JP2006083229A - 熱硬化性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂フィルム - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】 ポットライフが長くかつ透明な熱硬化性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂フィルムを提供する。
【解決手段】 熱硬化性樹脂と硬化剤とを含む熱硬化性樹脂組成物であって、前記硬化剤は、オキサジン環又はオキサゾール環を含む化合物からなり、かつ前記熱硬化性樹脂に溶解可能であり、30℃以上240℃以下の温度で硬化する熱硬化性樹脂組成物を用いて熱硬化性樹脂フィルムを作製する。また、前記硬化剤は、ビスフェノールS型ベンゾオキサジン、ビスフェノールA型ベンゾオキサジン及びビスフェノールF型ベンゾオキサジンから選ばれる少なくとも1つの化合物であることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体装置等の基板の接着に用いられる熱硬化性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂フィルムに関する。
近年のコンピュータシステムの回路基板は、高速化かつ大集積化に対応できることが要求される。例えば、携帯電話、デジタル家電向けのシステムインパッケージのように、基板上に半導体素子を積み上げるものや、半導体素子と半導体素子同士の接続を行った3次元パッケージ等が主流になりつつある。この3次元パッケージには、現在のところワイヤボンディングを組み合わせた接続方式、或いは、ワイヤボンディングとフェイスダウン方式とを組み合わせた接続方式が採用されている。また、最近ではパッケージの高速化を図るため,半導体素子上に半導体素子を接合するチップオンチップ方式(COC方式)が採用されている。
このCOC方式を行うためには、半導体素子と基板との接合部にアンダーフィルと呼ばれる封止樹脂を充填する必要がある。しかし、COC方式では、接続する端子間のピッチが狭くなると同時に、半導体素子間のギャップが狭くなるため、アンダーフィルの充填が困難となる。このため、半導体素子をダイシングする前のウェハの状態で端子を形成し、その端子を覆うようにフィルム状の封止樹脂を配置し、その後にダイシングして半導体と基板とを接合する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
ここで、図面に基づき上記フィルム状の封止樹脂を用いた半導体素子と基板との接合方法を説明する。図1は、フィルム状の封止樹脂を用いた半導体素子と基板との接合方法の一連の工程を示す断面図である。先ず、図1Aに示すように、半導体ウェハ11の上に複数のバンプ12を形成する。次に、図1Bに示すように、封止樹脂フィルム13をバンプ12を形成した半導体ウェハ11を覆うように配置し、図1Cに示すように、封止樹脂フィルム13と半導体ウェハ11とをプレスにより一体化する。ここで、封止樹脂フィルム13の厚さは、バンプ12の高さとほぼ同じとされる。次に、図1Dに示すように、封止樹脂フィルム13と一体化された半導体ウェハ11をダイシングフィルム14の上に載置してダイシングし、複数の半導体素子15を形成する。次に、図1Eに示すように、半導体素子15と基板16とを位置合わせして積層した後、超音波を印加して半導体素子15と基板16とを仮接合し、その後に加熱することによりに封止樹脂フィルム13を硬化させて、半導体素子15と基板16とを完全に接合する。なお、半導体素子15と基板16とを積層した後に超音波を印加せずに、直接加熱することにより封止樹脂フィルム13を硬化させて、半導体素子15と基板16とを接合することもできる。
次に、上記接合方法における半導体素子15と基板16との位置合わせ方法について詳述する。図2は、半導体素子の接合面を示す平面図(A)と基板の接合面を示す平面図(B)である。図2Aに示すように、半導体素子15の接合面には、位置合わせ用の認識マーク17が2個表示してある。なお、図2Aにおいて、バンプ12と封止樹脂フィルム13の記載は省略してある。また、図2Bに示すように、基板16の接合面にも、位置合わせ用の認識マーク18が2個表示してある。なお、図2Bにおいて、19は半導体素子搭載エリアである。
