JP2006083480A - 運動を促進させる手袋の製造方法及び、運動促進手袋 - Google Patents

運動を促進させる手袋の製造方法及び、運動促進手袋 Download PDF

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Abstract

【課題】
手指関節の運動範囲をそれ程制限することなく手指関節の屈伸・内外転運動を制御することにより上肢運動を誘導し、運動を促進させるという今までにない全く新しい技術思想をもった手袋を、安価で複雑な工程を経ずして製造する方法と、運動を促進させる手袋を提供すること。
【解決手段】
本発明の運動を促進させる手袋は、手袋本体の拇指球付近に相当する甲側面部と掌側面部に、及び/又は基節骨相当する甲側基節骨面部と掌側基節骨面部に、又は甲側MP関節部に関節制御体を固定することにより、この手袋本体と関節制御体との弾性の性質を利用して手指関節を制御し、上肢運動を誘導して運動を促進させるものである。
【選択図】 図46

Description

本発明は、手指関節の屈伸・内外転運動を制御することにより上肢運動を誘導し、運動を促進させる手袋の製造方法及び、運動促進手袋に関する。
従来から、対象物を把持する時に使用するスポーツ用手袋などにおいて、グリップの強化やフィット感を向上させるなどの目的をもった運動を補助する工夫が提案されてきた。
例えば、実開昭63−176477号公報に記載のゴルフ用手袋は、V字形状の係合体を親指と人差し指との間の部分に形成し、親指と人差し指を密着させようとしたものであり、特開2002−227015号公報に記載の握力補助手袋は、形状を維持する手段を手袋に備えることによって握力の補助をしようとしたものである。
また、特開2002−65928号公報に記載されているスポーツ用手袋は、手袋の甲側部分に小指部、薬指部および中指部から親指部の付け根に向かって帯を延在させて、対象物を把持したときに小指、薬指および中指に適度な締付け力を付与し、前記指の把持力の割合を高めようとしたものであり、米国特許第6,279,166B1号明細書に記載の手袋は、指袋掌側片のPIP関節横側に相当する部分を切り欠いて、そこに三角状の挿入片を設けることによりグリップを容易にせしめようとしたものである。
また、国際公開第WO01/026754号公報に記載されている野球用手袋は、親指と人差し指の指股部に略L字状断面を有する保護部材を装着して、バットをしっかりと握れるようにしようとしたものであり、特許第2724973号明細書に記載のゴルフ用手袋は、親指の第1関節と第2関節との間に帯状弾性体を装着し、指と手袋の密着性を高めて高度なフォームをなさしめようとしたものである。
さらに、手の運動の補助を目的としたものではないが、手袋の親指と人差し指との間に部材を設け、手袋の補強を目的としたものもある(例えば、特許文献7、特許文献8参照。)。
しかしながら、実開昭63−176477号公報及び特開2002−227015号公報に記載の手袋は、手のある一定の動きに対して補助し過ぎるために、却って逆方向の手の動きが制限されてしまうという問題があった。また、特開2002−65928号公報及び米国特許第6,279,166B1号明細書に記載の手袋は、手に対してそれ程制限が加わる訳ではないが、前者においては手の甲側に帯を延在させるもそれが指関節屈曲運動の抵抗となってしまい、逆に意識的に強く握らなければならないという問題があり、後者は予めPIP関節を少し屈曲位に導く効果はあるものの、グリップ力を強化するという効果は薄いという問題があった。また、国際公開第WO01/026754号公報及び特許第2724973号明細書に記載の手袋は、前者は手袋と把持物との隙間が少なくなったり衝撃を和らげたりする効果はあるものの、保護部材にある程度の面積や硬さを必要とするため親指や人差し指の動きが制限されてしまうという問題があり、後者は手と手袋の間の密着性を高めるものの、指の屈曲に際して指への圧迫を逆に強めてしまうという問題があった。
実開昭63−176477号公報 特開2002−227015号公報 特開2002−65928号公報 米国特許第6,279,166B1号明細書 国際公開第WO01/026754号公報 特許第2724973号明細書 実用新案登録第3048832号公報 特開2003−342813号公報
手は、例えばバッティングの時などバットを握りながら、全身に蓄えられた捻りのエネルギーを上肢に伝えて、肩、肘、手首の関節を順次運動させてバットをスイングする。そして、手の握りも人差し指を浮かせたり小指側に力を入れたりと状況に合わせて手指の関節運動を行っている。このように手は単にバットを握るという役割だけではなく、グリップしながら全身の運動を把持物に伝達する役割を同時に果たしており、また、時にはバランスをとったり前進運動の推進力となる役割を果たしたり運動の先行動作としての役割を果たしたりと、その機能的役割は多種に渡り、重要な役割を担っていると言える。
にもかかわらず、今までの運動用手袋においては、把持物と手袋との関係に終始してしまい、前記のような多様な運動における手の重要な役割について充分に検討がなされず、よって創意工夫も少ないものとなってしまっていた。
ここで上肢、特に手の構造を簡単に説明すると、手を構成する骨は大きく3つに分けられ、8つの小さな骨で形成される手根骨と、手掌に位置する5つの骨の中手骨及び、5本の指を形成する合計14個の指節骨で構成される(図53〜図57参照)。
手関節は、前腕の橈骨下端と手根骨の近位列との間の橈骨手根関節及び、近位と遠位手根列との間の手根中央関節の2つからなる手根関節、遠位手根列と中手骨との間の手根中手関節、中手骨と指節骨との間の中手指節関節及び、各指節間の指節間関節で構成される。
そして、手首と指を動かす筋群の腱が、前記骨の各停止部に付着し、筋の収縮などによって対象物の把持や各種の運動が可能となり、その基本運動は、手根関節の働きによって手首の屈曲−伸展運動と内転−外転運動を行い、各中手指節関節と各指節間関節の働きによって各指の屈曲−伸展運動と内転−外転運動を行う。
これらの運動は、各関節をまたいで骨などに付着する筋の収縮などの働きによって各関節運動を行うものであるが、一つの関節だけまたぐ筋もあれば、多関節筋と呼ばれ多くの関節をまたいで各関節運動に影響を与えている筋もある。例えば浅指屈筋は上腕骨頭に起始、第2指から第5指の中節骨底に付着して、主な働きは指の中節をまげるが別の働きとして、上腕をまげるのを助ける働きをも受け持つ。また、総指伸筋は上腕骨に起始、第2指から第5指の末節骨底に付着して、指を伸ばす働きと手根を伸ばす働きをする。
また一般に関節の運動は、主働筋とそれに協力的に働くいくつかの協同筋の働きで行われており、そしてひとつの関節で、その動きと反対方向に働くいくつかの筋が必ず拮抗筋として対応している。例えば肘をまげるためのいくつかの協同筋に対して、肘を伸ばすための筋がこの場合の拮抗筋である。また、不要な関節運動を防ぐため他の筋の作用に対して中和する働きをしたり中立化するように働いたりする筋を中和筋と言う。また、どの関節においても、その関節をまたいでひとつの方向へ動かすいくつかの筋群と、その反対方向に動かす筋群とが互いに交差する形でついており、これらの筋群が協同又は拮抗しながら遠位の関節を固定または安定させるための固定筋としての働きをも担う。
そして、スポーツなど一連の運動動作を行う時などは、多関節筋の働きや関節位置などの影響によって、また、各関節間の運動連鎖などの影響によって、より複雑な上肢運動や全身運動を行っている。
そこで、本発明は前記のような関節の働きなどを充分に検討し、中でも手の動作による上肢への影響に特に注目して、前記背景技術における問題点を鑑み、手指関節の運動範囲をそれ程制限することなく手指関節の屈伸・内外転運動を制御することにより上肢運動を誘導し、運動を促進させるという全く新しい課題を解決しようとするものである。
よって本発明の目的は、手指関節の運動範囲をそれ程制限することなく手指関節の屈伸・内外転運動を制御することにより上肢運動を誘導し、運動を促進させるという今までにない全く新しい技術思想をもった手袋を、安価で複雑な工程を経ずして製造する方法と、運動を促進させる手袋を提供することにある。
上記目的を達成するための一つとなす運動を促進させる手袋の製造方法は、甲側面部と掌側面部とを有する袋体の製作工程と、甲側部、指叉稜線部及び掌側部を有する関節制御体を、前記袋体の甲側面部及び掌側面部に固定しつつそれらの固定を各面部内に納める工程とに、前記関節制御体の指叉稜線部のねじり強度を、該関節制御体の甲側部及び掌側部の少なくとも一方の部のねじり強度より高くする工程を含めることとする。
前記に記載の袋体の甲側面部と掌側面部は、親指包と人差し指包とに掛かる稜線で区別され、手の甲側の第1指基節骨の体・大菱形骨・有頭骨・第3指基節骨底及び第2指基節骨底で囲まれた範囲内に相当する部分を甲側面部とし、掌側の第1指基節骨の体・大菱形骨・有頭骨・第3指中手骨頭及び第2指中手骨頭に囲まれた範囲内に相当する部分を掌側面部とするものである。
ここで、前記に簡単にふれた主働筋と協同筋について肘関節部分を中心に詳しく述べておく。肘関節の屈曲・伸展運動は、上腕二頭筋と上腕三頭筋がそれぞれの運動の主動筋として働くと共に、この2つの筋は互いに拮抗筋としての働きをなす。そのうち屈曲運動に関しては主動筋である上腕二頭筋のほか、上腕筋、腕橈骨筋、長橈側手根伸筋及び円回内筋が協同的な筋として働き、橈側手根屈筋、短橈側手根伸筋及び長掌筋が補助的な筋として働く。もう一つの運動の伸展運動は、上腕三頭筋が唯一重要な筋として働く。
