JP2006085955A - 燃料電池およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料極に液体燃料が直接供給される燃料電池において、MEA中のプロトン伝導性を確保しつつ、高温運転時における燃料の消費効率を向上させる。
【解決手段】 単セル構造101は、固体高分子電解質膜114、燃料極102、酸化剤極108、および中間層470を備え、燃料極102に液体燃料が改質器等を介さずに直接供給される、直接型の燃料電池である。中間層470は、固体高分子電解質膜114と、燃料極もしくは酸化剤極との少なくとも一方との間に設けられ、単セル構造101が使用される温度領域において温度上昇による収縮を伴って可逆的に体積変化する材料を含んだ膜である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池およびその製造方法に関する。
燃料電池は、燃料極及び酸化剤極(以下、これらをあわせて触媒電極とも呼ぶ。)と、これらの間に設けられた電解質膜から構成され、燃料極には燃料が、酸化剤極には酸化剤が供給されて電気化学反応により発電する。燃料としては、一般的には水素が用いられていたが、近年、安価で取り扱いの容易なメタノールなどを燃料として直接使用する直接型の燃料電池の開発も盛んに行われている。
燃料としてメタノールを用いた場合、燃料極での反応は以下の式(1)のようになる。
CH3OH + H2O → 6H+ + CO2 + 6e- (1)
また、酸化剤極での反応は以下の式(2)のようになる。
3/2O2 + 6H+ + 6e- → 3H2O (2)
このように、直接型の燃料電池では、メタノール水溶液からプロトンを得ることができるので、改質器などが不要になり、小型化及び軽量化を図ることができる。また、液体のメタノール水溶液を燃料とするため、エネルギー密度が非常に高いという特徴がある。
一般的に、メタノール水溶液等の有機液体燃料を使用する燃料電池においては、電解質として固体高分子イオン交換樹脂からなる固体高分子電解質膜が用いられる。また、触媒電極中に、固体高分子電解質が存在する。ここで、燃料電池が機能するためには、水素イオン(プロトン)が燃料極から固体高分子電解質膜を経由して酸化剤極へ移動することが必要であるが、このプロトン移動には水の移動が伴うことが知られている。このため、固体高分子電解質膜−触媒電極接合体(MEA)中に、プロトンの移動を確保するための一定の水分が含まれていることが必要である。
しかしながら、余剰の水分が酸化剤極にとどまると、酸化剤極において上記式(1)および(2)の反応に関与する気体の拡散が阻害される(フラッディング)ので、酸化剤極で生成する水は速やかに蒸散させ、除去する必要がある。
フラッディングを抑制する従来の技術として、例えば特許文献1に記載のものがある。特許文献1によれば、温度変化により物性が変化する感温材料を電極に含有させることで電極の透水性を電極の温度によって変動させることができるとしている。
つまり、特許文献1は主に燃料がガスである固体高分子電解質形の燃料電池において、所定温度以下で透水性が減少する、または所定温度以上で透水性が向上するような感温材料を用い、これを電極に混合することにより、電極で発生した生成水の量を制御できるというものである。すなわち、電極の温度が電極の定常温度以下の場合には電極で発生した生成水は相対的に高温の熱媒体(燃料ガス)によって蒸発しやすく乾燥気味となるため、感温材料を用いて透水性を減少させて生成水を電極に保持することでドライアップを防止できるとしている。反対に、電極の温度が電極の定常温度以上となった場合には、電極で発生した生成水は相対的に低温の熱媒体により凝縮しやすく湿潤気味となるので、感温材料を用いて透水性を向上させることで生成水の電極からの排出を促進し、フラッディングを防止できるとしている。
特開2004−103326号公報
しかしながら、燃料が液体の場合には、特許文献1で主に検討がなされている気体燃料の場合とは異なり、燃料電池の運転により温度が上昇すると、MEA中を透過する液体燃料の量が増加する傾向にある。液体燃料の量が増加すると、電池反応により消費される燃料成分よりも過剰な燃料成分が燃料極に供給され、燃料の浪費につながる。
特許文献1のような感温材料を有する電極を、液体燃料が燃料極に供給される燃料電池に対して発明者らが検討したところ、電極における温度が高温になるにしたがって上記のような固体高分子電解質膜を透過する液体燃料の量が増加することに加え、さらに感温材料の収縮による電極中での透水量の増加が生じることがわかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、燃料極に液体燃料が供給される燃料電池において、MEA中のプロトン伝導性を確保しつつ、高温運転時における燃料の利用効率を向上させる技術を提供することにある。