図3は、半導体素子と基板とを位置合わせしている状態を示す断面図である。図3において、半導体素子15と基板16との間に左右前後に移動可能なカメラ20が配置され、カメラ20により半導体素子15の認識マーク17と基板16の認識マーク18とを検出し、2個の認識マーク17を結ぶ直線と、2個の認識マーク18を結ぶ直線とが重なるように半導体素子15を前後左右に移動させて位置合わせする。その後、カメラ20を除去して半導体素子15と基板16とを、前述の図1Eで示したように接合する。
なお、本発明の熱硬化性樹脂組成物に関する先行技術としては、例えば特許文献2、特許文献3等がある。
特開2004−63936号公報 特開平8−183855号公報 特開平9−272786号公報
上記従来の半導体素子と基板との接合方法では、熱硬化性樹脂と硬化剤からなる封止樹脂フィルム(接着剤フィルム)が用いられる。また、上記方法では、半導体ウェハ11をダイシングして半導体素子15を大量に形成するため、半導体素子15がダイシング直後に基板16と接合されずに、封止樹脂フィルム13と一体化された半導体素子15が長期間に渡って保存される場合がある。しかし、従来の封止樹脂フィルムにおいては熱硬化性樹脂と硬化剤の官能基とは直接接しているため、室温で保存しても徐々に硬化反応が進行し、所定の接着力を維持できる期間(以下、ポットライフという。)が短くなるという問題がある。
この問題を解決するために、室温での硬化反応を抑制した硬化剤が提案されている。例えば、エポキシアミンアダクト硬化剤や、イミダゾール硬化剤をエポキシ樹脂で皮膜したマイクロカプセル型硬化剤等である。しかし、これらの硬化剤はいずれも固形材料であるため、エポキシ樹脂等の液状透明樹脂に溶解させて封止樹脂フィルムを形成した場合、それぞれの屈折率の相違からフィルムの透明度が著しく低下する。封止樹脂フィルムの透明度が低下すると、前述の半導体素子15と基板16とを位置合わせする際に、半導体素子15の認識マーク17の認識が困難となり、位置合わせ精度が低下するという問題がある。
そこで、本発明は上記問題を解決したもので、封止樹脂のポットライフが長くかつ透明な熱硬化性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂フィルムを提供するものである。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と硬化剤とを含む熱硬化性樹脂組成物であって、前記硬化剤は、オキサジン環又はオキサゾール環を含む化合物からなり、かつ前記熱硬化性樹脂に溶解可能であり、前記熱硬化性樹脂組成物は、30℃以上240℃以下の温度で硬化することを特徴とする。
また、本発明の熱硬化性樹脂フィルムは、上記熱硬化性樹脂組成物をフィルム状に形成したことを特徴とする。
本発明により、ポットライフが長くかつ透明な熱硬化性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂フィルムを提供できる。
先ず、本発明の熱硬化性樹脂組成物の実施の形態について説明する。本発明の熱硬化性樹脂組成物の一例は、熱硬化性樹脂と硬化剤とを含む熱硬化性樹脂組成物であって、上記硬化剤は、オキサジン環又はオキサゾール環を含む化合物からなる。また、上記硬化剤は、上記熱硬化性樹脂に溶解可能である。さらに、上記熱硬化性樹脂組成物は、30℃以上240℃以下の温度で硬化する。
硬化剤としてオキサジン環又はオキサゾール環を有する化合物を用いることにより、熱硬化性樹脂組成物の硬化温度を30℃以上240℃以下とすることができる。即ち、熱硬化性樹脂の硬化は、オキサジン環又はオキサゾール環の開環重合反応を利用するものであり、オキサジン環又はオキサゾール環を有する化合物は、開環する温度が30℃以上240℃以下のものが種々存在し、最適なものを選択できるからである。30℃以上とするのは、室温である30℃未満で硬化してしまうと熱硬化性樹脂のポットライフを向上できないからである。また、240℃以下とするのは、240℃を超えると、加熱温度により半導体素子にダメージを与えるからである。さらに、硬化温度は、120℃以上240℃以下とすることがより好ましい。120℃以上とすることにより、硬化時間を短縮できる。
