しにくく、残留したとしても洗浄時における研磨剤の洗浄流体による置換効率が従来よりも高くなり、この部分に残留した研磨剤がウエハ表面に流れ出して悪影響を及ぼすのを防止できる。
よって、かかる研磨ヘッドを備えた化学機械研磨装置を用いてCMP法で埋め込み配線が形成された直後のウエハにあっては、ダメージのない埋め込み銅配線を残すことができ、ウエハより形成される半導体装置の埋め込み配線の信頼性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1(a)(b)はそれぞれ、本発明の第1の実施形態における研磨ヘッドの構成を示す断面図及び側面図である。
この研磨ヘッドを備える化学機械研磨装置は、従来のものとほぼ同様の構成を有しており、図5を援用して説明すると、ウエハ2を保持するための研磨ヘッド1と、研磨布4が貼り付けられた研磨定盤3と、研磨剤供給ノズル5と、純水供給ノズル6とを有している。
図1に示すように、研磨ヘッド1(従来のものと区別するため、研磨ヘッド1Aという)は、研磨対象のウエハ2を保持するための本体7と、本体7の周囲を囲むカバー8と、本体7とカバー8との間をシールするリング状のシール部材9とを有している。
本体7は、円板状に形成されており、研磨定盤3に対向配置される下面に弾性材からなるバッキングフィルム21が取付けられ、バッキングフィルム21に形成された穴を通してウエハ2を吸着する真空吸着部(図示せず)が設けられている。本体7の下面周縁部には、研磨加工中のウエハ2が本体7の外方にずれるのを防止する保持リング10がバッキングフィルム21を取り巻くように取付けられている。
本体7の上面中央部には、本体7の厚み方向に伸びる軸部22が連結部材22aを介して回動自在に取付けられている。この軸部22は、本体7に保持されたウエハ2を研磨布4に圧接する研磨位置と研磨布4から離間した待機位置とに配置すべく、本体7を水平方向および上下方向に移動させるとともに、研磨布4に接触したウエハ2を研磨すべく、本体7を回転およびスライドさせ、かつその際の研磨布4とウエハ2との摩擦抵抗に対して軸部22自体が連結部材22aを中心にフレキシブルに動いて、研磨圧力のウエハ面内分布を均一化する。
カバー8は、本体7の研磨剤による汚れを防止するためのもので、本体7の外周から上面にわたって覆う凹形状に形成されていて、中央穴8aにおいて軸部22に外挿されている。カバー8の内周にはピン(図示せず)が設けられており、このピンが本体7の上面周縁部に設けられた接続部材7aの穴7bに係止することで、本体7とカバー8とが同心状に締結され、且つカバー8に対して本体7がある程度の自由度で揺動可能となっている。
この研磨ヘッド1Aが従来のものと相違するのは、本体7(保持リング10を含む)との間に形成される隙間18に臨んだカバー8の周縁部であってシール部材9よりも下方の位置に、本体7の周方向に沿って間隔をおいて複数の貫通穴23が形成されている点である。
この研磨ヘッド1Aを備えた化学機械研磨装置においても、従来と同様にして(図5参照)、研磨ヘッド1(1A)に保持したウエハ2を研磨布4に押し付けた状態で、研磨剤供給ノズル5から薬液を含んだスラリー状の研磨剤11を供給しながら、研磨ヘッド1(1A)及び研磨定盤3を回転させてウエハ2と研磨布4との間に所定の相対速度を発生させることにより、ウエハ2の表面に形成された導電膜を研磨剤11で研磨する。この際の研磨剤11は一般に化学薬液と研磨粒子とを含んだものが用いられるが、研磨粒子を含まないものを用いて研磨対象の膜の表面の変質層を直接に研磨布4で研磨する場合もある。
この研磨工程が埋め込み銅配線を形成する工程である時には、従来と同様にして(図6参照)、予めウエハ2の上に絶縁膜13を形成し、絶縁膜13に埋め込み配線溝14を形成し、埋め込み配線溝14を含む絶縁膜13の上にバリア膜15を介して銅などの低抵抗材料(以下単に銅という)からなる導電膜16を形成しておき、しかる後にバリア膜15が露出するまで導電膜16を研磨し、次いでバリア膜15を研磨して、埋め込み銅配線17を残す。
研磨終了後に、研磨ヘッド1(1A)を研磨布4から離間させ、研磨ヘッド1(1A)に対して純水供給ノズル6から純水12を供給して、ウエハ2の表面に残留した研磨剤11を洗浄除去する。純水12は半導体製造に用いられる高純度な超純水である。
