JP2006096481A - エレベータの群管理制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】乗場呼びの発生に対し、現在の状況に適合した最適なエレベータを選出して応答させることのできるエレベータの群管理制御装置を提供する。
【解決手段】新たな乗場呼びが発生すると、群管理制御装置12は、乗場呼び登録部13から登録済みの乗場呼び情報を取得すると共に、各エレベータに対応した単体制御装置16a,16b,16cからかご呼び情報と各エレベータの位置情報を取得し、これらの情報を条件としたシミュレーションを行う。これにより、現在の状況を反映させたシミュレーション結果を得ることができ、そのシミュレーション結果から最も効率的に乗場呼びのあった階へ応答可能なエレベータを的確に選出することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】新たな乗場呼びが発生すると、群管理制御装置12は、乗場呼び登録部13から登録済みの乗場呼び情報を取得すると共に、各エレベータに対応した単体制御装置16a,16b,16cからかご呼び情報と各エレベータの位置情報を取得し、これらの情報を条件としたシミュレーションを行う。これにより、現在の状況を反映させたシミュレーション結果を得ることができ、そのシミュレーション結果から最も効率的に乗場呼びのあった階へ応答可能なエレベータを的確に選出することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、複数台のエレベータが並設されたシステムに用いられ、これらのエレベータの運転を統括的に制御するエレベータの群管理制御装置に係り、特にシミュレーション結果により乗場呼びの割当て制御を行う機能を備えたエレベータの群管理制御装置に関する。
複数台のエレベータ(乗りかごとも呼ぶ)が並設され、これらを同時運転するシステムでは、群管理制御装置と呼ばれるコントローラが設置されている。この群管理制御装置は、ある階の乗場呼びが発生すると、所定のルールに基づいて最適なエレベータを選択し、そのエレベータを当該乗場呼びのあった階に応答させる機能を備える。しかし、一定のルールにより乗場呼びの割当制御を行う方法では、例えばビル環境の変化などに伴いエレベータの交通需要が大幅に変化した場合などに、必ずしも最適なエレベータに割り当てられない場合が生じる。
そこで、従来、可変パラメータを持った割当評価ルールを用いて乗場呼びの割当て制御を行う群管理制御装置において、各エレベータの交通需要を定期的に学習しておき、その交通需要の学習データに基づいてシミュレーションを行うことにより、上記割当評価ルールのパラメータ値を交通需要の変動に合わせて適宜変更する方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭58−63668号公報
上述したように、従来、各エレベータの交通需要を定期的に学習することで、その学習データを用いたシミュレーションにより割当評価ルールのパラメータ値を最適化している。しかしながら、割当評価ルール自体は同じであるため、交通需要の変動に合わせてパラメータ値を最適化したとしても、必ずしも現在の状況に合ったものとは言えず、常に最適なエレベータを割り当てることはできないといった問題があった。
本発明は上記のような点に鑑みなされたもので、乗場呼びの発生に対し、現在の状況に適合した最適なエレベータを選出して応答させることのできるエレベータの群管理制御装置を提供することを目的とする。
本発明のエレベータの群管理装置は、複数台のエレベータの運転を統括的に制御し、各階の乗場呼びに対して上記各エレベータのいずれかを応答させるエレベータの群管理装置において、乗場呼びのあった階とその行き先方向を示す乗場呼び情報を登録する乗場呼び登録手段と、新たな乗場呼びが発生した場合に、上記乗場呼び登録手段に登録された乗場呼び情報と、上記各エレベータの乗りかごの行き先階を示すかご呼び情報と、上記各エレベータの乗りかごの現在位置を示す位置情報とに基づいて、上記各エレベータに当該乗場呼びを割り当てた場合の動作をシミュレーションするシミュレーション手段と、このシミュレーション手段によって得られた結果に基づいて、上記各エレベータの中から当該乗場呼びを割り当てるべきエレベータを選択し、当該乗場呼びのあった階床に応答させる割当て制御手段とを具備して構成される。
