JP2006088413A - インクジェット記録装置およびその回復処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】一定時間間隔でなく、必要なタイミングを検出して予備吐処理を行うことで、予備吐の実施回数を削減して高品位な画像記録を行う、または、予備吐処理回数および時間を削減して、スループットを向上させ高速に画像記録を行う。
【解決手段】記録ヘッドのノズル列をそれぞれ複数個のノズルからなる複数のノズルブロックに分割しておき、コマンド解析部1003は記録データを解析する。設定データカウント部1009は、予備吐設定部1008に設定されたカウント対象パターンとコマンド解析部1003の解析結果に応じて、各ノズルブロック毎に、予め定めたカウント対象パターンの連続した出現回数をカウントする。予備吐制御部1010は、カウント値が一定値に達したか否かを各ブロック毎に判断し、カウント値が所定値に達したブロックが少なくとも1つ以上存在した場合に記録ヘッドについて予備吐処理を起動する。
【選択図】図10

Description

本発明は、インクジェット記録方式の記録ヘッドを用いて画像の記録を行うインクジェット記録装置、および、予備吐動作によって記録ヘッドの吐出状態を適正に保ち得るようにする回復処理方法に関する。
従来、インクジェット記録方式の記録ヘッドを用いて画像を記録するインクジェット記録装置では、記録ヘッドからインクを吐出するノズルを大気中に曝露することに起因して、吐出ノズル付近のインク乾燥、ゴミの付着等に起因した吐出不良を起こすことがある。この吐出不良を防ぐために、記録には直接寄与しないインクの吐出(予備吐)による回復処理を行うことが必要となる。
このような記録ヘッド回復処理は、すべてのラインヘッドに対して、正常なインク吐出を保ち得る最大間隔時間を算出し、多くは一定時間間隔で定期的に回復処理を行っている。またその回復処理は、定期的に記録を中断して行っている。
従来のインクジェット記録装置では各ノズル毎に吐出を行ってない期間を計測し、所定の期間吐出を行っていない場合は記録媒体上においても対象のノズルに対し予備吐を行うという方法もある。このような記録媒体上への予備吐を「紙面予備吐」という。(例えば特許文献1)。
他に、従来のインクジェット記録装置では、所定の期間吐出を行っていない場合、記録媒体の綴じ代部分に予備吐出を行なう方法もある(例えば特許文献2)。
更に分解能の高い記録ヘッドでは所定の時間が経過したら記録媒体の記録エリアに予備吐出を行なう方法も提案されている(例えば特許文献3)。
実公平3−45814号公報 特開2002−225301号公報 特開2002−144599号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術における予備吐出は用紙の余白部にインクを吐出するものであり、印刷動作を中断しなくてもよいが、余白が無い連続紙や記録サイズが長い場合においては適さない。特に、複数の記録素子を用紙の全幅に亘って直線状に配列した長尺タイプのラインヘッドを用いる従来のインクジェット記録装置では、ロール紙等の連続紙を連続印刷する際、比較的長時間に亘って連続的に印刷動作が持続されることが多く、一定期間吐出されないノズルはインクが増粘し、不吐出の要因となる。
また、特許文献2および特許文献3による方法にしても、所定期間経過すると、記録動作の履歴に関わらず記録ヘッドの全ノズルに対して予備吐出が行なわれるためインク消費の点で不利となる。
とりわけ、ラインヘッドの場合にはシリアルヘッドに比べてノズルの個数が格段に多く、同じ頻度で各ノズルの予備吐出を行うとしても、印刷される画像に関係なく一定周期毎に全ノズルについて予備吐出を行う場合、無駄なインクの量が格段に増える。
したがって、高速にかつ高品位な記録を維持する場合、不必要な予備吐を削減すると共に、予備吐処理回数自体を少なくするという対策が必要であった。
本発明はこのような背景においてなされたものであり、その目的は、一定時間間隔でなく、必要なタイミングを検出して予備吐処理を行うことで、予備吐処理回数および予備吐処理に要する無効な時間を削減して、スループットの向上、および無駄なインク量の削減を実現できるインクジェット記録装置を提供することにある。
本発明によるインクジェット記録装置は、インクを吐出するノズル列を形成してなる記録ヘッドと、記録データに基づき前記記録ヘッドのノズル列からインク液滴を吐出させると共に前記記録ヘッドのインク吐出状態を適正に保つための予備吐動作を制御するヘッド制御手段とを備え、前記ヘッド制御手段は、前記記録ヘッドのノズル列をそれぞれ複数個のノズルからなる複数のノズルブロックに分割し、前記記録データを解析して、前記各ノズルブロック毎に、予め定めたカウント対象パターンの連続した出現回数をカウントするカウント手段と、前記カウント手段のカウント値が一定値に達したか否かを各ブロック毎に判断する判別手段とを有し、前記カウント値が所定値に達したブロックが少なくとも1つ以上存在した場合に前記記録ヘッドについて予備吐処理を行うことを特徴とする。
予め定めたカウント対象パターンは、ノズルブロックの全ノズルが不吐出となるようなデータパターンを含みうる。このようなカウント対象パターンの連続した出現回数をカウントし、このカウント値が一定値に達したか否かを判断することにより、予備吐実行要否を判定する。すなわち、一定値に達したブロックが少なくとも1つ以上存在したことが検出されたとき、当該記録ヘッドについて予備吐処理を実行する。
記録データによっては長時間に亘り、いずれのブロックのカウント値も一定値以上に達しない場合があり、このような場合には予備吐処理を行う必要がない。すなわち、記録データの如何によらず一定時間間隔で定期的に予備吐処理を行うことによる上記のような問題がなくなる。
前記記録データは圧縮処理を施されている場合には、前記カウント手段は、圧縮データを解凍処理する際に前解凍結果に基づいて前記カウント対象パターンを検出することでパターン判定・カウント処理について無駄のない処理を実現することができる。
