JP2006087545A - 気泡成長度合い特定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 煩雑な巡回等を必要とせずに、気泡が存在する場合の安全性をさらに高めることが可能な気泡成長度合い特定装置を提供する。
【解決手段】 気泡成長度合い特定装置50は、流動体中の気泡を特定する気泡特定部51と、気泡特定部51により特定された気泡の成長を促す成長因子を検出する気泡成長因子検出部52と、気泡成長因子検出部52により検出された成長因子に基づいて、気泡特定部51により特定された気泡の将来における成長度合いを気泡成長に先立って特定する気泡成長度合い特定部54と、気泡成長度合い特定部54により特定された気泡の成長度合いをユーザに提示するための提示部55とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、血管内に留置した針に接続された送液ラインを含む液体搬送システム等に好適な気泡成長度合い特定装置等に関する。
輸液や輸血、あるいは体外循環等の体内外への液体搬送回路において、その送液状態を確認したり、制御したりするために、点滴筒と称する液溜まりと気層とを分離する部品が用いられる。送液状態は、点滴筒上部の気層部分にある流出口から、点滴筒下部の液面に液滴を滴下することで確認したり、制御したりしている。しかしながら、このような形態では、液滴が直接液面に滴下し、その際、液溜まり内の液に気層中の気体を巻き込んでしまう。そのため、液体搬送回路内の液の溶存気体が増加し、送液中の環境温度の上昇によって、経時的に溶存気体が気泡として回路内に析出してくるという問題がある。
このような点滴筒内での気体の巻き込み回避の方法として、直接液滴が液面に落下しないようにする工夫が従来から考えられている(例えば、特許文献1,2参照)。この従来技術によれば、液滴が点滴筒の内壁面を伝わって液中に流れ入ることになり、気体の巻き込みが抑制されることになる。
しかしながら、このように、点滴筒によって気泡の巻き込みをなくしたとしても、また、液体搬送回路に点滴筒がない場合でも、環境温度の変化に伴って溶存気体量が変動し、気泡が回路の内壁面に付着する場合がある。このような気泡は、そのままの大きさで人体に入ることには何ら問題はないが、気泡と溶存気体等とが集合したり、気泡同士が集合したりして大きい気泡にまで成長すると人体にもたらす影響は大きいと思われる。したがって、従来から、このような気泡が気泡検出器で検知されると、輸液ポンプを停止して送液を停止することで、人体への害を未然に防止する工夫(安全性への配慮)がなされている。この従来の気泡検出器では、予め定められた大きさの気泡を検知した瞬間に警報を発し、輸液ポンプと連動してこれを停止させるようにしている。つまり、人体に害がある大きさにまで気泡が成長して初めて警報が発せられる(例えば、特許文献3参照)。
実願平4−55928号公報(第1頁、第1図) 特開昭60−116369号公報(第1頁、第1図) 特開平11−137676号公報(第1頁、第1図)
しかしながら、上記のようにすると十分に安全性は確保されるが、従来では、送液ポンプを停止したり、点滴筒の構造を改変していただけであるので、ナースが患者の所まで頻繁に巡回して異常がないか確認し、回路に気泡が仮に詰まった場合にはナースが回路を叩くなどの気泡除去の操作をするなどの処置をする必要があり、処置に手間がかかることになった。
そこで、本発明は、煩雑な巡回等を必要とせずに、気泡が存在する場合の安全性をさらに高めることが可能な気泡成長度合い特定装置を提供することを目的としている。
ここで、本願出願人は、流動体中の気泡が気泡の大きさと溶存酸素濃度とに基づいて成長したり、気泡の大きさと気泡間距離とに基づいて成長したりすることを発見し、気泡の大きさ、溶存酸素濃度、気泡間距離等の気泡の成長を促す成長因子を検出することにより特定した気泡の成長を精度よく予測できることを考案するに至った。
そこで上記課題を解決するために、本発明に係る気泡成長度合い特定装置においては、流動体中の気泡を特定する気泡特定手段と、前記気泡特定手段により特定された気泡の成長を促す成長因子を検出する気泡成長因子検出手段と、前記気泡成長因子検出手段により検出された成長因子に基づいて、前記気泡特定手段により特定された気泡の将来における成長度合いを気泡成長に先立って特定する気泡成長度合い特定手段と、前記気泡成長度合い特定手段により特定された気泡の成長度合いをユーザに提示するための提示手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る気泡成長度合い特定装置においては、前記気泡成長因子検出手段が検出する成長因子には、前記気泡特定手段により特定された気泡の大きさと、特定された気泡の成長を促す他の成長因子とが少なくとも含まれ、前記気泡成長度合い特定手段は、前記気泡の大きさと、前記他の成長因子とに基づいて、特定された気泡の成長度合いを特定することを特徴とすることができる。
また、本発明に係る気泡成長度合い特定装置においては、前記気泡成長度合い特定手段は、前記気泡の大きさと、前記他の成長因子と、特定された気泡の成長度合いとの経験に基づく関係を示す経験値データを予め記憶するデータ記憶手段と、前記データ記憶手段に記憶されたデータを用いて、特定された気泡の成長度合いの予測値を取得する予測値取得手段とを備えることを特徴とすることもできる。
また、本発明に係る気泡成長度合い特定装置においては、前記データ記憶手段は、前記気泡の大きさと、前記他の成長因子と、特定された気泡の成長度合いとの経験に基づく関係を示す経験値データをテーブルで予め記憶し、前記予測値取得手段は、前記テーブルを参照して、特定された気泡の成長度合いの予測値を取得することを特徴とすることもできる。
