JP2006083612A - 橋脚の補強工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、道路や鉄道の橋脚において、靭性補強区間の破断、破壊強度を上げ且つその補強用として用いられるアラミド繊維シートや炭素繊維シートの量を減らし、低コスト化を図ることができる橋脚の補強工法を提供すること。
【解決手段】 橋脚の高さ方向の位置で靭性補強区間とその他の区間とで区分けして補強用シートの種類を変更した橋脚の表面を補強用シートで覆う橋脚の補強工法であって、前記靭性補強区間以外の区間に用いられる補強用シートとしてアラミド繊維シート6を用い、前記靭性補強区間には、前記靭性補強区間以外の区間に用いられるアラミド繊維シート6より高い伸度を有する高伸度繊維シートを用いる橋脚の補強工法。そして、前記靭性補強区間以外の区間に用いられる補強用シートとして炭素繊維シートを用い、前記靭性補強区間には、前記靭性補強区間以外の区間に用いられる炭素繊維シートより高い伸度を有する高伸度繊維シートを用いる橋脚の補強工法である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、道路や鉄道等の橋脚の補強工法に関し、更に詳しくは、高架橋柱等の橋脚の表面を繊維系シート材で覆ってせん断補強や靭性補強等する橋脚の補強工法に関する。
従来、橋脚の補強方法として補強用シートを橋脚の周方向に沿って水平に巻回し柱全体を補強用シートで覆う工法が知られている(特許文献1参照)。
そしてこの工法では、補強用シートとしてアラミド繊維を織り込んだ織布が用いられているが(特許文献1の段落0026参照)、このアラミド繊維は強度や弾性係数が大きいのに対して比較的伸びが少ないために橋脚の表面を強く支持することができる利点がある。
このような補強用シートとして用いられるアラミド繊維シートは、多数本のアラミド繊維を一方向に並べて配列したものであり、施工時は、このアラミド繊維シートにエポキシ樹脂等を含浸させながら、コンクリート柱等に貼り付けて経時的に樹脂を硬化させてアラミド繊維シートとエポキシ樹脂とを一体化する。
その結果、高架橋柱等の耐震性能が大きく改善されるのであるが、アラミド繊維自体の材料費が高いために必然的に施工コストも嵩むものとなっている。
特開平10−25908号公報
ところで、一般に高架橋柱等の橋脚を耐震上、補強するには、従来から、その上下長さ方向に靭性補強区間とそれ以外の区間に分けて補強が行われている。
具体的には、梁から下方に一定距離範囲とフーチング(後述する)から上方に一定距離範囲とを靭性補強区間(それぞれ上側靭性補強区間と下側靭性補強区間という)とし、これらの間の中央部をせん断補強区間としている。
靭性補強とは、橋脚の靭性強度を補強するものであるが、せん断補強とは、橋脚のせん断強度を補強するものであり、いわゆる橋脚の破壊モードを曲げ破壊先行とするための補強であり橋脚全体が対象となっている。
靭性補強区間は、せん断強度に加えて靭性強度を補強する区間であり、橋脚の一部が対象となっている。
橋脚の補強に際し、橋脚全体に均一に補強用のアラミド繊維シートを覆っても、上側靭性補強区間や下側靭性補強区間は2つの強度(せん断強度、靭性強度)を満足させなければならないために耐力的に厳しくなることから、上側靭性補強区間や下側靭性補強区間に対してより多くのアラミド繊維シートを覆うという手当てがなされている。
そのためにアラミド繊維シートの使用量が自ず多くなり施工者側のコスト的な負担も大きい。
ところで、この靭性補強区間の耐震時の状態を観察すると、地震時、上側靭性補強区間や下側靭性補強区間においては、終局期には橋脚表面から軸方向筋がはらみ出して膨張する結果、シートが橋脚表面を保持拘束することができず、最終的にはシートが破断して同時に橋脚を形成するコンクリートも破断、破壊を起こす現象が生じた。
