JP2006090857A - 駆動軸監視装置、及びそのセンサ装置 - Google Patents

駆動軸監視装置、及びそのセンサ装置 Download PDF

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Nobuhisa Yoneyama
展央 米山
Kenji Sakamoto
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Abstract

【課題】 圧延設備などに用いられる駆動軸においても、その動作時での回転トルクを精度よくかつ常時検知して、駆動軸を監視することができる新たな技術的手段を提供する。
【解決手段】 駆動軸の回転トルクに同調して歪むことにより、磁気抵抗が変化する山部1a及び溝部1bを当該駆動軸の周方向周りに交互に設けて被検出部として構成する。また、この被検出部に対向配置されてその被検出部を励磁する励磁面7dを備えた励磁部を設けるとともに、被検出部に対向配置される検出面7eを有し、かつ被検出部と励磁部とともに駆動軸の外周面上の一部分に磁気回路を構成して、当該磁気回路を流れる磁束を検出する検出部を設置する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、圧延設備などに用いられる駆動軸を監視する駆動軸監視装置、及びこの監視装置に用いられるセンサ装置に関する。
例えば鉄鋼用圧延設備では、一端側が駆動モータの出力軸側に接続された駆動軸が設けられており、この駆動軸がその他端側に連結された圧延ローラを回転駆動することで鋼材に対する圧延処理が実施されている。このような圧延設備では、上記駆動軸が異常な回転動作をした場合、圧延処理中の鋼材の品質が大きく低下することから、当該駆動軸の回転トルクを常時監視することが要望されている。
一方、原動機や工作機械などの内部に組込まれる駆動軸では、その駆動制御を行うために、“ハ”の字状のパターンを有する被検出部としての磁歪材層を当該駆動軸の外周面に設けるとともに、回転トルクに応じて変化する上記磁歪材層での透磁率の変化を磁歪式センサにて測定することにより、当該回転トルクを検出することが提案されている。このような従来のトルク検出装置には、駆動軸の製造工程において、その外周面の一部分に非晶質磁歪材層を形成してこの磁歪材層に上記のパターンを加工するもの(例えば、下記特許文献1参照。)や、駆動軸の外周面に切削加工を施すことにより、同パターンを形成するもの(例えば、下記特許文献2参照。)がある。そこで、このような従来装置を圧延設備の駆動軸に使用することが考えられる。
特開平6−241923号公報(第3〜5頁、図1〜図3) 特開2000−9558号公報(第4〜5頁、図3)
ところで、上記のような従来装置では、駆動軸の外周面全周を囲むように、当該駆動軸の外周外方に円環状の励磁コイルを設け、さらにはこの励磁コイルの外周外方に円環状の検出コイルを配置していた。そして、励磁コイルが上記被検出部を励磁し、検出コイルがトルク変化に伴って変化する被検出部での透磁率を検出することで駆動軸の回転トルクを検出していた。
ところが、圧延設備では、2本の上記駆動軸が上下に近接配置された状態で回転駆動されており、さらにこれらの各駆動軸では、その直径が小さいものでも80cm程度と上記従来装置での原動機などに組込まれる駆動軸に比べて一桁以上サイズが大きいものであることから、上記のように励磁コイル及び検出コイルを二段重ねて駆動軸の外周外方に配置することは非常に困難であった。しかも、このような大型の駆動軸では、その交換作業等を実施する際に例えばワイヤを当該駆動軸の外周面に巻回して駆動軸を吊り上げる必要があり、当該駆動軸よりも大きい直径の二重のコイルを巻回した場合には、駆動軸の端部に連結された上記駆動モータ等を移動させる必要などが発生することから、従来装置を適用することは実際上不可能であった。このように、圧延設備などで使用される大型の駆動軸では、トルクセンサなどを常設することが難しく、このため、センサによる高精度な回転トルク検知及びこの検知結果を用いた駆動軸の常時監視を実施できなかった。
従って、本発明は、圧延設備などに用いられる駆動軸においても、その動作時での回転トルクを精度よくかつ常時検知して、駆動軸を監視することができる新たな技術的手段を提供することを目的とする。
本発明は、駆動軸を監視する駆動軸監視装置であって、
前記駆動軸の外周面側に設けられ、かつその駆動軸の回転トルクに同調して歪むことにより、磁気抵抗が変化する被検出部と、前記被検出部に対向配置されてその被検出部を励磁する励磁面を備えた励磁部と、前記被検出部に対向配置される検出面を有し、かつ前記被検出部と前記励磁部とともに前記駆動軸の外周面上の一部分に磁気回路を構成して、当該磁気回路を流れる磁束を検出する検出部とを備えていることを特徴とするものである。
また、本発明のセンサ装置は、駆動軸の回転トルクに同調して歪むことにより、磁気抵抗が変化する被検出部を当該駆動軸の外周面側に設けた駆動軸監視装置のセンサ装置であって、
前記被検出部を励磁する励磁面を備えた励磁部と、前記被検出部に対向配置される検出面を有し、かつ前記被検出部と前記励磁部とともに前記駆動軸の外周面上の一部分に磁気回路を構成して、当該磁気回路を流れる磁束を検出する検出部とを備えていることを特徴とするものである。
上記のように構成された駆動軸監視装置及びセンサ装置においては、駆動軸の回転トルクに同調して歪むことにより、磁気抵抗が変化する被検出部が当該駆動軸の外周面側に設けられている。また、励磁部がその励磁面によって上記被検出部を励磁するとともに、検出部は被検出部及び励磁部とともに磁気回路を構成し、その検出面によって当該磁気回路を流れる磁束を検出する。これにより、上記被検出部の磁気抵抗が回転トルクに同調して変化すると、上記磁気回路の磁気抵抗もそのトルク変化に対応して変化し、その磁気回路を流れる磁束もまた回転トルク変化に応じて変動する。この結果、検出面を通る磁束が変動し、検出部が、その変動する磁束を検出することで駆動軸の回転トルクを検知することができる。また、磁気回路は駆動軸の外周面上の一部分に構成されるので、上記従来例と異なり、励磁コイルや検出コイルを駆動軸の外周面全周を囲むよう配置する必要がない。さらに、センサ装置が駆動軸側に設けられた被検出部と独立して設けられているので、監視対象の駆動軸を変更する場合でも容易に対処することができる。
尚、上記被検出部は、駆動軸の回転トルクに同調して歪むことによって磁気抵抗が変化するものであればよく、転造加工やエッチング加工などにより駆動軸の外周面を例えば所定間隔にて切り欠いて当該外周面切り残し部(すなわち、駆動軸自体)を被検出部としてもよい。また、磁歪材料(好ましくは、パーマロイやSNCMなどの高磁歪材料)からなる被検出部を溶射法やスパッタリング法などを用いて外周面上に形成したり、上記磁歪材料からなる歯部(つまり、被検出部としての歯部)を有する歯車を駆動軸に一体的に固定したりすることで駆動軸に設けられた被検出部を用いることもできる。
また、上記駆動軸監視装置において、前記被検出部が、前記駆動軸の軸方向に対し傾斜するように前記外周面側に設けられた山部を備えてもよい。
この場合、上記山部が駆動軸の軸方向に対し傾斜しているので、当該駆動軸の回転トルクに同調した歪みを発生させ易くすることができ、その歪みによる上記磁気回路での磁気抵抗の変化(増減)を大きくすることが可能となって回転トルクの検知精度を向上させることができる。さらに、上記山部での磁気抵抗は、駆動軸の回転方向に応じて増加または減少することから、この磁気抵抗の増減を判別することにより、駆動軸の回転方向も検知することができる。
また、上記駆動軸監視装置において、前記被検出部には、前記駆動軸の軸方向に対し傾斜するように前記外周面側に設けられた第1の山部を備えた第1の被検出部と、前記第1の山部と左右逆方向に傾斜するように前記外周面側に設けられた第2の山部を備えた第2の被検出部とが設けられるとともに、
前記検出部には、前記第1の被検出部に対向配置される第1の検出面を有し、かつ前記第1の被検出部と前記励磁部とともに前記駆動軸の外周面上の一部分に第1の磁気回路を構成して、当該第1の磁気回路を流れる磁束を検出する第1の検出部と、前記第2の被検出部に対向配置される第2の検出面を有し、かつ前記第2の被検出部と前記励磁部とともに前記駆動軸の外周面上の一部分に第2の磁気回路を構成して、当該第2の磁気回路を流れる磁束を検出する第2の検出部とが設けられていることが好ましい。
この場合、第1及び第2の検出部における検出結果の差動処理を行うことにより、周囲温度の影響を相殺することができ、周囲温度の影響による回転トルクの検知精度の低下を防ぐことができる。さらには、第1の山部と第2の山部とが駆動軸の軸方向に対して互いに逆向きに傾斜しているので、これら一方の山部の磁気抵抗が増加したときには、他方の山部の磁気抵抗は減少することとなり、上記差動処理後の検出結果をより顕著なものとしてトルク検知精度を高めることができる。
また、上記駆動軸監視装置は、前記山部において、前記駆動軸の回転トルクに同調して変化する磁化容易軸の磁化容易方向が所定方向に揃えられてもよい。