前記圧縮データの検索から決定された予備吐タイミングにおいて行う予備吐処理は、紙面予備吐処理または回復ユニットにおける予備吐処理のいずれであってもよい。
前記カウント対象パターンは複数設定されてもよく、このような場合、前記カウント手段は、異なるカウント対象パターンが連続して出現した場合にも前記カウント対象パターンが「連続」して出現したと判断する。これにより、ノズルブロック中の一部のノズルの吐出はあるが、他の一部のノズルについて不吐出が連続するような場合を予備吐実行要と判定する。その結果、予備吐実行要否判定の精度が向上する。
前記制御手段は、外部からの指示に基づいて前記カウント対象パターンを任意に変更することができるようにしてもよい。
前記制御手段は、前記記録データに付随する画像サイズ情報の画像横サイズに基づいて、1ラインの終了を検出する、あるいは、前記記録データに付随する画像サイズ情報の画像縦サイズに基づいて、ページの終了を検出することができる。
前記制御手段は、1ライン全体の記録を省略するラインスキップコマンドを検出し、検出されたスキップする連続ライン数が所定数以上であるとき、直ちに予備吐処理を実行する。また、検出されたスキップする連続ライン数が所定数以上に満たないとき、当該ライン数を各ブロックのカウント値に反映させる。これにより、スキップコマンドに対応した予備吐実行要否判定が行える。
本発明によるインクジェット記録装置の回復処理方法は、記録データに基づき記録ヘッドのノズル列からインク液滴を吐出させて画像の記録を行うとともに、前記記録ヘッドのインク吐出状態を適正に保つための予備吐動作を行うインクジェット記録装置の回復処理方法であって、前記記録ヘッドのノズル列をそれぞれ複数個のノズルからなる複数のノズルブロックに分割し、前記記録データを解析して、前記各ノズルブロック毎に、予め定めたカウント対象パターンの連続した出現回数をカウントするステップと、カウント値が一定値に達したか否かを各ブロック毎に判断するステップと、前記カウント値が所定値に達したブロックが少なくとも1つ以上存在した場合に前記記録ヘッドについて予備吐処理を起動するステップとを備えたことを特徴とする。
本発明によるインクジェット記録装置およびその回復処理方法では、分割したノズルブロック毎にカウント対象パターンを検出して、その連続出現回数をカウントし、このカウント値に基づいて記録ヘッドの予備吐処理の要否判定を行うようにしたので、従来のように一定時間間隔で定期的に予備吐を行うことなく、必要となったときだけの予備吐を実現できる。その結果、予備吐処理の削減により記録速度を高速化し、インクの浪費を削減できる。また、予備吐処理として紙面予備吐を行う場合には、不必要な紙面予備吐の削減により記録画像の品位を高めることができる。
また、ノズルブロック単位に記録データの内容のチェックを行うので、記録データを1ドット単位で検出することなく、高速に予備吐要否の判定を行うことができる。また、カウンタの個数等も少なくて済み、そのためのハードウェアまたはソフトウェアの構成が簡略化される。
受信される記録データが圧縮されている場合、圧縮データの解凍の段階で、カウント対象パターンを検出できるため、処理に無駄がなく、高速に予備吐要否の判定を行うことができる。
また、ユーザが任意のカウント対象パターンを設定可能とすることにより、記録する画像種類、特徴などを考慮してユーザの使用方法に則した予備吐処理を実現できる。
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
図1は、複数の記録素子を用紙の全幅に亘って直線状に配列した長尺タイプの記録ヘッドであるラインヘッドを4個用いたインクジェット記録装置の構成図である。
ヘッドモジュール101に、記録幅(用紙幅方向の長さ)4インチのラインヘッド103〜106がK(ブラック)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の順にヘッドユニット102として固定されている。図1は、回復ユニット107の上にヘッドが置かれた状態を示している。記録を行わない時(待機時)、またはヘッド回復処理時、各ラインヘッドはこの状態(キャッピング状態)にある。
用紙108は、ヘッドモジュール101の下を図の方向に搬送される。なお、図1は連続用紙を用いた場合の例である。図2は、ヘッドモジュール101の記録時の状態図である。
記録を行う場合は、まず回復ユニット107が用紙搬送方向に移動し、ヘッドユニット102が回復ユニットの穴を通して、下方向(用紙面へ向かう方向)に用紙108近くまで移動し、図2の状態で記録(インクの吐出)を開始する。記録終了後は、逆の順で動作し、図1の状態に戻り、ラインヘッドが回復ユニット107に密着して、保管状態、またはヘッド回復動作可能状態となる。
インクジェットヘッドは健全な吐出性能を維持するために、所定の条件で、ヘッド内部のインクを加圧、循環させて回復する加圧循環回復、記録前に予備吐処理を行う予備吐回復、そして、回復ユニット107に取り付けられた不図示のワイパブレードによってノズル面をワイプするクリーニング動作等を行なう必要がある。
また、記録を行わない状態でもヘッドがキャッピング状態を解除されて大気中に曝露されると、吐出ノズル付近のインク乾燥、ゴミの付着等から吐出不良を起こすことがある。この吐出不良を防ぐために、記録には直接寄与しないインクの吐出(予備吐)回復処理が必要となる。この予備吐は、図1の状態のようにキャッピングされた状態で行なう場合と、記録中に記録すべきデータとは無関係に目立たないように紙面予備吐を行う場合がある。
図3は、図1のヘッドモジュール101を図示のように配置して、幅の広い用紙108に記録を行っている様子を示す図である。本実施の形態においては4インチラインヘッドを平行に並べており、最大約4インチ幅を記録できる。4インチラインヘッド103〜106により横幅4インチサイズの用紙108に図形307を記録した例を示している。