また、上記硬化剤を上記熱硬化性樹脂に溶解可能とすることで、熱硬化性樹脂組成物の透明度の低下を抑制できる。なお、ここで溶解可能とは、硬化剤と熱硬化性樹脂とが相互に直接溶解可能な場合のみならず、少なくとも一方を溶媒に溶解すれば相互に溶解可能となる場合も含まれる。
上記硬化剤の重量割合は、上記熱硬化性樹脂100重量部に対して、100重量部以上200重量部以下であることが好ましく、125重量部以上165重量部以下がより好ましい。この範囲内であれば、上記オキサジン環又はオキサゾール環を有する化合物が硬化剤として十分に作用する。
上記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂としては、例えば、固形タイプ又は液状タイプの、ビスフェノールA型エポキシ、ビスフェノールF型エポキシ、ナフタレン型エポキシ、臭素化エポキシ、フェノールノボラック型エポキシ、クレゾールノボラック型エポキシ、ビフェニル型エポキシなどを用いることができる。なお、固形タイプのエポキシ樹脂は、通常溶媒に溶解して使用される。
上記硬化剤としては、例えば、ビスフェノールS型ベンゾオキサジン、ビスフェノールA型ベンゾオキサジン、ビスフェノールF型ベンゾオキサジン、ビフェニル型ベンゾオキサジン、ジフェニルエーテル型ベンゾオキサジン、ジシクロペンタジエン型ベンゾオキサジン、ヘキサフルオロイソブロベニルビスフェノール型ベンゾオキサジン、ビスフェノールS型ベンゾオキサゾール、ビスフェノールA型ベンゾオキサゾール、ビスフェノールF型ベンゾオキサゾール、ビフェニル型ベンゾオキサゾール、ジフェニルエーテル型ベンゾオキサゾール、ジシクロペンタジエン型ベンゾオキサゾール、ヘキサフルオロイソブロベニルビスフェノール型ベンゾオキサゾール等を好適に使用できる。これらの硬化剤の開環温度は、いずれも30℃以上240℃以下であり、また、いずれもエポキシ樹脂に溶解可能である。
これらの中でも特に、ビスフェノールS型ベンゾオキサジン、ビスフェノールA型ベンゾオキサジン及びビスフェノールF型ベンゾオキサジンが好ましい。エポキシ樹脂との溶解性が高いからである。下記化1にビスフェノールS型ベンゾオキサジンの化学構造を示す。
Figure 2006083229
化1の6員環のオキサジン環を5員環のオキサゾール環に変えたものが、ビスフェノールS型ベンゾオキサゾールである。
次に、本発明の熱硬化性樹脂フィルムの実施の形態を説明する。本発明の熱硬化性樹脂フィルムの一例は、上記実施形態で説明した熱硬化性樹脂組成物をフィルム状に形成したものである。これにより、ポットライフが長くかつ透明な熱硬化性樹脂フィルムを提供できる。
上記実施形態で説明した熱硬化性樹脂組成物をフィルム状に形成する方法は特に制限されないが、例えば、離型性フィルムの上に上記熱硬化性樹脂組成物を塗布し、硬化温度よりも低い温度で乾燥させることにより、熱硬化性樹脂フィルムを形成できる。
次に、本実施形態の熱硬化性樹脂組成物又は熱硬化性樹脂フィルムを用いて半導体素子と基板とを接合する方法を説明する。先ず、本実施形態の熱硬化性樹脂フィルムを用いる場合は、従来の封止樹脂フィルムに代えて本実施形態の熱硬化性樹脂フィルムを用いる以外は、前述の図1〜図3で示した接合方法と同様にして、半導体素子と基板とを接合できる。また、本実施形態の熱硬化性樹脂組成物を直接用いる場合は、前述の図1Bに示した工程で、封止樹脂フィルム13に代えて、本実施形態の熱硬化性樹脂組成物を複数のバンプ12が形成された半導体ウェハ11の上に直接塗布すればよく、それ以外は前述の図1〜図3で示した接合方法と同様にして、半導体素子と基板とを接合できる。本実施形態の熱硬化性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂フィルムは透明度が高いため、半導体素子と基板との位置合わせ精度を向上できる。また、本実施形態の熱硬化性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂フィルムは、ポットライフが長いため、未硬化の状態で長期間保存しても接着力が低下しない。
(実施例)
