JP2006084393A - バイオチップ - Google Patents

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Kazuhiko Ishihara
一彦 石原
Kanehisa Yokoyama
兼久 横山
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創平 舩岡
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Abstract

【課題】 バイオチップの検出感度を向上させる。
【解決手段】 液体を流通させる微細な流路を有する基板の流路が、表面にホスホリルコリン基およびカルボン酸誘導基を含む高分子物質を有する構成とする。生理活性物質を捕捉する捕捉物質とカルボン酸誘導基とを反応させて、捕捉物質を流路上に固定化する。流路中に試験液を流動させ、流路上に固定した生理活性物質との相互作用により、試験液中の生理活性物質の検出または定量を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、バイオチップに関する。
遺伝子活性の評価や疾患プロセス、薬効効果の生物学的プロセスを含む生物学的プロセスを解読するための試みは、伝統的に、ゲノミクスに焦点が当てられてきたが、プロテオミクスは、細胞の生物学的機能についてより詳細な情報を提供する。プロテオミクスは、遺伝子レベルというよりむしろ、たんぱく質レベルでの発現を検出し、定量することによる、遺伝子活性の定性的かつ定量的な測定を含む。また、蛋白質の翻訳後修飾、蛋白質間の相互作用など遺伝子にコードされない事象の研究を含む。
膨大なゲノム情報の入手が可能となった今日、プロテオミクス研究は益々迅速効率化(ハイスループット化)が求められている。この目的として、DNAマイクロアレイやプロテインチップが提唱され研究が進められている。
また、マイクロアレイ研究の一方で、反応の高効率化および微少サンプル化を目指し、マイクロフルイディクスと呼ばれる、微細流路を用いる技術が開発されている。たとえば、微細流路内で抗原抗体反応を起こさせる免疫分析などが挙げられる(特許文献1)。DNA分析においてもマイクロ流路を用いた手法が検討されている(特許文献2)。
ところが、微細流路を用いた生理的活性物の従来の分析においては、流路へ生理活性物質が付着してしまい、検出感度の低下をまねくことがあった。このため、流路への生理活性物質の付着を防止する技術が求められている。また、DNAのハイブリダイゼーションや抗原抗体反応等においては、より短時間かつ少量で反応が起こる系が切望されている。
特開2001−004628号公報 特開2004−053417号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、バイオチップの検出感度を向上させる技術を提供する。
本発明によれば、基板と、前記基板に設けられた流路と、を有し、
前記流路上に、ホスホリルコリン基を有する第一単位とカルボン酸誘導基を有する第二単位とを含む高分子物質を有し、
前記カルボン酸誘導基と生理活性物質を捕捉する捕捉物質とが反応して、共有結合を形成していることを特徴とするバイオチップが提供される。
この構成によれば、流路上の高分子物質がカルボン酸誘導基とホスホリルコリン基を有するため、基板上への生理活性物質または試験液中の他の成分の非特異的吸着を抑制しつつ、捕捉物質を化学的に高分子物質に固定化することができる。このため、捕捉物質の捕捉対象である生理活性物質を選択的に流路上に捕捉させることができる。なお、カルボン酸誘導基の具体的構成については後述する。
なお、生理活性物質を捕捉する捕捉物質は生理活性を有することができる。また、生理活性物質を有する分子とすることができる。この分子は単独で生理活性物質を捕捉することもできるし、複数の分子で生理活性物質を捕捉することもできる。
本発明のバイオチップにおいて、複数の前記カルボン酸誘導基を有し、前記複数のカルボン酸誘導基は、前記捕捉物質と反応して共有結合を形成しているか、または不活化されている構成とすることができる。こうすることにより、流路の表面の高分子物質への生理活性物質または試験液中の他の成分の非特異的吸着をさらに確実に抑制することができる。このため、検出感度をさらに向上させることができる。
本発明のバイオチップにおいて、前記カルボン酸誘導基が活性エステル基であってもよい。こうすることにより、捕捉物質をさらに確実に高分子物質中に導入することができる。
本発明のバイオチップにおいて、前記活性エステル基がp−ニトロフェニル基またはN−ヒドロキシスクシンイミド基を有することができる。こうすれば、捕捉物質をより一層確実に高分子物質中に導入することができる。
本発明によれば、基板と、前記基板に設けられた流路と、を有し、
前記流路の表面に、ホスホリルコリン基を有する第一単位と下記式(1)に示される一価の基を有する第二単位とを含む高分子物質を有し、
前記式(1)に示される一価の基と生理活性物質を捕捉する捕捉物質とが反応して、共有結合を形成していることを特徴とするバイオチップが提供される。
Figure 2006084393
(ただし、上記式(1)において、Aは水酸基を除く一価の脱離基である。)
この構成によれば、流路上の高分子物質が脱離基Aとホスホリルコリン基を有するため、捕捉物質の捕捉対象である生理活性物質を選択的に流路上に捕捉することができる。
本発明のバイオチップにおいて、前記式(1)に示される一価の基が、下記式(p)または式(q)から選択されるいずれかの基である構成とすることができる。こうすることにより、捕捉物質の捕捉対象である生理活性物質をさらに優れた選択性で流路上に捕捉させることができる。
Figure 2006084393
(ただし、上記式(p)および式(q)において、R1およびR2は、それぞれ独立して、一価の有機基であり、直鎖状、分岐状、および環状のいずれであってもよい。また、上記式(p)において、R1はCとともに環を形成する二価の基であってもよい。また、上記式(q)において、R2はNとともに環を形成する二価の基であってもよい。)
本発明のバイオチップにおいて、ホスホリルコリン基を含む前記第一単位が2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン基を有することことができる。こうすることにより、流路における非特異的吸着をさらに確実に抑制することができる。
本発明のバイオチップにおいて、前記高分子物質は、ブチルメタクリレート基を含む第三単位を有する構成とすることができる。こうすることにより、流路における非特異的吸着をより一層確実に抑制することができる。