図4に紙面予備吐の具体例を示す。ラインヘッド103が、用紙108上に記録を行うものである。ラインヘッド103の用紙サイズに対して有効なノズル群403のノズル数は2400dotである。ラインヘッド103は、紙に対してヘッドの位置が固定されているが、不図示の他のヘッドと幅方向の相対的な取り付け位置ずれ(横レジ)を電気的に調整(補正)するためにノズル群403の両端にそれぞれ調整領域404を設けている。図4では調整領域404として左右各々2dotを示しているが、例えば左右16dotずつ設けるなど、調整領域を考慮した好適なノズル数を用意するのが好ましい。
記録データに基づく記録画像405、406の黒点部分はラインヘッド103のノズルからインクが吐出されたことを意味し、白点は吐出されない位置を示すものであり、記録画像としては空白を意味する。通常の記録においては、この白点の空白部分と、黒点の記録部分で記録画像が形成される。
ドット407〜410は、上記記録画像とは別に、紙面予備吐の吐出パターンにしたがって記録されたドットである。位置を分散して目立たないように吐出することで、紙面予備吐を実現することができる。これらの予備吐は、記録画像(本例においては405、406)に重なることもあるが、記録画像405、406領域においては不必要な予備吐となるので、これらの領域での予備吐は発生しないことが望ましい。
なお、この紙面予備吐パターンが規則的になって、人間の目に目立ち易くなるのを避ける方法として、1ページ毎に、各ラインに対してランダムに予備吐を行うことも可能である。ランダムに予備吐を行うことで、同様に記録画像(本例においては405、406)に重なることもある。また、この記録画像405、406に重ねないようにしつつ、ランダムに予備吐パターンを形成することも可能である。
図5に、紙面予備吐パターンの二例を示す。図5(a)に示した紙面予備吐パターン501は図4の例と同様に、1ラインに1ドットだけ予備吐を行う予備吐パターンを形成した場合の例である。1ラインに1ドットの割合で予備吐するので、ラインヘッド103の記録する有効ノズルの2400ドットを吐出するには、2400ライン必要となる。
図5(b)に示した紙面予備吐パターン502は、1ラインに2ドットの割合で予備吐を行う予備吐パターンを形成した場合の例である。1ラインに2ドット予備吐するので、ラインヘッド103の記録する有効ノズルの2400ドット吐出するには、1200ライン必要となる。即ち一連の予備吐範囲は小さくできるが、予備吐によるドットが近接する可能性が高くなる。その他、図示しないが、複数ラインに1ドットの割合の予備吐パターンもありうる。
図6は、パーソナルコンピュータ(PC)601と、インクジェット記録装置602の接続関係を示す図である。PC601の内部のソフトウェアによって生成された、記録すべきデータが後述する圧縮方法によって圧縮されて、その圧縮データが、USBインタフェース603等の通信インタフェースを介して、インクジェット記録装置602に送信される。
図7は、ヘッドモジュール101を制御する基板701の構成図である。CPU702は、フラッシュメモリ703に格納されたプログラムで動作し、PC601からUSB制御部705を介して受信した圧縮記録データを一旦メモリ704に展開して処理し、ASIC706に圧縮データを転送する。ASIC706は自らに接続された、記録データ格納メモリ(VRAM)707を用いて、圧縮されたデータを解凍しながら保存すると共に、本発明に関連した予備吐要否に関わるカウント対象パターンのカウント値等を管理しながら、ヘッドドライバ708に記録データを送信して記録を行う。なお、記録の際にモータ、搬送系のエンコーダ(図示しない)や、用紙検知センサ(図示しない)の状態を確認しながら、モータドライバ709を制御して、ヘッドユニット102や回復ユニット107等を総括的に制御しながら、記録を行う。
PC601からインクジェット記録装置602へ伝送される記録対象のデータは、データ通信速度の高速化し、記録処理の高速化のため、圧縮されることが多い。その圧縮方式の1つにパックビッツ(PackBits)圧縮方式がある。パックビッツ圧縮方式は、以下のように圧縮される。
データが連続する場合、次の2バイトで表現される。
連続バイト数 + 連続するデータ
連続バイト数を表すコマンドは、FF(16進数)の時が2バイト連続で、81(16進数)の時が128バイト連続となる。したがって、データが連続の時は、FF〜81で表現される。例えば、00(16進数)が3バイト連続=“00 00 00“の場合は、“FE 00” で表現される。
また、データが非連続の場合は、次のように表現される。
非連続バイト数 + 非連続するデータ
非連続バイト数を表すコマンドは、00(16進数)の時が1バイト非連続で、7F(16進数)の時が128バイト非連続となる。したがって、データが非連続の時は、00〜7Fで表現される。
例えば、01 02 03(16進数)
の場合は、02 01 02 03 で表現される。
ヘッドモジュール101に送信されるデータは、上記の方法を用いて、PC601内部のプリンタドライバによって圧縮される。
図8にプリンタドライバの構成図を示す。ユーザによってアプリケーションソフトウェア802で作成された画像は、ユーザにより記録処理が実行された場合に、プリンタドライバ801に記録データとして送信される。
まず、アプリケーションソフトウェア802より送信された画像データから、記録パラメータ処理部803で用紙サイズや記録画像サイズなどの情報が取り出され、ヘッドモジュール101で処理できるよう、コマンドに変換される。
次に変換された画像データを色処理部804でRGB→CMYK→2値化変換などの、色処理が行われる。そして色処理された記録データは、データ圧縮処理部805で上述された方法により、データ圧縮される。本実施の形態においては、圧縮されたデータは、ランゲージモニタ、ポートモニタと呼ばれる、USBポートドライバ807などとのポート通信を制御するポート通信処理部806に送信され、USBインタフェース603を介して、圧縮データがヘッドモジュール101に送信される。
