JP2006090306A - 少なくとも1つのシリンダを有する内燃機関の運転方法および装置 - Google Patents

少なくとも1つのシリンダを有する内燃機関の運転方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】空気質量流量計を使用することなく且つ費用のかかる給気量のフィードバックなしに給気可動弁の位置の検出を可能にする、少なくとも1つのシリンダ(5、10)を有する内燃機関(1)の運転方法および装置を提供する。
【解決手段】少なくとも1つのシリンダに吸気管(15)から少なくとも1つの空気管路(20、25、30、35)を介して空気が供給される。第1の調節要素(40)が設けられ、第1の調節要素(40)は、異なる位置において、少なくとも1つの空気管路(20、25、30、35)の開口断面積を異なる値に設定する。第1の調節要素(40)の各設定可能位置に対して、モデル(50、55)により、吸気管圧力が計算される。さらに、吸気管圧力が測定される。測定された吸気管圧力が、吸気管圧力に対する計算値の各々と比較される。測定された吸気管圧力の、この位置に付属の計算された吸気管圧力に対する偏差の絶対値が最小となるような、第1の調節要素(40)の位置が検出される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、独立請求項に記載の少なくとも1つのシリンダを有する内燃機関の運転方法および装置に関するものである。
複数のシリンダを有する内燃機関の運転方法および装置は既知である。この場合、シリンダに、内燃機関の吸気管からそれぞれ1つの空気管路を介して空気が供給される。そのような空気管路は2つの空気配管を含み、両方の空気配管のうちの1つの中に給気可動弁が配置される。給気可動弁は、閉鎖位置において、付属する空気管路の減少した開口断面積を形成し、開放位置において、付属する空気管路の最大開口断面積を形成する。この場合、給気可動弁の開放位置と給気可動弁の閉鎖位置との間で切換えが可能である。給気可動弁は、部分負荷においても十分な空気運動を保証する。混合物供給はより良好となる。燃焼はより良好となる。エミッションは低下する。さらに、燃料消費量を低下させるために、吸気弁の閉鎖によりシリンダ遮断を行うことが既知である。さらに、出力上昇のために吸気管内に少なくとも1つの共振弁を使用することが既知である。例えば8つのシリンダを有するエンジンのような多気筒エンジンにおいては、部分負荷範囲内において、例えば4つのシリンダがそれぞれの吸気弁を閉鎖することにより遮断される。エンジンないし内燃機関を同じ出力で継続運転するために、遮断されていない残りのシリンダはより高い吸気管内圧力で充填されなければならない。より高い吸気管内圧力は、給気切換損失を低下させ、それにより燃料消費量を低下させる。全負荷範囲内においては、吸気管内に設けられている共振弁が、エンジン回転速度の関数として、それぞれのシリンダの吸気弁の閉鎖時点にこの吸気弁における圧力波の過圧が燃焼室のより良好な充填を提供し、それにより出力を上昇させるように設定可能である。冒頭記載の給気可動弁は、空気質量流れのより大きな運動を提供し、したがって給気可動弁がその閉鎖位置において付属シリンダの吸気弁に通じる付属空気管路の断面積を減少させることにより、内燃機関の部分負荷運転範囲内において空気/燃料混合物のより良好な混合を提供する。次に、全負荷運転範囲内においては、出力を低下させないために、給気可動弁はその開放位置において、付属空気管路の最大断面積を提供する。これにより形成される全負荷運転範囲内におけるより大きな空気質量流量もまた、断面積を狭くすることなく十分な運動を有している。
