JP2006091894A - パネル駆動制御装置、腕時計型情報機器、携帯機器及びパネル駆動制御方法 - Google Patents
パネル駆動制御装置、腕時計型情報機器、携帯機器及びパネル駆動制御方法Info
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Abstract
【課題】 LCD及び有機ELパネルのそれぞれの専用ドライバを備えることなく、これら2つのパネルを駆動することを可能とする。
【解決手段】 パネルドライバ107のコントローラは、表示すべき情報をいずれの表示色によって表示すればよいかを判断し、この表示色に対応した駆動方法を駆動方法制御回路107bに指示するとともに、この表示色に対応した駆動電圧を駆動電圧制御回路107cに指示する。このような処理によって、表示色に適した駆動方法と駆動電圧が選択され、この結果、1つのパネルドライバ107によって、LCD112と有機ELパネル111とを同時に駆動することが可能となる。
【選択図】 図4
【解決手段】 パネルドライバ107のコントローラは、表示すべき情報をいずれの表示色によって表示すればよいかを判断し、この表示色に対応した駆動方法を駆動方法制御回路107bに指示するとともに、この表示色に対応した駆動電圧を駆動電圧制御回路107cに指示する。このような処理によって、表示色に適した駆動方法と駆動電圧が選択され、この結果、1つのパネルドライバ107によって、LCD112と有機ELパネル111とを同時に駆動することが可能となる。
【選択図】 図4
Description
本発明は、液晶パネルと有機ELパネルを駆動するためのパネル駆動制御装置、このパネル駆動制御装置を備えた腕時計型情報機器及び携帯機器、および、液晶パネルと有機ELパネルを駆動するためのパネル駆動制御方法に関する。
薄型のディスプレイ装置として、液晶パネル(Liquid Crystal Display、以下、LCDと呼ぶ)が知られている。このLCDは、低消費電力で駆動するというメリットを有する一方、視野角が狭いという欠点がある。
このようなLCDの欠点を改善したディスプレイとして、有機EL(Electro Luminescence)パネルがある(例えば特許文献1参照)。この有機ELパネルについては、現在、実用化への開発が進みつつあるが、そのもっとも大きな特徴は、自発光型のディスプレイということである。このため、LCDのような視野角依存性を持たず、特に腕時計や携帯電話のような携帯機器に好適な次世代ディスプレイとして脚光を浴びている。
しかしながら、有機ELパネルは、消費電力(特に消費電流)が大きいという問題を抱えており、これを改善することが今後の技術的課題とされている。例えば、一般のデジタル腕時計のLCDにおいては、その消費電流が約1mAであるのに対し、有機ELパネルのそれは1mA程度となる。即ち、有機ELパネルは、同サイズのLCDの約1千倍の消費電流を必要としており、腕時計に搭載されている電池の容量を勘案すると、有機ELパネル発光時には数日で電池容量を使い果たしてしまう計算になる。
そこで、現状では、携帯機器に有機ELパネルを搭載するにしても、この有機ELパネルに情報を常に表示するのではなく、ある限られたタイミングでのみ情報を表示する、というような使用方法が考えられる。一例をあげると、スケジュール管理機能を備えた携帯機器に対しLCDと有機ELパネルの両方を搭載しておき、LCDには、時刻情報のようなユーザが常に必要とする情報を常時表示させ、有機ELパネルには、スケジュールが到来した時だけ、そのスケジュールを報知するメッセージを表示させる。これによって、有機ELパネルによって消費される電力は極力削減されることになる。
ここで、LCDと有機ELパネルの駆動方式の違いについて説明する。
LCDに対しては、一般に、交流電圧を印加して駆動させる。なぜなら、LCDに直流電圧を印加し続けると、分極という現象を起こして性能が劣化するからである。そこで、LCDの駆動方式としては、例えばデジタル時計の場合、フレーム周波数25〜60Hz程度の交流波形を印加する方式が採用されている。
一方、有機ELパネルに対しては、直流電圧を印加して駆動させる。これは、有機ELパネルが、一定方向の電流を流し続けることによって発光するという特性を備えているからである。
このような駆動方式の違いから、LCDに対しては、交流電圧が印加できるような専用ドライバを用い、一方、有機ELパネルに対しては、直流電圧が印加できるような専用ドライバを用いている。
特開2000−182764号公報
LCDに対しては、一般に、交流電圧を印加して駆動させる。なぜなら、LCDに直流電圧を印加し続けると、分極という現象を起こして性能が劣化するからである。そこで、LCDの駆動方式としては、例えばデジタル時計の場合、フレーム周波数25〜60Hz程度の交流波形を印加する方式が採用されている。
一方、有機ELパネルに対しては、直流電圧を印加して駆動させる。これは、有機ELパネルが、一定方向の電流を流し続けることによって発光するという特性を備えているからである。
このような駆動方式の違いから、LCDに対しては、交流電圧が印加できるような専用ドライバを用い、一方、有機ELパネルに対しては、直流電圧が印加できるような専用ドライバを用いている。
従って、携帯機器にLCDと有機ELパネルの両方を搭載しようとする場合、これらを駆動するための専用ドライバがそれぞれ必要となり、携帯機器の製造コストや製造工程の増大を招く。また、特に腕時計のような、かなり小型の携帯機器においては、これら各専用ドライバの搭載スペースをどのようにして確保するか、ということも問題となってしまう。
本発明は、このような背景の下になされたものであり、LCD及び有機ELパネルのそれぞれの専用ドライバを備えることなく、これら2つのパネルを駆動することが可能なパネル駆動制御装置、腕時計型情報機器、携帯機器、及びパネル駆動制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、液晶パネルに対し交流電圧を印加することによって、当該パネルの駆動を制御する液晶パネル制御手段と、単一色を表示する有機ELパネルに対し交流電圧を印加することによって、当該パネルの駆動を制御する有機ELパネル制御手段と、前記液晶パネル制御手段及び前記有機ELパネル制御手段に対して、前記液晶パネル及び前記有機ELパネルの双方を共通の駆動方法でオンオフ制御することが可能な駆動電圧を供給する電圧供給手段とを具備し、前記液晶パネル制御手段及び前記有機ELパネル制御手段は、前記供給された駆動電圧に基づいて前記駆動を制御することを特徴とする。
この構成によれば、液晶パネル及び有機ELパネルの双方を共通の駆動方法でオンオフ制御することが可能な駆動電圧が液晶パネル制御手段及び有機ELパネル制御手段に供給され、液晶パネル制御手段及び有機ELパネル制御手段は、供給された駆動電圧に基づいて前記駆動を制御する。
この構成によれば、液晶パネル及び有機ELパネルの双方を共通の駆動方法でオンオフ制御することが可能な駆動電圧が液晶パネル制御手段及び有機ELパネル制御手段に供給され、液晶パネル制御手段及び有機ELパネル制御手段は、供給された駆動電圧に基づいて前記駆動を制御する。
前記共通の駆動方法、及び前記電圧供給手段によって供給される駆動電圧は、前記有機ELパネルに表示される前記単一色によって定まっていることが望ましい。
また、本発明は、液晶パネルに対し交流電圧を印加することによって、当該パネルの駆動を制御する液晶パネル制御手段と、複数色を表示する有機ELパネルに対し交流電圧を印加することによって、当該パネルの駆動を制御する有機ELパネル制御手段と、前記記有機ELパネルによって表示される表示色に応じて、前記液晶パネル及び前記有機ELパネルを駆動するための駆動電圧及び駆動方法を選択する駆動方式選択手段と、前記駆動方式選択手段によって選択された駆動方法を、前記液晶パネル制御手段及び有機ELパネル制御手段に指示する駆動方法指示手段と、前記駆動方式選択手段によって選択された駆動電圧を、前記液晶パネル制御手段及び有機ELパネル制御手段に供給する駆動電圧供給手段とを具備し、前記液晶パネル制御手段及び前記有機ELパネル制御手段は、前記駆動電圧供給手段によって供給された駆動電圧に基づき、前記駆動方法指示手段によって指示された駆動方法で前記駆動を制御することを特徴とする。
この構成によれば、有機ELパネルによって表示される表示色に応じて、前記液晶パネル及び前記有機ELパネルを駆動するための駆動電圧及び駆動方法が選択され、選択された駆動方法が液晶パネル制御手段及びELパネル制御手段に指示されるとともに、選択された駆動電圧が液晶パネル制御手段及び有機ELパネル制御手段に供給され、液晶パネル制御手段及び有機ELパネル制御手段は、供給された駆動電圧に基づき、指示された駆動方法でパネル駆動を制御する。
この構成によれば、有機ELパネルによって表示される表示色に応じて、前記液晶パネル及び前記有機ELパネルを駆動するための駆動電圧及び駆動方法が選択され、選択された駆動方法が液晶パネル制御手段及びELパネル制御手段に指示されるとともに、選択された駆動電圧が液晶パネル制御手段及び有機ELパネル制御手段に供給され、液晶パネル制御手段及び有機ELパネル制御手段は、供給された駆動電圧に基づき、指示された駆動方法でパネル駆動を制御する。
前記駆動方式選択手段は、複数の異なる大きさの駆動電圧の中から、前記有機ELパネルによって表示される表示色を駆動することに適した駆動電圧を選択すると共に、複数の異なるデューティ比の駆動方法の中から、前記有機ELパネルによって表示される表示色を駆動することに適したデューティ比の駆動方法を選択することが望ましい。
また、本発明は、上記のいずれか1のパネル駆動制御装置と、前記パネル駆動制御装置によって駆動制御される液晶パネルと、前記パネル駆動制御装置によって駆動制御される有機ELパネルと、前記パネル駆動制御装置に電源を供給する電源装置と、前記パネル駆動制御装置に対し、当該装置が駆動制御を行うために必要なクロックを供給するクロック供給装置とを搭載した腕時計型情報機器を提供する。
また、本発明は、上記のいずれか1のパネル駆動制御装置と、前記パネル駆動制御装置によって駆動制御される液晶パネルと、前記パネル駆動制御装置によって駆動制御される有機ELパネルと、前記パネル駆動装置に電源を供給する電源装置と、前記パネル駆動装置に対し、当該装置が駆動制御を行うために必要なクロックを供給するクロック供給装置とを搭載した携帯機器ヲ提供する。
また、本発明は、液晶パネル、及び単一色を表示する有機ELパネルの双方を共通の駆動方法でオンオフ制御することが可能な駆動電圧を供給する電圧供給ステップと、前記供給された駆動電圧に基づき前記液晶パネルに対して交流電圧を印加することによって、当該パネルの駆動を制御する液晶パネル駆動制御ステップと、前記供給された駆動電圧に基づき前記有機ELパネルに対して交流電圧を印加することによって、当該パネルの駆動を制御する有機ELパネル制御ステップとを具備することを特徴とする。この方法によれば、液晶パネル及び有機ELパネルの双方を共通の駆動方法でオンオフ制御することが可能な駆動電圧が供給されて駆動が制御される。
