JP2006083739A - オイルレベルセンサ及び電動圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】油面検出時に、サーミスタ周りの雰囲気を安定させることで、誤動作を減らし安定したオイルセンサの動作を実現する。
【解決手段】密閉型の圧縮機において、サーミスタを外側のシェルとしてセラミックなど熱伝導率の低い物質で囲うことにより周囲の流れや温度変化の影響をなくす。また、内側シェルとして熱伝導率の良い物質やフィンを挿入することにより上側サーミスタの周囲温度をオイル温度と近い値にし、オイルセンサとして安定した動作を実現する。
【選択図】図1
【解決手段】密閉型の圧縮機において、サーミスタを外側のシェルとしてセラミックなど熱伝導率の低い物質で囲うことにより周囲の流れや温度変化の影響をなくす。また、内側シェルとして熱伝導率の良い物質やフィンを挿入することにより上側サーミスタの周囲温度をオイル温度と近い値にし、オイルセンサとして安定した動作を実現する。
【選択図】図1
Description
本発明は、オイルレベルの異常低下を検知するオイルレベルセンサ、及びそれを用いた電動圧縮機に関する。
従来、圧縮機構と電動機とを溶接構造のハウジングに密閉して形成される密閉型圧縮機が知られている。この密閉型圧縮機は、冷媒が漏洩せず、水分の侵入等のおそれも無いことから高い信頼性を有し、空調機や冷蔵庫に広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
上記密閉型圧縮機では、ハウジング内に貯留する冷凍機油を圧縮機構や軸受等に供給して潤滑を行うようにしている。ところが、ハウジング内の冷凍機油は、圧縮されたガス冷媒と共に圧縮機から吐出される。通常、冷凍機油は冷媒回路を循環して再び圧縮機に戻るため、ハウジングにおける冷凍機油の貯留量は確保される。しかしながら、運転状態によっては冷凍機油の貯留量が変動し、冷凍機油の貯留量が不足して潤滑不良に至る危険がある。
上述の問題に対し、ハウジング内における油面の位置をセンサ等で検出し、冷凍機油の貯留量不足を検知して圧縮機を保護するという提案がなされている。つまり、油面の低下を検出すると、圧縮機を停止し、冷媒回路から冷凍機油を回収する運転を行う等の保護動作を行い、圧縮機の破損を回避するというものである。
オイルレベルセンサの使用方法として、潤滑オイルが貯留されるハウジングに、第1の温度検知素子と第2の温度検知素子とを上下に分けて配置したもので、両温度検知素子が検知する温度の差によって上記潤滑オイルのオイルレベルを検知するようになっているものがある(例えば、特許文献2参照)。
この場合、潤滑オイルの油面が波立つ場合や、両温度検知素子に潤滑オイルがかかることにより検知温度が変化し、それによってオイルレベルの判断を誤る可能性があった。
これに対して、温度検知素子を上下の開口部を有するだけのケースで覆うようにしたものがある。このものによれば、潤滑オイルの油面が波立っても、温度検知素子に潤滑オイルがかかることがケースによって避けられ、温度検知素子の検知温度に変化をきたさない(例えば、特許文献3参照)。
特開平6−159274号公報
特開2001−12351号公報
特開平4−103887号公報
しかしながら、ハウジング内における油面の位置を検出しようとすると、温度検知素子を囲うシェルが密閉型圧縮機内部の複雑な流れや温度分布にさらされ、上側温度検知素子の放熱量が安定せず、オイルレベルセンサの誤作動の原因になっていた。
また、本発明におけるオイルレベルセンサは、上側温度検知素子及び下側温度検知素子との放熱量の差で油面を検出する。オイルレベルセンサは冷媒中と油中での熱伝達率の差を利用する。熱伝達率は周囲雰囲気によって変化する。上側温度検知素子及び下側温度検知素子は密閉圧縮機内でそれぞれ異なった雰囲気にさらされている。そのため、オイルセンサは安定した動作を行い辛くなっている。上下温度検知素子周りの雰囲気を近づけ、冷媒とオイルの物性値の差から放熱量を検出する方がオイルレベルセンサとして安定して動作するには好ましい。そのため、温度検知素子周りの流速や温度を上下で近づける必要がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、圧縮機の構成を簡素に維持しつつハウジング内における油面の位置を確実に検出し、併せて、かかる圧縮機を用いて冷凍装置の信頼性向上を図ることにある。
密閉型圧縮機内部の複雑な流れや温度分布による誤動作を解決するため、第1の手段として、本発明のオイルレベルセンサは断熱性の高いシェルで温度検知素子を覆う。
これによって密閉型圧縮機内部の複雑な流動場や温度分布の影響によるオイルレベルセンサの誤動作を防ぐことが出来る。
第2の手段として、断熱性の高いシェルの内側に熱伝導率の高い物質を挿入する。これによって、シェル内部の温度を油温に近づけ、オイルレベルセンサとして安定した動作を可能にする。
本発明のオイルレベルセンサは、密閉型圧縮機内部の複雑な流動場によるオイルレベルセンサの誤動作を抑制することができる。
第1の発明は、電動機と該電動機で駆動される圧縮機構とがハウジングに収納され、ハウジング内に貯留する冷凍機油により潤滑される密閉型圧縮機を対象とする。オイルレベルセンサは上側の開口部と下側の開口部とを有するケースと、ケースの内部の上側に設けられた第1の温度検知素子と、ケース内部の下側に位置させて設けられた第2の温度検知素子を具備し、第1の温度検知素子が定常運転時の平常オイルレベルより下側に位置し、第2の温度検知素子が定常運転時の下限オイルレベル以下の位置に位置するようにして使用されるオイルレベルセンサで、上下温度検知素子を熱伝導率の低いシェルで囲うことにより周囲雰囲気(温度、流速等)の影響による誤作動を抑える。このことによって、オイルレベルセンサとして安定した動作を実現するものである。