このような構成によれば、新たな乗場呼びが発生すると、その時点で既に登済みの乗場呼び情報と、各エレベータのかご呼び情報と、各エレベータの位置情報とを条件としてシミュレーションを行うことで、現在の状況を反映させたシミュレーション結果を得ることができる。したがって、そのシミュレーション結果から最も効率的に乗場呼びのあった階へ応答可能なエレベータを的確に選出することができる。
本発明のエレベータの群管理装置は、複数台のエレベータの運転を統括的に制御し、各階の乗場呼びに対して上記各エレベータのいずれかを応答させるエレベータの群管理装置において、乗場呼びのあった階とその行き先方向を示す乗場呼び情報を登録する乗場呼び登録手段と、各階の乗場呼び発生状況を学習する学習手段と、新たな乗場呼びが発生した場合に、上記学習手段によって学習された各階の乗場呼び発生状況に基づいて、その時点で発生する可能性のある乗場呼びを予測する予測手段と、この予測手段によって得られた乗場呼び発生予測情報と、上記乗場呼び登録手段に登録された乗場呼び情報と、上記各エレベータの乗りかごの行き先階を示すかご呼び情報と、上記各エレベータの乗りかごの現在位置を示す位置情報とに基づいて、上記各エレベータに当該乗場呼びを割り当てた場合の動作をシミュレーションするシミュレーション手段と、このシミュレーション手段によって得られた結果に基づいて、上記各エレベータの中から当該乗場呼びを割り当てるべきエレベータを選択し、当該乗場呼びのあった階床に応答させる割当て制御手段とを具備して構成される。
このような構成によれば、各階の乗場呼び発生状況を学習しておき、新たな乗場呼びが発生した際に、その学習された各階の乗場呼び発生状況に基づいて、その時点で発生する可能性のある乗場呼びを予測する。そして、その予測結果として得られた乗場呼び発生予測情報と、その時点で既に登済みの乗場呼び情報と、各エレベータのかご呼び情報と、各エレベータの位置情報とを条件としてシミュレーションを行う。このように、乗場呼びの予測結果を含めたシミュレーション結果を用いることで、より実際の環境に即した乗場呼びの割当てを行うことができる。
また、上記構成のエレベータの群管理装置において、上記割当て制御手段は、上記シミュレーション手段によって得られた結果から上記各エレベータ毎に少なくとも平均応答時間、最大待ち時間、長待ち率を含む各評価要素を総合的に評価し、その評価値に基づいて当該乗場呼びを割り当てるべきエレベータを選択することを特徴とする。
これにより、平均応答時間、最大待ち時間、長待ち率を含む各評価要素を総合的に評価した割当て制御が可能となり、より最適なエレベータを選出して乗場呼びのあった階床に応答させることができる。
また、上記構成のエレベータの群管理装置において、上記各評価要素に対する評価演算の重み付け値を任意に設定するための設定手段をさらに備えたことを特徴とする。
このような構成によれば、物件毎に異なる客先要求に合わせて重み付け値を変更して乗場呼びの割当て制御を行うことが可能となる。
本発明によれば、乗場呼びの発生に対し、既に登録済みの乗場呼び情報やかご呼び情報などを条件としたシミュレーションを行い、そのシミュレーション結果に基づいて乗場呼びの割当て制御を行う構成としたことにより、常に、現在の状況に適合した最適なエレベータを選出して応答させることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るエレベータの群管理制御装置を用いたエレベータシステム全体の構成を模式的に示すブロック図である。
図1は本発明の第1の実施形態に係るエレベータの群管理制御装置を用いたエレベータシステム全体の構成を模式的に示すブロック図である。
図1に示すように、ビル内の各階の乗場(エレベータホール)には、乗場呼び装置11a,11b,11c…が設置されている。これらの乗場呼び装置11a,11b,11c…は、利用者が各階の乗り場でエレベータを呼ぶためのものであり、上方向または下方向の呼びボタンを有し、その呼びボタンの押下操作により当該階床の乗場呼び情報が群管理制御装置12に入力されるようになっている。