この場合、山部において、上記磁化容易方向が所定方向に揃えられているので、上記歪みによる磁気抵抗の変化を最大限にすることができ、上記検出面を通る磁束の変化を大きくすることが可能となって回転トルクの検知精度をより高精度に行うことができる。
また、上記駆動軸監視装置において、前記励磁部及び前記検出部には、当該励磁部及び検出部を磁気的に結合する磁性部材が用いられていることが好ましい。
この場合、上記磁性部材の内部に、励磁部及び検出部の各部における磁気回路が形成されることとなり、上記の各部において磁気回路を構成するための部材が磁性部材によって共用されることから、監視装置の部品点数を削減することができるとともに、励磁部及び検出部、ひいては監視装置の構成を簡単化することができる。
本発明によれば、励磁コイルや検出コイルを駆動軸の外周面全周を囲むよう配置することなく、駆動軸の外周面上の一部分に形成される磁気回路を流れる磁束を検出することにて当該駆動軸の回転トルクを検知しているので、圧延設備などのトルクセンサを常設し難い大型の駆動軸においても、その動作時での回転トルクを精度よくかつ常時検知することができ、当該駆動軸を常に監視することができる。
以下、本発明の駆動軸監視装置及びそのセンサ装置の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。尚、以下の説明では、圧延設備の駆動軸に適用した場合を例示して説明する。
実施形態1
図1及び図2は、それぞれ本発明の一実施形態に係る駆動軸監視装置の要部を示す平面図及び側面図である。図において、上記圧延設備の駆動軸50では、圧延処理での衝撃を許容するなどのために、十字軸継手54を介在させて複数の軸部が連結されている。すなわち、駆動軸50は、2つの十字軸継手54の間に配置される中間軸部(第1軸部)51と、一方の十字軸継手54にて中間軸部51の左側に連結されるとともに、圧延ローラ側に接続される従動軸部(第2軸部)52と、他方の十字軸継手54にて中間軸部51の右側に連結されるとともに、駆動モータ側に接続される駆動軸部(第3軸部)53とを備えている。また、各十字軸継手54には、その十字軸の4つの各軸に装着されたベアリングカップ54aが設けられており、相異なる直線上の2つのベアリングカップ54aに対応する各軸部がボルトにて固定されることにより、駆動軸50は十字軸継手54をその内部に組込んだ状態でR方向(図1)に回転することによって駆動モータの回転力を圧延ローラ側に伝達する。また、圧延設備では、2本の駆動軸50が上下方向で互いに平行に配置されており、各駆動軸50に連結された2つの上記ローラ間にスラブ等を通すことで圧延処理を鋼材に施すように構成されている。そして、駆動軸50では、例えば中間軸部51に設けられた本発明の駆動軸監視装置により、当該駆動軸50の動作状態が監視されるようになっている。
上記駆動軸監視装置は、中間軸部51の外周面51a側に設けられた被検出部としての山部1a及び溝部1bと、この山部1a及び溝部1bに対向するよう配置されたセンサ装置としてのセンサ部2と、ケーブル4を介してセンサ部2に接続されるとともに設置面上に配置されたデータ処理装置3とを備えている。
上記山部1a及び溝部1bは、例えば機械加工を中間軸部51の外周面51aに施すことにより、この中間軸部51の周方向周りに交互に、かつその外周面51a全周にわたって形成されたものである。また、これらの山部1a及び溝部1bでは、図3(a)にそれぞれ“P1”及び“R1“にて示す、中間軸部51(駆動軸50)の周方向周りでの寸法が同じ寸法に構成されるとともに、同図に両矢印Aで示した中間軸部51の軸方向に対して、所定の傾斜角度θ1(例えば、+45度)を有するように設けられている。より具体的には、外周面51aを上記傾斜角度θ1を有する平行四辺形状に、かつ上記周方向周りに等間隔で切り欠くことにより、溝部1bが形成され、この溝部1bと同一形状の外周面51aからなる山部1aが2つの溝部1bの間に形成される。また、上記周方向周りでの寸法P1及びR1は5mm程度に設定され、さらに山部1aから溝部1bまでの深さ(すなわち、外周面51aからの開口深さ)は例えば0.1mm以上に設定されており、山部1a及び溝部1bは所望の精度でトルク検知が行われるよう構成されている。
また、上記山部1aは、中間軸部51(駆動軸50)の回転トルクに同調して歪むようになっており、この歪み(すなわち、回転トルク)に応じてその磁気抵抗が変化するよう構成されている。具体的には、中間軸部51は、例えば正の磁歪定数を有する鋼材(例えば、SNCM)によって構成されており、山部1aの磁区では、磁化容易軸の磁化容易方向が例えば上記周方向に揃えられている。そして、山部1aでは、その磁化容易方向が回転トルクに同調して方向変化を生じることにより、磁気抵抗が変化し、センサ部2がその磁気抵抗変化を検出することでデータ処理装置3がその回転トルクを検知する(詳細は後述。)。
上記センサ部2は、下端部側が設置面上に置かれた支持部材5(図2)により、駆動軸50の外周外方に立設されている。また、このセンサ部2は、図3に示すように、一端側が開口した有底状の筐体2aと、この筐体2aの四隅に設けられ、外周面51a上を転動するころ2bとを具備しており、筐体2aの内部に、上記被検出部(山部1a又は溝部1b)を励磁する励磁部と、被検出部及び励磁部とともに外周面51a上の一部分に同図に二点鎖線にて示す磁気回路Mを構成するとともに、この磁気回路M内を流れる磁束を検出する検出部とを収納している。
具体的には、この筐体2a内部には、上記ケーブル4が接続されるとともに、電源回路などを収納した電源ユニット6と、上記励磁部と検出部とを一体的に構成するための磁性部材7とが設けられている。また、この筐体2aはSS材などの磁性材料により構成されており、駆動軸50の回転動作に応じて外周面51a上での位置が移動する上記磁気回路Mに地磁気などの外部磁界の影響が極力生じないようになっている。
上記磁性部材7は、例えば軟磁性材により構成されたものであり、上記筐体2aの内部で鉛直方向に配置されるとともに、略J字状に構成された基部7aと、この基部7aから外周面51a側に向かって延設された延設部7b、7cとを具備している。また、延設部7b、7cの外周面51aに対向配置される面は、それぞれ上記励磁部及び検出部に含まれた励磁面7d及び検出面7eとして機能するよう構成されている。そして、磁性部材7では、基部7a及び延設部7b、7cの内部に励磁部及び検出部の各部における磁気回路Mが構成されている。つまり、磁性部材7は、励磁部及び検出部を磁気的に結合し、その各部での磁気回路Mの磁束が流れるヨーク部材として働くようになっている。
詳細には、上記基部7aは、図4も参照して、水平部分7a1と、この水平部分7a1の右端部及び左端部からそれぞれ上方向に延ばされた垂直部分7a2及び7a3とを有している。この基部7aは、その略J字状の面が上記筐体2a内で鉛直方向と平行になるように、図示を省略した非磁性材製の固定部材にて固定されており、この固定部材によって磁性部材7全体が当該筐体2a内に取り付けられている。
また、上記垂直部分7a2の上端部には、その外周面51aに対向する面から上記延設部7bが設けられるとともに、この垂直部分7a2には励磁コイル8が巻回されている。この励磁コイル8には、図5も参照して、交流電源10が接続されており、上記被検出部に所定の交流磁界を与えるようになっている。詳細には、この交流電源10は上記電源ユニット6内の電源回路に含まれたものであり、データ処理装置3側から供給される電力を励磁コイル8用の電力に変換し供給するよう構成されている。そして、励磁コイル8に交流電流が流されると、その電流に応じた磁束が垂直部分7a2に発生し磁気回路M内を磁束が流れて、励磁面7dがその対向している山部1a又は溝部1bを励磁する。
以上のように、磁性部材7の垂直部分7a2及び延設部7bと、励磁コイル8と、交流電源10とが上記励磁部を構成している。
また、上記垂直部分7a3の上端部には、その外周面51aに対向する面から上記延設部7cが設けられるとともに、この垂直部分7a3には検出コイル9が巻回されている。この検出コイル9には、電圧計11(図5)が接続されており、この電圧計11が、垂直部分7a3の内部を流れる磁束、すなわち磁気回路Mを流れる磁束(磁束密度)の変化によって誘起された誘起電圧を検出するようになっている。詳細には、励磁部が被検出部を励磁して磁束が磁気回路Mを流れると、その被検出部を通った磁束が検出面7eを介して垂直部分7a3に流れ込む。そして、検出コイル9では、垂直部分7a3内を流れる磁束変化に応じた電圧が誘起され、その誘起電圧が電圧計11にて検出される。
以上のように、磁性部材7の垂直部分7a3及び延設部7cと、検出コイル9と、電圧計11とが上記検出部を構成している。
また、磁性部材7では、延設部7b、7cの基部7aからの各突出寸法が同じ値に設定されており、当該磁性部材7が外周面51aに対向配置されたときに、フラットに構成された励磁面7d及び検出面7eが鉛直方向に平行に、かつ被検出部に対し同一の離間寸法(ギャップ)にて配置されるように構成されている。