その際に、研磨ヘッド1Aが上記した構成を有することにより、ウエハ2の表面に残留した研磨剤11の洗浄除去を効率的、かつ効果的に行える。すなわち、図1(c)に示すように、研磨ヘッド1Aにウエハ2を保持した状態で研磨ヘッド1Aの外部から純水12を供給することにより、ウエハ2の表面および研磨ヘッド1Aに残留した研磨剤を洗浄除去するのであるが、研磨ヘッド1Aのカバー8に貫通穴23が形成されているため、本体7とカバー8との隙間18には研磨剤は残留しにくく、図示したように隙間18に研磨剤11が残留したとしても、純水12で置換して貫通穴23から流出させることができるため、隙間18から効率的に除去できる。
このことにより、従来のように(図7および図8参照)、隙間18に残留した研磨剤11がウエハ2表面に流れ込むこと、それにより埋め込み銅配線17にスリット等の不良が発生することを防止することができ、ダメージのない埋め込み銅配線17を形成することが可能である。
この純水12のようにウエハ2と隙間18とに同種の洗浄流体を用いる場合は同時に洗浄できるが、異種の洗浄流体を用いる場合は通常、順次に洗浄を行う。
純水12の他の洗浄流体として、たとえばベンゾトリアゾールまたはその誘導体を含んだ薬液12aを使用することができる。この場合は、研磨ヘッド1Aの外部から純水12を供給してウエハ2の表面および研磨ヘッド1Aを洗浄し、その後に本体7とカバー8との隙間18に主に向けて薬液12aを供給して、隙間18に残留した研磨剤11を貫通穴23を通じて除去する。
薬液12aは、ベンゾトリアゾールまたはその誘導体の濃度が0.01から0.3wt%(溶剤:純水)であるものが好適に使用できる。
なお、絶縁膜13の材料は、SiOのような無機絶縁物やSiOよりも誘電率が低い炭化水素類などの有機絶縁物であってよい。バリア膜15の材料は、窒化チタン、タンタル、窒化タンタルなどであってよい。導電膜16の材料は、タンタル、窒化タンタル、チタン、窒化チタン、タングステン、窒化タングステン、アルミニウム、銅、銀、金、及び白金の中から選ばれる1種、または数種、またはそれを含んだ合金などであってよい。
絶縁膜に埋め込み配線溝(トレンチ)やホールを形成する工程で、埋め込み配線溝内の所定部分にウエハあるいは絶縁膜の下層に形成された下層配線と接続するスルーホールを形成する場合も、埋め込み配線溝やホール内に残す導電膜に研磨剤に起因する不良が発生するのを防止できることから、ダメージのない多層配線構造を実現できる。これはいわゆるデュアルダマシンであり、たとえば特開2002―75994号公報に詳説されている。
図2(a)(b)(c)に断面図及び側面図を示す研磨ヘッド1Bのように、上記した貫通穴23に代えて、本体7(保持リング10含む)との間に形成される隙間18に臨んだカバー8の周縁部であってシール部材9よりも下方の位置に、本体7の周方向に沿って間隔をおいて複数の切欠き部24を形成してもよい。形成した切欠き部24によって、貫通穴23と同様の効果が得られる。
(第2の実施形態)
図3(a)(b)はそれぞれ、本発明の第2の実施形態における研磨ヘッドの構成を示す断面図及び側面図である。
この研磨ヘッド1Cが第1の実施形態の研磨ヘッド1Aと相違するのは、カバー8の下端とシール部材9の下端とがほぼ同一平面上に位置するように配置されている点である。
これによれば、カバー8と本体7(保持リング10含む)との間に下向きに解放した隙間はほとんど存在しないため、カバー8と本体7との間には研磨剤は残留しにくく、研磨剤が残留したとしても、研磨ヘッド1Cの外部から純水12等の洗浄流体を供給することで、効率的に除去できる。
したがって、第1の実施形態で説明したのと同様に、研磨剤の残留に起因する埋め込み銅配線の不良を防止し、ダメージのない埋め込み銅配線を形成することが可能である。
(第3の実施形態)
図4は、本発明の第3の実施形態における研磨ヘッドの構成を示す断面図である。
この研磨ヘッド1Dが第1の実施形態の研磨ヘッド1Aと相違するのは、本体7(保持リング10含む)との間に形成される隙間18に臨んだカバー8の周縁部であって、シール部材9よりも下方の位置に開口するように、洗浄流体を導入するパージライン25が設けられている点である。
パージライン25はカバー8の上下方向の壁内部にほぼ上下方向に配されていて、その一方の開放端25aは上記したようにカバー8の周縁部の内面であって、シール部材9よりも下方に位置し、もう一方の開放端25bはカバー8の上方に位置している。開放端25bには、液体または気体である洗浄流体26を供給する供給源(図示せず)が接続される。このような洗浄機構を有しているため、隙間18に研磨剤11が残留したとしても、パージライン25に洗浄流体26を流すことによって、研磨剤11を隙間18から効率的に除去できる。