群管理制御装置12は、複数台(ここでは3台とする)のエレベータの運転を統括的に制御する。この群管理制御装置12は、コンピュータによって構成され、そのコンピュータにて実現される機能構成として乗場呼び登録部13、シミュレーション部14、割当て制御部15を備える。
乗場呼び登録部13は、各階の乗場呼び装置11a,11b,11c…からの乗場呼び情報を受け付て、図2に示すように、どの階でどの方向の呼びがあったかを示す乗場呼び情報を各階毎に図示せぬテーブルに登録(記憶)する。この乗場呼び登録部13に登録された乗場呼び情報を「既登録乗場呼び情報」と呼ぶ。この既登録乗場呼び情報は、エレベータがその呼びのあった階に到着した時点でクリアされる。
シミュレーション部14は、所定の条件に基づいてエレベータの運転動作をシミュレーションする。本実施形態において、上記所定の条件として、少なくとも既登録乗場呼び情報、各エレベータのかご呼び情報、位置情報が含まれる。シミュレーション部14は、乗場呼びが発生すると、その乗場呼びを割り当てるまでの短い期間で、上記各情報を条件としたシミュレーション処理を高速に行い、そのシミュレーション結果を直ちに割当て制御部15に出力する。
割当て制御部15は、乗場呼びに対するエレベータの割当て制御を行う部分であり、ここでは上記シミュレーション部14からのシミュレーション結果に基づいて最適号機のエレベータを選択し、その選択したエレベータに対して割当指令を出力する。この割当て制御部15から出力された割当指令は、各エレベータに対応した単体制御装置16a,16b,16cが受け付け、その割当指令に従って乗りかご17a,17b,17cを走行させる。
単体制御装置16a,16b,16cは、群管理制御装置12の制御の下で各エレベータの乗りかご17a,17b,17cを走行させる。これらの単体制御装置16a,16b,16cについても、上記群管理制御装置12と同様にコンピュータによって構成される。
乗りかご17a,17b,17cは、単体制御装置16a,16b,16cから出力される走行指令に従って、図示せぬ巻上げ機などの駆動機構を介して昇降路内を昇降動作し、利用者を目的階まで運ぶ。また、これらの乗りかご17a,17b,17c内には、行き先階を指定するためのボタンを備えた操作パネル18a,18b,18cが設置されている。この操作パネル18a,18b,18cの操作により利用者の行き先階を示す呼び信号が単体制御装置16a,16b,16cを介して群管理制御装置12に与えられる。上記行き先階を示す呼び信号を「かご呼び情報」と呼ぶ。
次に、上記構成による群管理制御装置12の動作を図3を用いて説明する。
図3は本発明の第1の実施形態に係るエレベータの群管理制御装置12の処理動作を示すフローチャートである。なお、このフローチャートで示される処理は、コンピュータである群管理制御装置12に搭載された図示せぬCPUがROM等に記録されたプログラムを読み込むことで実行される。他の実施形態でも同様であり、群管理制御装置12内のCPUがプログラムを読み込むことで、その実施形態に対応した処理を実行する。
エレベータ運転時において、群管理制御装置12は、まず、乗場呼びが新たに発生したかどうかを確認する(ステップA11)。新たな乗場呼びが発生した場合、つまり、ある乗場に設置された呼びボタンの押下操作に伴い、呼びのあった階と行き先方向を示す乗場呼び情報が転送されて来た場合には(ステップA11のYes)、群管理制御装置12は、乗場呼び登録部13からその時点での既登録乗場呼び情報を取得すると共に(ステップA12)、各エレベータに対応した単体制御装置16a,16b,16cから利用者の行き先階を示すかご呼び情報を取得する(ステップA13)。
また、群管理制御装置12は、各エレベータの乗りかご17a,17b,17cの現在位置を検出し、これらの位置情報を取得する(ステップA14)。なお、このときの位置検出方法としては、例えば昇降路内に乗りかごの走行経路に沿って複数のマイクロスイッチを等間隔で設置し、これらのマイクロスイッチのON/OFFにより現在位置を検出する方法や、巻上機の回転数から現在位置を検出する方法などがある。
