JP2006092619A - ディスク装置及びディスク装置の制御方法 - Google Patents

ディスク装置及びディスク装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 無シーク位置での潤滑剤の減耗によるヘッドの浮上障害の発生を抑制し、長期信頼性が高いディスク装置及びディスク装置の制御方法を提供する。
【解決手段】 本願のディスク装置は、ホストからのコマンドに基づいてディスク記憶媒体のデータを読み出しまたは書き込むヘッドを搭載したスライダと、スライダをディスク記憶媒体上でシークさせるアクチュエータと、スライダのディスク記憶媒体上での無シーク状態の有無を判定する無シーク状態判定手段と、アクチュエータに対し、読み出しまたは書き込みを伴う第1のシークと読み出しまたは書き込みを伴わない第2のシークを実行可能とし、前記無シーク状態判定手段により、スライダがディスク記憶媒体上の特定位置に所定時間無シーク状態に有ると判定された場合、前記第2のシークを実行する制御手段とを有する。
【選択図】 図6

Description

この発明は、ディスク装置に関し、特にヘッドスライダがディスク記憶媒体に接触摺動しながら記録・再生を行なう接触式ディスク装置及びディスク装置の制御方法に関する。
近年、情報記憶ファイルの分野において、高記録密度化が着実に向上している。このため、例えば、磁気ディスク装置では、情報の書き込み、読み出しを行なう磁気ヘッドと情報を保持している磁気ディスク媒体との間隙をより小さくすることが、高記録密度化の重要な要素の一つとなっている。ここで、磁気ヘッドと磁気ディスク媒体との間隙を小さくするために、磁気ヘッドおよびコンタクトパッドを備える磁気ヘッドスライダが磁気ディスク媒体の媒体面に接触摺動しながら記録・再生を行なう、いわゆる、接触式磁気ディスク装置が開発されている。
この種の接触式磁気ディスク装置では、磁気ディスク媒体と磁気ヘッドスライダのコンタクトパッドとの接触による両者の摩耗を防ぐために、磁気ディスク媒体上に潤滑剤が塗布される。
しかし、このような接触式磁気ディスク装置では、磁気ディスク媒体の高速回転による遠心力によって磁気ディスク媒体上の潤滑剤が外周部に移動してしまい、磁気ディスク媒体の内周部や中周部では潤滑剤の膜厚が減少してしまう現象が生じている。
この問題を解決するために、接触式磁気ディスク装置に於いて、無シーク時間間隔が基準時間に達すると磁気ディスク媒体の外周部から内周部にシーク動作を行なうことにより、回転による遠心力により外周部が厚くなった潤滑剤を薄くなった内周部に供給して、内周部の潤滑剤の枯渇を防ぐ技術が提案されていた。
特開平9−293202公報(図1、要約)
しかしながら、上述した従来の接触式磁気ディスク装置では、磁気ディスク媒体の回転により潤滑剤が外周部に飛散してしまい内周部の潤滑剤が枯渇してしまうことを防ぐために、最外周に溜まった潤滑剤をシーク動作で最内周に運ぶFullシークを想定している。しかし10nm以下の極低浮上、特に接触式磁気ディスク装置に用いられる磁気ヘッドでは回転飛散より、むしろ、無シーク位置での潤滑膜の減耗や堆積が問題となってきており、これら潤滑剤の膜厚分布を均一化ことが望まれてきている。
上述した従来の接触式磁気ディスク装置のようなFullシークでは、無シーク位置での潤滑膜の減耗や堆積を均一化する効果は非常に小さい。
そこで、本発明は上記の問題を解決するためになされたもので、無シーク位置での潤滑剤の減耗、堆積による磁気ヘッドの浮上障害、すなわち、接触型ヘッドの場合は摩擦力の増加の発生を抑制し、極低浮上型、更には接触型ヘッドを搭載しても長期信頼性が高いディスク装置及びディスク装置の制御方法を提供することにある。