パージライン25を通じて供給する洗浄流体26は、液体としては、純水や上述したようなベンゾトリアゾールまたはその誘導体を含有する薬液を用いることができる。気体としては、窒素ガス等の不活性ガスを用いることができる。
本発明の研磨ヘッドおよび化学機械研磨装置は、埋め込み銅配線を形成する半導体装置などの製造に有用である。
本発明の第1の実施形態における研磨ヘッドの構成図 図1の研磨ヘッドと同様の研磨ヘッドの構成図 本発明の第2の実施形態における研磨ヘッドの構成図 本発明の第3の実施形態における研磨ヘッドの構成図 従来の研磨ヘッドを備えた一般的な化学機械研磨装置の構成図 化学機械研磨の前後のウエハの一部拡大断面図 化学機械研磨直後の図5の研磨ヘッドの状態を示す断面図および平面図 洗浄後に研磨剤が流れ込んだウエハの一部拡大断面図
符号の説明
1 研磨ヘッド
2 ウエハ
3 研磨定盤
4 研磨布
5 研磨剤供給ノズル
6 純水供給ノズル
7 本体
8 カバー
9 シール部材
10 ウエハ保持リング
11 研磨剤
12 純水
13 絶縁膜
14 埋め込み配線溝
15 バリア膜
16 導電膜
17 埋め込み銅配線
18 隙間
23 貫通穴
24 切欠き部
25 パージライン
26 洗浄流体

Claims (11)

  1. 研磨対象のウエハを保持する本体の外周にシール部材を介して前記本体を覆うカバーが設置された研磨ヘッドにおいて、前記本体との隙間に臨んだカバーの周縁部に前記本体の周方向に沿って間隔をおいて複数の貫通穴あるいは切欠き部が形成された研磨ヘッド。
  2. 研磨対象のウエハを保持する本体の外周にシール部材を介して前記本体を覆うカバーが設置された研磨ヘッドにおいて、前記カバーの周縁端部とシール部材の端部とが同一平面上に位置するように配置された研磨ヘッド。
  3. 研磨対象のウエハを保持する本体の外周にシール部材を介して前記本体を覆うカバーが設置された研磨ヘッドにおいて、外部からの洗浄流体を前記本体とカバーの周縁部との隙間に導入する洗浄流体導入路が前記カバーに設けられた研磨ヘッド。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の研磨ヘッドにウエハを保持した状態で、前記研磨ヘッドの外部から洗浄流体を供給することにより、前記研磨ヘッドの本体とカバーとの間に残留した研磨剤を洗浄除去する研磨ヘッドの洗浄方法。
  5. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の研磨ヘッドと、前記研磨ヘッドに保持され圧接されるウエハを研磨する研磨パッドと、前記研磨ヘッドに保持されたウエハと前記研磨パッドとの間に薬液を含んだ研磨剤を供給する研磨剤供給手段と、研磨終了後に研磨パッドから離間された前記ウエハおよび研磨ヘッドに前記研磨剤を洗浄除去する洗浄流体を供給する洗浄流体供給手段とを有した化学機械研磨装置。
  6. ウエハ上に絶縁膜を堆積する工程と、前記絶縁膜にホールとトレンチの少なくとも一方である開口部を形成する工程と、前記開口部を含んだ絶縁膜上に導電膜を堆積する工程と、前記絶縁膜の表面が露出するまで前記導電膜を研磨剤を用いて化学機械研磨して前記開口部に導電膜を残す研磨工程とを行う半導体装置の製造方法において、前記研磨工程で、請求項1から請求項3のいずれかの研磨ヘッドにウエハを保持して化学機械研磨を行い、研磨終了後に前記ウエハの表面に残留した研磨剤を前記研磨ヘッドの外部から供給する洗浄流体で洗浄除去するとともに、前記ウエハを保持した研磨ヘッドに残留した研磨剤を前記研磨ヘッドに対する洗浄流体と同一または異なる洗浄流体を前記研磨ヘッドの外部から供給して洗浄除去する半導体装置の製造方法。
  7. 絶縁膜に開口部を形成する工程で、トレンチを形成するとともに、前記トレンチ内の所定部分に前記ウエハあるいは絶縁膜の下層に形成された下層配線と接続するためのスルーホールを形成する請求項6記載の半導体装置の製造方法。
  8. 洗浄流体として純水を用いる請求項6記載の半導体装置の製造方法。
  9. 洗浄流体としてベンゾトリアゾールまたはその誘導体を含んだ薬液を用いる請求項6記載の半導体装置の製造方法。
  10. ベンゾトリアゾールまたはその誘導体の濃度が0.01から0.3wt%である請求項9記載の半導体装置の製造方法。
  11. 導電膜が、タンタル、窒化タンタル、チタン、窒化チタン、タングステン、窒化タングステン、アルミニウム、銅、銀、金、及び白金の中から選ばれる1種、または数種、またはそれを含んだ合金よりなる請求項6記載の半導体装置の製造方法。
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