JP2006092093A - 火災報知設備の点検装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 多数の地区音響発生器の鳴動を点検する際に全ての地区音響発生器を一斉に鳴動させることによる弊害をなくして点検を行う火災報知設備の点検装置を提供する。
【解決手段】 警報ベル切替設定器10から出力した所定電圧の直流電力により警報ベル切替器20に設けられたリレーを作動させて警報ベル4aを回路接続から切り離した状態で火災受信機1から警報ベル4aの作動電力を供給し、各警報ベル切替器20の点検スイッチ21により警報ベル4aを回路接続することにより、多数の警報ベル4aをそれぞれ個別に鳴動させて点検する。
【選択図】 図2
【解決手段】 警報ベル切替設定器10から出力した所定電圧の直流電力により警報ベル切替器20に設けられたリレーを作動させて警報ベル4aを回路接続から切り離した状態で火災受信機1から警報ベル4aの作動電力を供給し、各警報ベル切替器20の点検スイッチ21により警報ベル4aを回路接続することにより、多数の警報ベル4aをそれぞれ個別に鳴動させて点検する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、法令により義務付けられている火災報知設備の保守点検を容易に実施できるようにした火災報知設備の点検装置に関するものである。
消防法により所定面積以上の建物には火災報知設備の設置が義務付けられており、同時に設備が常に正常に機能するように維持管理するために定期点検を行い、点検結果を消防機関に報告するように定められている。
一般的な火災報知設備は、図4に示すように、建物の管理人室等に設置される火災受信機1と、この火災受信機1に配線接続されて建物の所要箇所に分散配置された火災感知器2や発信機3などの端末機器と、この端末機器から火災感知の発報がなされたとき火災受信機1からの信号出力に応じて火災報知する地区音響発生器4等から構成されている。
このような火災報知設備は正常に作動するか否かを検査するために定期的な保守点検が義務付けられている。この保守点検は一般に火災感知器2等の作動を試験する作業者と、火災受信機1側の作業者の2人で実施している。試験担当の作業者が火災感知器2に試験器具を対応させて火災検出信号を擬似的に発報すると、火災受信機1は火災検出信号の入力に対応して地区音響発生器4を鳴動させる。発信機3については実際の火災発生の検出時と同様に発信機3を押して発信機出力を火災受信機1に入力すると、火災受信機1は火災検出信号の入力に対応して地区音響発生器4を鳴動させる。これらの作業操作により火災感知器2及び発信機3から火災受信機1、火災受信機1から地区音響発生器4に至る回線が正常であり、各部の機能が正常であることが確認できる。また、地区音響発生器4の鳴動に対応して火災受信機1に設けられたLED(発光ダイオード)等の表示装置が点灯するので、火災受信機1側の作業者も試験状況を把握することができる。
このような火災報知設備の点検作業において、火災受信機1側の作業者が地区音響発生器4の鳴動に合わせて火災受信機1の盤面上で鳴動する主音響を聞き続けることによる作業効率の低下を解決するために、音響発生手段からの音響発生を全停止する制御手段を設けた火災報知設備が提案されている(特許文献1参照)。また、点検時に作動させる地区音響発生器4の鳴動は不要な音響発生であり迷惑を及ぼすので、鳴動を停止できるように構成することができるが、地区音響発生器4の鳴動を停止しているときに実際の火災が発生した場合、居住者などに火災発生を報知できなくなる問題を解決するために、点検中であっても火災検知器2又は発信機3から火災感知の発報がなされたときには、鳴動停止を復旧させる機能を設けた火災報知設備が提案されている(特許文献2参照)。
特開平08−161682号公報(第2〜4頁、図1)
特開2001−126172号公報(第2〜5頁、図1)
しかしながら、火災報知設備の保守点検作業において、地区音響発生器の鳴動を停止する操作を行うと、回線接続の異常の有無を試験することはできても地区音響発生器が正常に鳴動するか否かを確認することができない。従って、地区音響発生器の鳴動を伴う点検を実施することが必須となるが、報知区域全域の地区音響発生器を一斉に鳴動させると、点検対象とする建物内で行われている飲食店営業などの業務に支障を及ぼしかねず、点検作業を実施する時間帯に制約を受け、点検が実施できない場合もあるなどの課題があった。