本発明は、液体燃料が供給される第一の触媒電極と、固体高分子電解質膜と、酸化剤が供給される第二の触媒電極とを有する燃料電池であって、前記第一の触媒電極と前記固体高分子電解質膜との間、もしくは前記第二の触媒電極と前記固体高分子電解質膜との間の少なくとも一方にプロトン伝導性を有する中間層を有し、当該燃料電池の使用温度領域をT(℃)以上T(℃)以下とした場合、前記中間層は、所定温度をT0(℃)(T1<T0<T2)としたとき、T0からT2への温度上昇による収縮を伴って可逆的に体積変化する材料を含むことを特徴とする燃料電池である。
また本発明は、液体燃料が供給される第一の触媒電極と、固体高分子電解質膜と、酸化剤が供給される第二の触媒電極とを有する燃料電池であって、前記固体高分子電解質膜中にプロトン伝導性を有する中間層を有し、当該燃料電池の使用温度領域をT1(℃)以上T2(℃)以下とした場合、前記中間層は、所定温度をT0(℃)(T1<T0<T2)としたとき、T0からT2への温度上昇による収縮を伴って可逆的に体積変化する材料を含むことを特徴とする燃料電池である。
本発明の燃料電池は、燃料極と固体高分子電解質膜との間もしくは酸化剤極と固体高分子電解質膜との間の少なくとも一方か、もしくは固体高分子電解質膜中に、燃料電池の使用温度領域において温度変化に伴い可逆的に体積変化する感温性の材料(以下、感温性材料と称す。)を有する中間層が設けられている。中間層はプロトン伝導性を有しているので、中間層を設けてもプロトン伝導性は阻害されない。加えて、燃料電池の運転により温度が上昇すると、所定温度において感温性材料が収縮する。
つまり、本発明の燃料電池は、使用温度に応じて中間層が自発的に体積変化するように構成されており、所定温度T0(℃)よりも高温領域で中間層が収縮し、水や燃料の透過を抑制する。このため、固体高分子電解質膜を透過する液体燃料の量が増加する傾向が認められるT0(℃)以上の温度領域において、電池反応により消費される燃料成分の量よりも過剰な燃料成分の燃料極への供給を抑制することができる。よって、燃料成分の浪費を抑制することができる。
また、収縮を伴う中間層の体積変化は可逆的であるため、燃料電池の使用温度がT0(℃)よりも高温領域から低温領域に低下すると中間層は元の状態に戻る。このため、T0(℃)以下の温度領域において、燃料成分の燃料極への供給を充分に確保することができる。
以下、上述した特許文献1に記載の燃料電池の場合と比較して、本発明の燃料電池についてさらに説明する。
特許文献1において感温材料は、導電助剤(拡散層中のカーボン粉末等)の表面に設けられることが好ましいとされており、所定温度以上となると、表面に設けられた感温材料は導電助剤を構成する粉末の中心方向へ収縮するため、拡散層中に微細な流路が形成され、その流路の間を生成水が透過するため、温度が上昇するにつれて透水性が向上すると考えられる。
一方、本発明における前出した感温性材料は、燃料電池の使用温度領域がT1(℃)以上T2(℃)以下であった場合、この温度領域にある所定温度T0(℃)(T1<T0<T2)で収縮し、T0(℃)以上T2(℃)以下では収縮状態を保つ。また、温度が徐々に降下してT0(℃)より低温側(T1側)へと変化すると、収縮状態にあった感温性材料は収縮前の初期状態へと戻る。このような感温性材料が中間層として膜状に形成されているため、膜全体が収縮するような挙動を示し、T0(℃)より低温側では水分/燃料の移動を司っているパスが所定温度T0(℃)を超えると収縮に伴って閉じられ、結果として水分や燃料の移動が遮断され、透水性が低下するものと考えられる。このため、T0(℃)より高温領域における液体燃料の浪費を抑制することができる。一方で、T0(℃)より低温領域においては、水分/燃料の移動を司るパスは確保されているため、透水性の低下は生じず、水分/燃料の透過性を確保することができる。
中間層は、第一の触媒電極および第二の触媒電極のうちいずれか一方の触媒電極と固体高分子電解質膜との間のみに設けてもよいが、両方に設けることで、所定温度以上での液体の透過をより効果的に抑制することができる。また、中間層自身がプロトン伝導性を有しているため、固体高分子電解質中に設けることも可能である。
しかし、中間層が厚すぎるとプロトン伝導性が阻害される懸念があるため、中間層を一層設けた場合であっても、また両触媒電極と固体高分子電解質膜間等、複数層設けた場合であっても、中間層としての合計膜厚が20μm以下であることが好ましい。なお、中間層の合計膜厚は、収縮により水または燃料の透過率を低下させる効果が得られる範囲であれば特に制限はないが、たとえば1μm以上とすることが好ましい。
中間層として用いられる材料は、感温性とプロトン伝導性とを有する材料が最も理想的であるが、感温性材料と、プロトン伝導性材料とを混合することでも得られる。この場合、収縮する材料の効果を充分に得るためには、(感温性材料の質量)/(プロトン伝導性材料の質量)≧1であることが好ましい。この場合、感温性材料は複数種類、特に収縮開始温度の異なる複数の材料を混合してもよい。
感温性材料の具体例としては、下限臨界共溶温度(LCST)を有するポリマーの架橋体を用いることが好ましい。また、たとえば、燃料電池の使用温度領域においてLCSTを有するポリマーの架橋体を含むことが好ましい。たとえば、LCSTを有するポリマーは、LCSTを境にして低温側では水に溶解するが,高温側では脱水和して析出する挙動を示す。このため、LCSTを有するポリマーを三次元架橋することにより、所定温度よりも高温側で収縮するとともに、所定温度より低温側に降温すると元に戻る感温性材料(感温性ゲル)を得ることができる。
また、LCSTを有するポリマーを用いて得られる感温性ゲルを用いることにより、燃料電池の使用温度領域において中間層が可逆的に体積変化する構成とすることができる。このため、所定温度T0(℃)より高い温度領域で使用されていた燃料電池の使用温度がT0(℃)よりも低下した際に、収縮していた中間層を元の状態に戻すことができる。よって、燃料の移動の抑制が不要な所定温度未満におけるプロトン伝導性の低下を抑制することができる。
中間層の原料として用いる感温性材料として、たとえば、
ポリN−置換(メタ)アクリルアミド誘導体等の(メタ)アクリルアミド誘導体またはその共重合体;
ポリ(メタ)アクリルアミド;
ポリビニルメチルエーテル;
ポリ(エチレングリコール)−ポリ(プロピレングリコール)共重合体;
メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のアルキル置換セルロース誘導体;
等が挙げられる。
これらのうち、ポリN−置換(メタ)アクリルアミド誘導体として、たとえば、ポリN−n−プロピルメタクリルアミド、ポリN−イソプロピルアクリルアミド、ポリN,N−ジエチルアクリルアミド、ポリN−イソプロピルメタクリルアミド、ポリN−シクロプロピルアクリルアミド、ポリN,N−エチルメチルアクリルアミド、ポリN−シクロプロピルメタクリルアミド、ポリN−エチルアクリルアミド等のポリN−アルキル置換(メタ)アクリルアミド;
ポリ(N−アクリロイルピロリジン)、ポリ(N−アクリロイルピペリジン)等の下記一般式(1)で示されるポリN−置換(メタ)アクリルアミド誘導体、
ポリ(N−アクリロイル−L−プロリン)等のビニル基含有アミノ酸とそのエステル類、
等が挙げられる。また、N−置換基がフッ素原子等のハロゲン元素を含有する構成とすることもできる。これらの材料は、感温性プロトン伝導膜中に一種類含まれていても、二種類以上含まれていてもよい。
Figure 2006085955
ただし、上記一般式(1)において、R1、R2、およびR3は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1以上3以下のアルキル基である。R1〜R3がそれぞれ異なっていても、これらの二つ以上が同一であってもよい。また、上記一般式(1)において、Aは窒素原子を含む複素環である。環を構成する原子数は、たとえば3以上10以下とすることが好ましい。
また、感温性材料を(メタ)アクリルアミドまたはその誘導体のモノマーを必須とする共重合体とする場合、たとえば、ポリN−置換(メタ)アクリルアミド誘導体を必須成分とする構成とする。共重合するモノマーは、親水性モノマー、疎水性モノマーのいずれとすることもできる。一般的には、親水性モノマーと共重合するとポリマーのLCSTは上昇し、疎水性モノマーと共重合するとポリマーのLCSTは下降する。したがって、これらを適宜選択することによっても所望のLCSTを有するポリマーおよびその架橋体を得ることができる。
親水性モノマーとしては、たとえば、N−ビニルピロリドン、ビニルピリジン、(メタ)アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸誘導体;
(メタ)アクリル酸およびそれらの塩、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸等のプロトン酸を有するビニル化合物;
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドおよびそれらの塩等の塩基性を有するビニル化合物;
が挙げられる。
これらのうち、スルフォン酸基等の強酸基を有するビニル化合物との共重合体とすることにより、感温性材料にプロトン伝導性を付与することが可能となる。このため、中間層を感温性およびプロトン伝導性を有する膜とすることができる。
また、疎水性モノマーとしては、たとえば、エチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸またはその誘導体;
N−n−ブチル(メタ)アクリルアミドなどのN−アルキル置換(メタ)アクリルアミド誘導体;
塩化ビニル、アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル等のビニル化合物;
が挙げられる。
また、感温性材料を(メタ)アクリルアミドまたはその誘導体のモノマーを必須とする共重合体とする場合、さらに具体的には、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸塩、(メタ)アクリルアミド、および(メタ)アクリル酸アルキルエステルからなる群から選択される一または二以上のモノマーを含む共重合体とすることが好ましい。
これらの中で、具体的には、ポリN−イソプロピル(メタ)アクリルアミドまたはその共重合体が、燃料電池の使用温度領域において液体燃料の浪費をより一層効果的に抑制することができるために好ましく用いられる。
また、プロトン伝導性材料としては、通常固体電解質として用いられる材料を適宜選択しうるが、触媒電極に用いる固体電解質と同一材料、もしくは誘導体材料よりなるとプロトン導電性および層間の充分な密着性が期待できるために好ましい。また、同様な理由から、使用する固体高分子電解質膜と同一材料、もしくは誘導体材料よりなってもよい。
なお、本明細書において、燃料電池の使用温度領域とは、燃料極に液体燃料が直接供給される燃料電池の稼働中の温度の領域をいい、所定温度をT0(℃)、下限をT1(℃)、上限をT2(℃)(T1<T0<T2)としたとき、T1は−5℃以上5℃以下、T2は70℃以上90℃以下の温度領域をいう。
以上説明したように、本発明によれば、燃料極に液体燃料が直接供給される燃料電池において、MEA中のプロトン伝導性を確保しつつ、高温運転時における燃料の利用効率を向上させる技術が実現される。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、共通の構成要素には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。以下の実施形態及び実施例に係る燃料電池は、たとえば携帯電話、ノート型等の携帯型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、各種カメラ、ナビゲーションシステム、ポータブル音楽プレーヤ等の小型電気機器に好適であるが、その他の用途を除外するものではない。
(第一の実施形態)
図1は、本実施形態に係る燃料電池の単セル構造の構成を模式的に示す図である。図1に示した単セル構造101は、固体高分子電解質膜114、燃料極102、酸化剤極108、および中間層470を備える。燃料極102には燃料124が、酸化剤極108には酸化剤126がそれぞれ供給され、電気化学反応による単セル構造の発電が起こる。
単セル構造101は、燃料極102に液体燃料が改質器等を介さずに直接供給される、直接型の燃料電池である。燃料124としては、メタノール、エタノール、または他のアルコール類、ジメチルエーテル、あるいはシクロパラフィン等の液体炭化水素等の有機液体または上記有機液体の水溶液を用いることが好ましい。また、燃料124は、一部が気体の状態で燃料極102に供給されてもよい。本実施形態では、酸化剤126として空気を用いるが、空気以外にも、酸素ガスを酸化剤126として用いることもできる。
固体高分子電解質膜114は、水素イオンの伝導性が高く、化学的に安定であって機械的強度が高い膜を選択することが好ましく、芳香族縮合系高分子、フッ素系高分子等を適宜選択し用いることができる。具体的には、スルフォン基、リン酸基等の強酸基や、カルボキシル基等の弱酸基等の極性基を有する有機高分子(たとえば、スルフォン基含有パーフルオロカーボン、カルボキシル基含有パーフルオロカーボン等)が好ましく用いられる。
燃料極102は、導電性材料からなる基体104および燃料極側触媒層106を備え、酸化剤極108は、導電性材料からなる基体110および酸化剤極側触媒層112を備える。触媒層は少なくとも触媒を担持した炭素粒子よりなり、固体電解質を含んでいてもよい。ここで用いられる触媒としては、白金、ルテニウム、等の金属やこれらの合金等が例示され、酸化剤極側と燃料極側とで同じものを用いても異なるものを用いても良い。触媒層に用いられる固体電解質に関しても、酸化剤極側と燃料極側とで同一のものであっても異なるものであってもよい。また、固体電解質は、固体高分子電解質膜114と同じ材料を用いることができるが、固体高分子電解質膜114とは異なっていてもよく、複数の材料を混合して用いることもできる。
燃料極102、酸化剤極108に用いられる基体104および基体110は、それぞれ燃料極102および酸化剤極108の集電電極としても利用可能な導電性多孔性材料とすることが好ましい。基体104および基体110の材料として、たとえば、焼結金属、発泡金属、金属繊維シート等の多孔質金属が好ましく用いられる。基体104の材料と基体110の材料は同じであっても異なっていてもよい。
中間層470は、固体高分子電解質膜114と触媒電極との間に設けられ、単セル構造101が使用される温度領域において感温性およびプロトン伝導性を有する層であり、膜状に形成されている。図1では、燃料極102と固体高分子電解質膜114との間、および酸化剤極108と固体高分子電解質膜114との間の両方に、膜状の中間層470が設けられている。
中間層470は、単セル構造101の使用温度領域で可逆的に体積変化する構成であればよい。たとえば、収縮過程において、中間層470が所定温度で急激に収縮するものであっても、使用温度領域内において温度に応じて連続的または階段状に収縮するものでもよい。中間層470が温度に応じて連続的に収縮し、最適な燃料供給が行える構成とすることで、燃料利用効率を一層高めることができる。また、所定温度で急激に収縮が起こる構成とすることにより、中間層470ごとの特性のばらつきを小さくできる。燃料電池100の運転が定常状態になると温度はほぼ安定するので、所定温度で急激に収縮する構成であっても、充分な燃料削減効果が得られる。
中間層470の収縮温度は、感温性材料の構造や配合を調節することにより調節可能である。感温性材料が、収縮開始温度の異なる複数の材料よりなる構成とすることにより、中間層470の収縮温度をより一層効果的に調節することができる。中間層470が使用温度領域内においてなだらかに収縮する場合、少なくともその温度領域の一部が単セル構造101の使用温度領域に含まれるように、中間層470の収縮温度を調整することができる。
単セル構造101を備える燃料電池の使用温度領域は、たとえば−5℃以上、好ましくは5℃以上とすることができる。こうすることにより、単セル構造101中のプロトン伝導性をより一層安定的に確保することができる。また、この燃料電池の使用温度領域は、たとえば90℃以下、好ましくは70℃以下とすることができる。こうすることにより、燃料124中の燃料成分の蒸散をより一層効果的に抑制することができる。
また、中間層470は、たとえば−5℃以上90℃以下の温度領域で収縮する構成とすることができる。また、5℃以上70℃以下の温度領域で収縮する構成とするのが好ましい。こうすれば、所定温度より高温領域における液体燃料の浪費をさらに効果的に抑制することができる。
また、乾燥状態における中間層470全体の質量に対する感温性材料の質量の割合の上限は、中間層470の膜厚等に応じて適宜選択することができるが、たとえば90質量%以下、好ましくは80質量%以下とすることが好ましい。これにより、所定温度より低温側においてもMEAのプロトン伝導性を充分に確保することができる。
中間層470の材料としては、たとえば前述した材料を用いられる。中間層470が感温性材料およびプロトン伝導性材料を含む構成とする場合、これらの材料の組み合わせを、たとえば、ポリN−置換(メタ)アクリルアミド誘導体とスルフォン基含有パーフルオロカーボンとの組み合わせとすることが好ましい。具体的には、ナフィオン(デュポン社製、登録商標)とポリN−イソプロピルアクリルアミドとを含み、ナフィオンとポリN−イソプロピルアクリルアミドとの質量比を1:1〜1:10とすることが好ましい。ナフィオンの質量を1としたときにポリN−イソプロピルアクリルアミドの質量の割合を1以上とすることにより、所定温度より高温領域における液体燃料の浪費をさらに効果的に抑制することができる。また、ナフィオンの質量を1としたときにポリN−イソプロピルアクリルアミドの質量の割合を10以下とすることにより、中間層470をプロトン伝導性により一層優れた構成とすることができる。また、中間層470は触媒層として用いられる触媒材料を含んでもよい。
中間層470は、プロトン伝導性材料および感温性材料を所定の割合で所定の分散媒中に分散させて得られた混合液を、たとえばスプレー塗布等の方法により固体高分子電解質膜114の表面または燃料極側触媒層106もしくは酸化剤極側触媒層112の表面に塗布し、乾燥させることにより得ることができる。たとえば、固体高分子電解質膜114の少なくとも一方の面に混合液をスプレー塗布し、乾燥させることにより、当該面に温度上昇に伴い収縮する中間層470が設けられる。このとき、単セル構造101は、燃料極102、表面に中間層470が接合された固体高分子電解質膜114、および酸化剤極108を当接させた状態で、所定温度で熱圧着することにより得られる。
また、中間層470は、上述の分散液を所定の基材中に塗布し、乾燥させた膜として得ることもできる。この場合、燃料極102、中間層470、固体高分子電解質膜114、中間層470および酸化剤極108をこの順に積層し、中間層470を燃料極102または酸化剤極108に当接させた状態で、固体高分子電解質膜114と触媒電極とを熱圧着することにより、図1に示した単セル構造101が得られる。
図1に示した単セル構造101は、固体高分子電解質膜114と触媒電極との間に中間層470を有する。中間層470は、燃料電池100の使用温度領域において収縮する。このため、触媒電極と固体高分子電解質膜114との間の燃料124の移動を所定温度より高温側で抑制することができる。前述したように、所定温度より高温側においては、固体高分子電解質膜114における単位時間あたりの燃料124の透過量が増加する。そこで、中間層470を設けることにより、所定温度より高温側において、電極反応に必要な量以上の量の燃料124が移動することを抑制することができる。このため、所定温度より高温側での燃料124の浪費を抑制することができ、燃料124の使用効率を向上させることができる。
また、中間層470は、プロトン伝導性を有するため、燃料電池の使用温度領域において燃料124の移動経路が充分に確保されている。このため、MEA中を透過する液体燃料の量の増加現象が生じない低温側におけるMEA中のプロトンの移動性を充分に確保することができる。
また、単セル構造101は、膜状の中間層470を有するため、固体高分子電解質膜114と触媒電極との間の領域全体において、所定温度より高温側での液体の透過性を一様に低下させることができる。この効果は、中間層470が固体高分子電解質膜114の表面全面に設けられている場合に顕著に発揮される。また、この効果は、中間層470が固体高分子電解質膜114の両面に設けられている場合に顕著に発揮される。
(第二の実施形態)
第一の実施形態に記載の単セル構造101(図1)では、固体高分子電解質膜114と触媒電極との間に中間層470が設けられていたが、図4に示したように、固体高分子電解質膜中に中間層470が設けられた構成とすることもできる。図4に示した単セル構造においては、燃料極102の側に設けられた固体高分子電解質膜114aと酸化剤極108の側に設けられた固体高分子電解質膜114bを有する。固体高分子電解質膜114aおよび固体高分子電解質膜114bの材料は、たとえば、図1に示した単セル構造101中の固体高分子電解質膜114の材料とする。
この構成は、たとえば以下のようにして得られる。まず、一枚の固体高分子電解質膜114aの片面に、たとえば第一の実施形態と同様にスプレー塗布などの塗布法により感温性材料とプロトン伝導性材料との混合液を塗布し、乾燥させる。これにより、中間層が固体高分子電解質膜114aの一方の面上に形成される。そして、塗布面に別の固体高分子電解質膜114bを当接させるとともに、固体高分子電解質膜114aおよび固体高分子電解質膜114bにそれぞれ燃料極102および酸化剤極108を当接させる。この状態で、これらをたとえばホットプレスにより圧着する。これにより、図4に示したようなMEAが得られる。
(第三の実施形態)
図2は、複数の単セル構造101が平面内にスタックされた構造よりなる燃料電池システムを模式的に示す平面図であり、図3は図2のA−A’断面図である
図2に示した燃料電池100は、複数の単セル構造101と、複数の単セル構造101に配して設けられた燃料容器811と、燃料容器811に燃料を供給するとともに、燃料容器811を循環した燃料を回収する燃料タンク851とを含む。燃料容器811と燃料タンク851とは、燃料通路854および燃料通路855を介して連結される。燃料は、燃料容器811内に設けられた複数の仕切板853に沿って流れ、複数の単セル構造101に順次供給される。複数の単セル構造101を循環した燃料は、燃料通路855を介して燃料タンク851に回収される。
本実施形態では、図3に示したように1枚の固体高分子電解質膜114の一方の面に複数の燃料極102を設け、他方の面に複数の酸化剤極108を設けることで、複数の単セル構造101が固体高分子電解質膜114を共有し、同一の平面内に配置された構成としている。固体高分子電解質膜114の両面には、面全体に中間層470が設けられている。また、燃料容器811が燃料極102の外側を覆い囲うように設けられており、燃料容器811中に収容または供給された液体燃料が燃料極102に直接供給される。なお、燃料容器811は、燃料極102に燃料124を供給する燃料供給系の一部であってもよく、燃料供給系は、図2に示した部材以外にも、燃料カートリッジ等を有することができる。
このような構成とすることで、各単セル構造101間のばらつきのない、温度による透水性の制御可能な燃料電池システムを得ることができる。
なお、図2のような複数の単セル構造を備える燃料電池システムにおいては、図1、図4で示したような単セル構造101を平面的に配する構造でも温度による透水性の制御が可能な燃料電池システムを得ることが可能である。
以上の実施の形態においては、これらの各構成を任意に組み合わせたものもまた本発明の態様として有効である。
以下の材料を準備し、燃料電池を作成した。
(1)固体高分子電解質膜:
(A)ナフィオン(デュポン社製、登録商標)N112膜
(B)スルフォン化ポリスチレンジビニルベンゼン共重合体膜
(2)中間層:
(C)ナフィオン溶液(アルドリッチケミカル社製)/アクリルアミド系ポリマー(興人社製サーモゲル300)の質量比が1:10(ナフィオン樹脂1mgに対して、アクリルアミド系ポリマー10mg)のもの
(D)ナフィオン溶液(アルドリッチケミカル社製)/アクリルアミド系ポリマー(興人社製サーモゲル300)の質量比が1:4(ナフィオン樹脂1mgに対して、アクリルアミド系ポリマー4mg)のもの
(E)ナフィオン溶液(アルドリッチケミカル社製)/アクリルアミド系ポリマー(興人社製サーモゲル300)の質量比が1:2(ナフィオン樹脂2mgに対して、アクリルアミド系ポリマー4mg)のもの
(F)ナフィオン溶液(アルドリッチケミカル社製)/アクリルアミド系ポリマー(興人社製サーモゲル300)の質量比が1:1(ナフィオン樹脂2.5mgに対して、アクリルアミド系ポリマー2.5mg)のもの
(G)5質量%ナフィオン溶液(アルドリッチケミカル社製)/ビニル系ポリマー(N−ビニルイソブチルアミドポリマー)の質量比が1:4(ナフィオン樹脂1mgに対して、ビニル系ポリマー4mg)のもの
(H)ナフィオン溶液(アルドリッチケミカル社製)/アクリルアミド系ポリマー(興人社製サーモゲル300)の質量比が4:1(ナフィオン樹脂4mgに対して、アクリルアミド系ポリマー1mg)のもの
(3)燃料極:
Pt/Ruが担持された触媒担持炭素粒子200mg(田中貴金属社製)と5質量%ナフィオン溶液(アルドリッチケミカル社製)3.5mLを混合することにより、これらの触媒及び炭素粒子の表面にナフィオンを吸着させた。こうして得られた分散液を50℃にて3時間超音波分散器で分散することによりペースト状とした。このペーストを、カーボンペーパー(東レ社製:TGP−H−120)からなる基体104にスクリーン印刷法で塗布した後、110℃にて加熱乾燥して燃料極102を作製した。
(4)酸化剤極:
Ptが担持された触媒担持炭素粒子200mg(田中貴金属社製)を用い、燃料極と同様にして酸化剤極108を作製した。
(実施例1〜23)
図1に示した単セル構造101を作製した。中間層470の形成用として準備した(C)〜(H)の混合液を、スプレー塗布機(タミヤ社製エアーブラシ)により、固体高分子電解質膜114である上記(A)もしくは(B)膜の両面もしくは片面に150℃で塗布し、乾燥させた。塗布量は両面で10mgとした。このようにして形成された、両面に中間層470が設けられた固体高分子電解質膜114を燃料極102および酸化剤極108で挟み、温度150℃、圧力10kgf/cm2、25分間の条件でホットプレスすることにより触媒電極−電解質接合体すなわち単セル構造101を作製した。
(比較例1、2):中間層を有さない例
実施例1〜23と同様に、ただし中間層を設けずに単セル構造を作製した。
(比較例3):電極に感温性材料を含有する例(特許文献1に記載されたような電極)
上記の酸化剤極、燃料極作成用のペーストそれぞれにアクリルアミド系ポリマー(興人社製サーモゲル300)を7mg分散させたものを用いて本比較例用の酸化剤極、燃料極を形成し、上記(A)よりなる上記固体高分子電解質を挟んで同様にホットプレスすることによって単セル構造101を作製した。
(実施例24〜42)
図4に示した単セル構造101を作製した。中間層形成用として準備した(C)〜(H)の混合液を、スプレー塗布機(タミヤ社製エアーブラシ)により、固体高分子電解質膜114aである上記(A)もしくは(B)膜の片面に150℃で塗布し、乾燥させた。塗布量は10mgとした。次に、塗布面に別の固体高分子電解質膜114bを当接させた状態で、熱プレスにより、150℃、10分間、10kgf/cm2で圧着した。得られた膜の両面に燃料極102および酸化剤極108を当接させて、温度150℃、圧力10kgf/cm2、25分間の条件でホットプレスすることにより触媒電極−電解質接合体すなわち単セル構造101を作製した。
(単セル特性の評価)
以上の実施例および比較例で得られた触媒電極−電解質接合体すなわち単セル構造101を燃料電池の単セル測定用装置にセットした。そして、10wt%メタノール水溶液および酸素(1.1気圧、25℃)を燃料として単セル構造101の電流電圧特性を測定した。その結果、開放電圧0.54V、短絡電流180mA/cm2が持続的に観測された。
(燃料透過率特性測定方法)
10wt%メタノール水溶液燃料の燃料透過率は、60mA/cm2定電流負荷時の燃料量の変化から算出した。25℃および40℃での燃料透過量を25℃における比較例1の燃料透過量に対する比率(相対燃料利用速度)とした。プロトン伝導度は25℃、1M硫酸中でインピーダンス測定により測定し、比較例1のプロトン伝導度を1としたときの比率である。各実施例および比較例の条件、燃料透過率についての実験結果を表1および表2に示す。
Figure 2006085955
上記表1において、「両面」と記載されている膜厚は両方の膜厚を合算したものである。
実施例1、実施例5、実施例10、実施例12、実施例16、比較例1、および比較例3のそれぞれについて、使用温度と相対燃料利用速度との関係を図5にグラフとして示した。これより、比較例1および比較例3と比して、中間層を有し、かつプロトン伝導性材料:感温性材料が1:1〜1:10で、膜厚が20μm以下であれば、プロトン伝導度を低下させずに効果的に透水性を制御できることがわかる。一方、中間層を有していても実施例16のようにプロトン伝導性材料:感温性材料が4:1であると、上述した1:1〜1:10の場合に比べて、制御性が充分でないことも明らかになった。
Figure 2006085955
また、表2に示したように、固体高分子電解質膜114aと固体高分子電解質膜114bとの間に中間層470を配した場合でも、透水性の制御が可能であることがわかった。
本実施形態に係る燃料電池の単セル構造の構成を模式的に示す断面図である。 本実施形態に係る燃料電池の構成を模式的に示す上面図である。 図1のA−A’断面図である。 本実施形態に係る燃料電池の単セル構造の構成を模式的に示す断面図である。 実施例に係る燃料電池の使用温度と相対燃料利用速度との関係を示す図である。
符号の説明
100 燃料電池
101 単セル構造
102 燃料極
104 基体
106 燃料極側触媒層
108 酸化剤極
110 基体
112 酸化剤極側触媒層
114、114a、114b 固体高分子電解質膜
124 燃料
126 酸化剤
470 中間層
811 燃料容器
851 燃料タンク
853 仕切板
854 燃料通路
855 燃料通路

Claims (10)

  1. 液体燃料が供給される第一の触媒電極と、固体高分子電解質膜と、酸化剤が供給される第二の触媒電極とを有する燃料電池であって、
    前記第一の触媒電極と前記固体高分子電解質膜との間、もしくは前記第二の触媒電極と前記固体高分子電解質膜との間の少なくとも一方にプロトン伝導性を有する中間層を有し、
    当該燃料電池の使用温度領域をT(℃)以上T(℃)以下とした場合、
    前記中間層は、所定温度をT0(℃)(T1<T0<T2)としたとき、T0からT2への温度上昇による収縮を伴って可逆的に体積変化する材料を含むことを特徴とする燃料電池。
  2. 液体燃料が供給される第一の触媒電極と、固体高分子電解質膜と、酸化剤が供給される第二の触媒電極とを有する燃料電池であって、
    前記固体高分子電解質膜中にプロトン伝導性を有する中間層を有し、
    当該燃料電池の使用温度領域をT1(℃)以上T2(℃)以下とした場合、
    前記中間層は、所定温度をT0(℃)(T1<T0<T2)としたとき、T0からT2への温度上昇による収縮を伴って可逆的に体積変化する材料を含むことを特徴とする燃料電池。
  3. 請求項1または2に記載の燃料電池であって、
    前記中間層は、可逆的に体積変化する前記材料と、プロトン伝導性材料とを含み、
    (可逆的に体積変化する前記材料の質量)/(プロトン伝導性材料の質量)≧1
    であることを特徴とする燃料電池。
  4. 請求項3に記載の燃料電池であって、前記中間層は、前記固体高分子電解質膜と同一材料もしくは誘導体材料よりなるプロトン伝導性材料よりなることを特徴とする燃料電池。
  5. 請求項3に記載の燃料電池であって、前記触媒電極が固体電解質を含み、前記中間層は前記固体電解質と同一材料もしくは誘導体材料よりなるプロトン伝導性材料よりなることを特徴とする燃料電池。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の燃料電池であって、当該燃料電池に設けられたすべての中間層の合計膜厚が20μm以下であることを特徴とする燃料電池。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の燃料電池であって、前記可逆的に体積変化する材料が、収縮開始温度の異なる複数の材料よりなることを特徴とする燃料電池。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の燃料電池であって、前記可逆的に体積変化する材料がポリ(N−置換(メタ)アクリルアミド)誘導体を含むことを特徴とする燃料電池。
  9. 請求項1に記載の燃料電池の製造方法であって、
    固体高分子電解質膜の少なくとも一方の面に、少なくとも可逆的に体積変化する前記材料を含む液体を塗布して中間層を形成する工程と、
    前記中間層と触媒電極とを当接させた状態で、前記固体高分子電解質膜と前記触媒電極とを圧着する工程と、
    を含むことを特徴とする燃料電池の製造方法。
  10. 請求項1に記載の燃料電池の製造方法であって、
    燃料電池の使用温度領域において可逆的に体積変化する前記材料を含む中間層膜を準備する工程と、
    前記中間層膜と固体高分子電解質膜とを当接させた状態で、前記中間層膜と固体高分子電解質膜とを圧着する工程と、
    を含むことを特徴とする燃料電池の製造方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011129139A1 (ja) * 2010-04-12 2011-10-20 シャープ株式会社 膜電極複合体およびこれを用いた燃料電池

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