JP2006098277A - 振動板の張力測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 測定者の個差が介入する余地がほとんどなく、高い信頼性をもってコンデンサマイクロホン用の振動板の張力を測定できるようにする。
【解決手段】 支持リング12に張設されている振動板(被測定物)11に対して所定の空隙をもって配置される駆動電極13と、振動板11から放射される音波を収音する測定用マイクロホン15と、測定用マイクロホン15から出力されるマイク出力信号を増幅して駆動電極13に与えて振動板11を静電的に駆動する電圧増幅器14と、マイク出力信号の周波数を計測する周波数カウンター18とを備えたループにより、振動板11を持続的に発振させ、そのときの発振周波数を周波数カウンター18により計数して振動板11の張力を測定する。
【選択図】 図1
【解決手段】 支持リング12に張設されている振動板(被測定物)11に対して所定の空隙をもって配置される駆動電極13と、振動板11から放射される音波を収音する測定用マイクロホン15と、測定用マイクロホン15から出力されるマイク出力信号を増幅して駆動電極13に与えて振動板11を静電的に駆動する電圧増幅器14と、マイク出力信号の周波数を計測する周波数カウンター18とを備えたループにより、振動板11を持続的に発振させ、そのときの発振周波数を周波数カウンター18により計数して振動板11の張力を測定する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、コンデンサマイクロホンに用いられる振動板の張力を測定する振動板の張力測定装置に関し、さらに詳しく言えば、振動板を持続的に発振させた状態としてその張力を測定する技術に関するものである。
コンデンサマイクロホンは、音波により振動する振動板と固定極とを対向的に配置してなる音響−電気変換器を備えているが、一次音圧傾度型(単一指向性)コンデンサマイクロホンにおける低域限界と固定極に対する吸着安定度は振動板の張力に依存する。そのため、個々のコンデンサマイクロホンにおいて、低域限界と吸着安定度の品質を揃えるには、振動板の張力のバラツキを少なくする必要がある。
通常、振動板は大判サイズのマザーフィルムに所定の張力を加え、その上に複数個の支持リングを接着材を介して配置し、接着材の硬化をまってマザーフィルムから振動板付きの各支持リングを切り出すことにより作製される。本明細書において、支持リングに振動板を張設したものを振動板ユニットということがある。
例えば汎用のコンデンサマイクロホン用途の振動板ユニットについては、一般的に振動板ユニットの状態で個々の張力測定は行われないが、特に音質が重視される例えばスタジオ用コンデンサマイクロホンなどの場合には、高い性能と音質の個差が少ないことが要求される(個差の許容範囲は概ね10%以内に指定される)。
従来において、振動板の張力測定方法には、大別して、音波で振動板を振動させてその振幅を測定する方法と、交番磁界により振動板を振動させてそのとき放射される音波のレベルを検出する方法とが知られているが、いずれの方法においても基本的には振動板を駆動する周波数を調整して、最大の振幅と音の大きさで共振周波数を測定する。
この共振周波数を測定するにあたって、通常、上記駆動周波数の調整にはスイープ発振器が用いられ、スイープ発振器を操作しながらオシロスコープなどでレベルを確認し、レベルが最大を示すときの周波数を読み取るようにしている。
しかしながら、スイープ発振器を操作するとき、周波数を低い方から高い方にスイープすると読み取り値が真値より高めになり、反対に周波数を高い方から低い方にスイープする場合には読み取り値が真値よりも低めになることがある。また、この操作による誤差はスイープする速度にも依存するため、概して測定の信頼性が低いという問題がある。
したがって、本発明の課題は、測定者の個差が介入する余地がほとんどなく、高い信頼性をもって振動板の張力を測定できるようにすることにある。
上記課題を解決するため、本発明は、支持リングに張設された状態で固定極と対向的に配置されるコンデンサマイクロホン用の振動板の張力を測定する振動板の張力測定装置において、支持リングに張設されている振動板(被測定物)に対して所定の空隙をもって配置される駆動電極と、上記振動板から放射される音波を収音する測定用マイクロホンと、上記測定用マイクロホンから出力されるマイク出力信号を増幅して上記駆動電極に与えて上記振動板を静電的に駆動する電圧増幅器と、上記マイク出力信号の周波数を計測する周波数カウンターとを備えていることを特徴としている。
本発明において、上記測定用マイクロホンとして無指向性マイクロホンを用いることが好ましい。また、上記駆動電極に過大な信号が加えられないようにするため、上記電圧増幅器の入力前段に上記マイク出力信号の振幅を所定範囲内に抑えるコンプレッサー回路が接続されていることが好ましい。
本発明によれば、振動板から放射される音波による測定用マイクロホンのマイク出力信号が電圧増幅器を介して駆動電極に与えられるループが形成され、これによりマイクロホンとスピーカがハウリングを起こす状態に似た方法で振動板が持続的に発振する。このとき、振動板の張力が高い場合には高い周波数で発振し、振動板の張力が低い場合には低い周波数で発振するため、その発振周波数を周波数カウンターで読むことにより振動板の張力を測定することができる。したがって、従来例のようにスイープ発振器を人手によって操作する必要がないため、測定値に測定者の個差が介入する余地がほとんどなく、信頼性の高い測定を行うことができる。
次に、図1により本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。図1は本発明による振動板の張力測定装置の構成を示す模式的なブロック図である。
この張力測定装置において、振動板11は支持リング12に張設された振動板ユニット10の状態でその張力が測定される。通常、振動板11には金属蒸着膜を有する合成樹脂フィルムが用いられるが、張力測定にあたっては支持リング12を介して当該装置のアースに接続される。
この張力測定装置は、基本的な構成として、振動板11と所定の空隙をもって対向的に配置される駆動電極13と、振動板11の反駆動電極13側に配置され、振動板11から放射される音波を収音する測定用マイクロホン15と、駆動電極13に振動板駆動電圧を与える電圧増幅器(パワーアンプ)14とを備えている。