上述の課題を解決するために、この発明に係るディスク装置は、回転駆動されるディスク記憶媒体と、ホストからのコマンドに基づいて前記ディスク記憶媒体のデータを読み出しまたは書き込むヘッドを搭載したスライダと、前記スライダを前記ディスク記憶媒体上でシークさせるアクチュエータと、前記スライダの前記ディスク記憶媒体上での無シーク状態の有無を判定する無シーク状態判定手段と、前記アクチュエータに対し、前記読み出しまたは書き込みを伴う第1のシークと前記読み出しまたは書き込みを伴わない第2のシークを実行可能とし、前記無シーク状態判定手段により、前記スライダが前記ディスク記憶媒体上の特定位置に所定時間無シーク状態に有ると判定された場合、前記第2のシークを実行する制御手段とを有することを特徴とするものである。
また、この発明に係るディスク装置の制御方法は、ホストからのコマンドに基づいて回転するディスク記憶媒体から読み書きヘッドによりデータの読み出しまたは書き込みを行なうディスク装置の制御方法であって、前記ヘッドが前記ホストからの読み出しまたは書き込みを伴うシーク命令発行の時間間隔である無シーク時間間隔を計測し、前記無シーク時間間隔に基づいて、前記ディスク記憶媒体の所定の範囲を、前記ディスク記憶媒体の所定範囲を横断するシークを前記ヘッドが実行することを特徴とするものである。
この発明によれば、上記のような構成をとることにより、無シーク位置での潤滑剤の減耗、堆積による磁気ヘッドの浮上障害、すなわち、接触型ヘッドの場合は摩擦力の増加の発生を抑制し、極低浮上型、更には接触型ヘッドを搭載しても長期信頼性が高いディスク装置及びディスク装置の制御方法を提供することが可能となる。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態に係るディスク装置として、ハードディスクドライブ(以下、HDDと称する)について詳細に説明する。
図1および図2に示すように、HDDは後述する種々の部材が収納されたほぼ矩形箱の筐体10と、筐体10の外面に重ねて設けられた矩形状のプリント回路基板12と、を備えている。筐体10およびプリント回路基板12は、例えば、長さLが32mm、幅Wが24mmに形成され、筐体およびプリント回路基板を含む厚さTは、収納するディスクの枚数に応じて、例えば、3.3mmあるいは5mm程度に設定されている。
図2ないし図5に示すように、筐体10は、互いにほぼ等しい寸法に形成された第1シェル10aおよび第2シェル10bにより構成されている。第1および第2シェル10a、10bは、それぞれ磁性体材料によりほぼ矩形状に形成され、周縁部には側壁が立設されている。第1および第2シェル10a、10bは、その周縁部同士が対向した状態で、互いに向い合わせて配置されている。第1および第2シェル10a、10bの周縁部には帯状のシール材16が巻き付けられ、このシール材により周縁部が互いに接続されているとともに、周縁部間の隙間がシールされている。これにより、矩形箱状の密閉された筐体10が構成されている。
第1シェル10aの底面は矩形状の実装面11を形成している。実装面11の角を含む筐体10の4つの角は円弧状に丸めて形成されている。これにより、筐体10の周縁部に巻装されたシール材16が、筐体の角で損傷することを防止しているとともに、シール材の浮きによる気密性の悪化を防止している。
筐体10内において、筐体の周縁部には複数の支持ポスト18が設けられている。各支持ポスト18は、第1シェル10aの内面に固定された基端を有し、第1シェルの内面に対してほぼ垂直に立設されている。各支持ポスト18の位置で、実装面11にねじ孔が形成され、支持ポスト内まで延びている。
筐体10内には、ディスク状の媒体として機能する例えば、直径0.85インチの磁気ディスク20、この磁気ディスクを支持および回転させるスピンドル・モータ22、磁気ディスクに対して情報の書き込み、読み出しを行なう磁気ヘッド24(ヘッド)、磁気ディスク20に対して磁気ヘッドを移動自在に支持したキャリッジ26、キャリッジを回動および位置決めする駆動モータとしてのボイス・コイル・モータ(以下、VCMと称する)28、磁気ヘッドが磁気ディスクの周縁部に移動した際、磁気ヘッドを磁気ディスクから離間した位置にアンロードして保持拘束するランプロード機構30、キャリッジを退避位置に保持する電磁ラッチ機構32、およびヘッドIC等を有する基板ユニット34等が収納されている。なお、キャリッジ26およびVCM28は、磁気ヘッド24を磁気ディスク20に沿って移動させる本発明のアクチュエータとして機能する。