また、本発明に係る気泡成長度合い特定装置においては、前記データ記憶手段は、前記気泡の大きさと、前記他の成長因子と、特定された気泡の成長度合いとの経験に基づく関係を示す経験値データを、前記気泡の大きさと、前記他の成長因子とを変数として気泡の成長度合いを計算するための関数式として予め記憶し、前記予測値取得手段は、前記関数式を用いて、特定された気泡の成長度合いの予測値を取得することを特徴とすることもできる。
また、本発明に係る気泡成長度合い特定装置においては、前記予測値取得手段は、前記特定された気泡の成長度合いの予測値として、気泡成長速度、検出された気泡の大きさの許容最大値に対する割合および当該許容最大値に成長するまでに要する時間の少なくとも1つを取得することを特徴とすることもできる。
また、本発明に係る気泡成長度合い特定装置においては、前記提示手段は、表示手段を有し、前記表示手段は、前記予測値取得手段が取得した気泡成長速度、検出された気泡の大きさの許容最大値に対する割合および当該許容最大値に成長するまでに要する時間の少なくとも1つを表示することを特徴とすることもできる。
また、本発明に係る気泡成長度合い特定装置においては、前記提示手段は、音声およびデータの少なくとも1つの形式でユーザに通知するための通知手段を有し、前記通知手段は、前記予測値取得手段が取得した気泡成長速度、検出された気泡の大きさの許容最大値に対する割合および当該許容最大値に成長するまでに要する時間の少なくとも1つを通知することを特徴とすることもできる。
また、本発明に係る気泡成長度合い特定装置においては、前記気泡成長度合い特定装置は、さらに前記気泡成長度合い特定手段により特定された気泡の成長度合いに基づいて外部機器の駆動を制御する外部機器駆動制御手段を備えることを特徴とすることもできる。
また、本発明に係る気泡成長度合い特定装置においては、前記他の成長因子には、前記流動体に溶存する溶存酸素濃度が少なくとも含まれ、前記気泡成長度合い特定手段は、前記気泡の大きさと、前記溶存酸素濃度とに基づいて、特定された気泡の成長度合いを特定することを特徴とすることができる。
また、本発明に係る気泡成長度合い特定装置においては、前記他の成長因子には、前記特定された気泡と他の気泡との間の気泡間距離が少なくとも含まれ、前記気泡成長度合い特定手段は、前記気泡の大きさと、前記気泡間距離とに基づいて、特定された気泡の成長度合いを特定することを特徴とすることもできる。
また、本発明に係る気泡成長度合い特定装置においては、前記気泡成長度合い特定装置は、さらに、前記溶存酸素濃度および前記気泡間距離のいずれかを含む他の気泡成長因子を選択する因子選択手段を備えることを特徴としてもよい。
また、本発明に係る気泡成長度合い特定装置においては、前記気泡成長度合い特定手段は、気泡の成長を促す成長因子を含む想定される所定の環境における気泡の成長度合いの推定値を記憶し、前記記憶された推定値を参照して前記検出された気泡成長因子にて示される所定の環境における気泡の成長度合いとして特定することを特徴とすることができる。
なお、本発明は、このような気泡成長度合い特定装置として実現することができるだけでなく、このような気泡成長度合い特定装置が備える特徴的な手段をステップとする気泡成長度合い特定方法として実現したり、それらのステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体やインターネット等の伝送媒体を介して配信することができるのはいうまでもない。
以上の説明から明らかなように、本発明の気泡成長度合い特定装置によれば、流動体中の気泡を特定する気泡特定手段と、前記気泡特定手段により特定された気泡の成長を促す成長因子を検出する気泡成長因子検出手段と、前記気泡成長因子検出手段により検出された成長因子に基づいて、前記気泡特定手段により特定された気泡の将来における成長度合いを気泡成長に先立って特定する気泡成長度合い特定手段と、前記気泡成長度合い特定手段により特定された気泡の成長度合いをユーザに提示するための提示手段とを備える構成であるので、気泡の大きさが許容最大値になる前に、巡回の時期等の目安、例えば気泡成長速度、検出された気泡の大きさの許容最大値に対する割合および当該許容最大値に成長するまでに要する時間等を知らせることが可能になる。したがって、煩雑な処置を必要とせずに、気泡が存在する場合の安全性をさらに高めることができる。
よって、本発明により、医療の安全性が高くなり、医療の安全性が望まれる今日における本願発明の実用的価値は極めて高い。
ここで、本願発明に係る気泡成長度合い特定装置の構成を図面を用いて説明する。
図1は、本願発明に係る気泡成長度合い特定装置50の全体構成を示す機能ブロック図である。
図1に示されるように、気泡成長度合い特定装置50は、流動体中の気泡を特定する気泡特定部51、気泡特定部51により特定された気泡の成長を促す成長因子を検出する気泡成長因子検出部52と、気泡成長因子検出部52により検出された成長因子に基づいて、気泡特定部51により特定された気泡の将来における成長度合いを、気泡成長に先立って特定する気泡成長度合い特定部54と、気泡成長度合い特定部54により特定された気泡の成長度合いをユーザに提示するための提示部55と、気泡成長度合い特定部54により特定された気泡の成長度合いに基づいて外部機器57の駆動を制御する外部機器駆動制御部56とを備えて構成される。
気泡特定部51は、例えば発信素子と受信素子との組み合わせや、発光素子と受光素子や、CCDなどの2次元イメージセンサとの組み合わせで構成され、輸液などの流動体中の気泡成長度合いを予測する対象となる気泡を特定する。
気泡成長因子検出部52が検出する成長因子には、気泡特定部51により特定された気泡の大きさ520と、流動体に溶存する溶存酸素濃度522とが少なくとも含まれる。気泡の大きさ520を検出する検出部としては、気泡特定部51と同様に、例えば発信素子と受信素子との組み合わせや、発光素子と受光素子や、CCDなどの2次元イメージセンサとの組み合わせで構成され、気泡の大きさを検出するようにすればよい。また、溶存酸素濃度522を検出する検出部としては、既存の溶存酸素濃度検出センサを用いることができる。