本発明のバイオチップにおいて、前記流路を覆う保護部材を有する構成とすることができる。こうすれば、流路中の液体の汚染や流路からの漏出をさらに確実に抑制することができる。
本発明のバイオチップにおいて、前記基板の材料がプラスチックであってもよい。また、本発明のバイオチップにおいて、前記基板の材料と、前記保護部材の材料のうち、少なくとも一方が検出光に対して透明なプラスチックであってもよい。こうすることにより、より一層検出感度を向上させることができる。
また、本発明のバイオチップにおいて、前記基板の材料がガラスであってもよい。
本発明のバイオチップにおいて、前記捕捉物質は、核酸、アプタマー、タンパク質、酵素、抗体、オリゴペプチド、糖鎖、および糖タンパク質からなる群から選択される一または二以上の物質であってもよい。こうすることにより、捕捉物質が生理活性を有する構成とすることができるため、生理活性物質との特異的相互作用をさらに容易に確保することができる。
また、本発明のバイオチップにおいて、前記生理活性物質は、核酸、アプタマー、タンパク質、酵素、抗体、オリゴペプチド、糖鎖、および糖タンパク質からなる群から選択される一または二以上の物質であってもよい。
本発明によれば、基板に設けられた流路上に、ホスホリルコリン基を有する第一単位とカルボン酸誘導基を有する第二単位とを含む高分子物質を有し、カルボン酸誘導基と生理活性物質を捕捉する捕捉物質とが反応して、共有結合を形成している構成とすることにより、バイオチップの検出感度を向上させる技術が実現される。
以下、微細流路を用いて試料中の生理活性物質の分析を行う場合を例に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、すべての図面において、共通の構成要素には同一の符号を付し、以下の説明において共通する説明を適宜省略する。
本実施形態のバイオチップは、基板および基板に設けられた流路を有する。流路は、たとえば基板の表面に溝状に設けられていてもよい。このバイオチップは、流路の表面に、ホスホリルコリン基を含む第一単位とカルボン酸誘導基を含む第二単位とを有する高分子物質を有する。また、カルボン酸誘導基と生理活性物質を捕捉する捕捉物質とが反応して、共有結合を形成している。
基板の形状は板状には限られず、たとえばフィルム状やシート状であってもよい。具体的には、基板を可とう性のプラスチックフィルムとすることもできる。また、基板は、一つの部材から構成されていてもよいし、複数の部材から構成されていてもよい。
また、バイオチップが、流路を覆う保護部材を有してもよい。こうすれば、流路の内容物の乾燥や流路外への漏出を抑制することができる。このため、バイオチップを用いた分析をさらに安定的に行うことができる。保護部材の形状に特に制限はないが、たとえば板状、シート状、またはフィルム状とすることができる。以下、板状の基板と板状の保護部材を有する構成を例に、本実施形態のバイオチップについてさらに詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係るバイオチップの構成を示す平面図である。図1に示したバイオチップは、流路基板および蓋基板の二つの板状部材が接合されてなる基板103と、基板103の接合面に設けられた溝102と、溝102の両端に設けられ、溝102に連通する貫通孔101とを有する。図1では、基板103を構成する流路基板の表面に3つの溝102が互いに平行に設けられている。
溝102は、液体を流通可能な微細流路として機能する。また、貫通孔101は、溝102中への試験液等の液体の導入部として機能する。また、貫通孔101は外気に接続しているため、溝102中の液体を流動させる導気孔としても機能する。
基板103は、溝102の表面すなわち微細流路表面の一部または全体に、ホスホリルコリン基を含む第一単位とカルボン酸誘導基を含む第二単位とを有する高分子物質を有する。基板103上の高分子物質に、生理活性物質を捕捉する捕捉物質が固定化されている。カルボン酸誘導基と捕捉物質とが反応して、共有結合を形成している。これにより、たとえば、DNAやタンパク質などの生理活性を有する捕捉物質が基板上に固定化されている。
以下、バイオチップの構成部材についてさらに詳細に説明する。
(高分子物質)
ホスホリルコリン基を含む第一単位とカルボン酸誘導基を含む第二単位とを有する高分子物質は、生理活性物質の非特異的吸着を抑制する性質と生理活性物質を固定化する性質とを併せ持つポリマーである。第一単位に含まれるホスホリルコリン基は生理活性物質の非特異的吸着を抑制する役割を果たし、第二単位に含まれるカルボン酸誘導基は捕捉分子を化学的に固定化する役割を果たす。
第一の単位は、たとえば、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン基、6−メタクリロイルオキシヘキシルホスホリルコリン基等の(メタ)アクリロイルオキシアルキルホスホリルコリン基;
2−メタクリロイルオキシエトキシエチルホスホリルコリン基および10−メタクリロイルオキシエトキシノニルホスホリルコリン基等の(メタ)アクリロイルオキシアルコキシアルキルホスホリルコリン基;
アリルホスホリルコリン基、ブテニルホスホリルコリン基、ヘキセニルホスホリルコリン基、オクテニルホスホリルコリン基、およびデセニルホスホリルコリン基等のアルケニルホスホリルコリン基;
等の基を有し、ホスホリルコリン基がこれらの基中に含まれている構成とすることができる。
また、これらの基のうち、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンが好ましい。第一単位が2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを有する構成とすることにより、基板表面における非特異的吸着をより一層確実に抑制することができる。
カルボン酸誘導体は、カルボン酸のカルボキシル基が活性化されたものであり、C=Oを介して脱離基を有するカルボン酸である。活性化されたカルボン酸誘導体としては、たとえば、カルボン酸であるアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸などのカルボキシル基が、酸無水物、酸ハロゲン化物、活性エステル、活性化アミドに変換された化合物が挙げられる。カルボン酸誘導基は、こうした化合物に由来する活性化された基であり、たとえば、p−ニトロフェニル基やN−ヒドロキシスクシンイミド基等の活性エステル基;
―Cl、−F等のハロゲン;