スピンドル・モータ22は、第1シェル10aに取り付けられている。スピンドル・モータ22は枢軸36を有し、この枢軸は第1シェル10aの内面に固定され、この内面に対してほぼ垂直に立設されている。枢軸36の延出端は、第2シェル10bの外側からねじ込まれた固定ねじ37により第2シェルにねじ止めされている。これにより、枢軸36は第1および第2シェル10a、10bに両持ち支持されている。
枢軸36には、図示しない軸受を介してロータが回転自在に支持されている。ロータの第2シェル10b側の端部は円柱形状のハブ43を構成し、このハブには、磁気ディスク20が同軸的に嵌合されている。ハブ43の端部には、環状のクランプリング44が嵌合されて、磁気ディスク20の周縁部を保持している。これにより、磁気ディスク20はロータに固定され、ロータと一体的に回転可能に支持されている。
ロータの第1シェル10a側の端部には図示しない環状の永久磁石が固定され、ロータと同軸的に位置している。スピンドル・モータ22は、第1シェル10aに取り付けられたステータコア、およびこのステータコアに巻回された複数のコイルを有し、これらステータコアおよびコイルは、永久磁石の外側に隙間を置いて配置されている。
ヘッドアクチュエータを構成するキャリッジ26は、第1シェル10aの内面上に固定された軸受組立体52を備えている。軸受組立体52は、第1シェル10aの内面に対して垂直に立設された枢軸53と、一対の軸受を介して枢軸53に回転自在に支持された円筒形状のハブ54と、を有している。枢軸53の延出端は、第2シェル10bの外側からねじ込まれた固定ねじ56により第2シェルにねじ止めされている。これにより、枢軸53は第1および第2シェル10a、10bに両持ち支持されている。軸受部として機能する軸受組立体52は、スピンドル・モータ22に対し、筐体10の長手方向に並んで配設されている。
キャリッジ26は、ハブ54から延出したアーム58、アームの先端から延出した細長い板状のサスペンション60、ハブ54からアームと反対方向に延出した支持フレーム62を備えている。サスペンション60の延出端には、図示しないジンバル部を介して磁気ヘッド24が支持されている。磁気ヘッド24はサスペンション60のばね力により磁気ディスク20表面に向かって所定のヘッド荷重が印加されている。支持フレーム62には、VCM28を構成するボイスコイル64(コイル)が一体的に固定されている。
キャリッジ26を軸受組立体52の回りで回動させるVCM28は、後に詳述するように、第1シェル10aの内面から離間して対向配置されたトップヨーク63と、トップヨーク63の内面に固定されボイスコイル64に対向した磁石81と、を備えている。本実施の形態では、第1シェル10aが冷間圧延鋼板やSUS430などの磁性体の板を形状加工することにより形成されているため、第1シェル10aがボトムヨークとして機能し、磁石81を有するトップヨーク63との間で磁気回路を構成するようになっている。
そして、ボイスコイル64に通電することにより、キャリッジ26は、図3に示す退避位置と磁気ディスク20の表面上に位置する動作位置との間を回動し、磁気ヘッド24は磁気ディスク20の所望のトラック上に位置決めされる。
第1シェル10aに固定された電磁ラッチ機構32は、退避位置に移動したキャリッジ26をラッチし、HDDが衝撃等の外力を受けた際、キャリッジ26が退避位置から作動位置へ移動することを防止する。
