JP2006092398A - 災害事前検知システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 地盤情報を確実に伝送する。
【解決手段】 観測局2と、地盤異常の危険性がある観測地20に設置し、地盤を観測して地盤情報を検出し、地盤情報に基づいて、地盤異常の予測情報を検出し、観測局2に伝送する複数の観測装置1とを備えており、観測装置1は、少なくとも1つ以上の他の観測装置1と通信可能な状態にされ、予測情報を観測局2に伝送することが不可能である場合に、通信可能な他の観測装置1に伝送する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、地盤における土砂崩れ等の災害の発生を事前に予測して報知する災害事前検知システムに関するものである。
豪雨などによる地盤の緩みにより発生する土砂崩れ等の地盤変化を監視し、地域住民などに警告するために、これまでに、例えば特許文献1のような土砂災害事前感知警報システムが提案されている。特許文献1の土砂災害事前感知警報システムは、地滑りの危険性がある観測地に観測機器を設置し、観測機器が収集した情報を観測局に送信し、その情報に基づいて地滑り等の予測情報を求め、関係機関や地域住民へ並列的に報知するようになっている。
特開2003−6775号公報
しかしながら、特許文献1の土砂災害事前感知警報システムにおいて、観測局と観測機器とは互いに無線で通信しており、観測機器を木が多い山などに設置する場合、観測機器と観測局との間に障害物が存在することで、無線通信が切断され、観測機器が収集した情報を確実に観測局に送信することができないおそれがある。また、観測局と観測機器とが離れて設置される場合においても、同様の問題が生じるおそれがある。
そこで、本発明の目的は、地盤情報を確実に伝送することができる災害事前検知システムを提供することである。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の災害事前検知は、基地局と、地盤異常の危険性がある観測地に設置し、地盤を観測して地盤情報を検出し、地盤情報に基づいて、地盤異常の予測情報を検出し、基地局に伝送する複数の観測装置とを備えており、観測装置は、少なくとも1つ以上の他の観測装置と通信可能な状態にされ、予測情報を基地局に伝送することが不可能である場合に、通信可能な他の観測装置に伝送する。
この構成によると、予測情報を基地局に伝送することが不可能な場合に、通信可能な観測装置に伝送することで、予測情報が伝送された他の観測装置から、基地局に予測情報を伝送することができ、確実に予測情報を基地局に伝送することができる場合がある。例えば、予測情報を検出した観測装置が、基地局から離れている場合、又は、基地局と観測装置との間に木などの障害物がある場合であっても、他の観測装置に予測情報を伝送し、これを繰り返すことで、予測情報を基地局に伝送することができる。
また、観測装置を設置する観測地は、木などの障害物が多いため、無線により観測装置と基地局とを通信し難い場合であっても、他の観測装置に伝送し、これを繰り返すことで、予測情報は、基地局と通信する観測装置に伝送される。そして、かかる観測装置から基地局に予測情報を伝送することができる。このように、無線通信し難い場所であっても、確実に予測情報を基地局まで伝送することができる。さらに、これにより、基地局から離れた場所であっても観測装置を配置することができ、広範囲にわたって観測地を観測することができる。
また、本発明の観測装置は、通信可能な他の観測装置が複数存在する場合、予測情報を基地局に伝送することが不可能である場合に予測情報を伝送する一の観測装置を選択する選択手段と、選択された一の観測装置の異常を検知する異常検知手段と、異常検知手段が、一の観測装置の異常を検知した場合に、予測情報を伝送する観測装置を、別の観測装置に切替える切替手段とを備えていてもよい。
これによると、予測情報が伝送される一の観測装置が異常である場合に、予測情報を伝送する他の観測装置を、別の観測装置に切替えることで、予測情報が伝送されないおそれをなくすことができる。
以下、本発明の好適な実施の形態にかかる災害事前検知システムについて図面を参照しつつ説明する。
本実施の形態に係る災害事前検知システムは、図1及び図4に示すように、地盤異常の危険性がある観測地20に設置され、観測地20の地盤情報を検出し、地盤情報に基づいて地盤異常を検知し、後述の観測局2に地盤異常に関する情報(以下「予測情報」という)や地盤情報を送信する観測装置1と、予測情報および地盤情報を収集する機能と、これら予測情報および地盤情報を監視局6に送信する機能とを備えた観測局2(基地局)と、観測局2から送信された予測情報および地盤情報を受信して関係機関5に報知する機能を備えた監視局6とを有している。ここで、地盤異常とは、地盤が緩んだ状態、例えば、地滑りや地割れ、土砂崩れなどを含んでいる。