等の基を有することができる。
また、カルボン酸誘導基は、下記式(1)に示される基とすることができる。
Figure 2006084393
(ただし、上記式(1)において、Aは水酸基を除く脱離基である。)
上記式(1)に示される一価の基は、たとえば下記式(p)または式(q)から選択されるいずれかの基とすることができる。
Figure 2006084393
(ただし、上記式(p)および式(q)において、R1およびR2は、それぞれ独立して、一価の有機基であり、直鎖状、分岐状、および環状のいずれであってもよい。また、上記式(p)において、R1はCとともに環を形成する二価の基であってもよい。また、上記式(q)において、R2はNとともに環を形成する二価の基であってもよい。)
上記式(p)に示される基として、たとえば下記式(r)、(s)、および(w)に示される基が挙げられる。また、上記式(q)に示される基として、たとえば下記式(u)、(v)に示される基が挙げられる。
上記式(1)に示される基は、たとえば下記式(r)、式(s)等に示される酸無水物由来の基;
下記式(t)に示される酸ハロゲン化物由来の基;
下記式(u)、式(w)に示される活性エステル由来の基;または
下記式(v)に示される活性化アミド由来の基とすることができる。
Figure 2006084393
カルボン酸誘導基のうち、活性エステル基は、穏やかな条件における反応性に優れるため、好ましく用いられる。穏やかな条件としては、たとえば中性からアルカリ性の条件、具体的にはpH7.0以上10.0以下、さらに具体的にはpH7.6以上9.0以下、さらにまた具体的にはpH8.0とすることができる。
なお、本明細書において規定するところの「活性エステル基」は、その定義について厳密な規定はなされていないが、慣用の技術表現としては、エステル基のアルコール側に酸性度の高い電子求引性基を有して求核反応を活性化するエステル群、すなわち反応活性の高いエステル基を意味するものとして、各種の化学合成、たとえば高分子化学、ペプチド合成等の分野で慣用されているものである。実際的には、フェノールエステル類、チオフェノールエステル類、N−ヒドロキシアミンエステル類、複素環ヒドロキシ化合物のエステル類等がアルキルエステル等に比べてはるかに高い活性を有する活性エステル基として知られている。
以下においては、高分子物質中の活性化カルボン酸誘導体基が活性エステル基である場合を例に、説明する。活性エステル基としては、たとえばp−ニトロフェニル基、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)基、コハク酸イミド基、フタル酸イミド基、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド基等が挙げられる。活性エステル基は、固定化の対象となる捕捉物質によって使い分けることができるが、たとえばp−ニトロフェニル基またはN−ヒドロキシスクシンイミド基が好ましく用いられる。
第一単位と第二単位のさらに具体的な構成の組み合わせとして、たとえば、ホスホリルコリン基を含む第一単位が2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン基を有し、活性エステル基がp−ニトロフェニル基である構成とすることができる。また、ホスホリルコリン基を含む第一単位が2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン基を有し、活性エステル基がN−ヒドロキシスクシンイミド基である構成とすることができる。
また、高分子物質は、ホスホリルコリン基およびカルボン酸誘導基以外に他の基を含んでもよい。また、高分子物質は共重合体とすることができる。具体的には、高分子物質がブチルメタクリレート基を含む共重合体であることが好ましい。こうすることにより、高分子物質を適度に疎水化し、基板103の表面への吸着性をさらに好適に確保することができる。
具体的には、高分子物質を、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)基を有する第一単量体と、p−ニトロフェニルカルボニルオキシエチルメタクリレート(NPMA)基を有する第二単量体と、ブチルメタリレート(BMA)基を有する第三単量体との共重合体とすることができる。これらの共重合体であるpoly(MPC−co−BMA−co−NPMA)(PMBN)は、模式的に下記一般式(2)で示される。
Figure 2006084393
ただし、上記一般式(2)において、a、b、およびcは、それぞれ独立して、正の整数である。また、上記一般式(2)において、第一〜第三単量体がブロック共重合していてもよいし、これらの単量体がランダムに共重合していてもよい。
上記一般式(2)で示される共重合体は、高分子物質の適度な疎水化と、非特異吸着を抑制する性質と、捕捉物質固定化する性質とのバランスにより一層優れた構成である。このため、これを用いることにより、基板表面をより一層確実に高分子物質で被覆するとともに、高分子物質が設けられた基板上への非特異的吸着を抑制しつつ、捕捉物質をさらに確実に共有結合により固定化して基板上に導入することができる。
なお、上記一般式(2)で示される共重合体は、MPC、BMA、およびNPMAの各単量体を混合し、ラジカル重合等の公知の重合方法により得ることができる。上記一般式(2)で示される共重合体をラジカル重合により作製する場合、たとえば、Ar等の不活性ガス雰囲気にて、30℃以上90℃以下の温度条件で溶液重合を行うことができる。
溶液重合に使用される溶媒は適宜選択されるが、たとえば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコールや、ジエチルエーテル等のエーテル、クロロホルム等の有機溶媒を単独でまたは複数混合して用いることができる。具体的には、ジエチルエーテルとクロロホルムを体積比で8対2とした混合溶媒とすることができる。
また、ラジカル重合反応に使用されるラジカル重合開始剤としては、通常使用されるものを用いることができる。たとえば、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾビスバレロニトリル等のアゾ系開始剤;
過酸化ラウロイル、過酸化ベンゾイル、t−ブチルペルオキシネオデカノエート、t−ブチルペルオキシピバレート等の油溶性の有機過酸化物;
などが用いられる。
さらに具体的には、ジエチルエーテルとクロロホルムを体積比で8対2とした混合溶媒およびAIBNを用い、Ar中、60℃にて2〜6時間程度重合を行うことができる。