以上のように、PC601の内部でデータが圧縮された後、ヘッドモジュール101へ送信されることにより、PC601からヘッドモジュール101間のUSBインタフェース603を介して転送される転送データ量が削減されるため、実質的なデータ転送速度が高速化し、記録処理の高速化に結びつくことになる。
図9により、上述のようにプリンタドライバで圧縮されたデータの、解凍後のデータ再現方法を説明する。記録データはプリンタドライバの色処理部804で2値化されている。2値化とはラインヘッドのノズルにて吐出するか、しないかの2値で表現された値に変換されていることである。よって、図9(a)のように解凍後のデータの部分が01(16進数)であった場合、2進数に表すと「00000001」となり、記録パターン901のようになる。同様に、図9(b)に示すようにデータの部分が55(16進数)であった場合、2進数に表すと「01010101」となり、記録パターン902のようになる。
以上のような、パックビッツ圧縮方式を用いたデータは、8bit=1バイト単位で処理される。
図10は、ヘッドモジュール101の制御基板に搭載されるASIC706の内部構成を示した図である。図10のASIC706は、CPU702が制御し、メモリ704に蓄えられた圧縮データを受信して、処理を行う。なおASIC706の各種設定もCPU702が行い、CPU通信処理部1002は、それらのデータを予備吐設定部1008等の、ASIC706内の各モジュールに転送する。図10においては、主にデータの流れを示したものであり、接続として記載されていないが、各種設定部からの設定データが、その対応モジュールに設定されるものである。詳細は以下で示す。
図11は、本実施の形態におけるヘッドモジュール101の制御基板に搭載されるASIC706の制御方法を示したフローチャートである。このフローチャートの処理の実行手順を表すプログラムはメモリ(703または704)内に格納され、CPU702がこれを解釈実行することにより、この処理が実現される。他のフローチャートの処理についても同様である。
このフローチャートの説明の前に、図12で、設定データカウント部1009にて行なう予備吐要否に関わるカウント対象パターンのカウント方法を説明する。図9で説明したように、圧縮データは1バイト単位で圧縮されているため、ラインヘッド103のブロック1202〜1204のように、8ノズル分ずつに分割する。そこで、この8ノズル分に相当する1バイト毎のデータを、CPU702から予備吐設定部1008に設定された値と比較して、一致したときビット1205〜1207からなるカウンタとしてのレジスタ1200の値を更新していく。このレジスタ1200は、8ノズル(1バイト)毎に用意される。レジスタ1200のビット数は、可能な最大カウント値をカバーできるビット数とする。
予備吐設定部1008に設定される設定値は以下のようになる。解凍後のデータの00(16進数)は「00000000」となり、8ノズル分すべて吐出しないということであり、例えばブロック1202の部分が00で連続する場合は、横方向8ノズル分の空白が縦方向に連続する画像ということであり、この状態が一定数連続すると予備吐が必要となる。
このように、00の時だけカウントするような予備吐設定部1008の設定を行った場合は、00のカウント値が、同じく予備吐設定部1008に設定された予備吐必要値に達した時に予備吐を実行するということになる。「予備吐必要値」とは、カウント対象パターンがここまで連続して発生したら予備吐が必要となるというカウント値であり、ラインヘッドのノズル曝露時間で決定される。具体的には、次式により求められる。この計算値を予備吐必要値として予備吐設定部1008に設定する。
予備吐必要値=用紙108の搬送速度[inch/sec]×曝露許容時間[sec]÷縦方向の解像度[dot/inch]=縦ドット数
なお、解凍後のデータの01(16進数)の「00000001」や、80(16進数)は「10000000」などでは、1ノズルは吐出するが、1ブロックの大半のノズルは吐出しないノズルである。よって、予備吐設定部1008に、予備吐要否に関するカウント対象パターンとして、00(16進数)の他に、01、80、10、08、11、88などの8ビットパターンを設定したり、あるいは1、8(16進数)などの4ビットパターンを含む他の8ビットパターンを設定することで、予備吐要否点綴の精度を高めることができる。
さらには、予備吐設定部1008に05「00000101」などの値も設定してより精度を高めることも可能であるが、カウント対象パターンをあまり多く設定すると、設定データカウント部1009の処理速度低下に加えて、実際の予備吐処理までの時間も長くなってしまうので、必要以上に多くの値を設定することは好ましくない。
なお、上記では設定したカウント対象パターンと一致したときという一致条件でカウントを行う設定データカウント部1009の構成例を示したが、例えばFF(11111111)、F(1111)が存在する場合以外の値はカウントするといった否定条件で構成してもよい。このような値も実質的なカウント対象である。
図11により、図10のコマンド解析部1003、圧縮データ解凍部1004、設定データカウント部1009の各モジュールの処理を詳細に説明する。
まず、CPU702より、上述した予備吐必要値および予備吐カウント対象パターンがCPU通信処理部1002を介して、予備吐設定部1008に設定される(S1101)。同時に、図5で示した紙面予備吐パターンの種類も設定される。設定された予備吐必要値および予備吐カウント対象パターンは、設定データカウント部1009で利用され、紙面予備吐パターンの種類は予備吐制御部1010で利用される。
PC601から送信された圧縮データは、CPU702を介して、一旦メモリ704に格納される。この格納された圧縮データは、CPU702の制御により、CPU通信処理部1002を介して、コマンド解析部1003に送信される。コマンド解析部1003では、画像横縦サイズ、データの色等のコマンドが解析され、画像横縦サイズが設定データカウント部1009に設定される(S1102)。