ランプロード機構30は、第1シェル10aの内面に固定され磁気ディスク20の周縁部に対向したランプ部材70と、サスペンション60の先端から延出し係合部材として機能するタブ72と、を備えている。ランプ部材70は樹脂を金型成型することにより製造され、タブ72が係合可能なランプ面73を有している。キャリッジ26が磁気ディスク20の内周部から磁気ディスク外周の退避位置まで回動すると、タブ72は、ランプ部材70のランプ面73に係合し、その後、ランプ面の傾斜によって引き上げられ、磁気ヘッド24のアンロード動作を行なう。キャリッジ26が退避位置まで回動すると、タブ72はランプ部材70のランプ面73上に支持され、磁気ヘッド24は磁気ディスク20の表面から離間した状態に保持される。
基板ユニット34は、フレキシブルプリント回路基板により形成された本体34aを有し、この本体34aは第1シェル10aの内面に固定されている。本体34a上にはヘッドIC、ヘッドアンプ等の電子部品が実装されている。基板ユニット34は本体34aから延出したメインフレキシブルプリント回路基板(以下、メインFPCと称する)34bを有している。メインFPC34bの延出端は、キャリッジ26の軸受組立体52近傍に接続され、更に、アーム58およびサスペンション60上に設けられた図示しないケーブルを介して磁気ヘッド24に電気的に接続されている。基板ユニット34の本体底面にはプリント回路基板12と接続するためのコネクタ34cが実装されている。このコネクタ34cは、第1シェル10aに形成された開孔を介して第1シェルの実装面11に露出している。
図2および図4に示すように、プリント回路基板からなるプリント回路基板12は筐体10の実装面11とほぼ等しい長さおよび幅を有した矩形状を有している。筐体10の実装面11には、スピンドル・モータ22に対応した円形の凸部70a、および軸受組立体52に対応した円形の凸部70bがそれぞれ形成されている。プリント回路基板12には、これらの凸部70a、70bにそれぞれ対応した円形の開口72a、72bが形成されている。プリント回路基板12の4つの角部は、それぞれ斜めに、例えば、各辺に対して45度の角度で斜めに切欠かれ、それぞれ切欠き部77を形成している。プリント回路基板12の内面上、つまり、筐体10と対向する面上には、複数の電子部品74、およびコネクタ71が実装されている。また、プリント回路基板12にはHDDを外部機器と電気的に接続するためのフレキシブルプリント回路基板76が接続されている。フレキシブルプリント回路基板76はプリント回路基板12の一方の短辺から外方に引き出され、その延出端には複数の接続端子75が形成されている。
上記構成のプリント回路基板12は、筐体10の実装面11に重ねて配置され、複数のねじ80により第1シェル10aにねじ止めされている。この際、プリント回路基板12は、4つの辺が実装面11の4辺とそれぞれ整列した状態、つまり、実装面11の4辺と一致した状態で配置されている。実装面11に形成された凸部70a、70bは、それぞれプリント回路基板12の開口72a、72b内に配置されている。プリント回路基板12上に実装されたコネクタ71は、基板ユニット34のコネクタに接続される。
プリント回路基板12の4つの角部に形成された切欠き部77は、それぞれ実装面11の4つの角部に位置している。これにより、実装面11の4つの角部はプリント回路基板12によって覆われることなく外部に露出している。実装面11の露出した4つの角部を含む筐体10の角部は、プリント回路基板12に接触することなく筐体を保持するための保持部78をそれぞれ構成している。
図6は、本実施形態に係るHDDの主要部を示すブロック図である。
HDDは、スピンドル・モータ(SPM)22によって回転駆動される磁気ディスク20上を磁気ヘッド24がシークしかつ所定位置に留まって磁気ディスク20に対してデータを書き込み、または磁気ディスク20に書き込まれたデータを読み出すデータ記憶再生装置である。磁気ディスク20は、必要に応じて単数または複数搭載されるが、本実施の形態においては、単数の例を示している。