また、高分子物質は、複数のカルボン酸誘導基を有し、複数のカルボン酸誘導基は、捕捉物質と反応して共有結合を形成しているか、または不活化されている。ここで、カルボン酸誘導基が不活性化されているとは、カルボン酸誘導基を構成する一部の基(脱離基)が他の基に置換されて、活性を喪失していることをいう。
高分子物質は、溝102の表面に層状に形成されていてもよい。こうすれば、溝102の表面への非特異的吸着をさらに確実に抑制することができる。高分子物質からなる層の厚さに特に制限はないが、たとえば5nm以上とすることができる。また、溝102の表面に膜状の高分子物質が設けられていてもよい。こうすれば、溝102の表面をさらに安定的に高分子物質の膜で被覆することができる。高分子物質は、溝102の表面全面に設けられていてもよい。こうすれば、溝102の表面への非特異的吸着をより一層確実に抑制することができる。
(基板)
基板の素材は、たとえばガラス、プラスチック、金属その他を用いることができる。このうち、表面処理の容易性および量産性の観点から、プラスチックが好ましく、熱可塑性樹脂がより好ましい。
熱可塑性樹脂としては、蛍光発生量の少ないものを用いることができる。蛍光発生量の少ない樹脂を用いることにより、生理活性物質の検出反応におけるバックグラウンドを低下させることができるため、検出感度をさらに向上させることができる。蛍光発生量の少ない熱可塑性樹脂としては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の直鎖状ポリオレフィン;
環状ポリオレフィン;
含フッ素樹脂;
等が挙げられる。
上記樹脂の中でも、飽和環状ポリオレフィンは、耐熱性、耐薬品性、低蛍光性、透明性および成形性に特に優れるため、光学的な分析に好適であり、基板の材料として好ましく用いられる。
ここで、飽和環状ポリオレフィンとは、環状オレフィン構造を有する重合体単独または環状オレフィンとα−オレフィンとの共重合体を水素添加した飽和重合体を指す。前者の例としては、たとえばノルボルネン、ジシクロペンタジエン、テトラシクロドデセンに代表されるノルボルネン系モノマー、及び、これらのアルキル置換体を開環重合して得られる重合体を水素添加して製造される飽和重合体である。後者の共重合体はエチレンやプロピレン、イソプロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のα−オレフィンと環状オレフィン系モノマーのランダム共重合体を水素添加することにより製造される飽和重合体である。共重合体では、エチレンとの共重合体が最も好ましい。これらの樹脂は単独で用いてもよく、2種類またはそれ以上の共重合体あるいは混合物であってもよい。また、環状オレフィン構造を有する単量体が開環重合して得られる飽和環状ポリオレフィンだけでなく、環状オレフィン構造を有する単量体の付加重合により得られる飽和環状ポリオレフィンを用いることもできる。
また、基板103を構成する流路基板および蓋基板のうち、少なくとも片方を検出光に対して透明な樹脂とすることができる。透明な樹脂の材料は、生理活性物質の検出反応に用いられる検出光の波長に応じて適宜選択されるが、たとえば、飽和環状ポリオレフィン、PMMA、ポリスチレン、ポリカーボネイトなどが挙げられる。流路基板および蓋基板のうちの少なくとも一方を透明とすることにより、送液の状態を容易に確認することができる。また、流路基板および蓋基板のうちの少なくとも一方について適当な着色を施すこともできる。こうすることにより、光学的に流路内の反応を観察する際に、感度を上げる作用も期待できる。
図1に示したバイオチップは、流路中に試験液を流動させて、捕捉物質に捕捉された試験液中の生理活性物質の検出または定量に用いられる構成とすることができる。また、試験液中に含まれる成分の特定も可能である。
貫通孔101の径は、蓋基板の厚さや流路の幅等に応じて適宜設計される。また、流路となる溝102については、以下の構成とすることができる。バイオチップ用基板に捕捉物質が固定化されたバイオチップの流路中で生理活性物質の検出反応を効率よく行うためには、ある程度の流速が必要である。また、反応に寄与するのは捕捉物質が固定化されている流路表面部分である。これらのことから、少ない量のサンプル液で効率よく反応させるには、流路の断面積が小さい方が好ましい。
流路の延在方向に垂直な断面の幅および深さは、たとえば20μm以上、好ましくは50μm以上とすることができる。こうすることにより、流路へのサンプル液の流通を充分に確保することができる。また、サンプル液の流通を制御しやすい構成とすることができる。また、流路の幅および深さは、たとえば500μm以下、好ましくは200μm以下とすることができる。こうすることにより、ハイブリダイゼーションなどの生理活性物の捕捉の状況を蛍光スキャナーなどで行う場合にも、認識のしやすさを充分に確保することができる。また、流路の長さは検出物質の種類や試験液の量などに応じて適宜設計することができる。
(捕捉物質)
生理活性物質を捕捉する捕捉物質は、生理活性物質に特異的に相互作用する物質とすることができる。特異的な相互作用は物理的な相互作用であっても化学的な相互作用であってもよい。また、捕捉物質は生理活性を有することができる。生理活性を有する捕捉物質としては、たとえば、核酸、アプタマー、タンパク質、酵素、抗体、オリゴペプチド、糖鎖、または糖タンパク質とすることができる。
次に、図1に示したバイオチップの製造方法について説明する。
まず、微細流路が彫刻された流路基板と蓋となる蓋基板を準備する。流路基板と蓋基板は、それぞれ、上述した基板および保護部材に対応する。流路基板には、前述した溝102および溝102に連通し流路基板を貫通する貫通孔101を設けておく。
次に、両基板の接合面、すなわち流路を形成する側の面を、ホスホリルコリン基および活性エステル基を有する高分子物質でコートする。高分子物質のコートは、基板の表面に高分子物質を含む液体を塗布し、乾燥することにより得られる。また、高分子物質を含む液体中に基板を浸漬し、乾燥してもよい。
そして、流路基板の流路内または蓋基板の流路形成部内もしくはその近傍の所定の位置に、捕捉物質を溶解または分散させた液体を滴下してある一定時間放置し、捕捉物質を固定化する。捕捉物質を含む液体を高分子物質上に滴下する方法として、たとえば、ピンスポッターによる点着や、インクジェット方式のスポットが挙げられる。また、捕捉物質を含む液体のpHは、たとえば2以上11以下とすることができる。捕捉物質を含む液体のpHが大きすぎたり小さすぎたりする場合、強酸側または強アルカリ側となるため、生理活性物質の変性が起こる可能性がある。たとえば、捕捉物質がタンパク質である場合、捕捉物質を含む液体のpHを中性付近とすることができる。