このようにして、新たな乗場呼びが発生したときに、その時点での既登録乗場呼び情報、各エレベータのかご呼び情報および現在の位置情報を取得すると、群管理制御装置12は、これらの情報を初期条件としてシミュレーション部14に設定し(ステップA15)、当該乗場呼びを各エレベータのそれぞれに割り当てた場合のシミュレーションを実行する(ステップA16)。
そして、上記各情報を条件としたシミュレーションが全号機分完了したかを確認し、完了していなければ(ステップA17のNo)、ステップA16に戻り、他号機のシミュレーションを実行する。全号機分のシミュレーションが完了すると、つまり、図1の例では、3台のエレベータに対するシミュレーション結果が得られると(ステップA17のYes)、群管理制御装置12はそのシミュレーション結果を割当て制御部15に与えて、現在の状況から最も効率的に応答できる最適号機のエレベータを選択する(ステップA18)。
最適号機のエレベータを選択すると、群管理制御装置12は、単体制御装置16a,16b,16cの中の当該エレベータに対応した単体制御装置に割当指令を出力する(ステップA19)。これにより、割当指令を受けた単体制御装置では、エレベータの乗りかごを当該乗場呼びのあった階床に向かわせることになる。
次に、上記構成によるエレベータ動作の具体例を図4を用いて説明する。
図4はその具体例を示す図であり、15階床のビルにA号機、B号機、C号機といった3台のエレベータが設置されている場合の動作が示されている。なお、図中の三角マークは乗場呼びのあった階床を示し、そのうち、白三角マークは既登録呼びの階床(つまり、乗場呼び登録部13に既登録乗場呼び情報としてセットされている階)、黒三角マークは新たに乗場呼びのあった階床を示す。これらの三角マークの向きはエレベータの走行方向に対応している。
また、行き先方向が下方向に指定された乗場呼びのことを「DN呼び」、行き先方向が上方向に指定された乗場呼びのことを「UP呼び」と呼ぶと共に、エレベータの下方向の走行を「DN走行」、上方向の走行を「UP走行」と呼ぶものとする。
今、図4に示すように、A号機のエレベータは、3階から8階のかご呼びをもってUP走行中であるとする。B号機のエレベータは、13階から4階のDN呼びと、3階のDN呼びをもってDN走行中であるとする。C号機のエレベータは、11階から1階のUP呼び、2階のUPの乗場呼びを持ってDN走行中であるとする。
ここで、6階のDN呼びが発生したとすると、この6階DN呼びに対してはC号機のエレベータが最も早く応答することができる。しかし、C号機のエレベータが6階のDN呼びに応答すると、現在登録済みである1階のUP呼びと2階のUP呼びの応答に遅れが生じことになる。
そこで、上述したように新たな乗場呼びが発生したときに、その時点での既登録乗場呼び情報、各エレベータのかご呼び情報および現在の位置情報を条件としたシミュレーションを行うことで、全体の効率を考慮した割当てがなされる。この例では、シミュレーション結果に従ってA号機のエレベータに6階のDN呼びの乗場呼びが割り当てられる。これにより、A号機のエレベータは、まず、3階から8階へUP走行することで、8階で乗客を降ろす。そして、新規の乗場呼びに応答するべく、DN走行に切り替えて6階へ向かうことになる。
このように、乗場呼びの発生に対して、現在の状況を加味したシミュレーションを行うことで、実際にどのエレベータに割り当てれば全体の効率が良くなるかを判断しながら、リアルタイムで最適号機のエレベータを選出して応答させることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
上記第1の実施形態では、乗場呼びの発生に対して、その時点で登録済みの乗場呼びなどを条件としてシミュレーションを行うものとしたが、第2の実施形態では、その時点で登録済みの乗場呼びだけでなく、その後発生する見込みのある乗場呼びを予測し、その予測結果を条件に含めてシミュレーションを行うことを特徴とする。
図5は本発明の第2の実施形態に係るエレベータの群管理制御装置を用いたエレベータシステム全体の構成を模式的に示すブロック図である。なお、図1(第1の実施形態)と同じ部分には同一符号を付して、その説明は省略するものとする。