観測装置1は、後述する各機器11〜13を含み、観測地20内の地盤異常の危険箇所に設置される観測機器10と、観測機器10から地盤情報を収集し、収集した地盤情報に基づいて地盤異常を検知し、予測情報を求める機能と、これら予測情報および地盤情報を無線通信により観測局2に送信する機能とを備えた子局3とを有している。観測機器10は、地盤の傾斜角度を検出する地盤傾斜計11と、地下水の水位を検出する地下水位計12と、地面から所定深度や所定長で形成された孔部の伸縮長を検出する孔内伸縮計13との少なくとも一種以上の組み合わせからなっている。そして、観測機器10は、各機器11〜13で検出された傾斜角度等の情報を地盤情報として出力するように構成されている。尚、観測機器10は、地盤の緯度、経度および高さ位置からなる位置情報を検出するGPS観測装置や、単位時間当たりの雨量を検出する雨量計などを備えた構成であってもよい。
上記の各機器11〜13は、図3に示すように、子局3にメタルケーブルからなる信号ケーブル16を介して直接的に接続されている。観測局2と子局3とは、無線LAN17の形態で接続されており、1台の観測局2に対して複数台の子局3がデータ通信可能にされている。また、子局3同士も、無線LAN17の形体で接続されており、1つの子局3に対して、1以上の子局3がデータ通信可能にされている。上記の子局3は、地面に設置される支持台21と、支持台21に立設されたポール部材22と、ポール部材22の側面に固設された制御ボックス23と、ポール部材22の上端部に横設された横設支持部材24と、横設支持部材24の中央部に設けられた太陽電池パネル25と、横設支持部材24の一端部および他端部にそれぞれ立設された避雷針26および無線LANアンテナ27とを備えている。
上記の制御ボックス23内には、電源装置29が設けられている。電源装置29は、太陽電池パネル25で発電された電力を所望の電力状態に変換するインバータ30と、インバータ30で変換された電力を蓄電するバッテリ31と、電力中に含まれるノイズや避雷針26に落雷して生じた高電圧を電源装置29内で消滅させるノイズカット/避雷ユニット32とを有している。そして、このように構成された電源装置29は、太陽電池パネル25およびバッテリ31の少なくとも一方の電力を子局3の動力源とすることによって、商用電力の供給を受けることなく子局3を自立的に動作させるようになっている。尚、本実施形態においては、太陽電池パネル25を用いて電源装置29への電力供給を行っているが、これに限定されるものではなく、例えばエンジン発電機や風力発電機、水力発電機、商用電源を用いたり、或いはこれらを組み合わせて電力供給を行うようになっていたりしても良い。また、短期間の観測であれば、比較的に大容量の蓄電池(自動車のバッテリ等)から電力供給を行うようになっていても良い。
また、制御ボックス23内には、演算処理装置33が設けられている。演算処理装置33は、図示しない演算部や記憶部、入出力部、通信部等を備えている。入出力部には、複数の増幅器やA/D変換器等からなる変換器34が接続されている。各変換器34には、アレスタ35および信号ケーブル16を介して上述の地盤傾斜計11や地下水位計12、孔内伸縮計13等の各機器が接続されている。そして、これら各種の各機器11〜13で検出された地盤情報は、電流や電圧のアナログ信号の形態で信号ケーブル16およびアレスタ35を介して変換器34に入力され、デジタル信号に変換された後、演算処理装置33に取り込まれるようになっている。また、演算部は、入出力部に取り込まれた地盤情報に基づいて地盤異常を検知し、予測情報を生成するようになっている。具体的には、観測機器10で検出された地盤情報が比較値以上か否かを判定し、比較値以上の場合は、地盤異常を検知し、予測情報を生成するようになっている。
また、演算処理装置33の通信部には、接続ユニット38を介して無線IPルータ37が接続されている。無線IPルータ37は、上述の無線LANアンテナ27に接続されており、所定のプロトコールで観測局2又は他の観測装置1に予測情報などのデータを無線信号の形態で送信(伝送)可能にしている。具体的には、観測地20には、複数の観測装置1が配置されており、各観測装置1は、少なくとも1つ以上の他の観測装置1と通信可能で、少なくとも1つ以上の観測装置1は、観測局2と通信可能に構成されている。即ち、観測地20には、観測局2と通信しない観測装置1が存在している。観測装置1同士を通信可能とすることで、地盤異常を検出した観測装置1が観測局2と通信しない場合であっても、予測情報を複数の観測装置1を経由して観測局2まで送信することができるようになっている。さらに、記憶部は、地盤情報や予測情報、地盤異常を検知するのに用いる比較値、後述のID番号などが記憶されている。