また、肘関節は、上腕骨とほぼ平行する2本の骨(橈骨と尺骨)とから成り、橈骨と尺骨が上下端でそれぞれ関節をつくって、それぞれの関節が車軸運動を行う結果、2本の骨は交差したり(回内運動)、並置したり(回外運動)する。この上下端の関節は、肘関節側の上橈尺関節と手首関節側の下橈尺関節と呼ばれ別個のものであるが、両関節の運動は、まったく相互依存的であり、一方の働きが他方を完全に規定し、単一的な機能を果たす。
この時の協同する筋として回内運動は、方形回内筋と円回内筋のほか、橈側手根屈筋及び長橈側手根伸筋が協同的な筋として、腕橈骨筋と長掌筋が補助的な筋として働き、回外運動は回外筋のほか、上腕二頭筋、長母指外転筋及び長拇指伸筋が協同的な筋として、腕橈骨筋と長橈側手根伸筋が補助的な筋として働く。
そして、この回内と回外運動が、ほとんどの上肢運動や全身動作において不可欠の要素となっており、一般に回内・回外運動の動きを積極的に行う場合の多くは、上肢運動のスピードイメージが湧きやすく、身体動作全体にもスピード感が得られやすいとされている。
そこで本発明の一つは、上肢運動の中で上記の肘関節の回内・回外運動に注目し、特に回外運動の協同筋である長母指外転筋及び長拇指伸筋の作用を利用していこうとするものである。そしてその作用を利用する方法として、長母指外転筋及び長拇指伸筋が主働する母指関節運動を制御することによって、逆に遠位側から肘関節の回内・回内運動に働きかけ、回外運動を促進したり回内運動を中和したりして上肢運動を誘導し、運動を促進させていこうとするものである。そしてこの考え方に基づいて、その母指関節運動を制御する手袋を製造することにより、本課題の解決手段の一つと成すものである。
この母指関節運動を制御する方法は、前記に記載の通りの製造方法によって表現されるものであり、その中でも特に困難性を究めた特筆される点は、手指関節の運動範囲がそれ程制限されることなく、そして想定される手袋の使用者が、自らの意志において自由に関節運動が行えるにも係わらず、無意識下の状態にある母指関節に対して所望の関節位置へと制御する方法をどのように製造工程の中で実現していくかと点である。
この点について、前記に記載の通りの製造工程によって成し得られるものであるが、この特徴ある製造工程を創造するに当たり、以下の手の特徴や手と手袋との関係についての特徴を捉えることによって初めてもたされ得るものであり、そのことについてもここで触れておきたい。
まず、手はある程度自由に伸縮する皮膚に覆われており、捻挫防止用のテーピング等において母指関節を制御しようとしても、単に皮膚に貼るだけでは皮膚の伸縮作用によってその効果はあまり得られず、その為に親指をテープでスパイラル状に巻き締めたり、親指や手首等にアンカーと呼ばれるテープを一度巻き締めてからこれら同士を連結させる方法にならざるを得ない。しかしこの方法では、テーピング本来の効果である関節を固定するという作用が強く働いて、自由に関節を動かすことが不可能となる。また、皮膚に直接粘着することによってその部分に突っ張り感が生じてしまうことにもなる。そこで、皮膚よりも伸縮性において調整が可能で多少の滑り感があり、その形状や皮膚との摩擦によってアンカー的な役割を受け持つ手袋形状のものが選ばれることになる。
但し、手袋自体が手指の屈曲・伸展運動を行うのに相当強力な力を必要とするようなものであったり、特許文献2の手袋のように形状記憶合金などを手袋に付加するようなものでは、上記課題の手指関節運動範囲がそれほど制限を受けずにという目的を達することができなくなる。
そこで、本発明は、手袋形態なるものと関節制御体なる弾性体を用いて、この2つのものによる弾性力学の性質を利用して手指関節を制御する方法を基本思想とし、前記課題を解決する手段の一つとして、袋体の甲側面部と掌側面部とに関節制御体を固定することにより、母指関節を制御しようとするものである。
次に手の形状の変化を見てみると、手を握ったり対象物を握ったりするときは、各指関節は屈曲し第2指から第5指において母指と対立運動が行われ、手のひらにくぼみが作られる。また、第4指と第5指の手根中手関節は、第2指及び第3指と比べて斜位がつきやすい構造となっているため、拳を強く握ったとき甲側においては第3指を境に傾斜が強くつくことになる。
これら手の変化が行われたときは手袋も同様に、第3指のライン付近及び/又は各指のMP関節ライン付近を境にして形状が変化して、手袋の素材は掌側ではたるみ、甲側では強い引っ張りが生じることになる。よって、関節制御体をこの領域に使用することは、母指関節を制御するうえで好ましいとは言えない。
そこで、関節制御体の袋体への固定領域を前記記載の通りとしている。但し、各骨の長さや形状に個体差があるのは当然であり、平均的な位置関係を表していることは言うまでもない。
さらに、手が弛緩しているとき各指はやや屈曲し、親指もやや屈曲して内旋した状態となり、親指と人差し指との指間腔も閉じた状態となる。この親指の弛緩した状態から指間腔をやや開いた状態へと、又は外旋方向へと制御するため、甲側面部と掌側面部を有する袋体の製作工程と、袋体の甲側面部と掌側面部に甲側部、指叉稜線部及び掌側部を有する関節制御体を固定する工程とに、指叉稜線部のねじり強度を、甲側部及び掌側部の少なくとも一方の部のねじり強度より高くする工程を含めることとする。
この工程を含めることによって、前記親指の弛緩状態時に手袋の親指包と人差し指包とに掛かる稜線部分のねじれを和らげる効果となって、母指関節を所望の位置へと制御することが可能となる。
以上の過程を経て、前記記載の通りの工程により運動を促進させる手袋を製造する方法が生み出されたものであるが、それ程複雑な機構を使った方法でないため、製造工程についても複雑な工程とならず安価で製造でき、本課題を解決する手段となすものである。
前記過程を経た手袋の一つとして、手の甲側の第1指基節骨の体・大菱形骨・有頭骨・第3指基節骨底及び第2指基節骨底で囲まれた範囲内に相当する甲側面部と、親指包と人差し指包とに掛かる稜線で前記甲側面部と区別され、掌側の第1指基節骨の体・大菱形骨・有頭骨・第3指中手骨頭及び第2指中手骨頭に囲まれた範囲内に相当する掌側面部とを有した手袋本体と、一方を前記手袋本体の甲側面部に、他方を該手袋本体の掌側面部に固定しつつそれらの固定を各面部内に納め、甲側部、指叉稜線部及び掌側部を有した関節制御体とから成り、前記関節制御体の指叉稜線部のねじり剛性を、該関節制御体の甲側部及び掌側部の少なくとも一方の部のねじり剛性より高くするものとする。
前記手袋本体と関節制御体の関係は、母指が掌側外転または内旋するとき、手袋本体の甲側面部と掌側面部とで引張りが生じるため、両者弾性体で構成されることからフックの法則(弾性の法則)による力学的関係が生じる。
F=kx ・・・・・(式1)
k=k+k ・・・・・(式2)
k=(k)/(k +k ) ・・・・・(式3)
すなわち、甲側面部と掌側面部とで生じる引っ張り荷重は、ばね定数とひずみの積で表され(式1参照)、手袋本体と関節制御体とで受け持ち(式2参照)、その割合はばね定数の比で決まる(式3参照)。また、手袋本体と関節制御体が(式2)の関係を満たすためには、関節制御体をあまりたるませて固定してしまわないことが必要となる。
通常手袋は、甲側と掌側とで連続した面体により構成されるので、一方で生じた引っ張り荷重は、その面体内で各方面に分散されながら力の伝達がなされていくものと推測される。そこで、関節制御体を手袋本体の甲側面部と掌側面部とに固定することによって、その引っ張り荷重の一部を関節制御体に受け持たせ、関節制御体の応力を利用して母指関節を制御するものである。
σ=Eε=F/A ・・・・・(式4)
F/ε=EA ・・・・・(式5)
θ=T/GIP (円形断面の場合) ・・・・・(式6)
θ=16/μ・T/ab3G(長方形断面の場合) ・・・・・(式7)
1/R=M/EIy ・・・・・(式8)
関節制御体の甲側と掌側とに働く引張応力は(式4)で表されるが、母指の複雑な動きによって、引っ張り荷重だけでなくせん断荷重、曲げモーメント及びひねりモーメントが刻々と変化しながら関節制御体にかかり、中でも親指包と人差し指包とに掛かる稜線部分が他の部分に比べ変位が急激で、関節制御体の指叉稜線部においても負荷が多く掛かるため、その部分で座屈現象を起こしてしまうことになり、母指を制御することが不可能となってしまう。しかしながら、座屈現象を防ぐために関節制御体自身を硬くしてしまうと、親指と人差し指感に突っ張り感が生じたり、母指の動きを制限してしまうことになる。
そこで、関節制御体の指叉稜線部のねじり剛性を該関節制御体の甲側部及び掌側部の少なくとも一方の部のねじり剛性より高くすることによって、ねじり負荷のバランスを変えて、指叉稜線部での座屈現象が起きる荷重限度を高くし、無意識に母指関節運動がなされる程度の荷重のときは、関節制御体によって所望の関節位置へと制御され、意識的に母指関節運動を行い手袋の指叉部分に強い荷重が掛かった場合は、関節制御体は座屈し若しくは手袋本体が歪んで、さほどの違和感や母指関節可動範囲の制限を受けることなく自由に母指を動かすことができる。
このように手袋によって手指関節の運動を制御して運動を促進させるという発想そのものが全く新しく独創的なものであり、その技術的要素や方法も前述に掲げた従来技術などにおいては成し得なかったものである。そして、まさに本発明が持つ真の意義が、ここにあるのである。
前記手袋を製造する方法に記載した関節制御体の指叉稜線部のねじり強度を高くする一つの方法としては、(式6)中に表されたねじり剛性(GIP)を高くすることが挙げられる(但し断面形状により計算式は異なる(式7参照))。前記Gはせん断弾性係数を表し、Ipは断面二次極モーメントを表すものである。
また、関節制御体に変化を持たせる意外に、関節制御体の一方を前記手袋本体の甲側面部に、他方を該手袋本体の掌側面部に固定しつつそれらの固定を各面部内に納め、該関節制御体の一方と他方とで、その固定される幅が異なるようにすることも一つの方法として挙げられる。
