JP2006091385A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 連続紙に両面プリントを行うプリンタの設置スペースを減少させる。
【解決手段】 プリンタ10では、連続紙Pの表面にトナー像の転写を行う表面用プリント部12Y、12M、12C、12Kと、連続紙Pの裏面にトナー像の転写を行う裏面用プリント部13Y、13M、13C、13Kを上下に重ねて配置することで、プリンタ10の設置スペースを減少させている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、連続紙の表裏両面に画像を形成する画像形成装置に関する。
連続紙を使用するタンデム型カラーレーザプリンタでは、搬送される連続紙の搬送経路に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、黒等の各色のトナー像を担持する複数の感光体が配設されており、各感光体には、後続の連続紙が途切れることなく送られて来る。このため、両面プリントを行う場合には、カット紙専用のプリンタのように、表面プリントと裏面プリントを共通の感光体で行うことができず、裏面プリント用の感光体を、表面プリント用の感光体の搬送方向下流側に別に設ける必要がある(例えば、特許文献1参照)。これによって、片面プリントのみを行う連続紙専用のプリンタと比して、連続紙の搬送距離が倍増し、プリンタの設置スペースが倍増してしまう。
また、感光体や現像器等の設置数が増えることによって、現像器にトナーを供給するトナー供給ボックスや排トナーを回収する排トナーボックスの設置数が増えるので、ユーザーの交換作業の回数が多くなってしまう。
特開2002−258576号公報
本発明は上記事実を考慮してなされたものであり、連続紙の表裏両面に画像を形成する画像形成装置の設置スペースを減少させ、また、トナー供給ボックス、排トナーボックスの交換作業の回数を減らすことを目的とする。
請求項1に記載の画像形成装置は、トナー像を担持し、搬送される連続紙の表面に転写する表面用像担持体と、前記表面用像担持体の搬送方向下流側に配設され、前記表面用像担持体によって連続紙の表面に転写されたトナー像を加熱して連続紙の表面に定着させる表面用定着手段と、前記表面用定着手段の搬送方向下流側に配設され、トナー像を担持し、搬送される連続紙の裏面に転写する裏面用像担持体と、前記裏面用像担持体の搬送方向下流側に配設され、前記裏面用像担持体によって連続紙の裏面に転写されたトナー像を加熱して連続紙の裏面に定着させる裏面用定着手段と、を備える画像形成装置であって、前記表面用像担持体と前記裏面用像担持体を上下に重ねて配置したことを特徴とする。
請求項1に記載の画像形成装置では、表面用像担持体に担持体されたトナー像が、搬送される連続紙の表面に転写され、このトナー像が、表面用像担持体の搬送方向下流側で、表面用定着手段によって加熱されて連続紙の表面に定着される。そして、表面用定着手段の搬送方向下流側で、裏面用像担持体に担持されたトナー像が、搬送される連続紙の裏面に転写され、このトナー像が、裏面用像担持体の搬送方向下流側で、裏面用定着手段によって加熱されて連続紙の裏面に定着される。これによって、連続紙の表裏両面に画像が形成される。
ここで、本発明の画像形成装置の連続紙の搬送距離は、連続紙の片面のみに画像を形成する画像形成装置と比較すると倍増するが、本発明の画像形成装置では、表面用像担持体と裏面用像担持体は上下に重ねて配置されており、画像形成装置の設置スペースは、片面のみに画像を形成する画像形成装置と同じ程度まで減少されている。
請求項2に記載の画像形成装置は、請求項1に記載の画像形成装置であって、前記表面用像担持体、及び前記裏面用像担持体をそれぞれ複数設け、複数の前記表面用像担持体の中で最も搬送方向上流側に配設された前記表面用像担持体から前記表面用定着手段までの連続紙の搬送距離と、複数の前記裏面用像担持体の中で最も搬送方向上流側に配設された前記裏面用像担持体から前記裏面用定着手段までの搬送距離を同一にしたことを特徴とする。
請求項2に記載の画像形成装置では、表面用像担持体、及び裏面用像担持体がそれぞれ複数設けられている。ここで、連続紙に画像を形成する画像形成装置では、前の画像の定着が完了するまで次の画像を転写せずに連続紙を搬送し、前の画像の定着が完了してから未画像形成領域の先端部(定着済み領域の後端部)を、複数の像担持体の中で最も搬送方向上流側に配設された像担持体までバックフィードし、そして、次の画像を転写するという制御を行う場合がある。
本発明のように、表面用定着手段の搬送方向下流側に裏面用定着手段が設けられ、これらの定着が終了するタイミングが異なる場合、バックフィードの制御を搬送方向上流側と下流側とで別々に行わなければならず、制御が複雑になる。
そこで、本発明では、複数の表面用像担持体の中で最も搬送方向上流側に配設された表面用像担持体から表面用定着手段までの搬送距離と、複数の裏面用像担持体の中で最も搬送方向上流側に配設された裏面用像担持体から裏面用定着手段までの搬送距離を同一にしている。
これによって、表面用像担持体と裏面用像担持体のトナー像の転写を同時に開始させた場合、表面用定着手段と裏面用定着手段の定着を同時に終了させることができる。従って、連続紙の搬送方向の切替えや像担持体の転写タイミング等を上の段と下の段とで同期制御することが可能となる。
請求項3に記載の画像形成装置は、請求項1又は2に記載の画像形成装置であって、前記表面用像担持体にトナー像を形成する現像手段と、前記裏面用像担持体にトナー像を形成する現像手段へ共通のトナー供給タンクによってトナーを供給することを特徴とする。
請求項3に記載の画像形成装置では、表面用像担持体にトナー像を形成する現像手段と、裏面用像担持体にトナー像を形成する現像手段へ、共通のトナー供給タンクによってトナーの供給を行う。これによって、トナー供給タンクの設置数を、片面のみに画像を形成する画像形成装置と同じ数まで減少できるので、ユーザーの交換作業の回数を減少できる。
請求項4に記載の画像形成装置は、請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置であって、前記表面用像担持体から排出される排トナーと、前記裏面用像担持体から排出される排トナーを共通の排トナータンクによって回収することを特徴とする。
請求項4に記載の画像形成装置では、表面用像担持体から排出される排トナーと、裏面用像担持体から排出される排トナーを、共通の排トナータンクによって回収する。これによって、排トナータンクの設置数を、片面のみに画像を形成する画像形成装置と同じ数まで減少できるので、ユーザーの交換作業の回数を減少できる。
請求項5に記載の画像形成装置は、請求項3又は4に記載の画像形成装置であって、前記表面用像担持体、及び前記裏面用像担持体をそれぞれ複数設け、各表面用像担持体、及び各裏面用像担持体に担持される各色のトナー像の連続紙の搬送方向に沿った順序を、前記表面用像担持体と前記裏面用像担持体とで逆にしたことを特徴とする。
請求項5に記載の画像形成装置では、複数の表面用像担持体に担持される各色のトナー像の連続紙の搬送方向に沿った順序と、複数の裏面用像担持体に担持される各色のトナー像の連続紙の搬送方向に沿った順序を逆にしている。これにより、同じ色のトナー像を担持する表面用像担持体と裏面用像担持体を上下に重ねて配置した場合でも、最も搬送方向下流側の表面用像担持体から真上(又は真下)の裏面用像担持体へ連続紙を直接搬送して表裏反転させ、裏面へトナー像を転写させることができる。従って、連続紙の搬送経路を短くでき、高速プリントが可能となる。また、同色の表面用像担持体と裏面用像担持体を上下に重ねて配置できることにより、単一のトナー供給タンクと上下に重ねて配置された現像手段とを配管で接続し、単一の排トナータンクと上下に重ねて配置された像担持体とを配管で接続すれば良いので、配管を短くでき、配管を複雑に入組ませる必要が無い。
本発明は上記構成にしたので、連続紙の表裏両面に画像を形成する画像形成装置の設置スペースを減少でき、また、トナー供給ボックス、排トナーボックスの交換作業の回数を減らすことができる。
以下に図面を参照しながら本発明の第1実施形態について説明する。