燃焼室の空気充填量を測定するために、従来においては空気質量流量計が使用されてきた。この場合、空気調節器により、切り換えられた空気質量流量が正確に測定される。このようにして、正確な燃料噴射量が噴射可能である。この場合、空気調節器は排気ガスとは無関係である。しかしながら、コストの理由から、空気質量流量計は常に吸気管圧力センサにより置き換えられる。この場合、モデルにより、吸気管圧力と燃焼室内空気充填量との間の関係が形成される。このとき、このモデル内において、切換を行う空気調節器の位置が考慮されなければならない。しかしながら、空気調節器がその設定目標位置をとらなかったとき、モデルは空気充填量に対して誤った値を提供する。したがって、この場合、空気調節器は、排気ガスと関係するので、モニタリングされなければならない。したがって、モニタ作業を行うために、位置値のフィードバックが用いられる。シリンダ遮断の場合、このような位置値のフィードバックは直接実現可能ではない。したがって、この場合には、空気質量流量計を使用することが推奨される。
空気質量流量計を使用することなく且つ費用のかかる給気量のフィードバックなしに給気可動弁の位置の検出を可能にする、少なくとも1つのシリンダを有する内燃機関の運転方法および装置を提供することが本発明の課題である。
独立請求項の特徴を有する、少なくとも1つのシリンダを有する内燃機関の本発明による運転方法および本発明による運転装置は、従来技術に比較して、第1の調節要素の各設定可能位置に対して、モデルにより吸気管圧力が計算され、吸気管圧力が測定され、測定された吸気管圧力が吸気管圧力に対する計算された値の各々と比較され、測定された吸気管圧力の、当該位置に付属する計算された吸気管圧力に対する偏差の絶対値が最小となるような、第1の調節要素の位置が検出されるという利点を有している。このようにして、空気質量流量計または費用のかかる位置値のフィードバックが必要とされることなく、第1の調節要素の位置が診断可能である。
従属請求項に記載の特徴により、主請求項に記載の方法の有利な改良および改善が可能である。
それぞれの吸気管圧力が、スタート圧力値から出発して、差圧値の加算により形成され、差圧値が吸気管内に流入する充填量と吸気管から流出する充填量との差から決定されるとき、それは特に有利である。このようにして、それぞれの吸気管圧力が特に簡単に反復して計算可能である。
さらに、吸気管から流出する充填量が、第1の調節要素の各設定可能位置に対して計算されるとき、それは有利である。このようにして、第1の調節要素の各設定可能位置に対して、付属の吸気管圧力がモデル化可能である。
吸気管内に流入する充填量が、第1の調節要素の各設定可能位置に対して計算される場合についても同様である。
このため、充填量と吸気管圧力との間の線形関係が基礎とされるとき、それぞれの吸気管圧力の計算が特に簡単になる。
この場合、第1の調節要素の各設定可能位置は、線形関係のオフセットおよび/または勾配に対する値が設定されることにより、特に簡単に考慮可能である。
吸気管内に流入する充填量が、吸気管内への給気量を調節する第2の調節要素の位置と、第1の調節要素の各設定可能位置に対する、吸気管内への空気の流入速度との関数として計算されるとき、他の利点が得られる。このようにして、吸気管内に流入する充填量が特に簡単且つ確実にモデル化可能である。
この場合、流入速度が第2の調節要素両側の圧力比から簡単に導くことができる。
吸気管内に流入する充填量の決定において、吸気管内に流入する充填量が、第2の調節要素の上流の温度の関数として計算されるとき、より高い精度が得られる。
本発明の一実施例が図面に示され、以下にこれを詳細に説明する。
図1において、符号1は例えば車両を駆動する内燃機関を示す。内燃機関1は、例えば、オットー・サイクル・エンジンとして形成されていてもまたはディーゼル・エンジンとして形成されていてもよい。以下においては、例として、内燃機関1はオットー・サイクル・エンジンとして形成されているものと仮定される。図1に示すように、この例においては、内燃機関1は2つのシリンダ5、10を含む。代替態様として、内燃機関1は1つのシリンダのみ、または3つ以上のシリンダを含んでいてもよい。共通給気管85を介して両方のシリンダ5、10にフレッシュ・エアが供給される。給気管85内のフレッシュ・エアの流れ方向が矢印により示されている。両方のシリンダ5、10に共通給気管85を介して供給される空気質量流量は、第2の調節要素45である例えば絞り弁の位置を介して調節可能である。このために、絞り弁45は、装置60により操作される。装置60は例えばエンジン制御であってもよい。