JP2006084663A - 透過型液晶表示パネル - Google Patents

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雅之 亀谷
Hiroshi Ohira
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Abstract

【課題】 セルギャップを小さくするとともに寄生容量CSDを小さくしてクロストークの発生を防止した高応答速度の液晶表示パネルを提供すること
【解決手段】 マトリクス状に設けられた走査線及び映像線Ymと、
前記走査線及び映像線Ymの交差部近傍に設けられ、ゲート電極が前記走査線に、ソース電極が前記映像線にそれぞれ接続された薄膜トランジスタと、
前記走査線及び映像線で囲まれた領域に絶縁膜を介して設けられ、前記薄膜トランジスタのドレイン電極と電気的に接続された画素電極LPと、
が形成された透光性基板11を有する透過型液晶表示パネル10Aにおいて、
前記絶縁膜は、前記映像線Ymをも被覆しており、下層が無機絶縁膜12、表層が前記無機絶縁膜12よりも誘電率の低い表面が平滑化処理された低誘電率絶縁膜16からなるようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アクティブマトリクス型の透過型液晶表示パネルに関し、特にフィールドシーケンシャル方式で駆動するのに最適な狭ギャップとなし得る透過型液晶表示パネルに関する。
一般に液晶表示装置には薄型軽量、低消費電力という特徴があり、特に、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor.以下「TFT」という。)方式のアクティブマトリクス型の液晶表示パネルは携帯端末から大型テレビに至るまで幅広く利用されている。
このアクティブマトリクス型の液晶表示パネルのうち、広く用いられている透過型液晶表示パネルは、
マトリクス状に設けられた走査線及び映像線と、前記走査線及び映像線の交差部近傍に設けられ、ゲート電極が前記走査線に、ソース電極が前記映像線にそれぞれ接続されたTFTと、前記走査線及び映像線で囲まれた領域に絶縁膜を介して設けられ、前記TFTのドレイン電極と電気的に接続された画素電極とが形成された第1の透明基板と、共通電極が設けられた第2の透明基板とを所定間隔を隔てて配設し、両基板間に液晶を封入した液晶表示パネルを備えている。
そして、透過型液晶表示パネルの共通電極側には、それぞれの画素ごとに赤(R)、緑(G)又は青(B)のフィルタが備えられたサブピクセルが設けられ、R・G・Bの3つのサブピクセルのセットで1画素とされている。また、液晶表示パネルの両面には偏光フィルタが配置され、一方の偏光フィルタの背後には背面照明が配置されて透過型の液晶表示装置とされている。
この形式の透過型液晶表示装置は、空間混合方式と称されるものであって、R・G・B各画素の透過光の強度を変えて混色することにより所望の色の光を得るものであり、現在主流となっているものであるが、光の利用効率が低いという問題がある。すなわち、通常のカラー液晶表示装置の場合、偏光板による光透過率は約1/2以下であり、カラーフィルタによる光透過率は約1/3以下であるので、開口率その他を考えると、背面照明から出射される全光の利用効率は実質的に10%以下となってしまう。
近年、このようなカラーフィルタを使用しない形式の透過型液晶表示装置として、フィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置が開発された(下記特許文献1、2参照)。このフィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置は、時間差混合方式と称されるものであって、背面照明としてR・G・Bの各色の光を発することができる光源を使用し、各フィールド中にR・G・Bの各光を素早く切り替えて液晶表示パネルに照射することにより、カラー表示を得るものである。このフィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置は、カラーフィルタを有していないために、従来例のようなカラーフィルタによる光吸収を考慮する必要がなく、従来のものよりも消費電力の低い光源を使用し得る。
なお、フィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置に使用される光源としては、略原色の発光色を有する背面照明を高速に切替え発光できる発光ダイオードや無機ないしは有機EL(Electro Luminescence)素子が使用される。なお、「略原色」とは、R・G・BやC・M・Y等任意の組合せの3原色と白色の発光色の組合せを意味する。
このように、フィールドシーケンシャル型の液晶表示装置は、低消費電力で、また、1画素で略原色の各色の光を時分割して透過させてカラー表示を行うことができるために、従来の液晶表示装置に比すると高精細化が可能であるが、液晶表示パネルとして従来のものよりも高速応答であることが要求される。すなわち、色の切替えに際してフリッカ(画像のちらつき)が生じないようにするためには、現在の慣用規格では1フィールドが1/60秒であるため、図2に示したように、1フィールド当たり1色の表示を行うためには1/180秒以下、すなわち約5.6m秒以下で切り替える必要がある。従って、フィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置で使用する液晶表示パネルとしては、従来のものよりも遙かに応答速度が速いものが必要とされており、現在においても更なる改良が進められている。
例えば、下記特許文献2には、発光部の単位発光期間内において液晶表示パネルへの印加電圧のパターンを変化させることにより高応答速度で多段階表示が可能な液晶表示装置が、また、下記特許文献3には、OCB(Optical Controlled Birefringence)モードの液晶表示パネルにおいて、液晶分子を確実にベンド転移するようになすことにより液晶表示パネルの応答速度を高める技術が、それぞれ開示されている。
前記特許文献2に開示されている発明は、液晶表示パネルへの印加電圧の観点から、また、前記特許文献3に開示されている発明は液晶分子の配向の観点から、共に液晶表示パネルの応答速度向上を図ったものであるが、未だにフィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置として十分な高速応答性を達成するには至ってはいない。
特開2001−100646号公報(特許請求の範囲、段落[0004]〜[1007]、[0042]〜[0072]、図1〜図3) 特許第3338438号公報(特許請求の範囲、段落[0038]〜[0048]、図3) 特開2000−321556号公報(特許請求の範囲、段落[0005]〜[0006]、段落[0015]〜[0024]) 特開2000−340651号公報(段落[0002]) 独立行政法人産業技術総合研究所ホームページ、2002年3月25日発表、 「http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr20020325/pr20020325.html」
そこで、本発明者等は、透過型液晶表示パネルの高速応答性についてその動作原理の点から検討を加えた。この透過型液晶表示パネルの一般的な構成及び等価回路を図3〜図5を参照して簡単に説明する。なお、図3はカラーフィルタを使用した透過型液晶表示パネルの1画素分の平面図であり、図4はその一数画素分の等価回路を示す図であり、図5は図3のA−A’線に沿った断面図において等価回路の各構成成分を説明する図である。
この透過型液晶表示パネル10は、透光性を有する第1の基板11の一方の表面にTFT、走査線(ゲート配線)Xn、Xn+1・・・、映像線(ソース配線)Ym、Ym+1・・・が設けられ、ITO(Indium-Tin-Oxide)等の透明導電性材料からなる個々の画素電極LPが走査線Xn、Xn+1・・・と映像線Ym、Ym+1・・・で囲まれた区画に例えばSiからなる無機絶縁膜12を介して形成され、また、透光性を有する第2の基板13の一方の表面にはカラーフィルタ14、及びITO等からなる共通電極Ecが順次積層され、これらの第1及び第2の基板がそれぞれ画素電極LP及び共通電極Ecが対向するように配置されて両電極間に液晶15が注入された構成を有している。
TFTは、画素電極LPへのデータ信号入力を選択するスイッチング素子であり、ゲート電極G、ドレイン電極D、ソース電極S、及び、非晶質半導体層(図示せず)より構成される薄膜電界効果トランジスタからなり、そのソース電極Sは映像線Ym、Ym+1・・・に接続されて画像信号Vsigの供給を受け、また、ドレイン電極Dは無機絶縁膜12に設けられたコンタクトホールChを介して画素電極LPと電気的に接続され、さらに、TFTのゲート電極Gは走査線Xn、Xn+1・・・に接続されて所定のゲート電圧Vgateを有するゲートパルスGPが印加されるようになされている。
この透過型液晶表示パネル10においては、走査線群は線順次に走査選択されて所定の走査時間の間、1走査線上の全てのTFTをONとし、このON期間中にデータ信号が各映像線Ym、Ym+1・・・を介してそれぞれの画素電極LPに入力される。共通電極Ecは、走査信号に同期して電圧が設定され、対向する各画素電極LPとの間で画素となる液晶容量CLCが形成されて電圧Vpが保持される。この保持電圧Vpは共通電極Ecと画素電極Lpの間隙の液晶を駆動とともに、次フィールドで正負反転して書き換えられるまで、液晶の駆動状態を所定の1走査期間維持する。
この画素電極LPは、図4においては、等価的に液晶容量CLCで表わされている。通常、液晶容量CLCには補助容量Cが並列に接続されている。液晶容量CLCの一端は駆動用のTFTのドレイン電極Dに接続されているとともに、他端は共通電極Ecに接続されて所定の基準電圧Vcomが印加されている。
そして、ゲート電極Gとドレイン電極Dとの間に容量CGDが生じる。また、映像線Ymと画素電極との間に容量CSDが生じる。なお、映像線Ymと共通電極Ecとの間に形成される浮遊容量Cpは、従来の液晶表示パネルにおいてはあまり大きくはないので、寄生容量CSDに含まれるものとして取り扱われているが、本願明細書においては、説明の都合上、浮遊容量Cpを寄生容量とみなし、寄生容量CSDとは区別して取り扱う。また、結合容量CGDは画素電極と走査線Xnとの間の浮遊容量成分とTFT内部のドレイン領域とゲート領域との間の寄生容量成分が合わさったものであり、後者の寄生容量成分が支配的であるので、以下、CGDも寄生容量と称する。
透過型液晶表示パネル10の各画素に対して選択期間中に画像信号Vsigを書き込み、続く非選択期間中書き込まれた画像信号を保持して一フィールドが構成されるが、一フィールドにおける液晶画素の透過率はその間に液晶に印加される実効電圧によって決定される。したがって、TFTは、選択期間内に書き込みを完了するために必要なON電流が確保できるものでなければならず、また、一フィールド期間中に液晶画素を所定の表示状態に維持し続けるのに十分な実効電圧が得られるようにするために、非選択期間中あるいは保持期間中のリーク電流はできるだけ小さくする必要がある。
また、透過型液晶表示パネル10は、TFTがON状態となるとTFTのソース電極Sに印加されていた画像信号Vsigが画素電極LPに印加されるが、画素電極LPの両端の電圧すなわち保持電圧Vpは、液晶容量CLC、補助容量C、寄生容量CGD、CSD及びCpの充放電を経ながら前記画像電圧Vsigに近づいていくので、少なくとも寄生容量CGD、CSD及びCpが小さいほど、また、TFTのON電流が大きいほど、TFTの応答速度が速くなる。
一方、透過型液晶表示パネル10は、画素電極LPと共通電極Ecとの間の距離、すなわちセルギャップdを小さくすれば、高速応答性が得られることが知られており、特にカラーフィルタを使用しないフィールドシーケンシャル方式の液晶表示パネルにおいてはセルギャップが1.5μm〜2μmもしくはそれ以下のものも採用されている。
ところが、透過型液晶表示パネルのセルギャップdを狭くしていくと、クロストークが発生することが見出された。このクロストークは、特に、白表示の背景画面に黒表示がされた場合、この黒表示の周辺に発生する。このクロストークは、フリッカとは発生するメカニズムが違っている。すなわち、フリッカは、一定の対向電極電圧に対して、画素電極電圧が交流駆動であるため、所定の周期(例えば、60Hz)で±の極性が交互に切り替り、画素電極電圧が変化した場合に発生し、この画素電極電圧の変化は、走査線の駆動端子に近い側では発生せず、駆動端子から遠い側で発生する。
これに対して、クロストーク発生のメカニズムは、以下の原因によるものと考えられる。図6は、液晶表示画面においてクロストークが発生している画面を示している。図6に示すように、白背景に黒の画面が表示された場合に、白背景領域内をポイント(1)、黒画面の上下、すなわち映像線側における領域内をポイント(2)とすると、各ポイント(1)、(2)における電圧波形は、図7に示すようになっている。この図7に示すように、TFTのゲート電極Gに信号Vgateが加えられると、TFTが駆動され、書き込みが開始される。なお、このときの電位は、液晶容量CLC及び補助電極容量Csにより所定期間維持される(図7(a)参照)。そして、この書き込み期間に画素に書き込まれる白表示用の電位は、対向電極電位Vcomの振幅に合わせて保持期間中は上下している(図7(b)参照)。
この状態において、ポイント(1)、(2)における映像線及び画素電極に印加される電圧波形を観察すると、ポイント(1)部分の映像線には、次の書き込み期間が来るまで常に白表示の電圧が印加され、このポイント(1)部分の画素電位は、次の書き込み期間が来るまで同じ振幅で上下している(図7(c)、(d)参照)。
一方、ポイント(2)部分の映像線には、途中に黒表示用の電圧が印加されると、ポイント(2)部分の画素電位は、映像線に黒表示用電圧が印加されている間、振幅が変化することになる(図7(e)参照)。
この結果、液晶にかかる電圧の実効値がポイント(1)と(2)で異なり、差分ΔVが発生し、この差分が輝度の差として表れクロスローク発生の原因となる(図7(f)参照)。
本発明の発明者は、このフリッカ及びクロストークの発生メカニズムの違いを解析してクロストークの原因を探求した結果、クロストークはCLCの変化により発生するが、そのCLCの変化の原因が走査線Xnと画素電極LP間の寄生容量CGD、映像線Ymと画素電極LP間の寄生容量CSD及び映像線Ymと共通電極Ec間の寄生容量Cpのうち、特に、寄生容量CSD及びCpがクロストークの原因になること、この寄生容量のうち特にソース電位を変化させる要因としては映像線Ymと共通電極Ec間の寄生容量Cpの存在にあることを突き止め、寄生容量CSDだけでなくCpをも小さくするとクロストークを減少させることができることを見出した。すなわち、通常のセルギャップの液晶表示パネルにおいては映像線Ymと共通電極Ec間の寄生容量Cpは、映像線Ymと画素電極LP間の寄生容量CSDに比すると十分に小さく、実質的に無視し得るが、セルギャップが小さくなるに従い徐々に寄生容量Cpが大きくなって、無視し得なくなるわけである。このように寄生容量CSDだけでなくCpをも小さくすると前述のようにTFTの応答速度も速くなるのでより好ましい結果に繋がる。
走査線Xnと画素電極LP間の寄生容量CGD、映像線Ymと画素電極LP間の寄生容量CSD及び映像線Ymと共通電極Ec間の寄生容量Cpを小さくするには、映像線Ymと画素電極LPとの距離を大きくすること及び映像線Ymと共通電極Ecとの距離を大きくすることにより一応解決し得るが、そうすると、前者においては液晶表示パネルの有効表示面積が小さくなって開口率が小さくなるし、また、後者においてはセルギャップが大きくなってしまうので、単純には採用し難い。
そこで、本発明者は、上述のようなセルギャップを小さくして液晶表示パネルの応答速度を速くした液晶表示パネルにおいて、映像線Ymと画素電極LP間の寄生容量CSD及び映像線Ymと共通電極Ec間の寄生容量Cpを小さくしてクロストークの発生を防止できる構成を種々検討した結果、画素電極LPを無機絶縁膜12(図5参照)上に直接設けず、無機絶縁膜12上に誘電率の低い表面が平滑化された絶縁膜を設け、その表面に画素電極を設けることにより解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明の目的は、セルギャップを小さくするとともに寄生容量CSDを小さくしてクロストークの発生を防止した高応答速度の液晶表示パネルを提供することにある。
本発明の上記目的は以下の構成により達成し得る。すなわち、本願の請求項1に記載の透過型液晶表示パネルの発明は、
マトリクス状に設けられた走査線及び映像線と、
前記走査線及び映像線の交差部近傍に設けられ、ゲート電極が前記走査線に、ソース電極が前記映像線にそれぞれ接続された薄膜トランジスタと、
前記走査線及び映像線で囲まれた領域に絶縁膜を介して設けられ、前記薄膜トランジスタのドレイン電極と電気的に接続された画素電極と、
が形成された透光性基板を有する透過型液晶表示パネルにおいて、
前記絶縁膜は、前記映像線をも被覆しており、下層が無機絶縁膜、表層が前記無機絶縁膜よりも比誘電率が低い表面が平滑化処理された低誘電率絶縁膜からなることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の透過型液晶表示パネルにおいて、前記低誘電率絶縁膜は、有機高分子絶縁膜であることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項1に記載の透過型液晶表示パネルにおいて前記低誘電率絶縁膜は、下層の無機絶縁膜よりも厚さが厚いことを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項1に記載の透過型液晶表示パネルにおいて、前記画素電極と映像線の最短距離を結んだ線と前記映像線の表面との間の角度θが、
135°≧θ≧90°
の関係を満たすことを特徴とする。
本発明は、上記の構成を備えることにより、以下に述べるような優れた効果を奏する。すなわち、請求項1の発明によれば、寄生容量CSD及びCpが小さくなるために、クロストークの発生が減少し、加えて液晶表示パネルの応答速度が向上する。また、画素電極と対向電極間の距離、すなわちセルギャップのばらつきが少なくなるので表示画質が向上するとともに、セルギャップを小さくできるので透過型液晶表示パネルの応答速度向上効果が顕著となる。
また、請求項2の発明によれば、有機高分子膜は比誘電率が低いものが得られ、しかもスピンコーティング法等の成膜が容易な方法を採用できるため、容易に寄生容量CSD及びCpを小さくすることができ、また、請求項3の発明によれば、物理的に寄生容量CSD及びCpを小さくすることができるので、請求項1の発明の効果が良好に奏される透過型液晶表示パネルが得られる。
さらに、請求項4の発明によれば、画素電極の面積を大きくできるために透過型液晶表示パネルの開口率が大きくなり、明るい表示の透過型液晶表示パネルが得られる。
以下、図1を参照にして本発明の実施例を説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのカラーフィルタを使用した透過型液晶表示パネル10Aの映像線Ymと画素電極LP近傍の構成の一例を説明するものであって、本発明をこれに限定するものを意図するものではなく、カラーフィルタを使用しないフィールドシーケンシャル型の液晶表示パネルに対しても等しく適用し得るものである。さらに、本発明は狭ギャップ型の透過型液晶表示パネルに限らず、通常の透過型液晶表示パネルに対しても等しく適用し得る。
なお、本実施例における透過型液晶表示パネル全体の概略構成及び等価回路は、図3〜図5に示した従来例の透過型液晶表示パネル10と実質的に同一であるので、必要に応じて図3〜図5を参照して説明する。なお、図1においては、図3〜図5の従来例の透過型液晶表示パネル10と同一の構成部分には同一の参照符号を付与してある。
図1は、図3のA−A’線に沿った部分に対応する本実施例の透過型液晶表示パネル10Aの概略断面図である。本実施例の液晶表示パネル10Aは、透光性を有する第1の基板11の一方の表面にTFT、走査線(ゲート配線)Xn、Xn+1・・・、映像線(ソース配線)Ym、Ym+1・・・が設けられ、また、透光性を有する第2の基板13の一方の表面にはカラーフィルタ14、及び共通電極Ecが順次積層され、これらの第1及び第2の基板11及び13がそれぞれ画素電極LP及び共通電極Ecが対向するように配置されて、両電極間に液晶15が注入された構成を有している点では従来例の液晶表示パネル10と共通しているが、従来例の液晶表示パネルにおいては個々の画素電極LPが走査線Xn、Xn+1・・・と映像線Ym、Ym+1・・・で囲まれた区画に無機絶縁膜12上に形成されている(図5参照)のに対し、本実施例の液晶表示パネル10Aにおいては、無機絶縁膜12上には表面が実質的に一定の高さになるように平滑化処理された無機絶縁膜12よりも誘電率が低い低誘電率絶縁膜16が設けられており、この低誘電率絶縁膜16上に画素電極LPが設けられており、この画素電極LPが低誘電率絶縁膜16及び無機絶縁膜12に設けられたコンタクトホールChを介してドレイン電極Dと電気的に接続されている点で相違している。なお、図1において、画素電極LPが映像線Ymに最も近い点をB点とし、映像線Ymが画素電極LPに最も近い点をC点とする。
このような構成を採用した理由は次のとおりである。すなわち、コンデンサの容量は、コンデンサを形成する2つの電極間の距離に反比例し、2つの電極間に存在する物質の比誘電率εに比例する。そこで、本実施例では寄生容量CSD及びCpを小さくするために、
(1)画素電極LPと映像線Ymとの間の最短距離、すなわちB−C間距離を増加させるため、低誘電率絶縁膜16を挿入する;
(2)比誘電率εの小さい低誘電率絶縁膜16として、従来から絶縁膜として慣用的に使用されている無機絶縁膜(例えば、Si(ε=7.5)、SiO(ε=4.1)等)に換えて層間絶縁膜として使用されている低誘電率のSiOF膜(ε=3.5)、有機高分子絶縁膜(例えば、有機SOG(Spin On Glass,ε=2.5〜3.0)、フォトレジストやポリイミド等の有機ポリマー(ε=2.5〜3.0、)、ボラジン−ケイ素ポリマー(ε≦2.1)等(上記特許文献4、非特許文献1参照)を採用する;
という2つの手段を講じることにより相乗的に映像線Ymと画素電極LP間の寄生容量CSD及び映像線Ymと共通電極Ec間の寄生容量Cpを低下させることができた。
すなわち、従来から慣用的に使用されているSi等の無機絶縁膜12の厚さは約0.3〜0.5μm程度であって非常に薄いので、透過型液晶表示パネルの開口率を可能な限り大きくするために画素電極LPを大きくすると、それに伴い、映像線Ymと画素電極LPとの間の距離が近くなるため、寄生容量CSDも大きくなる。
それに対し、本実施例では、前記(1)の手段を講じることにより、低誘電率絶縁膜16の厚さを約1〜3μmと従来の無機絶縁膜12の厚さの約3〜10倍にできるため、その分だけ大幅に映像線Ymと画素電極LPとの間の距離及び映像線Ymと共通電極Ecとの間の距離が長くなるので、寄生容量CSD及びCpも小さくなる。
加えて、前記(2)の手段を講じることにより、低誘電率絶縁膜16の比誘電率εがSi等の無機絶縁膜12の比誘電率εに比べて十分に小さいために、低誘電率絶縁膜16の部分にSi等の無機絶縁膜を使用した場合と比すれば寄生容量CSD及びCpもその分だけさらに小さくすることができる。
本実施例の場合、液晶表示パネルの開口率を大きくすることと寄生容量CSDを小さくすることとを両立させるために、画素電極LPの映像線Ymに最も近いB点は、映像線Ymの表面に重ならない方がよいが、可能な限り映像線Ymの表面端部C点に近づけた方がよい。種々の実験によると、低誘電率絶縁膜16の厚さが一定の場合、90°≧θ≧45°の範囲で、クロストークの発生防止及び透過型液晶表示パネルの開口率増加による明るさの増大という点で満足できる結果が得られた。なお、ここでいうθとは、図1に示すとおり、B−C点を結ぶ線と、映像線の表面から横にのびた線との間の角度である。つまり、90°≧θ≧45°とは、画素電極および映像線との最短距離を結んだ線と映像線の表面との間の角度が90°以上135°以下である。
なお、画素電極LPをSi等の無機絶縁膜の表面に設けた有機絶縁膜上に形成することは、従来の反射型液晶表示パネルないし半透過型液晶表示パネルの場合にも採用されているが、このような従来の反射型液晶表示パネルないし半透過型液晶表示パネルで採用されている有機絶縁膜は、光を反射する領域に設けられているものであるから、本発明のような光を透過させる領域に設けるものとは作用及び効果が全く異なるものである。
低誘電率絶縁膜16の厚さは、厚ければ厚いほど寄生容量CSDを減少させることができるが、一回の工程で積層できる低誘電率絶縁膜16の厚さには限度があるので、あまり厚くしすぎても積層工程を複数回繰り返す必要が生じるし、しかも低誘電率絶縁膜16の厚さの増大に伴う寄生容量CSD及びCpが低下する割合は低誘電率絶縁膜16の厚さが増大するに従って減少すること、及び、低誘電率絶縁膜16の厚さが増大すると光透過性が減少することを考慮すると、一回の積層工程で作製できる厚さである3μm程度に止めるのがよい。低誘電率絶縁膜16の厚さが薄いと寄生容量CSD及びCpがあまり低下せず、各種実験によると低誘電率絶縁膜16の厚さが1μm以上で実質的にクロストークの減少が観察されるようになる。したがって、好ましい低誘電率絶縁膜16の厚さは1μm以上3μm以下である。
なお、本実施例の透過型液晶表示パネル10Aにおいては、セルギャップdは、画素電極LPと対向電極Ec間の距離であるから、第1及び第2の基板11及び13間の距離及び低誘電率絶縁膜16の厚さを変えることにより任意に調節することができる。しかも、低誘電率絶縁膜16の厚さを実質的に一定にできるため、液晶表示パネル10A全体に亘ってセルギャップdのばらつきを少なくでき、しかもd<2.0μmといった狭ギャップの透過型液晶表示パネルも容易に製造することができる。
図3のA−A’線に沿った部分に対応する実施例の液晶表示パネルの概略断面図である。 フィールドシーケンシャル方式の液晶表示装置の表示原理を説明する図である。 アクティブマトリクス型の透過型液晶表示パネルの1画素分の平面図である。 図3の透過型液晶表示パネルの一画素分の等価回路を示す図である。 図3のA−A’線に沿った断面図において等価回路の各構成成分を説明する図である。 液晶表示画面においてクロストークが発生している画面を示す図である。 図6の表示画面における電圧波形図である
符号の説明
10、10A 液晶表示パネル
11 第1の基板
12 絶縁膜
13 第2の基板
14 カラーフィルタ
15 液晶
16 低誘電率絶縁膜
Xn、Xn+1・・・ 走査線
Ym、Ym+1・・・ 映像線
LC 液晶容量
SD 補助容量
D ドレイン電極
G ゲート電極
S ソース電極
GD、CSD 寄生容量

Claims (4)

  1. マトリクス状に設けられた走査線及び映像線と、
    前記走査線及び映像線の交差部近傍に設けられ、ゲート電極が前記走査線に、ソース電極が前記映像線にそれぞれ接続された薄膜トランジスタと、
    前記走査線及び映像線で囲まれた領域に絶縁膜を介して設けられ、前記薄膜トランジスタのドレイン電極と電気的に接続された画素電極と、
    が形成された透光性基板を有する透過型液晶表示パネルにおいて、
    前記絶縁膜は、前記映像線をも被覆しており、下層が無機絶縁膜、表層が前記無機絶縁膜よりも誘電率の低い表面が平滑化処理された低誘電率絶縁膜からなることを特徴とする透過型液晶表示パネル。
  2. 前記低誘電率絶縁膜は、有機高分子絶縁膜であることを特徴とする請求項1に記載の透過型液晶表示パネル。
  3. 前記低誘電率絶縁膜は、下層の無機絶縁膜よりも厚さが厚いことを特徴とする請求項1に記載の透過型液晶表示パネル。
  4. 画素電極及び映像線の最短距離を結んだ線と映像線の表面との間の角度θが、
    135°≧θ≧90°
    の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の透過型液晶表示パネル。
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