磁気ディスク20は、HDDが動作しているとき、スピンドル・モータ(SPM)22のスピンドル軸36を中心にして回転駆動され、HDDが非動作のとき、回転停止(静止)する。磁気ディスク20の表面には、磁気ディスク20の半径方向に沿って複数の位置情報(サーボ情報)記憶領域が放射状に形成されており、他の領域にはデータ記憶領域が形成されている。このサーボ情報を磁気ヘッド24が読み取ることにより磁気ヘッド24の位置を知ることができる。サーボ情報は、トラック識別データおよびバースト・パターンとから構成される。トラック識別情報は各データ・トラックのトラック・アドレスを表す情報である。
磁気ヘッド24がこのトラック識別情報を読み取ることにより、磁気ヘッド24の現在位置するトラック位置が判断可能となる。バースト・パターンは各々信号が記憶された領域が磁気ディスク20の半径方向に沿って一定間隔で配列されたもので、互いに信号記憶領域の位相が異なる複数の信号記憶領域列で構成されている。このバースト・パターンから出力される信号に基づいて、データ・トラックに対する磁気ヘッド24のずれ量が判定可能となる。
スライダに支持されている磁気ヘッド24は、アクチュエータ26の先端部に磁気ディスク20の表裏面に対応して2つ保持されている。磁気ヘッド24は、磁気ディスク20に対してデータの書き込みおよび読み出しを実行する。また、磁気ディスク20に記憶されているサーボ情報を読み取る。磁気ヘッド24は、アクチュエータ26と一体となって磁気ディスク20の半径方向に移動する。磁気ヘッド24が駆動しない場合に退避するためのランプ(図示せず)が、磁気ディスク20よりも外方に配置されている。
なお、図6の符号24で示す部材は、説明上、磁気ヘッドと呼ぶ方が適していると判断される場合には磁気ヘッド24と、また、スライダと呼ぶ方が適している場合にはスライダ24と呼ぶことにする。リード/ライト・チャネル84は、データの読み/書き処理を実行する。つまり、HDC86を介してホスト・コンピュータから転送された書き込みデータを書き込み信号(電流)に変換して磁気ヘッド4に供給する。
磁気ヘッド24は、この書き込み電流に基づいて磁気ディスク20に対してデータの書き込みを実行する。一方、磁気ディスク20から読み出した読み出し信号(電流)をデジタル・データに変換してHDC86を介してホスト・コンピュータに出力する。このデジタル・データには、サーボ情報も含まれている。
サーボ・コントローラ87は、リード/ライト・チャネル84から出力される読み出しデータの中からサーボ情報を抽出する。前述のように、サーボ情報は、トラック識別データおよびバースト・パターンを含んでいる。サーボ情報は、抽出したサーボ情報をCPU(Central Processing Unit)85に転送する。
アクチュエータ26は、ボイス・コイル・モータ(VCM)28によって駆動される。したがって、VCM28が磁気ヘッド24を駆動するということもできる。VCM28は、コイルを要素とする可動子と永久磁石を要素とする固定子とから構成されており、このコイルに所定の電流をVCMドライバ81から供給することにより、可動子を駆動させ、スライダ24を磁気ディスク20上の所定位置に移動あるいは停止させる。
HDC86(ハード・ディスク・コントローラ)は、HDDのインターフェースとしての機能を有している。その機能の1つは、ホスト・コンピュータから転送された書き込みデータを受けるとともにリード/ライト・チャネル84に転送する。また、リード/ライト・チャネル84から転送される読み出しデータをホスト・コンピュータに転送する。さらに、ホスト・コンピュータからの指示コマンド等を受けるとともに、CPU85に転送する。
CPU85は、HDC86とともにHDDの制御を担う。したがって、スライダ24の移動、換言すれば速度制御も実行する。CPU85は、ROM(Read Only Memory)88に格納されたプログラムを解釈、実行する。