図1に示すように、画像形成装置としてのカラーレーザープリンタ(以下、プリンタという)10では、プリンタ10の外部に配設された連続紙供給ロール(図示省略)から供給される連続紙Pの表裏両面に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のフルカラーの画像を形成する。そして、表裏両面にフルカラーの画像が形成された連続紙Pは、プリンタ10から排出され、プリンタ10の外部に配設された巻取りロール(図示省略)によって巻き取られる。
プリンタ10は、Y、M、C、Kの各色のトナー像をそれぞれ連続紙Pの表面に順次転写し、重ね合わせる表面用プリント部12Y、12M、12C、12K(以下、表面用プリント部12Y〜Kと言う)と、Y、M、C、Kの各色のトナー像をそれぞれ連続紙Pの裏面に順次転写し、重ね合せる裏面用プリント部13Y、13M、13C、13K(以下、裏面用プリント部13Y〜Kと言う)を備える。表面用プリント部12Y〜Kは横方向(図中左方向)へYMCKの順で配列されており、裏面用プリント部13Y〜Kは、表面用プリント部12Y〜Kの上に重ねて配置され、横方向(図中右方向)へYMCKの順で配列されている。
表面用プリント部12Y〜Kの搬送方向上流側では、プリンタ10へ供給された連続紙Pが、アイドルロール19A、メインドライブロール18、及びアイドルロール19Bに巻掛けられている。また、アイドルロール19Cがメインドライブロール18に圧接されている。メインドライブロール18は、ステッピングモータである用紙搬送モータ20で駆動され、プリンタ10全体の制御を司る制御部100が、この用紙搬送モータ20のパルス数に基づいて連続紙Pの送り量を制御する。
なお、YMCKを区別する必要がある場合は、符号の後にY、M、C、Kの何れかを付して説明し、YMCKを区別する必要が無い場合は、Y、M、C、Kを省略する。
また、表面用プリント部12Y〜K、裏面用プリント部13Y〜Kは、それぞれ表面用感光体22、裏面用感光体23を備え、この表面用感光体22、裏面用感光体23の回りにはそれぞれ、感光体22の回転方向(図中矢印方向)に順に転写ロール24、クリーニング装置28、帯電チャージャー30、LEDヘッド32、現像器34が配設されている。表表面用感光体22、裏面用感光体23、クリーニング装置28、帯電チャージャー30、LEDヘッド32は、プリントフレーム38Y〜Kに支持されている。
図2に示すように、転写ロール24は、表面用感光体22(裏面用感光体23)の上面に当接し、表面用感光体22(裏面用感光体23)と共に連続紙Pを挟持搬送し、この際に現像器34によって表面用感光体22(裏面用感光体23)上に形成されたトナー像を連続紙Pの表面(裏面)に転写させる。また、転写ロール24は、転写フレーム36に支持されており、この転写フレーム36がプリントフレーム38Y〜Kに支持されている。また、2本のガイドロール40が転写ロールの搬送方向上流側と下流側とで転写フレーム36に回転可能に支持されている。
また、帯電チャージャー30は、表面用感光体22(裏面用感光体23)の表面を帯電し、LEDヘッド32は、表面用感光体22(裏面用感光体23)の表面をライン露光して潜像を形成する。そして、現像装置34は、表面用感光体22(裏面用感光体23)に形成された潜像上にトナーを付着させてトナー像を形成する。また、クリーニング装置28は、用紙Pに転写されずに表面用感光体22(裏面用感光体23)の表面に残留した未転写残留トナーを掻き落して除去する。
現像装置34は、表面用感光体22(裏面用感光体23)の軸方向に沿って配設された3本の現像マグネットロール42と、この3本の現像マグネットロール42の軸方向に沿って配設され、トナーとキャリアで構成される2成分トナーを3本の現像マグネットロール42に搬送する搬送マグネットロール44と、搬送マグネットロール44の軸方向に沿って配設され、現像器カートリッジ46内に充填されたトナーとキャリアを攪拌して帯電させ、且つむら無く混合する2本の攪拌スクリュー48を備える。
また、転写フレーム36は、プリントフレーム38(図1参照)に支持されたベースフレーム37、ベースフレーム37に回転軸66を介して回動可能に支持され、転写ロール24を回転可能に支持する転写ロールフレーム64、転写ロールフレーム64に図中上下方向に摺動可能に支持され、2本のガイドロール40を回転可能に支持するガイドロールフレーム74で構成されている。