地区音響発生器は、建物の各階毎にその階の各部分からの水平距離が25m以内になるように分散配置され、全区域に火災報知が確実に行き届くように設置されるため、報知区域全域の地区音響発生器が鳴動すると、短時間の鳴動であっても居住者などに迷惑を与えることになる。特に、建物の規模が大きい場合には、区域毎に点検が実施されるため、断続的ではあっても長時間にわたって地区音響発生器の鳴動がなされることになり、点検が実施不可能になることにもなりえる。
本発明が目的とするところは、地区音響発生器の鳴動による影響を極力少なくして火災報知設備の保守点検作業を行い得るようにした点検装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本願第1発明は、所要箇所に設置された複数の火災感知器及び発信機からの出力信号に基づいて火災受信機から出力される鳴動信号により動作する複数の地区音響発生器を備えてなる火災報知設備の点検装置であって、点検作業時に前記地区音響発生器と前記火災受信機との接続を任意に切り離す接続切り離し手段と、地区音響発生器毎に火災受信機との接続回路を形成する個別鳴動操作手段とを備えてなることを特徴とするものである。
上記構成によれば、火災報知設備の点検を行うときには、接続切り離し手段により複数の地区音響発生器と火災受信機との接続を任意に切り離すことができるので、接続を切り離した状態で個別鳴動操作手段により地区音響手段を個別に火災受信機に接続することにより、個々の地区音響発生器を鳴動させることができる。従って、火災受信機から鳴動信号が出力されていても接続切り離し手段により複数の地区音響発生器は一斉に鳴動せず、個別鳴動操作手段により地区音響発生器を個別に鳴動試験することができるので、鳴動による音響発生は限られた範囲内であり、鳴動による影響を抑えて点検を実施することができる。
また、本願第2発明は、所要箇所に設置された複数の火災感知器及び発信機からの出力信号に基づいて火災受信機から出力される鳴動信号により動作する複数の地区音響発生器を備えてなる火災報知設備の点検装置であって、前記火災受信機に接続して火災受信機と各地区音響発生器とをつなぐ接続回線を通じて各地区音響発生器に切替信号を送信する切替設定手段と、各地区音響発生器に設けられて前記切替設定手段から送信されてきた切替信号により地区音響発生器の火災受信機との接続回路を切り離す接続切り離し手段と、地区音響発生器毎に火災受信機との接続回路を形成する個別鳴動操作手段と、前記接続切り離し手段による接続回路の切り離しを復旧させる接続復旧手段とを備えてなることを特徴とするものである。
上記構成によれば、火災報知設備の点検を行うときには、切替設定手段から切替信号を各地区音響発生器に送信すると、各地区音響発生器に設けられた接続切り離し手段により火災受信機との接続回路が切り離されるので、各地区音響発生器をそれぞれ個別に個別鳴動手段により火災受信機に接続すると、火災受信機から伝送される鳴動信号により地区音響発生器を鳴動させることができる。従って、火災受信機から鳴動信号が出力されていても接続切り離し手段により複数の地区音響発生器は一斉に鳴動せず、個別鳴動操作手段により地区音響発生器を個別に鳴動試験することができるので、鳴動による音響発生は限られた範囲内であり、鳴動による影響を抑えて点検を実施することができる。この点検作業により火災受信機との接続回路及び地区音響発生器の良否を点検した後、接続復旧手段により接続切り離し手段によって切り離されていた地区音響発生器と火災受信機との間の接続を復旧させることにより、火災発生による火災報知を実行できる状態に復帰させることができる。
上記構成において、切替設定手段に、接続復旧手段による回路接続の復旧の可否を検査する復旧確認手段を設けることが望ましく、点検作業後に火災報知を実行できる状態に復帰されているか否かを確認することができる。
また、個別鳴動操作手段は、遠隔操作可能に構成するのが好適であり、手の届かないような高い位置などに地区音響発生器が設置されているような場合でも個別鳴動操作手段による鳴動確認を容易に実行することができる。
また、各地区音響発生器に、接続切り離し手段による接続回路の切り離し状態を表示する切り離し表示手段を設けことが好適であり、各地区音響発生器側の点検を実施する作業者は切り離し表示手段により鳴動確認の点検を実施可能な状態か否かを知ることができる。