また、励磁面7d及び検出面7eでは、その中間軸部51(駆動軸50)の周方向周りでの寸法(図4(b)にそれぞれ“B1”及び“S1”にて図示)が同一寸法に形成されている。また、これらの励磁面7d及び検出面7eの寸法B1及びS1は、上記山部1a及び溝部1bの同方向での寸法P1及びR1と同じ又はほぼ同じ値が選択されている。
また、励磁面7d及び検出面7eでは、それらの相対的な角度が上記山部1a及び溝部1bの傾斜角度に一致するよう構成されており、かつ励磁面7dが例えば山部1aに対向しているときに、検出面7eは同一の山部1aに対向するように構成されている。すなわち、励磁面7d及び検出面7eは、駆動軸50の軸方向に対して所定間隔を有するとともに、同駆動軸50の周方向に対しても所定間隔を有している。
図2に戻って、上記データ処理装置3は、例えばパネルコンピュータにより構成されたものであり、CPU等により構成された検知部3a及び制御部3bと、不揮発性メモリを用いて構成されるとともに、検知部3a及び制御部3bで使用されるプログラム等のデータや検知部3aの検知結果等の情報を記憶する記憶部3cとを備えている。
上記検知部3aには、検出コイル9(図5)からの電圧信号が入力されており、その電圧値(誘起電圧値)を求める上記電圧計11(図5)が例えばソフトウェアにより機能的に設けられている。そして、検知部3aは、検出した誘起電圧値に基づいて、駆動軸50の回転トルクを検知する。具体的には、上記誘起電圧値は、回転トルク値と相関関係を有するものであり、この相関関係を示すテーブルなどが上記記憶部3c内に予め格納されている。そして、検知部3aが、誘起電圧値を基に記憶部3c内のテーブルなどを参照することにより、駆動軸50の回転トルク値を取得するようになっている。
上記制御部3bには、検知部3aが検知した回転トルク値に基づいて、駆動軸50の回転動作に異常が生じているか否かについて判別する機能が与えられている。つまり、回転トルク値が予め設定されている許容上限値を越える場合には、制御部3bは、駆動軸50において、上記圧延ローラ間の設定寸法よりも僅かに大きい寸法の鋼材が当該ローラ間に流されるミス圧延などの過負荷運転が行われていると判断して、トルクリミッタ等の保護機器に指示信号を出力して上記駆動モータを緊急停止させる。また、回転トルク値が予め設定されている許容下限値よりも小さい場合には、制御部3bは、駆動軸50におけるモータ回転力の伝達経路上の構成部材の部分に、クラックなどが生じて当該モータ回転力が正常に伝達されていない(つまり、駆動軸50にトルク抜けが生じている)と判断して、上記駆動モータを緊急停止させる。
以上のようにデータ処理装置3では、圧延処理中の駆動軸50の回転トルクを基にその回転動作の異常を検知してモータを停止させることから、圧延鋼材品の品質低下を早期に防ぐことができる。
また、データ処理装置3では、記憶部3cが回転トルク値を蓄積するようになっており、制御部3bがこの蓄積データを基に駆動軸50の疲労(経年劣化)の程度を判別して、その破損前兆などを判断するようになっている。
また、この処理装置3では、制御部3bは検知部3aが検知した誘起電圧値や回転トルク値あるいはそれらの各波形さらには記憶部3c内に格納されている異常検知の日時などを含む履歴情報等を図示しない表示部に表示させるよう構成されている。
さらに、この処理装置3は、双方向通信が可能な通信回線によって圧延設備から離れた監視室内などに設置されたPC等の情報処理端末に接続可能に構成されており、この端末に駆動軸50の回転トルク値などのデータを転送可能になっている。
以下、上記のように構成された本実施形態の駆動軸監視装置の動作について、図1〜図7を参照して説明する。
駆動軸50が無負荷状態でR方向に回転駆動されているとき、つまり上記圧延ローラ間に処理対象の鋼材が流されておらず圧延処理が行われていないときには、山部1a(被検出部)では駆動軸50の回転トルクに同調した歪みがほとんど発生していない。このため、山部1aでは、図6(a)に示すように、その磁化容易軸の磁化容易方向Meは予め揃えられた駆動軸の周方向Cと平行な方向で維持されており、磁化容易軸に方向変化が生じていない。それ故、山部1aでは、磁気抵抗が変化しておらず、電圧計11にて検出される誘起電圧値の波形は、図7(a)に示すように、被検出部に対する励磁面7d及び検出面7eの対向位置に応じて変化するものとなる。すなわち、励磁面7d及び検出面7eは山部1aまたは溝部1bに対して同一のギャップで対向配置されているが、これら励磁面7d及び検出面7eが山部1aに対向している場合と、溝部1bに対向している場合とでは、透磁率の小さい空気のギャップが異なり、励磁面7d及び検出面7eが山部1aに対向している場合には、上記磁気回路Mを流れる磁束は、比較的大きくかつ励磁磁界に応じて正弦波的に変化する。一方、励磁面7d及び検出面7eが溝部1bに対向している場合には、上記空気ギャップのために磁気回路Mにはほとんど磁束は流れなくなる。この結果、検出コイル9に誘起される電圧も又磁束と同様に変化し、上記誘起電圧値の波形は、図7(a)に示したように、励磁面7d及び検出面7eが山部1aに対向している場合に正弦波状となり、溝部1bに対向している場合にほとんど0に近い直線状となる。
続いて、上記圧延ローラ間に鋼材が供給されて圧延処理が開始されると、山部1aにはその圧延処理に伴って大きく増加する駆動軸50の回転(ねじり)トルクによって圧縮応力が作用して、この圧縮応力に応じた歪み(弾性変形)が発生する。この歪み自体は極小さいものではあるが、山部1aの磁化容易軸ではその歪みに応じて方向が変化する。つまり、磁化容易方向Meは周方向Cに対し傾斜するようになり、図6(b)に例示するように、最大45度傾いて、磁気回路Mを流れる磁束の方向(図6に点線の矢印で図示)に対して直交するように変化する。このように、磁化容易方向Meが傾くと、山部1aでは、その方向変化に比例して透磁率が小さくなり、磁気抵抗が増加する。このため、磁気回路Mでの磁気抵抗も大きくなってその回路Mを流れる磁束が少なくなる。この結果、電圧計11にて検出される誘起電圧値の波形は、図7(b)に示すように、磁気回路Mの磁束が山部1a内を流れているとき、すなわち上記励磁面7d及び検出面7eが山部1aに対向しているときに、同図(a)に示したものに比べて小さいものとなる。そして、検知部3aが、検出した誘起電圧値(例えば、ピークtoピーク値)を基に圧延処理中の駆動軸50の回転トルク値を取得する。また、誘起電圧値は、上記のように、山部1aに応じて正弦波的に変化するので、図7(a)または(b)示した誘起電圧波形の周波数をfとし、山部1a及び溝部1bの設置組数nとしたときに、駆動軸50の回転数kは、k=f/nで求められる。それゆえ、駆動軸監視装置では、駆動軸50の回転トルク値だけでなく、その回転数をも検知して監視することができる。
以上のように構成された本実施形態では、外周面51aの周方向周りに、駆動軸50の回転トルクに同調して歪んで磁気抵抗が増加する山部1aを溝部1bと交互に設けて被検出部としている。また、磁性部材7の垂直部分7a2に巻回した励磁コイル(励磁部)8によって上記被検出部を励磁し、同部材7の垂直部分7a3に巻回した検出コイル(検出部)9が外周面51a上の一部分に構成された磁気回路Mを流れる磁束に応じて生じる誘起電圧を検出している。そして、検知部3aが、上記回転トルクに同調して変化する上記誘起電圧を基に当該回転トルクを検知している。このように、励磁コイル8や検出コイル9を駆動軸50の外周面全周を囲むよう配置することなく、駆動軸50の回転トルクを検知できるので、上記従来例と異なり、圧延設備などに用いられる大型の駆動軸においても、その動作時での回転トルクを精度よくかつ常時検知して駆動軸を監視することができ、またこれ故、駆動軸50の点検・メンテナンス作業をより的確なタイミングで行うこともできる。
また、本実施形態では、駆動軸50の外周面側に上記被検出部だけを設けることにより、その回転トルクを検知することができるので、既設の駆動軸に対しても監視装置を容易に設置して監視することができるとともに、駆動軸全周周りに励磁コイル8を巻回する必要がないことから、大型の駆動軸の場合でも被検出部を励磁するのに必要な電力を抑えた省エネルギーでコンパクトな監視装置を構成することができる。
また、本実施形態では、駆動軸50の外周面側に設けた被検出部とこれに対向配置されるセンサ部2とで、当該駆動軸50の回転トルクを検知することができるので、センサ部2を移動させることにより、ワイヤなどを当該駆動軸50の外周面に巻回して吊り上げることができ、駆動軸50の分解・組立作業や交換作業などを簡単に行うことができる。