バイオチップ用基板に固定化される捕捉物質は、活性エステル基との反応性を高めるため、アミノ基を有することが好ましい。アミノ基は活性エステル基との反応性に優れるため、アミノ基を有する捕捉物質を用いることにより、効率よくかつ強固にバイオチップ基板上に捕捉物質を固定化することができる。アミノ基の導入位置は分子鎖末端あるいは側鎖であってもよいが、分子鎖末端に導入されていることが好ましい。
たとえば、本実施形態および以下の実施形態に記載のバイオチップ用基板上に固定化する捕捉物質として核酸、アプタマーを用いる場合、活性エステル基との反応性を高めるために、アミノ基を導入することが好ましい。DNAやアプタマー等の核酸鎖の場合、分子鎖中にアミノ基を有しているが、さらに、分子鎖末端にアミノ基を導入してもよい。こうすることにより、末端のアミノ基を活性エステル基と反応させて、高分子物質とさらに確実に共有結合を形成させることができる。また、末端のアミノ基を固定化に用いることにより、DNA相補鎖とのハイブリダイゼーションやタンパクとの相互の反応をより一層効率よく行うことができる。
また、捕捉物質として、タンパク質、酵素、抗体、オリゴペプチド、糖鎖、糖タンパク質を用いる場合にも、必要に応じてアミノ基を導入することが好ましい。
捕捉物質の固定の後、洗浄を行い、固定化されなかった余剰の捕捉物質を除去する。洗浄の後、活性エステル基を不活性化する。不活化処理は、たとえば第一の実施形態に記載の条件で行うことができる。具体的には、アルカリ化合物、あるいは一級アミノ基を有する化合物を用いて不活性化を行うことができる。
アルカリ化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、ホウ酸ナトリウム、水酸化リチウム、リン酸カリウムなどを用いることができる。
一級アミノ基を有する化合物としては、グリシン、9−アミノアクアジン、アミノブタノール、4−アミノ酪酸、アミノカプリル酸、アミノエタノール、5−アミノ2,3−ジヒドロー1,4−ペンタノール、アミノエタンチオール塩酸塩、アミノエタンチオール硫酸、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、リン酸二水素2−アミノエチル、硫酸水素アミノエチル、4−(2−アミノエチル)モルホリン、5-アミノフルオレセイン、6−アミノヘキサン酸、アミノヘキシルセルロース、p−アミノ馬尿酸、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、5−アミノイソフタル酸、アミノメタン、アミノフェノール、2−アミノオクタン、2−アミノオクタン酸、1−アミノ2−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、3−アミノプロペン、3−アミノプロピオニトリル、アミノピリジン、11−アミノウンデカン酸、アミノサリチル酸、アミノキノリン、4−アミノフタロニトリル、3−アミノフタルイミド、p−アミノプロピオフェノン、アミノフェニル酢酸、アミノナフタレンなどを用いることができる。これらのうち、アミノエタノール、グリシンを用いることが好ましい。
不活性化の後、流路基板と蓋基板を貼り合わせ、液体が流通できる流路を形成する。二枚の基板の貼り合わせは、接着剤の塗布による接着や熱溶着により行うことができる。また、生理活性を有する捕捉物質は一般的に熱に弱いため、熱に弱い捕捉物質が固定化されている場合、基板の材料として熱可塑性の樹脂を用いることができる。熱可塑性の樹脂を用いることにより、比較的低温での熱溶着が可能である。
本実施形態では、ホスホリルコリン基および活性エステル基を有する高分子物質に捕捉物質を固定化するため、固定化後、生理活性物質の耐熱性を向上させることができる。このため、熱可塑性樹脂を用いれば、熱溶着を行っても、固定化した捕捉物質の活性を保持することができる。
なお、ここでは、流路基板に捕捉物質を固定化した後、蓋基板と流路基板とを接合する場合を例に説明したが、蓋基板と流路基板のそれぞれの接合面に高分子物質の層を設け、これらを接合し、その後、貫通孔101から流路に捕捉物質を含む液体を導入して捕捉物質の固定化を行ってもよい。あらかじめ流路上に捕捉物質を固定化する方法を用いることにより、捕捉物質を流路内の所定の領域に、より一層確実に固定化することができる。
次に、本実施形態のバイオチップの使用方法を説明する。このバイオチップは、生理活性物質の検出、定量等に用いることができる。また、試験液中に含まれる生理活性物質の特定にも利用可能である。
以下、バイオチップを用いた生理活性物質の検出について説明する。検出対象となる生理活性物質は、たとえば、核酸、アプタマー、タンパク質、酵素、抗体、オリゴペプチド、糖鎖、または糖タンパク質とすることができる。ここでは、捕捉物質として一次抗体がチップ上に固定化されている場合を例に説明する。
バイオチップを使用する際には、まず、マイクロポンプやマイクロシリンジ等の送液手段を用いて、一定量のサンプル液を送液する。この工程で抗体に検出目的のタンパクが捕捉される。サンプル液の送液の後、洗浄液を一定量送液し洗浄を行う。
次に、分析目的のタンパク質に対する抗体に蛍光物質等の標識を施した二次抗体を一定量送液し、洗浄を行う。サンプル液中に分析目的のタンパクが存在すれば、蛍光スキャナーにより蛍光スポットとして認識できる。
以上により、抗原抗体反応の効率が高く、少ない送液量で充分なタンパクを捕捉することができる。また、ブロッキングを施さずともタンパクの吸着が起こらず、少ない洗浄液の送液量での洗浄が可能で、検出時のバックグラウンドを充分に低下させることができる。
このように、本実施形態のバイオチップ(図1)を用いることにより、吸着防止剤をコーティングすることなく、試験液中の成分、ここでは検出対象の生理活性物質を含む成分の流路上への非特異的吸着を抑制することができる。このため、吸着防止剤をコーティングすることなく、バイオチップの検出感度を向上させる構成とすることができる。また、検出部を流路状とすることにより、捕捉物質と生理活性物質との特異的な相互作用の効率をより向上させることができる。このため、生体試料中のタンパク質、核酸等の生理活性物質の分析を、微細流路を用いて確実に行うことができる。
なお、本実施形態のバイオチップは、単独で用いられてもよいし、他の分析装置中に組み込まれた状態で用いられてもよい。たとえば、バイオチップが分析装置の試料台を兼ねる構成とすることもできる。