また、気泡成長因子検出部52が検出する成長因子には、気泡特定部51により特定された気泡の大きさ520と、特定された気泡と他の気泡との間の気泡間距離523とが少なくとも含まれ、気泡成長度合い特定部54は、気泡の大きさ520と、気泡間距離523とに基づいて、特定された気泡の成長度合いを特定する構成としてもよい。気泡の大きさ520および気泡間距離523を検出する検出部としては、気泡特定部51と同様に、例えば発信素子と受信素子との組み合わせや、発光素子と受光素子や、CCDなどの2次元イメージセンサとの組み合わせで構成され、気泡の大きさおよび気泡間距離を検出するようにすればよい。
気泡成長度合い特定部54は、気泡の大きさ520と、溶存酸素濃度522と、特定された気泡の成長度合いとの関係を示すテーブルを予め記憶するテーブル記憶部541と、テーブル記憶部541に記憶されたテーブルを参照して、特定された気泡の成長度合いの予測値を取得する予測値取得部542とを備えて構成される。また、気泡の大きさ520と、気泡間距離523と、特定された気泡の成長度合いとの関係を示すテーブルを予め記憶するテーブル記憶部541と、テーブル記憶部541に記憶されたテーブルを参照して、特定された気泡の成長度合いの予測値を取得する予測値取得部542とを備えて構成してもよい。テーブル記憶部541は上記テーブルを記憶するメモリ等により構成することができる。予測値取得部542は、CPU等により構成される。
ここで、気泡成長度合い特定部54を、気泡の大きさ520と、溶存酸素濃度522とを変数として気泡の成長度合いを計算するための関数式を予め記憶する関数式記憶部543と、関数式記憶部543に記憶された関数式を用いて、特定された気泡の成長度合いを予測計算する予測計算部544とを備える構成としてもよい。また、気泡成長度合い特定部54を、気泡の大きさ520と、気泡間距離523とを変数として気泡の成長度合いを計算するための関数式を予め記憶する関数式記憶部543と、関数式記憶部543に記憶された関数式を用いて、特定された気泡の成長度合いを予測計算する予測計算部544とを備える構成としてもよい。関数式記憶部543は上記関数式を記憶するメモリ等により構成することができる。予測計算部544は、CPU等により構成される。
予測値取得部542や、予測計算部544は、特定された気泡の成長度合いの予測値として、気泡成長速度、検出された気泡の大きさ520の許容最大値に対する割合および当該許容最大値に成長するまでに要する時間の少なくとも1つを取得する。
提示部55は、表示部551を有し、表示部551は、予測値取得部542や、予測計算部544が取得した気泡成長速度、検出された気泡の大きさ520の許容最大値に対する割合および当該許容最大値に成長するまでに要する時間の少なくとも1つを表示する。表示部551としては、CRTや、液晶等を用いた表示器により構成することができる。
また提示部55は、音声およびデータの少なくとも1つの形式でユーザに通知するための通知部552を有し、通知部552は、予測値取得部542や、予測計算部544が取得した気泡成長速度、検出された気泡の大きさ520の許容最大値に対する割合および当該許容最大値に成長するまでに要する時間の少なくとも1つを通知する構成としてもよい。通知部552としては、音声再生するスピーカや、データ通信するためのネットワークなどの通信インターフェースにより、構成することができる。
なお、気泡成長因子検出部52は、気泡の成長を促す成長因子として、上記気泡の大きさ520および溶存酸素濃度522の他、流動体温度521や、気泡間距離523、流動体粘度524、流動体速度525を検出するようにしてもよい。また、気泡成長因子検出部52は、気泡の成長を促す成長因子として、上記気泡の大きさ520および気泡間距離523の他、流動体温度521や、溶存酸素濃度522、流動体粘度524、流動体速度525を検出するようにしてもよい。この場合には、気泡成長度合い特定装置50は、さらに、気泡の大きさ520および溶存酸素濃度522あるいは気泡の大きさ520および気泡間距離523と、他の気泡成長因子とを選択する因子選択部53を備える構成としてもよい。そして、テーブル記憶部541や、関数式記憶部543には、これらの成長因子に合わせたテーブルおよび関数式を記憶すればよい。
また、ここでは、気泡成長度合い特定装置50のフルスペックの構成について説明したが、気泡成長度合い特定装置50を気泡特定部51、気泡成長因子検出部52、気泡成長度合い特定部54および提示部55だけで構成してもよく、必要に応じて外部機器駆動制御部56や因子選択部53を付加する構成としてもよい。
以下、本発明の実施の形態に係る気泡成長度合い特定装置50を輸液ラインシステムに適用した場合を例にして図面を用いて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図2は、本実施の形態における輸液ラインシステム1の全体構成を示すブロック図である。
図2に示されるように、輸液ラインシステム1は、輸液バッグ11と、輸液セット10と、輸液ポンプ13等とから構成される。
輸液バッグ11は、輸液を貯留する。
輸液セット10は、輸液導入針や、静脈針の他、透明な合成樹脂製の点滴筒15と、可撓性を有する透明な樹脂で形成され、輸液導入針、点滴筒15および静脈針を連結するためのチューブ状の輸液ライン14,16,17とから構成される。
輸液ポンプ13には、輸液ライン14,16,17のいずれかが装着され、輸液を輸液バッグ11側から人体側へ所定量ずつ送液する。なお、輸液ポンプ13は、点滴筒15の輸液貯めにおいて輸液の溶存酸素濃度を検出する溶存酸素濃度検出センサ129等によって構成される気泡成長度合い特定装置としての機能を有している。ここで、溶存酸素濃度検出センサ129としては、酸素濃度検出器で用いられる隔膜型ガルバニ電池式センサや、隔膜型ポーラログラフ式センサ等、公知のセンサを用いることができる。なお、輸液には酸素の他、窒素等の気体、つまり大気が溶存しているが、大気を構成する成分の割合が一定であるので、溶存酸素濃度を検出することは溶存気体を検出することを意味することになる。