図1と異なる点は、群管理制御装置12に、乗場呼び登録部13、シミュレーション部14、割当て制御部15に加えて乗場呼び発生予測部21と需要学習部22が設けられていることである。乗場呼び発生予測部21は、需要学習部22の学習結果に基づいて乗場呼び発生の予測処理を行う。需要学習部22は、各エレベータの交通需要を定期的に学習し、各階の乗場呼び発生間隔情報を求める。
すなわち、乗場呼び登録部13から既登録乗場呼び情報を受けると、シミュレーション部14は、乗場呼び発生予測部21に対して乗場呼び発生予測情報を要求する。乗場呼び発生予測部21では、需要学習部22から交通需要の学習結果から求められた各階床の呼び発生間隔情報を受け、それをもとに現時点で発生する可能性のある乗場呼びを予測し、その予測結果として得られた乗場呼び発生予測階情報をシミュレーション部14に出力する。
シミュレーション部14は、上述した条件にこの乗場呼び発生予測情報を加味してシミュレーションを行い、そのシミュレーション結果を割当て制御部15に出力する。割当て制御部15は、シミュレーション結果から最適号機のエレベータを選択して割当指令を出力する。割当て制御部15から出力された割当指令は、単体制御装置16a,16b,16cの中の上記最適号機のエレベータを制御する単体制御装置に与えられ、その単体制御装置は当該乗場呼びのあった階にエレベータの乗りかごを向かわせる。
次に、上記構成による群管理制御装置12の動作を図6を用いて説明する。
図6は本発明の第2の実施形態に係るエレベータの群管理制御装置12の処理動作を示すフローチャートである。
上記第1の実施形態と同様に、エレベータ運転時において、群管理制御装置12は、まず、乗場呼びが新たに発生したかどうかを確認する(ステップB11)。新たな乗場呼びが発生した場合、つまり、ある階から乗場呼び信号が転送されて来た場合には(ステップB11のYes)、群管理制御装置12は、乗場呼び登録部13からその時点での既登録乗場呼び情報を取得すると共に(ステップB12)、単体制御装置16a,16b,16cから各エレベータのかご呼び情報を取得する(ステップB13)。
また、群管理制御装置12は、各エレベータの乗りかご17a,17b,17cの現在位置を検出し、これらの位置情報を取得する(ステップB14)。
ここで、第2の実施形態において、群管理制御装置12は、さらに乗場呼び発生予測部21および需要学習部22を用いて乗場呼びが発生予測処理を実行する(ステップB15)。すなわち、需要学習部22の学習結果として得られた各階の呼び発生間隔情報に基づいて、現在の時間帯で乗場呼びが発生する可能性が高い階床とその呼びの方向を予測する。
このようにして、新たな乗場呼びが発生したときに、その時点での既登録乗場呼び情報、各エレベータのかご呼び情報および現在の位置情報を取得し、さらに、上記乗場呼びが発生予測処理により乗場呼びの発生予測情報を得ることにより、群管理制御装置12は、これらの情報をシミュレーションの初期条件としてシミュレーション部14に設定し(ステップB16)、当該乗場呼びを各エレベータのそれぞれに割り当てた場合のシミュレーションを実行する(ステップB17)。
以後は上記第1の実施形態と同様であり、上記各情報を条件としたシミュレーションが全号機分完了したかを確認し、完了していなければ(ステップB18のNo)、ステップB17に戻り、他号機のシミュレーションを実行する。全号機分のシミュレーションが完了すると(ステップB18のYes)、群管理制御装置12はそのシミュレーション結果を割当て制御部15に与えて、現在の状況から最も効率的に応答できる最適号機のエレベータを選択し(ステップB19)、単体制御装置16a,16b,16cの中の当該エレベータに対応した単体制御装置に割当指令を出力する(ステップB20)。これにより、割当指令を受けた単体制御装置では、エレベータの乗りかごを当該乗場呼びのあった階床に向かわせることになる。
次に、上記構成によるエレベータ動作の具体例を図7を用いて説明する。
図7はその具体例を示す図であり、15階床のビルにA号機、B号機、C号機といった3台のエレベータが設置されている場合の動作が示されている。なお、白三角マーク、黒三角間マークの意味は図4と同様である。ここでは、さらに、点線三角マークが追加されている。この点線三角マークは、乗場呼び発生予測部21によって予測された階床、つまり、乗場呼びが発生する可能性のある階床を示す。
