JP2006088003A - 塗布装置および塗布方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 塗布ムラを可能な限り抑制することが可能な塗布装置および塗布方法を提供する。
【解決手段】 赤色発光層用塗布ヘッド22に設けられた複数のノズル222から赤色発光材料P5622Rを吐出させることにより、その複数のノズル222から吐出された赤色発光材料P5622Rを1つの赤色用塗布領域1Rに塗布する。赤色用塗布領域1Rに赤色発光材料P5622Rが塗布される過程において、複数のノズル222が1つの赤色用塗布領域1Rに対応する塗布原理、すなわち複数のノズル222から1つの赤色用塗布領域1Rに対して赤色発光材料P5622Rが供給される塗布原理に基づき、複数の赤色用塗布領域1Rに塗布処理を施した場合に、各赤色用塗布領域1R間において塗布ムラが生じにくくなる。
【選択図】 図9
【解決手段】 赤色発光層用塗布ヘッド22に設けられた複数のノズル222から赤色発光材料P5622Rを吐出させることにより、その複数のノズル222から吐出された赤色発光材料P5622Rを1つの赤色用塗布領域1Rに塗布する。赤色用塗布領域1Rに赤色発光材料P5622Rが塗布される過程において、複数のノズル222が1つの赤色用塗布領域1Rに対応する塗布原理、すなわち複数のノズル222から1つの赤色用塗布領域1Rに対して赤色発光材料P5622Rが供給される塗布原理に基づき、複数の赤色用塗布領域1Rに塗布処理を施した場合に、各赤色用塗布領域1R間において塗布ムラが生じにくくなる。
【選択図】 図9
Description
本発明は、例えば有機エレクトロルミネセンス(EL;Electro Luminescence)ディスプレイのうちの一部を構成する有機層などの各種機能膜を形成するために使用される塗布装置および塗布方法に関する。
近年、フラットパネルディスプレイの1つとして、有機EL現象を利用して画像を表示可能な有機ELディスプレイが注目されている。この有機ELディスプレイは、有機EL素子の発光現象を利用する自発光型のディスプレイであるため、視野角が広く、かつ消費電力が低い点において優れている。
有機ELディスプレイは、主に、駆動パネルと封止パネルとが対向配置され、これらの駆動パネルと封止パネルとが接着層を介して互いに貼り合わされた構成を有している。駆動パネルは、基板の一面に、駆動用の複数の薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)および画像表示用の複数の有機EL素子などが設けられたものである。この有機EL素子は、例えば、基板に近い側から順に、下部電極層と、有機層と、上部電極層とが積層された積層構造を有している。この有機層は、例えば、画像表示用の光を発生させる発光層と共に、その発光層を発光させるための正孔輸送層などを含んで構成されている。
この有機ELディスプレイの製造工程では、例えば、上記したように有機EL素子が有機層を含んでいる構成に伴い、有機ELディスプレイの量産性を考慮して、インクジェット法などのウェットプロセスを使用して流動性の塗布材料(有機材料)を塗布することにより有機層を形成する試みが検討されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第3328297号明細書
ところが、ウェットプロセスを使用して有機層を塗布形成する場合には、塗布プロセス上の塗布ムラが問題となる。具体的には、例えば、インクジェット法を使用して複数の有機層を塗布形成する場合には、有機材料を吐出させるための複数のノズルが設けられた塗布ヘッドを備えた塗布装置を使用して、その塗布ヘッドを基板に対して走査させながら、各ノズルから有機材料を吐出させることにより各有機層を塗布形成しているため、例えばノズルの形成精度や目詰まりなどの影響を受けて、各ノズル間の吐出量に差異が生じると、その吐出量の差異に起因して各有機層間に塗布ムラが生じる結果、各有機層の膜厚がばらついてしまう。
この塗布ムラを改善する手法に関しては、既にいくつかの技術が提案されている。具体的には、例えば、1つの基板に対して塗布ヘッドを複数回に渡って走査させることにより複数の有機層を塗布形成する技術(例えば、特許文献2参照。)や、1つの基板に複数の有機層を塗布形成するために複数の塗布ヘッドを使用する技術(例えば、特許文献3参照。)などが知られている。
特開2003−307613号公報
特開2003−159786号公報
ところで、有機ELディスプレイの表示特性を確保するためには、例えば、その表示特性として輝度分布や色度分布を確保するために、各有機層間に塗布ムラが生じることを可能な限り抑制することにより、各有機層間において膜厚を均一化させる必要がある。なぜなら、各有機層間に塗布ムラに起因した膜厚ムラが生じていると、有機ELディスプレイにより表示される画像中において塗布ムラが筋状の色ムラ(輝度ムラ,色度ムラ)として視認されるため、その有機ELディスプレイの表示特性が低下してしまうからである。しかしながら、従来の塗布装置では、各有機層間に塗布ムラが生じることを十分に抑制することが困難であるため、各有機層間において膜厚を均一化させる観点において未だ改善の余地がある。特に、上記した既知の塗布ムラの改善手法では、塗布ムラを抑制する観点において未だ改善の余地がある上、塗布ヘッドを複数回に渡って走査させる場合には塗布工程に長時間を要すると共に、複数の塗布ヘッドを使用する場合には装置コストが高コスト化してしまうため、工程時間やコストの観点においても改善の余地がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、塗布ムラを可能な限り抑制することが可能な塗布装置および塗布方法を提供することにある。
本発明に係る塗布装置は、基体に設けられた塗布領域に塗布材料を塗布するものであり、塗布材料を吐出させるための複数のノズルが設けられ、その複数のノズルから塗布材料を吐出させることにより1つの塗布領域に塗布する塗布手段を備えたものである。
本発明に係る塗布方法は、基体に設けられた塗布領域に塗布材料を塗布する方法であり、塗布材料を吐出させるための複数のノズルが設けられた塗布手段を使用して、複数のノズルから塗布材料を吐出させることにより1つの塗布領域に塗布するようにしたものである。
本発明に係る塗布装置または塗布方法では、塗布手段に設けられた複数のノズルから塗布材料が吐出されることにより、その複数のノズルから吐出された塗布材料が1つの塗布領域に塗布される。この場合には、塗布領域に塗布材料が塗布される過程において、複数のノズルが1つの塗布領域に対応する塗布原理、すなわち複数のノズルから1つの塗布領域に対して塗布材料が供給される塗布原理に基づき、複数の塗布領域に塗布処理が施された場合に、各塗布領域間において塗布ムラが生じにくくなる。具体的には、例えばノズルの形成精度や目詰まりなどの影響を受けて、複数のノズルのノズル径間に差異が生じたとしても、その複数のノズルから吐出される塗布材料の総吐出量に基づいて1つの塗布領域に供給される塗布材料の塗布量が決定され、すなわち各ノズルから吐出される塗布材料の吐出量の平均値に基づいて各塗布領域の塗布膜厚が決定される結果、複数の塗布領域に塗布処理を施した場合に、各塗布領域間において塗布材料の塗布膜厚に差異が生じにくくなるため、各塗布領域間において塗布ムラが生じにくくなる。
本発明に係る塗布装置または塗布方法によれば、塗布手段に設けられた複数のノズルから塗布材料を吐出させることにより、その複数のノズルから吐出された塗布材料を1つの塗布領域に塗布する構成的特徴または方法的特徴に基づき、例えばノズルの形成精度や目詰まりなどの影響を受けて、複数のノズルのノズル径間に差異が生じたとしても、複数の塗布領域に塗布処理を施した場合に、各塗布領域間において塗布材料の塗布膜厚に差異が生じにくくなるため、各塗布領域間において塗布ムラが生じにくくなる。したがって、塗布ムラを可能な限り抑制することができる。これにより、例えば、有機EL現象を利用して画像を表示可能な表示装置のうちの一部を構成する有機層を形成するために、本発明に係る塗布装置または塗布方法を使用すれば、各有機層間において膜厚が均一化されることに基づき、輝度分布や色度分布が確保されるため、その表示装置の表示特性を確保することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
まず、図1を参照して、本発明の一実施の形態に係る塗布装置について説明する。図1は、塗布装置のブロック構成を表している。
本実施の形態に係る塗布装置は、基体に設けられた塗布領域に塗布材料を塗布することにより各種機能膜を形成するために使用されるものであり、ここでは例えば有機EL現象を利用して画像を表示可能な有機ELディスプレイのうちの一部を構成する有機層を形成するために使用されるものである。