この場合、絞り弁45の位置は、例えばドライバの希望を置き換えるためにエンジン制御60により操作される。一方、ここで、ドライバの希望は、図1には示されていない加速ペダルの操作度から導かれる。絞り弁45下流の給気管85の範囲は、吸気管と呼ばれ且つ図1において符号15で示されている。はじめは共通である吸気管15は、次に、2つの空気管路に分岐する。第1の空気管路はフレッシュ・エアを共通吸気管15から第1のシリンダ5に供給し、第2の空気管路はフレッシュ・エアを共通吸気管15から第2のシリンダ10に供給する。この場合、第1の空気管路は、図1に示すように、第1の空気配管20および第2の空気配管25を含む。第2の空気管路は、図1に示すように、第3の空気配管30および第4の空気配管35を含む。第2の空気配管25内に第1の給気可動弁100が配置されている。第4の空気配管35内に第2の給気可動弁105が配置されている。両方の給気可動弁100、105は、相互に剛に結合されて第1の調節要素40を形成し、第1の調節要素40は同様にエンジン制御60により操作される。この場合、第1の調節要素40の操作は、エンジン制御60の側において、両方の給気可動弁100、105が両方とも全開されているかまたは両方とも全閉されているように行われる。部分負荷運転範囲内においては、エンジン制御60は、第1の調節要素40を、両方の給気可動弁100、105が全閉されているように操作するので、第1の空気管路および第2の空気管路に対する合成開口断面積は低減される。その理由は、第1の空気管路内の空気は第1のシリンダ5に第1の空気配管20を介してのみ供給可能であり、および第2の空気管路内の空気は第2のシリンダ10に第3の空気配管30を介してのみ供給可能であるからである。これに対して、内燃機関1の全負荷運転範囲内においては、エンジン制御60は、第1の調節要素40を、両方の給気可動弁100、105が全開されているように操作するので、両方のシリンダ5、10内に最大可能空気流量が可能であり、したがって、両方の給気可動弁100、105によっては出力低減は行われない。燃料の噴射に対して、およびシリンダ5、10内に形成された空気/燃料混合物の点火に対して必要な装置は、図を見やすくするために図1には示されていないが、これらは当業者に既知のように形成且つ操作可能である。シリンダ5、10の燃焼室内における空気/燃料混合物の燃焼において形成された排気ガスは、次に、共通排気系110内に排出される。共通排気系110の流れ方向は、図1において、同様に、矢印により示されている。両方のシリンダ5、10の吸気弁および排気弁は、図を見やすくする理由から図1には示されていないが、これらは当業者に既知のように形成且つ操作可能である。
共通吸気管15内に吸気管圧力センサ65が配置され、吸気管圧力センサ65は吸気管圧力psを測定して、測定値をエンジン制御60に伝送する。絞り弁45の上流側の共通給気管85内に第2の圧力センサ95が配置され、第2の圧力センサ95は絞り弁45の上流側の圧力puを測定し、測定値をエンジン制御60に伝送する。以下においては、簡単にするために、この圧力puはほぼ周囲圧力に対応するものと仮定されるべきである。しかしながら、この仮定は、内燃機関1が例えば排気ガス・ターボチャージャにより過給される場合にはもはや適用されない。したがって、以下においては、一般に圧力puは絞り弁45の上流側の圧力を意味する。さらに、絞り弁45の上流側の共通給気管85内に温度センサ90が配置され、温度センサ90は絞り弁45の上流側の温度Tvdkを測定し、測定値をエンジン制御60に伝送する。例えばポテンショメータの形の給気量フィードバック装置を介して、絞り弁45の位置wdkbaが測定され、エンジン制御60に伝送される。