次いで、輸液ポンプ13の構成について説明する。
図3は、輸液ポンプ13の外観構成を示す図である。
図3に示されるように、輸液ポンプ13は、上述した溶存酸素濃度検出センサ129の他、気泡検出器131と、温度検出センサ124と、フィンガー部132、チューブ閉塞部133と、チューブを保持する一対のチューブホルダ134,135と、タッチパネル式表示部136と、筐体内部に設けられる制御部120等とを備えて構成される。
また、輸液ポンプ13のドア内面部には、輸液ラインをガイドして保持するためのガイド部材137と、ポンプ機能を得るために輸液ラインをフィンガー部132に押圧して押し込むための押圧部材138が設けられている。なお、ここではフィンガー部132で輸液チューブを挟んで輸液を所定量ずつ送液する構成を示しているが、ローラー等で輸液チューブをしごくことにより輸液を所定量ずつ送液する構成であってもよい。
このような構成によれば、輸液ラインを長形溝のチューブホルダ134に押し込み、輸液ラインを真っ直ぐに延ばしながら長形溝のチューブホルダ135に軽く押し込み、ドアを閉めるだけで輸液ラインをフィンガー部132に確実に装着できる。そして、ドアを閉めて、電源スイッチをオンし、タッチパネルを操作して所望の輸液量をセットし、輸液開始を指示すると、制御部120は、フィンガー部132のフィンガーによるチューブの圧閉動作を順次制御する。これによって、チューブ内の輸液が人体側へ所定量ずつ送液される。
なお、輸液ポンプ13の構成要素の内、溶存酸素濃度検出センサ129、気泡検出器131、表示器136および制御部120によって本願発明に係る気泡成長度合い特定装置が構成される。つまり、気泡成長度合い特定装置は、輸液ポンプと一体的に構成されている。このような構成により装置を簡素化することができる。
気泡検出器131は、図4に示されるように、例えばチューブに向けて超音波を発生する発信素子131aと、チューブを介する超音波を受信する受信素子131bとからなり、輸液中の気泡の有無を、その大きさを含めて精度よく検出できるように構成されている。なお、気泡検出器131を超音波プローブ等で構成してもよい。
温度検出センサ124は、チューブに流れる輸液の温度を検出する。
制御部120は、図5に示されるように、例えば、温度検出センサ124、溶存酸素濃度検出センサ129、気泡検出器131などの検出結果を入力するための複数(図示3つ)の入力ポート1201,1202,1203と、表示器136への表示や、フィンガー部132およびチューブ閉塞部133を駆動するための複数(図示3つ)の出力ポート1211,1212,1213と、内部にプログラムおよび気泡成長速度を予測するための所定の温度毎の複数のテーブル1220を予め保持するROM1221と、プログラム実行時にワークエリアを提供するRAM1231と、時刻を計時するタイマ1241と、プログラムを実行するCPU1251等とを内部に備える1チップマイクロコンピュータであり、輸液搬送および気泡成長速度の予測を統括的に制御する。
図6は、図5に示されるテーブル1220の構成例を示す図である。なお、図示例では、輸液の温度が20℃の場合が示されている。
ここで、発明者らは、気泡の成長が気泡周りに存在する気体が気泡に溶け込んでくることにより促進されることから、気泡の大きさが大で、溶存酸素濃度が大であるほど、気泡の成長速度が早くなることに着目し、気泡の大きさと、溶存酸素濃度とで気泡成長速度を予測することができることに想到し、実験データを収集した。また、温度で溶解量が変化するものにあっては、温度によっても気泡の成長が気泡周りに存在する気体が気泡に溶け込んでくることにより促進されることから、気泡の大きさが大で、溶存酸素濃度が大で、温度が高いほど、気泡の成長速度が早くなることに着目し、気泡の大きさと、溶存酸素濃度と、温度とで気泡成長速度を予測することができることに想到し、実験データを収集した。
図6に示されるように、テーブル1220は、温度と、気泡の大きさと、溶存酸素濃度とをパラメータして、気泡成長速度を予測するための実験データの一例を格納したテーブルであって、所定の温度毎に、気泡の大きさと、溶存酸素濃度とをパラメータして、気泡成長速度が求められるように予め構成されている。
したがって、特定された気泡の大きさが許容最大値になる前に、温度と、気泡の大きさと、溶存酸素濃度とを検出することで、温度に応じたテーブル1220を用いて、気泡の大きさと、溶存酸素濃度とから極めて簡単に気泡成長速度を予測することが可能となる。
なお、ここでは気泡の大きさと溶存酸素濃度とをフィールドとする2次元のテーブルを温度毎に設けるようにしたが、温度と、気泡の大きさと、溶存酸素濃度とをフィールドとする3次元のテーブルとして構成してもよい。
また、気泡成長速度は、気泡の大きさが大で、溶存酸素濃度が大で、温度が高いほど、その速度が速くなる関数式、つまり関数F(気泡の大きさ,溶存酸素濃度,温度)の式で表されるので、この関数式をROM1221に格納しておき、検出した温度と、気泡の大きさと、溶存酸素濃度とにより関数式で計算することで、気泡成長速度を予測するようにしてもよい。また、この計算の際にテーブル1220を用いて、気泡成長速度を予測するようにしてもよい。
次いで、制御部120のCPU1251による気泡成長予測処理について説明する。
図7は、CPU1251が実行する気泡成長予測処理の動作を示すフローチャートである。
送液を開始すると、制御部120のCPU1251は、気泡検出器131の受信素子131bの超音波の受信レベルに基づいて、輸液中の気泡の大きさを入力する(S11)。
そして、気泡の大きさ(ライン中の長さ)が予め定めたしきい値Th1(例えば、人体に入るのが許容される、許容最大値である5mm)未満であるか否か判断する(S12)。