今、図4のケースと同様に、A号機のエレベータは3階から8階のかご呼びをもってUP走行中であり、B号機のエレベータは13階から4階のDN呼びと、3階のDN呼びをもってDN走行中であり、C号機のエレベータは11階から1階のUP呼び、2階のUPの乗場呼びを持ってDN走行中であるとする。
上記第1の実施形態で説明したように、6階のDN呼びが発生した場合、現在の状況のみから判断すると、全体の効率を考慮してA号機のエレベータに6階のDN呼びが割り当てられることになる。
しかし、このビルの交通需要を各時間帯で学習した結果、現在の時間帯では、例えば11階のUP呼びが30秒に1回の割合で発生し、15階のDN呼びが1分に1回の割合で発生し、他の階床より発生頻度が多かったとすると、乗場呼び発生予測部21によって11階のUP呼びと15階のDN呼びの発生が予測されることになる。この予測結果を含めてシミュレーションを行うことで、6階のDN呼びはC号機のエレベータに割り当てられることになる。これは、6階のDN呼びをA号機のエレベータに割り当てたとすると、その後発生する見込みのある11階のUP呼び、15階のDN呼びのサービスが極端に低下してしまうためである。
このように、乗場呼びの発生に対して、その時点で登録済みの乗場呼びだけでなく、各階の乗場呼び発生状況から予測される乗場呼びを含めてシミュレーションを行うことで、上記第1の実施形態よりもさらに実際の環境に即した乗場呼びの割当てを行うことが可能となる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
本発明の第3の実施形態では、シミュレーション結果に基づいて各エレベータの平均未応答時間、最大待ち時間、長待ち率の各評価要素を総合的に判断し、割り当てるべきエレベータを決定することを特徴とする。
図8は本発明の第3の実施形態に係るエレベータの群管理制御装置を用いたエレベータシステム全体の構成を模式的に示すブロック図である。なお、図5(第2の実施形態)と同じ部分には同一符号を付して、その説明は省略するものとする。
図6と異なる点は、群管理制御装置12に評価演算部23が設けられていることである。この評価演算部23は、割当て制御部15の下で上記シミュレーション部14によって得られたシミュレーション結果から各エレベータ毎に平均未応答時間、最大待ち時間、長待ち率を求める。割当て制御部15は、これらの評価要素を総合的に判断し、乗場呼びを割り当てるべきエレベータを決定する。
なお、基本的な処理の流れについては図6と同様であるため、その説明は省略するものとし、ここでは第3の実施形態における乗場呼びの割当て制御について、図9の具体例を用いて説明する。ここで説明する乗場呼びの割当て制御は、図6のステップB19で実行される。
今、シミュレーション部14によって得られたシミュレーション結果が図9の通りだったとする。まず、このシミュレーション結果からA号機、B号機、C号機の各エレベータ毎に平均未応答時間、最大待ち時間、30秒以上の長待ち率を求める。
図9の例では、
A号機の平均未応答時間:17.0秒,最大待ち時間:39秒,長待ち率:28%,
B号機の平均未応答時間:14.3秒,最大待ち時間:21秒,長待ち率: 0%,
C号機の平均未応答時間:13.7秒,最大待ち時間:21秒,長待ち率: 0%,
として求められる。
A号機の平均未応答時間:17.0秒,最大待ち時間:39秒,長待ち率:28%,
B号機の平均未応答時間:14.3秒,最大待ち時間:21秒,長待ち率: 0%,
C号機の平均未応答時間:13.7秒,最大待ち時間:21秒,長待ち率: 0%,
として求められる。
ここで、以下のような式に従って評価演算を行う。
評価値=k1×平均未応答時間+k2×最大待ち時間+k3×30秒以上長待ち率
但し、k1,k2,k3はそれぞれの重み係数
これにより、上記各評価要素を総合的に評価した割当て制御が可能となり、より最適なエレベータを選出して乗場呼びのあった階床に応答させることができる。
但し、k1,k2,k3はそれぞれの重み係数