なお、圧縮記録データは各色毎にPCから送信されてくるので、コマンド解析部1003で色コードを解析して、各ラインヘッド103〜106毎に以下の処理を行う。
コマンド解析部1003で解析され、不要なコマンドが削除された圧縮画像データが、圧縮データ解凍部1004に送信される。ここで上述のようにパックビッツ圧縮方式で圧縮されたデータの解析を行うが、圧縮データの連続、非連続コマンド解析のため、圧縮データを一旦、圧縮データ解凍部1004内の解析モジュールが読み取る処理を行う。その場合、この圧縮データ解析モジュールは、連続、非連続コマンドと共に、解凍されるべきデータの内容を把握できる。ここで、そのデータ値を設定データカウント部1009に送信して、ステップS1101で設定された予備吐要否に関わるカウント対象パターンと各ブロックのデータと比較し、各ブロックごとに一致回数(すなわちカウント対象パターンの出現回数)をカウントする(S1103)。具体的には、同ブロックについて連続して出現したカウント対象パターンをカウントする。連続が途切れたときはその都度カウント値をリセットする。
従って、例えば縁なしの写真やポスタの如く比較的満遍なく記録データが分布しているような状態が続く場合、上記カウンタは頻繁にリセットされるので予備吐動作は発生しない。
なお、複数のカウント対象パターンが設定されている場合に、異なるカウント対象パターンであってもそれらが連続した場合には「連続」と判断する。但し、異なるカウント対象パターン毎に、または、異なるカウント対象パターンの組毎にカウンタを設けて、別個にカウントするようにしてもよい。
次にこのカウント値が、ステップS1101で設定された予備吐必要値に達したか判定する(S1104)。カウント値が予備吐必要値に達した場合は、予備吐フラグをONにして、予備吐制御部1010に予備吐実行を通知する(S1105)。紙面予備吐パターンの種類は予備吐制御部1010で利用される。予備吐制御部1010はステップS1105の通知に応じて、当該ラインヘッドについて、前記予備吐パターンの種類に応じて、全ノズルについて少なくとも1回の吐出を行う予備吐処理を実行する。この予備吐処理は、回復ユニット107での集中的な処理でもよいし、紙面予備吐による分散的な処理であってもよい。
なお、設定データカウント部1009でのブロック設定値のカウントは、カウントアップしてカウント値が予備吐必要値に一致するかどうかを判定するようにしたが、予備吐必要値からカウントダウンしてその値が0になった時に予備吐フラグをONにする制御を行ってもよい。
設定データカウント部1009のカウントは、1ラインの横サイズが終了するまで(S1106)、1ブロック横に移動しながら(S1107)、ステップS1103に戻って各ブロックごとのカウント対象パターンのカウントを繰り返す。1ラインの横サイズに達して1ライン分の処理が終了したら、次のラインの左端へ進んで(S1108)、縦サイズが終了するまで(S1109)、ステップS1103に戻り、上記処理を繰り返す。これにより、1ライン毎の区切りやページの区切りが明示的に存在しない記録対象データにも対処可能となる。
以上の処理を行い、画像縦サイズが終了したら、処理を終了する。
ここまでカウントしてきた値は、そのまま保持され、必要に応じて、メモリ制御部1005を介して、ASICに接続されたメモリ707に格納してもよい。引き続き2ページ目の記録を継続された場合は、その格納された値から、加算して計算される。
なお、予備吐処理を行ったラインヘッドについてはその全ブロックのカウント値をリセットする。また、2ページ目以降までの記録に時間が開き、図1の状態で待機し、その待機中に予備吐回復等を行う。その場合も、全てのカウント値をリセットして、次の記録再開時には0からカウントし直す。
このようにして解凍、解析されたデータは、圧縮データ解凍部1004から解凍され、一旦、メモリ制御部1005を介してASICに接続されたメモリ707に格納される。そして記録の際のラインヘッドの駆動周期に併せて、記録データ制御部1006の処理により、メモリ制御部1005を介してヘッド通信制御部1007に送信される。またこの際、紙面予備吐が採用されている場合、設定データカウント部1009から予備吐フラグ:ONが送信され、予備吐が必要な場合は、予備吐制御部がステップS1101で設定された予備吐パターンを送信する。この予備吐パターンは、記録データ制御部1006で、解凍された画像データと合成されて、ヘッド通信制御部1007に送信され、ヘッドドライバ708を介して、各ラインヘッド103〜106に送信されて記録される。上記の説明においては、ラインヘッド1本を例に説明したが、各ラインヘッド103〜106毎に同様の処理が実行されるものである。
また本実施の形態においては、パックビッツ圧縮方式を用い、1バイト単位の分割で、予備吐カウントを行ったが、他の圧縮方式を用いるなどして、数バイト単位に分割するなどの方法でも同様に実現可能である。
本実施の形態のインクジェット記録装置ではラインヘッドを4色、4本のインクジェット記録装置を例にして説明したが、使用するインクの種類を増やして、ラインヘッドの本数を4本以上で行う場合においても、その本数分の、予備吐カウンタを構成することで実現できる。また、ラインヘッドの本数を3本以下にしても同様に実現可能である。
以上説明したように、この第1の実施の形態においては、記録データの圧縮データの段階で、予備吐実行の要否を判断するためのカウント対象パターンのカウントを行えるため、記録データを1ドット単位で検出することなく、高速に予備吐実行要否の判断を行うことができる。また、ノズル単位ではなく複数ノズルのブロック単位にカウントを行うので使用するカウンタ(レジスタ)の個数も少なくて済む。カウンタをASICで実現する場合、その回路規模数を低減できる。また、圧縮データの単位でカウント対象パターンを検出することにより、圧縮データの解凍時にデータの比較処理により検出が行えるので、処理に無駄がなく高速に検出を行うことができる。