図2に機能図が示される。機能図は、ソフトウェアおよび/またはハードウェアによりエンジン制御60内において実行可能であり、本発明により給気可動弁100、105したがって第1の調節要素40の位置の診断を可能にする。この場合、本発明により、第1の調節要素40の各設定可能位置に対して、即ち上記の例においては、第1の調節要素40の開放位置および閉鎖位置に対して、モデル50、55により吸気管圧力が計算され、さらに吸気管圧力が測定され、測定された吸気管圧力が吸気管圧力に対する計算値の各々と比較され、測定された吸気管圧力の、この位置に付属の計算吸気管圧力に対する偏差の絶対値が最小となるような、第1の調節要素40の位置が検出されるように設計されている。このために、図2に示す機能図は第1の計算ユニット115を含み、第1の計算ユニット115に、絞り弁45上流側の温度Tvdkおよび圧力puが、入力変数として供給されている。さらに、第1の計算ユニット115に、絞り弁45の位置wdkbaが供給されている。さらに、第1の計算ユニット115に、第1のモデル化吸気管圧力psmod1が供給される。第1のモデル化吸気管圧力psmod1は、第1の調節要素40したがって両方の給気可動弁100、105の閉鎖位置に対してモデル化される。前記入力変数から、第1の計算ユニット115は、当業者に既知の方法で、共通吸気管15内に流入する充填量に対する第1の値rldkroh1をモデル化する。ここで、このモデル化は、絞り弁45の位置wdkbaと、第1の調節要素40がその全閉位置に存在する場合に対する共通吸気管15内への空気の流入速度との関数として行われる。この場合、共通吸気管15内への空気の前記流入速度は、絞り弁45の両側の圧力比から、即ち第1のモデル化吸気管圧力psmod1の、絞り弁45の上流側の測定された圧力puに対する比から導かれる。前記圧力比からの流入速度の導出は、やはり当業者に既知の方法で行われる。共通吸気管15内に流入する充填量が、当業者に既知の方法で、さらに絞り弁45上流側の温度Tvdkの関数として計算されるとき、共通吸気管15内に流入する充填量に対する第1の値rldkroh1の精度を高めることが可能である。共通吸気管15内に流入する充填量の計算は、絞り弁45の位置wdkbaと、第1の調節要素40の全閉位置に対する共通吸気管15内への空気の流入速度との関数として、この場合も同様に、当業者に既知の方法で行われる。共通吸気管15内に流入する充填量に対する第1の値rldkroh1は、第1のモデル50に供給される。第1のモデル50内に、次式により得られる特性曲線が記憶されている。即ち、
rl1=(psmod1−pbrint1)*fupsrl1 (1)
である。ここで、pbrint1は式(1)による特性曲線のオフセットに対する第1の値であり、fupsrl1は式(1)による特性曲線の勾配に対する第1の値である。この場合、オフセットに対する第1の値pbrint1は、両方のシリンダ5、10の燃焼室内の残留ガス部分に対応する。式(1)による特性曲線のオフセットに対する第1の値pbrint1および勾配に対する第1の値fupsrl1は、全閉された第1の調節要素40したがって全閉された給気可動弁100、105の場合に対して例えば試験台上で決定されてもよく、これらの値はエンジン制御60に付属のメモリ内に記憶されている。式(1)による特性曲線のオフセットに対する第1の値pbrint1および勾配に対する第1の値fupsrl1は、パラメータとして同様にモデル50に供給されている。最後にモデル化された第1の吸気管圧力psmod1から出発して、第1のモデル50は、式(1)の特性曲線に従って、全閉された第1の調節要素40、この場合には全閉された給気可動弁100、105において得られる、共通吸気管15から両方の空気管路を介して両方のシリンダ5、10内に流入する充填量に対する第1の値rl1を決定する。それに続いて、第1のモデル50は、第1の充填量差Δrl1=rldkroh1−rl1を形成する。この第1の充填量差Δrl1は、次に、式(1)による特性曲線および所定のパラメータpbrint1およびfupsrl1を用いて、対応する第1の吸気管圧力差Δps1に換算される。この第1の吸気管圧力差Δps1は、次に、第1のモデル50の出口において新たにモデル化された第1の吸気管圧力psmod1を得るために、最後に形成された第1のモデル化吸気管圧力psmod1に加算される。第1のモデル50の出力即ち実際に決定された第1のモデル化吸気管圧力psmod1は、次に、上記のように第1の計算ユニット115の残りの入力変数を用いて共通給気管85内に流入する充填量に対する新たな第1の値rldkroh1を決定するために、第1の計算ユニット115に戻される。このようにして、第1のモデル化吸気管圧力psmod1が反復して形成され、この場合、反復ステップはオットー・サイクル・エンジン1の点火サイクルに対応していることが有利である。第1の減算要素125において、第1のモデル化吸気管圧力psmod1から、測定された吸気管圧力psが減算される。このときに形成された差は、第1の絶対値形成器70に供給され、絶対値形成器70はこの差の絶対値を形成し、それを検出ユニット80に伝送する。
さらに、図2の機能図は第2の計算ユニット120を含み、第2の計算ユニット120には、絞り弁45の上流側の温度Tvdkおよび圧力puと、絞り弁45の位置wdkbaとが、入力変数として供給されている。第2の計算ユニット120には、さらに、第2のモデル化吸気管圧力psmod2が供給されている。この場合、第2のモデル化吸気管圧力psmod2は、第1の調節要素40の全開位置したがって両方の給気可動弁100、105の全開位置に対して得られる。第1の計算ユニット115と同様に、第2の計算ユニット120は、前記入力変数から、全開された第1の調節要素40したがって全開された給気可動弁100、105に固有の、共通吸気管15内に流入する充填量に対する第2の値rldkroh2を決定する。共通吸気管15内に流入する充填量に対する第2の値rldkroh2は、第2のモデル55に供給される。第2のモデル55は、次式により表わされる第2の特性曲線を含む。即ち、
rl2=(psmod2−pbrint2)*fupsrl2 (2)
である。式(2)において、pbrint2は第2のオフセット値を、fupsrl2は第2の勾配を表わし、これらは式(2)の特性曲線に対して設定されている。この場合、第2のオフセット値pbrint2は、第1の調節要素40したがって両方の給気可動弁100、105が全開された場合に対する、両方のシリンダ5、10の燃焼室内の残留ガス部分に対応する。この場合も第1のモデル50と同様に、第2のオフセット値pbrint2および第2の勾配fupsrl2は、全開された第1の調節要素40の場合に対して、例えば同様に試験台上において決定されて、エンジン制御60に付属の、第1の調節要素40の全開位置に割り当てられたメモリ内に記憶される。第1のモデル50と同様に、第2のモデル55は、前記入力変数rldkroh2、pbrint2、fupsrl2から第2のモデル化吸気管圧力psmod2を決定し、第2のモデル化吸気管圧力psmod2は第2のモデル55の出口に存在し、共通吸気管15内に流入する充填量に対する新たな第2の値rldkroh2を決定するために、上記のように第2の計算ユニット120に戻される。次に、第2の減算要素130において、第2のモデル55の出口における第2のモデル化吸気管圧力psmod2から、測定された吸気管圧力psが減算され、そのように形成された差が、第2の絶対値形成器75に供給される。第2の絶対値形成器75は、この差の絶対値を形成し、それを検出ユニット80に供給する。
したがって、第1の減算要素125は第1の比較ユニットを示し、第2の減算要素130は第2の比較ユニットを示す。この場合、第1の絶対値形成器70がさらに第1の比較ユニットに付加され、および第2の絶対値形成器75がさらに第2の比較ユニットに付加されてもよい。ここで、検出ユニット80は、両方の絶対値|psmod1−ps|および|psmod2−ps|のいずれがより小さいかを検査する。絶対値|psmod1−ps|が絶対値|psmod2−ps|より小さい場合、検出ユニット80は、第1の調節要素40したがって給気可動弁100、105がその全閉位置にあることを検出し、逆の場合、即ち絶対値|psmod2−ps|が絶対値|psmod1−ps|より小さい場合、検出ユニット80は、第1の調節要素40したがって両方の給気可動弁100、105がその全開位置にあることを検出する。この場合、検出ユニット80はその出口において検出信号Dを出力し、検出信号Dは、第1の調節要素40したがって両方の給気可動弁100、105がその全閉位置にあることを検出ユニット80が検出したときにセットされ、および検出信号Dは、第1の調節要素40したがって両方の給気可動弁100、105がその全開位置にあることを検出ユニット80が検出したときに反対にリセットされる。
上記の本発明による方法および上記の本発明による装置は、同様に、内燃機関1の任意の数のシリンダに対しても適用可能である。さらに、本発明による方法および本発明による装置は、同様に、第1の調節要素40したがって両方の給気可動弁100、105の任意の数の設定可能位置に対しても適用可能であり、この場合、これらの設定可能位置の各々に対して、図2に示す計算ユニット、モデル、減算要素および絶対値形成器から対応する計算分路が設けられ、これらの計算分路の出力が検出ユニット80に供給される。第1の調節要素40の全閉位置および第1の調節要素40の全開位置のほかに、エンジン制御60の対応操作により、全閉と全開との間に第1の調節要素40の任意の位置が設定されてもよい。このとき、検出ユニット80は、供給された絶対値群から最小絶対値を検出し、この最小絶対値に割り当てられた、第1の調節要素40したがって両方の給気可動弁100、105の位置を検出可能である。この場合、第1の調節要素40の可能な多数の設定可能位置において、可能な各設定可能位置に対する検出信号Dは、対応する付属二進コードを有してもよい。個々の絶対値を、第1の調節要素40の付属位置へ割り当てるためには、検出ユニット80において、最小絶対値を第1の調節要素40の付属する位置に正しく割り当てるために、検出ユニット80のいずれの入口が第1の調節要素40のいずれの位置と結合されているかを知ることが必要である。即ち、図2の例においては、符号11で表わされた第1の入口に絶対値|psmod1−ps|が割り当てられ、符号22を有する第2の入口に絶対値|psmod2−ps|が割り当てられている。
これにより、第1の調節要素40したがって両方の給気可動弁100、105の任意の多数の設定可能位置が検出可能である。この場合、使用されるシリンダの各々にこのような給気可動弁が付属されているので、3つ以上のシリンダの場合、それに対応して、同様に3つ以上の給気可動弁が使用される。
空気管路当たりの空気配管の数もまた、本発明の機能に対してそれほど重要ではない。空気管路当たり3つ以上の空気配管が存在してもよい。空気管路当たりただ1つの空気配管のみが使用されてもよく、この場合には、第1の調節要素40が全閉された場合にただ1つのシリンダへの給気は完全には遮断されないが、最小開口断面積に基づいて最小にされる。第1の調節要素40が全開の場合、空気管路内の給気量の低減は行われない。空気管路当たり3つ以上の空気配管が設けられている場合、空気管路当たりそれぞれ1つの給気可動弁が設けられ、即ち1つの空気配管は給気可動弁を含み、残りの空気配管は給気可動弁を含んでいない。代替態様として、1つの空気管路の複数の空気配管がそれぞれ給気可動弁を有し、極端な場合、1つの空気管路の全ての空気配管が給気可動弁を有していてもよいが、この場合、空気管路の少なくとも1つの空気配管の中に配置されている給気可動弁が全閉されている場合においてもなお、付属のシリンダに空気が供給される。個々のシリンダに使用されている空気管路は対称に形成されている必要はなく、即ち異なる空気管路は、その空気配管の数が異なっていても、その中に使用されている給気可動弁の数が異なっていてもよい。いずれの場合も、使用される全ての給気可動弁が第1の調節要素40により同期設定されること、即ち使用される全ての給気可動弁が同じ時点に常に同じ位置を有していることが重要である。
第1のモデル50および第2のモデル55における最初の反復ステップは、例えば点火の投入と共に行われてもよい。この場合、点火の投入時における第1のモデル化吸気管圧力psmod1および第2のモデル化吸気管圧力psmod2に対する出力変数として周囲圧力puが用いられてもよく、周囲圧力puはこの時点において絞り弁45の上流側においてのみならず下流側においても近似的に存在するはずである。