これにより、上記各評価要素を総合的に評価した割当て制御が可能となり、より最適なエレベータを選出して乗場呼びのあった階床に応答させることができる。
なお、上記各評価要素の重み係数k1,k2,k3の値は、例えば作業員が持つメンテナンス用の端末装置を群管理制御装置12に接続することで、作業員の入力操作により任意に設定可能とする。これにより、物件毎に異なる客先要求に合わせて重み付け値を変更して乗場呼びの割当て制御を行うことが可能となる。
なお、上記各実施形態では、3台のエレベータを群管理する場合を想定して説明したが、さらに多くのエレベータを群管理する場合でも同様である。
その他、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
11a,11b,11c…乗場呼び装置、12…群管理制御装置、13…乗場呼び登録部、14…シミュレーション部、15…割当て制御部、16a,16b,16c…単体制御装置、17a,17b,17c…乗りかご、18a,18b,18c…操作パネル、21…乗場呼び発生予測部、22…需要学習部、23…評価演算部、k1,k2,k3…重み係数。
Claims (4)
- 複数台のエレベータの運転を統括的に制御し、各階の乗場呼びに対して上記各エレベータのいずれかを応答させるエレベータの群管理装置において、
乗場呼びのあった階とその行き先方向を示す乗場呼び情報を登録する乗場呼び登録手段と、
新たな乗場呼びが発生した場合に、上記乗場呼び登録手段に登録された乗場呼び情報と、上記各エレベータの乗りかごの行き先階を示すかご呼び情報と、上記各エレベータの乗りかごの現在位置を示す位置情報とに基づいて、上記各エレベータに当該乗場呼びを割り当てた場合の動作をシミュレーションするシミュレーション手段と、
このシミュレーション手段によって得られた結果に基づいて、上記各エレベータの中から当該乗場呼びを割り当てるべきエレベータを選択し、当該乗場呼びのあった階床に応答させる割当て制御手段と
を具備したことを特徴とするエレベータの群管理装置。 - 複数台のエレベータの運転を統括的に制御し、各階の乗場呼びに対して上記各エレベータのいずれかを応答させるエレベータの群管理装置において、
乗場呼びのあった階とその行き先方向を示す乗場呼び情報を登録する乗場呼び登録手段と、
各階の乗場呼び発生状況を学習する学習手段と、
新たな乗場呼びが発生した場合に、上記学習手段によって学習された各階の乗場呼び発生状況に基づいて、その時点で発生する可能性のある乗場呼びを予測する予測手段と、
この予測手段によって得られた乗場呼び発生予測情報と、上記乗場呼び登録手段に登録された乗場呼び情報と、上記各エレベータの乗りかごの行き先階を示すかご呼び情報と、上記各エレベータの乗りかごの現在位置を示す位置情報とに基づいて、上記各エレベータに当該乗場呼びを割り当てた場合の動作をシミュレーションするシミュレーション手段と、
このシミュレーション手段によって得られた結果に基づいて、上記各エレベータの中から当該乗場呼びを割り当てるべきエレベータを選択し、当該乗場呼びのあった階床に応答させる割当て制御手段と
を具備したことを特徴とするエレベータの群管理装置。 - 上記割当て制御手段は、上記シミュレーション手段によって得られた結果から上記各エレベータ毎に少なくとも平均応答時間、最大待ち時間、長待ち率を含む各評価要素を総合的に評価し、その評価値に基づいて当該乗場呼びを割り当てるべきエレベータを選択することを特徴とする請求項1または2記載のエレベータの群管理装置。
- 上記各評価要素に対する評価演算の重み付け値を任意に設定するための設定手段をさらに備えたことを特徴とする請求項4記載のエレベータの群管理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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- 2004-09-28 JP JP2004282715A patent/JP2006096481A/ja active Pending
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