JP2006090799A - Pc鋼材を内部に含むシース管に充填したグラウトの空隙検出方法及び装置 - Google Patents
Pc鋼材を内部に含むシース管に充填したグラウトの空隙検出方法及び装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006090799A JP2006090799A JP2004275427A JP2004275427A JP2006090799A JP 2006090799 A JP2006090799 A JP 2006090799A JP 2004275427 A JP2004275427 A JP 2004275427A JP 2004275427 A JP2004275427 A JP 2004275427A JP 2006090799 A JP2006090799 A JP 2006090799A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- grout
- sheath tube
- electrode
- electrodes
- steel material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
Abstract
【解決手段】図1(a)は、絶縁体で構成されたシース管140の外側に設けた2つの電極112,114を示す。電極112と電極114は、シース管140およびグラウト等を介してキャパシタを構成している。このため、電極112にオシレータ102からの高周波を印加すると、電極114から、シース管内部のグラウトを介して高周波を受信することができる。受信した高周波はグラウトの状態により変化している。電極114で受信した高周波は、増幅器104で増幅されて出力電圧Vとして検出される。この出力電圧Vはシース管内部の状態(グラウト内の空隙やPC鋼材の位置等)により変化する。
【選択図】図1
Description
本発明者は、前に、シース管とホースとの継ぎ手中に設けた対面する一方の電極に高周波を加え、その高周波を他方の電極で受信し、その大きさを検出することで、シース管に送り込まれるグラウト中の気泡を検出することを提案した(特許文献1参照)。しかしながら、これはシース管とホースとの継ぎ手中に対面する電極を設けるものであり、しかも、シース管に送り込まれるグラウト中の気泡を検出するものである。PC鋼材が存在するシース管内にグラウトを充填した後の空隙(気泡)を外側から計測するものではない。
他にも例えば、以下に示すような文献(特許文献2〜5参照)に、電極により電極間の容量等を検出することで、物質や空隙等を検出ことは知られている。しかしながら、シース管の外側から、PC鋼材のような導体とグラウトのような流動物を含む場合の空隙(気泡)を検出することを記載したものは見当たらない。
前記PC鋼材のシース管内の位置は、シース管内にグラウトを充填する前の前記電圧の値により定めることができる。
また、シース管の外側に平行する一対の電極と、高周波発信器と、増幅・電圧検出器を有し、該一対の電極の一方の電極に高周波を印加し、前記一対の電極の他の一方の電極から、該高周波を増幅して電圧として出力し、前記PC鋼材のシース管内の位置により、増幅率を変化させることを特徴とする、PC鋼材を内部に含む絶縁物のシース管内に充填したグラウトの空隙検出を行う空隙検出装置も本発明である。
図1に、本発明のグラウト空隙(気泡)検出装置の構成を示す。図1(a)は、絶縁体(例えば、ポリエチレン)で構成されたシース管140の外側に設けた2つの電極112,114を示す。電極112と電極114は、例えば、長いシース管に沿って、シース管の最低部又は最後部に設ける。これらの電極は、図示するように、シース管140およびグラウト等を介してキャパシタを構成している。このため、電極112にオシレータ102からの高周波を印加すると、電極114から、シース管内部のグラウトを介して高周波を受信することができる。電極114で受信した高周波は、増幅器104で増幅されて出力電圧Vとして検出される。この出力電圧Vはシース管内部の状態(グラウト内の空隙等)により変化する。グラウトは水を含み電気的には導体であり、鋼材も導体である。そして、空隙(気泡)は空気であり、絶縁物である。そのために、受信した高周波はグラウトの状態や鋼材のシース管内の位置により変化するのである。
これらの電極は、シース管のグラウト充填後に空隙ができやすい箇所に予め設けるとよい。例えば、シース管のたるみの最低部となるような箇所である。
また、電極112,114の周囲には、外部からの雑音を遮断するためにシールド筒116が設けられている。
実際に、電極を設けたシース管とグラウトや鋼材を用いて実施した例で、詳しく説明する。
グラウト充填用のシース管140は、実際に使用されるポリエチレンシースにセンサーを取り付けることを想定し、また充填状況を確認しやすいため、アクリル樹脂製の透明シースを使用した。シース管の寸法は外径80mm、厚み3mm、長さ333mmである。内径は74mmである。
1組のセンサー電極110は2枚の銅箔を使用し、図2に示すようにシース管140の外壁に軸方向に平行して取り付ける。電極の寸法は長さ100mm、幅10mm、厚さ0.03mmとし、軸方向に平行して設けられた2枚のセンサー電極110の間隔は20mmである。また、リード線118は長さ1.5mの1対の同軸ケーブルを使用した。