このような現象は、アラミド繊維シートと強度や伸び率等で似ている炭素繊維シートを使って施工した場合にも同様に言えることである。
従って、より橋脚の破断強度を上げるためには、このような柱の軸方向筋がはらみ出して膨張する終局期においても十分橋脚表面を補強シートで保持拘束することが必要である。
本発明は、かかる背景技術をもとになされたもので、上記の背景技術の問題点を克服するためになされたものである。
すなわち、本発明は、道路や鉄道の橋脚において、靭性補強区間の破断、破壊強度を上げ且つその補強用として用いられるアラミド繊維シートや炭素繊維シートの量を減らし、低コスト化を図ることができる橋脚の補強工法を提供することを目的とする。
かくして、本発明者は、このような課題背景に対して鋭意研究を重ねた。
その結果、靭性補強区間において、意外にも、アラミド繊維シートや炭素繊維シートより伸びの大きい補強シートを使うことで、地震時、橋脚の軸方向鉄筋がはらみ出して膨張する終局期おいても、橋脚の外方への変形に応じて補強シートが変形し橋脚を保持拘束できることを見出した。
そして、このような伸びの大きい補強繊維シートはアラミド繊維シートや炭素繊維シートよりコスト的にも易いものであることも見出した。
本発明は、このような知見に基づいて本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、(1)、橋脚の表面を補強用シートで覆う橋脚の補強工法であって、橋脚の高さ方向の位置で靭性補強区間とその他の区間とで区分けして補強用シートの種類を変更したことを特徴とする橋脚の補強工法に存する。
また、本発明は、(2)、上記(1)に記載の橋脚の補強工法において、前記靭性補強区間には、前記靭性補強区間以外の区間に用いられるアラミド繊維シートより高い伸度を有する高伸度繊維シートを用いる橋脚の補強工法に存する。
また、本発明は、(3)、上記(1)に記載の橋脚の補強工法において、前記靭性補強区間以外の区間に用いられる補強用シートとして炭素繊維シートを用い、前記靭性補強区間には、前記靭性補強区間以外の区間に用いられる炭素繊維シートより高い伸度を有する高伸度繊維シートを用いる橋脚の補強工法に存する。
また、本発明は、(4)、上記(2)又は(3)に記載の橋脚の補強工法において、前記靭性補強区間は橋脚の上側靭性補強区間と下側靭性補強区間との両方にある橋脚の補強工法に存する。
また、本発明は、(5)、上記(2)又は(3)に記載の橋脚の補強工法において、前記靭性補強区間は橋脚の下側靭性補強区間のみである橋脚の補強工法に存する。
また、本発明は、(6)、上記(2)又は(3)に記載の橋脚の補強工法において、前記高伸度繊維シートはポリエステル繊維シートである橋脚の補強工法に存する。
また、本発明は、(7)、上記(2)又は(3)に記載の橋脚の補強工法において、前記高伸度繊維シートはビニロン繊維シートである橋脚の補強工法に存する。
また、本発明は、(8)、上記(2)又は(3)に記載の橋脚の補強工法において、橋脚の断面が一辺の長さDの矩形である場合に、上記靭性補強区間の長さLはD〜2Dである橋脚の補強工法に存する。
また、本発明は、(9)、上記(1)ないし(8)のいずれか1項に記載の橋脚の補強工法を用いて構築した構造物に存する。
また、本発明は、(10)、上記(1)ないし(8)のいずれか1項に記載の橋脚の補強工法を用いて構築した構造物に存する。
なお、本発明の目的に添ったものであれば、本発明は上記1から8の中から選ばれた2つ以上を組み合わせた構成の橋脚の補強工法、また上記1から8の中から選ばれた橋脚の補強工法を用いて構築した橋脚や構造物も当然も採用可能である。
本発明の補強工法によれば、橋脚の高さ方向の位置で靭性補強区間とその他の区間とで区分けして補強用シートの種類を変更したものであるため、靭性補強区間とその他の区間とに区別して最適な補強用シートを使用できる。