CPU85は、サーボ・コントローラ87から転送されたサーボ情報に基づいて磁気ヘッド24の位置を判断し、判断した磁気ヘッド24の位置と目標位置との偏差に基づいてスライダ24の速度制御値をデジタル/アナログ変換器(DAC)80に出力する。スライダ24の移動指令としての速度制御値は、サーボ情報が磁気ヘッド24で読み出される度に出力される。サーボ情報は、原則として、所定間隔で読み出されるから、速度制御値もこのサーボ情報に基づいて、本来、所定間隔で間欠的に出力される。
DAC80は、磁気ヘッド24から出力された速度制御値をアナログ信号(電圧信号)に変換するとともに、VCMドライバ81に出力する。VCMドライバ8は、DAC80から受けた電圧信号を駆動電流に変換してVCM28に供給する。
タイマ82は、時間情報をコントローラ83に対して提供する。タイマ82は、この例ではコントローラ83と別体として示しているが、コントローラ83自体にタイマ82の機能を持たせることもできる。つまり、タイマ82とコントローラ83とによって、本発明のコントローラを構成することもできる。
HDDのコントローラ83は、過去の一定時間における全シーク距離の平均を監視する。コントローラ83は、CPU85からサーボ情報を取得する。このサーボ情報に基づいてシーク距離を求める。一方でコントローラ83は、タイマ82から時刻情報を入手して、過去の所定時間における全シーク距離の平均(平均シーク距離L)を求め、監視する。なお、全シーク距離をLs、所定時間をTsと置くと、平均シーク距離Lは、L=Ls/Tsで求まる値である。求められた平均シーク距離Lがスライダ幅(Ws)より小さい場合、つまりL<Wsの場合に、コントローラ83は、スライダ24が特定のシリンダ近辺に所定時間いたものとみなし、潤滑剤蓄積の警戒状態を敷く。
次に本実施形態に係る潤滑剤均一化のためのシーク動作について詳細に説明する。
本実施形態において、無シーク(一定半径位置摺動)状態での時間間隔を計時(Tf)して、Tfがある設定時間を超えるとCPU85からシーク動作要求信号を出力し、ボイス・コイル・モータ28を介して一定時間(Ts)シーク動作を行なう。若しくは設定時間を設けず、Tfの長さに応じてシーク動作時間(Ts)を変化させても良い。
本実施形態のHDDとして以下のような磁気ディスク20を用いた。
図2は断面構成図で、基板201として、厚さ0.5mm、直径1.8インチ型、表面を酸化セリウムを含む研磨剤スラリーにて加工を施した結晶化ガラス基板(オハラ社製TS10SXL)を用いた。基板201の表面粗さはRa=1.0nmにした。この基板201を洗浄した後、その表面にスパッタリング装置(アネルバ社製C−3010)を用いて以下の多層膜を形成した。
まず、基板201の上に第1の下地層202を基板201の両面に形成した。その後厚さ10nmのCr系合金からなる第2の下地層203を形成し、その上面に厚さ2nmのCoCrPtB合金からなる安定化層204を形成した。さらに、その上面に中間層205のRuを1nm、CoCrPtB合金からなる記録層206を5nm、そしてその上面に3nmのカーボン保護層207を、最後に2.3nmのパーフルオロポリエーテルFomblin Z−Tetraol(ソルベイ ソレクシス社製)潤滑剤208を順次形成した。
上記磁気ディスク20とヘッド荷重が2.5gfの接触型磁気ヘッド24(本実施形態のスライダ24の外形寸法幅は、1.0mmのPicoスライダを用いているが、外形寸法幅が0.7mmのFemtoスライダを用いても良い)をHDDに組み込み、磁気ディスク20上面の回転中心からの半径位置が16mmの位置に、磁気ディスク20の回転数が4200rpmで摺動させ、無シーク時間Tf(分)後と潤滑膜均一化シーク時間Ts(分)後の潤滑膜厚の変化量をOSA(Candela社製)で測定した。
上述の実施形態における測定結果を図8示す。図8には、Tfが900分後の潤滑膜厚の変化(均一化シーク前)と、Tsが90分後の潤滑膜厚変化(均一化シーク後)を示す。