この塗布装置は、例えば、図1に示したように、基板1に塗布処理を施すものであり、装置全体を制御するコントローラ10と、塗布処理を実行する塗布ヘッド20と、この塗布ヘッド20を走査させる走査機構30と、基板1を載置させるための載置台40とを備えている。
コントローラ10は、塗布ヘッド20および走査機構30のそれぞれの動作を制御するものであり、具体的には走査機構30を駆動させることにより塗布ヘッド20を基板1に対して走査させながら、その塗布ヘッド20に塗布処理を実行させるものである。このコントローラ10は、例えば、中央演算処理装置(CPU;Central Processing Unit )などの制御デバイスを含んで構成されている。
塗布ヘッド20は、基板1に塗布処理を施す塗布手段であり、具体的には走査機構30により基板1に対して走査させられながら、その基板1にインクジェット法を利用して塗布処理を施すものである。この塗布ヘッド20は、例えば、上記した有機ELディスプレイのうちの一部を構成する有機層を形成するために、流動性の塗布材料として有機材料を塗布するようになっている。
特に、塗布ヘッド20は、例えば、上記した有機層を塗布形成するために、その有機層のうちの互いに異なる材料により構成された4種類の層をそれぞれ塗布形成する4種類の塗布ヘッド、すなわち正孔輸送層用塗布ヘッド21、赤色発光層用塗布ヘッド22、緑色発光層用塗布ヘッド23および青色発光層用塗布ヘッド24を含んでいる。なお、正孔輸送層用塗布ヘッド21、赤色発光層用塗布ヘッド22、緑色発光層用塗布ヘッド23および青色発光層用塗布ヘッド24の詳細な構成に関しては、後述する(図2参照)。
走査機構30は、塗布ヘッド20を走査させるものであり、具体的には基板1に対して塗布ヘッド20を対向させながら走査させるものである。この走査機構30は、例えば、塗布ヘッド20を保持した状態において、基板1に対して対向しながらスライド可能なスライド機構(図示せず)を含んで構成されており、そのスライド機構を利用して塗布ヘッド20をスライドさせることにより走査させるようになっている。
載置台40は、塗布ヘッド20により塗布処理が施される基板1を支持するためのものである。
この塗布装置は、例えば、上記した一連の構成要素(コントローラ10,塗布ヘッド20,走査機構30,載置台40)の他にも、図示しない他の構成要素も併せて備えている。この「他の構成要素」としては、例えば、塗布装置の使用者がその塗布装置を操作するために使用する操作パネルや、塗布装置の稼働状況などの情報を表示するモニタなどが挙げられる。
次に、図2〜図5を参照して、正孔輸送層用塗布ヘッド21、赤色発光層用塗布ヘッド22、緑色発光層用塗布ヘッド23および青色発光層用塗布ヘッド24の詳細な構成について説明する。図2〜図5は、それぞれ正孔輸送層用塗布ヘッド21、赤色発光層用塗布ヘッド22、緑色発光層用塗布ヘッド23および青色発光層用塗布ヘッド24の平面構成を表している。
正孔輸送層用塗布ヘッド21は、有機層のうちの正孔輸送層を塗布形成するものであり、例えば、図2に示したように、一方向に延在する長手構造を有するヘッド211に、その延在方向に沿って有機材料(正孔輸送材料)を吐出させるための複数のノズル212が設けられた構成を有している。この複数のノズル212は、例えば、各ノズル212間の間隔(ノズルピッチ)S21(互いに隣り合う2つのノズル212の中心間の距離)が互いに等しくなるようにヘッド211に設けられている。図2では、例えば、ヘッド211に8つのノズル212(ノズル2121〜2128)が設けられている場合を示している。
赤色発光層用塗布ヘッド22、緑色発光層用塗布ヘッド23および青色発光層用塗布ヘッド24は、例えば、いずれも正孔輸送層用塗布ヘッド21と同様の構成を有している。すなわち、例えば、図3〜図5に示したように、赤色発光層用塗布ヘッド22(図3参照)は、ヘッド221に有機材料(赤色発光材料)を吐出させるための複数のノズル222(例えば8つのノズル2221〜2228)が設けられた構成を有しており(ノズルピッチS22=ノズルピッチS21)、緑色発光層用塗布ヘッド23(図4参照)は、ヘッド231に有機材料(緑色発光材料)を吐出させるための複数のノズル232(例えば8つのノズル2321〜2328)が設けられた構成を有しており(ノズルピッチS23=ノズルピッチS21)、青色発光層用塗布ヘッド24(図5参照)は、ヘッド241に有機材料(青色発光材料)を吐出させるための複数のノズル242(例えば8つのノズル2421〜2428)が設けられた構成を有している(ノズルピッチS24=ノズルピッチS21)。
なお、図1に示した走査機構30は、例えば、塗布ヘッド20が4種類の塗布ヘッド(正孔輸送層用塗布ヘッド21,赤色発光層用塗布ヘッド22,緑色発光層用塗布ヘッド23,青色発光層用塗布ヘッド24)を含んでいる構成に対応して、それらの4種類の塗布ヘッドを走査させる4つの走査機構(図1では図示せず)を含んでいる。
次に、図6を参照して、塗布装置により塗布処理が施される基板1の構成について簡単に説明する。図6は、基板1の平面構成を表している。
基板1は、塗布装置により塗布処理が施される基体であり、ここでは例えば有機ELディスプレイの途中製造物、すなわち有機層が形成される前段階の有機ELディスプレイである。この基板1の一面には、例えば、図6に示したように、塗布装置により塗布処理が施される領域(塗布領域)として、有機ELディスプレイの発光色に対応した3色(R(Red ),G(Green ),B(Blue))の画素を構成するための3種類の領域が設けられており、具体的には赤色の画素を構成するために塗布処理が施される赤色用塗布領域1Rと、緑色の画素を構成するために塗布処理が施される緑色用塗布領域1Gと、青色の画素を構成するために塗布処理が施される青色用塗布領域1Bとが設けられている。
これらの赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bは、例えば、いずれもY軸方向(第1の方向)に延在する長手パターン形状を有している。ここでは、例えば、赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bは、いずれも角部が丸みを帯びた略長方形状を有している。特に、赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bは、3つ一組で任意の色を表示可能となるように順に配列されながら、基板1の一面においてマトリクス状に配列されており、すなわち基板1の一面には、Y軸方向に配列されるように赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bが複数設けられていると共に、そのY軸方向に交差するX軸方向(第2の方向)に配列されるように赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bが複数設けられている。これらの赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bは、例えば、互いに同様のパターン寸法を有すると共に、互いに同様の間隔を隔てるように基板1の一面に位置している。図6では、例えば、赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bとして、1R,1G,1B,1R,1G,1Bの組み合わせが2列に渡って配列された合計12領域分の配列パターンのみを抜粋して示している。なお、赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bのそれぞれの長辺長さ(Y軸方向の寸法)L1および短辺長さ(X軸方向の寸法)L2、ならびに赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bのそれぞれの間の間隔(Y軸方向の間隔)V1および間隔(X軸方向の間隔)V2は、それぞれ適宜設定可能である。
ここで、図2〜図5および図6を参照して、正孔輸送層用塗布ヘッド21、赤色発光層用塗布ヘッド22、緑色発光層用塗布ヘッド23および青色発光層用塗布ヘッド24のそれぞれの機能および構成に関してあらためて説明する。
正孔輸送層用塗布ヘッド21は、基板1に対して塗布処理を施す過程において、複数のノズル212から正孔輸送材料を吐出させることにより1つの赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bに塗布するものである。すなわち、正孔輸送層用塗布ヘッド21は、各赤色用塗布領域1R、各緑色用塗布領域1Gおよび各青色用塗布領域1Bに塗布する場合に、複数のノズル212から正孔輸送材料を吐出させることにより各赤色用塗布領域1R、各緑色用塗布領域1Gおよび各青色用塗布領域1Bに塗布するようになっている。なお、正孔輸送層用塗布ヘッド21に設けられた複数のノズル212(2121〜2128)は、例えば、Y軸方向に配列された各赤色用塗布領域1R、各緑色用塗布領域1Gおよび各青色用塗布領域1Bに対応するように、複数で1組のノズル212(ここでは例えば4つで1組のノズル2121〜2124,2125〜2128)が複数組(ここでは例えば2組)集合したものである。