また、平面の形又は固定された形が略「く」の字形をした関節制御体の一方を前記手袋本体の甲側面部に、他方を該手袋本体の掌側面部に固定しつつそれらの固定を各面部内に納め、該関節制御体の平面の形又は固定された形の曲がり点同士を結ぶ幅の長さを、両方向に延びる2つの斜交した軸の少なくとも1つの軸の長さより長くするようにする。
また、関節制御体の指叉稜線部のねじり強度を高くする別の手段としては、関節制御体の一方を前記手袋本体の甲側面部に、他方を該手袋本体の掌側面部に固定しつつそれらの固定を各面部内に納め、該関節制御体に孔を設けることとする。
この関節制御体に孔を設けることによって、関節制御体に孔付近に応力集中が生じることになる。応力集中とは、一般に一様な材質で断面が一様な場合や断面の変化がごく緩やかな場合は、その材料の引張応力はその断面において均一な応力分布となるが、断面が急激に変化するもの例えば孔が開いている場合、引張荷重に対して応力の再分布が起こり、孔の近傍では付加的な大きい応力が生じることになる。このように孔(このほか切り目、切り欠き、隅角部などでも考えられる)の周辺で高い応力を生ずる現象を応力集中と言い、その集中度合いや分布は孔の形状などによって異なり、この現象によって関節制御体の強度は部分的に変化することになる。
また、孔が関節制御体の指叉稜線付近に設けることによって、さらに次のような作用を生むことになる。すなわち、部分的に応力の強弱をつけることで、座屈強度も部分的に変化することになり、また、親指が人差し指に近づく時にかかる荷重に対しての曲げ剛性も低くなり、その部分が「く」の字型に折れ曲がる。この折れ曲がった部分のねじり剛性はせん断弾性係数と断面二次極モーメント又は歪みに依存し、そしてそのときに関節制御体の指叉稜線部分に孔があると、その形状によっては、部分的にねじり強度が高くなることになる。
また、孔ではなく、関節制御体の一方に分岐部を設け、関節制御体の一方を前記手袋本体の甲側面部及び掌側面部の一方の部に、該関節制御体の他方を前記甲側面部及び掌側面部の他方の部に固定しつつそれらの固定を各面部内に納め、前記分岐部の先端部分を開けて固定する。
また、関節制御体の一方に分岐部を設け、関節制御体の分岐部の先端部分を前記手袋本体の甲側面部の第1指側と掌側面部の第1指側とに固定し、該関節制御体の他方を前記手袋本体の甲側面部及び掌側面部の片方の部の第2指側に固定しつつそれらの固定を各面部内に納め、前記分岐部の先端部分を開けて固定する。
また、関節制御体の一方に分岐部を設け、該関節制御体の分岐部の先端部分を前記手袋本体の甲側面部の第2指側と掌側面部の第2指側とに固定し、該関節制御体の他方を前記手袋本体の甲側面部及び掌側面部の片方の部の第1指側に固定しつつそれらの固定を各面部内に納め、前記分岐部の先端部分を開けて固定する。
また、関節制御体の両方に分岐部を設け、該関節制御体の一方を前記手袋本体の甲側面部に、該関節制御体の他方を前記手袋本体の掌側面部に固定しつつそれらの固定を各面部内に納め、少なくとも1つの前記分岐部の先端部分を開けて固定する。
また、関節制御体の両方に分岐部を設け、該関節制御体の一方の分岐部の先端部分を前記手袋本体甲側面部の第1指側と掌側面部の第1指側とに、該関節制御体の他方の分岐部の先端部分を前記手袋本体甲側面部の第2指側と掌側面部の第2指側とに固定しつつそれらの固定を各面部内に納め、少なくとも1つの前記分岐部の先端部分を開けて固定する。
以上のように関節制御体の一方に分岐部を、又は両方に分岐部を設け、分岐部の先端部分を開けて固定することにより、その分岐部に横方向の曲げモーメントが発生することになり、横方向に湾曲が生じることになる(式8参照)。この横方向の湾曲した断面形状は、関節制御体の縦方向のねじり剛性における断面二次極モーメントを大きくすることから、関節制御体の指叉稜線部付近のねじり剛性が高くなることになる。また、開かれた分岐部は孔を開けた場合と同様に、き裂としてその周辺には応力集中が起きる。そのことによっても分岐部付近のねじり強度などに影響を与えるものと考えられる。
またさらに、前記に記載したそれぞれの関節制御体と手袋本体との関係において、少なくとも関節制御体の一方が、手袋本体の甲側面部及び掌側面部の片方の素材と一体若しくは、繋がっていることとすることでも課題の解決手段となすものである。
以上が、母指関節を制御することにより本課題を解決するそれぞれの手段であるが、母指が対抗する相手である第2指から第5指の関節運動を制御することよっても本課題を解決する手段となし、以下に第2指から第5指における運動を促進させる手袋の製造方法及び、運動促進手袋においての説明をする。
第2指から第5指における運動を促進させる手袋の製造方法は、掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部を有する袋体の製作工程に、前記袋体の少なくとも1つの人差し指、中指、薬指及び小指の掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部に関節制御体を固定する工程を含むものとする。
この製造方法の特徴は、袋体の製作工程に袋体の少なくとも1つの人差し指、中指、薬指及び小指の掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部に関節制御体を固定する工程を含めることであるが、他の一般的な手袋の製造工程の概念においては、この工程を設けることは指袋のマチ部を横断することになり、その縫製に困難性が出てくるため技術的になされてこなかった工程であり、本課題に取り組む中で初めて解決手段としてなされるものである。
そして、前記一般的概念によらずこの製造方法を確立するためには、前記でも記載した通り手指関節や筋の特徴を充分に捉える必要があり、本解決手段も前記母指関節を制御し運動を促進させる手袋の製造方法で述べたのと同様に、以下のように手指関節や肘関節の特徴などを充分に検討されてなされたものである。
すなわちそれは、第2指から第5指のMP関節は、直接的に屈曲運動をさせる筋が基節骨に付着していないため、遠位の関節を運動させるためには、総指伸筋と長・短橈側手根伸筋が固定筋としての役割を果たすことになる。そして、この長橈側手根伸筋は、肘関節の屈曲運動の協同筋としての役割を果たす。また、長橈側手根伸筋は、腕を伸ばした状態では回外筋として働き、屈曲位にある状態では回内の補助筋としても働く。
また、第5指の母指方向へと対立に際して、その対立に働く筋群の始起と尺側手根屈筋の付着が近似しているため、第5指の強い対立運動が生じたときに場合によっては尺側手根屈筋が張った状態となって、手首関節が必要以上に固定されてしまうことが起きる。
また、橈骨手根関節において橈骨の遠位端が傾斜しているために、中間位にある手根骨は尺側方向に近位かつ内側に滑りやすくなる。手根骨が30度ほど内転すると前記滑り面に対して直角に作用し手根骨は安定する。逆に手根骨がやや外転すると手根の不安定さが増し、手根骨を近位・内側へずらそうとする。
また、強い把握力を発揮しようとするときは、必ず手関節の伸筋群が強く働いてやや伸展(背屈)する。これは、把握するときに働く手指屈筋を伸長し、その効果を高めているものと言われている。また、基節骨と末節骨に付着している浅指屈筋と深指屈筋は、その付着位置などの特徴によって、各指関節の屈曲度合いが変化すると屈曲の効率も変化する。例えば、MP関節とPIP関節を他動的に90度に屈曲しておくと、深指屈筋はゆるみすぎて有効に収縮ができず、もはやDIP関節を屈曲することはできなくなる。従って、この筋が最も効果的に働くのは、指伸筋の伸展作用によりMP関節が伸展されているときとなる。このように手指関節のポジションによって把握力も変化することになる。
また、第2指から第5指に伸筋として指伸筋が付着するが、第2指には指示伸筋が、第5指には小指伸筋が付加している。また、各指のMP関節は制限されるものの僅かに回旋する等々が、手指関節や肘関節の特徴として挙げられる。
これら手指関節や肘関節の特徴や作用を利用し、第2指から第5指の関節運動を制御することによって、遠位側から手首関節の屈伸・内外転運動や肘関節の屈曲運動及び回内・回外運動を促して、また各指関節の屈曲度合いを変化させて効果的な把握動作へと誘導して、運動を促進させようとするものである。
そして、前記のことを踏まえたうえで前記ような製造工程を設けることで、各指のMP関節及び/又はPIP関節の屈曲に伴う指の甲側の引っ張りを利用することができ、MP関節及び/又はPIP関節との屈曲角割合を変化させるなどの制御が可能となる。また、本手段においてもそれ程複雑な機構を使った方法でないため、製造工程についても複雑な工程とならず安価で製造でき、よって本課題の解決手段の一つと成すものである。
この第2指から第5指に関する製造方法についても、手袋本体の第2指から第5指のMP関節の近位側及びPIP関節の遠位側の領域は、強い引っ張りとたるみとが生じることになるので、関節制御体をこの領域に使用することは好ましいとは言えないが、前記母指関節の制御の時と異なり、MP関節及び/又はPIP関節との屈曲角割合を変化させることが一つの目的であり、関節制御体の固定を必ずしも前記両面部内に納める必要はない。
また、本手段も前記母指関節の制御方法と同様に手袋形態なるものと関節制御体なる弾性体を用いて、この2つのものによる弾性力学の性質を利用して手指関節を制御しようとするものである。
そして、これら過程を経た手袋の一つとして、掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部を有した手袋本体と、一方を前記手袋本体の少なくとも1つの人差し指、中指、薬指及び小指の掌側基節骨面部に固定し、当該指の橈側又は尺側を通り、他方を当該指の甲側基節骨面部に固定する関節制御体とから成るものとする。