また、靭性補強区間以外の区間に用いられる補強用シートとしてアラミド繊維シートを用い、靭性補強区間には、その靭性補強区間以外の区間に用いられるアラミド繊維シートより高い伸度を有する高伸度繊維シートを用いるために、地震時、橋脚の軸方向筋がはみ出して膨張する終局期おいて、橋脚の外方への変形に応じて補強シートが変形し橋脚を保持拘束でき、その結果、橋脚の破断、破壊を極力防止することができる。
また靭性補強区間以外の区間に用いられる補強用シートとして炭素繊維シートを用い、該靭性補強区間には、前記靭性補強区間以外の区間に用いられる炭素繊維シートより高い伸度を有する高伸度繊維シートを用いるために、上述したことと同様なことがいえる。
一般に高伸度繊維シートはコスト的に安価であるが、特にポリエステル繊維シートを使った場合には、アラミド繊維シートや炭素繊維シートに較べて大きくコストが低減でき、しかも施工効果がより優れたものとなる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の橋脚の補強工法を用いて補強された橋脚(ここでは道路の高架橋柱の例を示した)を示した説明図であり、図2は、橋脚の高さ方向の位置で靭性補強区間とその他の区間とで区分けして補強用シートの種類を変更する補強方法を示す説明図である。
この橋脚は、フーチング1の上に鉄筋コンクリート製の橋脚2が立設され、その上部にコンクリート梁3が設けられている。
またコンクリート梁3には床板4が載置されて、例えば、道路面又は線路面となっている。
橋脚2は正方形断面を有しており、また橋脚2の表面は補強用シートで覆われ補強されている。
この補強用シートの種類は、橋脚2の高さ方向の位置で靭性補強区間とその他の区間(通常、じん性補強区域という)とで区分けされて使用される。
具体的には、図に示すように、橋脚2の上側靭性補強区間と下側靭性補強区間においては、高伸度繊維シート5を橋脚2の横断面方向に沿うように覆い、その間の区間を、同様に橋脚2の横断面方向に沿うようにアラミド繊維シート6で覆っている。
すなわち、上側靭性補強区間と下側靭性補強区間とは高伸度繊維シート5のみを、じん性補強区域はアラミド繊維のみを使っている。
高伸度繊維シート5としては、アラミド繊維よりも高い伸度を有し且つ低コストな材料で作製されたシートが採用される。
伸度はアラミド繊維の2倍以上のものが好ましく、その意味で、例えばポリエステル繊維シートやビニロン繊維シートが特に好ましい。
ここで、高伸度繊維シート5であるポリエステル繊維シートやビニロン繊維シートと、アラミド繊維シートや炭素繊維シートの物性値表を示しておく。
なお、テトロン(商標名)はポリエステル繊維であり、ケブラー(商標名)やトワロン(商標名)は単独重合系アラミド繊維である。
Figure 2006083612
高伸度繊維シート5の役割は、橋脚2が曲げ変形(橋脚2の長手方向に対する撓み)モードからせん断変形モードに移行しない程度の横拘束を与えることである。
具体的には橋脚2の軸方向に沿ってコンクリート内に埋め込まれた鉄筋がはらみ出して膨張し、その結果生じるコンクリートの崩壊(破断、破壊)を受動的に高い伸度によって横拘束する機能を有することである。
図3は、橋脚2が膨張して崩壊をする原理を模式的に示した説明図であり、また図4は、橋脚2が膨張して崩壊をするのを防止する原理を模式的に示した説明図である。
従来のようなアラミド繊維シートを使った補強では、a:膨張前→b:膨張時と変化し、軸方向鉄筋がはらみ出して膨張する終局期には、c:崩落(破断、破壊)のように変化していく(図3参照)。
それに対して、高伸度繊維シート5を使った補強では、a:膨張前→b:膨張時と変化するが、それ以上の膨張に対しても受動的に高い伸度によって横拘束保持し崩壊を阻止してc:保持拘束の状態に維持できるのである(図4参照)。
一方、靭性補強区間の他の区間に配置されたアラミド繊維シート6は、せん断ひび割れの進行を抑え、変形モードを曲げモードに留める役割を果たしている。