また、本実施形態では、山部1aが駆動軸50の軸方向Aに対して所定の傾斜角度で傾斜するように設けられているので、当該山部1aにおいて、駆動軸50の回転トルクに同調した歪みを発生させ易くすることができる。この結果、上記歪みによる磁気回路Mでの磁気抵抗変化を大きくすることができ、検知部3aでの回転トルクの検知精度を向上させることができる。さらに、山部1aが軸方向Aに対して傾斜しているので、駆動軸50が回転方向R側に回転すると、その回転(ねじり)トルクが山部1aに対して同R方向に作用し、山部1aでは、上記のように圧縮応力が働き磁気抵抗が増加する。一方、駆動軸50がR方向と反対方向に回転すると、山部1aに作用するねじりトルクも反対方向となり、山部1aでは、引張応力が働いて、山部1aの磁気抵抗が減少する。このように山部1aでの磁気抵抗は駆動軸50の回転方向に応じて増減することから、この磁気抵抗の増減を判別することにより、駆動軸50の回転方向をも検知することができる。
さらに、本実施形態では、山部1aの上記傾斜角度は45度に設定されているので、駆動軸50がその軸心周りの左右いずれの方向に回転するときでも、当該山部1aでの歪みひいては磁気抵抗変化を実質的に同一とすることができ、駆動軸50の回転方向によってトルク検知精度が低下するのを防ぐことができる。
また、本実施形態では、山部1aにおいて、磁化容易軸の磁化容易方向Meが予め周方向に揃えられているので、駆動軸50の回転トルクに同調した磁気抵抗変化を最大限にすることができる。この結果、磁気回路Mを流れる磁束の変化を大きくすることが可能となり、回転トルクの検知精度をより高精度に行うことができる。
実施形態2
図8は別の実施形態に係る駆動軸監視装置の要部を示す平面図であり、図9は図8に示した駆動軸監視装置の要部を示す側面図である。図において、本実施形態と上記実施形態1との主な相違点は、山部及び溝部の傾斜方向が互いに逆向きに構成された第1及び第2の被検出部を駆動軸の外周面に設けるとともに、第1及び第2の被検出部での磁気抵抗の変化をそれぞれ検出する第1及び第2の検出部を設置した点である。
図8及び図9に示すように、本実施形態では、外周面51a上に設けられた第1の被検出部としての第1の山部12a及び第1の溝部12bと、これらの第1の山部12a及び溝部12bとは左右逆方向に傾斜した第2の被検出部としての第2の山部13a及び第2の溝部13bと、これらの第1及び第2の被検出部に対向するよう配置されるとともに、ケーブル4を介してデータ処理装置3に接続されたセンサ部14とを備えている。第1の山部12a及び溝部12bは、上記実施形態1の山部1a及び溝部1bとそれぞれ同一のものであり、中間軸部51の周方向周りに交互に、かつその外周面51a全周にわたって形成されている。また、第2の山部13a及び溝部13bは、第1の山部12a及び溝部12bと傾斜方向だけが異なるものであり、これら山部12a及び溝部12bとそれぞれ“ハ”の字状のパターンとなるように外周面51a全周にわたって形成されている。
すなわち、第1の山部12a及び溝部12bは、図10も参照して、駆動軸50の軸方向Aに対し+45度の傾斜角度θ1を有するように設けられたものであり、その中間軸部51(駆動軸50)の周方向周りでの寸法P1及びR1が同じ寸法に構成されている。一方、第2の山部13a及び溝部13bは、駆動軸50の軸方向Aに対し−45度の傾斜角度θ2を有するように設けられており、その中間軸部51(駆動軸50)の周方向周りでの寸法P2及びR2は上記寸法P1及びR1と同一の寸法に構成されている。
また、第1及び第2の山部12a、13aの各磁区では、上記山部1aと同様に、その磁化容易軸の磁化容易方向が例えば上記周方向に揃えられている。これにより、第1及び第2の山部12a、13aは、中間軸部51(駆動軸50)の回転トルクに同調して歪んでその磁気抵抗が変化するようになっている。
上記センサ部14は、下端部側が設置面上に置かれた支持部材5(図9)により、駆動軸50の外周外方に立設されている。また、このセンサ部14は、図10に示すように、一端側が開口した有底状の筐体14aと、この筐体14aの四隅に設けられ、外周面51a上を転動するころ14bとを具備している。
上記筐体14aの内部には、上記第1の被検出部(第1の山部12a又は第1の溝部12b)を励磁する第1の励磁部と、第1の被検出部及び励磁部とともに外周面51a上の一部分に同図に二点鎖線にて示す磁気回路M1を構成するとともに、この磁気回路M1内を流れる磁束を検出する第1の検出部とを収納している。
また、上記筐体14aの内部には、上記第2の被検出部(第2の山部13a又は第2の溝部13b)を励磁する第2の励磁部と、第2の被検出部及び励磁部とともに外周面51a上の一部分に同図に二点鎖線にて示す磁気回路M2を構成するとともに、この磁気回路M2内を流れる磁束を検出する第2の検出部とを収納している。
具体的には、この筐体14a内部には、上記ケーブル4が接続されるとともに、電源回路などを収納した電源ユニット6と、上記第1及び第2の励磁部並びに検出部を一体的に構成するための磁性部材15とが設けられている。また、この筐体14aはSS材などの磁性材料により構成されており、駆動軸50の回転動作に応じて外周面51a上での位置が移動する上記磁気回路M1及びM2に地磁気などの外部磁界の影響が極力生じないようになっている。
上記磁性部材15は、例えば軟磁性材により構成されたものであり、上記筐体14aの内部で鉛直方向に配置されるとともに、略山字状に構成された基部15aと、この基部15aから外周面51a側に向かって延設された延設部15b、15c、15d、15eとを具備している。また、延設部15b、15cの外周面51aに対向配置される面は、それぞれ上記第1の励磁部及び検出部に含まれた第1の励磁面15f及び第1の検出面15gとして機能するよう構成されている。同様に、延設部15d、15eの外周面51aに対向配置される面は、それぞれ上記第2の励磁部及び検出部に含まれた第2の励磁面15h及び第2の検出面15iとして機能するよう構成されている。そして、磁性部材15では、基部15a及び延設部15b、15cの内部に第1の励磁部及び検出部の各部における磁気回路M1が構成され、基部15a及び延設部15d、15eの内部に第2の励磁部及び検出部の各部における磁気回路M2が構成されている。つまり、磁性部材15は、第1の励磁部及び検出部を磁気的に結合し、かつ第2の励磁部及び検出部を磁気的に結合して、その各部での磁気回路M1、M2の磁束が流れるヨーク部材として働くようになっている。
詳細には、上記基部15aは、図11も参照して、水平部分15a1と、この水平部分15a1の中央部、左端部、及び右端部からそれぞれ上方向に延ばされた垂直部分15a2、15a5、及び15a6とを有している。また、垂直部分15a2の上端部側には、図11(c)に示すように、上側に向かって二股状に分岐された垂直部分15a3及び15a4が設けられている。そして、この基部15aは、その略山字状の面が上記筐体14a内で鉛直方向と平行になるように、図示を省略した非磁性材製の固定部材にて固定されており、この固定部材によって磁性部材15全体が当該筐体14a内に取り付けられている。
上記垂直部分15a2には、図12も参照して、電源ユニット6を介して交流電源19に接続された励磁コイル16が巻回されている。この励磁コイル16及び交流電源19は、上記第1及び第2の励磁部にて共用されている。
また、上記垂直部分15a3、15a4の上端部には、その外周面51aに対向する面から上記延設部15b、15dが設けられており、上記第1及び第2の励磁面15f、15hが対応する第1及び第2の被検出部に対して、同じ大きさの交流磁界を付与するように構成されている。すなわち、励磁コイル16に交流電流が流されると、その電流に応じた磁束が垂直部分15a2に発生して、第1及び第2の磁気回路M1、M2内を磁束が流れる。そして、第1の励磁面15fがその対向している山部12a又は溝部12bを励磁し、第2の励磁面15hがその対向している山部13a又は溝部13bを励磁する。
以上のように、磁性部材15の垂直部分15a2、15a3及び延設部15bと、励磁コイル16と、交流電源19とが上記第1の励磁部を構成し、磁性部材15の垂直部分15a2、15a4及び延設部15dと、励磁コイル16と、交流電源19とが上記第2の励磁部を構成している。
上記垂直部分15a5の上端部には、その外周面51aに対向する面から上記延設部15cが設けられるとともに、この垂直部分15a5には、電圧計20(図12)が接続された検出コイル17が巻回されている。同様に、上記垂直部分15a6の上端部には、その外周面51aに対向する面から上記延設部15eが設けられるとともに、この垂直部分15a6には、電圧計21(図12)が接続された検出コイル18が巻回されている。
各電圧計20、21は、対応する垂直部分15a5、15a6の内部を流れる磁束、すなわち第1、第2の磁気回路M1、M2を流れる磁束(磁束密度)の変化によって誘起された誘起電圧を検出するようになっている。
詳細には、上記第1の励磁部が第1の被検出部を励磁して磁束が第1の磁気回路M1を流れると、その被検出部を通った磁束が検出面15gを介して垂直部分15a5に流れ込む。そして、検出コイル17では、垂直部分15a5内を流れる磁束変化に応じた電圧が誘起され、その誘起電圧が電圧計20にて検出される。