以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明する。
<熱硬化性樹脂フィルムの作製>
熱硬化性樹脂として旭電化工業社製の固形タイプのビスフェノールA型エポキシ“EXA830LVP”(商品名)100重量部と、硬化剤として群栄化学工業社製のビスフェノールS型ベンゾオキサジン(開環温度:140℃)125重量部と、溶媒としてイソプロピルアルコール50重量部を混合して樹脂塗布液を作製した。次に、松尾産業社製の塗工機“新型Kコントロールコーター”(商品名)を用いて、上記樹脂塗布液を縦20cm、横30cm、厚さ40μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗工厚さが75μmとなるように塗布し、40℃の恒温槽中で12時間乾燥させて、乾燥後の厚さが50μmである本実施例の樹脂フィルムを作製した。作製した樹脂フィルムは透明であった。
ビスフェノールS型ベンゾオキサジンに代えて、小西化学工業社製のビスフェノールF型ベンゾオキサジン(開環温度:175℃)145重量部を用いた以外は、実施例1と同様にして厚さ50μmの樹脂フィルムを作製した。作製した樹脂フィルムは透明であった。
ビスフェノールS型ベンゾオキサジンに代えて、群栄化学工業社製のビスフェノールA型ベンゾオキサジン(開環温度:190℃)165重量部を用いた以外は、実施例1と同様にして厚さ50μmの樹脂フィルムを作製した。作製した樹脂フィルムは透明であった。
(比較例1)
熱硬化性樹脂として旭電化工業社製の固形タイプのビスフェノールA型エポキシ“EXA830LVP”(商品名)100重量部と、味の素ファインケミカル社製のエポキシアミンアダクト硬化剤“PN40”20重量部と、溶媒としてイソプロピルアルコール50重量部を混合して樹脂塗布液を作製した以外は、実施例1と同様にして厚さ50μmの樹脂フィルムを作製した。本比較例で使用した硬化剤は固形状であり、イソプロピルアルコールに溶解しなかったため、作製した樹脂フィルムの透明度は低かった。
(比較例2)
熱硬化性樹脂として旭電化工業社製の固形タイプのビスフェノールA型エポキシ“EXA830LVP”(商品名)100重量部と、旭化成エポキシ社製のイミダゾール硬化剤“HX3941HP”20重量部と、溶媒としてイソプロピルアルコール50重量部を混合して樹脂塗布液を作製した以外は、実施例1と同様にして厚さ50μmの樹脂フィルムを作製した。作製した樹脂フィルムは透明であった。
上記実施例1〜3及び比較例1、2の樹脂フィルムの配合割合(重量部)を表1に示す。但し、表1では、ビスフェノールA型エポキシをエポキシ樹脂、ビスフェノールS型ベンゾオキサジンをオキサジンS、ビスフェノールF型ベンゾオキサジンをオキサジンF、ビスフェノールA型ベンゾオキサジンをオキサジンA、エポキシアミンアダクト硬化剤を硬化剤1、イミダゾール硬化剤を硬化剤2、イソプロピルアルコールをIPAと表示した。
Figure 2006083229
<半導体素子と基板との接合>
半導体素子1個あたりのバンプ数が120個である8インチの厚さ200μmの半導体ウェハに、金バンプをピッチ120μmで形成した。その後、この半導体ウェハのバンプ面に、実施例1で作製した厚さ50μmの樹脂フィルムを位置合わせして配置し、プレス装置を用いて半導体ウェハあたり400kgの荷重を加えて80℃の温度で1分間プレスして半導体ウェハと樹脂フィルムとを接着した。プレス後の接着面を観察したところ、樹脂フィルムの厚さと金バンプの高さがほぼ等しくなっていることを確認した。この状態で、半導体ウェハをダイシングフィルム(厚さ:120μm、材質:ポリエステル)に貼り付け、ダイシングを行い、バンプ数120個、大きさ9mm角の半導体素子を形成した。
次に、厚さ400μm、大きさ15mm角、電極数120個、ピッチ120μmの基板に、上記半導体素子を、アルテックス社製の超音波ボンダー“SH50MP”を用いて接合した。接合条件は、ステージ温度60℃、ヘッド温度100℃、振幅3μm、接合荷重50g/バンプとした。なお、上記半導体素子及び上記基板には、図2で示したものと同様の認識マークがそれぞれ付されている。続いて、150℃の恒温槽を用いて2時間加熱して樹脂フィルムを硬化させて、半導体素子と基板とを接合した。