以上、本発明を実施形態に基づいて説明した。この実施形態はあくまで例示であり、種々の変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
たとえば、以上の実施形態において、捕捉物質の固定化反応を中性またはアルカリ性の条件で行ってもよい。たとえば、点着に用いる捕捉物質を溶解または分散した液体を中性またはアルカリ性とする。こうすることにより、捕捉物質と高分子物質の第二単位中の活性エステル基とをさらに確実に反応させ、共有結合を形成させることができる。
こうした条件として、たとえばpH7.0以上、好ましくはpH7.6以上とすることができる。さらに具体的には、pHを8.0とすることができる。pHが低すぎる条件では、活性エステル基と捕捉物質とが反応を起こしにくく、捕捉物質を固定化することが困難となる懸念がある。また、捕捉物質を含む液体のpHの下限は、捕捉物質の種類や高分子物質の材料に応じて適宜選択されるが、たとえばpH10以下とすることができる。
また、本実施形態において、捕捉物質の固定化後、生理活性物質を捕捉させる際に、生理活性物質を含む酸性または中性の液体を基板上の高分子物質に接触させることもできる。具体的には、液体のpHは8.0以下、好ましくは7.6以下とすることができる。また、さらに具体的には、たとえばpH7.0とすることができる。こうすることにより、生理活性物質の非特異的吸着を抑制しつつ、捕捉物質にさらに安定的に相互作用させることができる。pHが高すぎると、活性エステル基と生理活性物質のアミノ基とが反応を起こし、捕捉分子を点着した以外の部分に、検出する生理活性物質が共有結合により固定化されやすくなる。
また、本実施形態において、生理活性物質を含む液体のpHを、捕捉物質を含む液体のpH以下のpH、好ましくは捕捉物質を含む液体のpHより低いpHとすることもできる。このようにすれば、捕捉物質と活性エステル基との反応をさらに生じさせ、共有結合を形成させるとともに、生理活性物質と活性エステル基との反応をさらに確実に抑制することができる。
また、以上においては、流路の表面に高分子物質を有するバイオチップについて説明したが、流路と高分子物質との間に、これらを接着する接着層を有していてもよい。たとえば、基板表面に、アミノ基を有する化合物を含む第一の層と、ホスホリルコリン基を含む第一単位とカルボン酸誘導体とを含む第二単位とを有する高分子物質を含む第二の層と、がこの順に積層されている構成とすることができる。第一の層は、たとえば、アミノ基を有するシランカップリング剤等のアミノシランを含むことができる。こうすれば、基板表面に第一の層をさらに安定的に設け、基板表面を第一の層でさらに確実に被覆することができる。なお、アミノ基を有するシランカップリング剤は、オルガノシロキサンやポリオルガノシロキサン等の形態で存在していてもよい。
また、本実施形態において、複数のカルボン酸誘導基のうち、一部のカルボン酸誘導基と捕捉物質とが反応して共有結合を形成しており、残りのカルボン酸誘導基と親水性基を有する親水性ポリマーとが反応して共有結合を形成している構成としてもよい。共有結合による高分子物質への親水性ポリマーの導入により、バイオチップ表面の高分子物質へのタンパク質の非特異的吸着をさらに低減できる。
親水性ポリマーは、親水基を有するポリマーであり、たとえばポリアルキレンオキシドまたは複数種類のポリアルキレンオキシドを構造中に含むことができる。ポリアルキレンオキシドとして、たとえば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、これらの共重合体、およびこれらの少なくとも一つと他のポリアルキレンオキシドとの共重合体のいずれかを構造中に含むことができる。また、親水性ポリマーは、活性エステル基との反応性を高めるために末端がアミノ化されていることが好ましい。
また、高分子物質が下記(a)成分からなる構成または下記(a)成分と下記(b)成分との混合物である構成とすることもできる。
(a)ホスホリルコリン基を含む第一単位と活性エステル基を有する第二単位とを必須成分とし、ブチルメタクリレート基を有する第三単位を任意成分とする高分子
(b)ホスホリルコリン基を含む第一単位とブチルメタクリレート基を含む第三単位とを有する高分子
この構成において、高分子物質中に含まれるホスホリルコリン基の、ホスホリルコリン基と活性エステル基とブチルメタクリレート基との合計に対する割合は、たとえば3モル%以上、好ましくは20モル%以上、さらに好ましくは25モル%以上とすることができる。ホスホリルコリン基の割合が小さすぎると、生理活性物質の非特異的吸着を起こすようになり、バックグランドが高くなる懸念がある。また、高分子物質中に含まれるホスホリルコリン基の、ホスホリルコリン基と活性エステル基とブチルメタクリレート基との合計に対する割合は、たとえば、40モル%以下、好ましくは40モル%未満、さらに好ましくは35モル%以下、さらにまた好ましくは35モル%未満とすることができる。ホスホリルコリン基の割合が大きすぎると、混合ポリマーの水溶性が高くなるため表面層が剥離してしまう懸念がある。
また、高分子物質中に含まれる活性エステル基の、ホスホリルコリン基と活性エステル基とブチルメタクリレート基との合計に対する割合を、たとえば1モル%以上とすることができる。活性エステル基の割合が小さすぎると、生理活性物質の固定化量が低下し十分なシグナルが得られない懸念がある。また、高分子物質に含まれる活性エステル基の、ホスホリルコリン基と活性エステル基とブチルメタクリレート基との合計に対する割合を、たとえば25モル%以下、好ましくは8モル%以下とすることができる。活性エステル基の割合が大きすぎると、最表面に存在する活性エステル基量が飽和してしまいシグナル強度が向上しない懸念がある。
また、本実施形態において、基板上にオルガノシロキサンを含む第一の層が設けられ、第一の層上に、ホスホリルコリン基を有する単量体とカルボン酸誘導基を有する単量体との共重合体を含む第二の層とが設けられた構成とすることができる。第一の層を構成するオルガノシロキサンは、重合性二重結合を有する基を有する化合物とすることができる。重合性二重結合を有する基がアルケニル基(オレフィン基)を構成していてもよい。また、重合性二重結合を有する基の少なくとも一部がアクリレート基、メタクリレート基、またはビニル基を構成していてもよい。第一の層は、アクリレート基、メタクリレート基、ビニル基、または他のアルケニル基から選ばれる少なくとも1つの基を有する化合物を有することができる。
(実験例)
(溶液類の調製)
本実験例において、DNA溶液1、2、抗体溶液、抗原溶液、およびブロッキング溶液1〜3として、以下の溶液を調製した。