第2の発明は、第1の発明のオイルレベルセンサにおいて、熱伝導率の低いシェルの内側に熱伝導率の高い物質でシェルを作ることにより、シェル内部の温度をオイルの温度に近づけることを特徴とする。外側シェル内部に、内側シェルとして熱伝導率の高い物質を挿入することによって、上下温度検知素子周りの環境は、冷媒中及び油中にあるということ意外は近い雰囲気になる。そのため、温度検知素子の放熱量に冷媒とオイルとの物性値による差が生じ、オイルレベルセンサとして常に安定してオイルレベルを検知することが出来る。
第3の発明は内側シェルの形状をフィンにし、より、上下温度検知素子周りの雰囲気を近づけようとするものである。フィンを用いることによりシェル内の温度はオイルの温度と近くなり、より安定したオイルレベルセンサとしての動作を実現する。
(実施の形態1)
図1は、本発明第1の実施の形態におけるオイルレベルセンサ3の断面図を示すものである。オイルレベルセンサ3は上側温度検知素子5、下側温度検知素子6、端子7及びケース8で構成されている。下側温度検知素子6は常に油中にある。上側温度検知素子5は冷媒中及び油中にあり、上下温度検知素子の放熱量の差からオイルレベルを検知する。
図1は、本発明第1の実施の形態におけるオイルレベルセンサ3の断面図を示すものである。オイルレベルセンサ3は上側温度検知素子5、下側温度検知素子6、端子7及びケース8で構成されている。下側温度検知素子6は常に油中にある。上側温度検知素子5は冷媒中及び油中にあり、上下温度検知素子の放熱量の差からオイルレベルを検知する。
図2は、は本発明の実施の形態におけるオイルレベルセンサ3の取り付けを示す図である。図2において、オイルレベルセンサ3は上下軸受や胴シェル2に固定される。そして、上部に取り付けられたターミナル1により信号を外部へ取り出す。
以上のように構成されたオイルレベルセンサ3について、以下その動作、作用を説明する。オイルレベルセンサ3は上側温度検知素子5が冷媒雰囲気中、下側温度検知素子6がオイル中に常に存在するように設置されている。オイルレベルセンサ3は上下温度検知素子の奪われる熱量の差で検知する。冷媒とオイルとの物性値の差を利用してオイルの油面位置を検出するには、温度検知素子周囲の雰囲気(温度、流速等)を近づける必要がある。温度検知素子周りの雰囲気を近づけるため、2つの温度検知素子を熱伝導率の低い外側シェル4によって囲う。このことにより、密閉型圧縮機内部の複雑な流動場及び温度分布の影響をシェル4内部で少なくする。温度検知素子を熱伝導率の低い外側シェル4(例えばセラミックや合成樹脂)で囲うことにより、シェル内部の温度をオイルの温度により近づける。このことにより、上下温度検知素子の放熱量の差は冷媒とオイルの物性値に依存するものになる。上下温度検知素子の放熱は熱伝導が支配的なため、放熱量は冷媒とオイルの物性値に大きく依存するものになる。そのため、オイルレベルセンサ3は温度検知素子周りの雰囲気に影響されず、オイルレベルセンサとして誤動作を抑えることができる。
また、図3の様にシェルを2重構造として、外側シェル4の内側に内側シェルとして熱伝導率の高い物質やフィンなどを挿入する。熱伝導率の高い物質を挿入することにより、シェル内部の雰囲気温度をオイルの温度と近い値にすることができる。そのため、上側温度検知素子5と下側温度検知素子6周りの雰囲気温度を近い値に出来、オイルレベルセンサとして安定した動作を実現する。
以上のように、本発明にかかわるオイルレベルセンサは、油面の検出が誤検知なく確実に行えるので、密閉型圧縮機に限らず、耐圧容器や各種配管内の油面や他の液面の確認や制御にも適用できる。
1 ターミナル
2 胴シェル
3 オイルレベルセンサ
4 外側シェル
5 上側温度検知センサ
6 下側温度検知センサ
7 端子
8 内側シェル
2 胴シェル
3 オイルレベルセンサ
4 外側シェル
5 上側温度検知センサ
6 下側温度検知センサ
7 端子
8 内側シェル
Claims (4)
- 上側の開口部と下側の開口部とを有するケースと、ケースの内部の上側に設けられた第1の温度検知素子と、ケース内部の下側に位置させて設けられた第2の温度検知素子を具備し、第1の温度検知素子が定常運転時の平常オイルレベルより下側に位置し、第2の温度検知素子が定常運転時の下限オイルレベル位置に位置するようにして使用されるオイルレベルセンサで、上下温度検知素子を熱伝導率の低いシェルで囲うことを特徴とするオイルレベルセンサ。
- 請求項1記載のオイルレベルセンサにおいて、シェルの内側に熱伝導率の高い材料でシェルを作ることを特徴とする請求項1記載のオイルレベルセンサ。
- 請求項2記載のオイルレベルセンサにおいて、内側シェルにフィンを配置することを特徴とするオイルレベルセンサ。
- 請求項1乃至3記載のオイルレベルセンサを有する電動圧縮機。
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WO2014203401A1 (ja) * | 2013-06-21 | 2014-12-24 | 三菱電機株式会社 | 液位検出装置、それを備えた冷凍サイクル装置、及び、液位検出方法 |
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