赤色発光層用塗布ヘッド22は、基板1に対して塗布処理を施す過程において、複数のノズル222から赤色発光材料を吐出させることにより1つの赤色用塗布領域1Rに塗布するものである。すなわち、赤色発光層用塗布ヘッド22は、各赤色用塗布領域1Rに塗布する場合に、複数のノズル222から赤色発光材料を吐出させることにより各赤色用塗布領域1Rに塗布するようになっている。なお、赤色発光層用塗布ヘッド22に設けられた複数のノズル222(2221〜2228)は、例えば、Y軸方向に配列された各赤色用塗布領域1Rに対応するように、複数で1組のノズル222(ここでは例えば4つで1組のノズル2221〜2224,2225〜2228)が複数組(ここでは例えば2組)集合したものである。
緑色発光層用塗布ヘッド23は、基板1に対して塗布処理を施す過程において、複数のノズル232から緑色発光材料を吐出させることにより1つの緑色用塗布領域1Gに塗布するものである。すなわち、緑色発光層用塗布ヘッド23は、各緑色用塗布領域1Gに塗布する場合に、複数のノズル232から緑色発光材料を吐出させることにより各緑色用塗布領域1Gに塗布するようになっている。なお、緑色発光層用塗布ヘッド23に設けられた複数のノズル232(2321〜2328)は、例えば、Y軸方向に配列された各緑色用塗布領域1Gに対応するように、複数で1組のノズル232(ここでは例えば4つで1組のノズル2321〜2324,2325〜2328)が複数組(ここでは例えば2組)集合したものである。
青色発光層用塗布ヘッド24は、基板1に対して塗布処理を施す過程において、複数のノズル242から青色発光材料を吐出させることにより1つの塗布領域1Bに塗布するものである。すなわち、青色発光層用塗布ヘッド24は、各青色用塗布領域1Bに塗布する場合に、複数のノズル242から青色発光材料を吐出させることにより各青色用塗布領域1Bに塗布するようになっている。なお、青色発光層用塗布ヘッド24に設けられた複数のノズル242(2421〜2428)は、例えば、Y軸方向に配列された各青色用塗布領域1Bに対応するように、複数で1組のノズル242(ここでは例えば4つで1組のノズル2421〜2424,2425〜2428)が複数組(ここでは例えば2組)集合したものである。
これらの正孔輸送層用塗布ヘッド21、赤色発光層用塗布ヘッド22、緑色発光層用塗布ヘッド23および青色発光層用塗布ヘッド24は、赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1BがいずれもY軸方向に延在する長手パターン形状を有しているのに対して、いずれもY軸方向に交差するX軸方向に走査しながら赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bに塗布処理を施し、すなわちX軸方向に走査しながら、そのX軸方向に配列された各赤色用塗布領域1R、各緑色用塗布領域1Gおよび各青色用塗布領域1Bに順次塗布すると共に、Y軸方向に配列された各赤色用塗布領域1R、各緑色用塗布領域1Gおよび各青色用塗布領域1Bに順次塗布するようになっている。特に、正孔輸送層用塗布ヘッド21、赤色発光層用塗布ヘッド22、緑色発光層用塗布ヘッド23および青色発光層用塗布ヘッド24は、例えば、いずれもX軸方向に一度だけ走査しながら、各赤色用塗布領域1R、各緑色用塗布領域1Gおよび各青色用塗布領域1Bに塗布処理を施すようになっている。
次に、図7を参照して、塗布装置によって塗布処理が施されることにより製造される有機ELディスプレイの構成について簡単に説明する。図7は、有機ELディスプレイの断面構成を表している。
有機ELディスプレイは、例えば、図7に示したように、主に、駆動パネル50と封止パネル60とが対向配置され、それらの駆動パネル50と封止パネル60とが例えば熱硬化樹脂などの接着層70を介して互いに貼り合わされた構成を有している。この有機ELディスプレイは、例えば、画像表示用の光H、すなわち赤色の光HR、緑色の光HGおよび青色の光HBを上方、具体的には封止パネル60を経由して外部へ放出することにより画像を表示するトップエミッション型構造を有している。
駆動パネル50は、例えばガラス製の駆動用基板51の一面に、複数の薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)52と、例えば酸化ケイ素(SiO2 )により構成された層間絶縁層53と、例えばアルミニウム(Al)により構成された駆動配線54と、例えばポリイミドや酸化ケイ素により構成された平坦化絶縁層55と、複数の有機EL素子56および例えばポリイミドにより構成された層内絶縁層(バンク)57と、例えば窒化ケイ素により構成された保護層58とがこの順に積層された積層構造を有している。駆動配線54は、図示しない接続孔を通じてTFT52および有機EL素子56の双方と電気的に接続されている。駆動用基板11の一面において、複数のTFT52はマトリクス状に配列されており、複数の有機EL素子56はTFT52の配列パターンに対応してマトリクス状に配列されている。この有機EL素子56は、有機EL現象を利用して発光するものであり、平坦化絶縁層55に近い側から順に、例えばクロム(Cr)および酸化インジウムスズ(ITO;Indium Tin Oxide)の積層構造を有する下部電極層561と、有機層562と、例えばカルシウム(Ca)およびマグネシウム銀合金(MgAg)の積層構造を有する上部電極層563とが積層された積層構造を有している。特に、有機EL素子56は、例えば、光の3原色に対応する3色(R,G,B)の光HR,HG,HBをそれぞれ発生させる3種類の有機EL素子、すなわち赤色有機EL素子56R、緑色有機EL素子56Gおよび青色有機EL素子56Bを含んでいる。赤色有機EL素子56Rのうちの有機層562は、例えば、正孔輸送層5621と、赤色の光HRを発生させる赤色発光層5622Rとがこの順に積層された2層構造を有しており、緑色有機EL素子56Gのうちの有機層562は、例えば、正孔輸送層5621と、緑色の光HGを発生させる緑色発光層5622Gとがこの順に積層された2層構造を有しており、青色有機EL素子56Bのうちの有機層562は、例えば、正孔輸送層5621と、青色の光HBを発生させる青色発光層5622Bとがこの順に積層された2層構造を有している。赤色有機EL素子56R、緑色有機EL素子56Gおよび青色有機EL素子56B間では、例えば、下部電極層561が分離されており、一方、上部電極層563が分離されておらずに共有されている。
一方、封止パネル60は、例えばガラス製の封止用基板61の一面に、カラーフィルタ62が設けられた構造を有している。このカラーフィルタ62は、赤色有機EL素子56R、緑色有機EL素子56Gおよび青色有機EL素子56Bにそれぞれ対応して配置された3色の領域、すなわち赤色領域62R、緑色領域62Gおよび青色領域62Bを含んでいる。
図7に示した有機ELディスプレイと図6に示した基板1との間の対応関係として、赤色有機EL素子56R、緑色有機EL素子56Gおよび青色有機EL素子56Bのそれぞれの配設位置は、基板1に設けられた赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bにそれぞれ対応している。すなわち、赤色用塗布領域1Rに赤色有機EL素子56Rが配設され、緑色用塗布領域1Gに緑色有機EL素子56Gが配設され、青色用塗布領域1Bに青色有機EL素子57Bが配設されている。特に、上記した「有機ELディスプレイの途中製造物」としての基板1は、例えば、駆動用基板51の一面に、TFT52、層間絶縁層53、駆動配線54、平坦化絶縁層55、下部電極層561および層内絶縁層57が形成されたものである。なお、基板1の一面のうち、赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bのそれぞれの周囲には層内絶縁層57が設けられており、すなわち層内絶縁層57により囲まれた領域として、赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bのそれぞれが構成されている。
次に、図1〜図11を参照して、図1〜図5に示した塗布装置の動作について説明する。図8〜図11は、塗布装置の一連の動作を説明するためのものである。なお、本発明の「塗布方法」は以下で説明する塗布装置の動作に基づいて実現されるため、その塗布方法に関しては以下で併せて説明する。
この塗布装置では、図1に示したように、載置台40上に基板1が載置されると、コントローラ10が塗布ヘッド20を使用して基板1に塗布処理を施し、すなわちコントローラ10が走査機構30を駆動させることにより塗布ヘッド20を走査させながら基板1に塗布処理を施す。
すなわち、まず、基板1に対して、図2に示した正孔輸送層用塗布ヘッド21が塗布処理を施す。具体的には、例えば、図8に示したように、正孔輸送層用塗布ヘッド21の延在方向D1が基準方向D2、すなわち赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bのそれぞれの延在方向(Y軸方向)に対して角度(傾き角度)θだけ傾いた状態において、その正孔輸送層用塗布ヘッド21がX軸方向に走査しながら、複数のノズル212(2121〜2128)から正孔輸送材料P5621を吐出させることにより各赤色用塗布領域1R、各緑色用塗布領域1Gおよび各青色用塗布領域1Bに塗布する。この「正孔輸送材料P5621」としては、例えば、ポリチオフェン誘導体(例えばポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT;Poly(3,4-ethylenedioxy thiophene))とポリスチレンスルホン酸(PSS;Polystyrene sulfonic acid )との混合物などの正孔輸送化合物と、純粋や有機溶媒などの溶媒とを含むインクが挙げられる。この際、正孔輸送層用塗布ヘッド21は、例えば、基板1の一面に、赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bとして1R,1G,1B,1R,1G,1Bの組み合わせが2列に渡って配列されている場合に、X軸方向に一度だけ走査しながら、8つのノズル2121〜2128のうちの4つのノズル2121〜2124から正孔輸送材料P5621を吐出させることにより一方の列(図8中、上側の列)の各赤色用塗布領域1R、各緑色用塗布領域1Gおよび各青色用塗布領域1Bに塗布すると共に、他の4つのノズル2125〜2128から正孔輸送材料P5621を吐出させることにより他方の列(図8中、下側の列)の各赤色用塗布領域1R、各緑色用塗布領域1Gおよび各青色用塗布領域1Bに塗布する。これにより、基板1の一面に設けられた各赤色用塗布領域1R、各緑色用塗布領域1Gおよび各青色用塗布領域1Bに、図7に示したように、正孔輸送層5621が形成される。なお、図8に示した「K21」は一連のノズル2121〜2128の進行方向を示しており、「P21」は各ノズル2121〜2128から正孔輸送材料P5621が滴下される滴下箇所を示している。
正孔輸送層用塗布ヘッド21の傾き角度θは、例えば、上記したように、4つのノズル2121〜2124を利用して一方の列の各赤色用塗布領域1R、各緑色用塗布領域1Gおよび各青色用塗布領域1Bに塗布可能であると共に、他の4つのノズル2125〜2128を利用して他方の列の各赤色用塗布領域1R、各緑色用塗布領域1Gおよび各青色用塗布領域1Bに塗布可能である限りにおいて、一方の列の各赤色用塗布領域1R、各緑色用塗布領域1Gおよび各青色用塗布領域1Bと4つのノズル2121〜2124との間の位置関係、ならびに他方の列の各赤色用塗布領域1R、各緑色用塗布領域1Gおよび各青色用塗布領域1Bと他の4つのノズル2125〜2128との間の位置関係に応じて、適宜設定可能である。具体的には、正孔輸送層用塗布ヘッド21に設けられた複数のノズル2121〜2128のノズルピッチS21に基づいて、各ノズル2121〜2128から各赤色用塗布領域1R、各緑色用塗布領域1Gおよび各青色用塗布領域1Bに吐出される正孔輸送材料P5621の滴下間隔SD21が決定されることを考慮して、傾き角度θを決定するのが好ましい。この場合には、例えば、複数のノズル2121〜2128から各赤色用塗布領域1R、各緑色用塗布領域1Gおよび各青色用塗布領域1Bに高精度に正孔輸送材料P5621を吐出させるために、上記した滴下間隔SD21が赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bのそれぞれの長辺長さL1よりも小さく(SD21<L1)、かつ各赤色用塗布領域1R、各緑色用塗布領域1Gおよび各青色用塗布領域1B間の間隔V1が滴下間隔SD21よりも小さいことが好ましい(V1<SD21)。なお、図8では、一連の赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bのうち、正孔輸送層用塗布ヘッド21により塗布処理が施された箇所に淡い網掛を施している。
続いて、正孔輸送層用塗布ヘッド21が塗布処理済みの基板1に対して、図3に示した赤色発光層用塗布ヘッド22が塗布処理を施す。具体的には、例えば、図9に示したように、図8に示した正孔輸送層用塗布ヘッド21の傾き角度θと同様の傾き角度θとなるように基板1に対して配置された状態において、赤色発光層用塗布ヘッド22がX軸方向に走査しながら、複数のノズル222(2221〜2228)から赤色発光材料P5622Rを吐出させることにより各赤色用塗布領域1Rに塗布する。この場合、各ノズル2221〜2228から各赤色用塗布領域1Rに塗布される赤色発光材料P5622Rの滴下間隔SD22と長辺長さL1との間の関係、ならびに滴下間隔SD22と間隔V1との間の関係は、例えば、上記した滴下間隔SD21と長辺長さL1との間の関係、ならびに滴下間隔SD21と間隔V1との間の関係とそれぞれ同様である(SD22<L1,V1<SD22)。この「赤色発光材料P5622R」としては、例えば、下記の化1に示した化学式で表されるPoly[{9,9-dihexyl-2,7-bis(1-cyanovinylene)fluorenylen}-alt-co-{2,5-bis(N,N'-diphenylamino)1,4-phenylene }]などの赤色発光化合物と、テトラリンおよびアニソールなどの溶媒とを含むインクが挙げられる。このテトラリンは沸点=207.5℃,表面張力=35.5×10-5N/cm(=35.5dyn/cm)であり、アニソールは沸点=153.8℃,表面張力=34.2×10-5N/cm(=34.2dyn/cm)である。なお、溶媒としては、例えば、上記したテトラリンやアニソールの他に、シクロヘキシルベンゼン、1,2,3,4−テトラメチルベンゼンおよびメシチレンなどのベンゼン誘導体が挙げられる。この際、赤色発光層用塗布ヘッド22は、例えば、X軸方向に一度だけ走査しながら、8つのノズル2221〜2228のうちの4つのノズル2221〜2224から赤色発光材料P5622Rを吐出させることにより一方の列(図9中、上側の列)の各赤色用塗布領域1Rに塗布すると共に、他の4つのノズル2225〜2228から赤色発光材料P5622Rを吐出させることにより他方の列(図9中、下側の列)の各赤色用塗布領域1Rに塗布する。これにより、基板1の一面に設けられた各赤色用塗布領域1Rに、図7に示したように、赤色有機EL素子56Rのうちの有機層562の一部を構成する赤色発光層5622Rが形成される。なお、図9では、一連の赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bのうち、赤色発光層用塗布ヘッド22により塗布処理が施された箇所に濃い網掛を施している。また、図9に示した「K22」は一連のノズル2221〜2228の進行方向を示しており、「P22」は各ノズル2221〜2228から赤色発光材料P5622Rが滴下される滴下箇所を示している。
続いて、正孔輸送層用塗布ヘッド21および赤色発光層用塗布ヘッド22が塗布処理済みの基板1に対して、図4に示した緑色発光層用塗布ヘッド23が塗布処理を施す。具体的には、例えば、図10に示したように、図8に示した正孔輸送層用塗布ヘッド21の傾き角度θと同様の傾き角度θとなるように基板1に対して配置された状態において、緑色発光層用塗布ヘッド23がX軸方向に走査しながら、複数のノズル232(2321〜2328)から緑色発光材料P5622Gを吐出させることにより各緑色用塗布領域1Gに塗布する。この場合、各ノズル2321〜2328から各緑色用塗布領域1Gに塗布される緑色発光材料P5622Gの滴下間隔SD23と長辺長さL1との間の関係、ならびに滴下間隔SD23と間隔V1との間の関係は、例えば、上記した滴下間隔SD21と長辺長さL1との間の関係、ならびに滴下間隔SD21と間隔V1との間の関係とそれぞれ同様である(SD23<L1,V1<SD23)。この「緑色発光材料P5622G」としては、例えば、下記の化2に示した化学式で表されるPoly[{9,9-dioctylfluorenyl-2,7-diyl}-co-(1,4-diphenylene-vinylene-2-methoxy-5-{2-ethylhexyloxy}-benzene )]などの緑色発光化合物と、テトラリンやアニソールなどの溶媒とを含むインクが挙げられる。この際、緑色発光層用塗布ヘッド23は、例えば、X軸方向に一度だけ走査しながら、8つのノズル2321〜2328のうちの4つのノズル2321〜2324から緑色発光材料P5622Gを吐出させることにより一方の列(図10中、上側の列)の各緑色用塗布領域1Gに塗布すると共に、他の4つのノズル2325〜2328から緑色発光材料P5622Gを吐出させることにより他方の列(図10中、下側の列)の各緑色用塗布領域1Gに塗布する。これにより、基板1の一面に設けられた各緑色用塗布領域1Gに、図7に示したように、緑色有機EL素子56Gのうちの有機層562の一部を構成する緑色発光層5622Gが形成される。なお、図10では、一連の赤色用塗布領域1R、各緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bのうち、赤色発光層用塗布ヘッド22および緑色発光層用塗布ヘッド23により塗布処理が施された箇所に併せて濃い網掛を施している。また、図10に示した「K23」は一連のノズル2321〜2328の進行方向を示しており、「P23」は各ノズル2321〜2328から緑色発光材料P5622Gが滴下される滴下箇所を示している。
最後に、正孔輸送層用塗布ヘッド21、赤色発光層用塗布ヘッド22および緑色発光層用塗布ヘッド23が塗布処理済みの基板1に対して、図5に示した青色発光層用塗布ヘッド24が塗布処理を施す。具体的には、例えば、図11に示したように、図8に示した正孔輸送層用塗布ヘッド21の傾き角度θと同様の傾き角度θとなるように基板1に対して配置された状態において、青色発光層用塗布ヘッド24がX軸方向に走査しながら、複数のノズル242(2421〜2428)から青色発光材料P5622Bを吐出させることにより各青色用塗布領域1Bに塗布する。この場合、各ノズル2421〜2428から各青色用塗布領域1Bに塗布される青色発光材料P5622Bの滴下間隔SD24と長辺長さL1との間の関係、ならびに滴下間隔SD24と間隔V1との間の関係は、例えば、上記した滴下間隔SD21と長辺長さL1との間の関係、ならびに滴下間隔SD21と間隔V1との間の関係とそれぞれ同様である(SD24<L1,V1<SD24)。この「青色発光材料P5622B」としては、例えば、下記の化3に示した化学式で表されるPoly[{9,9-dioctylfluorenyl-2,7-dityl}-co-{1,4-(2,5-dimethoxy)-benzene }]などの青色発光化合物と、テトラリンやアニソールなどの溶媒とを含むインクが挙げられる。この際、青色発光層用塗布ヘッド24は、例えば、X軸方向に一度だけ走査しながら、8つのノズル2421〜2428のうちの4つのノズル2421〜2424から青色発光材料P5622Bを吐出させることにより一方の列(図11中、上側の列)の各青色用塗布領域1Bに塗布すると共に、他の4つのノズル2425〜2428から青色発光材料P5622Bを吐出させることにより他方の列(図11中、下側の列)の各青色用塗布領域1Bに塗布する。これにより、基板1の一面に設けられた各青色用塗布領域1Bに、図7に示したように、青色有機EL素子56Bのうちの有機層562の一部を構成する青色発光層5622Bが形成される。なお、図11では、一連の赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bのうち、赤色発光層塗布ヘッド22、緑色発光層用塗布ヘッド23および青色発光層用塗布ヘッド24により塗布処理が施された箇所に併せて濃い網掛を施している。また、図11に示した「K24」は一連のノズル2421〜2428の進行方向を示しており、「P24」は各ノズル2421〜2428から青色発光材料P5622Bが滴下される滴下箇所を示している。
上記した一連の塗布処理により、図1および図7に示したように、基板1の一面に設けられた各赤色用塗布領域1Rに正孔輸送層5621および赤色発光層5622Rがこの順に形成されるため、赤色有機EL素子56Rのうちの一部を構成する有機層562が形成され、各緑色用塗布領域1Gに正孔輸送層5621および緑色発光層5622Gがこの順に形成されるため、緑色有機EL素子56Gのうちの一部を構成する有機層562が形成され、各青色用塗布領域1Bに正孔輸送層5621および青色発光層5622Bがこの順に形成されるため、青色有機EL素子56Bのうちの一部を構成する有機層562が形成される。
本実施の形態に係る塗布装置または塗布方法では、赤色発光層用塗布ヘッド22に設けられた複数のノズル222(2221〜2228)から赤色発光材料P5622Rを吐出させることにより、その複数のノズル222(2221〜2228)から吐出された赤色発光材料P5622Rを1つの赤色用塗布領域1Rに塗布するようにしたので、以下の理由により、塗布ムラを可能な限り抑制することができる。
図12は、本実施の形態に係る塗布装置および塗布方法に対する比較例としての塗布装置の構成および塗布方法の手順を説明するためのものであり、図9に対応する平面構成を示している。この比較例の塗布装置は、例えば、赤色発光層用塗布ヘッド22が基板1に対してX軸方向、すなわち基板1に設けられた赤色用塗布領域1Rの延在方向(Y軸方向)に対して交差する方向に走査しながら、複数のノズル222(2221〜2228)から赤色発光材料P5622Rを吐出させることにより1つの赤色用塗布領域1Rに塗布する本実施の形態に係る塗布装置とは異なり、赤色発光層用塗布ヘッド22に対応する赤色発光層用塗布ヘッド92(ヘッド921,ノズル922(9221〜9223))を備え、その赤色発光層用塗布ヘッド92が基板1に対してY軸方向、すなわち赤色用塗布領域1Rの延在方向(Y軸方向)に対して平行な方向に走査しながら、複数のノズル922(9221〜9223)から赤色発光材料P5622Rを吐出させることにより複数の赤色用塗布領域1Rに塗布する点を除き、本実施の形態に係る塗布装置と同様の構成を有している。図12に示した「K92」は一連のノズル9221〜9223の進行方向を示しており、「P92」は各ノズル9221〜9223から赤色発光材料P5622Rが滴下される滴下箇所を示している。なお、比較例の塗布装置は、赤色発光層用塗布ヘッド22に対応する赤色発光層用塗布ヘッド92と共に、他の正孔輸送用塗布ヘッド21、緑色発光層用塗布ヘッド23および青色発光層用塗布ヘッド24に代えて、赤色発光層用塗布ヘッド92と同様の走査原理および塗布原理を有する他の正孔輸送層用塗布ヘッド、緑色発光層用塗布ヘッドおよび青色発光層用塗布ヘッド(いずれも図示しない)も併せて備えているが、ここでは代表的に赤色発光層用塗布ヘッド92のみを図12に示している。
比較例の塗布装置または塗布方法では、図12に示したように、赤色発光層用塗布ヘッド92がY軸方向に走査しながら基板1に塗布処理を施すことにより、赤色発光層塗布ヘッド22がX軸方向に走査しながら基板1に塗布処理を施す本実施の形態の場合と同様に、一連の赤色用塗布領域1Rに赤色発光材料P5622Rを塗布することが可能である。
しかしながら、この場合には、赤色発光層用塗布ヘッド92に設けられた複数のノズル922(ここでは例えばノズル9221,9222)のうちの一方のノズル9221から赤色発光材料P5622Rが吐出されることにより一方の行(図12中、左側の行)の各赤色用塗布領域1Rに塗布されると共に、他方のノズル9222から赤色発光材料P5622Rが吐出されることにより他方の行(図12中、右側の行)の各赤色用塗布領域1Rに塗布されるため、赤色用塗布領域1Rに赤色発光材料P5622Rが塗布される過程において、1つのノズル9221,9222が1つの赤色用塗布領域1Rに対応する塗布原理、すなわち1つのノズル9221,9222から1つの赤色用塗布領域1Rに対して赤色発光材料P5622Rが供給される塗布原理に起因して、複数の赤色用塗布領域1Rに塗布処理を施した場合に、各赤色用塗布領域1R間において塗布ムラが生じやすくなる。
具体的には、例えばノズル9221,9222の形成精度や目詰まりなどの影響を受けて、複数のノズル9221,9222のノズル径間に差異が生じると、各ノズル9221,9222から吐出される赤色発光材料P5622Rの吐出量に基づいて1つの赤色用塗布領域1Rに供給される赤色発光材料P5622Rの塗布量が決定され、すなわち各ノズル9221,9222間の吐出量の差異を反映して各赤色用塗布領域1Rの塗布膜厚が決定される結果、複数の赤色用塗布領域1Rに塗布処理を施した場合に、各赤色用塗布領域1R間において赤色発光材料P5622Rの塗布膜厚に差異が生じやすくなるため、各赤色用塗布領域1R間において塗布ムラが生じやすくなる。この場合には、各ノズル9221,9222から吐出される赤色発光材料P5622Rの吐出量間に差異が生じる結果、一方の行の各赤色用塗布領域1Rと他方の行の赤色用塗布領域1Rとの間で赤色発光層5722Rの膜厚に差異が生じるため、各赤色用塗布領域1R間において各赤色発光層5622Rの膜厚がばらついてしまう。したがって、比較例の塗布装置または塗布方法では、赤色発光層用塗布ヘッド92を使用して赤色発光材料P5622Rを塗布することにより赤色発光層5622Rを形成する際に、塗布ムラを可能な限り抑制することが困難となる。
もちろん、上記した塗布ムラの生じやすさは、赤色発光層用塗布ヘッド92を使用して赤色発光材料P5622Rを塗布することにより赤色発光層5622Rを形成する場合に限らず、その赤色発光層用塗布ヘッド92と同様の走査機構および塗布機構を有する他の正孔輸送層用塗布ヘッドを使用して正孔輸送材料P5621を塗布することにより正孔輸送層5621を形成し、緑色発光層用塗布ヘッドを使用して緑色発光材料P5622Gを塗布することにより緑色発光層5622Gを形成し、青色発光層用塗布ヘッドを使用して青色発光材料P5622Bを塗布することにより青色発光層5622Bを形成する場合においても同様に生じ得る。したがって、比較例の塗布装置または塗布方法では、有機層562を形成する際に、やはり塗布ムラを可能な限り抑制することが困難となる。
これにより、比較例の塗布装置または塗布方法では、塗布ムラを可能な限り抑制することが困難な結果、各有機層5622R,5622G,5622B間において膜厚が不均一化することに起因して、輝度分布や色度分布を確保することが困難なため、有機ELディスプレイの表示特性を確保することが困難になる。
これに対して、本実施の形態に係る塗布装置または塗布方法では、図9に示したように、赤色発光層用塗布ヘッド22がX軸方向に走査しながら基板1に塗布処理を施すため、その赤色発光層用塗布ヘッド22に設けられた複数のノズル222(2221〜2228)のうちの4つのノズル2221〜2224から赤色発光材料P5622Rが吐出されることにより一方の列(図9中、上側の列)の各赤色用塗布領域1Rに塗布されると共に、他の4つのノズル2225〜2228から赤色発光材料P5622Rが吐出されることにより他方の列(図9中、下側の列)の各赤色用塗布領域1Rに塗布されるため、赤色用塗布領域1Rに赤色発光材料P5622Rが塗布される過程において、複数のノズル2221〜2224,2225〜2228が1つの赤色用塗布領域1Rに対応する塗布原理、すなわち複数のノズル2221〜2224,2225〜2228から1つの赤色用塗布領域1Rに対して赤色発光材料P5622Rが供給される塗布原理に基づき、複数の赤色用塗布領域1に塗布処理を施した場合に、各赤色用塗布領域1R間において塗布ムラが生じにくくなる。
具体的には、例えばノズル2221〜2224間またはノズル2225〜2228間の形成精度や目詰まりなどの影響を受けて、ノズル2221〜2224またはノズル2225〜2228のノズル径間に差異が生じたとしても、それらの複数のノズル2221〜2224,2225〜2228から吐出される赤色発光材料P5622Rの総吐出量に基づいて1つの赤色用塗布領域1Rに供給される赤色発光材料P5622Rの塗布量が決定され、すなわち各ノズル2221〜2224,2225〜2228から吐出される赤色発光材料P5622Rの吐出量の平均値に基づいて塗布膜厚が決定される結果、複数の赤色用塗布領域1Rに塗布処理を施した場合に、各赤色用塗布領域1R間において赤色発光材料P5622Rの塗布膜厚に差異が生じにくくなるため、各赤色用塗布領域1R間において塗布ムラが生じにくくなる。したがって、本実施の形態に係る塗布装置または塗布方法では、赤色発光層用塗布ヘッド22を使用して赤色発光材料P5622Rを塗布することにより赤色発光層5622Rを形成する際に、塗布ムラを可能な限り抑制することができるのである。
もちろん、上記した塗布ムラの生じにくさは、赤色発光層用塗布ヘッド22を使用して赤色発光材料P5622Rを塗布することにより赤色発光層5722Rを形成する場合に限らず、その赤色発光層用塗布ヘッド22と同様の走査機構および塗布機構を有する他の正孔輸送層用塗布ヘッド21を使用して正孔輸送材料P5621を塗布することにより正孔輸送層5621を形成し、緑色発光層用塗布ヘッド23を使用して緑色発光材料P5622Gを塗布することにより緑色発光層5622Gを形成し、青色発光層用塗布ヘッド24を使用して青色発光材料P5622Bを塗布することにより青色発光層5622Bを形成する場合においても同様に得られる。したがって、本実施の形態に係る塗布装置または塗布方法では、有機層562を形成する際に、やはり塗布ムラを可能な限り抑制することができるのである。
これにより、本実施の形態に係る比較例の塗布装置または塗布方法では、塗布ムラを可能な限り抑制することが可能な結果、各有機層5622R,5622G,5622B間において膜厚が均一化することに基づいて、輝度分布や色度分布を確保することが可能なため、有機ELディスプレイの表示特性を確保することができる。
特に、本実施の形態では、赤色発光層用塗布ヘッド22に設けられた複数のノズル221〜2224,2225〜2228から吐出された赤色発光材料P5622Rが1つの赤色用塗布領域1Rに塗布される塗布原理に基づき、上記したように、各ノズル2221〜2224,2225〜2228から吐出された赤色発光材料P5622Rの吐出量が1つの赤色用塗布領域1Rにおいて平均化される結果、赤色発光層5622Rの膜厚に差異が生じにくくなるため、赤色発光層用塗布ヘッド22を基板1に対して一度だけ走査させることにより、各赤色用塗布領域1Rに赤色発光層5622Rを目標膜厚となるように形成することが可能となる。具体的には、比較例の塗布装置または塗布方法(図12参照)では、各ノズル9221,9222から吐出された赤色発光材料P5622Rが各赤色用塗布領域1Rに塗布されることにより、例えばノズル9221,9222の形成精度や目詰まりなどの影響を受けて赤色発光材料P5622Rの吐出量に差異が生じる結果、赤色発光層5622Rの膜厚に差異が生じやすいため、各赤色用塗布領域1Rに赤色発光層5622Rを目標膜厚となるように形成するために、赤色発光層用塗布ヘッド92を基板1に対して複数回に渡って走査させる必要があるのに対して、本実施の形態に係る塗布装置または塗布方法(図9参照)では、複数のノズル2221〜2224,2225〜2228から吐出された赤色発光材料P5622Rが1つの赤色用塗布領域1Rに塗布されることにより、上記したように赤色発光材料P5622Rの吐出量が平均化される結果、赤色発光層5622Rの膜厚に差異が生じにくいため、各赤色用塗布領域1Rに赤色発光層5622Rを目標膜厚となるように形成するために、赤色発光層用塗布ヘッド22を基板1に対して一度だけ走査させれば済む。もちろん、上記した赤色発光層用塗布ヘッド22を基板1に対して一度だけ走査させれば済む点は、赤色発光層用塗布ヘッド22を使用して赤色発光層5622Rを塗布形成する場合に限らず、その赤色発光層用塗布ヘッド22と同様の走査機構および塗布機構を有する他の正孔輸送層用塗布ヘッド21、緑色発光層用塗布ヘッド23および青色発光層用塗布ヘッド24を使用してそれぞれ正孔輸送層5621、緑色発光層5622Gおよび青色発光層5622Bを塗布形成する場合においても同様である。したがって、本実施の形態では、赤色発光層用塗布ヘッド22を基板1に対して一度走査させるだけで、各赤色用塗布領域1Rに赤色発光層5622Rを目標膜厚となるように形成することが可能であるため、塗布処理を短時間で実施することができる。
この場合には、さらに、1つの赤色発光層用塗布ヘッド22が各赤色用塗布領域1Rに赤色発光層5622Rを目標厚さとなるように塗布形成することが可能な塗布原理に基づき、各赤色用塗布領域1Rに赤色発光層5622Rを目標膜厚となるように形成するために複数の赤色発光層用塗布ヘッド22を必要としない。もちろん、上記した複数の赤色発光層用塗布ヘッド22を必要としない点は、赤色発光層用塗布ヘッド22を使用して赤色発光層5622Rを塗布形成する場合に限らず、その赤色発光層用塗布ヘッド22と同様の走査機構および塗布機構を有する他の正孔輸送層用塗布ヘッド21、緑色発光層用塗布ヘッド23および青色発光層用塗布ヘッド24を使用してそれぞれ正孔輸送層5621、緑色発光層5622Gおよび青色発光層5622Bを塗布形成する場合においても同様である。したがって、本実施の形態では、1つの赤色発光層用塗布ヘッド22を基板1に対して走査させるだけで、各赤色用塗布領域1Rに赤色発光層5622Rを目標膜厚となるように形成することが可能であるため、装置コストの高コスト化を防止することができる。
なお、本実施の形態では、図1に示したように、塗布ヘッド20として4種類の塗布ヘッド(正孔輸送層用塗布ヘッド21,赤色発光層用塗布ヘッド22,緑色発光層用塗布ヘッド23,青色発光層用塗布ヘッド24)を含むように塗布装置を構成したが、必ずしもこれに限られるものではなく、塗布ヘッド20に含まれる塗布ヘッドの種類数は有機ELディスプレイの構成(有機層562の構成)に応じて自由に変更可能である。
また、本実施の形態では、図2および図9に示したように、赤色発光層用塗布ヘッド22にノズル222として8つのノズル(ノズル2221〜2228)が設けられていると共に、1つの赤色用塗布領域1Rに対して4つのノズル(ノズル2221〜2224,2225〜2228)から赤色発光材料P5622Rを吐出するようにしたが、必ずしもこれに限られるものではなく、赤色発光層用塗布ヘッド22に設けられるノズル222の設置個数、ならびに1つの赤色用塗布領域1Rに対して赤色発光材料P5622Rを吐出するノズルの個数は自由に変更可能である。もちろん、上記したノズルの設置個数および1つの塗布領域に塗布材料を吐出するノズルの個数に関する変更は、他の正孔輸送層用塗布ヘッド21、緑色発光層用塗布ヘッド23および青色発光層用塗布ヘッド24に関しても適用可能である。
また、図9に示した赤色発光層用塗布ヘッド22の傾き角度θは、例えば、間隔V1および滴下間隔SD22などのパラメータに応じて適宜設定可能である。この場合には、赤色発光層用塗布ヘッド22の傾き角度θを調整することにより、間隔V1および滴下間隔SD22が異なる多数の塗布仕様に赤色発光層塗布ヘッド22を対応させることが可能であるため、赤色発光層用塗布ヘッド22の汎用性を向上させることができる。もちろん、上記した赤色発光層用塗布ヘッド22の傾き角度θの設定に基づく利点は、他の正孔輸送層用塗布ヘッド21、緑色発光層用塗布ヘッド23および青色発光層用塗布ヘッド24に関しても同様に得られる。
また、本実施の形態では、図6に示したように、角部が丸みを帯びた略長方形状のパターン形状を有するように赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bをそれぞれ構成したが、必ずしもこれに限られるものではなく、Y軸方向に延在する長手パターン形状を有する限り、赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bのそれぞれのパターン形状は自由に変更可能である。具体的には、例えば、略長方形状に代えて、楕円形状のパターン形状を有するように赤色用塗布領域1R、緑色用塗布領域1Gおよび青色用塗布領域1Bのそれぞれを構成してもよい。
次に、本発明の具体的な実施例について説明する。
上記実施の形態において説明した塗布装置(以下、単に「本発明の塗布装置」という。)を使用して、以下の手順で有機ELディスプレイのうちの赤色有機EL素子、緑色有機EL素子および青色有機EL素子を形成した。すなわち、基板として、駆動用基板の一面にTFT、層内絶縁層、駆動配線および平坦化絶縁層が設けられた有機ELディスプレイの途中製造物を準備したのち、まず、スパッタリング法を使用してクロムおよびITOをこの順に成膜することにより、平坦化絶縁層上に下部電極層を形成した。続いて、スピンコート法を使用してポリイミドを塗布したのち、そのポリイミドを焼成することにより、下部電極層上に層内絶縁層を形成した。これにより層内絶縁層により囲まれた領域として、基板の一面に3種類の塗布領域(赤色用塗布領域,緑色用塗布領域,青色用塗布領域)が構成された。この場合には、赤色用塗布領域、緑色用塗布領域および青色用塗布領域のそれぞれの長辺長さL1=270μmおよび短辺長さL2=70μm,間隔V1,V2(層内絶縁層の幅)=30μm,層内絶縁層の高さ=2μmとした。
続いて、下部電極層を陽極として、その下部電極層および層内絶縁層に表面処理を施すことにより、下部電極層の表面を親インク性にすると共に、層内絶縁層の表面を撥インク性にした。具体的には、出力=100W,電極−基板間距離=30cm,圧力=8Pa,酸素(O2 )ガス流量=6×10-3m3 /h(=100sccm),処理時間=120秒間において下部電極層の表面に酸素プラズマ処理を施すと共に、出力=100W,電極−基板間距離=30cm,圧力=8Pa,四フッ化炭素(CF4 )ガス流量=6×10-3m3 /h(=100sccm),処理時間=300秒間において層内絶縁層の表面に四フッ化炭素プラズマ処理を施すことにより、後工程において赤色用塗布領域、緑色用塗布領域および青色用塗布領域に塗布処理を施した場合に、下部電極層の表面に対する接触角=18°,層内絶縁層の表面に対する接触角=119°となるようにした。
続いて、塗布装置を使用して、基板の一面に設けられた赤色用塗布領域、緑色用塗布領域および青色用塗布領域のそれぞれに正孔輸送層を形成した。具体的には、塗布装置のうちの正孔輸送層用塗布ヘッドを使用して、その正孔輸送層用塗布ヘッドを基板に対して赤色用塗布領域、緑色用塗布領域および青色用塗布領域の長手方向と交差する方向に一度だけ走査させながら、複数のノズルから正孔輸送材料を吐出させることにより赤色用塗布領域、緑色用塗布領域および青色用塗布領域に塗布したのち、その正孔輸送材料を焼成することにより、下部電極層上に正孔輸送層を形成した。この場合には、正孔輸送層用塗布ヘッドのノズルピッチS21=500μm,傾き角度θ=81.37°,吐出量=12pLとすることにより、滴下間隔SD21=75μmとした。また、正孔輸送材料としてPEDOTとPSSとの混合物を含むインクを使用し、具体的にはPEDOT/PSS混合物(PEDOT/PSS=1/20)=0.5重量%,純粋=30.0重量%,N−メチルピロリドン=50.0重量%,プロピレングルコールモノメチルアセテート=15.0重量%,イソプロピルアルコール=4.5重量%の組成を有するインクを使用した。さらに、焼成時のレベリング時間=10分間,圧力=133.322Pa(=1Torr),温度=180℃,処理時間=30分間とすることにより、インク中の溶媒を揮発させた。
続いて、引き続き塗布装置を使用して、基板の一面に設けられた赤色用塗布領域に赤色発光層を形成した。具体的には、塗布装置のうちの赤色発光層用塗布ヘッドを使用し、その赤色発光層用塗布ヘッドを基板に対して赤色用塗布領域の長手方向と交差する方向に一度だけ走査させながら、複数のノズルから赤色発光材料を吐出させることにより赤色用塗布領域に塗布したのち、その赤色用発光材料を焼成することにより、正孔輸送層上に赤色発光層を形成した。この場合には、赤色発光材料として上記した化1に示した化学式で表される赤色発光化合物を含むインクを使用し、具体的には赤色発光化合物=0.7重量%,テトラリン=90.0重量%,アニソール=9.3重量%の組成を有するインクを使用した。なお、赤色発光層用塗布ヘッドの仕様(ノズルピッチS22,傾き角度θ,吐出量,滴下間隔SD22)および赤色発光材料の焼成条件(レベリング時間,圧力,温度,処理時間)に関しては、それぞれ正孔輸送層塗布ヘッドの仕様および正孔輸送材料の焼成条件と同様にした。
続いて、引き続き塗布装置を使用して、基板の一面に設けられた緑色用塗布領域に緑色発光層を形成した。具体的には、塗布装置のうちの緑色発光層用塗布ヘッドを使用し、その緑色発光層用塗布ヘッドを基板に対して緑色用塗布領域の長手方向と交差する方向に一度だけ走査させながら、複数のノズルから緑色発光材料を吐出させることにより緑色用塗布領域に塗布したのち、その緑色用発光材料を焼成することにより、正孔輸送層上に緑色発光層を形成した。この場合には、緑色発光材料として上記した化2に示した化学式で表される緑色発光化合物を含むインクを使用し、具体的には緑色発光化合物=0.7重量%,テトラリン=90.0重量%,アニソール=9.3重量%の組成を有するインクを使用した。なお、緑色発光層用塗布ヘッドの仕様(ノズルピッチS23,傾き角度θ,吐出量,滴下間隔SD23)および緑色発光材料の焼成条件(レベリング時間,圧力,温度,処理時間)に関しては、それぞれ正孔輸送層塗布ヘッドの仕様および正孔輸送材料の焼成条件と同様にした。
続いて、引き続き塗布装置を使用して、基板の一面に設けられた青色用塗布領域に青色発光層を形成した。具体的には、塗布装置のうちの青色発光層用塗布ヘッドを使用し、その青色発光層用塗布ヘッドを基板に対して青色用塗布領域の長手方向と交差する方向に一度だけ走査させながら、複数のノズルから青色発光材料を吐出させることにより青色用塗布領域に塗布したのち、その青色用発光材料を焼成することにより、正孔輸送層上に青色発光層を形成した。この場合には、青色発光材料として上記した化3に示した化学式で表される青色発光化合物を含むインクを使用し、具体的には青色発光化合物=0.7重量%,テトラリン=90.0重量%,アニソール=9.3重量%の組成を有するインクを使用した。なお、青色発光層用塗布ヘッドの仕様(ノズルピッチS24,傾き角度θ,吐出量,滴下間隔SD24)および青色発光材料の焼成条件(レベリング時間,圧力,温度,処理時間)に関しては、それぞれ正孔輸送層塗布ヘッドの仕様および正孔輸送材料の焼成条件と同様にした。
最後に、真空蒸着法を使用してカルシウム(30nm厚)およびアルミニウム(200nm厚)をこの順に成膜することにより、赤色発光層、緑色発光層、青色発光層およびそれらの周辺の層内絶縁層上に上部電極層を形成した。これにより、下部電極層、有機層(正孔輸送層,赤色発光層)および上部電極層がこの順に積層された赤色有機EL素子が完成し、下部電極層、有機層(正孔輸送層,緑色発光層)および上部電極層がこの順に積層された緑色有機EL素子が完成し、下部電極層、有機層(正孔輸送層,青色発光層)および上部電極層がこの順に積層された青色有機EL素子が完成した。