また、図2に示すように、靭性補強区間は、橋脚の断面を正方とした場合(正方形の1辺の長さをD)、橋脚2の上端からD〜2Dの範囲(上側靭性補強区間)又は下端からD〜2Dの範囲(下側靭性補強区間)とすることが好ましい。
この上側靭性補強区間及び下側靭性補強区間を、高伸度繊維シート5を使って覆うことで上述したような橋脚の適切な補強が得られる。
もっとも、この上側靭性補強区間、下側靭性補強区間、及びそれら以外の区間での耐力は、個々の橋脚の耐震設計に基づいて選出された設計靭性率、設計せん断率を満足する値に設定することは言うまでもない。
〔他の発明の実施の形態〕
以上は、橋脚において上側靭性補強区間及び下側靭性補強区間の2つの靭性補強区間を設けた場合で説明したが、橋脚の種類によっては、上側靭性補強区間のみの場合がある。
この場合は、上側靭性補強区間以外の区間に用いられる補強用シートとしてアラミド繊維シートを用い、上側靭性補強区間には、アラミド繊維シートより高い伸度を有する高伸度繊維シートを用いる。
或いは、上側靭性補強区間以外の区間に用いられる補強用シートとして炭素繊維シートを用い、上側靭性補強区間には、炭素繊維シートより高い伸度を有する高伸度繊維シートを用いる。
この高伸度繊維シートの材料としては、前述した実施の形態のアラミド繊維シートの場合に使用するものと同じものが採用可能である。
〔その他の発明の実施の形態〕
本発明は、上述した実施の形態の橋脚の補強工法を用いて構築した橋脚自体をも含むものであり、この橋脚としては、前述した高架橋柱、建築建屋を支持するため支持柱、地下構造物における重量物を支持する柱等がある。
また、本発明は、上述した実施の形態の橋脚の補強工法を用いて構築した構造物(いわゆる建造物)をも含むものであり、これらの構造物としては、上記橋脚を具備した構造物が該当するものである。
さて次に、実際に補強用シートを橋脚2に貼り付ける工法について説明する。
先ず、図5に示すステップS1において、補強用シートを橋脚2に貼り付ける(覆う)ための準備を行う。
具体的には、高架橋柱の橋脚2に施工の支障となる排水管やタラップ等の設備がある場合、それらを移設又は撤去する。
足場については、安全性や作業性に十分配慮する必要があり、橋脚2の周辺に枠組足場を構築するなどして対処する。粉塵等の飛散対策及び荒天時の対策として必要に応じて防護シート等の養成設備を架設するのが好ましい。
次いで、ステップS2において、コンクリート表面の補修や下地処理を行う。
アラミド繊維シートは、4%程の伸度があり耐屈曲性が高いため、コンクリート表面の鋭角的な突起や段差等による応力集中が少ない。
しかしながら、対象とする橋脚2の表面状態は施工時の状況や施工後の環境の変化により様々なものとなり、下地処理を行わない場合にはアラミド繊維シート6が損傷し補強強度が低下するおそれがある。
そのため、突起や段差を除去しコンクリート表面を平坦にする下地処理が必要になる。
また、正方形断面を有する橋脚2の隅角部もアラミド繊維シート6の損傷を防ぐために、面取りする必要がある。
更に、コンクリート表面にひび割れが発生している場合にはエポキシ系樹脂を注入して補修すると良い。
なお、コンクリート表面の下地処理が終了した後は、コンクリート表面に付着したゴミや埃を除去するために、エアブローを施したりウェスを用いて拭くなどすると良い。
次いで、ステップS3において、コンクリート表面にプライマーを塗布する。
プライマーを塗布する際には、コンクリート表面が乾燥していることを確認する。
コンクリート表面の乾燥が不十分な場合は、プライマーが硬化不良を起こすことがあるからである。
また、気温が低いとプライマーの硬化時間が長くなるからプライマーを塗布する際の気温は5℃以上が好ましい。
プライマーの主剤及び硬化剤は容器に所定量入れ、ハンドミキサー等で均一になるまで練混ぜて、気泡が減少したことを確認した後、使用しなければならない。