前記共通の駆動方法、及び前記電圧供給ステップによって供給される駆動電圧は、前記有機ELパネルに表示される前記単一色によって定まっていることが望ましい。
また、本発明は、複数色を表示可能な有機ELパネルによって表示される表示色に応じて、当該有機ELパネル及び液晶パネルを駆動するための駆動電圧及び駆動方法を選択する駆動方式選択ステップと、前記駆動方式選択ステップによって選択された駆動電圧を供給する駆動電圧供給ステップと、前記選択された駆動方法及び前記供給された駆動電圧に基づき前記液晶パネルに対し交流電圧を印加することによって、当該パネルの駆動を制御する液晶パネル駆動制御ステップと、前記選択された駆動方法及び前記供給された駆動電圧に基づき前記有機ELパネルに対し交流電圧を印加することによって、当該パネルの駆動を制御する有機ELパネル制御ステップとを具備することを特徴としている。
この構成によれば、有機ELパネルによって表示される表示色に応じて、前記液晶パネル及び前記有機ELパネルを駆動するための駆動電圧及び駆動方法が選択され、選択された駆動方法及び選択された駆動電圧に基づきパネル駆動が制御される。
この構成によれば、有機ELパネルによって表示される表示色に応じて、前記液晶パネル及び前記有機ELパネルを駆動するための駆動電圧及び駆動方法が選択され、選択された駆動方法及び選択された駆動電圧に基づきパネル駆動が制御される。
前記駆動方式選択ステップは、複数の異なる大きさの駆動電圧の中から、前記有機ELパネルによって表示される表示色を駆動することに適した駆動電圧を選択すると共に、複数の異なるデューティ比の駆動方法の中から、前記有機ELパネルによって表示される表示色を駆動することに適したデューティ比の駆動方法を選択することが望ましい。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照して説明する。この実施形態においては、液晶パネルと有機ELパネルを腕時計型情報機器に搭載した場合を例に挙げて説明する。
A:構成
(1)腕時計型情報機器の外観及び内部構造
まず、腕時計型情報機器の外観構成について説明する。
図1は、実施形態に係る腕時計型情報機器100を表面側から見た平面図である。また、図2は、図1のAA’方向から見た場合の腕時計型情報機器100の断面図である。
図1(A)に示すように、この腕時計型情報機器100の表示部110には、月日、曜日及び時刻が常時表示されるようになっている。図1(A)に示す例では、現在、12月8日(金曜日)13時45分であることを示している。
このように表示部110に常時表示される情報を、以下、常時表示情報と呼ぶ。この常時表示情報は、表示部110を構成する液晶ディスプレイ(以下、LCDと呼ぶ)によって表示されるようになっている。
A:構成
(1)腕時計型情報機器の外観及び内部構造
まず、腕時計型情報機器の外観構成について説明する。
図1は、実施形態に係る腕時計型情報機器100を表面側から見た平面図である。また、図2は、図1のAA’方向から見た場合の腕時計型情報機器100の断面図である。
図1(A)に示すように、この腕時計型情報機器100の表示部110には、月日、曜日及び時刻が常時表示されるようになっている。図1(A)に示す例では、現在、12月8日(金曜日)13時45分であることを示している。
このように表示部110に常時表示される情報を、以下、常時表示情報と呼ぶ。この常時表示情報は、表示部110を構成する液晶ディスプレイ(以下、LCDと呼ぶ)によって表示されるようになっている。
この腕時計型情報機器100は、ユーザのスケジュール管理を行うスケジュール管理機能を備えており、スケジュールの開始前の所定期間(例えばスケジュール開始5分前から10秒間)において、図1(B)に示すように、スケジュールがあることをユーザに報知するためのメッセージを表示するようになっている。図1(B)に示す例では、14時から203号ルームでミーティングがあることを示している。このように、表示部110に所定期間だけ表示される情報を、以下、限定表示情報と呼ぶ。この限定表示情報は、表示部110を構成する、透明の有機ELパネルによって表示される。
なお、図1(B)には示していないが、限定表示情報は、図1(A)のように表示された常時表示情報の上に重ねあわされた状態で表示されることになる。即ち、ユーザから見た場合、手前側に限定表示情報が表示され、その向こう側に常時表示情報が表示されるようになっている。
なお、図1(B)には示していないが、限定表示情報は、図1(A)のように表示された常時表示情報の上に重ねあわされた状態で表示されることになる。即ち、ユーザから見た場合、手前側に限定表示情報が表示され、その向こう側に常時表示情報が表示されるようになっている。
次に、腕時計型情報機器100の内部構造について説明する。
図2に示すように、腕時計型情報機器100は、カバーガラス1とケース2と裏蓋6とによって形成された筐体内に、回路基板4を備えて構成されている。
回路基板4の裏面側(図面下方)には、基準周波数を有する源発振信号を生成するための水晶振動子5と、腕時計型情報機器100の各部に電力を供給するための電池109とが設けられている。
一方、回路基板4の表面側(図面上方)には、後述するような各種制御処理を司るICチップ3が設けられ、ICチップ3の上方に離間した位置にはLCD112が設けられ、さらにその上方には、有機ELパネル111が設けられている。
有機ELパネル111は、カバーガラス1と対向する側から、透明ガラス、透明陽極材料、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層及び陰極材料(いずれも図示せず)が順に積層された透明パネルとして構成されている。透明電極は、ITO等の導電性を有する透明材料であり、陰極材料は、例えばカルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の低仕事関数の金属薄膜によって形成されている。なお、透明ガラスとしては、透明プラスティック等の他の透明材料を代用することもできるし、フレキシブルな材料を用いることも可能である。
図2に示すように、腕時計型情報機器100は、カバーガラス1とケース2と裏蓋6とによって形成された筐体内に、回路基板4を備えて構成されている。
回路基板4の裏面側(図面下方)には、基準周波数を有する源発振信号を生成するための水晶振動子5と、腕時計型情報機器100の各部に電力を供給するための電池109とが設けられている。
一方、回路基板4の表面側(図面上方)には、後述するような各種制御処理を司るICチップ3が設けられ、ICチップ3の上方に離間した位置にはLCD112が設けられ、さらにその上方には、有機ELパネル111が設けられている。
有機ELパネル111は、カバーガラス1と対向する側から、透明ガラス、透明陽極材料、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層及び陰極材料(いずれも図示せず)が順に積層された透明パネルとして構成されている。透明電極は、ITO等の導電性を有する透明材料であり、陰極材料は、例えばカルシウム、マグネシウム、アルミニウム等の低仕事関数の金属薄膜によって形成されている。なお、透明ガラスとしては、透明プラスティック等の他の透明材料を代用することもできるし、フレキシブルな材料を用いることも可能である。
このようにLCD112の上方に位置した有機ELパネルが透明であるので、ユーザから見た場合、有機ELパネル111に何も表示されていない状態では、この有機ELパネル111によって視野を邪魔されることなく、その下方にあるLCD112の表示を参照することができる。また、有機ELパネル111に情報が表示されている状態であっても、LCD112の表示内容が全て見えなくなるわけではなく、そのおおよその内容を参照することは可能である。
(2)有機ELパネル111の表示領域
有機ELパネル111の表示領域は、その表示色によって、予め3つの領域に区分されている。図3は、有機ELパネルを表面側(カバーガラス1と対向する側)から見た場合の平面図である。図3に示すように、有機ELパネル111の表示領域は、図面上方(時計12時方向)から下方(時計6時方向)に向かって、青色を表示する青色表示領域111b、赤色を表示する赤色表示領域111r、緑色を表示する緑色表示領域111gに区分されている。これらの表示領域111b、111r、111gは、それぞれの表示領域を構成する有機発光層として用いられる有機材料の違いによって、その表示色が異なっている。
腕時計型情報機器1は、有機ELパネル111に限定表示情報を表示させる際、これらの3つの表示領域111b、111r、111gのうち、いずれか1つの表示領域を選択して表示させるようになっている。例えば、前述の図1(B)においては、赤色表示領域111rにメッセージが表示された例を示している。腕時計型表示機器100は、限定表示情報をどの表示領域に表示させるかということを、後述するようなテーブル形式で予め記憶しており、この記憶内容に従って表示処理を行う。
有機ELパネル111の表示領域は、その表示色によって、予め3つの領域に区分されている。図3は、有機ELパネルを表面側(カバーガラス1と対向する側)から見た場合の平面図である。図3に示すように、有機ELパネル111の表示領域は、図面上方(時計12時方向)から下方(時計6時方向)に向かって、青色を表示する青色表示領域111b、赤色を表示する赤色表示領域111r、緑色を表示する緑色表示領域111gに区分されている。これらの表示領域111b、111r、111gは、それぞれの表示領域を構成する有機発光層として用いられる有機材料の違いによって、その表示色が異なっている。
腕時計型情報機器1は、有機ELパネル111に限定表示情報を表示させる際、これらの3つの表示領域111b、111r、111gのうち、いずれか1つの表示領域を選択して表示させるようになっている。例えば、前述の図1(B)においては、赤色表示領域111rにメッセージが表示された例を示している。腕時計型表示機器100は、限定表示情報をどの表示領域に表示させるかということを、後述するようなテーブル形式で予め記憶しており、この記憶内容に従って表示処理を行う。
(3)腕時計型情報機器100の電気的構成
次に、図4に示すブロック図を参照しながら、腕時計型情報機器100の電気的構成について説明する。
図4に示すように、腕時計情報機器100は、発振回路101、分周回路102、CPU(Central Processing Unit)103、ROM(Read Only Memory)104、RAM(Random Access Memory)105、操作入力部106、パネルドライバ107、電池109、LCD112及び有機ELパネル111によって構成されている。
