JP2006085996A - コネクタおよびx線管 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気的な接触を確実に保持できるコネクタを提供する。
【解決手段】レセプタクル21の嵌合開口部23にプラグハウジング31の嵌合突部33を嵌合する。レセプタクル21のピン体28をプラグハウジング31のソケット体42に電気的に接触させる。レセプタクル21の雄ねじ部26に保持リング51の雌ねじ部55を螺合して保持リング51によるレセプタクル21へのプラグハウジング31の嵌合を保持する。可撓性を有する柔らかい材料の保持リング51とする。保持リング51の外周面に結束バンド61を取り付けて保持リング51をプラグハウジング31に押さえ付ける。保持リング51によるレセプタクル21へのプラグハウジング31の嵌合保持が確実となる。振動時の保持リング51とプラグハウジング31とのずれが無くなる。
【選択図】図1
【解決手段】レセプタクル21の嵌合開口部23にプラグハウジング31の嵌合突部33を嵌合する。レセプタクル21のピン体28をプラグハウジング31のソケット体42に電気的に接触させる。レセプタクル21の雄ねじ部26に保持リング51の雌ねじ部55を螺合して保持リング51によるレセプタクル21へのプラグハウジング31の嵌合を保持する。可撓性を有する柔らかい材料の保持リング51とする。保持リング51の外周面に結束バンド61を取り付けて保持リング51をプラグハウジング31に押さえ付ける。保持リング51によるレセプタクル21へのプラグハウジング31の嵌合保持が確実となる。振動時の保持リング51とプラグハウジング31とのずれが無くなる。
【選択図】図1
Description
本発明は、一対のケーブル間を電気的に接続するコネクタ、およびこのコネクタを備えたX線管に関する。
従来、この種の回転陽極型X線管用のコネクタは、いわゆるねじ式で、一対のケーブル間を電気的に接続させる。そして、このコネクタは、一対のケーブルの一方に取り付けられているプラグの外周面に設けられているねじ溝と、これら一対のケーブルの他方に取り付けられているモールド部の内周面に設けられているねじ溝とを螺合することによって、このプラグがモールド部に嵌合保持されるとともに、これらプラグおよびモールド部に取り付けられている一対のケーブル間が電気的に接続される構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、この種のねじ式のコネクタは、内側底部に凹状の雌コンタクトが設けられた有底円筒状の雌レセプタクル部を備えており、この雌レセプタクル部の雌コンタクトに一方のケーブルが電気的に接続されている。また、この雌レセプタクル部には、内周面にねじ部が設けられたホーンが取り付けられている。さらに、コネクタは、先端面に雄コンタクトが突設された略円柱状の雄プラグ部を備えており、この雄プラグ部の雄コンタクトに他方のケーブルが電気的に接続されている。また、この雄プラグ部には、外周面にねじ部が設けられたねじ付き保持リングが取り付けられている。
そして、雌レセプタクル部に雄プラグ部を嵌合させて接続して、この雌レセプタクル部の雌コンタクトに雄プラグ部の雄コンタクトを嵌合させて電気的に接続させることによって、一対のケーブルを電気的に接続させる。この状態で、雌レセプタクル部に取り付けられているホーンのねじ部に、雄プラグ部に取り付けられているねじ付き保持リングを螺合させることによって、雌レセプタクル部への雄プラグ部の嵌合が抜け止め保持される構成が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2001−15294号公報(第3−5頁、図3)
特開昭62−188185号公報(第4−7頁、第2図および第3図)
しかしながら、上述のコネクタでは、X線管から発生する振動や、このX線管が取り付けられている装置などからの振動が、このコネクタに伝わることによって、このコネクタの雄プラグ部と雌レセプタクル部の嵌合接続に緩みが生じ、このコネクタによって電気的に接続したケーブル同士が接触および非接触を繰り返してしまい、これらケーブル間の接触抵抗が大きくなるから、これらケーブルが加熱して焼損してしまうおそれがある。したがって、これらケーブルが焼損せずに、これらケーブルによって電気をX線管に供給するには、許容できる接触抵抗以下で通電しなくてはならないから、コネクタに振動が伝わらない場合の許容電流よりも低い電流で、これらケーブル間に通電しなくてはならない。