転写ロールフレーム64の搬送方向下流端部には係止部64Aが設けられている。この係止部64Aには、一端部をベースフレーム37に支持された引張コイルバネ70の他端部が係止されている。
また、転写ロールフレーム64の搬送方向下流側の上部には、カム当接面64Bが設けられており、このカム当接面64Bにカム面を当接させるカム72が、ベースフレーム37の搬送方向下流側に回転可能に支持されている。このカム72は、円板状の回転体で、回転半径を約1/4周分拡径されている。
即ち、図中実線で示すように、カム72がモータ73によって回転されて拡径部を上向きにしている時は、転写ロールフレーム64の搬送方向下流側が、引張コイルバネ70によって上方に引き上げられ、反対に転写ロール24の位置が下がり、転写ロール24が感光体22に圧接される。
また、図中点線で示すように、カム72が拡径部を下向きにしている時は、転写ロールフレーム64の搬送方向下流端部が、カム72によって引張コイルバネ70の付勢力に抗して押し下げられ、反対に転写ロール24の位置が上がる。これによって、転写ロール24が表面用感光体22(裏面用感光体23)から離間する。
また、ベースフレーム37に上下動可能に支持されたガイドロールフレーム74の搬送方向上流端部と下流端部にはそれぞれ係止部74Aが設けられており、この係止部74Aには、一端部をベースフレーム37に支持された引張コイルバネ76の他端部が係止されている。
また、ガイドロールフレーム74の搬送方向上流側と下流側の上部には、それぞれカム当接面74Bが設けられており、このカム当接面74Bにカム面を当接させるカム78、80が、ベースフレーム37に回転可能に支持されている。このカム78、80は、円板状の回転体で、回転半径を約1/4周分拡径されている。
さらに、カム78、80の回転軸78A、80Aにはプーリー(図示省略)が取り付けられており、このプーリー、及びベースフレーム37に回転可能に支持された駆動プーリ84にはベルト82が巻き掛けられている。駆動プーリー84は、モータ85によって駆動される。
即ち、図示するように、カム78、80が拡径部を下向きにしている時は、ガイドフレーム74が引張コイルバネ76の付勢力に抗して押し下げられ、ガイドロール40の位置が下がる。反対に、図中点線で示すように、カム78、80が拡径部を上向きにしている時は、ガイドフレーム74が引張コイルバネ76によって引き上げられ、ガイドロール40の位置が上がる。
また、転写ロール24にバイアスを印加するバイアス印加手段50が設けられている。このバイアス印加手段50のオン、オフが制御部100によって制御される。
図1に示すように、表面用プリント部12Y〜Kの搬送方向下流側には、アイドルロール54A、54B、54C、54D、54Eが搬送方向に順に配設されている。アイドルロール54A、54B、54Cは上下方向に配列されており、アイドルロール54D、54Eはアイドルロール54Cの横方向(図中右方向)に配列されている。このため、アイドルロール54A、54B、54C、54D、54Eに巻き掛けられた連続紙Pは、表裏反転されて上側の搬送路を、下側の搬送路での搬送方向とは逆向きに搬送される。
ここで、アイドルロール54Aとアイドルロール54Bとの間には、連続紙Pの表面に面して表面用フラッシュ定着装置52が配設されている。この表面用フレッシュ定着装置52は、連続紙Pの表面に向けて赤外線を照射させる。これによって、連続紙Pの表面上の未定着トナーが加熱されて溶融し、その後、凝固して連続紙Pの表面に定着する。
そして、表面にフルカラー画像を形成された連続紙Pは、上段に配設された裏面用プリント部13Y〜Kを通過し、連続紙Pの裏面にY、M、C、Kのトナー像を転写される。
裏面用プリント部13Y〜Kの搬送方向下流側にはアイドル56A、56B、56C、56D、56E、56F、56Gが搬送方向に沿って配列されている。アイドルロール56A、56Bは上下に配列され、アイドルロール56C、56D、56E、56Fは、アイドルロール56Bの横方向(図中左方向)へ配列されている。また、アイドルロール56Gは、アイドルロール56Fの下方へ配列されている。即ち、アイドルロール56A〜Gに巻き掛けられた連続紙Pは、アイドルロール56A、56Bによって表裏反転されて裏面用プリント部13Y〜Kの上方を横方向(図中左方向)へ搬送され、アイドルロール56Fによって下方へ方向転換され、そして、アイドルロール56Gによって横方向へ方向転換されてプリンタ10から排出されて巻取りロールによって巻き取られる。