次に、図4に示すブロック図を参照しながら、腕時計型情報機器100の電気的構成について説明する。
図4に示すように、腕時計情報機器100は、発振回路101、分周回路102、CPU(Central Processing Unit)103、ROM(Read Only Memory)104、RAM(Random Access Memory)105、操作入力部106、パネルドライバ107、電池109、LCD112及び有機ELパネル111によって構成されている。
発振回路101は、前述した5の発振周波数に基づいてクロック信号を生成して分周回路102出力する。分周回路102は、発振回路101から供給されたクロック信号を分周し、これを内部処理用のクロック信号として腕時計型情報機器100の各部に供給する。
ROM104には、各種の制御プログラムが格納されており、CPU103は、これら制御プログラムを読み出して腕時計型情報機器100の各部を制御する。この際、RAM105は、CPU103のワークエリアとして用いられる。
ROM12に格納される制御プログラムには、例えば、ユーザのスケジュールに関するスケジュール情報の記憶・出力を行うためのスケジュール管理プログラムや、表示部110に各種情報を表示するためのキャラクタデータを生成するキャラクタ生成プログラムがある。スケジュール管理プログラムが実行されることによって、RAM105上には、ユーザによって入力された各種スケジュール情報を記録するためのスケジュール管理テーブルが生成され、CPU103は、このスケジュール管理テーブルを参照しながら、ユーザのスケジュール管理を行う。
操作入力部106は、ユーザによる操作スイッチ120(図1参照)の押下操作を検出し、この押下操作に応じた出力信号を生成してCPU103に入力する。
ROM104には、各種の制御プログラムが格納されており、CPU103は、これら制御プログラムを読み出して腕時計型情報機器100の各部を制御する。この際、RAM105は、CPU103のワークエリアとして用いられる。
ROM12に格納される制御プログラムには、例えば、ユーザのスケジュールに関するスケジュール情報の記憶・出力を行うためのスケジュール管理プログラムや、表示部110に各種情報を表示するためのキャラクタデータを生成するキャラクタ生成プログラムがある。スケジュール管理プログラムが実行されることによって、RAM105上には、ユーザによって入力された各種スケジュール情報を記録するためのスケジュール管理テーブルが生成され、CPU103は、このスケジュール管理テーブルを参照しながら、ユーザのスケジュール管理を行う。
操作入力部106は、ユーザによる操作スイッチ120(図1参照)の押下操作を検出し、この押下操作に応じた出力信号を生成してCPU103に入力する。
パネルドライバ107は、図示せぬコントローラの他、駆動方法制御回路107b及び駆動電圧制御回路107cから構成される。このパネルドライバ107は、CPU103による制御の下、LCD112の駆動制御を行うと同時に、有機ELパネル111の駆動制御を行う。即ち、本実施形態では、1つのパネルドライバ107が、LCD112と有機ELパネル111の双方を駆動する、共用ドライバとして機能する。
パネルドライバ107のコントローラは、図4に示すように駆動方式管理テーブル107aを記憶している。この駆動方式管理テーブル107aには、パネルドライバ107が用いるべき駆動電圧及び駆動方法が記述されている。なお、本実施形態では、駆動電圧及び駆動方法を総称して駆動方式と呼ぶ。パネルドライバ107のコントローラは、駆動方式管理テーブルを参照して適切な駆動電圧を決定し、電池109から供給される電源電圧を前記駆動電圧と同じ電圧値にさせるように駆動電圧制御回路107cに指示する。また、パネルドライバ107のコントローラは、駆動方式管理テーブル107aを参照してパネルドライバ107が用いるべき適切な駆動方式を決定し、これを駆動方法制御回路107bに指示する。
パネルドライバ107のコントローラは、図4に示すように駆動方式管理テーブル107aを記憶している。この駆動方式管理テーブル107aには、パネルドライバ107が用いるべき駆動電圧及び駆動方法が記述されている。なお、本実施形態では、駆動電圧及び駆動方法を総称して駆動方式と呼ぶ。パネルドライバ107のコントローラは、駆動方式管理テーブルを参照して適切な駆動電圧を決定し、電池109から供給される電源電圧を前記駆動電圧と同じ電圧値にさせるように駆動電圧制御回路107cに指示する。また、パネルドライバ107のコントローラは、駆動方式管理テーブル107aを参照してパネルドライバ107が用いるべき適切な駆動方式を決定し、これを駆動方法制御回路107bに指示する。
ここで、図5を参照しながら、RAM105に記憶されるスケジュール管理テーブルの記憶内容について説明する。
図5に示すように、このスケジュール管理テーブルには、「スケジュール年月日」、「スケジュール時刻」、「スケジュール内容」、「表示開始時刻」、「表示時間」、スケジュール内容を表示すべき「表示領域」がそれぞれ対応付けられて設けられている。これらの情報は全て、ユーザが腕時計型情報機器1の入力操作部106を操作することによって入力されてもよいし、或いは、表示時刻及び表示領域については、ユーザがその都度入力するのではなく、CPU103がスケジュール管理プログラムを実行することによって定めてもよい。
図5の例では、2001年12月8日の14時からROOM203でミーティング、というスケジュールであり、このスケジュール内容が同日の13時55分から10秒間、有機ELパネル112の赤色表示領域111rに表示されることを示している。
図5に示すように、このスケジュール管理テーブルには、「スケジュール年月日」、「スケジュール時刻」、「スケジュール内容」、「表示開始時刻」、「表示時間」、スケジュール内容を表示すべき「表示領域」がそれぞれ対応付けられて設けられている。これらの情報は全て、ユーザが腕時計型情報機器1の入力操作部106を操作することによって入力されてもよいし、或いは、表示時刻及び表示領域については、ユーザがその都度入力するのではなく、CPU103がスケジュール管理プログラムを実行することによって定めてもよい。
図5の例では、2001年12月8日の14時からROOM203でミーティング、というスケジュールであり、このスケジュール内容が同日の13時55分から10秒間、有機ELパネル112の赤色表示領域111rに表示されることを示している。
(4)パネルドライバ107が共用ドライバとして機能するための構成
本実施形態では、前述したように、パネルドライバ107が、LCD112と有機ELパネル111とを同時に駆動する。以下では、パネルドライバ107が共用ドライバとして機能するための構成について説明する。
本実施形態では、前述したように、パネルドライバ107が、LCD112と有機ELパネル111とを同時に駆動する。以下では、パネルドライバ107が共用ドライバとして機能するための構成について説明する。
先の説明において、LCDの性能を劣化させることなく駆動するためには、交流電圧を印加することが必要であると述べた。その一方で、有機ELパネルは、そもそも直流電圧で駆動するものであるが、仮にこの有機ELパネルに交流電圧を印加した場合、その電圧の印加方向が予め決められた基準方向と同じ方向の場合は発光し、逆の場合は発光しないだけで、有機ELパネル自体に損傷を加える等の問題はないことが知られている。
そこで、本実施形態では、LCD112と有機ELパネル111とを共に交流駆動させるようにした。しかしながら、これらLCD112及び有機ELパネル111を単に交流駆動させるだけでは、後述するような「ちらつき」或いは「コントラスト不足」といった問題が発生してしまう。
そこで本実施形態では、以下に述べるような原理に基づいて、交流駆動する際の駆動周波数、駆動電圧及び駆動方法を選定し、これによって上記問題を解決している。
そこで、本実施形態では、LCD112と有機ELパネル111とを共に交流駆動させるようにした。しかしながら、これらLCD112及び有機ELパネル111を単に交流駆動させるだけでは、後述するような「ちらつき」或いは「コントラスト不足」といった問題が発生してしまう。
そこで本実施形態では、以下に述べるような原理に基づいて、交流駆動する際の駆動周波数、駆動電圧及び駆動方法を選定し、これによって上記問題を解決している。
(4−1)駆動周波数の選定
まず、駆動周波数の選定について説明する。
図6(A)は、LCD及び有機ELパネルについて、1/3デューティのマルチプレクス駆動を行う際の、コモン電極及びセグメント電極の割付例を示す図である。また、図6(B)は、この割付例において、各コモン電極と各セグメント電極とがキャラクタを表示するための表示セグメントa〜gのいずれに対応しているかということを示す対応図である。図6(A)においては、第1のコモン電極COM0と対応した表示セグメントを網掛けで表示し、第2のコモン電極COM1と対応した表示セグメントを実線で表示し、第3のコモン電極COM2と対応した表示セグメントを斜線で表示している。なお、表示セグメントa’〜g’は、表示セグメント群a〜gの一つ隣のセグメント群を参考のために示したものであり、以下の説明においては、表示セグメントa〜gのみに着目して述べることとする。
また、図7は、数字の「5」を表示する場合において、図6のコモン電極及びセグメント電極に印加する交流電圧の波形(以下、駆動波形と呼ぶ)を示した図である。この図7においては、基準となる駆動電圧を3Vbで示しており、この駆動電圧の他に、印加電圧レベルが、0、Vb、2Vbであることを示している。この駆動電圧3VbがLCDのコモン電極及びセグメント電極間に印加された場合に、その電極間の表示セグメントがオン状態となる。
まず、駆動周波数の選定について説明する。
図6(A)は、LCD及び有機ELパネルについて、1/3デューティのマルチプレクス駆動を行う際の、コモン電極及びセグメント電極の割付例を示す図である。また、図6(B)は、この割付例において、各コモン電極と各セグメント電極とがキャラクタを表示するための表示セグメントa〜gのいずれに対応しているかということを示す対応図である。図6(A)においては、第1のコモン電極COM0と対応した表示セグメントを網掛けで表示し、第2のコモン電極COM1と対応した表示セグメントを実線で表示し、第3のコモン電極COM2と対応した表示セグメントを斜線で表示している。なお、表示セグメントa’〜g’は、表示セグメント群a〜gの一つ隣のセグメント群を参考のために示したものであり、以下の説明においては、表示セグメントa〜gのみに着目して述べることとする。
また、図7は、数字の「5」を表示する場合において、図6のコモン電極及びセグメント電極に印加する交流電圧の波形(以下、駆動波形と呼ぶ)を示した図である。この図7においては、基準となる駆動電圧を3Vbで示しており、この駆動電圧の他に、印加電圧レベルが、0、Vb、2Vbであることを示している。この駆動電圧3VbがLCDのコモン電極及びセグメント電極間に印加された場合に、その電極間の表示セグメントがオン状態となる。