DNA溶液1:5’末端にアミノ基を有した鎖長24bpのオリゴDNA(TAGAAGCATTTGCGGTGGACGATG(配列番号1)(シグマジェノシス社製)を0.1μg/μlの濃度になるように所定の緩衝液に溶解し調製した。
DNA溶液2:5’末端にCy3標識を有した鎖長24bpのオリゴDNA(CATCGTCCACCGCAAATGCTTCTA(配列番号2)(シグマジェノシス社製)を0.002μg/μlの濃度になるように3×SSC(standard saline citrate)、0.2重量%SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)の溶液に溶解した。
抗体溶液:抗マウスIgG2a抗体(ウサギ由来)をPBS中に0.1mg/mlの濃度の濃度で溶解し調製した。
抗原溶液:FBS中にマウスIgG2a抗体を1μg/ml濃度で溶解し、pH9.5の炭酸バッファー1ml中に、上記マウスIgG2a抗体を含むFBS(fetal bovine serum)を100μl加え、さらに1mg/ml濃度でNHS(N−ヒドロキシスクシンイミド)化Cy3を超純水に溶解させた溶液を10μl添加し、25℃で2時間放置し、ゲルろ過カラムにより未反応のNHS化Cy3を除き、PBS中にCy3標識されたマウスIgG2aおよびFBS由来タンパク質を含む溶液を調製した。
ブロッキング溶液1:0.1Nの水酸化ナトリウム溶液を調製した。
ブロッキング溶液2:水素化ホウ素ナトリウムを0.5重量%の濃度でPBS中に溶解し調製した。
ブロッキング溶液3:BSAを1重量%濃度でPBS中に溶解させ調製した。
(実験例1)
射出成形により、幅150μm、深さ100μmの溝と、溝の末端に設けられた直径1mmの貫通孔と、を有するポリスチレン樹脂基板を成形した。また、この基板と同じ大きさのポリスチレン樹脂の平板基板を成形した。
溝を形成させた基板の溝を有する面と平板基板の片面とを2−メタクリロイルオキシエチルホシホリルコリン−ブチルメタクリレート−p−ニトロフェニルカルボニルオキシエチルメタクリレート共重合体の0.5重量%エタノール溶液を塗布乾燥することにより、ホスホリルコリン基と活性エステル基とを有する高分子物質を導入した。
直径100μmのマイクロアレイ用スポットピンを用いて、DNA溶液1を溝の底面部に点着し、点着後湿度を保ちながら一晩放置した。その後、平面基板の樹脂コート面と溝を有する基板の溝が形成された面を合わせ、超音波溶着により基板同士を貼り合わせ、流体が流通できる基板を作製した。溝の末端に設けられた孔からブロッキング溶液1を注入し、流路内に満たした後、10分間放置し、流路内の活性エステル基を不活化し、DNAハイブリダイゼーションによる評価に供した。
(実験例2)
射出成形により、ポリスチレン樹脂基板に、幅150μm深さ100μmの溝および溝の末端に直径1mmの貫通孔を有する基板を成形した。また、この基板と同じ大きさの平板基板を成形した。
溝を形成させた基板の溝を有する面と平板基板の片面を2−メタクリロイルオキシエチルホシホリルコリン−ブチルメタクリレート−p−ニトロフェニルカルボニルオキシエチルメタクリレート共重合体の0.5重量%エタノール溶液を塗布乾燥することにより、ホスホリルコリン基と活性エステル基とを有する高分子物質を導入した。
直径100μmのマイクロアレイ用スポットピンを用いて、抗体溶液を溝の底面部に点着し、点着後湿度を保ちながら一晩放置した。その後、平面基板の樹脂コート面と溝側を合わせ、超音波溶着により基板同士を貼り合わせ、流体が流通できる基板を作製した。溝の末端に設けられた孔からブロッキング溶液1を注入し、流路内に満たした後、10分間放置し、流路内の活性エステル基を不活化し、抗原抗体反応による評価に供した。
(実験例3)
射出成形によりポリスチレン樹脂基板に幅150μm深さ100μmの溝および溝の末端に直径1mmの貫通孔を有する基板およびこの基板と同じ大きさの平板基板を成形した。両基板の表面に親水化処理を施した後、アミノアルキルシラン2重量%溶液中に浸漬した後、熱処理を施し両基板の表面にアミノ基を導入した。これを1重量%グルタルアルデヒド水溶液に浸漬することにより、基板表面のアミノ基とグルタルアルデヒドを反応させ、アルデヒド基を導入した。直径100μmのマイクロアレイ用スポットピンを用いて、DNA溶液1を溝の底面部に点着し、点着後湿度を保ちながら一晩放置した。その後、平面基板の樹脂コート面と溝側を合わせ、超音波溶着により基板同士を貼り合わせ、流体が流通できる基板を作製した。溝の末端に設けられた孔からブロッキング溶液2を注入し、流路内に満たした後、10分間放置し流路内のアルデヒド基を不活化し、DNAハイブリダイゼーションによる評価に供した。
(実験例4)
射出成形によりポリスチレン樹脂基板に幅150μm深さ100μmの溝および溝の末端に直径1mmの貫通孔を有する基板およびこの基板と同じ大きさの平板基板を成形した。両基板の表面に親水化処理を施した後、アミノアルキルシラン2重量%溶液中に浸漬した後、熱処理を施し両基板の表面にアミノ基を導入した。これを1重量%グルタルアルデヒド水溶液に浸漬することにより、基板表面のアミノ基とグルタルアルデヒドを反応させ、アルデヒド基を導入した。
直径100μmのマイクロアレイ用スポットピンを用いて、抗体溶液を溝の底面部に点着し、点着後湿度を保ちながら一晩放置した。その後、平面基板の樹脂コート面と溝側を合わせ、超音波溶着により基板同士を貼り合わせ、流体が流通できる基板を作製した。溝の末端に設けられた孔からブロッキング溶液2を2μl/分のスピードで10分間送液した後、ブロッキング溶液3を2μl/分のスピードで10分間送液し、最後にPBSを送液し、抗原抗体反応による評価に供した。
(実験例5)
射出成形によりポリスチレン樹脂基板に幅150μm深さ100μmの溝および溝の末端に直径1mmの貫通孔を有する基板およびこの基板と同じ大きさの平板基板を成形した。両基板の表面に親水化処理を施した後、アミノアルキルシラン2重量%溶液中に浸漬した後、熱処理を施し両基板の表面にアミノ基を導入した。これを1重量%グルタルアルデヒド水溶液に浸漬することにより、基板表面のアミノ基とグルタルアルデヒドを反応させ、アルデヒド基を導入した。
直径100μmのマイクロアレイ用スポットピンを用いて、抗体溶液を溝の底面部に点着し、点着後湿度を保ちながら一晩放置した。その後、平面基板の樹脂コート面と溝側を合わせ、超音波溶着により基板同士を貼り合わせ、流体が流通できる基板を作製した。溝の末端に設けられた孔からブロッキング溶液2を2μl/分のスピードで10分間送液し、最後にPBSを送液し、抗原抗体反応による評価に供した。