この手袋の特徴は、手袋本体の少なくとも1つの人差し指、中指、薬指及び小指の掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部とに関節制御体を固定することであるが、それは、PIP関節が屈曲する際、甲側基節骨面部では遠位側に引っ張られ、それに伴い関節制御体の甲側固定部分も引っ張り荷重を受けることとなり、関節制御体の弾性の性質を利用して各指のPIP関節の屈曲を制御しようとするものである。また同時に、PIP関節が屈曲するとPIP関節の構造などにより指腹側が外側へ脹らむ。そこで特許文献6の図11〜図15のような形態であると、その脹らみによる外側への圧力の逃げ場が環状体の弾性しかなく、逆に指への圧力となり屈曲の際の強い制限となってしまう。しかしながら、前記のように関節制御体を手袋本体に固定することで、その圧力を手袋本体と共に逃がす余地を作り、屈曲の制限を和らげる働きをする。
また、MP関節とPIP関節の両方が屈曲するときは、より強い引っ張りが生じることになり、関節制御体の働きによって、MP関節が先行して屈曲角を深くした場合はPIP関節の屈曲角は浅くし、又は逆にするなどMP関節とPIP関節の屈曲角の度合いを制御することができる。
また、関節制御体がMP関節とPIP関節の屈曲に対して抵抗となるように働くことから、総指伸筋と長・短橈側手根伸筋が固定筋として強く働くように作用し、その結果、上記に述べたように肘関節に対してその運動を誘導し、先行動作となって運動を促進させることになる。
また、人差し指、中指、薬指及び小指のうちで、関節制御体の固定数を変化させることによって、人差し指だけ他の指と比べ各関節の屈曲割合が異なるようにしたり、第2指から第5指全てのMP関節部分が揃うようにしたり、小指側に斜位がつくようにしたりと手の形状に変化をもたせることができ、それによって、手首関節に関する上記特徴を引き出すことが可能となる。
また、手袋本体の掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部とに関節制御体が固定されていると、当該指のMP関節が屈曲する場合は関節制御体の甲側において引っ張りが強く生じ、MP関節が伸展(背屈)する場合は逆に掌側において引っ張りが強く生じることとなり、関節制御体は歪みが少なくなる方へ弾性塑性されることから、結果的に当該指のMP関節を中間位付近に保つよう制御することができる。
第2指から第5指における運動を促進する手袋のその他としては、前記手袋本体に固定される関節制御体の掌側固定部及び甲側固定部の双方又は一方を、当該指の軸に対して斜め方向に固定する。
また、前記手袋本体に固定される関節制御体の近位側と遠位側とにおいて、伸び剛性又は長さが異なるようにする。
この伸び剛性とは(式5)の中のEAのことで、Eはヤング率を表し、Aは断面積を表す。
また、前記手袋本体に固定される関節制御体の近位側と遠位側とにおいて、掌側固定部及び/又は甲側固定部における固定の長さ又は固定間の長さが異なるようにする。
以上のようにすることによって、PIP関節及び/又はMP関節の屈曲に際し、手袋本体の当該カ所にねじりモーメントが生じることになり、関節制御体が当該指の橈側を通るか又は尺側を通るかということと相俟って、当該指のMP関節を外転運動又は内転運動を誘導する働きを追加することができる。
また、前記に記載したそれぞれの関節制御体と手袋本体との関係において、関節制御体の一方が、手袋本体の掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部の片方の素材と一体若しくは、繋がっていることとすることでも課題の解決手段となすものである。
そして、前記記載の母指に関して特徴をなすそれぞれの形態又は方法と、第2指から第5指に関して特徴をなすそれぞれの形態又は方法とを、それぞれ組み合わせることとする。
このように、母指及び第2指から第5指に関するそれぞれの解決手段を組み合わせることによって、様々な手の動きに対して関節の制御バリエーションが豊富となり、より多くの運動について、その促進を図ることが可能となる。
また、本課題の解決手段の一つとして、各指袋の先端部分を欠き、中指、薬指及び小指の甲側MP関節部を含む甲側部を有する手袋本体と、前記中指、薬指及び小指の甲側MP関節部に固定する関節制御体とから成り、該関節制御体の近位−遠位方向の伸び剛性を、前記手袋本体甲側部の近位−遠位方向の伸び剛性よりも高くすることとする。
また、前記記載の手袋本体と関節制御体の関係において、関節制御体を手袋本体の甲側部の素材と一体若しくは繋げて、該手袋本体の中指、薬指及び小指の甲側MP関節部を形成することでも課題の解決手段となす。
これらのように構成することで、第3指から第5指のDIP関節及びPIP関節の屈曲を早め、MP関節の屈曲を遅らせるようにして、手首関関節の伸展(背屈)を促す働きをする。
本発明による効果を段階的にまとめると、以下のような効果が挙げられる。
(1)手袋の製造工程及び運動促進手袋そのものの効果として
手指関節を制御する方法がそれ程複雑な機構を使った方法でないため、製造工程についても複雑な工程とならず、安価で運動を促進する手袋の製造ができる。袋体の形状についてはそれ程制限がないため、様々な形状の手袋に対応することができ、また、関節制御体の手指関節の制御方法も豊富なため、運動パターンに合わせて様々なバリエーションの運動促進手袋を揃えることができる。
(2)手袋が直接手に及ぼす効果として
関節制御体が弾性体でなり、手袋本体に沿ったかたちで固定される構成であるため、手袋を手に装着しても違和感はほとんど無く使用することができる。また、対象物を握るときに最も握力が発揮されるポジションに手指関節を誘導することができることから、対象物をしっかりと把持することができ、そして効率よくグリップ力を発揮することができる。しかも対象物と前腕との力の伝達も無駄なく確実に伝達することが可能となる。
(3)身体に及ぼす効果として
運動促進手袋が手指関節を制御することによって、肘関節の回内・回外運動などを誘導し、先行動作としての役割を果たして運動を促進させる。また、手首関節の硬直化を防ぐ効果により関節可動範囲に余裕が生まれ、運動連鎖によって他の関節にも余裕が生まれることから身体各部の運動が促進され、結果身体運動に好影響を与えることができる。また、対象物と前腕との力の伝達が効率よく行われるため、一つの関節に無理な負荷が繰り返しかかることが原因とされるテニス肘や太鼓演奏など手首の関節痛の低減がはかられるものと推測される。
そして、各種の運動に即した手の動きがスムーズに誘導されて、自己の本来有している運動能力を最大限に発揮することが可能となる。
(4)運動が促進された結果が及ぼす心理的効果及び技術的効果として
無意識的に先行動作が行われるので、その運動に対する先行イメージが湧きやすくなり、自己の運動能力を最大限に発揮することができることから、スポーツなど運動をすることが今まで以上に楽しくなる。また、運動促進手袋を長期的に使用することによって、スポーツなどの競技力や太鼓演奏などの演奏力といった技術を身につけることができる。
以下、図1〜図52を用いて本発明の実施の形態について説明する。
まずは、図1〜図5を用いて実施例1について説明をする。図1は袋体の製造工程の一例を表し、図2は指叉稜線部のねじり強度を甲側部及び掌側部のねじり強度より高くした関節制御体を表し、図3は関節制御体の袋体への固定工程を表し、図4は右手における骨の位置関係と袋体の甲側面部及び掌側面部に相当する範囲の位置関係を表し、図5は関節制御体を袋体の甲側面部及び掌側面部に固定した運動促進手袋を表した図である。
図1の袋体の製造工程においては、布製の生地を裁断し二つ折りにして端部を縫製して袋体としているが、公知の技術を用いて製作してもよく、また袋体の素材は布製に限らず、絹、綿、麻、毛等の単独或いは混合した天然繊維の布又はニットやポリウレタン、ポリエステル、ナイロン、アクリル、テトロン、ビニロン等の単独或いは混合した合成繊維の布又はニットでもよく、また天然繊維と合成繊維とを混合した布又はニット、ゴム糸又はスパンデックス繊維を混合した布又はニットでもよい。また、天然皮革、合成皮革や人工皮革、シリコン、ウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂や塩化ビニル樹脂等の合成樹脂、天然ゴム、ブチルゴムやブタジエンゴム等の合成ゴムなどを素材とした弾性体であればよい。また、前記に記載しているように、素材そのものに弾性を有するものだけでなく、素材を編むことによって弾性を有するものであってもよい。但し、袋体を手に装着したときに、手がある程度自由に動かせることを必要とする。また、一つの素材のみで袋体を構成する必要はなく、デザインなどを考慮して適宜数種類の素材を組み合わせて袋体を作成してもよく、部分的に弾性を有さない金属などの素材を付加しても構わない。
袋体の形態は必ずしも5本の指袋を有する必要はなく、少なくとも親指と人差し指の付け根部分を包むように形成するものとする。また、ミント形状の袋体であっても手との密着性がある程度確保できるようであれば差し支えない。
また、図1(B)において袋体の成形を縫い合わせることとしているが、縫製に限らず素材に合わせて適宜接着、粘着、熱圧着又は熱融着などの接合方法にて行えばよい。また、編機で袋体を編成してもよく、素材によっては一体成形としてもよい。
一方、関節制御体は、前記袋体と同一の素材とするのがよいが、前記記載の袋体の素材として挙げた弾性体の内で、袋体と異なる素材を用いても差し支えない。また、用途により薄手の素材や伸縮性のある素材とするのが好ましい場合がある。また、部分的に弾性を有さない金属などの素材を装飾的に付加しても構わないが、袋体の素材と比べ、著しくヤング率が低いものは適当な素材とは言えない。