さて、図6(A)に示すコモン電極COM0とセグメント電極SEG0に着目した場合、これら2つの電極間の電圧が駆動電圧3Vbと等しくなった場合に、これらコモン電極COM0及びセグメント電極SEG0に対応する表示セグメントa(図6(B)参照)がオン状態となる。この場合、LCDの特性から電圧方向の正負は考慮しなくてよいので、コモン電極COM0及びセグメント電極SEG0間の電圧は、図7に示す「LCDにおけるCOM0−SEG0の駆動波形」に示すようになる。従って、1フレームを構成する期間ta〜tfのうち期間ta及び期間tdにおいてのみ、駆動電圧3Vbが印加されて表示セグメントaはオン状態となる。
一般に、デジタル時計に用いられるLCDにおいて、フレーム周波数は、少なくとも25Hz程度に設定されている。従って、上記の例において、表示セグメントaは1フレーム期間中に2回、即ち25Hz×2=50Hz程度の周波数でオン状態が繰り返される。一般に、人間の目では、入射光の周波数が約50Hz以下であると、ちらついて見えるため、この場合の表示セグメントaは、ちらつきが発生しない最低の周波数でオンオフ制御されているといえる。
一般に、デジタル時計に用いられるLCDにおいて、フレーム周波数は、少なくとも25Hz程度に設定されている。従って、上記の例において、表示セグメントaは1フレーム期間中に2回、即ち25Hz×2=50Hz程度の周波数でオン状態が繰り返される。一般に、人間の目では、入射光の周波数が約50Hz以下であると、ちらついて見えるため、この場合の表示セグメントaは、ちらつきが発生しない最低の周波数でオンオフ制御されているといえる。
次に、図6に示すように構成された有機ELパネルを、図7に示すような1/3デューティの駆動波形によって駆動する場合について考察してみる。
有機ELパネルにおいては、電圧方向の正負を考慮する必要があるので、コモン電極COM0とセグメント電極SEG0間には、図7の「有機ELパネルにおけるCOM0−SEG0の駆動波形」に示すように、−3Vb〜3Vbまでの電圧が段階的に印加されることになる。ここで、有機ELパネル111が発光するためには駆動電圧3Vbが必要と仮定すると、この有機ELパネル111が発光する期間は、1フレーム期間中の期間taにおいてのみである。従って、有機ELパネルの場合、表示セグメントaは1フレーム期間中で1回、即ちフレーム周波数と同じ25Hz程度で繰り返し発光することになる。即ち、人間の目に対する入射光の周波数が約50Hz以下になってしまうので、ちらつきが発生してしまう。
有機ELパネルにおいては、電圧方向の正負を考慮する必要があるので、コモン電極COM0とセグメント電極SEG0間には、図7の「有機ELパネルにおけるCOM0−SEG0の駆動波形」に示すように、−3Vb〜3Vbまでの電圧が段階的に印加されることになる。ここで、有機ELパネル111が発光するためには駆動電圧3Vbが必要と仮定すると、この有機ELパネル111が発光する期間は、1フレーム期間中の期間taにおいてのみである。従って、有機ELパネルの場合、表示セグメントaは1フレーム期間中で1回、即ちフレーム周波数と同じ25Hz程度で繰り返し発光することになる。即ち、人間の目に対する入射光の周波数が約50Hz以下になってしまうので、ちらつきが発生してしまう。
そこで、このようなちらつきの問題を解決するべく、本実施形態では、分周回路102から供給される駆動周波数を通常(25Hz)の2倍程度、即ち、50Hz程度に設定している。この場合、有機ELパネル112は、駆動周波数と同じ周波数である50Hzで発光するので、ちらつきが発生しない。また、LCD112は、50Hz×2=100Hzでオン状態となり、通常の場合よりむしろ表示品質は向上する。
このようにパネルドライバ107の駆動周波数を、LCD112が通常必要とする駆動周波数のほぼ2倍程度に設定することによって、LCD112を駆動させるのと同じようにして有機ELパネル111を適正に駆動させることが可能となる。
なお、前述したように、通常のLCDのフレーム周波数は25Hz程度を下限とし、上限は60Hz程度までとなる。従って、ここでいう「LCDの駆動周波数の2倍程度」とは、「50程度〜120Hz程度」までのことをいう。ただし、LCD自体のフレーム周波数が50Hz程度以上であれば、このフレーム周波数をそのまま有機ELパネルに用いても、ちらつきは発生しない計算になる。
このようにパネルドライバ107の駆動周波数を、LCD112が通常必要とする駆動周波数のほぼ2倍程度に設定することによって、LCD112を駆動させるのと同じようにして有機ELパネル111を適正に駆動させることが可能となる。
なお、前述したように、通常のLCDのフレーム周波数は25Hz程度を下限とし、上限は60Hz程度までとなる。従って、ここでいう「LCDの駆動周波数の2倍程度」とは、「50程度〜120Hz程度」までのことをいう。ただし、LCD自体のフレーム周波数が50Hz程度以上であれば、このフレーム周波数をそのまま有機ELパネルに用いても、ちらつきは発生しない計算になる。
(4−2)駆動電圧及び駆動方法の選定
(4−2−1)LCDと有機ELパネルの応答特性
次に、駆動電圧及び駆動方法の選定について述べるが、その前に、まず、LCDと有機ELパネルの特性について述べ、それぞれのパネルがオン状態となるための条件について説明しておく。
図8は、LCDに対する実効電圧と光透過率との関係を示す図である。LCDは所定期間内に印加された電圧の実効値に応じてオン/オフするような累積応答性を持つことが知られているため、ここでは、図中X軸の変数として、1フレーム期間内における印加電圧の実効値(実効電圧)を用いている。
図8に示すように、LCDは実効電圧に対して光透過率が連続して変化するような特性を有している。特に、光透過率90%程度に対応する電圧Vth-LCDから光透過率10%程度に対応するVsatまでは非常に急峻な変化が見られる。ここで、電圧Vth-LCDを、LCDをオンとするために必要な最低限の実効電圧として定義し、以下、閾値電圧Vth-LCDと呼ぶ。従って、LCDをオンとするためには、この閾値電圧Vth-LCDより大きいオン電圧Von-LCDを印加し、LCDをオフとするためには閾値電圧Vth-LCDより小さいオフ電圧Voff-LCDを印加する必要がある。つまり、LCDをオンオフ制御するためには、上記Vth-LCD、Von-LCD、Voff-LCDが次に示す関係式を満たす必要がある。
Voff-LCD<Vth-LCD<Von-LCD・・・(1)
以下、この式(1)に示す条件をLCDの点灯条件と呼ぶ。
(4−2−1)LCDと有機ELパネルの応答特性
次に、駆動電圧及び駆動方法の選定について述べるが、その前に、まず、LCDと有機ELパネルの特性について述べ、それぞれのパネルがオン状態となるための条件について説明しておく。
図8は、LCDに対する実効電圧と光透過率との関係を示す図である。LCDは所定期間内に印加された電圧の実効値に応じてオン/オフするような累積応答性を持つことが知られているため、ここでは、図中X軸の変数として、1フレーム期間内における印加電圧の実効値(実効電圧)を用いている。
図8に示すように、LCDは実効電圧に対して光透過率が連続して変化するような特性を有している。特に、光透過率90%程度に対応する電圧Vth-LCDから光透過率10%程度に対応するVsatまでは非常に急峻な変化が見られる。ここで、電圧Vth-LCDを、LCDをオンとするために必要な最低限の実効電圧として定義し、以下、閾値電圧Vth-LCDと呼ぶ。従って、LCDをオンとするためには、この閾値電圧Vth-LCDより大きいオン電圧Von-LCDを印加し、LCDをオフとするためには閾値電圧Vth-LCDより小さいオフ電圧Voff-LCDを印加する必要がある。つまり、LCDをオンオフ制御するためには、上記Vth-LCD、Von-LCD、Voff-LCDが次に示す関係式を満たす必要がある。
Voff-LCD<Vth-LCD<Von-LCD・・・(1)
以下、この式(1)に示す条件をLCDの点灯条件と呼ぶ。
次に、図9(A)は、有機ELパネルにおける電流と輝度との関係を示すグラフであり、図9(B)は、有機ELパネルにおける電圧と電流との関係を示すグラフである。
図9(A)に示すように、有機ELパネルは電流に対して輝度が連続して変化するような特性を有している。図9(A)において、人間の目から見て良好な視認性を確保することができる輝度をXとし、この輝度Xを得るために必要な電流をYとする。そして、図9(B)において、この電流Yを得るために必要な電圧を、必要電圧Vth-ELとする。
従って、有機ELパネルをオンオフ制御するためには、有機ELパネルをオンとするため印加するオン電圧Von-ELと、上記の必要電圧Vth-ELとが次に示す関係式を満たす必要がある。
Vth-EL<Von-EL・・・(2)
以下、この式(2)に示す条件を有機ELパネルの点灯条件と呼ぶ。
図9(A)に示すように、有機ELパネルは電流に対して輝度が連続して変化するような特性を有している。図9(A)において、人間の目から見て良好な視認性を確保することができる輝度をXとし、この輝度Xを得るために必要な電流をYとする。そして、図9(B)において、この電流Yを得るために必要な電圧を、必要電圧Vth-ELとする。
従って、有機ELパネルをオンオフ制御するためには、有機ELパネルをオンとするため印加するオン電圧Von-ELと、上記の必要電圧Vth-ELとが次に示す関係式を満たす必要がある。
Vth-EL<Von-EL・・・(2)
以下、この式(2)に示す条件を有機ELパネルの点灯条件と呼ぶ。
(4−2−2)緑色表示の場合の駆動電圧及び駆動方法
有機ELパネル112は、その表示色に応じて必要電圧Vth-ELが異なることが知られている。例えば、緑色表示の場合は、必要電圧Vth-EL=3.0(V)である。以下、この必要電圧の値に基づいて、緑色表示の場合の駆動電圧及び駆動方法について説明する。なお、以下の説明では、本実施形態で用いるLCD112の閾値電圧をVth-LCD=2.0(V)とし、パネルドライバ107の駆動電圧を3Vb=4.2(V)とする。
有機ELパネル112は、その表示色に応じて必要電圧Vth-ELが異なることが知られている。例えば、緑色表示の場合は、必要電圧Vth-EL=3.0(V)である。以下、この必要電圧の値に基づいて、緑色表示の場合の駆動電圧及び駆動方法について説明する。なお、以下の説明では、本実施形態で用いるLCD112の閾値電圧をVth-LCD=2.0(V)とし、パネルドライバ107の駆動電圧を3Vb=4.2(V)とする。
まず、LCD112のオフ電圧については、図7においてオフ状態となるコモン電極COM0及びセグメント電極SEG1間の電圧を考えれば容易に理解できるように、Voff-LCD=1.4(V)(=Vb)となる。また、LCD112のオン電圧については、図7のコモン電極COM0及びセグメント電極SEG0間の電圧の実効値を求めればよいから、Von-LCD=(((3Vb)2+Vb2+Vb2)/3)1/2=2.68(V)となる。