判断の結果、しきい値Th1未満である場合(S12でyes)、CPU1251は、溶存酸素濃度検出センサ129により検出された溶存酸素濃度を入力する(S13)。気泡の大きさおよび溶存酸素濃度の入力が終わると、CPU1251は、温度検出センサ124によって検出された温度に対応するテーブル1220を参照し、気泡成長速度を予測する(S14)。そして、CPU1251は、予測結果を表示器136に表示し(S15)、気泡の大きさの入力処理(S11)に戻る。
図8は、表示器136に表示される一例を示す図である。
図8に示されるように、表示器136には「気泡成長速度は遅いです。(0.15mm/分)」、「現在、許容最大値の20%です。」、「あと30分後(PM8:00)に許容最大値になります。」の3つの情報が表示される。なお、この表示については、ケースに応じて表示内容を変えるようにしてもよい。
このような表示が行われると、この表示をみたナースは、従来のように輸液中の患者の所へ何度も巡回して輸液の様子をみたり、チューブを叩いたりしなくてもよく、気泡の大きさが許容最大値になる前に、次の巡回の時期等の目安を得ることができる。
一方、判断の結果、しきい値Th1以上であると(S12でno)、CPU1251は、フィンガー部132のフィンガーによるチューブの圧閉動作を停止させるとともに、チューブ閉塞部133を駆動して輸液ラインを閉塞し、送液を中止する。これにより、JIS規格で定められ、人体に危険な「5(+1,−0)mm」の気泡の注入が確実に防止される。
(実施の形態2)
次いで、本発明の他の実施の形態について説明する。
図9は、本実施の形態における輸液ラインシステム2の全体構成を示すブロック図である。なお、輸液ラインシステム1の構成と対応する部分に同じ番号を付し、その説明を省略する。
図9に示されるように、輸液ラインシステム2は、輸液ラインシステム1の輸液ポンプ13に代えて、輸液ポンプ23を用いて構成される。
すなわち、輸液ポンプ23は、図10に示されるように、溶存酸素濃度検出センサ129および気泡検出器131に代えて気泡検出器231が、制御部120に代えて制御部220がそれぞれ用いられて構成される。なお、輸液ポンプ23の構成要素の内、気泡検出器231、表示器136および制御部220によって本願発明に係る気泡成長度合い特定装置が構成される。
気泡検出器231は、図11に示されるように、例えばチューブに向けて光を発生する発光素子231aと、チューブを介する光を受光するCCD231bとからなり、輸液中の気泡の有無を、その大きさおよび気泡間の距離を含めて精度よく検出できるように構成されている。
制御部220は、図12に示されるように、例えば、温度検出センサ124、気泡検出器231などの検出結果を入力するための複数(図示2つ)の入力ポート1201,1203と、表示器136への表示や、フィンガー部132およびチューブ閉塞部133を駆動するための複数(図示3つ)の出力ポート1211.1212,1213と、内部にプログラムおよび気泡成長速度を予測するためのテーブル2220を予め保持するROM2221と、プログラム実行する際にワークエリアを提供するRAM1231と、時刻を計時するタイマ1241と、プログラムを実行するCPU1251等とを内部に備える1チップマイクロコンピュータであり、輸液搬送および気泡成長速度の予測を統括的に制御する。
図13は、図12に示されるテーブル2220の構成例を示す図である。なお、図示例では、輸液の温度が20℃の場合が示されている。
ここで、発明者らは、気泡の成長が気泡周りに存在する気泡と衝突することにより促進されることから、気泡の大きさが大で、気泡間の距離が小であるほど、気泡の成長速度が早くなることに着目し、気泡の大きさと、気泡間の距離とで気泡成長速度を予測することができることに想到し、実験データを収集した。また、温度で溶解量が変化するものにあっては、温度によっても気泡の成長が気泡周りに存在する気体が気泡に溶け込んでくることにより促進されることから、気泡の大きさが大で、気泡間の距離が小で、温度が高いほど、気泡の成長速度が早くなることに着目し、気泡の大きさと、気泡間の距離と、温度とで気泡成長速度を予測することができることに想到し、実験データを収集した。
図13に示されるように、テーブル2220は、温度と、気泡の大きさと、気泡間の距離とをパラメータして、気泡成長速度を予測するための実験データの一例を格納したテーブルであって、所定の温度毎に、気泡の大きさと、気泡間の距離とをパラメータして、気泡成長速度が求められるように予め構成されている。
したがって、特定された気泡の大きさが許容最大値になる前に、温度と、気泡の大きさと、気泡間の距離とを検出することで、温度に応じたテーブル2220を用いて、気泡の大きさと、気泡間の距離とから極めて簡単に気泡成長速度を予測することが可能となる。
なお、ここでは気泡の大きさと気泡間の距離とをフィールドとする2次元のテーブルを温度毎に設けるようにしたが、温度と、気泡の大きさと、気泡間の距離とをフィールドとする3次元のテーブルとして構成してもよい。
また、気泡成長速度は、気泡の大きさが大で、気泡間の距離が小で、温度が高いほど、その速度が速くなる関数式、つまり関数F(気泡の大きさ,気泡間の距離,温度)の式で表されるので、この関数式をROM2221に格納しておき、検出した温度と、気泡の大きさと、気泡間の距離とにより関数式で計算することで、気泡成長速度を予測するようにしてもよい。また、この計算の際にテーブル2220を用いて、気泡成長速度を予測するようにしてもよい。
次いで、制御部220のCPU1251による気泡成長予測処理について説明する。
図14は、CPU1251が実行する気泡成長予測処理の動作を示すフローチャートである。
送液を開始すると、制御部220のCPU1251は、気泡検出器231のCCD231bを構成する各受光素子の受光レベルに基づいて、輸液中の気泡の大きさを入力する(S11)。