なお、駆動電極13にコンデンサマイクロホンに組み込まれる図示しない固定極を用いることもできる。すなわち、振動板11と固定極とを組み合わせたコンデンサマイクロホンユニットの状態でも振動板11の張力を測定することができる。
この例において、測定用マイクロホン15から出力されるマイク出力信号は、マイクロホンアンプ16およびコンプレッサー回路17を介して電圧増幅器14に入力される。また、この張力測定装置は、マイク出力信号の周波数を計数する周波数カウンター18を備えている。
測定用マイクロホン15は、他のマイクロホンと比べて、周波数応答が平坦であるとともに、使用する音声帯域での位相回転がきわめて小さい無指向性マイクロホンであることが好ましい。この例において、周波数カウンター18は電圧増幅器14の入力側に接続されているが、例えば電圧増幅器14の出力側もしくはマイクロホンアンプ16の出力側などに接続されてもよい。
測定用マイクロホン15のマイク出力信号は、マイクロホンアンプ16,コンプレッサー回路17および電圧増幅器14を介して駆動電極13に与えられるため、振動板11はマイク出力信号によって駆動されることになる。このループにより、振動板11はマイクロホンとスピーカがハウリングを起こす状態に似た方法で持続的に発振する。
これについて説明すると、振動板11から放射される音波は測定用マイクロホン15にて収音され、これにより測定用マイクロホン15から出力されるマイク出力信号はマイクロホンアンプ16にて増幅されたのち、コンプレッサー回路17を介して電圧増幅器14に入力される。電圧増幅器14はマイク出力信号を所定に増幅した電圧として駆動電極13に印加して振動板を静電的に駆動する。
このループにより、振動板11が持続的に発振するが、その際の振幅条件は電圧増幅器14の増幅度に依存し、位相条件は振動板ユニット10の音響機械系に依存するが中でも振動板11の張力に大きく依存する。
すなわち、振動板11の張力が高い場合には高い周波数で発振し、振動板11の張力が低い場合には低い周波数で発振する。マイク出力信号はこの発振周波数をもつことから、マイク出力信号の周波数を周波数カウンター18で計数することにより、振動板11の張力を測定者の個差を介入することなく正確に測定することができる。
なお、コンプレッサー回路17はマイク出力信号の振幅を所定範囲内に抑える回路で、振動板11が大振幅によって駆動され駆動電極13に接触して火花放電により焼損することを防止するために設けられている。本発明において、コンプレッサー回路17およびマイクロホンアンプ16は好ましい構成要件であるが、他の回路との関係で省略されてもよい場合がある。
10 振動板ユニット
11 振動板
12 支持リング
13 駆動電極
14 電圧増幅器
15 測定用マイクロホン
16 マイクロホン
17 コンプレッサー回路
18 周波数カウンター
11 振動板
12 支持リング
13 駆動電極
14 電圧増幅器
15 測定用マイクロホン
16 マイクロホン
17 コンプレッサー回路
18 周波数カウンター
Claims (3)
- 支持リングに張設された状態で固定極と対向的に配置されるコンデンサマイクロホン用の振動板の張力を測定する振動板の張力測定装置において、
支持リングに張設されている振動板(被測定物)に対して所定の空隙をもって配置される駆動電極と、上記振動板から放射される音波を収音する測定用マイクロホンと、上記測定用マイクロホンから出力されるマイク出力信号を増幅して上記駆動電極に与えて上記振動板を静電的に駆動する電圧増幅器と、上記マイク出力信号の周波数を計測する周波数カウンターとを備えいることを特徴とする振動板の張力測定装置。 - 上記測定用マイクロホンとして無指向性マイクロホンを用いる請求項1に記載の振動板の張力測定装置。
- 上記電圧増幅器の入力前段に上記マイク出力信号の振幅を所定範囲内に抑えるコンプレッサー回路が接続されている請求項1または2に記載の振動板の張力測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004286152A JP2006098277A (ja) | 2004-09-30 | 2004-09-30 | 振動板の張力測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004286152A JP2006098277A (ja) | 2004-09-30 | 2004-09-30 | 振動板の張力測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006098277A true JP2006098277A (ja) | 2006-04-13 |
Family
ID=36238232
Family Applications (1)
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JP2004286152A Pending JP2006098277A (ja) | 2004-09-30 | 2004-09-30 | 振動板の張力測定装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008205633A (ja) * | 2007-02-16 | 2008-09-04 | Audio Technica Corp | 振動板ユニットの製造方法、及び振動板ユニット製造装置 |
US11252512B2 (en) * | 2012-12-20 | 2022-02-15 | The Regents Of The University Of California | Electrostatic graphene speaker |
Citations (3)
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JPH02131638U (ja) * | 1989-04-05 | 1990-11-01 | ||
JP2001183252A (ja) * | 1999-12-27 | 2001-07-06 | Unitta Co Ltd | 張力判定装置 |
-
2004
- 2004-09-30 JP JP2004286152A patent/JP2006098277A/ja active Pending
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20101110 |