また、各地区音響発生器に、個別鳴動操作手段の動作時に接続回路及び地区音響発生器の良否を識別表示する良否表示手段を設けることが好適であり、地区音響発生器の鳴動点検により鳴動がなされなかった場合の原因を容易に知ることができる。
本発明に係る火災報知設備の点検装置によれば、火災報知設備における地区音響発生器の鳴動を点検するときに、多数の地区音響発生器を一斉に鳴動させず、地区音響発生器を個別に鳴動試験することができるので、鳴動による音響発生は限られた範囲内であり、鳴動による影響を抑えて点検を実施することができる。従って、建物内で営業中の店舗などの業務に支障を与えたり、居住者に動揺を与えたりすることが抑制され、実施時間帯の制約や実施不可能に陥ることなく点検作業を行うことが可能となる。
以下、本発明を具体化した一実施形態について添付図面を参照して説明し、本発明の理解に供する。尚、本実施形態は本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1は、火災報知設備と、それに設けた点検装置の構成を示すものである。火災報知設備は、建物の所要箇所に分散配置された火災感知器2や発信機3と火災受信機1との間を配線接続し、火災感知器2が火災を感知したときの火災感知信号、あるいは発信機3から火災発見の入力がなされて発信機信号が火災受信機1に入力されたとき、火災受信機1は地区音響発生器4を鳴動させて火災を報知できるように構成されている。地区音響発生器4は、水平距離が25m以下となる間隔で建物内の要所に分散配置するように定められており、ここでは警報ベルを適用しているが、電子サイレン、音声出力スピーカなどを適用することもできる。
このような火災報知設備は定期的な保守点検により、いかなるときでも正常に機能するよう維持管理することが義務付けられており、火災受信機1に火災感知器2あるいは発信機3から火災検出の信号入力があったとき、地区音響発生器4が正常に鳴動するか否かを点検することが要求されている。この点検作業において水平距離で25m以下の間隔で配置されている地区音響装置4が一斉に鳴動すると、建物内に飲食店などがある場合には営業に支障を来たし、共同住宅などでは居住者に動揺を与えることになり、点検作業を実施する時間帯などに制約を受け、場合によっては点検作業が実施できないことにもなる。このような点検作業に伴う弊害を解消すべく、本実施形態の構成においては点検作業を容易にする点検装置5が設けられている。
前記点検装置5は、図2に示すように、火災受信機1に接続された警報ベル切替設定器(切替設定手段)10と、各地区音響発生器4にはそれぞれ個別に接続された警報ベル切替器21とにより構成されている。
図2は、前記警報ベル切替設定器10及び前記警報ベル切替器20の具体的構成を示すものである。警報ベル切替設定器10は、複数の警報ベル切替器20それぞれに所定電圧を印加して警報ベル(地区音響発生器)4aの火災受信機1に対する接続状態を設定する。この点検装置5を用いた点検作業の手順について以下に順を追って説明する。尚、点検作業は、火災受信機1側を操作する作業者と、警報ベル切替器20側を操作する作業者との2人で実施するのが効率的である。また、図2に示す警報ベル切替器20に設けられた各リレー接点のON/OFF状態は、火災受信機1からの制御により火災報知ができる待機状態を示している。
(1)点検作業開始にあたり警報ベル切替設定器10に設けられた選択切替スイッチSSをセット位置(S)に切り替える。警報ベル切替設定器10には図示しない直流電源から供給される直流電力を24V、12V、6Vの電圧にして出力するAVR11が設けられており、選択切替スイッチSSのセット位置(S)にはAVR11から12Vの直流電圧が通電されているので、設定スイッチTSをONに操作することにより、警報ベル切替設定器10の端子M,N1から火災受信機1の端子E,F1に12Vの直流電力が印加され、火災受信機1と警報ベル切替器20とを配線接続する接続ライン31a、31bから各警報ベル切替器20の端子H−G間に12Vの直流電力が印加される。警報ベル切替器20は12Vの直流電力が印加されることにより、12Vのツェナ電圧に設定された定電圧ダイオードZD12が導通し、キープリレーKのK−S巻線(接続切り離し手段)に電流が流れて切替接点k1及び切替接点k2をセット(s)側に切り替える。このセット動作により警報ベル4aは回路接続から切り離される。警報ベル切替設定器10の設定スイッチTSは、ON操作から3〜5秒後にOFFに戻す。設定スイッチTSは押ボタンに構成すると、3〜5秒間の押圧でON操作がなされ、押圧解放によりOFFとなるので好適なものとなる。このセット動作がなされたことは、各警報ベル切替器20の発光ダイオードLA(切り離し表示手段)が点灯したことにより確認できる。