プライマーは含浸樹脂の接着性を高めるため、ローラ及び刷毛で塗布し、コンクリート表面に十分浸透させなければならない。
次いで、ステップS4において、補強用シート、すなわち高伸度繊維シート5及びアラミド繊維シート6の貼付けを行う。
このステップS4については、図6のフローチャートを用いて詳細に説明する。
なお、後述するステップS41及びステップS42については、ステップS1の仮設工事等の準備工前に行うものである。
最初に、ステップS41において、耐震補強設計より算出された必要繊維量を基に補強用シートの割付け図を作成する。
この割付け図の設計段階では、使用する補強用シートの材料の選定やシートの厚さ等を決定する。
例えば、1種類の補強用シートで橋脚2の表面を覆った場合を考えると、せん断補強は十分であるが、靭性補強が不足気味になる部分が発生することが想定される。
このとき、該補強用シートの厚みを増すのではなく、補強用シートの種類をその強度的に不足する部分だけ変更すれば、せん断補強は低下するものの靭性補強を確実にするということが可能となり、このように補強用シートを適宜に選択し適宜の位置で変更すれば、選択される補強用シートの種類によっては低コスト化に貢献する。
なお、補強用シートによる補強の完了後、新たなアンカーボルト等を打設して既存設備を復旧する場合は、補強用シートの一部が傷付くため、その減少分を見越して貼付け量を増やしておく必要がある。
特に、本実施形態では、靭性補強区間とその他の区間とで適用する補強用シートの種類を相違させるので、靭性補強を中心とした材料と、せん断補強を中心とした材料とに区分けすることができ、橋脚の補強工法のコスト面を含めた最適化をする場合に好適である。
次に、ステップS42において、ステップS41で作成した割付け図に基づいて補強用シート、すなわち高伸度繊維シート5及びアラミド繊維シート6の切出しを行う。
次に、ステップS43において、貼付け基準の墨だしを行う。
具体的には、高伸度繊維シート5が貼り付けられる靭性補強区間と、アラミド繊維シート6が貼り付けられる靭性補強区間以外の区間(その他の区間)と、の境界に線を引く。
これにより、高伸度繊維シート5及びアラミド繊維シート6を貼り付ける際の目印が形成され、作業性が向上する。
次に、ステップS44において、プライマー表面状態の確認を行う。
具体的には、橋脚2のコンクリート表面に塗布されたプライマーが乾燥しているかどうか指で触り確認する。
乾燥していない場合には、プライマーの上に塗布される含浸樹脂の硬化不良を招くからである。
次に、ステップS45において、含浸樹脂の練混ぜを行う。
含浸樹脂の主剤及び硬化剤は容器に所定量入れ、ハンドミキサー等で均一になるまで練り混ぜて、気泡が減少したことを確認した後、使用する。
次に、ステップS46において、橋脚2のコンクリート表面に対して含浸樹脂の下塗りを行う。
この下塗りは、ハンドローラのローラ部を含浸樹脂に浸しローラ部表面に含浸樹脂を付けてから、コンクリート表面上でローラ部を転がし、橋脚2の全体に渡り含浸樹脂を塗布することにより行う。
次に、ステップS47において、アラミド繊維シート6の貼付けを行う。
アラミド繊維シート6を貼り付けるには、図7に示すように、橋脚2の一面の靭性補強区間以外の区間を覆う大きさのアラミド繊維シート6の上端を、ステップS43で行った墨だしにより引いた下端側の線L2に合わせ、輪環状に橋脚2に巻回させる。
そして、徐々に上方まで輪環状にアラミド繊維シート6を貼り付けて行くようにする。
すると、アラミド繊維シート6は予め割付けされているため、最後にその上端が線L1の位置にくる。
この貼付け作業の際には、アラミド繊維シート6の繊維方向を柱の横断面方向に沿わせるようにし、せん断補強が十分に行われるようにする。