さらに、演算処理装置33は、選択部33a(選択手段)と、異常検知部33b(異常検知手段)と、切替部33c(切替手段)とを備えている。選択部33aは、通信可能な他の観測装置1が複数存在する場合に、予測情報などを送信する観測装置1を選択する。つまり、上記したように、予測情報を複数の観測装置1を経由して送信する場合に、観測装置1は、他の観測装置1から予測情報を受信すると、次に送信する観測装置1を選択する。異常検知部33bは、通信可能な他の観測装置1の異常を検知する。ここで、観測装置1の異常は、観測装置1全体の異常や、観測装置1の電源装置29や通信部の異常、又は電波が弱いために他の観測装置1と確実にデータ通信できない状態を含んでいる。切替部33cは、他の観測装置1に予測情報を送信する際に、異常検知部33aがその観測装置1の異常を検知すると、通信可能な別の観測装置1に予測情報を送信するように切替える。
上記のように構成されている観測装置1は、観測局2又は1つ以上の他の観測装置1と通信しながら、観測地20に複数設置されている。観測装置1は、別の観測装置1と通信可能とすることで、観測局2と通信不可能であっても、別の観測装置1を経由して観測局2と通信可能とすることができ、観測局2から離れた場所であっても観測装置1を設置することができ、即ち、観測装置1の設置範囲を広げることができる。また、これら複数の観測装置1は、それぞれ自身のID番号を有しており、地盤情報や予測情報には、検出した観測装置1のID番号を含んでいる。これにより、予測情報などが複数の観測装置1を経由して観測局2に送信された場合であっても、地盤異常を検知した観測装置1を認識することができる。尚、観測装置1の設置方法として、観測地20にランダムに設置しても良い。また、上記したように、各観測装置1は、無線により通信されているため、無線による通信が良好となるように設置しても良い。
上記の子局3からのデータを受信する観測局2は、図2に示すように、子局3と略同一の構成を有している。即ち、観測局2は、子局3の支持台21よりも大きなサイズの支持台41を備えている。支持台41には、ポール部材42と制御ボックス43とが設けられている。ポール部材42の上端部には、横設支持部材44が設けられており、横設支持部材44の中央部および両端部には、太陽電池パネル45、避雷針46および無線LANアンテナ47がそれぞれ設けられている。
また、制御ボックス43内には、インバータ50やバッテリ51、ノイズカット/避雷ユニット52、処理装置53、警報ランプ56、無線IPルータ57等が設けられている。警報ランプ56は、例えば複数のランプを有しており、観測情報の発生確率が高くなるのに従って多くのランプを点灯させる。処理装置53は、図示しない記憶領域を有しており、上述した各観測装置1の設置場所やID番号などが記憶されており、観測装置1を管理するようになっている。これにより、予測情報などが複数の観測装置1を経由して観測局2に伝送された場合であっても、ID番号により、どの観測装置1が予測情報を検出したかを判定することができるようになっている。
さらに、制御ボックス43内には、図示しないがICカードライタおよびモデムが設けられている。そして、ICカードライタは、処理装置53での処理結果や地盤情報等を記憶可能になっている。また、モデムは、処理装置53での処理結果や地盤情報、予測情報等をISDN回線等の電話回線62を介して監視局6に送信可能にしている。
上記のように構成された観測局2は、通信回線62を介して監視局6に接続されている。監視局6には、一般回線を介して地域住民の携帯電話や固定電話、ファクシミリ装置に接続されており、地域住民から送信された目撃情報や前兆情報、災害情報を受信可能にされている。また、一般回線は、音声自動応答/通報装置64に接続可能にされており、地域住民は、音声で地盤異常の予測情報等を聞き出すことが可能になっている。そして、監視局6は、ISDN回線や光ケーブル回線、多重無線回線等の通信回線を介して関係機関5に接続されている。関係機関5としては、避難所や公民館、郵便局等があり、これらの関係機関5は、監視局6からの予測情報に基づいて被害の範囲や程度を把握し、復旧の準備作業を行うようになっている。