Tfが900分後、すなわち均一化シーク前において、半径16mm付近で潤滑膜厚が約7Å減少し、その両側で4から8Å増加しているのが観測された。この様な状態であると磁気へッド24と磁気ディスク20との間に発生する摩擦力が増大し、磁気ディスク20の半径方向に磁気へッド24が変動しやすくなり、リードエラーが増加することがわかった。
次に半径16mmの位置を中心にしてPicoスライダー幅と同じ1mmの幅で磁気ヘッド24のシーク動作(半径位置16mm±0.5mmの幅で)を90分行う、すなわち、均一化シークを行なうと、所期膜厚に対して潤滑膜厚減少が約1Å、増加が約2Åと潤滑膜厚分布が大幅に改善されることがわかった。この状態において、従来よりも摩擦力は低下し、リードエラーも低減することがわかった。
次に、図9に磁気ヘッド20をシーク動作を実施した場合(Tf:1時間、Ts:10分)と、しない場合、HDDを稼働させない場合、すなわち磁気ディスク20を回転させない場合(潤滑剤自然拡散)の3つの状態について、時間に対する潤滑膜厚変化量(膜厚分布の最大値と最小値の差)の関係を示す。
実験の結果、磁気ヘッド20のシーク動作を実施することで大幅に潤滑膜厚変化量を低減することができた。これは自然拡散では説明できず、明らかにシーク動作によるものである。また時間が60分の付近でグラフの傾きが大きく変化しており、最初の60分以内で潤滑膜厚変化を抑制することが重要であることがわかった。従って、Tfは1時間以下である方がこのシークによる効果が大きく、望ましいことがわかった。
図10に磁気ヘッド20のシーク動作による低減した潤滑膜厚変化量をシーク幅を変化させて試験した結果を示す。シーク時間に対してリニアに低減量は大きくなっており、この結果からTfの長さに伴いTsを変化させてシーク時間を必要最小限にすることができる。またシーク幅は本実施例では1mm(スライダー幅の1倍)以上あることが望ましいことがわかる。逆にシーク幅が大きすぎると効果が小さくなるため3mm(スライダー幅の3倍)以下であることが望ましい。
以上述べたうに、上記のような構成をとることにより、無シーク位置での潤滑剤の減耗、堆積による磁気ヘッドの浮上障害、すなわち、接触型ヘッドの場合は摩擦力の増加の発生を抑制し、極低浮上型、更には接触型ヘッドを搭載しても長期信頼性が高いディスク装置及びディスク装置の制御方法を提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係るHDDの斜視図 図1のHDDの分解斜視図。 図1のHDDの筐体及び内部構造を示す平面図。 図1のHDDのプリント回路基板側を示す斜視図。 図1の線A−Aに沿ったHDDの断面図。 本実施形態に係るHDDの主要部を示すブロック図。 本実施形態に係る磁気ディスクの積層構造を示す断面図。 本実施形態における均一化シーク前後のディスク半径位置と潤滑膜厚変化量の関係を示したグラフ 本実施形態における時間に対する潤滑膜厚変化量と均一化シークの有無の関係を示したグラフ。 本実施形態における時間に対する潤滑膜厚変化量と均一化シークの半径方向の幅の関係を示したグラフ。
符号の説明
10……筐体
10a……第1シェル
10b……第2シェル
12……プリント回路基板
12a……切り欠き部
16……シールド部材
20……磁気ディスク
22……SPM
26……キャリッジ
28……VCM
30……ランプロード機構
44……クランパ
63……トップヨーク
80……DAC
81……VCMドライバ
82……タイマ
83……コントローラ
84……リード/ライト・チャネル
85……CPU
86……HDC
87……サーボ・コントローラ
88……ROM

Claims (9)

  1. 回転駆動されるディスク記憶媒体と、
    ホストからのコマンドに基づいて前記ディスク記憶媒体のデータを読み出しまたは書き込むヘッドを搭載したスライダと、
    前記スライダを前記ディスク記憶媒体上でシークさせるアクチュエータと、