同様に、上記第2の励磁部が第2の被検出部を励磁して磁束が第2の磁気回路M2を流れると、その被検出部を通った磁束が検出面15iを介して垂直部分15a6に流れ込む。そして、検出コイル18では、垂直部分15a6内を流れる磁束変化に応じた電圧が誘起され、その誘起電圧が電圧計21にて検出される。
以上のように、磁性部材15の垂直部分15a5及び延設部15cと、検出コイル17と、電圧計20とが上記第1の検出部を構成し、磁性部材15の垂直部分15a6及び延設部15eと、検出コイル18と、電圧計21とが上記第2の検出部を構成している。
また、磁性部材15では、延設部15b、15cの基部15aからの各突出寸法が同じ値に設定されており、当該磁性部材15が外周面51aに対向配置されたときに、フラットに構成された第1の励磁面15f及び検出面15gが鉛直方向に平行に、かつ第1の被検出部に対し同一の離間寸法(ギャップ)にて配置されるように構成されている。
同様に、延設部15d、15eの基部15aからの各突出寸法は同じ値に設定されており、当該磁性部材15が外周面51aに対向配置されたときに、フラットに構成された第2の励磁面15h及び検出面15iが鉛直方向に平行に、かつ第2の被検出部に対し同一の離間寸法(ギャップ)にて配置されるように構成されている。さらに、これらの延設部15d、15eの各突出寸法は、延設部15b、15cの各突出寸法とも同じ値に設定されている。
また、第1の励磁面15f及び検出面15gでは、その中間軸部51(駆動軸50)の周方向周りでの寸法(図11(c)にそれぞれ“B1”及び“S1”にて図示)が同一寸法に形成されている。さらに、第2の励磁面15h及び検出面15iの上記周方向周りでの寸法(同図(c)にそれぞれ“B2”及び“S2”にて図示)は、上記第1の励磁面15f及び検出面15gの寸法B1及びS1と同じ寸法が選択されている。
さらに、第1の励磁面15f及び検出面15gの寸法B1及びS1並びに第2の励磁面15h及び検出面15iの寸法B2及びS2は、第1の山部12a及び溝部12bの同方向での寸法P1及びR1並びに第2の山部13a及び溝部13bの同方向での寸法P2及びR2と同じ又はほぼ同じ値が選択されている。
また、第1の励磁面15f及び検出面15gでは、それらの相対的な角度が第1の山部12a及び溝部12bの傾斜角度に一致するよう構成されており、かつ励磁面15fが例えば山部12aに対向しているときに、検出面15gは同一の山部12aに対向するように構成されている。すなわち、第1の励磁面15f及び検出面15gは、駆動軸50の軸方向に対して所定間隔を有するとともに、同駆動軸50の周方向に対しても所定間隔を有している。
同様に、第2の励磁面15h及び検出面15iでは、それらの相対的な角度が第2の山部13a及び溝部13bの傾斜角度に一致するよう構成されており、かつ励磁面15hが例えば山部13aに対向しているときに、検出面15iは同一の山部13aに対向するように構成されている。すなわち、第2の励磁面15h及び検出面15iは、駆動軸50の軸方向に対して所定間隔を有するとともに、同駆動軸50の周方向に対しても所定間隔を有している。
さらには、励磁面15h及び検出面15iが例えば同一の山部13aに対向しているときに、その山部13aと“ハ“の字を構成する山部12aに、上記の励磁面15f及び検出面15gが対向するようになっている。
また、本実施形態では、データ処理装置3の検知部3a(図9)は、例えばソフトウェアにより機能的に設けられた上記電圧計20、21の検出電圧値の差動処理を行い、駆動軸50の回転トルクを検知するように構成されている。すなわち、検知部3aは、電圧計20の検出結果である第1の磁気回路M1を流れる磁束によって生じた誘起電圧値と、電圧計21の検出結果である第2の磁気回路M2を流れる磁束によって生じた誘起電圧値との差を求める。そして、検知部3aは、その差動処理後のデータ値を基に記憶部3c内に予め格納されているテーブルなどを参照することにより、上記差動処理後のデータ値と相関関係を有する、圧延処理中の駆動軸50の回転トルク値を取得するようになっている。
以下、上記のように構成された本実施形態の駆動軸監視装置の動作について、図8〜図16を参照して説明する。
駆動軸50が上記無負荷状態でR方向に回転駆動されているときには、第1の山部12a(第1の被検出部)及び第2の山部13a(第2の被検出部)では駆動軸50の回転トルクに同調した歪みがほとんど発生していない。このため、第1及び第2の山部12a、13aでは、図13(a)及び(b)にそれぞれ示すように、その磁化容易軸の磁化容易方向Meは予め揃えられた駆動軸の周方向Cと平行な方向で維持されており、磁化容易軸に方向変化が生じていない。それ故、第1の山部12aでは、磁気抵抗が変化しておらず、電圧計20にて検出される誘起電圧値の波形は、図15(a)に示すように、第1の被検出部に対する励磁面15f及び検出面15gの対向位置に応じて変化するものとなる。つまり、上記実施形態1と同様に、励磁面15f及び検出面15gが山部12aに対向している場合には、上記磁気回路M1を流れる磁束は、比較的大きくかつ励磁磁界に応じて正弦波的に変化する。一方、励磁面15f及び検出面15gが溝部12bに対向している場合には、空気ギャップのために磁気回路M1にはほとんど磁束は流れなくなる。この結果、検出コイル17に誘起される電圧も又磁束と同様に変化し、上記誘起電圧値の波形は、図15(a)に示したように、励磁面15f及び検出面15gが山部12aに対向している場合に正弦波状となり、溝部12bに対向している場合にほとんど0に近い直線状となる。
また、第2の山部13aでも、磁気抵抗が変化しておらず、電圧計21にて検出される誘起電圧値の波形は、図15(b)に示すように、第2の被検出部に対する励磁面15h及び検出面15iの対向位置に応じて変化するものとなる。つまり、励磁面15h及び検出面15iが山部13aに対向している場合には、上記磁気回路M2を流れる磁束は、比較的大きくかつ励磁磁界に応じて正弦波的に変化する。一方、励磁面15h及び検出面15iが溝部13bに対向している場合には、空気ギャップのために磁気回路M2にはほとんど磁束は流れなくなる。この結果、検出コイル18に誘起される電圧も又磁束と同様に変化し、上記誘起電圧値の波形は、図15(b)に示したように、励磁面15h及び検出面15iが山部13aに対向している場合に正弦波状となり、溝部13bに対向している場合にほとんど0に近い直線状となる。
さらに、図15(a)及び(b)に示したように、各電圧計20、21で検出される誘起電圧値の波形は、全く同一の波形であり、それ故、上記検知部3aでの差動処理後の誘起電圧値の波形は、図15(c)に示すように、出力値が0となる。そして、このように差動処理後の誘起電圧値が0の値であるときには、当該検知部3aは、圧延処理が実施されておらずに駆動軸50が空運転されていると判断して、その空運転時での所定の回転トルク値や回転数などを記憶部3cから読み出し制御部3bに通知する。これにより、検知された回転トルク値などが表示部等を介して作業者に通知される。
続いて、上記圧延ローラ間に鋼材が供給されて圧延処理が開始されると、第1の山部12aには、上記実施形態1の場合と同様に、その圧延処理に伴って大きく増加する駆動軸50の回転(ねじり)トルクによって圧縮応力が作用し、この圧縮応力に応じた歪み(弾性変形)が発生する。このため、山部12aの磁化容易方向Meは周方向Cに対し傾斜するようになり、図14(a)に例示するように、最大45度傾いて、第1の磁気回路M1を流れる磁束の方向(図14に点線の矢印で図示)に対して直交するように変化する。このように、磁化容易方向Meが傾くと、山部12aでは、その方向変化に比例して、透磁率が小さくなり、磁気抵抗が大きくなって、磁気回路M1を流れる磁束が少なくなる。この結果、電圧計20にて検出される誘起電圧値の波形は、図16(a)に示すように、磁気回路M1の磁束が山部12a内を流れているとき、すなわち上記励磁面15f及び検出面15gが山部12aに対向しているときに、図15(a)に示したものに比べて小さいものとなる。
一方、第2の山部13aでは、上記回転トルクによって引張応力が作用し、この引張応力に応じた歪み(弾性変形)が発生する。このため、山部13aの磁化容易方向Meは、上記山部12aと反対方向に変化し、図14(b)に例示するように、最大−45度傾いて、磁気回路Mを流れる磁束の方向(図14に点線の矢印で図示)に対して平行となるように変化する。このように、磁化容易方向Meが傾くと、山部13aでは、その方向変化に比例して透磁率が大きくなり、磁気抵抗が小さくなって、第2の磁気回路M2を流れる磁束が多くなる。この結果、電圧計21にて検出される誘起電圧値の波形は、図16(b)に示すように、磁気回路M2の磁束が山部13a内を流れているとき、すなわち上記励磁面15h及び検出面15iが山部13aに対向しているときに、図15(b)に示したものに比べて大きいものとなる。
さらに、図16(a)及び(b)に示したように、各電圧計20、21で検出される誘起電圧値の波形は、同一のタイミングで電圧値が増減しており、それ故、上記検知部3aでの差動処理後の誘起電圧値の波形は、図16(c)に示すものとなる。そして、検知部3aは、この差動処理後の誘起電圧値(例えば、ピークtoピーク値)を基に記憶部3c内を参照して、現時点の回転トルク値などを制御部3bに出力し、表示部等を介して作業者に通知される。