ここで、アイドルロール56Bとアイドルロール56Cとの間には、連続紙Pの裏面に面して裏面用フラッシュ定着装置58が配設されている。この裏面用フラッシュ定着装置58は、連続紙Pの裏面に向けて赤外線を照射させる。これによって、連続紙Pの裏面上の未定着トナーが加熱されて溶融し、その後、凝固して連続紙Pの裏面に定着する。
ここで、プリンタ10のプリント動作について図3のタイミングチャートを参照して説明する。なお、図3のタイミングチャートでは、表面用のプリント部、転写ロールをY1、M1、C1、K1、裏面用のプリント部、転写ロールをY2、M2、C2、K2と記載して区別している。
制御部100は、まず、用紙搬送モータ20を駆動して連続紙Pの画像形成開始位置を表面用プリント部12Yのトナー転写位置まで搬送させる。そして、制御部100は、用紙搬送モータ20を正方向に回転させ、連続紙Pを正方向へ搬送させ、バイアス印加手段50に転写ロール24Yへバイアスを印加させてイエローのトナー像を連続紙Pに転写させる。
そして、連続紙Pのイエローのトナー像が転写された領域が表面用プリント部12Mのトナー転写位置まで搬送されると、制御部100は、バイアス印加手段50に転写ロール24Mへバイアスを印加させてマゼンタのトナー像を連続紙Pのイエローのトナー像の上に重ねて転写させる。
そして、連続紙Pのイエロー、マゼンタのトナー像が転写された領域が表面用プリント部12Cのトナー転写位置まで搬送されると、制御部100は、バイアス印加手段50に転写ロール24Cへバイアスを印加させてシアンのトナー像を連続紙Pのイエロー、マゼンタのトナー像の上に重ねて転写させる。
そして、連続紙Pのイエロー、マゼンタ、シアンのトナー像が転写された領域が表面用プリント部12Kのトナー転写位置まで搬送されると、制御部100は、バイアス印加手段50に転写ロール24Kへバイアスを印加させてブラック(K)のトナー像を連続紙Pのイエロー、マゼンタ、シアンのトナー像の上に重ねて転写させる。
そして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのフルカラーの未定着トナー像の領域の先頭が表面用フラッシュ定着装置52の赤外線照射領域の入口まで搬送されると、制御部100は、表面用フラッシュ定着装置52のフラッシュランプに赤外線を発光させる。連続紙Pの表面上の未定着トナーは、表面用フラッシュ定着装置52の赤外線照射領域を通過する際にフラッシュランプから発光された赤外線によって加熱され、溶融し、赤外線照射領域を通過した後に凝固して連続紙Pの表面に定着する。
図4に示すように、連続紙Pの表面上の定着済み領域P1の後端部がフラッシュ定着装置52の搬送方向下流端部を通過すると、制御部100は、用紙搬送モータ20を停止させると共に、モータ73、85を駆動して転写ロール24Y、24M、24C、24Kを表面用感光体22Y、22M、22C、22Kから離間させ、ガイドロール40Y、40M、40C、40Kを上方に移動させる。
そして、制御部100は、図5に示すように、用紙搬送モータ20を逆回転させ、連続紙Pを逆方向へ搬送し、連続紙Pの表面の定着済み領域P1の後端部を表面用プリント部12Yのトナー転写位置まで移動させる。そして、図6に示すように、モータ73、85を駆動して転写ロール24Y、24M、24C、24Kを表面用感光体22Y、22M、22C、22Kに当接させ、ガイドロール40Y、40M、40C、40Kを下方へ移動させる。また、用紙搬送モータ20を正回転させると共に、バイアス印加手段50に各転写ロール24Y、24M、24C、24Kへ順次転写バイアスを印加させる。
即ち、プリンタ100では、前の画像の転写、定着が行われている間は、次の画像の転写を開始せず、前の画像の定着が完了してから表面の定着済み領域P1の後端部(未だトナー像の転写が行われていない領域の先端部)を最も搬送方向上流側のトナー転写位置までバックフィードして次の画像の転写を開始する。