そして、気泡の大きさ(ライン中の長さ)が予め定めたしきい値Th1(例えば、人体に入るのが許容される、許容最大値である5mm)未満であるか否か判断する(S12)。
判断の結果、しきい値Th1未満である場合(S12でyes)、制御部220は、CCD231bを構成する各受光素子の受光レベルに基づいて、気泡間の距離を入力する(S23)。気泡の大きさおよび気泡間の距離の入力が終わると、制御部220は、温度検出センサ124によって検出された温度に対応するテーブル2220を参照し、気泡成長速度を予測する(S24)。そして、制御部220は、予測結果を表示器136に表示し(S15)、気泡の大きさの入力処理(S11)に戻る。
ここで、表示器136には、実施の形態1の場合と同様に、図8に示される「気泡成長速度は遅いです。(0.15mm/分)」、「現在、許容最大値の20%です。」、「あと30分後(PM8:00)に許容最大値になります。」の3つの情報が表示される。なお、この表示についても、ケースに応じて表示内容を変えるようにしてもよい。
このような表示が行われると、実施の形態1の場合と同様、この表示をみたナースは、従来のように輸液中の患者の所へ何度も巡回して輸液の様子をみたり、チューブを叩いたりしなくてもよく、気泡の大きさが許容最大値になる前に、次の巡回の時期等の目安を得ることができる。
一方、判断の結果、しきい値Th1以上であると(S12でno)、制御部220は、フィンガー部132のフィンガーによるチューブの圧閉動作を停止させるとともに、チューブ閉塞部133を駆動して輸液ラインを閉塞し、送液を中止する。これにより、JIS規格で定められ、人体に危険な「5(+1,−0)mm」の気泡の注入が確実に防止される。
(実施の形態3)
次いで、本発明のさらに他の実施の形態について説明する。
図15は、本実施の形態における輸液ラインシステム3の全体構成を示すブロック図である。なお、輸液ラインシステム1,2の構成と対応する部分に同じ番号を付し、その説明を省略する。
図15に示されるように、輸液ラインシステム3は、輸液ラインシステム1,2の輸液ポンプ13,23に代えて、輸液ポンプ33を用いて構成される。
すなわち、輸液ポンプ33は、溶存酸素濃度検出センサ129の他、図16に示されるように、気泡検出器231や、制御部120,220に代えて制御部320がそれぞれ用いられて構成される。なお、輸液ポンプ33の構成要素の内、溶存酸素濃度検出センサ129、気泡検出器231、表示器136および制御部320によって本願発明に係る気泡成長度合い特定装置が構成される。
制御部320は、図17に示されるように、例えば、温度検出センサ124、溶存酸素濃度検出センサ129、気泡検出器231などの検出結果を入力するための複数(図示3つ)の入力ポート1201,1202,1203と、表示器136への表示や、フィンガー部132およびチューブ閉塞部133を駆動するための複数(図示3つ)の出力ポート1211.1212,1213と、内部にプログラムおよび気泡成長速度を予測するためのテーブル3220を予め保持するROM3221と、プログラム実行する際にワークエリアを提供するRAM1231と、時刻を計時するタイマ1241と、プログラムを実行するCPU1251等とを内部に備える1チップマイクロコンピュータであり、輸液搬送および気泡成長速度の予測を統括的に制御する。
ここで、発明者らは、気泡成長速度は、溶存酸素濃度が大で、気泡の大きさが大で、気泡間の距離が小で、温度が高いほど、その速度が速くなり、気泡の大きさと、溶存酸素濃度と、気泡間の距離と、温度とで気泡成長速度を精度よく予測することができることに想到し、実験データを収集した。
テーブル3220は、溶存酸素濃度と、気泡の大きさと、気泡間の距離と、温度と、気泡成長速度との関係を示す3次元のデータであり、実験データに基づいて温度毎に作成される。
したがって、特定された気泡の大きさが許容最大値になる前に、温度と、気泡の大きさと、溶存酸素濃度と、気泡間の距離とを検出することで、温度に応じたテーブル3220を用いて、気泡の大きさと、気泡間の距離とから極めて簡単に気泡成長速度を予測することが可能となる。
なお、ここでは気泡の大きさと溶存酸素濃度と気泡間の距離とをフィールドとする3次元のテーブルを温度毎に設けるようにしたが、温度と、気泡の大きさと、溶存酸素濃度と、気泡間の距離とをフィールドとする4次元のテーブルとして構成してもよい。
また、気泡成長速度は、気泡の大きさが大で、溶存酸素濃度が大で、気泡間の距離が小で、温度が高いほど、その速度が速くなる関数式、つまり関数F(気泡の大きさ,溶存酸素濃度,気泡間の距離,温度)の式で表されるので、この関数式をROM3221に格納しておき、検出した温度と、気泡の大きさと、溶存酸素濃度と、気泡間の距離とにより関数式で計算することで、気泡成長速度を予測するようにしてもよい。また、この計算の際にテーブル3220を用いて、気泡成長速度を予測するようにしてもよい。
次いで、制御部320のCPU1251による気泡成長予測処理について説明する。
図18は、CPU1251が実行する気泡成長予測処理の動作を示すフローチャートである。
送液を開始すると、制御部220のCPU1251は、気泡検出器231のCCD231bを構成する各受光素子の受光レベルに基づいて、輸液中の気泡の大きさを入力する(S11)。
そして、気泡の大きさ(ライン中の長さ)が予め定めたしきい値Th1(例えば、人体に入るのが許容される、許容最大値である5mm)未満であるか否か判断する(S12)。
判断の結果、しきい値Th1未満である場合(S12でyes)、制御部220は、CPU1251は、溶存酸素濃度検出センサ129により検出された溶存酸素濃度を入力する(S13)。気泡の大きさおよび溶存酸素濃度の入力が終わると、CPU1251は、CCD231bを構成する各受光素子の受光レベルに基づいて、気泡間の距離を入力する(S33)。溶存酸素濃度、気泡の大きさおよび気泡間の距離の入力が終わると、CPU1251は、温度検出センサ124によって検出された温度に対応するテーブル3220を参照し、気泡成長速度を予測する(S34)。そして、制御部220は、予測結果を表示器136に表示し(S15)、気泡の大きさの入力処理(S11)に戻る。