グラウトの水セメント比は45%であり、材料の配合を表1に示す。充填作業時に各種材料を計量し、ハンドミキサーにより3分間練り混ぜ、自然流下式により充填作業を行った。また、供試体は水平方向に設置し、シース管内に充填されたグラウト液面とセンサー電極との距離は一定に保持する。なお、今回の実験にはシース内壁にグラウトの薄膜を生成しない。
外界の電磁波を遮断する目的で、シース供試体の外側にシールド材116として厚み0.1mmの銅箔を円筒状に配置する。シース管と銅箔の間にスポンジ材117を入れ、スポンジ材の厚みは20mmとした。
シールド材116の銅箔表面とグラウト内部にそれぞれアース線を取り付ける。各供試体のアース線は実験に使用される測定器のアース線と合わせて一点アースとした。
供試体シース管内に配置されるPC鋼材は12S12.7(直径12.7mm×12本)、長さ300mmの鋼より線を使用する。
図3に示すように、まず、PC鋼材がない場合で、グラウトがシース管内で図示の状態となるように、自然流下式により充填作業を行った。ここで、K(空隙率)は、(空隙の高さ/シース管内径)×100である。なお、通常、空隙率の許容値は5%以下(この実施例の場合、空隙の高さ4mm以下)である。高周波としては、455kHzを用いた。
出力電圧の計測結果を表2に示す。なお、( )内は充填前との差である。
上述は、ゼロ点較正が必要なことを意味する。図4(a)は、表2のカッコ内に示したように、充填前(即ち、シース管が空のとき)の出力電圧値を0としたときの電圧値のグラフである。
なお、ゲイン調整は、電極ごとのばらつきが少ない場合は、必ずしも電極ごとに行う必要はない。
図4(a),図4(b)のグラフから、温度が上昇する前では、空隙率に応じた出力電圧が検出されることがわかる。
較正は、各電極ごとに、シース管にPC鋼材を入れずに空の状態で、上述のゼロ較正を行う。次に、PC鋼材を入れ、同じ発振出力でPC鋼材の位置を変えて(例えば、シース管の上部,中央,下部)、シース管が空の状態の出力電圧V1と、シース管にグラウトの代わりに例えば1%の塩水等を満たした状態の出力電圧V2とを得る。なお、グラフから分かるように、シース管は、満たさない状態と70%程度満たした状態とはあまり変化がないので、V1の計測は0%から70%程度まで満たした、どの状態で行ってもよい。
そして、空隙の測定のときに、ゼロ較正のときに得た増幅率を、そのときのPC鋼材の位置に対して、上述の出力電圧の差(V1−V2)の逆数(1/(V1−V2))に大略比例するように変える。このような較正を行うことにより、位置によらず大体同じような結果を得ることができる。
なお、この増幅率の較正は、必ずしも逆数でなく、例えば2乗の逆数等を用いてもよい。
なお、シース管内のPC鋼材の位置は、例えば、図5(a)の一番右側に示されるように、シース管にグラウトを充填する前の出力電圧Vの大きさにより、検出することができる。
このようにして、シース管にPC鋼材が存在していても、その位置に応じた較正を行うことにより、グラウトの空隙を十分な精度で検出することができる。
Claims (3)
- PC鋼材を内部に含む絶縁物のシース管内に充填したグラウトの空隙検出を行う空隙検出方法であって、
前記シース管の外側に平行に設けられた一対の電極の一方に高周波を印加し、
前記一対の電極の他の一方の電極から、該高周波を増幅して電圧として出力し、
前記PC鋼材のシース管内の位置により、増幅率を変化させることを特徴とするグラウトの空隙検出方法。 - 請求項1に記載のグラウトの空隙検出方法において、
前記PC鋼材のシース管内の位置は、シース管内にグラウトを充填する前の前記電圧の値により定めることを特徴とするグラウトの空隙検出方法。 - PC鋼材を内部に含む絶縁物のシース管内に充填したグラウトの空隙検出を行う空隙検出装置であって、
前記シース管の外側に平行する一対の電極と、高周波発信器と、増幅・電圧検出器を有し、
該一対の電極の一方の電極に高周波を印加し、
前記一対の電極の他の一方の電極から、該高周波を増幅して電圧として出力し、
前記PC鋼材のシース管内の位置により、増幅率を変化させることを特徴とするグラウトの空隙検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004275427A JP3701025B1 (ja) | 2004-09-22 | 2004-09-22 | Pc鋼材を内部に含むシース管に充填したグラウトの空隙検出方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004275427A JP3701025B1 (ja) | 2004-09-22 | 2004-09-22 | Pc鋼材を内部に含むシース管に充填したグラウトの空隙検出方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3701025B1 JP3701025B1 (ja) | 2005-09-28 |
JP2006090799A true JP2006090799A (ja) | 2006-04-06 |
Family
ID=35093869
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004275427A Expired - Fee Related JP3701025B1 (ja) | 2004-09-22 | 2004-09-22 | Pc鋼材を内部に含むシース管に充填したグラウトの空隙検出方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3701025B1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015052503A (ja) * | 2013-09-06 | 2015-03-19 | 英吉 大下 | プレストレスコンクリート構造物のグラウトの充填状態を評価する方法 |