ここで、図1に示すように、表面用プリント部12Y〜Kの中で最も搬送方向上流側に配設された表面用プリント部12Yから表面用フラッシュ定着装置52の搬送方向下流端部までの搬送距離L1と、裏面用プリント部13Y〜Kの中で最も搬送方向下流側に配設された裏面用プリント部13Yから裏面用フラッシュ定着装置58の搬送方向下流端部までの搬送距離L2は同一とされている。
このため、図3に示すように、表面用プリント部12Yと裏面用プリント部13Yのトナー像の転写を同時に開始すると、連続紙Pの表面の定着済み領域P1の後端部が表面用フラッシュ定着装置52の搬送方向下流端部に達するタイミングと、連続紙Pの裏面の定着済み領域P2の後端部が裏面用フラッシュ定着装置58の搬送方向下流端部に達するタイミングが同時になる。
そこで、本実施形態では、プリント部の転写タイミング、用紙搬送モータ20の回転方向の切替えのタイミング、及び、転写ロール24の位置の切替えのタイミングを、下段の表面用プリント部12Y〜Kと上段の裏面用プリント部13Y〜Kとで同期制御している。
また、図7に示すように、プリンタ10の背面側には、トナー供給タンク90Y、90M、90C、90Kと、排トナータンク92Y、92M、92C、92Kが配設されている。トナー供給タンク90Yは、表面用プリント部12Yの現像器34Y、裏面用プリント部13Yの現像器34Yにトナー供給管94Y、95Yで接続されている。このトナー供給管94Y、95Yにはオーガ(図示省略)が内蔵されており、このオーガが回転することで、トナー供給タンク90Y内のYトナーがトナー供給管94Y、95Yを通って表面用プリント部12Yの現像器34Y、及び裏面用プリント部13Yの現像器34Yへ供給される。
同様に、トナー供給タンク90M、90C、90Kは、トナー供給管94M、94C、94Kによって表面用プリント部12M、12C、12Kの現像器34M、34C、34Kへ接続され、トナー供給管95M、95C、95Kによって裏面用プリント部13M、13C、13Kの現像器34M、34C、34Kに接続されている。
また、排トナータンク92Yは、表面用プリント部12Yのクリーニング装置28Y、裏面用プリント部13Yのクリーニング装置28Yに排トナー回収管96Y、97Yで接続されている。このトナー回収管96Y、97Yにはオーガ(図示省略)が内蔵されており、このオーガが回転することで、クリーニング装置28Y内のイエローの排トナーが排トナー回収管96Y、97Yを通って排トナータンク92Yに回収される。
同様に、排トナータンク92M、92C、92Kは、排トナー回収管96M、96C、96Kによって表面用プリント部12M、12C、12Kのクリーニング装置28M、28C、28Kへ接続され、排トナー回収管97M、97C、97Kによって裏面用プリント部13M、13C、13Kのクリーニング装置28M、28C、28Kに接続されている。
即ち、上の段と下の段の同色のプリント部12、13の現像器34へのトナーの供給は、共通のトナー供給タンク90で行い、また、上の段と下の段の同色のプリント部12、13のクリーニング装置28からの排トナーの回収は、共通の排トナータンク92で行う。これによって、トナー供給タンク90、排トナータンク92の設置数を片面プリント専用のプリンタと同じ数まで減少できるので、ユーザーの交換作業の回数を減少できる。
以上、第1、第2実施形態において説明したように、プリンタ10での連続紙Pの搬送距離は、連続紙Pの片面のみに画像を形成するプリンタと比較すると倍増するが、本発明のプリンタ10では、表面用プリント部12Y〜Kと裏面用プリント部13Y〜Kを上下に重ねて配置したので、プリンタ10の設置スペースは、片面のみに画像を形成するプリンタと同じ程度まで減少されている。
次に、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、説明は省略する。