(2)次に、火災受信機1の警報回路を作動させることにより、警報リレーCが動作して接点c1、c2が閉じると、火災受信機1の端子E,F1から接続ライン31aを通じて警報ベル切替器20の端子G−H間に24Vの直流電力が印加され、実際の火災感知により警報ベル4aを鳴動させる状態となる。しかし、先のセット動作により警報ベル4aは回路接続から切り離されているので、警報ベル4aは鳴動しない。キープリレーKにより切替接点k2はセット(s)側に切り替えられているので、発光ダイオードLBが点灯し、警報ベル切替器20が点検可能な状態にあることを表示する。また、発光ダイオードLB(良否表示手段)は回路接続から切り離されている警報ベル4aに代わる擬似負荷となる。この発光ダイオードLBが点灯していない場合は、火災受信機1との配線接続が不良であると判断できる。
(3)警報ベル切替器20には、警報ベル4aを任意に回路接続できるように、点検スイッチ21(個別鳴動操作手段)が設けられており、これをON操作することにより点検リレーX2が動作して接点x2が閉じ、警報ベル4aは回路接続されて鳴動する。点検スイッチ21は押ボタンスイッチに構成するのが好適で、押圧した任意時間だけ警報ベル4を鳴動させることができる。点検スイッチ21による警報ベル4の鳴動を確認することにより、火災受信機1から警報ベル4への配線接続及び警報ベル4自体の良否を点検することができる。また、警報ベル4の鳴動テストは、多数の警報ベル4について個別に実施することができ、任意の短時間で実施することができるので、警報ベル4の鳴動は限られた範囲内での短時間の鳴動であり、鳴動により建物内で行われている飲食店営業等の業務に支障を与えることが抑制され、居住者等に不要な動揺を与えることを抑制することができる。発光ダイオードLBが点灯していても警報ベル4aが鳴動しない場合は、警報ベル4aの不良あるいは警報ベル切替器20の動作不良が考えられる。
(1)点検作業開始にあたり警報ベル切替設定器10に設けられた選択切替スイッチSSをセット位置(S)に切り替える。警報ベル切替設定器10には図示しない直流電源から供給される直流電力を24V、12V、6Vの電圧にして出力するAVR11が設けられており、選択切替スイッチSSのセット位置(S)にはAVR11から12Vの直流電圧が通電されているので、設定スイッチTSをONに操作することにより、警報ベル切替設定器10の端子M,N1から火災受信機1の端子E,F1に12Vの直流電力が印加され、火災受信機1と警報ベル切替器20とを配線接続する接続ライン31a、31bから各警報ベル切替器20の端子H−G間に12Vの直流電力が印加される。警報ベル切替器20は12Vの直流電力が印加されることにより、12Vのツェナ電圧に設定された定電圧ダイオードZD12が導通し、キープリレーKのK−S巻線(接続切り離し手段)に電流が流れて切替接点k1及び切替接点k2をセット(s)側に切り替える。このセット動作により警報ベル4aは回路接続から切り離される。警報ベル切替設定器10の設定スイッチTSは、ON操作から3〜5秒後にOFFに戻す。設定スイッチTSは押ボタンに構成すると、3〜5秒間の押圧でON操作がなされ、押圧解放によりOFFとなるので好適なものとなる。このセット動作がなされたことは、各警報ベル切替器20の発光ダイオードLA(切り離し表示手段)が点灯したことにより確認できる。
(2)次に、火災受信機1の警報回路を作動させることにより、警報リレーCが動作して接点c1、c2が閉じると、火災受信機1の端子E,F1から接続ライン31aを通じて警報ベル切替器20の端子G−H間に24Vの直流電力が印加され、実際の火災感知により警報ベル4aを鳴動させる状態となる。しかし、先のセット動作により警報ベル4aは回路接続から切り離されているので、警報ベル4aは鳴動しない。キープリレーKにより切替接点k2はセット(s)側に切り替えられているので、発光ダイオードLBが点灯し、警報ベル切替器20が点検可能な状態にあることを表示する。また、発光ダイオードLB(良否表示手段)は回路接続から切り離されている警報ベル4aに代わる擬似負荷となる。この発光ダイオードLBが点灯していない場合は、火災受信機1との配線接続が不良であると判断できる。