-
2004
- 2004-09-22 JP JP2004275427A patent/JP3701025B1/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015052503A (ja) * | 2013-09-06 | 2015-03-19 | 英吉 大下 | プレストレスコンクリート構造物のグラウトの充填状態を評価する方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3701025B1 (ja) | 2005-09-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3151629B2 (ja) | 機械信号の発信/受信による遠心分離系の成分濃度の分布の測定方法 | |
US10215656B2 (en) | Systems and methods for liquid dynamic pressure testing | |
KR20100016786A (ko) | 지반 침하 측정 장치 및 시스템 | |
KR101031809B1 (ko) | 지중 함수비 측정 장치 | |
US20070126433A1 (en) | Permeable Moisture Sensor for Concrete, and Other Moisture Sensors, Moisture Sensing Methods and Construction Methods | |
JP2012194027A (ja) | 水分含有材の水分測定装置及び該水分測定装置を使用した水分測定方法 | |
JP3701025B1 (ja) | Pc鋼材を内部に含むシース管に充填したグラウトの空隙検出方法及び装置 | |
NZ519464A (en) | A method and an apparatus for improving measurement sensitivity of a parameter of a fluid | |
JP6338238B2 (ja) | コンクリート体の塩化物濃度測定システム及びコンクリート体の塩化物濃度測定方法 | |
JPH06347436A (ja) | 静電容量的に充填状態を測定する装置および方法 | |
JP4782506B2 (ja) | 静電容量式センサ | |
JP2011141255A (ja) | 抵抗変化式液面レベル計 | |
US20110057672A1 (en) | Coaxial sensor for time-domain reflectometry | |
JPH0843175A (ja) | プランジャ付き液位センサ | |
JP6931603B2 (ja) | 金属埋設深さ計測方法及び装置 | |
JP2006349450A (ja) | 濃度測定装置 | |
CA1155215A (en) | System detecting particles carried by a fluid flow | |
EP3835780A1 (en) | Electromagnetic ultrasonic double-wave transducer | |
JP2009536323A (ja) | 物質混合物の混合比を測定する方法とセンサーシステム | |
JP2006292483A (ja) | ロックボルト軸力測定方法及びロックボルト | |
JP2005227199A (ja) | ホウ素濃度の計測方法およびこれを利用する計測装置 | |
EP3540422B1 (en) | Monolithic gas sensor arrangement, manufacturing method and measurement method | |
KR101245840B1 (ko) | 전위차를 이용한 대상지의 구조적 안정성 탐지 방법 및 장치 | |
RU2568962C1 (ru) | Устройство для измерения параметров потока | |
JP2015059346A (ja) | 透水試験装置及び透水試験方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Effective date: 20050628 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050711 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R154 | Certificate of patent or utility model (reissue) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R154 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R371 | Transfer withdrawn |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080722 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090722 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |