JP2006087677A - 超音波診断装置 - Google Patents

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恒 秋山
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Abstract

【課題】高フレームレートを維持しながら、最適な可変開口を決定することができる超音波診断装置を提供する。
【解決手段】アドレス発生手段10から各エコーチャネルの遅延メモリ6に出力される書き込みアドレスと読み出しアドレスと、開口制御手段11から各エコーチャネルの乗算器7に出力される重み付け乗数が、各エコーチャネルに備えられたアドレス比較部12に接続されている。アドレス比較部12では読み出しアドレスが書き込みアドレスより大であってかつ重み付け乗数が非零のときに真となって、真となった場合にその状態を保持するデータラッチが備えられる。データラッチの状態出力は主制御手段20に伝達される。
【選択図】図1

Description

本発明はディジタルビームフォーマを搭載し、受信チャネルの可変開口を調整してより高画質な超音波断層像を得るとともに、安価で高いフレームレートを実現できる超音波診断装置に関するものである。
近年超音波診断装置における受信ビームフォーマはディジタル回路で構成されるようになり、より正確な整相加算が可能になるとともに一回の送信で複数の受信ビームデータを得るような同時並列受信を可能としている。これらは超音波断層像の高画質化に寄与するとともにフレームレート向上に大きく貢献している。
ところでディジタルビームフォーマは、複数のディジタルエコーデータを整相加算することによって音響走査線データを生成することを目的としており、ある位置の音響走査線データを生成するために、異なる時刻でサンプリングされた複数のディジタルエコーデータを同時に得ることが求められる。この動作を実現するために、ある程度時間分のディジタルエコーデータをメモリに書き込んでおき、しかるのちに読み出しアドレス計算を開始してメモリからディジタルエコーデータ読み出す方法が一般に行われている(特許文献1参照)。
音響走査線データ列を生成するにあたってある位置の音響走査線データを生成するためには、各メモリ上の異なる位置に格納されているところの各トランスデューサ素子で受波された該位置からのディジタルエコーデータを一度に取り出し合算する必要がある。このとき各メモリに格納される該位置のディジタルエコーデータには時間差があるので、少なくとも、この時間に相当する分書き込みを先行させて読み出しを開始させる必要がある。
仮に必要なる待ち時間が確保されない場合はメモリへの読み出しアドレスが書き込みアドレスを追い越すこととなり、正しいディジタルエコーデータを読み出すことができなくなる。一方で必要以上の待ち時間は、メモリへの書き込み開始から音響走査線データ列完成までの時間を必要以上に長くすることとなり、フレームレート低下を招来する。従って待ち時間は必要にして最小なる値を選択することが望ましい。
ところでディジタルビームフォーマにおいては、整相加算に併せて可変開口も行われることが一般的である(特許文献2参照)。
可変開口は、被検深度に応じて整相加算に使用されるエコーチャネルを連続的に変えることで、ある被検深度における最適な開口幅を設定して均一な分解能と輝度をもった音響走査線データを得るために行われる。従って可変開口は良好なる超音波断層画像を得るための必須制御である。また最適な開口幅は被検体(媒質)の粒子速度、音速等によって複雑に変わるため、実際の被検体における超音波断層像を観測しながら調整し決定することが一般に行われる。
整相加算は開口内にあるディジタルエコーデータのみを使用するため、開口幅の設定はメモリへの書き込み開始から読み出し開始までの必要最小待ち時間を決定づけひとつのパラメータである。よって開口幅を調整して変更することは、必要最小待ち時間が変わることにつながる。
特開平5−184568号公報 特開2004−166745号公報
しかしながら上記従来の超音波診断装置においては、最大のフレームレートを実現するために読み出し開始までの待ち時間を必要最小限にしようとするならば、可変開口の調整を実施する都度計算して待ち時間を決定する必要がある。このため開口幅を決定するための調整に時間がかかるといった問題があり、その結果として超音波診断装置の開発期間と開発コストの上昇を招いていた。
またこの計算を行わせるプログラム開発コストも必要となっている。
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたもので、受信チャネルの可変開口を調整してより高画質な超音波断層像を得るとともに、高いフレームレートを実現できる超音波診断装置を提供することを目的とする。
本発明のディジタルビームフォーマは、入力信号たるディジタルエコーデータを書き込むと同時に書き込みと異なるアドレスからデータを読み出すことのできる遅延メモリと、前記遅延メモリに書き込みアドレスと読み出しアドレスを別個に与えるとともに読み出しアドレス発生開始時刻が可変であるアドレス発生手段と、前記遅延メモリから読み出されたディジタルエコーデータをON/OFFするスイッチと、前記スイッチを被検深度に応じて制御する開口制御手段と、ディジタルエコーデータのサンプリング周期より細かい時間単位のディジタルエコーデータを生成する補間処理手段と、前記補間処理手段で補間処理された複数のディジタルエコーデータを総加算する加算器と、前記アドレス発生手段からの書き込みアドレスと読み出しアドレスを比較する比較器と、前記比較器による比較の結果読み出しアドレスが書き込みアドレスより大なる時であってかつ該エコーチャネルの前記スイッチがONの時に真となるデータラッチとを備えた構成となっている。
この構成により、開口内において読み出しアドレスが書き込みアドレスを追い越したことを検出できるディジタルビームフォーマを構成することができる。
また本発明のディジタルビームフォーマは、入力信号たるディジタルエコーデータを書き込むと同時に書き込みと異なるアドレスからデータを読み出すことのできる遅延メモリと、前記遅延メモリに書き込みアドレスと読み出しアドレスを別個に与えるとともに読み出しアドレス発生開始時刻が可変であるアドレス発生手段と、前記遅延メモリから読み出されたディジタルエコーデータにゲインを与える乗算器と、被検深度に応じて開口制御するとともに該エコーチャネルが開口の端に近づくに従ってディジタルエコーデータのゲインを下げるように制御する開口制御手段と、ディジタルエコーデータのサンプリング周期より細かい時間単位のディジタルエコーデータを生成する補間処理手段と、前記補間処理手段で補間処理された複数のディジタルエコーデータを総加算する加算器と、前記アドレス発生手段からの書き込みアドレスと読み出しアドレスを比較する比較器と、前記比較器による比較の結果読み出しアドレスが書き込みアドレスより大なる時であってかつ該エコーチャネルの前記乗算器へのゲイン値が非零の時に真となるデータラッチとを備えた構成となっている。
この構成により、開口内において読み出しアドレスが書き込みアドレスを追い越したことを検出できるディジタルビームフォーマを構成することができる。
さらに本発明の超音波診断装置は、上記発明のディジタルビームフォーマと、複数の超音波トランスデューサ素子からなる超音波プローブと、送信ビームを形成するように前記超音波トランスデューサ素子から超音波を送波させる送信手段と、前記各超音波トランスデューサ素子によって受波された超音波エコー信号を増幅するレシーバと、レシーバからの出力をサンプリングしてディジタルエコーデータとして出力するA/D変換器と、整相加算されたディジタルエコーデータを検波して可視データに変換する検波処理手段と、可視データを表示方式に適合するように走査変換するディジタルスキャンコンバータと、前記表示方式を持つ表示装置とを具備している。
この構成により、開口内において読み出しアドレスが書き込みアドレスを追い越したことを検出することができる超音波診断装置を構成することができるようになる。
さらに本発明の超音波診断装置は、操作者の操作を受け付けて操作指示信号を発生する操作卓と、前記操作卓からの指示信号に従ってグラフィクスデータを生成するとともに開口制御手段とアドレス発生手段を制御する主制御手段とを備えた構成となっている。
この構成により、グラフィクスを表示するとともに、操作者の指示により開口制御手段とアドレス発生手段を制御することが可能となる。
さらに本発明の超音波診断装置は、操作者の操作に従って開口制御手段による開口制御を変更しながら超音波断層画像を調整できるように主制御手段がプログラムされている。
この構成により、グラフィクスを表示するとともに、操作者の指示により開口制御手段による開口制御を変更しながら超音波断層画像を調整できるようになる。
さらに本発明の超音波診断装置は、操作者の操作に従ってアドレス発生手段における読み出しアドレス発生開始時刻が変更できるように主制御手段がプログラムされている。
この構成により、グラフィクスを表示するとともに、操作者の指示によりアドレス発生手段における読み出しアドレス発生開始時刻が変更できるようになる。
さらに本発明の超音波診断装置は、データラッチが真であることを検出した時に警告を表示するように主制御手段がプログラムされている。
この構成により、開口内において読み出しアドレスが書き込みアドレスを追い越したことを検出したうえで、グラフィクスにより警告表示が可能となる。
本発明は、アドレス発生手段からの書き込みアドレスと読み出しアドレスを比較する比較器と、前記比較器による比較の結果読み出しアドレスが書き込みアドレスより大なる時であってかつ該エコーチャネルのスイッチまたは乗算器がONの時に真となるデータラッチとを備えている。このため該エコーチャネルが開口内であって読み出しアドレスが書き込みアドレスを追い越したことを直ちに検出できるので、可変開口の調整を実施する都度読み出し開始までの必要最小待ち時間を計算する必要が無くなくなり、開口幅を決定するための調整に時間が短縮することができ、その結果として超音波診断装置の開発期間と開発コストの短縮が可能となる。また必要最小待ち時間を計算するプログラム開発コストも不要となるという効果を有する、安価でフレームレートの高い優れた超音波診断装置が提供できる。
以下、本発明の実施の形態の超音波診断装置にについて、図面を用いて説明する。
本発明の実施の形態の超音波診断装置を図1に示す。図1において超音波プローブ1は複数の超音波トランスデューサ素子4がアレイ状に配列されたものであり、電気信号と超音波を相互に変換する。各超音波トランスデューサ素子4はそれぞれ送信手段2に接続されている。送信手段2は、複数の超音波トランスデューサ素子4から送信超音波ビームを形成するように超音波を送波させるため、各超音波トランスデューサ素子4を異なる時刻で励振できるようになっている。送信手段2と超音波トランスデューサ素子4の数は必ずしも等しくする必要はなく、超音波ビームを形成するために必要最大の数の送信手段2を用意しておき、超音波トランスデューサ素子4との間にマルチプレクサを設けておく方法も一般に行われている。
このように送信超音波ビームを形成するように送波された超音波は、被検体内の組織、臓器、管壁等で次々と反射し、超音波エコーとして時々刻々各超音波トランスデューサ素子4に戻ってくる。超音波エコーは各超音波トランスデューサ素子4にて再び電気信号に変換され、エコー信号としてレシーバ4に入力され、所望の信号レベルまで増幅される。レシーバ4により増幅されたエコー信号はA/D変換器5に入力され、所定のサンプリング周期Tsでディジタルエコーデータに変換される。
各A/D変換器5から出力されたそれぞれのディジタルエコーデータは、遅延メモリ6に書き込まれる。各遅延メモリ6への書き込みの開始は通常送信ビームの原点となる時刻であり、以降順次各遅延メモリ6に所定のサンプリング周期Tsでディジタルエコーデータが書き込まれていく。一旦遅延メモリ6に書きこまれたディジタルエコーデータは、書き込み開始から所定の時間後のある時刻で、読み出し動作を開始し所定のサンプリング周期Tsで読み出されていく。このため遅延メモリ6に用いられるメモリとしては、書き込みと読み出しが同時に実行でき、書き込みアドレスと読み出しアドレスが別個に与えられる形式のメモリセルである必要がある。
ところで各遅延メモリ6へ与える書き込みアドレスと読み出しアドレスは、アドレス発生手段10で生成される。各遅延メモリ6へ与える書き込みアドレスはすべて同じであるが、読み出しアドレスは各遅延メモリ6に対して別個に与えられる。
図5は読み出しアドレス生成に関する説明の図面である。ある音響走査線原点501から始まる音響走査線403上の点Fcから反射して、ある超音波トランスデューサ素子4に到達する時間Tfは、
Tf=(√(yn−2yn・d・sin(θ)+d)+d)/c (式1)
で表わされる。ここでcは被検体内での音速である。従って音響走査線403上の点Fcに相当する音響走査線データを生成するためには、該超音波トランスデューサ素子4に接続する遅延メモリ6に与える読み出しアドレスとして、Tf/Tsなる演算を実施した結果を与える。ynは各超音波トランスデューサ素子4によって異なるので、音響走査線403上の点Fcに相当する各遅延メモリ6内のディジタルエコーデータ格納位置は異なる。つまりFcに相当する音響走査線データを生成するための読み出しアドレスは、各遅延メモリ6によって異なるのである。
このようにして音響走査線403を生成するために、各遅延メモリ6から読み出されたディジタルエコーデータは乗算器7によって開口制御を受ける。開口制御は、音響走査線の生成方向に対して徐々に開口幅を変化させる可変開口を実施するために行う制御である。図4は可変開口に関する説明図である。超音波の受信に供される超音波トランスデューサ素子4の群があった場合、超音波ビームは音響走査線403の生成方向に対し超音波ビーム幅401のような形状となる。
これは複数の超音波トランスデューサ素子4の振動面近傍では、素子から放射された超音波はほぼ平面波として進行し、ある点を超えると球面波として拡散してゆくという音響効果による。超音波ビームが平面波で進行し、超音波ビーム幅401が大きい近距離においては、使用される超音波トランスデューサ素子4の数が多い(開口が大きい)ほどビームの方位分解能が低下する。このため近距離においては必要にして最小限なる超音波エコーが得られる程度に開口幅を限定し、音響走査線の進行に合わせて徐々に開口幅を広げていくように可変開口幅402を設定する。実際の超音波ビーム幅401、音圧分布はは、観測される生体部位の媒質粒子速度、音速、密度、音響インピーダンス等によって複雑に変わるため一意に決めることが困難であり、実際は生体における超音波断層画像を観測しながら可変開口幅402を調整し決定する。
さらに可変開口にあたっては、開口内にある各超音波トランスデューサ素子4からのディジタルエコーデータに対して、重み付けを行うアポダイゼーションを実施することが一般的である。音響走査線403上のある点Fcにおける重み付け乗数404は、通常開口の端に近づくに従って小さくする形状が採用される。これは開口端に近い超音波トランスデューサ素子4の影響度を下げることで、超音波ビームのサイドローブレベルを低減するという効果を生む。本発明の超音波診断装置の実施例においては、乗算器7に各エコーチャネルに相当する重み付け乗数404をあたえることでアポダイゼーションを行うとともに、開口外は重み付け乗数404を零とすることで可変開口を行っている。
当然アポダイゼーションを実施しない場合は、各エコーチャネルに対しある時刻において開口内と開口外を示す1つの状態信号を供給し、ディジタルエコーデータをON/OFFさせるスイッチを配置する構成でもよい。
このように、開口制御手段11は各乗算器7に対して音響走査線の進行方向に対して重み付け乗数404を発行することによって、可変開口とアポダイゼーションを実施するが、本実施例とは別の形態として乗算器7を後述の補間処理手段8の後段に配置することも可能である。
開口制御手段11の構成例を図3に示す。深さ方向カウンタ301は、読み出しアドレス発生開始時刻と同時にカウントを開始するカウンタである。カウンタ値は開口形状メモリ302に供給される。開口形状メモリ302には音響走査線の進行方向に対する可変開口の形状が記憶されているので、深さ方向カウンタ301のカウントに従って開口開始位置と終了位置を出力することが可能となる。なお開口形状メモリ302は必ずしもメモリセルである必要はなく、音響走査線の進行方向に対して折れ線近似を発生するような論理回路でも差し支えない。開口形状メモリ302が出力する開口開始位置と終了位置は、乗数分布メモリ304に供給される。乗数分布メモリ304は、各エコーチャネルに接続される超音波トランスデューサ素子4の、開口における素子位置を格納する素子位置レジスタ303からの出力もまた接続されている。乗数分布メモリ304には重み付け乗数404が格納されているので、該エコーチャネルにおける素子位置と開口開始位置と終了位置とから、該エコーチャネルにふさわしい乗数を選び出すことができるようになる。なお開口形状メモリ302は主制御手段20によって、適宜書き換えが可能である。
遅延メモリ6から読み出されたのち開口制御を受けたディジタルエコーデータは、補間処理手段8に供給される。通常サンプリング周波数(=1/Ts)として20〜60MHz程度が選ばれることが多い。これはディジタル回路の動作周波数として適当であること、サンプリング周波数が高いほどA/D変換器5の価格が上昇する等の理由による。一方で受信超音波ビームを形成させながら音響走査線データを生成するのに必要なディジタルエコーデータの量子化時間は、超音波キャリア周波数にも依存するがTsの1/2〜1/8程度必要である。このため補間処理手段8では、遅延メモリ6に与える読み出しアドレスである(Tf/Ts)なる演算結果の小数部を参照し、読み出されたディジタルエコーデータに対してTsより短い量子化時間単位での移相処理を実施している。
このように補間処理手段8によって移相処理を受けた各ディジタルエコーデータは、加算器9によって総和されて検波処理手段15に入力され、可視データへと変換される。
検波処理手段15により可視データ化された音響走査線データの走査方向、走査時間は、通常は表示装置18の表示方式と一致しない。表示装置18に可視データを表示させるため、可視データを表示装置18の表示方式に走査変換を行うのがディジタルスキャンコンバータ16である。このように表示装置18の表示方式に走査変換された可視データと主制御手段20が出力するグラフィクスデータとは、重畳手段17によって重畳され、表示装置18に超音波断層画像と線、文字等のグラフィクスが合成されて表示される。
また本発明では、操作者が主制御手段20に対して操作指示を行うべく操作卓19を配している。操作卓19は操作者の行う操作指示を解し、電気信号として操作指示信号を主制御手段20に発行する。
上記に加え本発明の超音波診断装置には、各エコーチャネルに読み出しアドレスと書き込みアドレスと重み付け乗数404とを入力とするアドレス比較部12を備えている。図2はアドレス比較部12のブロック図である。アドレス比較部12では、アドレス発生手段10中の読み出しアドレス発生部202からの読み出しアドレスと、書き込みアドレス発生部201からの読み出しアドレスとがアドレス比較器203に入力される。このアドレス比較器203は、読み出しアドレスが書き込みアドレスより大なる値を検出したときに真を出力する。またアドレス比較部12中の非零検出器206には乗算器7の乗数である重み付け乗数404が入力され、この乗数が非零すなわち該エコーチャネルが開口内である場合に真を出力する。アドレス比較器203と非零検出器206の出力は論理積204に入力され、その出力はデータラッチ205に入力される。この構成によりデータラッチ205は、読み出しアドレスが書き込みアドレスより大であって該エコーチャネルが開口内であることを検出した場合にその状態を保持し、アドレス追い越し信号として出力するように動作する。
このようにデータラッチ205が発行するアドレス追い越し信号は、主制御手段20に通知されるが、各エコーチャネルのアドレス追い越し信号を個別に主制御手段20に通知しても、各エコーチャネルのアドレス追い越し信号の論理和を通知しても構わない。さらにデータラッチ205は、アドレス追い越し信号をリセットする機能をもつ。リセットは主制御手段20の指示で実行されても良いし、例えば超音波フレーム走査完了の都度実行されても構わない。
上記で述べた超音波診断装置において、音響走査線上の各点のディジタルエコーデータが各エコーチャネルの遅延メモリ6に格納され、読み出される状態を示したものが図6である。図6において音響走査線403上の音響走査線原点501、B点601、C点602からの超音波エコーは、ディジタルエコーデータ501a、601a、602aとして遅延メモリ6の#0〜#7に、式1で求められた時間に相当するメモリ位置へそれぞれ格納される。なお可変開口幅402の外側(斜線部)は開口外であって、この領域に相当する遅延メモリ6上での領域はやはり斜線で示してある。この領域で得られた超音波エコーは整相加算の対象とはならない。
いまある時刻でB点601の音響走査線データを生成すべく、各遅延メモリ6から601aのディジタルエコーデータを読み出そうとする場合を想定する。この時刻で各遅延メモリ6に与えている書き込みアドレスがWA1であったとすると、遅延メモリ6の#0、#1、#6、#7において読み出しアドレスが書き込みアドレスより先行している。このことは書き込みが完了していない部分から読み出そうとしていることに相当するので、読み出されたディジタルエコーデータは不正値となる。しかしながら遅延メモリ6の#0と#7はこの時点で開口外であって、不正データといえども乗算器7で零に固定されるため排除の対象とする必要はない。一方遅延メモリ6の#1と#6については読み出しアドレスが書き込みアドレスより大であってかつ開口内であるため、アドレス比較部12における検出条件にかかり、アドレス追い越し信号が主制御手段20に通知される。
またこの時刻で書き込みアドレスがWA2あるいはWA3であったとすれば、すべてのディジタルエコーデータはすべて正しく整相加算に付され、なおかつアドレス比較部12での検出条件にかからない。
一方で音響走査線403を生成するにあたり、B点601の音響走査線データを生成する時刻が読み出しアドレスと書き込みアドレスが最も接近する時刻であったとすると、この時刻での書き込みアドレスはWA2以上となっている必要がある。書き込みアドレスが読み出しアドレスよりどれだけ先行するかは、書き込み開始から読み出し開始までの待ち時間の大小に依存する。すなわち待ち時間が大きいほど書き込みアドレスが先行する。
ところで待ち時間が大なるほど書き込みアドレスと読み出しアドレスの差分を増加させることができ、可変開口の調整余裕が増す一方で、超音波画像のフレームレートが低下する。これは待ち時間を増加させるに従い、遅延メモリ6への書き込み開始から音響走査線データ列完成までの時間が増大することによる。従って同じ可変開口であるならば、該時刻における書き込みアドレスはWA3よりWA2である方が望ましい。
上記のように構成された超音波診断装置において、最適な可変開口幅402を調整にて得るための調整手順および表示例を図7に示す。操作者が可変開口幅402の調整を行おうとする場合、例えば対象となる実際の生体にて超音波断層画像701を表示させておく。操作者は書き込み開始から読み出し開始までの待ち時間を示した待ち時間ダイアログ703を、予め操作卓19を通じて大き目の値に設定しておく。待ち時間ダイアログ703で示された時間に相当する値は、随時アドレス発生手段10に設定される。
次に操作者は超音波断層画像701を参照しながら、操作卓19を通じて可変開口ピクトグラム702の開口形状を、最適画像となるよう適宜調整する。可変開口ピクトグラム702の開口形状に相当するデータは、随時開口制御手段11の開口形状メモリ302に転送される。
なおこれら一連の調整操作中は、主制御手段20によってアドレス比較部12からのアドレス追い越し信号が監視されているものとし、読み出しアドレスが書き込みアドレスを追い越したことを検出した場合は、警告表示704を表示しデータラッチ205をリセットして警告表示704も消去する。追い越し状態が継続していれば、再び追い越し状態を検出するので、この状態が継続している間は表示が継続する。
このように可変開口を調整している間に、開口内で読み出しアドレスが書き込みアドレスを追い越した場合、操作者はそのことを警告表示704によって知ることができるので、警告表示704が出た場合は改めて待ち時間ダイアログ703をさらに大き目の値に設定し、調整を継続する。
こうして可変開口の調整が終了した時点で、待ち時間ダイアログ703の時間を、警告表示704が発生しない最小値まで下げる。このときの待ち時間ダイアログ703の時間が、書き込み開始から読み出し開始までの必要にして最小なる待ち時間であり、このときの可変開口ピクトグラム702の開口形状が最適なる可変開口幅402となるのである。
このように本発明の実施の形態の超音波診断装置によれば、アドレス比較部12を設けることにより、開口内において読み出しアドレスが書き込みアドレスを追い越したことを主制御手段20が検出することができるようになるので、可変開口を調整する操作者は追い越したことを知ることが可能となり、書き込み開始から読み出し開始までの必要にして最小なる待ち時間を決定することができる。
以上のように、本発明にかかる超音波診断装置は、アドレス発生手段からの書き込みアドレスと読み出しアドレスを比較する比較器と、前記比較器による比較の結果読み出しアドレスが書き込みアドレスより大なる時であってかつ該エコーチャネルのスイッチまたは乗算器がONの時に真となるデータラッチとを備えている。このため該エコーチャネルが開口内であって読み出しアドレスが書き込みアドレスを追い越したことを直ちに検出できるので、可変開口の調整を実施する都度読み出し開始までの必要最小待ち時間を計算する必要が無くなくなり、開口幅を決定するための調整に時間が短縮することができ、その結果として超音波診断装置の開発期間と開発コストの短縮が可能となる。必要最小待ち時間を計算するプログラム開発コストも不要となる。また必要最小待ち時間を計算するプログラム開発コストも不要となるという効果を有し、安価で高いフレームレートを実現できる超音波診断装置に有用である。
本発明の実施の形態の超音波診断装置ブロック図 本発明の実施の形態の超音波診断装置におけるアドレス比較部ブロック図 本発明の実施の形態の超音波診断装置における開口制御手段ブロック図 可変開口に関する説明図 読み出しアドレス生成に関する説明図 遅延メモリへのディジタルエコーデータ格納状態を示した図 可変開口を調整する場合の表示例を示す図
符号の説明
1 超音波プローブ
2 送信手段
3 LVDS入力インタフェース
4 レシーバ
5 A/D変換器
6 遅延メモリ
7 乗算器
8 補間処理手段
9 加算器
10 アドレス発生手段
11 開口制御手段
12 アドレス比較部
15 検波処理手段
16 ディジタルスキャンコンバータ
17 重畳手段
18 表示装置
19 操作卓
20 主制御手段
17 重畳手段
201 書き込みアドレス発生部
202 読み出しアドレス発生部
203 アドレス比較器
204 論理積
205 データラッチ
301 深さ方向カウンタ
302 開口形状メモリ
303 素子位置レジスタ
304 乗数分布メモリ
401 超音波ビーム幅
402 可変開口幅
403 音響走査線
404 重み付け乗数
501 音響走査線原点
501a 音響走査線原点におけるディジタルエコーデータ
601 音響走査線上のB点
601a 音響走査線上のB点におけるディジタルエコーデータ
602 音響走査線上のC点
602a 音響走査線上のC点におけるディジタルエコーデータ
701 超音波断層画像
702 可変開口ピクトグラム
703 待ち時間ダイアログ
704 警告表示

Claims (7)

  1. 1回の超音波送信で得られる複数の超音波トランスデューサ素子からの超音波エコーのディジタル信号を整相加算するディジタルビームフォーマであって、入力信号たるディジタルエコーデータを書き込むと同時に書き込みと異なるアドレスからデータを読み出すことのできる遅延メモリと、前記遅延メモリに書き込みアドレスと読み出しアドレスを別個に与えるとともに読み出しアドレス発生開始時刻が可変であるアドレス発生手段と、前記遅延メモリから読み出されたディジタルエコーデータをON/OFFするスイッチと、前記スイッチを被検深度に応じて制御する開口制御手段と、ディジタルエコーデータのサンプリング周期より細かい時間単位のディジタルエコーデータを生成する補間処理手段と、前記補間処理手段で補間処理された複数のディジタルエコーデータを総加算する加算器と、前記アドレス発生手段からの書き込みアドレスと読み出しアドレスを比較する比較器と、前記比較器による比較の結果読み出しアドレスが書き込みアドレスより大なる時であってかつ該エコーチャネルの前記スイッチがONの時に真となるデータラッチとを備えるディジタルビームフォーマ。
  2. 1回の超音波送信で得られる複数の超音波トランスデューサ素子からの超音波エコーのディジタル信号を整相加算するディジタルビームフォーマであって、入力信号たるディジタルエコーデータを書き込むと同時に書き込みと異なるアドレスからデータを読み出すことのできる遅延メモリと、前記遅延メモリに書き込みアドレスと読み出しアドレスを別個に与えるとともに読み出しアドレス発生開始時刻が可変であるアドレス発生手段と、前記遅延メモリから読み出されたディジタルエコーデータにゲインを与える乗算器と、被検深度に応じて開口制御するとともに該エコーチャネルが開口の端に近づくに従ってディジタルエコーデータのゲインを下げるように制御する開口制御手段と、ディジタルエコーデータのサンプリング周期より細かい時間単位のディジタルエコーデータを生成する補間処理手段と、前記補間処理手段で補間処理された複数のディジタルエコーデータを総加算する加算器と、前記アドレス発生手段からの書き込みアドレスと読み出しアドレスを比較する比較器と、前記比較器による比較の結果読み出しアドレスが書き込みアドレスより大なる時であってかつ該エコーチャネルの前記乗算器へのゲイン値が非零の時に真となるデータラッチとを備えるディジタルビームフォーマ。
  3. 複数の超音波トランスデューサ素子からなる超音波プローブと、送信ビームを形成するように前記超音波トランスデューサ素子から超音波を送波させる送信手段と、前記各超音波トランスデューサ素子によって受波された超音波エコー信号を増幅するレシーバと、レシーバからの出力をサンプリングしてディジタルエコーデータとして出力するA/D変換器と、複数のディジタルエコーデータを整相加算するディジタルビームフォーマと、整相加算されたディジタルエコーデータを検波して可視データに変換する検波処理手段と、可視データを表示方式に適合するように走査変換するディジタルスキャンコンバータと、前記表示方式を持つ表示装置とを具備し、前記ディジタルビームフォーマは請求項1または2に記載のものである超音波診断装置。
  4. 操作者の操作を受け付けて操作指示信号を発生する操作卓と、前記操作卓からの指示信号に従ってグラフィクスデータを生成するとともに開口制御手段とアドレス発生手段を制御する主制御手段とを備えた請求項3に記載の超音波診断装置。
  5. 操作者の操作に従って開口制御手段による開口制御を変更しながら超音波断層画像を調整できるように主制御手段がプログラムされた請求項4記載の超音波診断装置。
  6. 操作者の操作に従ってアドレス発生手段における読み出しアドレス発生開始時刻が変更できるように主制御手段がプログラムされた請求項5記載の超音波診断装置。
  7. データラッチが真であることを検出した時に警告を表示するように主制御手段がプログラムされた請求項4から6いずれか1項記載の超音波診断装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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