(3)警報ベル切替器20には、警報ベル4aを任意に回路接続できるように、点検スイッチ21(個別鳴動操作手段)が設けられており、これをON操作することにより点検リレーX2が動作して接点x2が閉じ、警報ベル4aは回路接続されて鳴動する。点検スイッチ21は押ボタンスイッチに構成するのが好適で、押圧した任意時間だけ警報ベル4を鳴動させることができる。点検スイッチ21による警報ベル4の鳴動を確認することにより、火災受信機1から警報ベル4への配線接続及び警報ベル4自体の良否を点検することができる。また、警報ベル4の鳴動テストは、多数の警報ベル4について個別に実施することができ、任意の短時間で実施することができるので、警報ベル4の鳴動は限られた範囲内での短時間の鳴動であり、鳴動により建物内で行われている飲食店営業等の業務に支障を与えることが抑制され、居住者等に不要な動揺を与えることを抑制することができる。発光ダイオードLBが点灯していても警報ベル4aが鳴動しない場合は、警報ベル4aの不良あるいは警報ベル切替器20の動作不良が考えられる。
警報ベル4aあるいは警報ベル切替器20は、悪戯による鳴動操作や破壊を防止するために、手の届かない高い位置に設置されていることが多いので、点検スイッチ21を操作することが困難になることを想定して、警報ベル切替器20はリモコン操作が可能に構成されている。即ち、警報ベル切替器20に設けられたフォトトランジスタPTに対してリモコン(個別鳴動操作手段)22から赤外線投射することにより、フォトトランジスタPTが導通して点検スイッチ21をON操作した場合と同様の状態が得られ、警報ベル4aを任意時間だけ鳴動させることができる。
(4)全ての警報ベル4aの鳴動テストが完了したとき、火災受信機1の警報回路の動作を停止して警報リレーCの接点c1、c2をOFFにする。この操作により、警報ベル切替器20に対する警報ベル鳴動のための電圧印加は停止される。
(5)次いで、警報ベル切替設定器10の選択切替スイッチSSをリセット(R)位置に切り替え、AVR11から出力される24Vの直流電力が印加できる状態にする。設定スイッチTSをONに操作すると、警報ベル切替器20の端子H−G間には24Vの直流電力が印加されるので、ツェナ電圧が24Vに設定された定電圧ダイオードZD24が導通し、復帰リレーX1が作動して接点x1を開いてキープリレーKのK−S巻線の作動を停止し、同時にキープリレーKのK−R巻線(接続復旧手段)が作動することにより、切替接点k1、k2はリセット(r)側に切り替えられる。設定スイッチTSは3〜5秒間のON操作の後、OFFに操作することにより復旧リレーX1は作動を停止し、その接点x1は閉じるので、図2に示す待機状態に復旧させることができる。
(6)次に、警報ベル切替設定器10の選択切替スイッチSSをチェック位置(T)に切り替える。これは先の復旧操作によって警報ベル切替器20が待機状態に確実に復旧しているか否かを確認するための操作で、火災報知が確実に報知できる状態に戻っているかを確認することにある。選択切替スイッチSSをチェック位置にして設定スイッチTSをONに操作したとき、多数の警報ベル切替器20のうちに待機状態にリセットされていないものが存在すると、警報ベル切替設定器10に設けられた復旧確認回路12の発光ダイオードLCが点灯する。即ち、選択切替スイッチSSをテスト位置(T)に切り替えることにより、警報ベル切替器20の端子G,H間に6Vが印加されるので、キープリレーKによるリセット動作が不良であるとき、発光ダイオードLAを通じた導通状態となるため、AVR11から選択切替スイッチSSのテスト位置接点に至る回路と直列に接続された抵抗器R1に電流が流れ、抵抗器R1の両端に発生した電圧によりトランジスタTTが導通して発光ダイオードLCが点灯する。
(4)全ての警報ベル4aの鳴動テストが完了したとき、火災受信機1の警報回路の動作を停止して警報リレーCの接点c1、c2をOFFにする。この操作により、警報ベル切替器20に対する警報ベル鳴動のための電圧印加は停止される。
(5)次いで、警報ベル切替設定器10の選択切替スイッチSSをリセット(R)位置に切り替え、AVR11から出力される24Vの直流電力が印加できる状態にする。設定スイッチTSをONに操作すると、警報ベル切替器20の端子H−G間には24Vの直流電力が印加されるので、ツェナ電圧が24Vに設定された定電圧ダイオードZD24が導通し、復帰リレーX1が作動して接点x1を開いてキープリレーKのK−S巻線の作動を停止し、同時にキープリレーKのK−R巻線(接続復旧手段)が作動することにより、切替接点k1、k2はリセット(r)側に切り替えられる。設定スイッチTSは3〜5秒間のON操作の後、OFFに操作することにより復旧リレーX1は作動を停止し、その接点x1は閉じるので、図2に示す待機状態に復旧させることができる。