上記の例においては、使用されるモデル50、55に対して、所定のパラメータpbrint1およびpbrint2並びにfupsrl1およびfupsrl2がそれぞれ異なっていることから出発された。この場合、モデル50、55は、両方のパラメータのうちの1つの設定においてのみ異なっているが、両方のモデルにおける他方のパラメータは同じであってもよい。即ち両方のモデル50、55は、例えばパラメータpbrint1ないしpbrint2においては異なっているが、fupsrl1はfupsrl2と同じであってもよい。逆に、両方のモデル50、55は、例えばパラメータfupsrl1ないしfupsrl2においては異なっていてもよく、この場合、パラメータpbrint1およびpbrint2は同じである。
したがって、きわめて一般的に、第1の調節要素40の各設定可能位置に対して、例えば式(1)および式(2)により設定された特性曲線による線形関係のオフセットおよび/または勾配に対する1つの値が設定されるように設計されていてもよい。ここで、きわめて一般的に、全てのモデルの中に、オフセットに対する設定値が同じであり且つ勾配に対する設定値が同じである2つのモデルが存在しないことが重要である。即ち、この場合には、第1の調節要素40の両方の付属設定可能位置がもはや相互に異なっていないことになる。異なる使用モデルに対してオフセットに対する1つの値のみが設けられた場合、使用モデルの2つはオフセットに対して同じ値を有していてはならない。異なるモデルに対して勾配に対する1つの値のみが設定された場合、線形関係の同じ設定勾配を有する2つのモデルが存在することは排除されなければならない。したがって、個々のモデルに対して、設定勾配が同じ場合にはオフセットに対して異なる値が、または設定オフセットが同じ場合には勾配に対して異なる値が使用可能である。
内燃機関1が部分負荷運転状態で運転されるべきかまたは全負荷運転状態で運転されるべきかに応じてそれぞれ、エンジン制御60は第1の調節要素40を異なる位置に操作する。部分負荷運転範囲内においては、エンジン制御60は、第1の調節要素40を、それが全閉されているように操作し、全負荷運転範囲内においては、エンジン制御60は、第1の調節要素40を、全開されているように操作するであろう。したがって、部分負荷運転範囲に対しては第1の調節要素40に対する目標位置として全閉が得られ、全負荷運転範囲内においては目標位置として第1の調節要素40の全開が得られる。対応する運転状態において第1の調節要素40の目標位置が検出ユニット80により検出された位置に対応しない場合、エンジン制御60においてエラーが検出され、このエラーは光学的および/または音響的に再生されてもよい。追加の態様として、内燃機関1の非常運転手段が導かれてもよく、非常運転手段は、例えば、内燃機関1の出力変数例えばトルクまたは出力に対する目標値を低減させる。後者の設計においては、エラーの場合、内燃機関1は遮断されてもよい。
特に少なくとも1つのシリンダ5、10を遮断するために、第1の調節要素40により、給気可動弁100、105に追加してまたはその代わりに両方のシリンダ5、10の少なくとも1つの吸気弁が操作され、および/または、特に空気脈動を上昇させるために、共通吸気管15内の少なくとも1つの共振弁が操作されてもよい。給気可動弁100、105に対して記載した上記の方法により、同様に、第1の調節要素40の位置が検出可能である。
内燃機関の概略図である。 本発明による方法および本発明による装置を説明するための機能図である。
符号の説明
1 内燃機関、
5、10 シリンダ、
15 吸気管、
20、25;30、35 空気配管(空気管路)、
40、45 調節要素、
50、55 モデル、
60 エンジン制御(装置)、
65、95 圧力センサ(測定手段)、
70、75 絶対値形成器(比較手段)、
80 検出ユニット(検出手段)、
85 給気管、
90 温度センサ、
100、105 給気可動弁、
110 排気系、
115、120 計算ユニット、
125、130 減算要素(比較手段)、
D 検出信号、
fupsrl1、fupsrl2 勾配値、
pbrint1、pbrint2 オフセット値、
ps 測定吸気管圧力、
psmod1、psmod2 モデル化吸気管圧力、
pu 絞り弁45上流側測定圧力、
rldkroh1、rldkroh2 モデル化流入充填量値、