また、このカウント対象パターンのカウント値に基づいて予備吐実行の要否を判断するので、一定時間間隔で定期的に予備吐を行うことなく、実際に吐出していないノズルを検出でき、必要な分だけの予備吐を実現できることから、不必要な紙面予備吐、または予備吐処理の削減から、記録画像の品位を高め、記録速度を高速化し、インクの浪費を削減できる。
予備吐を行うための、記録データの検出閾値(予備吐必要値)はユーザが任意に設定でき、記録する画像種類(記録モード)、特徴などを考慮してユーザの使用方法に則した予備吐処理を実現できる。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態の構成は上記第1の実施の形態と同様であり、以下には主として第1の実施の形態と異なる動作部分を記載する。
図13は、第2の実施の形態を説明するための図であり、ラインヘッド103により用紙108上に記録を行った画像の例を示している。この場合も、ラインヘッド103は用紙サイズに対して有効のノズル群403は2400dotであり、ノズル群403の両脇に調整領域404がある。なお、図13には紙面予備吐の吐出パターンは表示していない。記録画像405、406の黒点部分はラインヘッド103のノズルからインクが吐出された記録部分である。
図13に示すように、通常、記録された結果として、1ライン分すべて空白である空白ライン1307、1308が含まれうる。データ量を削減して転送するため、この空白ラインの情報がラインスキップコマンドを用いて転送されることがある。このラインスキップコマンドは、1ライン全体の記録を省略するためのコマンドであり、用紙横縦サイズコマンド(サイズ情報)等と同様に生成され、何ライン分でも連続していれば7バイトで表現することが可能である。
これに対して、例えば1ライン分(2400ドット)の00(16進数)を第1の実施の形態記載のパックビッツ圧縮方式を用いて圧縮した場合、2400ドット=300バイトであり、パックビッツ圧縮方式の最大の連続数は128バイトであるため、1ラインで6バイトとなる。よって2ライン以上連続した場合は、上記の7バイトのラインスキップコマンドを用いた方がデータ量は低減される。したがって、本実施の形態ではラインスキップコマンドを含む記録データに対応するものである。
図14は、第2の実施の形態におけるヘッドモジュール101の制御基板に搭載されるASIC706の別の内部構成を示したものである。図10に示したASIC706の構成要素と同様の構成要素には同じ参照符号を付してある。このASIC706では、コマンド解析部1403でラインスキップコマンドを解析し、その結果を設定データカウント部1409および予備吐制御部1410に送る。
図15は、第2の実施の形態におけるヘッドモジュール101の制御基板に搭載されるASIC706の制御方法を示したフローチャートである。
第2の実施の形態においては、第1の実施の形態と同様に予備吐必要値および予備吐カウント対象パターンがCPU通信処理部1002を介して、予備吐設定部1008に設定される(S1500)。コマンド解析部1003では、画像横縦サイズ、データの色等のコマンドが解析され、画像横縦サイズが設定データカウント部1409に設定される(S1501)。
ラインスキップコマンドをコマンド解析部1403で解析し(S1502)、連続するラインスキップコマンドのライン数が、第1の実施の形態と同様に求められた予備吐必要値以上であるか判定し(S1503)、予備吐必要値以上であった場合は、予備吐フラグをONにして予備吐を行う(S1507)。
予備吐必要値以下であった場合は、そのライン数分の各ブロック(図12の1205〜1207)のカウント値をカウンタに加算(カウントダウンの場合は減算)する(S1504)。予備吐が必要になるのは、吐出しないノズルについてであり、予備吐カウント対象パターンで00(16進数)を設定せず、01(16進数)などのみを設定することは、予備吐本来の目的から外れるためありえない。空白ラインは全ブロックについて00ということであり、全ブロックについてカウント対象パターンと一致したことになる。したがって、ラインスキップコマンドについては、各ブロック(図12の1205〜1207)のカウント値を直接加算(減算)することができる。
以降のステップS1508〜S1511の処理はS1106〜S1109と同じである。
以上説明したように、この第2の実施の形態においては、ラインスキップコマンドを検出して、解析することにより、空白ラインについてはブロックごとの処理を行う必要がなく、さらに高速に予備吐実行要否を判断することができる。
<第3の実施の形態>
第3の実施の形態の構成は上記第1および第2の実施の形態とほぼ同様であり、以下に第1および第2の実施の形態と異なる点のみを記載する。
図16は、図3のヘッドモジュール101と構成は同じであるが、各ラインヘッド103a〜103dのインクの色をすべて同じ(この例ではブラック)にしたものである。この構成においては、図17に記録結果例を示すように、記録画像1701、1702を構成する複数のラインのうち、ライン1703はラインヘッド103a、ライン1704はラインヘッド103b、ライン1705はラインヘッド103c、ライン1706はラインヘッド103d、そしてライン1707ではラインヘッド103aが再び対応し、画像を4分割して各ラインヘッドにより分担して記録を行うことにより、搬送速度、記録データ処理速度の高速化から1本のラインヘッドで画像記録する場合に比較して搬送速度で4倍のスループットが得られる(なお、図17には紙面予備吐の吐出パターンは表示していない)。