以上の構成により、本実施形態では、磁性部材15の垂直部分15a2に巻回した励磁コイル(励磁部)16によって上記第1及び第2の被検出部を励磁している。また、磁性部材15の垂直部分15a5、15a6にそれぞれ巻回した検出コイル(検出部)17、18が外周面51a上の一部分に構成された第1及び第2の磁気回路M1、M2を流れる磁束に応じてそれぞれ発生する誘起電圧を検出することにより、検知部3aは駆動軸50の回転トルクを検知している。このように、本実施形態では、実施形態1と同様に、駆動軸50の全周周りに励磁コイルや検出コイルを設けることなく、当該駆動軸50の回転トルクを検知することができる。従って、実施形態1と同様な効果を奏することができる。
また、本実施形態では、検知部3aが電圧計20、21からの誘起電圧値の差動処理を実施しているので、周囲温度の変化に伴う電圧計20、21の各検出電圧値の変化を互いに打ち消し合うことができ、回転トルクの検知精度が周囲温度の変化に起因して低下するのを防ぐことができる。また、第1の山部12aと第2の山部13aとが駆動軸50の軸方向Aに対して互いに逆向きに傾斜しているので、一方及び他方の山部に対して、回転トルクに応じて圧縮応力及び引張応力をそれぞれ作用させて、これら一方及び他方の山部の各磁気抵抗を正反対に変化させることができる。この結果、上記差動処理後の検出結果をより顕著なものとしてトルク検知精度を高めることができる。
実施形態3
図17は、別の実施形態に係る駆動軸監視装置の要部構成を示す模式図である。図において、本実施形態と上記実施形態2との主な相違点は、交流電源に代えて、直流電源を用いるとともに、検出コイルに代えて、磁気センサを設けた点である。
図17に示すように、本実施形態では、直流電源22が上記励磁コイル16に接続されており、励磁部が所定の直流磁界を第1及び第2の被検出部に付与するように構成されている。また、上記磁性部材15の垂直部分15a5及び15a6の上方には、磁気センサ23及び24がそれぞれ設けられている。これらの磁気センサ23、24は、例えばMI(Magnet Impedance)センサにより構成されたものであり、上記第1及び第2の磁気回路M1、M2を流れる磁束を高感度に検出して、その検出信号を検出器25及び26にそれぞれ出力するようになっている。また、これら検出器(電流計)25、26は上記検知部3aに例えばソフトウェアにて機能的に設けられたものであり、当該検知部3aは磁気センサ23、24から入力した検出磁束値(検出ガウス値)に対して差動処理を行う。そして、検知部3aは、その差動処理後の値に基づき駆動軸50の回転トルク値を検知する。
具体的にいえば、駆動軸50が上記無負荷状態でR方向に回転駆動されているときには、上記第1及び第2の被検出部での磁気抵抗は変化しておらず、第1及び第2の磁気回路M1、M2では同じ値の磁束が流れている。このため、検出器25、26での磁束検出信号の波形は、それぞれ図18(a)及び(b)に示すように、上記実施形態2の場合と同様に、検出面15g、15iが対応する山部12a、13aに対向している場合には、所定のガウス値の磁束が検出され、検出面15g、15iが対応する溝部12b、13bに対向している場合には、ほとんど0に近い直線状となる。また、これらの波形は、全く同一の波形となり、それ故、検知部3aでの差動処理後の波形は、図18(c)に示すように、出力値が0となる。この結果、検知部3aは、圧延処理が実施されていないときでの所定の回転トルク値や回転数などを記憶部3cから読み出し制御部3bに通知して、作業者に通知する。
続いて、上記圧延ローラ間に鋼材が供給されて圧延処理が開始されると、第1及び第2の被検出部での磁気抵抗は、上記実施形態2の場合と同様に、それぞれ駆動軸50の回転トルクに応じて増加及び減少する。このため、第1の磁気回路M1を流れる磁束も同様に減少して、検出器25での磁束検出信号の波形は、図19(a)に示すように、図18(a)に示したものに比べて小さいものとなる。一方、第2の磁気回路M2を流れる磁束も同様に増加して、検出器26での磁束検出信号の波形は、図19(b)に示すように、図18(b)に示したものに比べて大きいものとなる。さらに、図19(a)及び(b)に示したように、各検出器25、26での磁束検出値の波形は、同一のタイミングで検出ガウス値が増減しており、それ故、上記検知部3aでの差動処理後の誘起電圧値の波形は、図19(c)に示すものとなる。そして、検知部3aは、この差動処理後の磁束検出値を基に記憶部3c内を参照して、現時点の回転トルク値などを制御部3bに出力し、表示部等を介して作業者に通知される。
以上のように、本実施形態では、上記従来例と異なり、駆動軸50の全周周りに励磁コイルや検出コイルを設けることなく、当該駆動軸50の回転トルクを検知することができるので、実施形態2と同様な効果を奏することができる。また、磁気センサ23、24が対応する磁気回路M1、M2を流れる磁束を高感度に検出することができるので、高い剛性を有する材料にて駆動軸50が構成されているときでも、当該磁気回路M1、M2での磁束変化を精度よく検出することができる。つまり、剛性が高い駆動軸50では、上記第1及び第2の山部12a、13aにおいて、歪みが発生し難くなっており、回転トルクに同調した磁気抵抗の変化、ひいては磁気回路M1、M2内の磁束(誘起電圧値)の変動が小さくなる。このように、回転トルクに同調した変動が小さいと検知部3aでの差動処理後のデータ値も小さくなって回転トルクの検知精度低下を招くことがある。また、このような小さい変動の場合において、励磁部から被検出部に付与する磁界を小さくして、各磁気回路M1、M2を流れる磁束を少なくすることにより、圧延処理の実施に伴って増減する差動処理後のデータ値の変動を見極め易くしてトルク検知精度の低下を抑えることが考えられる。しかしながら、上記のように各磁気回路M1、M2内の磁束を小さくした場合、検出コイルでは回転トルクに同調した磁束変動を精度よく検出できないことがある。これに対して、磁気センサは磁束を高感度に検出できるので、高い剛性を有する駆動軸50に対応して被検出部に与える磁界を小さくしたときでも、回転トルクに同調した磁束変動を精度よく検出することができ、当該トルクの検知精度が低下するのを防ぐことができる。尚、上記の説明以外に、ホール素子やMRセンサ等の他の磁気センサによって磁気回路M1、M2を流れる磁束を検出する構成でもよい。
実施形態4
図20は、別の実施形態に係る駆動軸監視装置の要部構成を示す模式図である。図において、本実施形態と上記実施形態2との主な相違点は、上記センサ部14に加えて、励磁部と第3及び第4の検出部とを磁気的に結合した磁性部材を有する別のセンサ部を駆動軸の外周面に対向配置した点である。
図20に示すように、本実施形態では、磁性部材27がセンサ部14(図10)に含まれた磁性部材15の上方側で中間軸部51の外周面51aに対向して配置されている。この磁性部材27は、好ましくは上記筐体14aとは別の筐体(図示せず)内に収納された状態で外周面51aに対向配置されたものであり、第1の被検出部を励磁する第3の励磁部と、第1の被検出部と第3の励磁部とともに外周面51a上の一部分に磁気回路M3を構成する第3の検出部とを磁気的に結合し、かつ第2の被検出部を励磁する第4の励磁部と、第2の被検出部と第4の励磁部とともに外周面51a上の一部分に磁気回路M4を構成する第4の検出部とを磁気的に結合している。
詳細には、上記磁性部材27の基部27aは、水平部分27a1と、この水平部分27a1の中央部、左端部、及び右端部からそれぞれ図の下方向に延ばされた垂直部分27a2、27a5、及び27a6とを有している。上記垂直部分27a2には、交流電源31に接続された励磁コイル28が巻回され、垂直部分27a5及び27a6には、上記検知部3a内に設けられた電圧計32及び33に接続された検出コイル29及び30が巻回されている。
また、上記垂直部分27a2の下端部側には、同図の下側に向かって二股状に分岐された垂直部分27a3及び27a4が設けられている。これらの垂直部分27a3〜27a6では、磁性部材15と同様に、外周面51a側に延ばされた延設部27b、27d、27c、及び27eがそれぞれ設けられている。さらに、延設部27b〜27eの先端部は、それぞれ第3の励磁面27f、第4の励磁面27h、第3の検出面27g、及び第4の検出面27iとしてそれぞれ機能するよう構成されている。