(6)次に、警報ベル切替設定器10の選択切替スイッチSSをチェック位置(T)に切り替える。これは先の復旧操作によって警報ベル切替器20が待機状態に確実に復旧しているか否かを確認するための操作で、火災報知が確実に報知できる状態に戻っているかを確認することにある。選択切替スイッチSSをチェック位置にして設定スイッチTSをONに操作したとき、多数の警報ベル切替器20のうちに待機状態にリセットされていないものが存在すると、警報ベル切替設定器10に設けられた復旧確認回路12の発光ダイオードLCが点灯する。即ち、選択切替スイッチSSをテスト位置(T)に切り替えることにより、警報ベル切替器20の端子G,H間に6Vが印加されるので、キープリレーKによるリセット動作が不良であるとき、発光ダイオードLAを通じた導通状態となるため、AVR11から選択切替スイッチSSのテスト位置接点に至る回路と直列に接続された抵抗器R1に電流が流れ、抵抗器R1の両端に発生した電圧によりトランジスタTTが導通して発光ダイオードLCが点灯する。
この点検作業後のテスト操作により、待機状態に復旧していない警報ベル切替器20は発光ダイオードLAが点灯しているので、不良の警報ベル切替器20を明確に検出することができ、発光ダイオードLAが点灯している警報ベル切替器20は動作不良であり、交換あるいは修理することが必要となる。
図3は、上記警報ベル切替器20の別構成を示すもので、キープリレーKのK−S巻線及びK−R巻線、リセットリレーX1の作動をトランジスタ制御にした警報ベル切替器20aの構成を示している。キープリレーKのK−S巻線及びK−R巻線、リセットリレーX1の作動は、それぞれトランジスタT1、T2、T3の導通により制御されるので、安定した作動が期待できる。
火災報知設備による火災報知は、複数階にわたる建物にあっては、火災感知器2又は発信機3から火災検出の入力が火災受信機1になされたとき、火災検出の入力がなされた階層に設置された地区音響発生器4だけでなく、その階層の直上の階層に設置された地区音響発生器4も同時に鳴動させる。従って、火災受信機1による地区音響発生器4の制御は2階層同時であり、2階層の地区音響発生器4に動作電力が供給されるように、鳴動リレーCにより該当する階層の2つの接点c1、c2が閉じられる。この火災報知設備の点検作業においても2階層の地区音響発生器4について鳴動試験を実施する。
以上説明した実施形態に係る火災報知設備の点検装置5においては、地区音響発生器4として警報ベル4aが設置されている場合について、それに対応する構成を示したが、地区音響発生器4として音声による火災報知がなされるように地区音響発生器4としてスピーカが設置され、火災受信機1から音声信号がスピーカに伝送されるように構成されている場合においても、点検時にはスピーカを火災受信機1から切り離し、各スピーカを個別に鳴動させる基本的操作によって同様に点検作業を実施することができる。
以上説明した通り本発明によれば、火災報知設備における地区音響発生器の鳴動を点検するときに、多数の地区音響発生器を一斉に鳴動させず、地区音響発生器を個別に鳴動試験することができるので、鳴動による音響発生は限られた範囲内であり、鳴動による影響を抑えて点検を実施することができる。従って、建物内で営業中の店舗などの業務に支障を与えたり、居住者に動揺を与えたりすることが抑制され、実施時間帯の制約や実施不可能に陥ることなく点検作業を行うことが可能とする火災報知設備の点検装置を提供することができる。
1 火災受信機
2 火災感知器
3 発信機
4 地区音響発生器
4a 警報ベル
5 点検装置
10 警報ベル切替設定器(切替設定手段)
12 復旧確認回路(復旧確認手段)
20 警報ベル切替器
21 点検スイッチ(個別鳴動操作手段)
22 リモコン(個別鳴動操作手段)
K−S キープリレーK−S巻線(接続切り離し手段)
K−R キープリレーK−R巻線(接続復旧手段)
LA 発光ダイオード(切り離し表示手段)
LB 発光ダイオード(良否表示手段)
2 火災感知器
3 発信機
4 地区音響発生器
4a 警報ベル
5 点検装置
10 警報ベル切替設定器(切替設定手段)
12 復旧確認回路(復旧確認手段)
20 警報ベル切替器