ここで、表示器136には、実施の形態1の場合と同様に、図8に示される「気泡成長速度は遅いです。(0.15mm/分)」、「現在、許容最大値の20%です。」、「あと30分後(PM8:00)に許容最大値になります。」の3つの情報が表示される。なお、この表示についても、ケースに応じて表示内容を変えるようにしてもよい。
このような表示が行われると、実施の形態1,2の場合と同様、この表示をみたナースは、従来のように輸液中の患者の所へ何度も巡回して輸液の様子をみたり、チューブを叩いたりしなくてもよく、気泡の大きさが許容最大値になる前に、次の巡回の時期等の目安を得ることができる。
一方、判断の結果、しきい値Th1以上であると(S12でno)、制御部220は、フィンガー部132のフィンガーによるチューブの圧閉動作を停止させるとともに、チューブ閉塞部133を駆動して輸液ラインを閉塞し、送液を中止する。これにより、JIS規格で定められ、人体に危険な「5(+1,−0)mm」の気泡の注入が確実に防止される。
なお、上記実施の形態1〜3においては輸液ラインを例にして実施したが、血液等の液体を搬送する液体搬送システムに適用できるのはいうまでもない。
また、上記実施の形態1〜3においては、気体の大きさおよび溶存酸素濃度を、気体の大きさおよび気泡間の距離を、溶存酸素濃度、気体の大きさおよび気泡間の距離を、それぞれパラメータとして関数データを求めたが、送液速度等の他のパラメータも考慮して関数データを求めるようにしてもよい。
また、気体の大きさ、溶存酸素濃度、気泡間の距離の検出結果がテーブルに存在しない場合には、テーブルに存在するデータを直線補間等することにより、検出結果に対応する気泡の成長度合いを特定するようにしてもよい。
また、上記実施の形態1〜3においては気泡成長速度、検出された気泡の大きさの許容最大値に対する割合および当該許容最大値に成長するまでに要する時間の全てを出力したが、これらの少なくとも1つを出力するようにしてもよい。
また、上記実施の形態1〜3においては予測結果を表示器136にだけ表示するようにしたが、音声で知らせるようにしてもよく、予測結果のデータをナースステーションのコンピュータ装置に送信し、そのコンピュータ装置において表示したり、音声で知らせるようにしてもよい。また、ナースが所持する医療関係者用の携帯電話機に予測結果のデータをメール等で送信するようにしてもよい。
また、上記実施の形態1〜3では点滴筒15に溶存酸素濃度検出センサ129を配設したが、輸液ポンプ13において溶存酸素濃度を検出してもよい。この場合には、溶存酸素濃度検出センサ129をプローブ形状とし、チューブに突き刺して溶存酸素濃度を検出するようにすればよい。
また、上記実施の形態1〜3では、溶存酸素濃度を検出したが、炭酸ガス、窒素ガス等他の溶存酸素濃度を検出するようにしてもよい。
さらに、上記実施の形態1〜3では、本願発明に係る気泡成長度合い特定装置を輸液ポンプと一体的に構成したが、別々に構成してもよい。
本発明の気泡成長度合い特定装置や、この気泡成長度合い特定装置が適用される輸液ラインシステムは、特に、医療現場において用いられる医療用回路において、血管内に送液される液体中の気泡の成長速度を予測するのに適している。
本願発明に係る気泡成長度合い特定装置50の全体構成を示す機能ブロック図である。 本実施の形態1における輸液ラインシステム1の全体構成を示すブロック図である。 輸液ポンプ13の構成を示す図である。 気泡検出器131の構成を示す図である。 制御部120およびその付近の構成を示すブロック図である。 図5に示されるテーブル1220の構成例を示す図である。 制御部120のCPU1251が実行する気泡成長予測処理の動作を示すフローチャートである。 表示器136に表示される表示例を示す図である。 本実施の形態2における輸液ラインシステム2の全体構成を示すブロック図である。 輸液ポンプ23の構成を示す図である。 気泡検出器231の構成を示す図である。 制御部220およびその付近の構成を示すブロック図である。 図12に示されるテーブル2220の構成例を示す図である。 制御部220のCPU1251が実行する気泡成長予測処理の動作を示すフローチャートである。 本実施の形態3における輸液ラインシステム3の全体構成を示すブロック図である。 輸液ポンプ33の構成を示す図である。 制御部320およびその付近の構成を示すブロック図である。 制御部320のCPU1251が実行する気泡成長予測処理の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
50 気泡成長度合い特定装置
51 気泡特定部
52 気泡成長因子検出部
53 因子選択部
54 気泡成長度合い特定部
55 提示部
56 外部機器駆動制御部
57 外部機器
520 気泡の大きさ
521 流動体温度
522 溶存酸素濃度
523 気泡間距離
524 流動体粘度
525 流動体速度
541 テーブル記憶部
542 予測値取得部
543 関数式記憶部
544 予測計算部
551 表示部
552 通知部

Claims (15)

  1. 流動体中の気泡を特定する気泡特定手段と、
    前記気泡特定手段により特定された気泡の成長を促す成長因子を検出する気泡成長因子検出手段と、
    前記気泡成長因子検出手段により検出された成長因子に基づいて、前記気泡特定手段により特定された気泡の将来における成長度合いを気泡成長に先立って特定する気泡成長度合い特定手段と、
    前記気泡成長度合い特定手段により特定された気泡の成長度合いをユーザに提示するための提示手段と
    を備えることを特徴とする気泡成長度合い特定装置。