但し、磁性部材27では、図に示すように、磁性部材15と異なり、左右の垂直部分27a5、27a6の水平部分27a1からの各寸法が垂直部分27a2と垂直部分27a3又は27a4との和の値よりも大きい値が選定されており、第3の励磁面27f及び検出面27gが例えば同一の山部12aに対向しているときに、その山部12aと“ハ“の字を構成する同一の山部13aに、第4の励磁面27h及び検出面27iが対向するようになっている。また、この磁性部材27では、磁性部材15の第1の励磁面15f及び検出面15g並びに第2の励磁面15h及び検出面15iが例えば第1及び第2の山部12a、13aにそれぞれ対向しているときに、第3の励磁面27f及び検出面27g並びに第4の励磁面27h及び検出面27iが第1及び第2の溝部12b、13bに対向するように設けられている。そして、検知部3aが、後に詳述するように、上記第1の被検出部側に設けられた第1及び第3の検出部での各検出結果を相補的に用いるとともに、上記2の被検出部側に設けられた第2及び第4の検出部での各検出結果を相補的に用いて、回転トルク値を取得するようになっている。
そして、本実施形態のセンサ部では、磁性部材27の垂直部分27a2、27a3及び延設部27bと、励磁コイル28と、交流電源31とが上記第3の励磁部を構成し、磁性部材27の垂直部分27a2、27a4及び延設部27dと、励磁コイル28と、交流電源31とが上記第4の励磁部を構成している。
また、センサ部では、磁性部材27の垂直部分27a5及び延設部27cと、検出コイル29と、電圧計32とが上記第3の検出部を構成し、磁性部材27の垂直部分27a6及び延設部27eと、検出コイル30と、電圧計33とが上記第4の検出部を構成している。
上記のように構成された本実施形態では、検知部3aは上記第1及び第3の検出部にそれぞれ含まれた電圧計20、32にて検出された誘起電圧値の加算処理を行うとともに、上記第2及び第4の検出部にそれぞれ含まれた電圧計21、33にて検出された誘起電圧値の加算処理を行う。そして、検知部3aは、上記2つの加算処理後の誘起電圧値に対して差動処理を実施し、この差動処理後の誘起電圧値を基に回転トルク値を検知する。
詳細にいえば、駆動軸50が上記無負荷状態で回転しているときには、電圧計20にて検出される誘起電圧値の波形は、図21(a)に示すように、励磁面15f及び検出面15gが山部12aに対向している場合に正弦波状となり、溝部12bに対向している場合にほとんど0に近い直線状となる。また、電圧計32にて検出される誘起電圧値の波形は、同図(b)に示すように、励磁面27f及び検出面27gが山部12aに対向している場合に正弦波状となり、溝部12bに対向している場合にほとんど0に近い直線状となる。さらに、第1の被検出部に対して、第1及び第3の検出部が相補的に配置されていることから、電圧計20側の誘起電圧値が正弦波状及び直線状であるときに、電圧計32側の誘起電圧値はそれぞれ直線状及び正弦波状となる。それ故、検知部3aがこれらの電圧計20、32の検出結果の加算処理を実施すると、図21(c)に示すように、誘起電圧値の波形は、出力値がほとんど0に近い直線状の部分がなくなって正弦波的に変化するものとなる。つまり、このような加算処理を行うことにより、第1及び第3の各検出部が溝部12bに対向して誘起電圧値を取得できない期間が生じるのを防ぐことができる。
同様に、電圧計21にて検出される誘起電圧値の波形は、図22(a)に示すように、励磁面15h及び検出面15iが山部13aに対向している場合に正弦波状となり、溝部13bに対向している場合にほとんど0に近い直線状となる。また、電圧計33にて検出される誘起電圧値の波形は、同図(b)に示すように、励磁面27h及び検出面27iが山部13aに対向している場合に正弦波状となり、溝部13bに対向している場合にほとんど0に近い直線状となる。さらに、第2の被検出部に対して、第2及び第4の検出部が相補的に配置されていることから、電圧計21側の誘起電圧値が正弦波状及び直線状であるときに、電圧計33側の誘起電圧値はそれぞれ直線状及び正弦波状となる。それ故、検知部3aがこれらの電圧計21、33の検出結果の加算処理を実施すると、図22(c)に示すように、誘起電圧値の波形は、出力値がほとんど0に近い直線状の部分がなくなって正弦波的に変化するものとなる。つまり、このような加算処理を行うことにより、第2及び第4の各検出部が溝部13bに対向して誘起電圧値を取得できない期間が生じるのを防ぐことができる。また、図22(c)に示した波形は、図21(c)に示した波形と全く同一であることから、検知部3aが例えば電圧計20、32側の加算処理後の誘起電圧値から電圧計21、33側の加算処理後の誘起電圧値の差を求める差動処理を行うと、図15(c)に示したように、出力値が0の誘起電圧値の波形となり、駆動軸50が空運転されていることが判別されて、その所定の回転トルク値や回転数などが通知される。
また、圧延処理が開始されると、第1の被検出部には、実施形態2の場合と同様に、その圧延処理に伴う圧縮応力が作用し、その圧縮応力(つまり、回転トルク)に応じて山部12aでの磁化容易方向Meに方向変化が生じて、当該山部12aでの磁気抵抗が大きくなる。この結果、第1及び第3の磁気回路M1、M3を流れる磁束が少なくなり、電圧計20、32にて検出される誘起電圧値の波形は、それぞれ図23(a)及び(b)に示すように、図21(a)及び(b)に示したものに比べて小さいものとなる。それ故、これら電圧計20、32の検出結果の加算処理後の誘起電圧値の波形は、図23(c)に示すように、図21(c)に示したものに比べて小さいものとなる。
一方、第2の被検出部には、実施形態2の場合と同様に、その圧延処理に伴う引張応力が作用し、その引張応力(つまり、回転トルク)に応じて山部13aでの磁化容易方向Meに方向変化が生じて、当該山部12aでの磁気抵抗が小さくなる。この結果、第2及び第4の磁気回路M2、M4を流れる磁束が多くなり、電圧計21、33にて検出される誘起電圧値の波形は、それぞれ図24(a)及び(b)に示すように、図22(a)及び(b)に示したものに比べて大きいものとなる。それ故、これら電圧計21、33の検出結果の加算処理後の誘起電圧値の波形は、図24(c)に示すように、図22(c)に示したものに比べて大きいものとなる。そして、検知部3aが上記差動処理を実施することにより、差動処理後の誘起電圧値の波形として、図22(c)に示したような正弦波状の波形が得られ、検知部3aはこの差動処理後の誘起電圧値(例えば、ピークtoピーク値)を基に記憶部3c内を参照して、現時点の回転トルク値などを検知し通知する。
以上のように構成された本実施形態では、駆動軸50の全周周りに励磁コイルや検出コイルを設けることなく、当該駆動軸50の回転トルクを検知することができるので、実施形態2と同様な効果を奏することができる。また、第1及び第3の検出部での各検出結果を相補的に用い、第2及び第4の各検出結果を相補的に用いているので、実施形態2と異なり、各検出部が対応する溝部12b、13bに対向して回転トルク値を取得不能な短い時間帯が駆動軸50の監視中に生じるのを防ぐことができ、当該駆動軸50に対するリアルタイムな監視をより確実に行うことができる。しかも、本実施形態では、検知部3aが第1〜第4の検出部で得られた誘起電圧値を用いて駆動軸50の回転トルク値を取得するので、上記実施形態2、3に比べてより高精度にトルク検知を行うことができる。
尚、上記の説明では、差動処理を実施して回転トルク値を取得する構成について説明したが、この説明以外に、例えば第1及び第3の検出部の加算処理後の検出値及び第2及び第4の検出部の加算処理後の検出値を基にそれぞれ回転トルク値を求め、これらの回転トルク値を相互チェックして当該トルク値を検知する構成でもよい。
尚、上記の説明では、圧延設備の駆動軸に適用した場合について説明したが、本発明は駆動軸の回転トルクに同調して歪みを生じることにより、磁気抵抗が変化する被検出部を当該駆動軸の外周面側に設けるとともに、この被検出部に対向配置されてその被検出部を励磁する励磁面を備えた励磁部と、被検出部に対向配置される検出面を有し、かつ被検出部と励磁部とともに駆動軸の外周面上の一部分に磁気回路を構成して、当該磁気回路を流れる磁束を検出する検出部とを有するものであればよく、例えば製紙設備での紙巻き取りローラを駆動する駆動軸等の他の駆動軸の監視に本発明を用いることもできる。
また、上記実施形態1の説明では、山部または溝部にて構成される“ノ“の字状のパターンを外周面全周にわたって形成し、また実施形態2〜4の説明では、第1及び第2の山部または第1及び第2の溝部にて構成される“ハ“の字状のパターンを外周面全周にわたって形成した被検出部について説明した。しかしながら、本発明の被検出部はこれに限定されるものではなく、外周面の周方向周りの一部分に少なくとも1つの山部を設ける構成でもよい。但し、上記各実施形態のように、駆動軸の外周面自体を利用して山部を設ける場合、その山部での回転トルクに同調した歪みの発生、ひいては磁気抵抗の変化が発生し易くなるように、駆動軸の周方向周りで当該山部を挟むような溝部を設けることが好ましい。また、駆動軸の軸方向に対して、±45度以外の傾斜角度を有する山部及び溝部を設けてもよい。
また、上記“ハ“の字状のパターンを構成する第1及び第2の被検出部に代えて、例えば駆動軸の軸方向での隙間を形成することなく、第1及び第2の山部並びに第1及び第2の溝部をそれぞれ軸方向で連続的に形成して、第1及び第2の山部または第1及び第2の溝部にて”V”字状のパターンを構成してもよい。このように構成した場合には、例えば第1及び第2の励磁部を一体的に構成して1つの励磁面にてこれら“V”字状の第1及び第2の被検出部を同時に励磁することができる。