また、関節制御体の大きさは袋体のサイズにもよるが、その長さとして1cm程度から14cm程度までがよく、好ましくは2cm程度から8cm程度までがよく、さらに好ましくは3cm程度から8cm程度までがよい。また、その幅は0.3cm程度から6cm程度までがよく、好ましくは1cm程度から3cm程度までがよい。またその厚さは0.1mm程度から1cm程度までがよく、好ましくは3mm程度までがよい。しかしながら、前記関節制御体の大きさは、袋体の甲側面部及び掌側面部に固定でき、手の運動動作に差し支えないようにすればよく、例えば野球のバッティング用として使用する場合は、その厚さは薄いものが適するであろうし、ランニング用として使用する場合は、手を軽く握ったときの感覚でその大きさを決めればよく、関節制御体が弾性を有する限り前記数値を厳密な数値として捉える必要はない。
この関節制御体を前記袋体への固定方法としては、縫着の他、接着、粘着、熱圧着又は熱融着などの方法を用いて固定すればよい。またその固定は、関節制御体の甲側部及び掌側部の一部分の固定としてもよく、指叉稜線部を含めた関節制御体の一面全てを袋体に固定してもよい。また場合によっては、関節制御体を半回転や1回転などさせた状態で袋体に固定してもよい。また、袋体の甲側面部及び掌側面部と関節制御体に面ファスナーを取り付けて、関節制御体を袋体と自由に固定や取り外しができるようにしてもよい。
この袋体の固定場所としては図3〜図5に示すように、手の甲側の第1指基節骨の体・大菱形骨・有頭骨・第3指基節骨底及び第2指基節骨底で囲まれた範囲内に相当する部分を袋体の甲側面部とし、親指包と人差し指包とに掛かる稜線で前記甲側面部と区別され、掌側の第1指基節骨の体・大菱形骨・有頭骨・第3指中手骨頭及び第2指中手骨頭に囲まれた範囲内に相当する部分を袋体の掌側面部とし各面部を固定場所としている。この甲側面部と掌側面部は図4に示した各範囲と同等の範囲ということではなく、その範囲内の面を指しているものとし、図5に示す各面部に孔ないしは欠きがあったとしても一向に差し支えないものである。そして、関節制御体を各面部に固定しつつそれらの固定を各面部内に納めるようにしている。
そして、前記袋体の製作工程と関節制御体を袋体の甲側面部及び掌側面部に固定しつつそれらの固定を各面部内に納める工程とに、関節制御体の指叉稜線部のねじり強度を、該関節制御体の甲側部及び掌側部の少なくとも一方の部のねじり強度より高くする工程を含めたことを最大の特徴とするものである。
この関節制御体の指叉稜線部のねじり強度を、該関節制御体の甲側部及び掌側部の少なくとも一方の部のねじり強度より高くする工程として、図2に示すように関節制御体指叉稜線部の幅を甲側部及び掌側部の少なくとも一方の部より広く形成するようにする工程が一例として挙げられ、その他の方法としては断面積又は断面形状が異なるように形成する、ヤング率が異なるように形成するなどの工程が挙げられる。また、ねじり強度を部分的に変化させる方法は製造工程中だけでなく、将来的に運動促進手袋を使用する際に、関節制御体の指叉稜線部のねじり強度が甲側部及び掌側部の少なくとも一方の部のねじり強度より高くなればよく、例えば関節制御体に孔を設けておき、使用時に孔の周辺とその他の変形の仕方が異なることによって、ねじり強度に変化を持たせることができるようにした工程であってもよい。
これら運動を促進させる手袋の製造方法における工程の順番については、厳密に取り決める必要はなく、どの工程を後先しても差し支えはさほどない。例えば、袋体製造工程中に関節制御体の一方を固定しておき、他方を固定することによって袋体の製作工程の完了としてもよく、関節制御体を袋体に固定した後に関節制御体の指叉稜線部のねじり強度を甲側部及び掌側部の少なくとも一方の部のねじり強度より高くする工程を行って運動を促進させる手袋を完成させてもよい。また、これら工程中又は完成後に手首バンド部や装飾部品の取り付けなどの付属工程を追加しても一向に差し支えないことは言うまでもない。
そして、これらの工程を経る製造方法によって運動を促進させる手袋が製造でき、数々の運動動作を促進させるための手指関節の動きを制御することが可能となる。
以下に、前記運動を促進させる手袋の製造方法を用いた運動促進手袋の様々な実施例を掲げることによって、さらに本発明の詳細が明らかにされるものである。
実施例2について図6〜図8を用いて説明する。図6は関節制御体が手袋本体の親指包と人差し指包とに掛かる稜線で区別された甲側面部及び掌側面部に固定された運動促進手袋を指叉上方から表し、図7は運動促進手袋を甲側から(A)と掌側から(B)表し、図8は関節制御体のバリエーション例を表した平面図及び断面図である。
図6に示されている手袋本体の親指包と人差し指包とに掛かる稜線は、手袋を甲側若しくは掌側から見たとき、親指包と人差し指包の外形ラインに相当し、カテナリー(懸垂線)曲線状のラインのことを指すものである。
図6及び図7で解るように、関節制御体は手袋本体の外側に固定され、その形状は甲側部から掌側部にかけて幅が漸次細くなっており、これは掌側部よりも指叉稜線部の幅の方が広くなっており、ねじり剛性についても指叉稜線部の方が高くなっていることを意味するものである。
図8は、指叉稜線部のねじり剛性を甲側部及び掌側部の少なくとも一方の部のねじり剛性より高くした関節制御体のバリエーション例を表したもので、(A)は平面形態を変化させることにより、(B)はヤング率を変えることにより、(C)は断面積を変化させることにより、(D)は断面形状を変えることによって、関節制御体のねじり剛性を部分的に変化させている。
このように指叉稜線部のねじり剛性を高くした様々な関節制御体を揃えることによって、数々の運動動作を促進するための手指関節の動きに対応することが可能となる。
次に、図9及び図10を用いて実施例3について説明をする。図9は関節制御体が手袋本体の裏側に固定された運動促進手袋を左手指叉上方から表し、図10は関節制御体が手袋本体の裏側に固定された運動促進手袋を甲側から(A)と掌側から(B)表した図である。
図9及び図10から解るように関節制御体は手袋本体の裏側に固定されている。このようにすることにより、外から関節制御体が見えなくなり、シンプルなデザインとすることができる。
次に、図11を用いて実施例4について説明をする。図11は関節制御体の一方と他方とで固定幅を異なるようにした運動促進手袋を甲側から(A)と掌側から(B)表した図である。
図11では関節制御体を縫着によって両端を固定し、その固定幅を掌側部より甲側部を長くしている。このようにすることにより、実施例2で示した関節制御体の幅を漸次細くしたのと同様の効果となる。
次に、図12及び図13を用いて実施例5について説明をする。図12は運動促進手袋を指叉上方から表し、図13の1及び2は関節制御体のバリエーション例を表した平面図である。
図13の1及び2は、平面形態の曲がり点同士を結ぶ幅の長さを、両方向に延びる2つの斜交した軸の少なくとも1つの軸の長さより長くした関節制御体を表している。
関節制御体が略「く」の字形なす場合は、単に甲側部と掌側部の幅やその固定幅を変えることによって母指を制御することは難しく、関節制御体の平面形態の曲がり点同士を結ぶ幅の長さを、両方向に延びる2つの斜交した軸の少なくとも1つの軸の長さより長くすることによって、関節制御体としての機能を果たすものである。また、関節制御体の固定された形状が略「く」の字形なす場合も同様とする。
次に、図14及び図15を用いて実施例6について説明をする。図14は運動促進手袋を指叉上方から表し、図15は関節制御体のバリエーション例を表した平面図で、(A)は関節制御体に切り目を入れたもので、(B)は孔を開けたバリエーション例で、(C)は孔を複数設けたバリエーション例である。
このように切り目又は孔を設け、孔の形状や数を変えることによって、応力集中の仕方が変化し、母指関節の運動を細かく制御することが可能となり、様々な用途の運動促進手袋を提供することが可能となる。
切り目又は孔を設ける位置は、関節制御体の指叉稜線部に設けるのが好ましいが、孔の形状や数など場合によっては、他の部分に設けても関節制御体のその役割を果たすものである。
次に、図16〜図23を用いて実施例7について説明をする。図16は運動促進手袋を指叉上方から表し、図17は運動促進手袋を甲側から(A)と掌側から(B)表し、図18は一方に分岐部を有した関節制御体のバリエーション例を表し、図19〜図23は関節制御体の固定位置を変えた運動促進手袋を指叉上方から表した図である。
図16で示しているように、関節制御体は一方に分岐部を有し、分岐部の先端部分が開かれて手袋本体の掌側面部に固定され、他方が甲側面部に固定されている。また図17は、図16の運動促進手袋を甲側と掌側とから表したもので、このように分岐部の先端部分を開けて固定することによって、実施例1で示したねじり強度が変化するものと考えられ、実施例6で示した孔を設けたことと同様に応力集中が起こり、先端部分の開く度合いを調節することによって、母指関節の制御度合いを調節することができる。
図18で関節制御体分岐部の設け方のバリエーション例を示したが、関節制御体の分岐は複数設けてもよく、その場合は少なくとも一つの分岐部の先端部分を開けて固定すればよく全て開く必要はない。また、分岐部を製作するにあたり、一体の関節制御体を分岐せしめるだけに限らず、2つ以上の複数の素材を固定し結合させることによって分岐部を製作してもよい。
図19〜図23は、一方に分岐部を有した関節制御体を手袋本体に固定する位置を変化させたもので、図19の関節制御体は、分岐部が甲側面部に開かれて固定され、他方が掌側面部に固定されている。図20の関節制御体は、分岐部が甲側面部及び掌側面部の親指側に分けて開けて固定され、他方が掌側面部の人差し指側に固定されている。図21の関節制御体は、分岐部が甲側面部及び掌側面部の親指側に分けて開けて固定され、他方が甲側面部の人差し指側に固定されている。図22の関節制御体は、分岐部が甲側面部及び掌側面部の人差し指側に分けて開けて固定され、他方が掌側面部の親指側に固定されている。図23の関節制御体は、分岐部が甲側面部及び掌側面部の人差し指側に分けて開けて固定され、他方が甲側面部の親指側に固定されている。