さらに、このコネクタの雄プラグ部に取り付けられているねじ付き保持リングおよび雌レセプタクル部に取り付けられているホーンそれぞれのねじ部には嵌合差となる隙間が存在する。したがって、外部から伝わる振動によって雄プラグ部と雌レセプタクル部との間に相対的な歪みが発生するおそれがある。そして、この歪みによって雄プラグ部の雄コンタクトおよび雌レセプタクル部の雌コンタクト同士が電気的な接触状態から非接触状態となってしまうおそれがあるので、これら雄コンタクトおよび雌コンタクトに電気的に接続されているケーブルの電気的な接触を確実に保持することが容易ではないという問題を有している。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、電気的な接触を確実に保持できるコネクタ、およびこのコネクタを備えたX線管を提供することを目的とする。
本発明は、通電される一対のケーブル間を電気的に接続するコネクタであって、前記一対のケーブルの一方に電気的に接続された第1の接触子を備えた第1のソケットと、前記一対のケーブルの他方に電気的に接続され前記第1のソケットへの嵌合によって前記第1の接触子に電気的に接触する第2の接触子を備えた第2のソケットと、この第2のソケットと前記第1のソケットとを嵌合させて前記第1の接触子と前記第2の接触子と電気的に接触させた状態で、前記第2のソケットと前記第1のソケットとの嵌合を保持し可撓性を有する保持手段と、この保持手段による前記第1のソケットと前記第2のソケットとの嵌合保持を固定する固定手段とを具備したものである。
そして、第1のソケットと第2のソケットとを嵌合させて、この第1のソケットの第1の接触子と第2のソケットの第2の接触子とを電気的に接触させ、一対のケーブル間を電気的に接続する。この状態で、可撓性を有する保持手段にて第2のソケッと第1のソケットとの嵌合を保持してから、この保持手段による第1のソケットと第2のソケットとの嵌合保持を固定手段にて固定する。この結果、例えば外部からの振動が第1のソケットおよび第2のソケットに伝わった場合であっても、固定手段により可撓性を有する保持手段を固定することによって、この保持手段による第2のソケットと第1のソケットとの嵌合が確実に保持されるので、これら第1のソケットの第1の接触子と第2のソケットの第2の接触子との間の電気的な接触を確実に保持できる。
本発明によれば、固定手段により可撓性を有する保持手段を固定することによって、この保持手段による第2のソケットと第1のソケットとの嵌合を確実に保持できるから、これら第1のソケットの第1の接触子と第2のソケットの第2の接触子との間の電気的な接触を確実に保持できる。
以下、本発明の回転陽極型X線管の第1の実施の形態を図面を参照して説明する。
図2において、1は回転陽極型X線管で、この回転陽極型X線管1は、X線管本体10にて構成されている。このX線管本体10は、X線を放出する回転陽極構体としての略円盤状の陽極ターゲット2を備えている。この陽極ターゲット2の表面に対向した位置には、この陽極ターゲット2に向けて電子ビームを照射する陰極構体としての電子銃3が取り付けられている。そして、陽極ターゲット2には、この陽極ターゲット2を周方向に回転させるすべり軸受構体としての回転機構4が連結されている。
具体的に、この回転機構4は、陽極ターゲット2に同心状に連結された内側回転体としての回転シャフト5を有している。この回転シャフト5は、陽極ターゲット2を回転可能に支持する。また、この回転シャフト5は、外側固定体としての円筒状の固定シャフト6に同心状に回転可能に取り付けられている。ここで、これら回転シャフト5の外周面と固定シャフト6の内周面との間には、液体金属潤滑材として図示しない液状のガリウム(Ga)合金が充填されている。
さらに、この固定シャフト6の外側には、外部からの回転磁界によって回転する円筒状の回転体7が回転可能に同心状に取り付けられている。この回転体7は、この回転体7の回転に伴って回転シャフト5および陽極ターゲット2を回転させる。
一方、陽極ターゲット2、電子銃3、回転機構4および回転体7のそれぞれは、真空容器としての真空外囲器8内に収容されて真空保持されている。また、この真空外囲器8の外側には、この真空外囲器8内に真空保持されている回転体7を回転駆動させる誘導磁界としての回転磁界を形成する磁界形成手段としての誘導電動機であるステータコイル9が設置されている。このステータコイル9は、回転体7を回転駆動させる駆動手段である。
次に、上記第1の実施の形態の回転陽極型X線管用のコネクタについて説明する。
図1において、11はコネクタで、このコネクタ11は、回転陽極型X線管1のステータコイル9に電流を供給して通電させる一対のケーブル12,13間を電気的に接続させる。すなわち、これら一対のケーブル12,13は、回転陽極型X線管1に外部から電流を供給するための電流を流すためのものである。ここで、これら一対のケーブル12,13のうちの一方のケーブル12は、回転陽極型X線管1のステータコイル9に電気的に接続されている。また、これら一対のケーブル12,13のうちの他方のケーブル13は、図示しない交流電源としての商用電源に電気的に接続されている。
そして、コネクタ11は、一方のケーブル12が取り付けられている第1のソケットとしてのレセプタクル21を備えている。このレセプタクル21は、略有底円筒状のレセプタ本体22を有している。このレセプタ本体22の軸方向の一端には、断面凹状の嵌合開口部23が設けられている。この嵌合開口部23は、レセプタ本体22の軸方向に沿って一端側に向けて同軸状に開口している。そして、この嵌合開口部23の開口内縁には、この嵌合開口部23の開口内縁を拡開させるテーパ状の拡開面部24が設けられている。この拡開面部24は、嵌合開口部23の周方向に沿って形成されており、この嵌合開口部23の内周面の先端縁を先端側に向けて同心状に拡開させている。
さらに、レセプタ本体22の外周面には、このレセプタ本体22の周方向に沿って径方向に向けて突出した円環状の係止鍔部25が一体的に設けられている。この係止鍔部25は、嵌合開口部23の基端縁に対向した位置に設けられている。また、レセプタ本体22の係止鍔部25より一端側の外周面には、ねじ溝26aが螺刻されて雄ねじ部26が形成されている。この雄ねじ部26は、嵌合開口部23の外周面に形成されており、この嵌合開口部23の開口方向である軸方向に向けて螺旋状に巻回したねじ溝26aによって形成されている。
そして、レセプタ本体22の他端側には、このレセプタ本体22の嵌合開口部23内へと貫通した細長円筒状の貫通孔27が複数、例えば5つほど設けられている。これら貫通孔27は、レセプタ本体22の軸方向に沿って貫通しており、このレセプタ本体22の中央部と、この中央部から等間隔に離間させた位置であってレセプタ本体22の周方向に沿って等間隔に離間させた位置とのそれぞれに設けられている。
さらに、これら貫通孔27のそれぞれには、第1の接触子としての雄接触子である細長円柱状のピン体28が挿入されて取り付けられている。これらピン体28の長手方向の一端部のそれぞれは、レセプタ本体22の嵌合開口部23内の底部よりこの嵌合開口部23内へと突出しており、球面状に形成されている。さらに、これらピン体28の長手方向の他端部のそれぞれは、レセプタ本体22内にて一方のケーブル12の一端に電気的に接続されている。
一方、レセプタクル21の嵌合開口部23には、第2のソケットとしての略円柱状のプラグハウジング31が嵌合される。このプラグハウジング31には、他方のケーブル13が取り付けられている。そして、このプラグハウジング31は、円柱状のハウジング本体32を備えている。このハウジング本体32の軸方向の他端側には、レセプタクル21の嵌合開口部23に嵌合される円柱状の嵌合突部33が設けられている。この嵌合突部33は、この嵌合突部33より一端側のハウジング本体32の外径寸法より小さく、レセプタクル21の嵌合開口部23の内径寸法より小さな外径寸法を有する円柱状に形成されている。
そして、この嵌合突部33の基端縁であるハウジング本体32の外周面には、このハウジング本体32の周方向に沿って径方向に向けて突出した円環状の保持鍔部34が一体的に設けられている。さらに、この保持鍔部34より他端側の嵌合突部33の外周面には、この嵌合突部33の周方向に沿って径方向に向けて突出した円環状の保持片部35が一体的に設けられている。この保持片部35は、レセプタクル21の嵌合開口部23の外径寸法に略等しい外径寸法を有している。したがって、この保持片部35の外周面は、プラグハウジング31の嵌合突部33をレセプタクル21の嵌合開口部23に嵌合させた状態で、この嵌合開口部23の外周面と面一になるように構成されている。
ここで、嵌合突部33の保持片部35より他端側は、レセプタクル21の嵌合開口部23の長手寸法に略等しい長さ寸法を有している。さらに、この保持片部35は、保持鍔部34の高さ寸法より小さな高さ寸法を有している。そして、この保持片部35と保持鍔部34との間には、嵌合突部33の周方向に沿った断面凹溝状の係合凹部36が形成されている。
また、ハウジング本体32には、このハウジング本体32の一端側から他端側に向けて貫通した細長円筒状の挿通孔37が複数、例えば5つほど設けられている。これら挿通孔37は、ハウジング本体32の軸方向に沿って貫通しており、このハウジング本体32の中央部と、この中央部から等間隔に離間させた位置であってハウジング本体32の周方向に沿って等間隔に離間させた位置とのそれぞれに設けられている。すなわち、これら挿通孔37は、プラグハウジング31の嵌合突部33をレセプタクル21の嵌合開口部23に嵌合させた状態で、このレセプタクル21の各貫通孔27に連通するように設けられている。
そして、これら挿通孔37内の保持鍔部34より一端側には、これら挿通孔37の周方向に沿って中心軸方向に向けて突出した円環状の係止突部38が一体的に設けられている。これら係止突部38には、接触子としての取付ピン41がハウジング本体32の一端側から挿入されて固定されている。これら取付ピン41は、他方のケーブル13それぞれの一端部に取り付けられて固定されている。
さらに、各挿通孔37の係止突部38より他端側のそれぞれには、第2の接触子としての雌接触子である円筒状のソケット体42が取り付けられている。このソケット体42は、このソケット体42の一端側から取付ピン41が挿入されてこの取付ピン41と電気的に接触されて接続されている。また、このソケット体42は、このソケット体42の他端側からピン体28の一端側が挿脱可能に挿入されて電気的に接触され、一方のケーブル12と他方のケーブル13とを電気的に接続させる。さらに、このソケット体42は、レセプタクル21へのプラグハウジング31の嵌合によってピン体28に電気的に接触されて接続されるように構成されている。
すなわち、これらソケット体42のそれぞれは、レセプタクル21にプラグハウジング31が嵌合される嵌合方向に沿って突出している。さらに、これらソケット体42が電気的に接触されて接続されるレセプタクル21のピン体28もまた、レセプタクル21にプラグハウジング31が嵌合される嵌合方向に沿って突出している。したがって、これらソケット体42にピン体28が嵌合されて電気的に接触されて接続される方向もまた、レセプタクル21にプラグハウジング31が嵌合される嵌合方向に沿っている。
ここで、このソケット体42の内周面の他端側には、このソケット体42の中心軸方向に向けて凸弧状に突出した弾性を有するばね部43が設けられている。このばね部43は、ステンレスばねにて構成されており、ソケット体42の他端側から挿入されるピン体28の一端側の外周面が電気的に接触する部分に設けられている。そして、このばね部43は、ソケット体42の他端側から挿入されたピン体28の外周面をばね部43の弾性力によってソケット体42の内周面に押圧させて確実に電気的に接触させる。
一方、プラグハウジング31のハウジング本体32の外側には、保持手段としてのプラグ回転部である略円筒状の保持リング51が、ハウジング本体32に対して回転可能に係合されて取り付けられている。この保持リング51は、可撓性を有する樹脂などの柔らかい材質にて構成されている。そして、この保持リング51は、レセプタクル21の嵌合開口部23にプラグハウジング31の嵌合突部33を嵌合させて、ピン体28とソケット体42とを電気的に接触させて導通させた状態で、このレセプタクル21へのプラグハウジング31の嵌合を締め付けて保持して位置決め固定する。
具体的に、この保持リング51は、レセプタクル21の嵌合開口部23の外径寸法に略等しい内径寸法を有する円筒状のリング本体52を備えている。このリング本体52は、弾性可能な薄肉状の円筒状に形成されている。また、このリング本体52の一端側の開口縁には、このリング本体52の周方向に沿って中心軸方向に向けて突出した円環状の係合突部53が一体的に設けられている。この係合突部53は、保持リング51をハウジング本体32の他端側から外嵌合させた状態で、このハウジング本体32の係合凹部36に周方向に向けて回転可能に係合されている。この係合突部53のリング本体52の一端側の先端縁には、この係合突部53の先端部を先細状に傾斜させた傾斜面部54が周方向に沿って形成されている。
さらに、リング本体52の係合突部53より他端側の内周面には、レセプタクル21の雄ねじ部26のねじ溝26aに螺合可能なねじ溝55aが螺刻されて雌ねじ部55が形成されている。この雌ねじ部55は、リング本体52の軸方向に向けて螺旋状に巻回したねじ溝55aによって形成されている。また、この雌ねじ部55は、保持リング51のリング本体52の他端側をレセプタクル21の嵌合開口部23の一端側に外嵌合させる際に、この嵌合開口部23の外周面に形成されている雄ねじ部26に取り外し可能に螺合されて、レセプタクル21へのプラグハウジング31の嵌合を保持させる。
また、保持リング51のリング本体52の外周面の他端側には、このリング本体52の周方向に沿って径方向に向けて突出した円筒状の操作面部56が一体的に形成されている。この操作面部56は、レセプタクル21の係止鍔部25の外径寸法より若干小さな外径寸法を有している。そして、この操作面部56は、保持リング51の雌ねじ部55をレセプタクル21の雄ねじ部26に螺合させる際に、この保持リング51を周方向に向けて回転させる際の操作部となる。
一方、この保持リング51の外周面の一端縁には、この保持リング51によるレセプタクル21へのプラグハウジング31の嵌合保持を締め付け固定する固定手段としての円環状の結束バンド61が取り付けられている。この結束バンド61は、保持リング51の回転部分を固定するバンド状あるいは紐状に形成されている。ここで、この結束バンド61は、この結束バンド61が保持リング51から抜け難くなるように、この保持リング51の操作面部56よりも内側に窪んだ低い位置であるリング本体52の外周面に取り付けられている。さらに、この結束バンド61は、保持リング51の外周面の一端部である係合突部53の反対側の位置に周方向に沿って取り付けられている。よって、この結束バンド61は、保持リング51を変形させてプラグハウジング31に押さえ付けて、この保持リング51をプラグハウジング31に固定させる。
ここで、この結束バンド61は、保持リング51の係合突部53の幅寸法より大きな幅寸法を有する円筒状に形成されている。さらに、この結束バンド61は、保持リング51の外周面に取り付けた状態で、この結束バンド61の一端部が保持リング51の一端縁よりも一端側に突出して、この結束バンド61の一端面をプラグハウジング31の保持鍔部34の他端面に当接させて取り付けられている。すなわち、この結束バンド61は、プラグハウジング31の保持鍔部34の他端縁から保持片部35の一端縁までを覆う保持リング51上に取り付けられている。
次に、上記第1の実施の形態の回転陽極型X線管の作用について説明する。
まず、コネクタ11のレセプタクル21の嵌合開口部23内に、プラグハウジング31の嵌合突部33を嵌合させる。
このとき、このプラグハウジング31の各挿通孔37にレセプタクル21の嵌合開口部23内に突出している各ピン体28を挿入させて、これら各ピン体28をプラグハウジング31の各挿通孔37内のソケット体42に電気的に接触させて接続させる。
この状態で、保持リング51の内側面に設けた雌ねじ部55を、レセプタクル21の嵌合開口部23の外周面に設けた雄ねじ部26に螺合させ、レセプタクル21の嵌合開口部23へのプラグハウジング31の嵌合突部33の嵌合を抜け止め保持させて位置決め固定する。
この後、この保持リング51の操作面部56よりも一端側の外周面に結束バンド61を取り付けて、この結束バンド61にて保持リング51をプラグハウジング31に押さえ付けて、この保持リング51をプラグハウジング31に固定させる。
この状態で、コネクタ11のプラグハウジング31に取り付けられている他方のケーブル13を商用電源に差し込んで、この商用電源から交流電流を他方のケーブル13および一方のケーブル12を介して回転陽極型X線管1のステータコイル9へと通電させる。
このとき、このステータコイルへ9の交流電流の供給によって、このステータコイル9から回転磁界が誘導され、この回転磁界によって回転体7が回転駆動する。
そして、この回転体7の回転にて回転シャフト5が回転して、この回転シャフト5に取り付けられている陽極ターゲット2が回転する。
この状態で、この回転している陽極ターゲット2に、電子銃3から電子ビームを照射させて、この陽極ターゲット2からX線を放出させる。
上述したように、コネクタ11のレセプタクル21の嵌合開口部23にプラグハウジング31の嵌合突部33を嵌合させて、このレセプタクル21に取り付けられている各ピン体28をプラグハウジング31に取り付けられている各ソケット体42に電気的に接触させて接続させる。この後、このレセプタクル21の外周面に形成されている雄ねじ部26に保持リング51の内周面に形成されている雌ねじ部55を螺合させて、この保持リング51によるレセプタクル21へのプラグハウジング31の嵌合を保持させる。
この場合に、回転陽極型X線管1や、この回転陽極型X線管1が取り付けられているCT装置などからの外部からの振動がコネクタ11に伝わった場合には、保持リング51の雌ねじ部55とレセプタクル21の雄ねじ部26との間には嵌合差として隙間が存在するから、図4に示すコネクタ11のように、このコネクタ11のレセプタクル21に対してプラグハウジング31が軸方向に交差する方向に向けて振動してしまい、これらレセプタクル21とプラグハウジング31との間に相対的にずれが生じる。そして、このずれによって、レセプタクル21のピン体28とプラグハウジング31のソケット体42との電気的な接触状態が非接触状態となる。このとき、このレセプタクル21とプラグハウジング31との相対的なずれは、保持リング51とプラグハウジング31との嵌合差、および保持リング51の雌ねじ部55とレセプタクル21の雄ねじ部26との嵌合差とを足し合わせたものに起因している。
そこで、上記第1の実施の形態のように、保持リング51を、可撓性を有する柔らかい材料にて形成するとともに、この保持リング51の外周面に結束バンド61を取り付けて、この結束バンド61にて保持リング51をプラグハウジング31の外周面に押さえ付けさせて、レセプタクル21へのプラグハウジング31の嵌合保持を締め付け固定させる構成とした。
この結果、外部からの振動がコネクタ11に伝わった場合であっても、結束バンド61による可撓性を有する保持リング51の締め付け固定によって、この保持リング51によるレセプタクル21へのプラグハウジング31の嵌合保持が確実となるとともに、振動時の保持リング51とプラグハウジング31との相対的なずれを無くすことができる。このため、振動時のレセプタクル21とプラグハウジング31とのずれを軽減できるから、これらレセプタクル21の各ピン体28とプラグハウジング31の各ソケット体42との電気的な接触を良好にできる。
よって、これらレセプタクル21の各ピン体28とプラグハウジング31の各ソケット体42との電気的な接触を確実に保持できる。このため、これらピン体28とソケット体42とが接触と非接触とを繰り返して接触抵抗が大きくなることによって生じる、これらピン体28およびソケット体42が加熱されて焼損されることを防止できる。したがって、これらレセプタクル21およびプラグハウジング31にて構成されるコネクタ11での接触抵抗を軽減でき、従来のコネクタ接続での許容電流を超える電流を通電させることが可能となる。
このため、この許容電量が大きくなることにより回転陽極型X線管1に供給する電流を多く通電することが可能となるから、この回転陽極型X線管1のステータコイル9により多くの電流を供給できる。したがって、このステータコイル9からの回転磁界をより大きくできるから、この回転磁界にて陽極ターゲット2の回転速度をより上げることができるとともに、より重い陽極ターゲット2を回転できるなどの、回転陽極型X線管1の種々の性能を上げることができる。
なお、上記第1の実施の形態では、保持リング51の外周面に取り付けた結束バンド61で保持リング51をプラグハウジング31に押さえ付ける構成としたが、図3に示す第2の実施の形態のように、この結束バンド61にて保持リング51およびプラグハウジング31のそれぞれを押さえ付ける構成とすることもできる。この場合、この結束バンド61は、レセプタクル21にプラグハウジング31を嵌合させて保持リング51にて保持した状態で、この保持リング51の操作面部56からプラグハウジング31の保持鍔部34までを覆うことができる程度の長さ寸法を有するの円筒状に形成されている。
すなわち、この結束バンド61は、保持リング51の操作面部56からプラグハウジング31の保持鍔部34までを覆って、これら保持リング51およびプラグハウジング31のそれぞれを押さえ付ける。言い換えると、この結束バンド61は、保持リング51とプラグハウジング31とにまたがって、この保持リング51の外周面に取り付けられて縛り付けられて、これら保持リング51とプラグハウジング31とを位置決め固定させる。すなわち、この結束バンド61は、高低差の少ないプラグハウジング31の保持鍔部34と保持リング51の操作面部56とのそれぞれに両側縁を係止させた状態で、これらプラグハウジング31と保持リング51との間に亘って取り付けられている。
この結果、結束バンド61による保持リング51およびプラグハウジング31の締め付け固定によって、この保持リング51によるレセプタクル21へのプラグハウジング31の嵌合保持がより確実になるから、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
さらに、上記各実施の形態において、回転陽極型X線管1の構成は、陽極ターゲット2からX線が放出できる構成であればどのような形状であってもよい。また、一対のケーブル12,13間を電気的に接続させるピン体28およびソケット体42以外であっても、これら一対のケーブル12,13を電気的に接続できればどのような形状の接触子であってもよい。さらに、バンド状の結束バンド61ではなく、紐状の結束バンド61を保持リング51や、この保持リング51およびプラグハウジング31間に縛り付けてもよい。
また、回転陽極型X線管1のステータコイル9に電流を供給するコネクタ11としたが、このステータコイル9以外の回転陽極型X線管1の電子銃3などの他の部分に電流を供給するコネクタ11とすることもできる。また、回転陽極型X線管1以外のX線管や、その他の種々の装置であっても対応させてコネクタ11を用いることができる。
1 X線管としての回転陽極型X線管
2 陽極構体としての陽極ターゲット
3 陰極構体としての電子銃
10 X線管本体
11 コネクタ
12,13 ケーブル
21 第1のソケットとしてのレセプタクル
26a ねじ溝
28 第1の接触子としてのピン体
31 第2のソケットとしてのプラグハウジング
42 第2の接触子としてのソケット体
51 保持手段としての保持リング
55a ねじ溝
61 固定手段としての結束バンド
2 陽極構体としての陽極ターゲット
3 陰極構体としての電子銃
10 X線管本体
11 コネクタ
12,13 ケーブル
21 第1のソケットとしてのレセプタクル
26a ねじ溝
28 第1の接触子としてのピン体
31 第2のソケットとしてのプラグハウジング
42 第2の接触子としてのソケット体
51 保持手段としての保持リング
55a ねじ溝
61 固定手段としての結束バンド
Claims (6)
- 通電される一対のケーブル間を電気的に接続するコネクタであって、
前記一対のケーブルの一方に電気的に接続された第1の接触子を備えた第1のソケットと、
前記一対のケーブルの他方に電気的に接続され前記第1のソケットへの嵌合によって前記第1の接触子に電気的に接触する第2の接触子を備えた第2のソケットと、
この第2のソケットと前記第1のソケットとを嵌合させて前記第1の接触子と前記第2の接触子と電気的に接触させた状態で、前記第2のソケットと前記第1のソケットとの嵌合を保持し可撓性を有する保持手段と、
この保持手段による前記第1のソケットと前記第2のソケットとの嵌合保持を固定する固定手段と
を具備したことを特徴としたコネクタ。 - 第1の接部子と第2の接触子とが電気的に接触する接触方向は、第2のソケットと第1のソケットとを嵌合する嵌合方向に沿っている
ことを特徴とした請求項1記載のコネクタ。 - 第2のソケットは、外側面にねじ溝が形成された略円柱状で、
保持手段は、第1のソケットに取り付けられ、前記第2のソケットの外側面のねじ溝に螺合可能なねじ溝が内周面に形成された略円筒状で、このねじ溝の前記第2のソケットのねじ溝への螺合によって、この第2のソケットと第1のソケットとの嵌合を保持する
ことを特徴とした請求項1または2記載のコネクタ。 - 固定手段は、保持手段に取り付けられこの保持手段による第1のソケットへの前記第2のソケットの嵌合保持を締め付け固定する結束バンドである
ことを特徴とした請求項1ないし3いずれか記載のコネクタ。 - 固定手段は、第1のソケットと保持手段との間に亘って取り付けられている
ことを特徴とした請求項1ないし4いずれか記載のコネクタ。 - 電子ビームを出射する陰極構体、およびこの陰極構体からの電子ビームの照射によってX線を放出する陽極構体を備えたX線管本体と、
このX線管本体に電気的に接続された請求項1ないし5いずれか記載のコネクタと
を具備したことを特徴としたX線管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004268797A JP2006085996A (ja) | 2004-09-15 | 2004-09-15 | コネクタおよびx線管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004268797A JP2006085996A (ja) | 2004-09-15 | 2004-09-15 | コネクタおよびx線管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006085996A true JP2006085996A (ja) | 2006-03-30 |
Family
ID=36164312
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004268797A Withdrawn JP2006085996A (ja) | 2004-09-15 | 2004-09-15 | コネクタおよびx線管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006085996A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100894160B1 (ko) * | 2007-10-29 | 2009-04-22 | 한국단자공업 주식회사 | 커넥터 어셈블리 |
JP2012234743A (ja) * | 2011-05-06 | 2012-11-29 | Panasonic Corp | 給電制御装置 |
JP2014194950A (ja) * | 2014-05-30 | 2014-10-09 | Makita Corp | 電動工具のバッテリ装置 |
-
2004
- 2004-09-15 JP JP2004268797A patent/JP2006085996A/ja not_active Withdrawn
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JP2012234743A (ja) * | 2011-05-06 | 2012-11-29 | Panasonic Corp | 給電制御装置 |
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