これらVoff-LCD=1.4(V)、Vth-LCD=2.0(V)、Von-LCD=2.68(V)を式(1)に代入すると、
Voff-LCD(1.4V)<Vth-LCD(2.0V)<Von-LCD(2.68V)
となり、LCDの点灯条件を満たすので、LCD112のオンオフ制御が可能となる。
これらVoff-LCD=1.4(V)、Vth-LCD=2.0(V)、Von-LCD=2.68(V)を式(1)に代入すると、
Voff-LCD(1.4V)<Vth-LCD(2.0V)<Von-LCD(2.68V)
となり、LCDの点灯条件を満たすので、LCD112のオンオフ制御が可能となる。
一方、有機ELパネル111のオン電圧については、LCD112のような累積応答性を考慮しなくてよいので、図7に示すコモン電極COM0及びセグメント電極SEG0間の期間taに印加されるVon-EL=4.2(V)(=3Vb)となる。これらVth-EL=3.0(V)、Von-EL=4.2(V)を式(2)に代入すると、
Vth-EL(3.0V)<Von-EL(4.2V)
となり、有機ELパネルの点灯条件を満たすので、有機ELパネル111のオンオフ制御が可能となる。
Vth-EL(3.0V)<Von-EL(4.2V)
となり、有機ELパネルの点灯条件を満たすので、有機ELパネル111のオンオフ制御が可能となる。
このように、駆動電圧を4.2(V)とし、駆動方法を1/3デューティのマルチプレクス駆動とした場合、LCD112を駆動させつつ、有機ELパネル111に緑色を表示することが可能となることがわかる。
(4−2−3)赤色表示の駆動電圧
次に、1/3デューティのマルチプレクス駆動による赤色表示の場合を想定して、上記と同様の検討を行う。赤色表示の場合は、有機ELパネル111の必要電圧はVth-EL=4.0(V)となる。また、LCD112の閾値電圧は上記と同様に、Vth-LCD=2.0(V)である。また、駆動電圧3Vbについては、有機ELパネル111の必要電圧Vth-EL=4.0(V)より十分大きくするため、3Vb=4.5(V)とした。
次に、1/3デューティのマルチプレクス駆動による赤色表示の場合を想定して、上記と同様の検討を行う。赤色表示の場合は、有機ELパネル111の必要電圧はVth-EL=4.0(V)となる。また、LCD112の閾値電圧は上記と同様に、Vth-LCD=2.0(V)である。また、駆動電圧3Vbについては、有機ELパネル111の必要電圧Vth-EL=4.0(V)より十分大きくするため、3Vb=4.5(V)とした。
まず、有機ELパネル111については、Vth-EL=4.0(V)、Von-EL=4.5(V)となり、式(2)に示す有機ELパネルの点灯条件を満たし、オンオフ制御が可能となる。
一方、LCD112のオフ電圧については、図7を参照すればわかるように、Voff-LCD=1.5(V)(=Vb)となる。また、LCD112のオン電圧は、Von-LCD=(((3Vb)2+Vb2+Vb2)/3)1/2=2.87(V)となる。
これらVoff-LCD=1.5(V)、Vth-LCD=2.0(V)、Von-LCD=2.87(V)を式(1)に代入すると、
Voff-LCD(1.5V)<Vth-LCD(2.0V)<Von-LCD(2.87V)
となり、LCDの点灯条件を満たす。
これらVoff-LCD=1.5(V)、Vth-LCD=2.0(V)、Von-LCD=2.87(V)を式(1)に代入すると、
Voff-LCD(1.5V)<Vth-LCD(2.0V)<Von-LCD(2.87V)
となり、LCDの点灯条件を満たす。
ここで、LCD112のコントラストをより向上させるための対策として、駆動電圧3Vb=4.8(V)と高くした場合について考察する。
この場合、有機ELパネル111については、Vth-EL=4.0(V)、Von-EL=4.8(V)となり、式(2)に示す有機ELパネルの点灯条件を満たし、オンオフ制御が可能となる。
この場合、有機ELパネル111については、Vth-EL=4.0(V)、Von-EL=4.8(V)となり、式(2)に示す有機ELパネルの点灯条件を満たし、オンオフ制御が可能となる。
一方、LCD112のオフ電圧については、Voff-LCD=1.6(V)(=Vb)となる。また、LCD112のオン電圧については、Von-LCD=(((3Vb)2+Vb2+Vb2)/3)1/2=3.06(V)となる。
即ち、LCD112のオフ電圧Voff-LCDとオン電圧Von-LCDとの差が、
3.06−1.6=1.46(V)
となり、駆動電圧3Vb=4.5(V)の場合のオフ電圧Voff-LCDとオン電圧Von-LCDとの差である
2.87−1.5=1.37(V)
より大きくなるので、コントラストの向上に寄与することが期待される。
しかしながら、実際は、Voff-LCD=1.6(V)がLCD112の閾値電圧Vth-LCD=2.0(V)に近い値となってしまい、Voff-LCD=1.6(V)とVth-LCD=2.0(V)というような大小関係では、十分なオフ特性が得られない。従って、LCD112においては、常にオン気味のコントラストのない状態、即ちハーフトーンが発生してしまう虞がある。
即ち、LCD112のオフ電圧Voff-LCDとオン電圧Von-LCDとの差が、
3.06−1.6=1.46(V)
となり、駆動電圧3Vb=4.5(V)の場合のオフ電圧Voff-LCDとオン電圧Von-LCDとの差である
2.87−1.5=1.37(V)
より大きくなるので、コントラストの向上に寄与することが期待される。
しかしながら、実際は、Voff-LCD=1.6(V)がLCD112の閾値電圧Vth-LCD=2.0(V)に近い値となってしまい、Voff-LCD=1.6(V)とVth-LCD=2.0(V)というような大小関係では、十分なオフ特性が得られない。従って、LCD112においては、常にオン気味のコントラストのない状態、即ちハーフトーンが発生してしまう虞がある。
そこで、本実施形態では、駆動電圧3Vbを高くすることなくLCD112のコントラストを向上させるための対策として、駆動方法を1/2デューティのマルチプレクス駆動にしている。
図11(A)に赤色表示時領域111rを1/2デューティ駆動した場合の駆動波形を示し、図11(B)に赤色表示時領域111rのコモン電極とセグメント電極の割付例を示す。なお、図11(A)は、図11(B)に示す割付例において、数字の「5」を表示する場合の駆動波形である。
このような1/2デューティ駆動によって有機ELパネル111に赤色を表示する場合を想定し、駆動電圧3Vb=4.5(V)で1/3デューティ駆動とした場合について考察する。
図11(A)に赤色表示時領域111rを1/2デューティ駆動した場合の駆動波形を示し、図11(B)に赤色表示時領域111rのコモン電極とセグメント電極の割付例を示す。なお、図11(A)は、図11(B)に示す割付例において、数字の「5」を表示する場合の駆動波形である。
このような1/2デューティ駆動によって有機ELパネル111に赤色を表示する場合を想定し、駆動電圧3Vb=4.5(V)で1/3デューティ駆動とした場合について考察する。
まず、有機ELパネル111については、Vth-EL=4.0(V)、Von-EL=4.5(V)となり、式(2)に示す有機ELパネルの点灯条件を満たし、オンオフ制御が可能である。
一方、LCD112については、Voff-LCD=1.5(V)(=Vb)、Vth-LCD=2.0(V)、Von-LCD=(((3Vb)2+Vb2)/2)1/2=3.35(V)となり、式(1)に示すLCDの点灯条件を満たす。
これに加えて、LCD112のオフ電圧Voff-LCDとオン電圧Von-LCDとの差が、3.35−1.5=1.85(V)となり、1/3デューティ駆動時のオフ電圧Voff-LCDとオン電圧Von-LCDとの差(1.37(V))より大きくなるので、コントラストの向上に寄与する。
さらに、Voff-LCD=1.5(V)は、LCD112の閾値電圧Vth-LCD=2.0(V)より十分小さいので、良好なオフ特性が得られることとなる。
これに加えて、LCD112のオフ電圧Voff-LCDとオン電圧Von-LCDとの差が、3.35−1.5=1.85(V)となり、1/3デューティ駆動時のオフ電圧Voff-LCDとオン電圧Von-LCDとの差(1.37(V))より大きくなるので、コントラストの向上に寄与する。
さらに、Voff-LCD=1.5(V)は、LCD112の閾値電圧Vth-LCD=2.0(V)より十分小さいので、良好なオフ特性が得られることとなる。
このように、駆動電圧3Vb=4.5(V)とし、駆動方法を1/2デューティのマルチプレクス駆動とした場合、LCD112のオンオフ制御を良好に行いつつ、有機ELパネル111に赤色を表示することが可能となる。
(4−2−4)青色表示の駆動電圧及び駆動方法
次に、青色表示の場合を想定して、上記と同様の検討を行う。青色表示の場合は、有機ELパネル111の必要電圧はVth-EL=5.0(V)となる。また、LCD112の閾値電圧は上記と同様に、Vth-LCD=2.0(V)である。また、駆動電圧3Vb=5.4(V)とした。
この場合、LCD112については、オン電圧Von-LCD=(((3Vb)2+Vb2+Vb2)/3)1/2=3.44(V)となり、Vth-LCD=2.0(V)より大きく、オン制御には十分な値となる。しかしながら、オフ電圧はVoff-LCD=1.8(V)(=Vb)であり、閾値電圧Vth-LCD=2.0(V)と近い値となってしまうので、前述したようなハーフトーンが発生する虞がある。
一方、有機ELパネル111については、
Vth-EL(5.0V)<Von-EL(5.4V)
となり、式(2)の有機ELパネルの点灯条件を一応満たすが、この程度の大小関係では十分な輝度が得られない虞がある。
次に、青色表示の場合を想定して、上記と同様の検討を行う。青色表示の場合は、有機ELパネル111の必要電圧はVth-EL=5.0(V)となる。また、LCD112の閾値電圧は上記と同様に、Vth-LCD=2.0(V)である。また、駆動電圧3Vb=5.4(V)とした。
この場合、LCD112については、オン電圧Von-LCD=(((3Vb)2+Vb2+Vb2)/3)1/2=3.44(V)となり、Vth-LCD=2.0(V)より大きく、オン制御には十分な値となる。しかしながら、オフ電圧はVoff-LCD=1.8(V)(=Vb)であり、閾値電圧Vth-LCD=2.0(V)と近い値となってしまうので、前述したようなハーフトーンが発生する虞がある。
一方、有機ELパネル111については、
Vth-EL(5.0V)<Von-EL(5.4V)
となり、式(2)の有機ELパネルの点灯条件を一応満たすが、この程度の大小関係では十分な輝度が得られない虞がある。