Tvdk 絞り弁45上流側温度、
wdkba 絞り弁45の位置。

Claims (10)

  1. 吸気管(15)から少なくとも1つの空気管路(20、25;30、35)を介して空気が供給される少なくとも1つのシリンダ(5、10)を有する内燃機関(1)の運転方法であって、異なる位置において少なくとも1つの空気管路(20、25;30、35)の開口断面積を異なる値に設定する第1の調節要素(40)が設けられる運転方法において、
    前記第1の調節要素(40)の各設定可能位置に対して、モデル(50、55)により吸気管圧力が計算されることと、
    吸気管圧力が測定されることと、
    前記の測定された吸気管圧力が、吸気管圧力に対する前記の計算された値の各々と比較されることと、
    前記の測定された吸気管圧力の、当該位置に付属する前記の計算された吸気管圧力に対する偏差の絶対値が最小となるような、前記第1の調節要素(40)の位置が検出されることと、
    を特徴とする、少なくとも1つのシリンダを有する内燃機関の運転方法。
  2. それぞれの吸気管圧力が、スタート圧力値から出発して、差圧値の加算により形成され、前記差圧値が、前記吸気管(15)内に流入する充填量と、前記吸気管(15)から流出する充填量との差から決定されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記吸気管(15)から流出する充填量が、前記第1の調節要素(40)の各設定可能位置に対して計算されることを特徴とする請求項2記載の方法。
  4. 前記吸気管(15)内に流入する充填量が、前記第1の調節要素(40)の各設定可能位置に対して計算されることを特徴とする請求項2または3記載の方法。
  5. それぞれの吸気管圧力の計算のために、充填量と吸気管圧力との間の線形関係が基礎とされることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記第1の調節要素(40)の各設定可能位置に対して、線形関係のオフセットおよび/または勾配に対する値が設定されることを特徴とする請求項5記載の方法。
  7. 前記吸気管(15)内に流入する充填量が、前記吸気管(15)内への給気量を調節する第2の調節要素(45)の位置と、前記第1の調節要素(40)の各設定可能位置に対する、前記吸気管(15)内への空気の流入速度との関数として計算されることを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記流入速度が、前記第2の調節要素(45)両側の圧力比から導かれることを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 前記吸気管(15)内に流入する充填量が、前記第2の調節要素(45)の上流側の温度の関数として計算されることを特徴とする請求項7または8に記載の方法。
  10. 吸気管(15)から少なくとも1つの空気管路(20、25;30、35)を介して空気が供給される少なくとも1つのシリンダ(5、10)を有する内燃機関(1)の運転装置であって、異なる位置において少なくとも1つの空気管路(20、25;30、35)の開口断面積を異なる値に設定する第1の調節要素(40)が設けられる運転装置において、
    前記第1の調節要素(40)の各設定可能位置に対して吸気管圧力を計算するモデル(50、55)が設けられていることと、
    吸気管圧力を測定する測定手段(65)が設けられていることと、
    前記測定された吸気管圧力を、吸気管圧力に対する前記計算された値の各々と比較する比較手段(70、125;75、130)が設けられていることと、
    前記の測定された吸気管圧力の、当該位置に付属する前記の計算された吸気管圧力に対する偏差の絶対値が最小となるような、前記第1の調節要素(40)の位置を検出する検出手段(80)が設けられていることと、
    を特徴とする、少なくとも1つのシリンダを有する内燃機関の運転装置。

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