このように一方に分岐部を有した関節制御体の固定位置を変えることによって、応力集中などの発生が異なることになり、母指関節の運動を細かく制御することが可能となって、様々な用途の運動促進手袋を提供することが可能となる。
次に、図24〜図26を用いて実施例8について説明をする。図24は運動促進手袋を甲側から(A)と掌側から(B)表し、図25は両方に分岐部を有した関節制御体のバリエーション例を表し、図26は関節制御体の固定位置を変えた運動促進手袋を指叉上方から表した図である。
図24で示しているように、関節制御体は両方に分岐部を有し、一方の分岐部の先端部分が開かれて手袋本体の甲側面部に固定され、他方の分岐部の先端部分が開かれて掌側面部に固定されている。もし、一方の分岐部を開かずに固定した場合は、実施例7における図16及び図17と同一の作用を持つ関節制御体となる。そして、この両方に分岐部を有し少なくとも一方の分岐部の先端部分を開いて固定することによって、実施例7の作用効果をさらに高めることが可能となる。
また、図25で関節制御体分岐部の設け方のバリエーション例を示したが、関節制御体の一方に分岐を複数設けてもよく、その場合であっても少なくとも一つの分岐部の先端部分を開けて固定すればよく全て開く必要はない。また、分岐部を製作するにあたり、一体の関節制御体を分岐せしめるだけに限らず、2つ以上の複数の素材を固定し結合させることによって分岐部を製作してもよい。
また、図26に示すように、関節制御体の一方の分岐部の先端部分が手袋本体の人差し指側の甲側面部と掌側面部に、他方の分岐部の先端部分が親指側の甲側面部と掌側面部にそれぞれ開かれて固定されており、応力集中などの発生が図24の運動促進手袋と比べ異なり、前記手袋の母指関節の制御と多少異なる制御が可能となる。
次に、図27を用いて実施例9について説明をする。図27は運動促進手袋を指叉上方から表した図である。
この図から解るように、甲側面部と一方に分岐部を有した関節制御体とが一体となった素材で製作されており、分岐部の先端部分開かれて掌側面部に固定されている。このようにすることにより、関節制御体一方の固定の手間が省けることになる。
次に、図28及び図29を用いて実施例10について説明をする。図28は運動促進手袋を指叉上方から表し、図29は図28のY断面を表した図である。
この図28及び図29で解るように、手袋本体の甲側面部と掌側面部及び関節制御体が一体の素材で作成され、関節制御体の指叉稜線部に厚さを増すための素材が固定されている。このように構成することで、手袋本体の甲側面部と掌側面部及び関節制御体の一体性が増すことになる。尚、関節制御体の指叉稜線部に厚さを増すための素材を固定する方法だけでなく、素材を製作する段階でこの部分のみ厚さを増したものを使用してもよい。
次に、図30〜図33を用いて実施例11について説明をする。図30は関節制御体の袋体への固定工程を甲側から(A)と掌側から(B)表し、図31は左手における骨の位置関係と袋体の甲側基節骨面部及び掌側基節骨面部に相当する範囲の位置関係を表し、図32は関節制御体を袋体に固定した運動促進手袋を親指側から表し、図33は運動促進手袋を甲側から(A)と掌側から(B)表した図である
袋体の製造工程は、公知の技術によって製作すればよく、素材は、実施例1で示した素材でよい。また、袋体の形態は必ずしも指袋の袋先を有する必要はなく、図31に表した基節骨面部の範囲内に相当する部分を有していればよい。但し、範囲全てを有する必要はなく、袋体の基節骨面部は部分的に孔や欠きがあっての差し支えない。
一方、関節制御体は、前記袋体と同一の素材とするのがよいが、前記記載の袋体の素材として挙げた弾性体の内で、袋体と異なる素材を用いても差し支えない。また、用途により薄手の素材や伸縮性のある素材とするのが好ましい。また、部分的に弾性を有さない金属などの素材を装飾的に付加しても構わないが、袋体の素材と比べ、著しくヤング率が低いものは適当な素材とは言えない。
また、関節制御体の大きさは袋体のサイズにもよるが、その長さとして4cm程度から8cm程度までがよく、好ましくは5cm程度から7cm程度までがよい。また、その幅は0.5cm程度から2.5cm程度までがよく、好ましくは1cm程度から2cm程度までがよい。またその厚さは0.1mm程度から2mm程度までがよく、好ましくは1mm程度までがよい。しかしながら、前記関節制御体の大きさは、関節制御体が弾性を有する限り前記数値を厳密な数値として捉える必要はなく、袋体の甲側基節骨面部及び掌側基節骨面部に固定でき、手の運動動作に差し支えないようにすればよい。また、その形状は、概略帯状とすればよいが、楕円形状や端部にデザイン性を持たせた形にするなど形状に変化を持たせても差し支えない。
この関節制御体を前記袋体への固定方法としては、縫着の他、接着、粘着、熱圧着又は熱融着などの方法を用いて固定すればよい。またその固定は、関節制御体の甲側部分及び掌側部分の一部分の固定としてもよく、関節制御体の一面全てを袋体に固定してもよい。また場合によっては、関節制御体を半回転や1回転などさせた状態で袋体に固定してもよい。また、袋体の甲側基節骨面部及び掌側基節骨面部と関節制御体に面ファスナーを取り付けて、関節制御体を袋体と自由に固定や取り外しができるようにしてもよい。
この袋体の固定場所としては図30〜図33に示すように、第2指〜第5指の基節骨が位置する範囲を袋体の掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部とし、前記袋体の少なくとも1つの人差し指、中指、薬指及び小指の掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部に関節制御体を固定するものである。
そして、これら説明した掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部を有する袋体の製作工程に、前記袋体の少なくとも1つの人差し指、中指、薬指及び小指の掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部に関節制御体を固定する工程を含めたことを最大の特徴とするものである。また、これら工程中又は完成後に手首バンド部や装飾部品の取り付けなどの付属工程を追加しても一向に差し支えないものである。
そして、これらの工程を経る製造方法によって運動を促進させる手袋が製造でき、数々の運動動作を促進させるための手指関節の動きを制御することが可能となる。
以下に、前記運動を促進させる手袋の製造方法を用いた運動促進手袋の様々な実施例を掲げることによって、運動促進手袋の特徴の詳細がさらに明らかにされるものである。
次に、図34を用いて実施例12について説明をする。図34は運動促進手袋を甲側から(A)と掌側から(B)表した図である。
この図34で解るように、各々の関節制御体の一方が袋体の第2指から第5指の掌側基節骨面部に固定され、各々当該指の尺側を通り、他方が当該指の甲側基節骨面部に各々固定されている。このようにすることにより、指袋の尺側に抵抗が働き、その働きに抗するために各指は、小指側に掛けて斜位をきつく付けるように力を込めるようになり、自然と手首関節を尺側に内転するように働き、前腕に力が効率よく伝わるポジションへと導く作用となる。また、抵抗がある分、第2指から第5指は深く握ろうとし、これらの作用により、例えばゴルフクラブをグリップするときにしっかりと握ることが可能となる。
次に、図35を用いて実施例13について説明をする。図35は運動促進手袋を甲側から(A)と掌側から(B)表した図である。
この図35で解るように、関節制御体の一方が袋体の第2指の掌側基節骨面部に固定され、当該指の橈側を通り、他方が当該指の甲側基節骨面部に固定されている。そして、関節制御体の掌側固定部が当該指の軸に対して垂直に固定され、甲側固定部が当該指の軸に対して斜め方向に固定されている。
このようにすることにより、指のMP関節及び/又はPIP関節の屈曲に際して、関節制御体が基節骨部分に環状の圧力をもたらす作用とはならず、指袋に対して捻るような作用が働き、この場合は第2指のMP関節をやや外転させるように働く。
次に、図36及び図37を用いて実施例14について説明をする。図36は運動促進手袋を甲側から(A)と掌側から(B)表し、図37は関節制御体のバリエーション例を表した平面図及び断面図である。
図36での関節制御体は、甲側固定部において近位側と遠位側の幅が異なっている。また、関節制御体のバリエーション例として、図37(A)は近位側と遠位側とでヤング率が異なることを表し、(B)は近位側と遠位側とで断面が異なることを表し、(C)は近位側と遠位側とで平面形態が異なることを表し、(D)は近位側と遠位側とで長さが異なることを表している。
このように関節制御体の近位側と遠位側とにおいて、伸び剛性(ヤング率×断面積)又は長さが異なるようにすることにより、指のMP関節及び/又はPIP関節の屈曲に際して、指袋に対して捻るような作用が働き、図26の場合は第2指のMP関節をやや内転させるように働き、例えばサッカーのゴールキーパーの上肢運動に対して有効な働きをする。
次に、図38を用いて実施例15について説明をする。図38は運動促進手袋を甲側から(A)と掌側から(B)表した図である。
図38から解るように、第2指と第3指とに関節制御体が尺側を通って手袋本体の掌側基節骨面部と甲側基節骨面部とに固定され、第2指の関節制御体は、その近位側と遠位側とにおいて固定の長さが異なり、第2指の関節制御体は、その近位側と遠位側とにおいて固定間の長さが異なっている。