そこで、駆動電圧3Vbの値をさらに大きくし、例えば、駆動電圧3Vbを6.0(V)とした場合を想定してみる。
この場合、式(2)の有機ELパネルの点灯条件は満たされ、良好なオンオフ制御が可能となる。
一方、LCD112については、オン電圧Von-LCD=(((3Vb)2+Vb2+Vb2)/3)1/2=3.82(V)となり、Vth-LCD=2.0(V)より大きく、オン制御には十分な値となる。しかしながら、オフ電圧Voff-LCD=2.0(V)(=Vb)となり、これは閾値電圧Vth-LCD=2.0(V)と同じ値となってしまう。これは、LCD112が常にオン状態となり、オフ制御ができないことを意味している。
この場合、式(2)の有機ELパネルの点灯条件は満たされ、良好なオンオフ制御が可能となる。
一方、LCD112については、オン電圧Von-LCD=(((3Vb)2+Vb2+Vb2)/3)1/2=3.82(V)となり、Vth-LCD=2.0(V)より大きく、オン制御には十分な値となる。しかしながら、オフ電圧Voff-LCD=2.0(V)(=Vb)となり、これは閾値電圧Vth-LCD=2.0(V)と同じ値となってしまう。これは、LCD112が常にオン状態となり、オフ制御ができないことを意味している。
以上の考察結果から、有機ELパネルの点灯条件を満たすようにするために駆動電圧3Vbの値を調整しただけでは、LCD112のコントラストの問題が生じてしまい、得策ではないという結論になる。
そこで、本実施形態では、駆動電圧3Vbを調整すると共に、駆動方法を変えることによって、有機ELパネルの点灯条件を満たすようにした。具体的には、青色表示の場合、1/3デューティのマルチプレクス駆動に代えて、スタティック駆動を採用する。
図10(A)に青色表示時領域111bをスタティック駆動の場合の駆動波形を示し、図10(B)に青色表示時領域111bのコモン電極とセグメント電極の割付例を示す。図10(B)において、オン状態にしたい表示セグメントに対しては、対応するコモン電極とセグメント電極とに互いに逆位相の駆動波形の電圧を印加する。一方、オフ状態にしたい表示セグメントに対しては、対応するコモン電極とセグメント電極とに互いに同位相の駆動波形の電圧を印加する。
図10(A)に青色表示時領域111bをスタティック駆動の場合の駆動波形を示し、図10(B)に青色表示時領域111bのコモン電極とセグメント電極の割付例を示す。図10(B)において、オン状態にしたい表示セグメントに対しては、対応するコモン電極とセグメント電極とに互いに逆位相の駆動波形の電圧を印加する。一方、オフ状態にしたい表示セグメントに対しては、対応するコモン電極とセグメント電極とに互いに同位相の駆動波形の電圧を印加する。
このスタティック駆動において、上記の青色表示の場合を想定して、駆動電圧3Vb=6.0(V)、閾値電圧Vth-LCD=2.0(V)、必要電圧Vth-EL=5.0(V)という条件で上記と同様の検討を行う。
LCD112については、Voff-LCD=0(V)、Vth-LCD=2.0(V)、Von-LCD=6.0(V)となり、式(1)に示すLCDの点灯条件を満たすので、LCD112のオンオフ制御が可能である。
一方、有機ELパネル111についても、Vth-EL=5.0(V)、Von-EL=6.0(V)(=3Vb)となり、式(2)に示す有機ELパネルの点灯条件を満たすと共に、必要電圧Vth-ELとオン電圧Von-ELとの大小関係も十分であるので、良好なオンオフ制御が可能となる。
LCD112については、Voff-LCD=0(V)、Vth-LCD=2.0(V)、Von-LCD=6.0(V)となり、式(1)に示すLCDの点灯条件を満たすので、LCD112のオンオフ制御が可能である。
一方、有機ELパネル111についても、Vth-EL=5.0(V)、Von-EL=6.0(V)(=3Vb)となり、式(2)に示す有機ELパネルの点灯条件を満たすと共に、必要電圧Vth-ELとオン電圧Von-ELとの大小関係も十分であるので、良好なオンオフ制御が可能となる。
上述したように、本実施形態では、有機ELパネルにおける表示色に応じて、駆動電圧及び駆動方法を変えて、良好なオンオフ制御を可能としている。図12は、有機ELパネル111における表示色と、この表示色に適した駆動電圧及び駆動方法との対応関係を示した駆動方式管理テーブルを示す図である。
パネルドライバ107は、図12に示すような駆動方式管理テーブルを記憶しており、CPU103から指示された色を表示する際には、この駆動方式管理テーブルを参照することによって適切な駆動電圧及び駆動方法を決定する。
パネルドライバ107は、図12に示すような駆動方式管理テーブルを記憶しており、CPU103から指示された色を表示する際には、この駆動方式管理テーブルを参照することによって適切な駆動電圧及び駆動方法を決定する。
なお、上記の説明で述べた好適な駆動電圧と駆動方法の組み合わせ例を図13に示し、上述したような不具合が生じるような駆動電圧と駆動方法の組み合わせ例を図14に示している。図14において、LCDのオフ電圧値及び有機ELのオン電圧値の下に表記した×印は、LCD112のオフ特性が得られないことを示しており、▲印は、LCD112のオフ特性が十分に得られないことを示しており、△印は、有機ELパネル111のオン特性が十分に得られないことを示している。
(4−2−5)LCD111の電極割付
上述したように、緑色表示領域111gは1/3デューティ、赤色表示領域111rは1/2デューティ、青色表示領域111bはスタティック駆動によって駆動すればよいため、これらの表示領域111g、111r、111bを構成するコモン電極及びセグメント電極は、それぞれ図6(A)、図10(B)、図11(B)に示すようにして割り付けられていればよい。
一方、LCD112は、有機ELパネル111にどの色が表示されるかによって異なる駆動方法で駆動しなければならない。具体的には、緑色表示領域111gが駆動するときは1/3デューティ、赤色表示領域111rが駆動するときは1/2デューティ、青色表示領域111bが駆動するときはスタティック駆動、というような駆動方法で駆動しなければならない。
そこで、このような複数の駆動方法に対応するために、LCD112のコモン電極及びセグメント電極の割付を図10(B)に示すスタティック駆動の場合と同様の割付とする。
上述したように、緑色表示領域111gは1/3デューティ、赤色表示領域111rは1/2デューティ、青色表示領域111bはスタティック駆動によって駆動すればよいため、これらの表示領域111g、111r、111bを構成するコモン電極及びセグメント電極は、それぞれ図6(A)、図10(B)、図11(B)に示すようにして割り付けられていればよい。
一方、LCD112は、有機ELパネル111にどの色が表示されるかによって異なる駆動方法で駆動しなければならない。具体的には、緑色表示領域111gが駆動するときは1/3デューティ、赤色表示領域111rが駆動するときは1/2デューティ、青色表示領域111bが駆動するときはスタティック駆動、というような駆動方法で駆動しなければならない。
そこで、このような複数の駆動方法に対応するために、LCD112のコモン電極及びセグメント電極の割付を図10(B)に示すスタティック駆動の場合と同様の割付とする。
例えば、1/2デューティの場合、LCD112のコモン電極に対しては例えば図11(A)のCOM1と同一の駆動波形の電圧を印加しておき、オン状態にしたいセグメント電極に対しては例えば図11(A)のSEG1と同一の駆動波形の電圧を印加し、オフ状態にしたいセグメント電極に対しては例えば図11(A)のSEG2と同一の駆動波形の電圧を印加すればよい。
また、1/3デューティの場合、LCD112のコモン電極に対しては例えば図7のCOM0と同一の駆動波形の電圧を印加しておき、オン状態にしたいセグメント電極に対しては例えば図7のSEG0と同一の駆動波形の電圧を印加し、オフ状態にしたいセグメント電極に対しては例えば図7のSEG1と同一の駆動波形の電圧を印加すればよい。
B:動作
次に、上記構成からなる実施形態の動作について説明する。
腕時計型情報機器100のCPU103は、スケジュール管理プログラムを実行することによって、RAM105に記憶されているスケジュール管理テーブルを定期的にスキャンする。
そして、CPU103は、分周回路102から供給されるクロックに基づいて現在時刻を計時し、この現在時刻がスケジュール管理テーブル上の表示開始時刻と一致すると、このスケジュール管理テーブルからスケジュール内容及び表示領域を読み出す。ここでは、分周回路から供給される現在時刻が13時55分となり、図5に示したスケジュール管理テーブル上の表示開始時刻「13時55分」と一致した場合を想定する。
次いで、CPU103は、キャラクタ表示プログラムを起動して、スケジュール内容(ここでは、14:00 ROOM203 MEETING)を表示するためのキャラクタデータを生成し、このキャラクタデータをパネルドライバ107に供給すると共に、読み出した表示領域(ここでは、赤色表示領域111r)をパネルドライバ107に通知する。
次に、上記構成からなる実施形態の動作について説明する。
腕時計型情報機器100のCPU103は、スケジュール管理プログラムを実行することによって、RAM105に記憶されているスケジュール管理テーブルを定期的にスキャンする。
そして、CPU103は、分周回路102から供給されるクロックに基づいて現在時刻を計時し、この現在時刻がスケジュール管理テーブル上の表示開始時刻と一致すると、このスケジュール管理テーブルからスケジュール内容及び表示領域を読み出す。ここでは、分周回路から供給される現在時刻が13時55分となり、図5に示したスケジュール管理テーブル上の表示開始時刻「13時55分」と一致した場合を想定する。
次いで、CPU103は、キャラクタ表示プログラムを起動して、スケジュール内容(ここでは、14:00 ROOM203 MEETING)を表示するためのキャラクタデータを生成し、このキャラクタデータをパネルドライバ107に供給すると共に、読み出した表示領域(ここでは、赤色表示領域111r)をパネルドライバ107に通知する。
一方、パネルドライバ107のコントローラは、CPU103からの指示に応じて、図15に示すルーチンを実行する。図15において、まず、パネルドライバ107は、指示された表示領域がいずれの色であるかを判断する(ステップS1)。ここでは、赤色表示領域111rであるので(ステップS1;赤)、次なるステップS4に進む。
ステップS4において、パネルドライバ107のコントローラは、図12に示す駆動方式管理テーブル107aを参照し、赤色に対応した駆動方法、即ち1/2デューティのマルチプレクス駆動を行うように駆動方法制御回路107bに指示する。これに応じて、駆動方法制御回路107bは、所定のスイッチング処理を行い、1/2デューティ駆動を実行するための設定動作を行う。
次いで、処理はステップS5に進み、パネルドライバ107のコントローラは、駆動方式管理テーブル107aを参照し、赤色に対応した駆動電圧、即ち4.5(V)を駆動電圧制御回路107cに指示する。
これに応じて、駆動電圧制御回路107cは、所定のスイッチング処理を行い、電池109から供給される電圧を、指示された駆動電圧4.5(V)まで変圧する。
これに応じて、駆動電圧制御回路107cは、所定のスイッチング処理を行い、電池109から供給される電圧を、指示された駆動電圧4.5(V)まで変圧する。
このようにして駆動方式が設定されると、パネルドライバ107は、CPU103から供給されたキャラクタデータ及び表示領域に基づいて、コモン電極及びセグメント電極に所定の電圧を印加し、図1(B)に示すようなスケジュール内容を表示させる。また、LCD112にもともと表示されていた時刻情報は、設定された駆動方式によって表示状態が継続されることになる。
この際、パネルドライバ107は、図16(A)→(B)→(C)に示すように、有機ELパネル111の右端から順番にスケジュール内容を表示させる。これによって、ユーザの目から見た場合に面白みのある表示態様が実現できる。
この際、パネルドライバ107は、図16(A)→(B)→(C)に示すように、有機ELパネル111の右端から順番にスケジュール内容を表示させる。これによって、ユーザの目から見た場合に面白みのある表示態様が実現できる。
なお、上記の例では、赤色表示領域111rに表示させる場合であったが、スケジュール管理テーブルにおいて限定表示情報が青色表示領域と対応付けられて記憶されている場合は、パネルドライバ107のコントローラは、青色に対応した駆動方法(スタティック駆動)を行うように駆動方法制御回路107bに指示し(ステップS2)、青色に対応した駆動電圧(6.0(V))にするよう駆動電圧制御回路107cに指示する(ステップS3)。
また、同様に、スケジュール管理テーブルにおいて限定表示情報が緑色表示領域111gと対応付けられて記憶されている場合は、パネルドライバ107のコントローラは、緑色に対応した駆動方法(1/2デューティ)を行うように駆動方法制御回路107bに指示し(ステップS6)、緑色に対応した駆動電圧(4.2(V))にするよう駆動電圧制御回路107cに指示する(ステップS7)。
以上述べた実施形態によれば、有機ELパネル111が交流駆動された場合に、その表示対象となる限定表示情報をちらつかせないで表示させるために必要な駆動周波数に基づいて液晶パネル及び有機ELパネルを交流駆動制御するので、単体のパネルドライバ107を共用ドライバとして利用できる。
また、有機ELパネル111に表示すべき色に適した駆動方式を選択し、この駆動方式に基づいてLCD112に常時表示情報を表示する一方、有機ELパネル111に限定表示情報を表示することが可能となる。
また、有機ELパネル111に表示すべき色に適した駆動方式を選択し、この駆動方式に基づいてLCD112に常時表示情報を表示する一方、有機ELパネル111に限定表示情報を表示することが可能となる。
C:実施形態の変形例
本発明は上述した実施形態に限定されず、以下のような種々の変更が可能である。
(1)常時表示情報と限定表示情報の種類
実施形態では、常時表示情報として日時に関連した情報を用い、限定表示情報としてスケジュールに関連した情報を用いていたが、これに限定されるわけではない。常時表示情報としては、ユーザが常時表示させたいと思うような情報であればよく、例えば、ユーザの趣向に合った図柄や、スケジュールの概要一覧等であってもよい。また、限定表示情報としては、ユーザの注意をひきたいと思うような情報であればよく、例えば、定期的に報知される時報メッセージであってもよいし、或いは、通信機能付の腕時計型表示機器であれば着信報知メッセージであってもよい。また、ユーザのイベントに応じてそのイベント時のみ表示するような情報であってもよい。
本発明は上述した実施形態に限定されず、以下のような種々の変更が可能である。
(1)常時表示情報と限定表示情報の種類
実施形態では、常時表示情報として日時に関連した情報を用い、限定表示情報としてスケジュールに関連した情報を用いていたが、これに限定されるわけではない。常時表示情報としては、ユーザが常時表示させたいと思うような情報であればよく、例えば、ユーザの趣向に合った図柄や、スケジュールの概要一覧等であってもよい。また、限定表示情報としては、ユーザの注意をひきたいと思うような情報であればよく、例えば、定期的に報知される時報メッセージであってもよいし、或いは、通信機能付の腕時計型表示機器であれば着信報知メッセージであってもよい。また、ユーザのイベントに応じてそのイベント時のみ表示するような情報であってもよい。
(2)駆動周波数及び駆動方式の選定
実施形態では、駆動周波数や駆動電圧の値及び駆動方法のバリエーションを具体的に開示したが、必ずしもこの開示内容に限定されるわけではない。
なぜなら、表示色に応じて選定すべき駆動周波数及び駆動方式は、LCD112の閾値電圧Vth-LCDや有機ELパネル111の必要電圧Vth−EL等の各種条件によって定まるものであり、どのようなLCD112と有機ELパネル111をどのように使用するかということに応じて様々に変化し得るからである。
特に、有機ELパネル111の必要電圧Vth−ELは、当該パネル111の有機材料が高分子か低分子かということによって異なっている。実施形態で述べたものは高分子型の有機ELパネルを想定しているが、低分子型の有機ELパネルでは、赤色を表示するときの必要電圧Vth-ELが、青色や緑色のそれよりも高くなる。
また、輝度特性が各色によって異なる場合もある。例えば、100(cd/m2)程度のかなり明るい輝度を各色で得ようとすると、赤色を表示する場合のほうが、緑色や青色を表示する場合より大きな電流を必要とすることがあり、このため高い電圧を印加しなければならない。
また、これに加えて、人間の視感度の影響もある。有機ELパネルによって例えばテレビジョンのようなフルカラー表示を行う場合、人間の視感度は、緑色や赤色については高く、青色については低いことが知られている。このため、これら3色を重ね合わせて白色を再現しようとする場合、青色を他の色より強く発光させる必要があり、この結果、大きな電圧をかけて電流をより多く流さなければならない。
このように、各種の条件によって、駆動周波数及び駆動方式を選定する際の基準は異なってしまうが、いずれにしろ、本実施形態で開示した原理に基づいて好適な駆動周波数及び駆動方式を決定することは可能である。従って、パネルドライバ107の設計者は、どのようなLCD112と有機ELパネル111をどのように使用するかということに応じて、本実施形態において開示した原理に基づき、駆動周波数及び駆動方式と表示色の好適な組み合わせを適宜定めればよい。
実施形態では、駆動周波数や駆動電圧の値及び駆動方法のバリエーションを具体的に開示したが、必ずしもこの開示内容に限定されるわけではない。
なぜなら、表示色に応じて選定すべき駆動周波数及び駆動方式は、LCD112の閾値電圧Vth-LCDや有機ELパネル111の必要電圧Vth−EL等の各種条件によって定まるものであり、どのようなLCD112と有機ELパネル111をどのように使用するかということに応じて様々に変化し得るからである。
特に、有機ELパネル111の必要電圧Vth−ELは、当該パネル111の有機材料が高分子か低分子かということによって異なっている。実施形態で述べたものは高分子型の有機ELパネルを想定しているが、低分子型の有機ELパネルでは、赤色を表示するときの必要電圧Vth-ELが、青色や緑色のそれよりも高くなる。
また、輝度特性が各色によって異なる場合もある。例えば、100(cd/m2)程度のかなり明るい輝度を各色で得ようとすると、赤色を表示する場合のほうが、緑色や青色を表示する場合より大きな電流を必要とすることがあり、このため高い電圧を印加しなければならない。
また、これに加えて、人間の視感度の影響もある。有機ELパネルによって例えばテレビジョンのようなフルカラー表示を行う場合、人間の視感度は、緑色や赤色については高く、青色については低いことが知られている。このため、これら3色を重ね合わせて白色を再現しようとする場合、青色を他の色より強く発光させる必要があり、この結果、大きな電圧をかけて電流をより多く流さなければならない。
このように、各種の条件によって、駆動周波数及び駆動方式を選定する際の基準は異なってしまうが、いずれにしろ、本実施形態で開示した原理に基づいて好適な駆動周波数及び駆動方式を決定することは可能である。従って、パネルドライバ107の設計者は、どのようなLCD112と有機ELパネル111をどのように使用するかということに応じて、本実施形態において開示した原理に基づき、駆動周波数及び駆動方式と表示色の好適な組み合わせを適宜定めればよい。
(3)セグメント電極とコモン電極の割付
マルチプレクス駆動時のセグメント電極とコモン電極の割付例を図6、11に示したが、必ずしもこれに限定されないことはもちろんである。
また、実施形態ではセグメント型のLCD112及び有機ELパネル111について説明したが、マトリクス型のLCD112及び有機ELパネル111であってもよい。
マルチプレクス駆動時のセグメント電極とコモン電極の割付例を図6、11に示したが、必ずしもこれに限定されないことはもちろんである。
また、実施形態ではセグメント型のLCD112及び有機ELパネル111について説明したが、マトリクス型のLCD112及び有機ELパネル111であってもよい。
(4)腕時計型情報機器100の構造
腕時計型情報機器100の構造は実施形態で説明したものに限定されない。例えば、図2に示す有機ELパネル111とLCD112とは上下関係が逆であってもよい。この場合は、LCD112が透明部材によって構成された透明パネルとなる。
また、図1において表示部110が円形の例を示したが、これに限定されるわけではなく、楕円形状、トラック形状、多角形状など他の形状であってもかまわない。
また、操作スイッチ120の構成は、図1に示すようなものに限定されず、もっと多数のスイッチ群を備えて、ユーザが各種キャラクタを入力しやすいようにすれば、ユーザフレンドリな腕時計型情報機器が提供できる。
腕時計型情報機器100の構造は実施形態で説明したものに限定されない。例えば、図2に示す有機ELパネル111とLCD112とは上下関係が逆であってもよい。この場合は、LCD112が透明部材によって構成された透明パネルとなる。
また、図1において表示部110が円形の例を示したが、これに限定されるわけではなく、楕円形状、トラック形状、多角形状など他の形状であってもかまわない。
また、操作スイッチ120の構成は、図1に示すようなものに限定されず、もっと多数のスイッチ群を備えて、ユーザが各種キャラクタを入力しやすいようにすれば、ユーザフレンドリな腕時計型情報機器が提供できる。
(5)表示領域の態様
有機ELパネル111は、表示領域111b、111r、111gの3つ全てを備えている必要はなく、このうちの1つ又は2つを備える構成でもよい。
例えば、有機ELパネル111が緑色表示領域111gのみによって構成された単一色ディスプレイである場合、複数の駆動電圧や複数の駆動方法の中から最適なものを表示色に応じてその都度選択する必要はない。即ち、パネルドライバ107の設計段階で、緑色表示に適した駆動電圧及び駆動方法を決定しておくとともに、有機ELパネルの表示対象をちらつかせないで表示させるために必要な駆動周波数を決定しておけばよい。即ち、駆動方法及び駆動電圧を選択するための構成及び動作は、有機ELパネル111の表示色が1色の場合は必要ではない。
有機ELパネル111は、表示領域111b、111r、111gの3つ全てを備えている必要はなく、このうちの1つ又は2つを備える構成でもよい。
例えば、有機ELパネル111が緑色表示領域111gのみによって構成された単一色ディスプレイである場合、複数の駆動電圧や複数の駆動方法の中から最適なものを表示色に応じてその都度選択する必要はない。即ち、パネルドライバ107の設計段階で、緑色表示に適した駆動電圧及び駆動方法を決定しておくとともに、有機ELパネルの表示対象をちらつかせないで表示させるために必要な駆動周波数を決定しておけばよい。即ち、駆動方法及び駆動電圧を選択するための構成及び動作は、有機ELパネル111の表示色が1色の場合は必要ではない。
また、有機ELパネル111が表示領域111b、111r、111gのうちの2つを備える場合、駆動方式管理テーブル107aには3色に対応した駆動方式を記憶する必要はなく、2色に対応したものでよい。
例えば、有機ELパネル111が、赤色表示領域111r及び青色表示領域111bのみによって構成されている場合、 駆動方式管理テーブル107aには、赤色表示領域111r及び青色表示領域111bに対応した駆動電圧及び駆動方法が記憶されているだけでよく、パネルドライバ107は、このテーブルの記憶内容に従って駆動方式を定めればよい。これは、有機ELパネル111が赤色表示領域111r及び緑色表示領域111gのみによって構成されている場合、或いは、青色表示領域111b及び緑色表示領域111gのみによって構成されている場合も同様である。
例えば、有機ELパネル111が、赤色表示領域111r及び青色表示領域111bのみによって構成されている場合、 駆動方式管理テーブル107aには、赤色表示領域111r及び青色表示領域111bに対応した駆動電圧及び駆動方法が記憶されているだけでよく、パネルドライバ107は、このテーブルの記憶内容に従って駆動方式を定めればよい。これは、有機ELパネル111が赤色表示領域111r及び緑色表示領域111gのみによって構成されている場合、或いは、青色表示領域111b及び緑色表示領域111gのみによって構成されている場合も同様である。
また、表示領域111b、111r、111gの形状は、図3に示したものに限らず、例えば、円形の表示領域や多角形の表示領域であってもよい。
(6)ソフトウェア及びハードウェア構成
実施形態では、パネルドライバ107のコントローラによって実行されるソフトウェアによって、上述した駆動方式の選択処理が実現されるものと説明した。ただし、これに限らず、パネルドライバ107内のハードウェアである論理回路のみ、あるいは、論理回路とコントローラを含む処理回路とソフトウェアとを組み合わせることで実現することも可能である。
また、CPU103が駆動方式の選択処理を実行し、パネルドライバ107はその処理結果に従ってパネル駆動制御を行うだけでもよい。この場合、特許請求の範囲の「パネル駆動制御装置」という用語には、上記CPU103をも含むことになる。
実施形態では、パネルドライバ107のコントローラによって実行されるソフトウェアによって、上述した駆動方式の選択処理が実現されるものと説明した。ただし、これに限らず、パネルドライバ107内のハードウェアである論理回路のみ、あるいは、論理回路とコントローラを含む処理回路とソフトウェアとを組み合わせることで実現することも可能である。
また、CPU103が駆動方式の選択処理を実行し、パネルドライバ107はその処理結果に従ってパネル駆動制御を行うだけでもよい。この場合、特許請求の範囲の「パネル駆動制御装置」という用語には、上記CPU103をも含むことになる。
(7)搭載機器の種類
実施形態では、LCD112、有機ELパネル111、及びパネルドライバ107を腕時計型表示機器100に搭載した例を説明したが、これに限らず、携帯電話機等の通信機器、MP3プレーヤ等の小型の音楽再生機器、PDA等のモバイル端末、或いはデジタルカメラ等の様々な携帯機器に搭載可能である。
実施形態では、LCD112、有機ELパネル111、及びパネルドライバ107を腕時計型表示機器100に搭載した例を説明したが、これに限らず、携帯電話機等の通信機器、MP3プレーヤ等の小型の音楽再生機器、PDA等のモバイル端末、或いはデジタルカメラ等の様々な携帯機器に搭載可能である。
1・・・カバーガラス、2・・・ケース、3・・・ICチップ、4・・・回路基板、5・・・水晶振動子、6・・・裏蓋、100・・・腕時計型情報機器、101・・・発振回路、102・・・分周回路、103・・・CPU、104・・・ROM、105・・・RAM、106・・・操作入力部、107・・・パネルドライバ、107a・・・駆動方式管理テーブル、107b・・・駆動方法制御回路、107c・・・駆動電圧制御回路、109・・・電池、110・・・表示部、111・・・有機ELパネル、111b・・・青色表示領域、111r・・・赤色表示領域、111g・・・緑色表示領域、112・・・LCD(液晶パネル)、120・・・操作スイッチ。
Claims (10)
- 液晶パネルに対し交流電圧を印加することによって、当該パネルの駆動を制御する液晶パネル制御手段と、
単一色を表示する有機EL(Electro Luminescence)パネルに対し交流電圧を印加することによって、当該パネルの駆動を制御する有機ELパネル制御手段と、
前記液晶パネル制御手段及び前記有機ELパネル制御手段に対して、前記液晶パネル及び前記有機ELパネルの双方を共通の駆動方法でオンオフ制御することが可能な駆動電圧を供給する電圧供給手段とを具備し、
前記液晶パネル制御手段及び前記有機ELパネル制御手段は、前記供給された駆動電圧に基づいて前記駆動を制御する
ことを特徴とするパネル駆動制御装置。 - 請求項1に記載のパネル駆動制御装置において、
前記共通の駆動方法、及び前記電圧供給手段によって供給される駆動電圧は、前記有機ELパネルに表示される前記単一色によって定まっていることを特徴とするパネル駆動制御装置。 - 液晶パネルに対し交流電圧を印加することによって、当該パネルの駆動を制御する液晶パネル制御手段と、
複数色を表示する有機ELパネルに対し交流電圧を印加することによって、当該パネルの駆動を制御する有機ELパネル制御手段と、
前記有機ELパネルによって表示される表示色に応じて、前記液晶パネル及び前記有機ELパネルを駆動するための駆動電圧及び駆動方法を選択する駆動方式選択手段と、
前記駆動方式選択手段によって選択された駆動方法を、前記液晶パネル制御手段及び有機ELパネル制御手段に指示する駆動方法指示手段と
前記駆動方式選択手段によって選択された駆動電圧を、前記液晶パネル制御手段及び有機ELパネル制御手段に供給する駆動電圧供給手段とを具備し、
前記液晶パネル制御手段及び前記有機ELパネル制御手段は、前記駆動電圧供給手段によって供給された駆動電圧に基づき、前記駆動方法指示手段によって指示された駆動方法で前記駆動を制御する
ことを特徴とするパネル駆動制御装置。 - 請求項3に記載のパネル駆動制御装置において、
前記駆動方式選択手段は、
複数の異なる大きさの駆動電圧の中から、前記有機ELパネルによって表示される表示色を駆動することに適した駆動電圧を選択すると共に、
複数の異なるデューティ比の駆動方法の中から、前記有機ELパネルによって表示される表示色を駆動することに適したデューティ比の駆動方法を選択する
ことを特徴とするパネル駆動制御装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載のパネル駆動制御装置と、
前記パネル駆動制御装置によって駆動制御される液晶パネルと、
前記パネル駆動制御装置によって駆動制御される有機ELパネルと、
前記パネル駆動制御装置に電源を供給する電源装置と、
前記パネル駆動制御装置に対し、当該装置が駆動制御を行うために必要なクロック信号を供給するクロック供給装置と
を搭載した腕時計型情報機器。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載のパネル駆動制御装置と、
前記パネル駆動制御装置によって駆動制御される液晶パネルと、
前記パネル駆動制御装置によって駆動制御される有機ELパネルと、
前記パネル駆動装置に電源を供給する電源装置と、
前記パネル駆動装置に対し、当該装置が駆動制御を行うために必要なクロック信号を供給するクロック供給装置と
を搭載した携帯機器。 - 液晶パネル、及び単一色を表示する有機ELパネルの双方を共通の駆動方法でオンオフ制御することが可能な駆動電圧を供給する電圧供給ステップと、
前記供給された駆動電圧に基づき前記液晶パネルに対して交流電圧を印加することによって、当該パネルの駆動を制御する液晶パネル駆動制御ステップと、
前記供給された駆動電圧に基づき前記有機ELパネルに対して交流電圧を印加することによって、当該パネルの駆動を制御する有機ELパネル制御ステップと
を具備することを特徴とするパネル駆動制御方法。 - 請求項7に記載のパネル駆動制御方法において、
前記電圧供給ステップにおいて供給される駆動電圧は、前記有機ELパネルに表示される前記単一色によって定まっていることを特徴とするパネル駆動制御方法。 - 複数色を表示可能な有機ELパネルによって表示される表示色に応じて、当該有機ELパネル及び液晶パネルを駆動するための駆動電圧及び駆動方法を選択する駆動方式選択ステップと、
前記駆動方式選択ステップにおいて選択された駆動電圧を供給する駆動電圧供給ステップと、
前記選択された駆動方法及び前記供給された駆動電圧に基づき前記液晶パネルに対し交流電圧を印加することによって、当該パネルの駆動を制御する液晶パネル駆動制御ステップと、
前記選択された駆動方法及び前記供給された駆動電圧に基づき前記有機ELパネルに対し交流電圧を印加することによって、当該パネルの駆動を制御する有機ELパネル制御ステップと
を具備することを特徴とするパネル駆動制御方法。 - 請求項9に記載のパネル駆動制御方法において、
前記駆動方式選択ステップにおいては、
複数の異なる大きさの駆動電圧の中から、前記有機ELパネルによって表示される表示色を駆動することに適した駆動電圧を選択すると共に、
複数の異なるデューティ比の駆動方法の中から、前記有機ELパネルによって表示される表示色を駆動することに適したデューティ比の駆動方法を選択する
ことを特徴とするパネル駆動制御方法。
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