上記の構成において、災害事前検知システムの観測装置1の動作について、図5のフローチャートを参照しつつ説明する。まず、災害事前検知システムが、観測地20を観測している状態において、観測装置1が地盤異常を検知したか否か、又は、予測情報や地盤情報などのデータを受信したか否かを判定する(S101)。ここで、データの受信とは、通信可能な他の観測装置1から送信された予測情報などのデータを受信することをいう。観測装置1が地盤異常を検知せず、データを受信していなければ(S101:NO)、観測地20の観測をそのまま続行しつつ、地盤異常を検知するか、予測情報や地盤情報などのデータを受信するまで待機する。観測装置1が地盤異常を検知するか、データを受信した場合(S101:YES)、観測局2に予測情報などのデータを送信可能か否かを判定する(S102)。具体的には、観測装置1の各機器11〜13が、地盤情報を検出し、地盤情報に基づいて地盤異常を検知し、それに基づいて生成した予測情報及び地盤情報、又は他の観測装置1から送信された予測情報及び地盤情報を観測局2に送信することができるか否かを判定する。観測局2に送信可能である場合(S102:YES)、観測局2に予測情報及び地盤情報を送信する(S109)。そして、観測局2から監視局6、各関係機関5に送信され、地盤異常を報知する。
観測局2に送信可能でない場合(S102:NO)、つまり、観測装置1が観測局2と通信可能に構成されていない場合や、通信可能に構成されていても、木などの障害物により通信し難い場合、予測情報及び地盤情報を送信する観測装置1を選択する(S103)。このとき、通信可能な観測装置1が複数存在する場合は、ランダムに予測情報などを送信する観測装置1を選択するようにしても良いし、記憶領域に観測局2までの距離を記憶しておき、最短となる観測装置1を選択するようにしても良い。また、観測装置1を選択する場合は、観測装置1が受信した予測情報を送信した他の観測装置1を除く観測装置が選択される。
次に、選択した観測装置1が正常であるか否かを判定する(S104)。正常でない場合(S104:NO)、例えば、選択した観測装置1の電源装置29に異常があった場合、通信可能な別の観測装置1が存在するか否かを判定する(S106)。通信可能な別の観測装置1が存在しない場合(S106:NO)、警告を発する(S108)。例えば、通信可能な観測装置1が存在しないために地盤異常を観測局2まで送信できなくなるため、サイレンなどを鳴らし、近隣に警告を発するようにする。
通信可能な別の観測装置1が存在する場合(S106:YES)、別の観測装置1を選択する(S107)。その後、S104に戻る。選択した観測装置1が正常である場合(S104:YES)、選択した観測装置1に予測情報及び地盤情報を送信する(S105)。そして、再びS101に戻る。
以上、説明したように、本実施の形態は、観測局2(基地局)と、地盤異常の危険性がある観測地20に設置し、地盤を観測して地盤情報を検出し、地盤情報に基づいて、地盤異常の予測情報を検出し、観測局2に伝送する複数の観測装置1とを備えており、観測装置1は、少なくとも1つ以上の他の観測装置1と通信可能な状態にされ、予測情報を観測局2に伝送することが不可能である場合に、通信可能な他の観測装置1に伝送する。
この構成によると、予測情報を観測局2に伝送することが不可能な場合に、通信可能な他の観測装置1に伝送することで、予測情報が伝送された他の観測装置1から、観測局2に予測情報を伝送することが、確実に予測情報を観測局2に伝送することができる場合がある。例えば、予測情報を検出した観測装置1が、基地局から離れている場合、又は、観測局2と観測装置1との間に木などの障害物がある場合であっても、他の観測装置1に予測情報を伝送し、これを繰り返すことで、予測情報を観測局2に伝送することができる。
また、観測装置1を設置する観測地20は、木などの障害物が多いため、無線により観測装置と基地局とを通信し難い場合であっても、他の観測装置に伝送し、これを繰り返すことで、予測情報は、基地局と通信可能な観測装置に伝送される。そして、かかる観測装置から基地局に予測情報を伝送することができる。このように、無線通信し難い場所であっても、確実に予測情報を基地局まで伝送することができる。さらに、これにより、基地局から離れた場所であっても観測装置を配置することができ、広範囲にわたって観測地を観測することができる。
また、予測情報などを複数の観測装置1を経由させて観測局2まで送信するようにすることで、観測装置1同士や観測局2とを接続する距離を可能な限り短くすることができる。これにより、無線で接続する場合には、電波力を小さくすることができ、消費電力などを低減させることができる。
また、本発明の観測装置は、通信可能な他の観測装置1が複数存在する場合、予測情報を観測局2(基地局)に伝送することが不可能である場合に予測情報を伝送する一の観測装置1を選択する選択部33a(選択手段)と、選択された一の観測装置1の異常を検知する異常検知部33b(異常検知手段)と、異常検知部33bが、一の観測装置1の異常を検知した場合に、予測情報を伝送する観測装置1を、別の観測装置1に切替える切替部33c(切替手段)とを備えている。