21 点検スイッチ(個別鳴動操作手段)
22 リモコン(個別鳴動操作手段)
K−S キープリレーK−S巻線(接続切り離し手段)
K−R キープリレーK−R巻線(接続復旧手段)
LA 発光ダイオード(切り離し表示手段)
LB 発光ダイオード(良否表示手段)
Claims (6)
- 所要箇所に設置された複数の火災感知器及び発信機からの出力信号に基づいて火災受信機から出力される鳴動信号により動作する複数の地区音響発生器を備えてなる火災報知設備の点検装置であって、点検作業時に前記地区音響発生器と前記火災受信機との接続を任意に切り離す接続切り離し手段と、地区音響発生器毎に火災受信機との接続回路を形成する個別鳴動操作手段とを備えてなることを特徴とする火災報知設備の点検装置。
- 所要箇所に設置された複数の火災感知器及び発信機からの出力信号に基づいて火災受信機から出力される鳴動信号により動作する複数の地区音響発生器を備えてなる火災報知設備の点検装置であって、前記火災受信機に接続して火災受信機と各地区音響発生器とをつなぐ接続回線を通じて各地区音響発生器に切替信号を送信する切替設定手段と、各地区音響発生器に設けられて前記切替設定手段から送信されてきた切替信号により地区音響発生器の火災受信機との接続回路を切り離す接続切り離し手段と、地区音響発生器毎に火災受信機との接続回路を形成する個別鳴動操作手段と、前記接続切り離し手段による接続回路の切り離しを復旧させる接続復旧手段とを備えてなることを特徴とする火災報知設備の点検装置。
- 切替設定手段に、接続復旧手段による回路接続の復旧の可否を検査する復旧確認手段が設けられてなる請求項2に記載の火災報知設備の点検装置。
- 個別鳴動操作手段は、遠隔操作可能に構成されてなる請求項2に記載の火災報知設備の点検装置。
- 各地区音響発生器に、接続切り離し手段による接続回路の切り離し状態を表示する切り離し表示手段が設けられてなる請求項2に記載の火災報知設備の点検装置。
- 各地区音響発生器に、個別鳴動操作手段の動作時に接続回路及び地区音響発生器の良否を識別表示する良否表示手段が設けられてなる請求項2に記載の火災報知設備の点検装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004274767A JP2006092093A (ja) | 2004-09-22 | 2004-09-22 | 火災報知設備の点検装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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ID=36233022
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JP (1) | JP2006092093A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2011071942A2 (en) * | 2009-12-07 | 2011-06-16 | Salvador Sebasco | Remote fire detection bypass for testing fire/smoke alarm and indication devices |
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2004
- 2004-09-22 JP JP2004274767A patent/JP2006092093A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2011071942A2 (en) * | 2009-12-07 | 2011-06-16 | Salvador Sebasco | Remote fire detection bypass for testing fire/smoke alarm and indication devices |
WO2011071942A3 (en) * | 2009-12-07 | 2011-10-20 | Salvador Sebasco | Remote fire detection bypass for testing fire/smoke alarm and indication devices |
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