このように関節制御体の近位側と遠位側とにおいて、固定の長さ又は固定間の長さが異なるようにすることにより、指のMP関節及び/又はPIP関節の屈曲に際して、指袋に対して捻るような作用が働き、この場合は第2指及び第3指のMP関節をやや内転させるように働き、例えばスキーのフリースタイルの上肢運動に対して有効な働きをする。
次に、図39及び図40を用いて実施例16について説明をする。図39は運動促進手袋を甲側から(A)と掌側から(B)表し、図40は関節制御体の平面を表した図である。
図39及び図40で解るように、関節制御体の一方と手袋本体の第5指の掌側基節骨面部とが一体となっている。このように関節制御体の一方が、手袋本体の掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部の片方の素材と一体若しくは、繋がっているようにすることで、手指のフィット性などを考慮した手袋本体の製作が可能となる。
次に、図41〜図49を用いて実施例17について説明をする。図41〜図43及び図45〜図49は運動促進手袋を甲側から(A)と掌側から(B)表し、図44は運動促進手袋を親指側後方より表した図である。
この実施例17で掲げる運動促進手袋のそれぞれの形態は、実施例2から実施例10の何れかに記載された特徴(形態)と実施例12から実施例16の何れかに記載された特徴(形態)とを、それぞれ組み合わせたことを特徴としている。そして、本実施例17は、それらの運動促進手袋の中で代表的な9例を列挙したものであり、それらの組合せが本実施例に限られるものではないことは明らかであり、9例以外の組合せについても本発明の範囲であることは言うまでもない。
図41に示す運動促進手袋は、手袋本体の甲側面部及び掌面部に両方に分岐部を有した関節制御体が固定され、第2指の掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部に当該指の尺側を通った関節制御体が固定されている。このようにすることにより、例えば和太鼓演奏用時の上肢運動に対して有効な働きをする。
図42に示す運動促進手袋は、手袋本体の甲側面部及び掌面部に一方に分岐部を有した関節制御体が固定され、第2指〜第5指の掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部に各当該指の尺側を通った関節制御体が固定されている。このようにすることにより、例えば陸上競技の走り幅跳びの上肢運動に対して有効な働きをする。
図43に示す運動促進手袋は、手袋本体の甲側面部及び掌面部に一方に分岐部を有した関節制御体が固定され、第2指の掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部に当該指の尺側を通った関節制御体が固定されている。このようにすることにより、例えばカーリング時の上肢運動に対して有効な働きをする。
図44に示す運動促進手袋は、手袋本体の甲側面部及び掌面部に関節制御体が固定され、第2指の掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部に当該指の尺側を通った関節制御体が固定されている。このようにすることにより、例えばアルペンスキー時の上肢運動に対して有効な働きをする。
図45に示す運動促進手袋は、手袋本体の甲側面部及び掌面部に一方に分岐部を有した関節制御体が固定され、第2指の掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部に当該指の尺側を通った関節制御体が固定されている。このようにすることにより、例えばノルディックスキー時の上肢運動に対して有効な働きをする。
図46に示す運動促進手袋は、手袋本体の甲側面部及び掌面部に両方に分岐部を有した関節制御体が固定され、第2指の掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部に当該指の尺側を通った関節制御体が、第3指〜第5指の掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部に各当該指の橈側を通った関節制御体が固定されている。このようにすることにより、例えば野球のバッティング時の上肢運動に対して有効な働きをする。
図47に示す運動促進手袋は、手袋本体の甲側面部及び掌面部に一方に分岐部を有した関節制御体が固定され、第2指〜第5指の掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部に各当該指の尺側を通った関節制御体が固定されている。このようにすることにより、例えば陸上競技のクラウチングスタート時の上肢運動に対して有効な働きをする。
図48に示す運動促進手袋は、手袋本体の甲側面部及び掌面部に両方に分岐部を有した関節制御体が固定され、第2指〜第5指の掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部に各当該指の尺側を通った関節制御体が固定されている。このようにすることにより、例えばランニング時の上肢運動に対して有効な働きをする。
図49に示す運動促進手袋は、手袋本体の甲側面部及び掌面部に関節制御体が固定され、第2指〜第5指の掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部に各当該指の尺側を通った関節制御体が固定されている。このようにすることにより、例えばラグビーの上肢運動に対して有効な働きをする。
次に、図50〜図52を用いて実施例18について説明をする。図50及び図51は運動促進手袋を甲側から(A)と掌側から(B)表し、図52は図51のY断面を表した図である。
図50及び図51の手袋本体は、各指袋の先端部分を欠き、中指、薬指及び小指の甲側MP関節部を含む甲側部を有している。そして、図50では中指、薬指及び小指の甲側MP関節部に固定された各関節制御体とで構成され、関節制御体の近位−遠位方向の伸び剛性を、前記手袋本体甲側部の近位−遠位方向の伸び剛性よりも高くしたことを特徴としている。また、図51及び図52は、関節制御体が前記手袋本体の甲側部の素材と一体若しくは繋がって、該手袋本体の中指、薬指及び小指の甲側MP関節部が形成されていることを表している。
このようにすることにより、各指のPIP関節及び/又はDIP関節の屈曲がMP関節の屈曲より屈曲角度の度合いを大きくするように働き、例えばバーベルを持ち上げる時の上肢運動に対して有効な働きをする。
上記で説明した本発明によれば、手指関節の運動範囲をそれ程制限することなく手指関節の屈伸・内外転運動を制御することにより上肢運動を誘導し、運動を促進させるという今までにない全く新しい技術思想をもった手袋を、安価で複雑な工程を経ずして製造する方法と、運動を促進させる手袋を提供することができ、発明の効果の項で示した効果がある。そして、昨今スポーツや音楽演奏などに対する自己実現を果たそうとする人々が多くなってきていることから、本発明のような用品を多くの人々が待望しており、利用者に多大なる貢献をもたらすものと考えられる。
袋体の製作工程を表した図である。 関節制御体の平面図である。 関節制御体を袋体に固定する様子を表した斜視図である。 右手における骨の位置関係と甲側面部及び掌側面部に相当する範囲を示した図で、(A)は甲側を(B)は掌側を表した図である。 関節制御体を袋体の甲側面部及び掌側面部に固定した運動促進手袋を表した図で、(A)は甲側から(B)は掌側から見た図である。 運動促進手袋を指叉上方から見た図である。 運動促進手袋を(A)は甲側から(B)は掌側から見た図である。 関節制御体のバリエーション例を表した平面図及び断面図である。 運動促進手袋を指叉上方から見た図である。 運動促進手袋を(A)は甲側から(B)は掌側から見た図である。 運動促進手袋を(A)は甲側から(B)は掌側から見た図である。 運動促進手袋を指叉上方から見た図である。 関節制御体のバリエーション例を表した平面図である。 運動促進手袋を指叉上方から見た図である。 関節制御体のバリエーション例を表した平面図である。 運動促進手袋を指叉上方から見た図である。 運動促進手袋を(A)は甲側から(B)は掌側から見た図である。 関節制御体のバリエーション例を表した平面図である。 運動促進手袋を指叉上方から見た図である。 運動促進手袋を指叉上方から見た図である。 運動促進手袋を指叉上方から見た図である。 運動促進手袋を指叉上方から見た図である。 運動促進手袋を指叉上方から見た図である。 運動促進手袋を(A)は甲側から(B)は掌側から見た図である。 関節制御体のバリエーション例を表した平面図である。 運動促進手袋を指叉上方から見た図である。 運動促進手袋を指叉上方から見た図である。 運動促進手袋を指叉上方から見た図である。 図28のY断面図である。 関節制御体を袋体に固定する様子を表した図で、(A)は掌側から(B)は甲側から見た図である。 左手における骨の位置関係と甲側基節骨面部及び掌側基節骨面部に相当する範囲を示した図で、(A)は掌側を(B)は甲側を表した図である。 関節制御体を袋体に固定した状態を表した図で、親指側から見た図である。 関節制御体を袋体に固定した状態を表した図で、(A)は甲側から(B)は掌側から見た図である。 運動促進手袋を(A)は甲側から(B)は掌側から見た図である。 関節制御体の固定方向を表した図で、(A)は甲側から(B)は掌側から見た図である。 運動促進手袋を(A)は甲側から(B)は掌側から見た図である。 関節制御体のバリエーション例を表した平面図及び断面図である。 運動促進手袋を(A)は甲側から(B)は掌側から見た図である。 運動促進手袋を(A)は掌側から(B)は甲側から見た図である。 関節制御体の平面図である。 運動促進手袋を(A)は甲側から(B)は掌側から見た図である。 運動促進手袋を(A)は甲側から(B)は掌側から見た図である。 運動促進手袋を(A)は甲側から(B)は掌側から見た図である。 運動促進手袋の親指側後方から見た斜視図である。 運動促進手袋を(A)は甲側から(B)は掌側から見た図である。 運動促進手袋を(A)は甲側から(B)は掌側から見た図である。 運動促進手袋を(A)は甲側から(B)は掌側から見た図である。 運動促進手袋を(A)は甲側から(B)は掌側から見た図である。 運動促進手袋を(A)は甲側から(B)は掌側から見た図である。 運動促進手袋を(A)は甲側から(B)は掌側から見た図である。 運動促進手袋を(A)は甲側から(B)は掌側から見た図である。 図51のY断面図である。 手の骨格を表した図である。 手首(手根)の運動を表した図で、(A)は内転と外転運動を表した図、(B)は屈曲と伸展運動を表した図である。 (A)は手根関節外転時における手根骨の配列を表した図で、(B)は手根関節内転時における手根骨の配列を表した図である。 手根中手関節における運動の可動域が第2指から第5指にかけて増加することを表した図で、(A)は手根中手関節の骨の様子を表した図、(B)は手の甲の小指側(第5指)から表した図である。 指関節の屈曲−伸展運動と運動に関与する主要筋を表した図である。