これによると、予測情報が伝送される他の観測装置1が異常である場合に、予測情報を伝送する他の観測装置1を、別の観測装置1に切替えることで、予測情報が伝送されないおそれをなくすことができる。
尚、本発明を好適な実施の形態に基づいて説明したが、本発明はその趣旨を超えない範囲において変更が可能である。例えば、本実施の形態では、観測装置及び基地局は、それぞれ無線により通信しているが、有線であっても良い。また、本実施の形態では、予測情報を送信する観測装置1が異常である場合に、別の観測装置1に予測情報を送信するようにしているが、これに限定されない。例えば、送信可能な全ての観測装置1に予測情報を送信し、様々な経路で観測局2まで送信するようにしてもよい。
本実施の形態では、観測地20に配置された観測装置1には、観測局2と通信しないものが含まれているが、全ての観測装置1が観測局2と通信可能に構成されていてもよい。この場合、より短時間で予測情報などを観測局2に送信することができる可能性がある。また、本実施の形態では、観測装置1を経由して予測情報を伝送する場合、観測装置1ごとで、次に送信する観測装置1を判断(選択)するようにしているが、観測装置1を経由する経路を予め記憶しておき、それに従って、複数の観測装置1を経由して観測局2まで予測情報を送信するようにしてもよい。
さらに、本実施の形態において、観測装置1が通信可能な他の観測装置1全てが異常で、予測情報を観測局2に送信できない場合に、サイレンなどを発し、近隣に警告するようにしているが、観測局2から常に信号を送信し、各観測装置1に伝送させるようにして、異常のある観測装置1を素早く検出することができるようにしてもよい。これにより、通信可能な観測装置1が全て異常のため、地盤異常などの予測情報が途中で送信されなくなるというおそれを無くすことができる。
尚、本実施の形態の変形例として、予測情報などのデータを観測装置1を経由させる場合に、観測装置1が次に送信する観測装置1を選択しているが、観測局2からの信号に基づいて、予測情報などを伝送させるようにしてもよい。具体的には、観測局2から常に信号を送信し、観測装置1を経由して、全ての観測装置にかかる信号が送信されるようにする。そして、地盤異常を検知した観測装置1は、観測局2から送信されている信号をたどるようにして観測装置1を経由し、観測局2まで予測情報などを送信するようにしても良い。
本発明は、上記の好ましい実施形態に記載されているが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
本発明の好適な実施の形態に係る災害事前検知システムの概略図。 本発明の好適な実施の形態に係る観測装置の子局と観測局との概略図。 本発明の好適な実施の形態に係る観測装置の概略図。 本発明の災害事前検知システムのブロック図。 本発明の災害事前検知システムの観測装置の動作を表すフローチャート。
符号の説明
1 観測装置
2 観測局
3 子局
25 太陽電池パネル
27 無線LANアンテナ
30 インバータ
31 バッテリ
32 ノイズカット/避雷ユニット
33 演算処理装置
33a 選択部
33b 異常検知部
33c 切替部
45 太陽電池パネル
46 避雷針
47 無線LANアンテナ
56 警報ランプ
57 無線IPルータ
53 処理装置

Claims (2)

  1. 基地局と、
    地盤異常の危険性がある観測地に設置し、地盤を観測して地盤情報を検出し、前記地盤情報に基づいて、前記地盤異常の予測情報を検出し、前記基地局に伝送する複数の観測装置とを備えており、
    前記観測装置は、
    少なくとも1つ以上の他の前記観測装置と通信可能な状態にされ、
    前記予測情報を前記基地局に伝送することが不可能である場合に、前記通信可能な他の観測装置に伝送する
    ことを特徴とする災害事前検知システム。
  2. 前記観測装置は、
    通信可能な他の観測装置が複数存在する場合、前記予測情報を前記基地局に伝送することが不可能である場合に前記予測情報を伝送する一の観測装置を選択する選択手段と、
    選択された前記一の観測装置の異常を検知する異常検知手段と、
    前記異常検知手段が、前記一の観測装置の異常を検知した場合に、前記予測情報を伝送する観測装置を、別の観測装置に切替える切替手段と
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の災害事前検知システム。



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