また、アラミド繊維シート6の貼付け作業の際には、既に下塗りした含浸樹脂をアラミド繊維シート6に確実に含浸させるために、アラミド繊維シート6をコンクリート表面に対し密着させて貼り付けるのが好ましい。
アラミド繊維シート6に含浸樹脂を確実に含浸させるようにする理由は、含浸樹脂をアラミド繊維間に含浸させてシート状に硬化させると、各々の繊維が相互に結合され、繊維全体で均等に外力に対し抵抗するようになり、アラミド繊維シート6による補強強度を十分に発現することができるようになるからである。
次に、ステップS48において、高伸度繊維シート5の貼付けを行う。
この高伸度繊維シート5の貼付け作業は、アラミド繊維シート6の貼付け作業と同様に行うが、貼り付ける区間は、予め定めた靭性補強区間とする。
具体的には、図7に示した線L1より上方のコンクリート表面と、線L2より下方のコンクリート表面とに高伸度繊維シート5を貼り付ける。
すると、図1に示したように、橋脚2の表面全体が補強用シートで覆われることになる。
上記ステップS47及びステップS48では、輪環状にアラミド繊維シート6を貼り付ける例について説明したが、アラミド繊維シート6は橋脚2の各面に貼り付けるようにしても良い。
又はテニスラケットのグリップにおけるテープ巻き構造と同様にして、橋脚2に螺旋状に巻き付けるようにしても良い。
この場合は、高伸度繊維シート5とアラミド繊維シート6との境を、図7に示した線L1,L2にぴったりと合わせることができないし、また、境界線を越えすぎても応力集中を起こす部位が変化するのみで必ずしも耐震補強性が向上する訳でないから、巻回しにより貼り付ける場合は耐震補強設計段階からそのことを考慮する必要がある。
次に、ステップS49において、橋脚2のコンクリート表面に対して含浸樹脂の上塗りを行う。
この上塗りは下塗りと同様の作業によって行う。
その後、高伸度繊維シート5やアラミド繊維シート6を更に既に貼り付けた高伸度繊維シート5やアラミド繊維シート6の上に重ねて貼り合わせ補強強度の増大を図る場合には、ステップS45〜ステップS48までの作業を繰り返す。
含浸樹脂の上塗りを行った後は、含浸樹脂に水分が付着しないように、橋脚2の周囲をビニールシートで覆うようにすると良い。
ただし、ビニールシートが含浸樹脂と接触しないように注意する必要がある。
このように水分が付着しないようにするのは、樹脂が初期硬化状態を得るまでの間に水分が付着すると硬化不良層が生じ、表面が白色に変化したり光沢が出なくなったりするいわゆる白化現象が生じるからである。
この白化現象は、表層のみの現象であり、内部の性能には大きな影響はないとされているが、補強用シートを多層貼り付ける場合に白化現象が発生したときは、専用シンナーによって硬化不良層を拭き取ったり、サンドペーパー等によって表面研磨を行う必要がある。
最後に、図5に示すようにステップS5において、仕上げ工を行う。仕上げ工には、耐久性及び美感等を考慮した塗装工、表面保護工、及び耐火被覆工が挙げられる。
上述した一実施形態の橋脚2の施工法では、橋脚2の高さ方向の位置で靭性補強区間とその他の区間とで区分けして補強用シートの種類を変更したものであるため、靭性補強区間とその他の区間とに区別して最適な補強用シートを使用できる。
また靭性補強区間以外の区間に用いられる補強用シートとしてアラミド繊維シート(又は炭素繊維シート)を用い、靭性補強区間には、その靭性補強区間以外の区間に用いられるアラミド繊維シート(又は炭素繊維シート)より高い伸度を有する高伸度繊維シートを用いるために、地震時、橋脚の軸方向筋がはみ出して膨張する終局期おいて、橋脚の外方への変形に応じて補強シートが変形し橋脚を保持でき、その結果、橋脚の破断、破壊を極力防止することができる。
高伸度繊維シート5として一般に広く普及している汎用シートを用いれば、入手が容易である上、値の張るアラミド繊維シート6の使用量を減らし、低コスト化を図ることができる。