図8に示すように、カラーレーザープリンタ200では、表面用プリント部12Y〜Kが図中左側へ配列され、その上に、裏面用プリント部13Y〜Kが図中左側へ配列されており、同色のプリント部が上下に重ねて配置されている。また、アイドルロール204A、204Bが表面プリント部12Kの搬送方向下流側に上下に配置されており、連続紙Pがこれらに巻き掛けられて搬送方向を反転されている。アイドルロール204Aとアイドルロール204Bとの間には表面用フラッシュ定着装置52が連続紙Pの印字面(表面)に対向して配設されており、連続紙Pの表面上のトナー像が定着される。また、上段の裏面用プリント部13Y〜Kと下段の裏面用プリント部12Y〜Kとの間の搬送方向上流端部及び下流端部には、アイドルロール204C、206Aが略水平に配列されており、これらに巻き掛けられた連続紙Pが水平に搬送されている。
そして、アイドルロール206Aの搬送方向下流側には、アイドルロール206B、206C、206D、206E、206Fが、半時計回りに順に配列されており、これらに巻き掛けられた連続紙Pは、搬送方向を180°反転されて、上段の裏面用プリント部13Yへ突入している。
ここで、アイドルロール206Bとアイドル206Cとの間には、用紙Pを表裏反転させるターンエリア202が設けられている。図9、図10に示すように、ターンエリア202には、アイドルロール210、212、214が搬送方向に順に配列されており、連続紙Pがこれらに巻き掛けられている。アイドルロール210は、連続紙Pの搬送方向と幅方向の双方に対して傾斜しており、印字面を上向きにして搬送されている連続紙Pは、アイドルロール210によって姿勢を起されて印字面を横向きにされると共に、搬送方向を屈折される。
アイドルロール212は、立設されており、上側を鉛直方向に対して搬送方向と直交する方向の外側へ傾斜させている。このアイドルロール212に巻き掛けられた連続紙Pは、搬送方向と直交する方向の内側へ方向を転換され、V字状に搬送される。
また、アイドルロール214は、連続紙Pの搬送方向と幅方向の双方に対して傾斜しており、印字面を横向きにして搬送されている連続紙Pは、アイドルロール214によって倒されて印字面を下向きにされると共に、搬送方向を屈折されて元の搬送位置の延長線状を搬送される。
即ち、連続紙Pは、アイドルロール210の直前まで印字面を上向きにして搬送され、印字面の向きをアイドルロール210によって90°程変えられ、そして、アイドルロール214によってさらに90°程変えられる。これによって、ターンエリア202の直前まで上向きだった印字面が180°反転されて下向きになる。
その後、連続紙Pはアイドルロール206C、206D、206E、206Fによって表裏反転され、印字面(表面)を上向きにして裏面用プリント部13Yに突入し、搬送経路の下側に配置された裏面用感光体23Yから下向きの裏面にYのトナー像を転写される。そして、連続紙Pは裏面用プリント部13M、13C、13Kを通過する際に裏面にMCKのトナー像を順次転写される。
そして、裏面用プリント部13Kの搬送方向下流側には、アイドルロール208A、208B、208Cが上方へ配列されており、連続紙Pがこれらに巻き掛けられている。アイドルロール208Aとアイドルロール208Bとの間には、裏面用フラッシュ定着装置58が連続紙Pの印字面(裏面)に面して配設されており、連続紙Pの裏面上のトナー像が定着される。
そして、アイドルロール208Cの図中左側にはアイドルロール208D、208Eが下方へ配列されており、これらに連続紙Pが巻き掛けられて搬送され、プリンタ200から排出される。
また、図11に示すように、第1実施形態と同様、上の段と下の段の同色のプリント部12、13の現像器34へのトナーの供給は、共通のトナー供給タンク90で行い、また、上の段と下の段の同色のプリント部12、13のクリーニング装置28からの排トナーの回収は、共通の排トナータンク92で行っている。本実施形態では、同色のプリント部12、13を上下に重ねて配置したので、トナー供給管95、トナー回収管96を短くでき、第1実施形態のように複雑に入組ませる必要が無い。
なお、第2実施形態では、連続紙Pの表裏両面にYMCKの順序でトナー像を転写するために、下段の表面用プリント部12Y〜Kから上段の裏面用プリント部13Y〜Kに搬送する間に、数回、表と裏を反転させたが、図12に示すように、最も搬送方向下流側の表面用プリント部12Kから真上の裏面用プリント部13Kへ直接搬送し、裏面にはKCMYと、表面とは逆の順序でトナー像を転写しても良い。この場合、第2実施形態と同様、トナー供給管95、トナー回収管96を短くでき、複雑に入組ませる必要が無い。