また、上記の説明では、山部での磁化容易方向を周方向に揃える構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、軸方向に磁化容易方向を揃えてもよく、また励磁部が与える磁界の大きさなどによっては磁化容易方向を揃えることなく、回転トルクを検知することもできる。但し、上記のように、所定方向に予め揃える場合の方が、被検出部での回転トルクに同調した磁気抵抗変化を大きくして、トルク検知をより高精度に行える点で好ましい。
また、上記の説明では、磁性部材を用いて励磁部と検出部とを磁気的に結合した構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば励磁部、第1の検出部、及び第2の検出部をそれぞれ構成するための3つの磁性部材を使用して、これら磁性部材を磁気的に結合する構成でもよい。但し、上記のように、励磁部と検出部とを磁気的に結合した磁性部材を使用する場合の方が、部品点数が少なく簡単な構成のセンサ部(励磁部及び検出部)、ひいては監視装置を構成できる点で好ましい。
また、上記の説明では、励磁面及び検出面の周方向周りでの寸法を、山部及び溝部の同方向での寸法と同じ又は若干大きい値とした場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、励磁面が複数の山部及び溝部を同時に励磁する構成でもよい。但し、差動処理を実施する場合には、その処理対象の2つの磁気回路において、回転トルクに同調した磁気抵抗変化が同一となるよう2つの励磁面を構成するとともに、同じ大きさの2つの検出面で各磁気回路を流れる磁束を検出する必要がある。
本発明の一実施形態に係る駆動軸監視装置の要部を示す平面図である。 図1に示した駆動軸監視装置の要部を示す側面図である。 (a)及び(b)は、それぞれ図2のIIIa−IIIa線断面図及びIIIb−IIIb線断面図である。 (a)、(b)、及び(c)は、それぞれ図3に示した磁性部材の上面図、側面図、及び平面図である。 図3に示したセンサ部の要部構成を示す平面図である。 図3に示した山部における磁区分布を示す図であり、(a)及び(b)はそれぞれ山部にねじり応力が作用していないとき及びねじり応力が作用しているときでの当該磁区分布の磁化容易方向を示す図である。 図5に示した電圧計の検出波形を示すグラフであり、(a)及び(b)はそれぞれ上記山部にねじり応力が作用していないとき及びねじり応力が作用しているときでの具体的な検出波形を示すグラフである。 別の実施形態に係る駆動軸監視装置の要部を示す平面図である。 図8に示した駆動軸監視装置の要部を示す側面図である。 (a)及び(b)は、それぞれ図9のXa−Xa線断面図及びXb−Xb線断面図である。 (a)、(b)、及び(c)は、それぞれ図10に示した磁性部材の上面図、側面図、及び平面図である。 図10に示したセンサ部の要部構成を示す平面図である。 (a)及び(b)は、それぞれ図10に示した第1及び第2の山部における磁区分布を示す図であり、各山部にねじり応力が作用していないときでの当該磁区分布の磁化容易方向を示す図である。 (a)及び(b)は、それぞれ上記第1及び第2の山部における磁区分布を示す図であり、各山部にねじり応力が作用しているときでの当該磁区分布の磁化容易方向を示す図である。 図12に示した各電圧計の検出波形を示すグラフであり、(a)及び(b)はそれぞれ上記山部にねじり応力が作用していないときでの具体的な検出波形を示すグラフであり、(c)はこれら検出波形の差動処理後の波形を示すグラフである。 図12に示した各電圧計の検出波形を示すグラフであり、(a)及び(b)はそれぞれ上記山部にねじり応力が作用しているときでの具体的な検出波形を示すグラフであり、(c)はこれら検出波形の差動処理後の波形を示すグラフである。 別の実施形態に係る駆動軸監視装置の要部構成を示す模式図である。 図17に示した各検出器の検出波形を示すグラフであり、(a)及び(b)はそれぞれ上記山部にねじり応力が作用していないときでの具体的な検出波形を示すグラフであり、(c)はこれら検出波形の差動処理後の波形を示すグラフである。 図17に示した各検出器の検出波形を示すグラフであり、(a)及び(b)はそれぞれ上記山部にねじり応力が作用しているときでの具体的な検出波形を示すグラフであり、(c)はこれら検出波形の差動処理後の波形を示すグラフである。 別の実施形態に係る駆動軸監視装置の要部構成を示す模式図である。 図20に示した第1及び第3の検出部の各電圧計の検出波形を示すグラフであり、(a)及び(b)はそれぞれ上記山部にねじり応力が作用していないときでの具体的な検出波形を示すグラフであり、(c)はこれら検出波形の加算処理後の波形を示すグラフである。 図20に示した第2及び第4の検出部の各電圧計の検出波形を示すグラフであり、(a)及び(b)はそれぞれ上記山部にねじり応力が作用していないときでの具体的な検出波形を示すグラフであり、(c)はこれら検出波形の加算処理後の波形を示すグラフである。 上記第1及び第3の検出部の各電圧計の検出波形を示すグラフであり、(a)及び(b)はそれぞれ上記山部にねじり応力が作用しているときでの具体的な検出波形を示すグラフであり、(c)はこれら検出波形の加算処理後の波形を示すグラフである。 上記第2及び第4の検出部の各電圧計の検出波形を示すグラフであり、(a)及び(b)はそれぞれ上記山部にねじり応力が作用しているときでの具体的な検出波形を示すグラフであり、(c)はこれら検出波形の加算処理後の波形を示すグラフである。
符号の説明
1a、12a、13a 山部(被検出部)
1b、12b、13b 溝部(被検出部)
2、14 センサ部(センサ装置)
7、15 磁性部材(励磁部、検出部)
8、16 励磁コイル(励磁部)
9、17、18 検出コイル(検出部)
10、19、27 交流電源(励磁部)
11、20、21、28、29 電圧計(検出部)
22 直流電源(励磁部)
23、24 磁気センサ(検出部)
25、26 検出器(検出部)
50 駆動軸
M1、M2、M3、M4 磁気回路

Claims (6)

  1. 駆動軸を監視する駆動軸監視装置であって、
    前記駆動軸の外周面側に設けられ、かつその駆動軸の回転トルクに同調して歪むことにより、磁気抵抗が変化する被検出部と、
    前記被検出部に対向配置されてその被検出部を励磁する励磁面を備えた励磁部と、
    前記被検出部に対向配置される検出面を有し、かつ前記被検出部と前記励磁部とともに前記駆動軸の外周面上の一部分に磁気回路を構成して、当該磁気回路を流れる磁束を検出する検出部と
    を備えていることを特徴とする駆動軸監視装置。
  2. 前記被検出部が、前記駆動軸の軸方向に対し傾斜するように前記外周面側に設けられた山部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の駆動軸監視装置。
  3. 前記被検出部には、前記駆動軸の軸方向に対し傾斜するように前記外周面側に設けられた第1の山部を備えた第1の被検出部と、
    前記第1の山部と左右逆方向に傾斜するように前記外周面側に設けられた第2の山部を備えた第2の被検出部とが設けられるとともに、
    前記検出部には、前記第1の被検出部に対向配置される第1の検出面を有し、かつ前記第1の被検出部と前記励磁部とともに前記駆動軸の外周面上の一部分に第1の磁気回路を構成して、当該第1の磁気回路を流れる磁束を検出する第1の検出部と、
    前記第2の被検出部に対向配置される第2の検出面を有し、かつ前記第2の被検出部と前記励磁部とともに前記駆動軸の外周面上の一部分に第2の磁気回路を構成して、当該第2の磁気回路を流れる磁束を検出する第2の検出部とが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の駆動軸監視装置。
  4. 前記山部において、前記駆動軸の回転トルクに同調して変化する磁化容易軸の磁化容易方向が所定方向に揃えられていることを特徴とする請求項2または3に記載の駆動軸監視装置。
  5. 前記励磁部及び前記検出部には、当該励磁部及び検出部を磁気的に結合する磁性部材が用いられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の駆動軸監視装置。
  6. 駆動軸の回転トルクに同調して歪むことにより、磁気抵抗が変化する被検出部を当該駆動軸の外周面側に設けた駆動軸監視装置のセンサ装置であって、
    前記被検出部を励磁する励磁面を備えた励磁部と、
    前記被検出部に対向配置される検出面を有し、かつ前記被検出部と前記励磁部とともに前記駆動軸の外周面上の一部分に磁気回路を構成して、当該磁気回路を流れる磁束を検出する検出部と
    を備えていることを特徴とする駆動軸監視装置のセンサ装置。
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