以上、本発明を説明してきたが、本発明は上述した一実施形態にのみ限定されるものではなく、その本質を逸脱しない範囲で、他の種々の変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、橋脚には鉄道用、高速道路用等の種々のものがあり、またその脚の断面形状は正方形以外の長方形、円形、角形等、その他の形状であっても良い。
また、上述した一実施形態では、主に高架橋柱の橋脚を例に挙げて説明したが、当然、それ以外種類の橋脚に適用できることは言うまでもない。
本発明は、道路や鉄道等の橋脚の補強工法に関しするものであるが、この原理を利用するものである限り、橋脚以外にも建造物の支持部材であれば、当然、適用することができ、その応用分野は広い。
図1は、本発明の橋脚の補強工法を用いて橋脚が補強された橋脚を示す説明図である。 図2は、橋脚の高さ方向の位置で靭性補強区間とその他の区間とで区分けして補強用シートの種類を変更する補強方法を示す説明図である。 図3は、橋脚が膨張して崩壊をする原理を模式的に示した説明図である。 図4は、橋脚が膨張して崩壊をするのを防止する原理を模式的に示した説明図である。 図5は、補強用シートを橋脚に貼り付ける工法を示すフローチャートである。 図6は、補強用シートを橋脚に貼り付ける工法の要部を示すフローチャートである。 図7は、アラミド繊維シートを橋脚に貼り付けている途中の状態を示す説明図である。
符号の説明
1 フーチング
2 橋脚
3 コンクリート梁
4 床板
5 高伸度繊維シート
6 アラミド繊維シート
L1,L2 線

Claims (10)

  1. 橋脚の表面を補強用シートで覆う橋脚の補強工法であって、
    橋脚の高さ方向の位置で靭性補強区間とその他の区間とで区分けして補強用シートの種類を変更したことを特徴とする橋脚の補強工法。
  2. 請求項1に記載の橋脚の補強工法において、
    前記靭性補強区間以外の区間に用いられる補強用シートとしてアラミド繊維シートを用い、
    前記靭性補強区間には、前記靭性補強区間以外の区間に用いられるアラミド繊維シートより高い伸度を有する高伸度繊維シートを用いることを特徴とする橋脚の補強工法。
  3. 請求項1に記載の橋脚の補強工法において、
    前記靭性補強区間以外の区間に用いられる補強用シートとして炭素繊維シートを用い、
    前記靭性補強区間には、前記靭性補強区間以外の区間に用いられる炭素繊維シートより高い伸度を有する高伸度繊維シートを用いることを特徴とする橋脚の補強工法。
  4. 請求項2又は3に記載の橋脚の補強工法において、
    前記靭性補強区間は橋脚の上側靭性補強区間と下側靭性補強区間との両方にあることを特徴とする橋脚の補強工法。
  5. 請求項2又は3に記載の橋脚の補強工法において、
    前記靭性補強区間は橋脚の下側靭性補強区間のみであることを特徴とする橋脚の補強工法。
  6. 請求項2又は請求項3に記載の橋脚の補強工法において、
    前記高伸度繊維シートはポリエステル繊維シートであることを特徴とする橋脚の補強工法。
  7. 請求項2又は請求項3に記載の橋脚の補強工法において、
    前記高伸度繊維シートはビニロン繊維シートであることを特徴とする橋脚の補強工法。
  8. 請求項2又は請求項3に記載の橋脚の補強工法において、橋脚の断面が一辺の長さDの矩形である場合に、上記靭性補強区間の長さLはD〜2Dであることを特徴とする橋脚の補強工法。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の橋脚の補強工法を用いて構築した橋脚。
  10. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の橋脚の補強工法を用いて構築した構造物。
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