このようなヘッドモジュールの構成および動作によれば、同じ色の記録データを複数のラインヘッドで分割して処理するために、上記の実施の形態と事情が異なる。第1および第2の実施の形態の場合では、PCから送信されるデータがあらかじめ各色毎に圧縮されているため、コマンド解析部1003で色コードを解析した後、その色に応じたカウント部でカウントを行えば実現できたが、図16のヘッドモジュール101'では、同様の方法でカウント部の選択が行えない。すなわち、予備吐実行の要否はラインヘッド毎に行うので、同じ色の記録データをラインヘッド毎に分割して判断する必要がある。よって、以下の方法を用いる。
図18に、第3の実施の形態の制御を表すフローチャートを示す。
ステップS1801からS1807までは図11のステップS1101〜S1107と同じである。
コマンド解析部1003で解析された画像横サイズを基に、カウントを開始した後、1ラインの横サイズが終了したら(S1806,Yes)、次に、ステップS1802で設定された画像縦サイズが終了したかを判定する(S1808)。
画像縦サイズが終了していなかった場合は、次のヘッドの予備吐要否に関わるカウント対象パターンのカウントに移る(S1809)。
本実施の形態のヘッドモジュール101'では、同色ラインヘッドが4本であるため、4本分のラインヘッドについてカウント終了かどうかをチェックする(S1810)。4本分終了していなければ、ステップS1803に戻る。4本分のラインヘッドについてカウント終了していれば、ヘッド本数カウンタをリセットして(S1811)、次のラインの左端ブロックのカウントに進む(S1812)。次いで、ステップS1803に戻り、1本目のラインヘッド103aについてカウントを継続する。そして、画像縦サイズまでカウントしたら、第1の実施の形態と同様に処理を終了する。
第3の実施の形態においては、同色のラインヘッドを4本使用するインクジェット記録装置を例にして説明したが、第1の実施の形態と同様に、ラインヘッドの本数を5本以上または3本以下で行う場合においても、その本数分の、予備吐カウンタを構成することで同様に実現可能である。
以上説明したように、この第3の実施の形態においては、複数の同色ラインヘッドを用いたインクジェット記録装置で、送信される単色の記録データの場合でも、各ラインヘッドの予備吐実行の要否を判断することができる。
<第4の実施の形態>
図19は、本実施の形態におけるヘッドモジュール1901の構成を示す。このヘッドモジュール1901は、それぞれ図3に示したヘッドモジュール101に相当するサブヘッドモジュール1902〜1907を図示のように配置して、幅の広い用紙1908を記録できるようにしたものである。第4の実施の形態においては4インチラインヘッドを4本搭載したサブヘッドモジュール1902〜1907が横に並べてあるため、最大約24インチ幅を記録できるインクジェット記録装置が構成される。横方向の記録ドットの連続性を確保するために、各ヘッドモジュール1902〜1907は用紙搬送方向に互い違いにずらして配置してある。このずれは、各サブヘッドモジュールの記録時のインク吐出タイミングの調整により吸収される。幅広用紙1908上の図形1909〜1911は、サブヘッドモジュール1902〜1907により分担して記録されたものである。
第4の実施の形態においても、第1および第2の実施の形態の予備吐要否に関わるカウント対象パターンのカウントを、個々のサブヘッドモジュール1902〜1907に適用することが可能であり、最適な予備吐処理が実現可能である。また、図19では第1の実施の形態のヘッドモジュール101に相当するものを用いたが、第3の実施の形態、図16のヘッドモジュール101'に相当するものを、図19のサブヘッドモジュール1902〜1907のように配置して、単色幅広インクジェット記録装置を構成している場合でも同様である。
この第4の実施の形態においては、ヘッドモジュールを複数台用いて構成されたインクジェット記録装置においても、各ヘッドモジュール毎にラインヘッド予備吐実行要否の判断を行うことができ、他の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、上記で言及した以外にも種々の変形、変更を行うことが可能である。例えば、上記第1〜4の実施の形態においては、ラインヘッドを用いたインクジェット記録装置について述べてきたが、ヘッドの複数のノズルをブロック化して、ブロックごとのカウント対象パターンの出現回数をカウントすることができるインクジェット記録装置であれば、必ずしもラインヘッドに限るものではなく、同様に本発明を適用可能である。
本発明の第1の実施の形態における複数の記録素子を用紙の全幅に亘って直線状に配列した長尺タイプの記録ヘッドであるラインヘッドを4個用いたインクジェット記録装置の構成図である。 図1のヘッドモジュールの記録時の状態図である。 図1のヘッドモジュールを用いて記録を行っている様子を示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるノズル配置と紙面予備吐の具体例を示す図である。 紙面予備吐パターンの二例を示す図である。 パーソナルコンピュータ(PC)とインクジェット記録装置の接続関係を示す図である。 図1のヘッドモジュールを制御する基板の構成図である。 本発明の第1の実施の形態におけるプリンタドライバの構成図である。 圧縮されたデータの解凍後のデータ表現方法を説明するための図である。 図7の制御基板に搭載されるASICの内部構成を示した図である。 図7の制御基板に搭載されるASICの制御方法を示したフローチャートである。 図10内の設定データカウント部のカウントの仕方を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態におけるヘッドモジュールの制御基板に搭載されるASICの別の内部構成を示した図である。 本発明の第2の実施の形態におけるヘッドモジュールの制御基板に搭載されるASICの制御方法を示したフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態におけるヘッドモジュールによる記録の様子を示す図である。 図16のヘッドモジュールによる複数の同色ラインヘッドによる記録の方法を説明するための図である。 本発明の第3の実施の形態の制御を表すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態におけるヘッドモジュールの構成およびその記録結果を示す図である。