この本発明の塗布装置を使用して形成された赤色有機EL素子、緑色有機EL素子および青色有機EL素子を代表して、緑色有機EL素子のうちの有機層の膜厚分布を調べたところ、図13に示した結果が得られた。図13は、緑色有機EL素子のうちの有機層の膜厚分布を表しており、「横軸」は画素番号N、すなわち図6に示した複数の緑色用塗布領域を緑色発光層用塗布ヘッドの走査方向(X軸方向)に沿って順に数えた番号(ここでは画素番号N=1〜25)を示し、「縦軸」は有機層の膜厚T、ここでは有機層を代表して正孔輸送層の膜厚を示している。この膜厚Tの目標値は、22nmである。なお、緑色有機EL素子のうちの有機層の膜厚分布を調べる際には、その膜厚分布を評価するために、上記実施の形態において説明した比較例の塗布装置を使用して形成された緑色有機EL素子に関しても同様に有機層(正孔輸送層)の膜厚分布を調べた。図13に示した「○」は本発明に関する膜厚分布を示し、「■」は比較例に関する膜厚分布を示している。
図13に示した結果から判るように、画素番号Nの変化に伴う膜厚Tのばらつき具合は、比較例(■)よりも本発明(○)において小さくなった。具体的には、一連の膜厚Tに基づいて算出された平均膜厚TV,最大膜厚差(最大膜厚−最小膜厚)TD,標準偏差σは、比較例に関してTV=22.6nm,TD=3.5nm,σ=1.1であったのに対して、本発明に関してTV=22.2nm,TD=1.8nm,σ=0.4であった。このことから、本発明の塗布装置を使用して緑色有機EL素子のうちの有機層を塗布形成することにより、その有機層の塗布ムラを抑制することが可能であることが確認された。
なお、ここでは詳細にデータを示さないが、上記した緑色有機EL素子だけでなく、他の赤色有機EL素子および青色有機EL素子のそれぞれのうちの有機層の膜厚分布も同様に調べたところ、それらの赤色有機EL素子および青色有機EL素子に関しても緑色有機EL素子において得られた結果と同様の結果が得られ、すなわち有機層の塗布ムラを抑制することが可能であることが可能であることが確認された。もちろん、上記したように塗布ムラが抑制された有機層をそれぞれ含む赤色有機EL素子、緑色有機EL素子および青色有機EL素子を備えた有機ELディスプレイでは、深刻な色むらが発生せず、ほぼ均一な発光状態に基づく良好な表示状態が確認された。したがって、本発明の塗布装置を使用して赤色有機EL素子、緑色有機EL素子および青色有機EL素子のそれぞれのうちの有機層を塗布形成することにより、その有機層に塗布ムラが生じにくくなることに基づいて輝度分布や色度分布が確保されるため、有機ELディスプレイの表示特性を確保することが可能であることが確認された。
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明の塗布装置および塗布方法を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施例に限定されず、本発明の塗布装置の構成および塗布方法の手順は、上記実施の形態および実施例と同様の効果を得ることが可能な限りにおいて、自由に変更可能である。
また、上記実施の形態または実施例では、本発明の塗布装置および塗布方法を有機ELディスプレイに適用する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、本発明の塗布装置および塗布方法を有機ELディスプレイ以外の他のディスプレイ、すなわち有機ELディスプレイと同様に製造過程において塗布処理を要する他のディスプレイに適用することも可能である。この場合においても、上記実施の形態および実施例と同様の効果を得ることができる。
もちろん、本発明の塗布装置および塗布方法は必ずしも表示装置に適用されるものではなく、表示装置以外の他の製品に適用することも可能である。この「他の製品」としては、例えば、図7に示したカラーフィルタなどが挙げられる。この場合においても、上記実施の形態および実施例と同様の効果を得ることができる。
本発明に係る塗布装置および塗布方法は、例えば有機ELディスプレイのうちの一部を構成する有機層などの各種機能膜を形成するために適用することが可能である。
1…基板、1B…青色用塗布領域、1G…緑色用塗布領域、1R…赤色用塗布領域、10…コントローラ、20…塗布ヘッド、21…正孔輸送層用塗布ヘッド、22…赤色発光層用塗布ヘッド、23…緑色発光層用塗布ヘッド、24…青色発光層用塗布ヘッド、30…走査機構、40…載置台、50…駆動パネル、51…駆動用基板、52…TFT、53…層間絶縁層、54…駆動配線、55…平坦化絶縁層、56…有機EL素子、56B…青色有機EL素子、56G…緑色有機EL素子、56R…赤色有機EL素子、57…層内絶縁層、58…保護層、211,221,231,241…ヘッド、212(2121〜2128),222(2221〜2228),232(2321〜2328),242(2421〜2428)…ノズル、561…下部電極層、562…有機層、563…上部電極層、5621…正孔輸送層、5622B…青色発光層、5622G…緑色発光層、5622R…赤色発光層、60…封止パネル、61…封止用基板、62…カラーフィルタ、62B…青色領域、62G…緑色領域、62R…赤色領域、70…接着層、D1…延在方向、D2…基準方向、H…画像表示用の光、HB…青色の光、HG…緑色の光、HR…赤色の光、K21,K22,K23,K24…進行方向、L1…長辺長さ、L2…短辺長さ、P21,P22,P23,P24…滴下箇所、P5621…正孔輸送材料、P5622B…青色発光材料、P5622G…緑色発光材料、P5622R…赤色発光材料、S21,S22,S23,S24…ノズルピッチ、SD21,SD22,SD23,SD24…滴下間隔、V1,V2…間隔、θ…傾き角度。
Claims (12)
- 基体に設けられた塗布領域に塗布材料を塗布する塗布装置であって、
前記塗布材料を吐出させるための複数のノズルが設けられ、その複数のノズルから前記塗布材料を吐出させることにより1つの前記塗布領域に塗布する塗布手段を備えた
ことを特徴とする塗布装置。 - 前記塗布領域が、第1の方向に延在する長手パターン形状を有しており、
前記塗布手段が、前記第1の方向と交差する第2の方向に走査しながら、前記塗布領域に前記塗布材料を塗布するものである
ことを特徴とする請求項1記載の塗布装置。 - 前記基体に、前記第2の方向に配列されるように、前記塗布領域が複数設けられており、
前記塗布手段が、前記第2の方向に走査しながら、その第2の方向に配列された各塗布領域に前記塗布材料を順次塗布する
ことを特徴とする請求項2記載の塗布装置。 - 前記基体に、前記第1の方向に配列されるように、前記塗布領域が複数設けられていると共に、前記塗布手段に、前記第1の方向に配列された各塗布領域に対応するように、前記複数のノズルが複数組設けられており、
前記塗布手段が、前記第2の方向に走査しながら、前記第1の方向に配列された各塗布領域に前記塗布材料を順次塗布する
ことを特徴とする請求項3記載の塗布装置。 - 前記塗布手段が、前記第2の方向に一度だけ走査しながら、前記塗布領域に前記塗布材料を塗布する
ことを特徴とする請求項4記載の塗布装置。 - 前記塗布手段が、前記塗布材料として有機材料を塗布することにより、有機エレクトロルミネセンス(EL;Electro Luminescence)現象を利用して画像を表示可能な表示装置のうちの一部を構成する有機層を形成するものである
ことを特徴とする請求項1記載の塗布装置。 - 基体に設けられた塗布領域に塗布材料を塗布する塗布方法であって、
前記塗布材料を吐出させるための複数のノズルが設けられた塗布手段を使用して、前記複数のノズルから前記塗布材料を吐出させることにより1つの前記塗布領域に塗布する ことを特徴とする塗布方法。 - 第1の方向に延在する長手パターン形状を有するように、前記塗布領域を構成し、
前記第1の方向と交差する第2の方向に前記塗布手段を走査させながら、前記塗布領域に前記塗布材料を塗布する
ことを特徴とする請求項7記載の塗布方法。 - 前記基体に、前記第2の方向に配列されるように、前記塗布領域を複数設け、
前記第2の方向に前記塗布手段を走査させながら、その第2の方向に配列された各塗布領域に前記塗布材料を順次塗布する
ことを特徴とする請求項8記載の塗布方法。 - 前記基体に、前記第1の方向に配列されるように、前記塗布領域を複数設けると共に、
前記塗布手段に、前記第1の方向に配列された各塗布領域に対応するように、前記複数のノズルを複数組設け、
前記第2の方向に前記塗布手段を走査させながら、前記第1の方向に配列された各塗布領域に前記塗布材料を順次塗布する
ことを特徴とする請求項9記載の塗布方法。 - 前記第2の方向に一度だけ前記塗布手段を走査させながら、前記塗布領域に前記塗布材料を塗布する
ことを特徴とする請求項10記載の塗布方法。 - 前記塗布手段を使用して、前記塗布材料として有機材料を塗布することにより、有機エレクトロルミネセンス(EL;Electro Luminescence)現象を利用して画像を表示可能な表示装置のうちの一部を構成する有機層を形成する
ことを特徴とする請求項7記載の塗布方法。
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