    前記スライダの前記ディスク記憶媒体上での無シーク状態の有無を判定する無シーク状態判定手段と、
    前記アクチュエータに対し、前記読み出しまたは書き込みを伴う第1のシークと前記読み出しまたは書き込みを伴わない第2のシークを実行可能とし、前記無シーク状態判定手段により、前記スライダが前記ディスク記憶媒体上の特定位置に所定時間無シーク状態に有ると判定された場合、前記第2のシークを実行する制御手段と
    を有することを特徴とするディスク装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記スライダが前記ディスク記憶媒体上で無シーク状態であると判断された位置から前記ディスク記憶媒体の半径方向に所定のトラック幅だけ前記スライダを横断させる前記第2のシークを実行する
    ことを特徴とする請求項1に記載のディスク装置。
  3. 前記所定時間とは、前記ホストからのコマンドを受けない所定期間であり、この所定期間経過後に、前記第2のシークを実行する
    ことを特徴とする請求項2に記載のディスク装置。
  4. 前記制御手段は、前記スライダが前記ディスク記憶媒体上で無シーク状態であると判断された位置から前記ディスク記憶媒体の半径方向に前記スライダ幅の1倍以上3倍以下の幅だけ前記スライダを移動させる第2のシークを実行する
    ことを特徴とする請求項1に記載のディスク装置。
  5. 表面に潤滑膜が形成されたディスク記憶媒体と、
    前記ディスク記憶媒体に対してデータの読み書きを実行するヘッドと、
    前記ディスク記憶媒体に対向するスライダ面を有するとともに前記ヘッドを支持するスライダと、
    前記スライダを前記ディスク記憶媒体の半径方向に移動させるボイスコイルモータと、
    前記スライダの前記ディスク記憶媒体上での無シーク状態の有無を判定する無シーク状態判定手段と、
    前記無シーク状態判定手段により前記スライダが前記ディスク記憶媒体上の特定位置に所定時間無シーク状態に有ると判定された場合、前記ヘッドにより前記潤滑膜の膜厚の均一化シークを実行する制御手段と
    を有することを特徴とするディスク装置。
  6. 前記均一化シークは、前記ヘッドによる読み出しまたは書き込みを伴わないシークであって、前記スライダが前記ディスク記憶媒体上で無シーク状態であると判断された位置から前記ディスク記憶媒体の半径方向に所定のトラック幅だけ前記スライダを横断させるシークである
    ことを特徴とする請求項5に記載のディスク装置。
  7. 前記均一化シークは、
    前記スライダが前記ディスク記憶媒体上の所定位置で無シーク状態にあることにより前記ディスク記憶媒体の周方向に生じる前記潤滑膜の断続的な隆起を阻止するように、前記スライダを移動させる
    ことを特徴とする請求項6に記載のディスク装置。
  8. 前記均一化シークは、前記ヘッドによる読み出しまたは書き込みを伴わないシークであって、前記スライダが前記ディスク記憶媒体上で無シーク状態であると判断された位置から前記ディスク記憶媒体の半径方向に前記スライダ幅の1倍以上3倍以下の幅幅だけ前記スライダを移動させるシークである
    ことを特徴とする請求項5に記載のディスク装置。
  9. ホストからのコマンドに基づいて回転するディスク記憶媒体から読み書きヘッドによりデータの読み出しまたは書き込みを行なうディスク装置の制御方法であって、
    前記ヘッドが前記ホストからの読み出しまたは書き込みを伴うシーク命令の発行時間間隔である無シーク時間間隔を計測し、
    前記無シーク時間間隔に基づいて、前記ディスク記憶媒体の所定の範囲を、前記ディスク記憶媒体の所定範囲を横断するシークを前記ヘッドが実行する
    ことを特徴とするディスク装置の制御方法。
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