符号の説明
101…ヘッドモジュール
102…ヘッドユニット
103〜106…ラインヘッド
107…回復ユニット
108…用紙
403…ノズル群
404…調整領域
405…記録画像
407〜410…ドット
1202〜1204…ブロック
501…紙面予備吐パターン
502…紙面予備吐パターン
602…インクジェット記録装置
603…USBインタフェース
701…基板
703…フラッシュメモリ
704,707…メモリ
705…制御部
708…ヘッドドライバ
709…モータドライバ
1002…通信処理部
1003…コマンド解析部
1004…圧縮データ解凍部
1005…メモリ制御部
1006…記録データ制御部
1007…ヘッド通信制御部
1008…予備吐設定部
1009…設定データカウント部
1010…予備吐制御部
1200…レジスタ
1202…ブロック
1205…ビット
1307…空白ライン
1403…コマンド解析部
1409…設定データカウント部
1410…予備吐制御部
1701…記録画像
1703〜1706…ライン
1901…ヘッドモジュール

Claims (12)

  1. インクを吐出するノズル列を形成してなる記録ヘッドと、
    記録データに基づき前記記録ヘッドのノズル列からインク液滴を吐出させると共に前記記録ヘッドのインク吐出状態を適正に保つための予備吐動作を制御するヘッド制御手段とを備え、
    前記ヘッド制御手段は、
    前記記録ヘッドのノズル列をそれぞれ複数個のノズルからなる複数のノズルブロックに分割し、前記記録データを解析して、前記各ノズルブロック毎に、予め定めたカウント対象パターンの連続した出現回数をカウントするカウント手段と、
    前記カウント手段のカウント値が一定値に達したか否かを各ブロック毎に判断する判別手段とを有し、
    前記カウント値が所定値に達したブロックが少なくとも1つ以上存在した場合に前記記録ヘッドについて予備吐処理を行う
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記記録データは圧縮処理を施されており、前記カウント手段は、圧縮データを解凍処理する際に前解凍結果に基づいて前記カウント対象パターンを検出することを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記圧縮データの検索から決定された予備吐タイミングにおいて、紙面予備吐処理または回復ユニットにおける予備吐処理を行うことを特徴とする請求項1または2記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記カウント対象パターンは複数設定され、前記カウント手段は、異なるカウント対象パターンが連続して出現した場合にも前記カウント対象パターンが「連続」して出現したと判断することを特徴とする請求項1〜3記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記制御手段は、外部からの指示に基づいて前記カウント対象パターンを任意に変更することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記制御手段は、前記記録データに付随する画像サイズ情報の画像横サイズに基づいて、1ラインの終了を検出することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記制御手段は、前記記録データに付随する画像サイズ情報の画像縦サイズに基づいて、ページの終了を検出することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記制御手段は、1ライン全体の記録を省略するラインスキップコマンドを検出し、検出されたスキップする連続ライン数が所定数以上であるとき、直ちに予備吐処理を実行することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記制御手段は、ラインスキップコマンドを検出し、検出されたスキップする連続ライン数が所定数以上に満たないとき、当該ライン数を各ブロックのカウント値に反映させることを特徴とする請求項8記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記記録ヘッドを同色で複数本用いる場合、前記制御手段は各記録ヘッドが分担する記録データの部分について前記カウント対象パターンの検出を行うことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記記録ヘッドはラインヘッドであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  12. 記録データに基づき記録ヘッドのノズル列からインク液滴を吐出させて画像の記録を行うとともに、前記記録ヘッドのインク吐出状態を適正に保つための予備吐動作を行うインクジェット記録装置の回復処理方法であって、
    前記記録ヘッドのノズル列をそれぞれ複数個のノズルからなる複数のノズルブロックに分割し、前記記録データを解析して、前記各ノズルブロック毎に、予め定めたカウント対象パターンの連続した出現回数をカウントするステップと、
    カウント値が一定値に達したか否かを各ブロック毎に判断するステップと、
    前記カウント値が所定値に達したブロックが少なくとも1つ以上存在した場合に前記記録ヘッドについて予備吐処理を起動するステップと
    を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置の回復処理方法。
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