  2. 前記気泡成長因子検出手段が検出する成長因子には、前記気泡特定手段により特定された気泡の大きさと、特定された気泡の成長を促す他の成長因子とが少なくとも含まれ、
    前記気泡成長度合い特定手段は、前記気泡の大きさと、前記他の成長因子とに基づいて、特定された気泡の成長度合いを特定する
    ことを特徴とする請求項1記載の気泡成長度合い特定装置。
  3. 前記気泡成長度合い特定手段は、
    前記気泡の大きさと、前記他の成長因子と、特定された気泡の成長度合いとの経験に基づく関係を示す経験値データを予め記憶するデータ記憶手段と、
    前記データ記憶手段に記憶されたデータを用いて、特定された気泡の成長度合いの予測値を取得する予測値取得手段とを備える
    ことを特徴とする請求項2記載の気泡成長度合い特定装置。
  4. 前記データ記憶手段は、前記気泡の大きさと、前記他の成長因子と、特定された気泡の成長度合いとの経験に基づく関係を示す経験値データをテーブルで予め記憶し、
    前記予測値取得手段は、前記テーブルを参照して、特定された気泡の成長度合いの予測値を取得する
    ことを特徴とする請求項3記載の気泡成長度合い特定装置。
  5. 前記データ記憶手段は、前記気泡の大きさと、前記他の成長因子と、特定された気泡の成長度合いとの経験に基づく関係を示す経験値データを、前記気泡の大きさと、前記他の成長因子とを変数として気泡の成長度合いを計算するための関数式として予め記憶し、
    前記予測値取得手段は、前記関数式を用いて、特定された気泡の成長度合いの予測値を取得する
    ことを特徴とする請求項3記載の気泡成長度合い特定装置。
  6. 前記予測値取得手段は、前記特定された気泡の成長度合いの予測値として、気泡成長速度、検出された気泡の大きさの許容最大値に対する割合および当該許容最大値に成長するまでに要する時間の少なくとも1つを取得する
    ことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項記載の気泡成長度合い特定装置。
  7. 前記提示手段は、表示手段を有し、
    前記表示手段は、前記予測値取得手段が取得した気泡成長速度、検出された気泡の大きさの許容最大値に対する割合および当該許容最大値に成長するまでに要する時間の少なくとも1つを表示する
    ことを特徴とする請求項6記載の気泡成長度合い特定装置。
  8. 前記提示手段は、音声およびデータの少なくとも1つの形式でユーザに通知するための通知手段を有し、
    前記通知手段は、前記予測値取得手段が取得した気泡成長速度、検出された気泡の大きさの許容最大値に対する割合および当該許容最大値に成長するまでに要する時間の少なくとも1つを通知する
    ことを特徴とする請求項6または7記載の気泡成長度合い特定装置。
  9. 前記気泡成長度合い特定装置は、さらに
    前記気泡成長度合い特定手段により特定された気泡の成長度合いに基づいて外部機器の駆動を制御する外部機器駆動制御手段を備える
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の気泡成長度合い特定装置。
  10. 前記他の成長因子には、前記流動体に溶存する溶存酸素濃度が少なくとも含まれ、
    前記気泡成長度合い特定手段は、前記気泡の大きさと、前記溶存酸素濃度とに基づいて、特定された気泡の成長度合いを特定する
    ことを特徴とする請求項2〜請求項9のいずれか1項記載の気泡成長度合い特定装置。
  11. 前記他の成長因子には、前記特定された気泡と他の気泡との間の気泡間距離が少なくとも含まれ、
    前記気泡成長度合い特定手段は、前記気泡の大きさと、前記気泡間距離とに基づいて、特定された気泡の成長度合いを特定する
    ことを特徴とする請求項2〜請求項9のいずれか1項記載の気泡成長度合い特定装置。
  12. 前記気泡成長度合い特定装置は、さらに、前記溶存酸素濃度および前記気泡間距離のいずれかを含む他の気泡成長因子を選択する因子選択手段を備える
    ことを特徴とする請求項10または11記載の気泡成長度合い特定装置。
  13. 前記気泡成長度合い特定手段は、気泡の成長を促す成長因子を含む想定される所定の環境における気泡の成長度合いの推定値を記憶し、前記記憶された推定値を参照して前記検出された気泡成長因子にて示される所定の環境における気泡の成長度合いとして特定する
    ことを特徴とする請求項1記載の気泡成長度合い特定装置。
  14. 流動体中の気泡を特定する気泡特定ステップと、
    前記気泡特定ステップにより特定された気泡の成長を促す成長因子を検出する気泡成長因子検出ステップと、
    前記気泡成長因子検出ステップにより検出された成長因子に基づいて、前記気泡特定ステップにより特定された気泡の将来における成長度合いを気泡成長に先立って特定する気泡成長度合い特定ステップと、
    前記気泡成長度合い特定ステップにより特定された気泡の成長度合いをユーザに提示するための提示ステップとを
    コンピュータに実行させる
    ことを特徴とするプログラム。
  15. コンピュータに、
    流動体中の気泡を特定する気泡特定ステップと、
    前記気泡特定ステップにより特定された気泡の成長を促す成長因子を検出する気泡成長因子検出ステップと、
    前記気泡成長因子検出ステップにより検出された成長因子に基づいて、前記気泡特定ステップにより特定された気泡の将来における成長度合いを気泡成長に先立って特定する気泡成長度合い特定ステップと、
    前記気泡成長度合い特定ステップにより特定された気泡の成長度合いをユーザに提示するための提示ステップと
    を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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