符号の説明
I 親指(第1)、II 人差し指(第2)、III 中指(第3)、IV 薬指(第4)、V 小指(第5)。
a 橈骨、b 尺骨。
c18 手根骨、c1 舟状骨、c2 月状骨、c3 三角骨、c4 豆状骨、c5 大菱形骨、c6 小菱形骨、c7 有頭骨、c8 有鉤骨。
d 中手骨、e1 基節骨、e2 中節骨、e3 末節骨。
RJ 橈骨手根関節、MJ 手根中央関節、CJ 手根中手関節。
MP 中手指節関節、PIP 近位指節関節、DIP 遠位指節関節。
E1 第1節、E2 第2節、E3 第3節。
00 手袋シート
01、02 袋体
01A 甲側面部相当部分
01B 掌側面部相当部分
01a 甲側面部
01b 掌側面部
01c 指叉稜線
11、12、13、14 手袋本体
11a 甲側面部
11b 掌側面部
12A 甲側基節骨面部相当部分
12B 掌側基節骨面部相当部分
12a 甲側基節骨面部
12b 掌側基節骨面部
21、22、24 関節制御体
21a 甲側部
21b 指叉稜線部
21c 掌側部
21d 縦軸
21e 斜行軸
21f 孔
21g 分岐部
22a 甲側固定部
22b 掌側固定部
14a 甲側部
14b 甲側MP関節部

Claims (20)

  1. 手の甲側の第1指基節骨の体・大菱形骨・有頭骨・第3指基節骨底及び第2指基節骨底で囲まれた範囲内に相当する甲側面部と、親指包と人差し指包とに掛かる稜線で前記甲側面部と区別され、掌側の第1指基節骨の体・大菱形骨・有頭骨・第3指中手骨頭及び第2指中手骨頭に囲まれた範囲内に相当する掌側面部とを有する袋体の製作工程と、甲側部、指叉稜線部及び掌側部を有する関節制御体を、前記袋体の甲側面部及び掌側面部に固定しつつそれらの固定を各面部内に納める工程と、による手袋の製造方法において、前記関節制御体の指叉稜線部のねじり強度を、該関節制御体の甲側部及び掌側部の少なくとも一方の部のねじり強度より高くする工程を含むことを特徴とする、運動を促進させる手袋の製造方法。
  2. 手の甲側の第1指基節骨の体・大菱形骨・有頭骨・第3指基節骨底及び第2指基節骨底で囲まれた範囲内に相当する甲側面部と、親指包と人差し指包とに掛かる稜線で前記甲側面部と区別され、掌側の第1指基節骨の体・大菱形骨・有頭骨・第3指中手骨頭及び第2指中手骨頭に囲まれた範囲内に相当する掌側面部とを有した手袋本体と、一方が前記手袋本体の甲側面部に、他方が該手袋本体の掌側面部に固定されつつそれらの固定が各面部内に納められ、甲側部、指叉稜線部及び掌側部を有した関節制御体とから成り、前記関節制御体の指叉稜線部のねじり剛性が、該関節制御体の甲側部及び掌側部の少なくとも一方の部のねじり剛性より高くされたことを特徴とする運動促進手袋。
  3. 請求項2に記載の手袋本体と、一方が前記手袋本体の甲側面部に、他方が該手袋本体の掌側面部に固定されつつそれらの固定が各面部内に納められた関節制御体とから成り、該関節制御体の一方と他方とで、その固定される幅が異なることを特徴とした運動促進手袋。
  4. 請求項2に記載の手袋本体と、一方が前記手袋本体の甲側面部に、他方が該手袋本体の掌側面部に固定されつつそれらの固定が各面部内に納められ、平面の形又は固定された形が略「く」の字形をした関節制御体とから成り、該関節制御体の平面の形又は固定された形の曲がり点同士を結ぶ幅の長さが、両方向に延びる2つの斜交した軸の少なくとも1つの軸の長さより長くされたことを特徴とする運動促進手袋。
  5. 請求項2に記載の手袋本体と、一方が前記手袋本体の甲側面部に、他方が該手袋本体の掌側面部に固定されつつそれらの固定が各面部内に納められた関節制御体とから成り、該関節制御体に孔が設けられたことを特徴とする運動促進手袋。
  6. 請求項2に記載の手袋本体と、一方に分岐部を有した関節制御体とから成り、該関節制御体の一方が前記手袋本体の甲側面部及び掌側面部の一方の部に、該関節制御体の他方が前記甲側面部及び掌側面部の他方の部に固定されつつそれらの固定が各面部内に納められ、前記分岐部の先端部分が開かれて固定されたことを特徴とする運動促進手袋。
  7. 請求項2に記載の手袋本体と、一方に分岐部を有した関節制御体とから成り、該関節制御体の分岐部の先端部分が前記手袋本体の甲側面部の第1指側と掌側面部の第1指側とに固定され、該関節制御体の他方が前記手袋本体の甲側面部及び掌側面部の片方の部の第2指側に固定されつつそれらの固定が各面部内に納められ、前記分岐部の先端部分が開かれて固定されたことを特徴とする運動促進手袋。
  8. 請求項2に記載の手袋本体と、一方に分岐部を有した関節制御体とから成り、該関節制御体の分岐部の先端部分が前記手袋本体の甲側面部の第2指側と掌側面部の第2指側とに固定され、該関節制御体の他方が前記手袋本体の甲側面部及び掌側面部の片方の部の第1指側に固定されつつそれらの固定が各面部内に納められ、前記分岐部の先端部分が開かれて固定されたことを特徴とする運動促進手袋。
  9. 請求項2に記載の手袋本体と、両方に分岐部を有した関節制御体とから成り、該関節制御体の一方が前記手袋本体の甲側面部に、該関節制御体の他方が前記手袋本体の掌側面部に固定されつつそれらの固定が各面部内に納められ、少なくとも1つの前記分岐部の先端部分が開かれて固定されたことを特徴とする運動促進手袋。
  10. 請求項2に記載の手袋本体と、両方に分岐部を有した関節制御体とから成り、該関節制御体の一方の分岐部の先端部分が前記手袋本体甲側面部の第1指側と掌側面部の第1指側とに、該関節制御体の他方の分岐部の先端部分が前記手袋本体甲側面部の第2指側と掌側面部の第2指側とに固定されつつそれらの固定が各面部内に納められ、少なくとも1つの前記分岐部の先端部分が開かれて固定されたことを特徴とする運動促進手袋。
  11. 少なくとも関節制御体の一方が、請求項2に記載の手袋本体の甲側面部及び掌側面部の片方の素材と一体若しくは、繋がっていることを特徴とした請求項2から請求項10の何れかに記載の運動促進手袋。
  12. 掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部を有する袋体の製作工程に、前記袋体の少なくとも1つの人差し指、中指、薬指及び小指の掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部に関節制御体を固定する工程を含むことを特徴とする、運動を促進させる手袋の製造方法。
  13. 掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部を有した手袋本体と、一方が前記手袋本体の少なくとも1つの人差し指、中指、薬指及び小指の掌側基節骨面部に固定され、当該指の橈側又は尺側を通り、他方が当該指の甲側基節骨面部に固定された関節制御体とから成る運動促進手袋。
  14. 関節制御体の掌側固定部及び甲側固定部の双方又は一方が、当該指の軸に対して斜め方向に固定されたことを特徴とする請求項13に記載の運動促進手袋。
  15. 関節制御体の近位側と遠位側とにおいて、伸び剛性又は長さが異なることを特徴とした請求項13に記載の運動促進手袋。
  16. 関節制御体の近位側と遠位側とにおいて、掌側固定部及び/又は甲側固定部における固定の長さ又は固定間の長さが異なることを特徴とした請求項13に記載の運動促進手袋。
  17. 関節制御体の一方が、前記手袋本体の掌側基節骨面部及び甲側基節骨面部の片方の素材と一体若しくは、繋がっていることを特徴とした請求項13から請求項16の何れかに記載の運動促進手袋。
  18. 請求項2から請求項11の何れかに記載された形態と、請求項13から請求項17の何れかに記載された形態とが、それぞれ組み合わされたことを特徴とする運動促進手袋。
  19. 各指袋の先端部分を欠き、中指、薬指及び小指の甲側MP関節部を含む甲側部を有した手袋本体と、前記中指、薬指及び小指の甲側MP関節部に固定された関節制御体とから成り、該関節制御体の近位−遠位方向の伸び剛性が、前記手袋本体甲側部の近位−遠位方向の伸び剛性よりも高くされたことを特徴とする運動促進手袋。
  20. 関節制御体が前記手袋本体の甲側部の素材と一体若しくは繋がって、該手袋本体の中指、薬指及び小指の甲側MP関節部が形成されたことを特徴とする請求項19に記載の運動促進手袋。
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