(実験例6)
射出成形によりポリスチレン樹脂基板に幅150μm深さ100μmの溝および溝の末端に直径1mmの貫通孔を有する基板およびこの基板と同じ大きさの平板基板を成形した。両基板の表面に親水化処理を施した。
直径100μmのマイクロアレイ用スポットピンを用いて、抗体溶液を溝の底面部に点着し、点着後湿度を保ちながら一晩放置した。その後、平面基板の樹脂コート面と溝側を合わせ、超音波溶着により基板同士を貼り合わせ、流体が流通できる基板を作製した。溝の末端に設けられた孔からブロッキング溶液3を2μl/分のスピードで10分間送液し、最後にPBSを送液し、抗原抗体反応による評価に供した。
(DNAハイブリダイゼーションによる評価実験)
実験例1および実験例3を用いて評価を行った。注入孔からDNA溶液2を2μl/分のスピードで1分間、3分間、5分間、および10分間送液した後、PBS(−)を5μl/分のスピードで10分間送液し洗浄を行い、超純水を送液した後、流路中のDNAスポット部およびスポット部以外の蛍光(Cy3)をマイクロアレイ用スキャナー「ScanArray Lite」(パッカードバイオチップテクノロジー社製)を用いて測定した。測定条件は、レーザー出力90%、PMT感度45%、励起波長550nm、測定波長570nmであった。スキャナーに付属の解析用ソフトウェア「QuantArray」を用いてスポットの蛍光量を数値化した結果を表1および表2に示す。
(抗原抗体反応による評価実験)
実験例2、実験例4、実験例5および実験例6を用いて評価を行った。注入孔から抗原溶液を2μl/分のスピードで1分間、3分間、5分間、および10分間送液した後、PBS(−)を5μl/分のスピードで10分間送液し洗浄を行い、超純水を送液した後、流路中のDNAスポット部およびスポット部以外の蛍光(Cy3)をマイクロアレイ用スキャナーで測定した。結果を表3および表4に示す。
なお、以上の実験例においては、基板の材料をプラスチックとした実験例を示したが、基板の材料をガラスとした場合にも、基板表面にホスホリルコリン基および活性エステル基を有する高分子物質を用いることにより、検出感度の向上が可能であった。
Figure 2006084393
Figure 2006084393
Figure 2006084393
Figure 2006084393
本発明のバイオチップは、タンパク質をはじめとする生理活性物質の流路内への非特異的吸着が少ないため、検体中の標的となる生理活性物質のロスが抑制されており、効率よく抗原抗体反応等の特異的相互作用が生じるため、短時間で高感度な生理活性物質の検出が可能である。
実施の形態に係るバイオチップの構成を示す平面図である。
符号の説明
101 貫通孔
102 溝
103 基板

Claims (14)

  1. 基板と、前記基板に設けられた流路と、を有し、
    前記流路上に、ホスホリルコリン基を有する第一単位とカルボン酸誘導基を有する第二単位とを含む高分子物質を有し、
    前記カルボン酸誘導基と生理活性物質を捕捉する捕捉物質とが反応して、共有結合を形成していることを特徴とするバイオチップ。
  2. 請求項1に記載のバイオチップにおいて、
    複数の前記カルボン酸誘導基を有し、
    前記複数のカルボン酸誘導基は、前記捕捉物質と反応して共有結合を形成しているか、または不活化されていることを特徴とするバイオチップ。
  3. 請求項1または2に記載のバイオチップにおいて、前記カルボン酸誘導基が活性エステル基であることを特徴とするバイオチップ。
  4. 請求項3に記載のバイオチップにおいて、前記活性エステル基がp−ニトロフェニル基またはN−ヒドロキシスクシンイミド基を有することを特徴とするバイオチップ。
  5. 基板と、前記基板に設けられた流路と、を有し、
    前記流路の表面に、ホスホリルコリン基を有する第一単位と下記式(1)に示される一価の基を有する第二単位とを含む高分子物質を有し、
    前記式(1)に示される一価の基と生理活性物質を捕捉する捕捉物質とが反応して、共有結合を形成していることを特徴とするバイオチップ。
    Figure 2006084393
    (ただし、上記式(1)において、Aは水酸基を除く一価の脱離基である。)
  6. 請求項5に記載のバイオチップにおいて、前記式(1)に示される一価の基が、下記式(p)または式(q)から選択されるいずれかの基であることを特徴とするバイオチップ。
    Figure 2006084393
    (ただし、上記式(p)および式(q)において、R1およびR2は、それぞれ独立して、一価の有機基であり、直鎖状、分岐状、および環状のいずれであってもよい。また、上記式(p)において、R1はCとともに環を形成する二価の基であってもよい。また、上記式(q)において、R2はNとともに環を形成する二価の基であってもよい。)
  7. 請求項1乃至6いずれかに記載のバイオチップにおいて、
    ホスホリルコリン基を含む前記第一単位が2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン基を有することを特徴とするバイオチップ。
  8. 請求項1乃至7いずれかに記載のバイオチップにおいて、前記高分子物質は、ブチルメタクリレート基を含む第三単位を有することを特徴とするバイオチップ。
  9. 請求項1乃至8に記載のバイオチップにおいて、前記基板の材料がプラスチックであることを特徴とするバイオチップ。
  10. 請求項1乃至9いずれかに記載のバイオチップにおいて、前記流路を覆う保護部材を有することを特徴とするバイオチップ。
  11. 請求項10に記載のバイオチップにおいて、前記基板の材料と、前記保護部材の材料のうち、少なくとも一方が検出光に対して透明なプラスチックであることを特徴とするバイオチップ。
  12. 請求項1乃至11に記載のバイオチップにおいて、前記基板の材料がガラスであることを特徴とするバイオチップ。
  13. 請求項1乃至12いずれかに記載のバイオチップにおいて、前記捕捉物質は、核酸、アプタマー、タンパク質、酵素、抗体、オリゴペプチド、糖鎖、および糖タンパク質からなる群から選択される一または二以上の物質であることを特徴とするバイオチップ。
  14. 請求項1乃至13いずれかに記載のバイオチップにおいて、前記生理活性物質は、核酸、アプタマー、タンパク質、酵素、抗体、オリゴペプチド、糖鎖、および糖タンパク質からなる群から選択される一または二以上の物質であることを特徴とするバイオチップ。
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