本発明の第1実施形態のカラーレーザープリンタの概略を示す図である。 本発明の第1実施形態のカラーレーザープリンタのプリント部の概略を示す図である。 本発明の第1実施形態のカラーレーザープリンタの転写ロール等への印加電圧波形を示す図である。 本発明の第1実施形態のカラーレーザープリンタにおいて1画像の定着が終了した状態を示す図である。 本発明の第1実施形態のカラーレーザープリンタにおいて連続紙Pをバックフィードして再び印刷を開始する直前の状態を示す図である。 本発明の第1実施形態のカラーレーザープリンタにおいて再び印刷を開始した直後の状態を示す図である。 本発明の第1実施形態のカラーレーザープリンタの背面を示す図である。 本発明の第2実施形態のカラーレーザープリンタの概略を示す図である。 本発明の第2実施形態のカラーレーザープリンタのターンエリアを示す斜視図である。 本発明の第2実施形態のカラーレーザープリンタのターンエリアを示す平面図である。 本発明の第2実施形態のカラーレーザープリンタの背面を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態のカラーレーザープリンタの変形例の概略を示す図である。
符号の説明
10 カラーレーザープリンタ(画像形成装置)
22Y〜K 表面用感光体(表面用像担持体)
23Y〜K 裏面用感光体(裏面用像担持体)
34 現像器
52 表面用フラッシュ定着装置(表面用定着手段)
58 裏面用フラッシュ定着装置(裏面用定着手段)
90 トナー供給タンク
92 排トナータンク
200 カラーレーザープリンタ(画像形成装置)
P 連続紙

Claims (5)

  1. トナー像を担持し、搬送される連続紙の表面に転写する表面用像担持体と、
    前記表面用像担持体の搬送方向下流側に配設され、前記表面用像担持体によって連続紙の表面に転写されたトナー像を加熱して連続紙の表面に定着させる表面用定着手段と、
    前記表面用定着手段の搬送方向下流側に配設され、トナー像を担持し、搬送される連続紙の裏面に転写する裏面用像担持体と、
    前記裏面用像担持体の搬送方向下流側に配設され、前記裏面用像担持体によって連続紙の裏面に転写されたトナー像を加熱して連続紙の裏面に定着させる裏面用定着手段と、
    を備える画像形成装置であって、
    前記表面用像担持体と前記裏面用像担持体を上下に重ねて配置したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記表面用像担持体、及び前記裏面用像担持体をそれぞれ複数設け、
    複数の前記表面用像担持体の中で最も搬送方向上流側に配設された前記表面用像担持体から前記表面用定着手段までの連続紙の搬送距離と、複数の前記裏面用像担持体の中で最も搬送方向上流側に配設された前記裏面用像担持体から前記裏面用定着手段までの搬送距離を同一にしたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記表面用像担持体にトナー像を形成する現像手段と、前記裏面用像担持体にトナー像を形成する現像手段へ共通のトナー供給タンクによってトナーを供給することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記表面用像担持体から排出される排トナーと、前記裏面用像担持体から排出される排トナーを共通の排トナータンクによって回収することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記表面用像担持体、及び前記裏面用像担持体をそれぞれ複数設け、
    各表面用像担持体、及び各裏面用像担持体に担持される各色のトナー像の連続紙の搬送方向に沿った順序を、前記表面用像担持体と前記裏面用像担持体とで逆にしたことを特徴とする請求項3又は4に記載の画像形成装置。
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