実施例1の樹脂フィルムに代えて実施例2の樹脂フィルムを用い、また超音波ボンダーに代えて松下電器産業社製のフリップチップボンダー“FCB−IIM”(商品名)を用いた以外は、実施例4と同様にして半導体素子と基板とを接合した。接合条件は、接合荷重50g/バンプ、基板温度60℃、接合温度230℃、接合時間10秒とした。
実施例1の樹脂フィルムに代えて実施例3の樹脂フィルムを用い、また超音波ボンダーに代えて松下電器産業社製のフリップチップボンダー“FCB−IIM”(商品名)を用いた以外は、実施例4と同様にして半導体素子と基板とを接合した。接合条件は、接合荷重50g/バンプ、基板温度60℃、接合温度250℃、接合時間10秒とした。
(比較例3)
実施例1の樹脂フィルムに代えて比較例1の樹脂フィルムを用いた以外は、実施例4と同様にして半導体素子と基板とを接合した。
(比較例4)
実施例2の樹脂フィルムに代えて比較例1の樹脂フィルムを用いた以外は、実施例5と同様にして半導体素子と基板とを接合した。
(比較例5)
実施例1の樹脂フィルムに代えて比較例2の樹脂フィルムを用いた以外は、実施例4と同様にして半導体素子と基板とを接合した。
上記実施例4〜6及び比較例3〜5で作製した接合体それぞれ1000個について、認識不良の数及び導通不良の数を調査した。その判断基準は、半導体素子と基板との位置合わせの際にボンダーのカメラで半導体素子の認識マークが認識できなかった場合を認識不良と判断し、その後の接合を中止した。また、認識マークの認識はできたが、半導体素子と基板との接合体に通電しても導通が確保できなかった場合を導通不良と判断した。その結果を表2に示す。
Figure 2006083229
表2から、実施例1〜3及び比較例2の透明な樹脂フィルムを用いた実施例4〜6及び比較例5の接合体では、認識不良、導通不良はいずれも発生しなかった。一方、比較例1の透明度が低い樹脂フィルムを用いた比較例3、4では、認識不良及び導通不良の合計がともに約半数となった。これは、比較例3、4で使用した樹脂フィルムの透明度が低かったため、ボンダーのカメラで半導体素子の認識マークが認識できない場合や、認識できても認識精度が低かったために位置合わせ精度が低下し、バンプと電極との位置にズレが生じたためと考えられる。
次に、実施例1〜3及び比較例2の透明な樹脂フィルムについてそのポットライフを測定した。測定方法は、それぞれの樹脂フィルムを接着した半導体素子を接着直後から25℃の恒温槽中で保存した。その間、1週間経過ごとに恒温槽から各10サンプルを取り出し、実施例4〜6及び比較例5と同様にして半導体素子と基板とを接合し、1個でも導通不良が発生した時をポットライフとした。その結果を表3に示す。なお、本実施例で使用した樹脂フィルムは、半導体素子に接着する約1時間前に作製したものである。
Figure 2006083229
表3から、実施例1〜3の樹脂フィルムは、比較例2の樹脂フィルムに比べてポットライフを著しく延長できた。
なお、以上の実施例では、熱硬化性樹脂フィルムを用いた例を示したが、本実施形態の熱硬化性樹脂組成物を半導体基板に直接塗布する形態でも同様の結果が得られる。
以上のように、本実施形態の熱硬化性樹脂組成物及び熱硬化性樹脂フィルムは、樹脂の透明性とポットライフの長期化とを両立できるものである。このため、これらを用いて、例えば半導素子と基板とを接合する場合、接合不良の低減を図ることができる。
以上の実施例1〜6を含む本発明の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1) 熱硬化性樹脂と硬化剤とを含む熱硬化性樹脂組成物であって、
前記硬化剤は、オキサジン環又はオキサゾール環を含む化合物からなり、かつ前記熱硬化性樹脂に溶解可能であり、
前記熱硬化性樹脂組成物は、30℃以上240℃以下の温度で硬化することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
(付記2) 前記熱硬化性樹脂組成物は、120℃以上240℃以下の温度で硬化する付記1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
(付記3)
前記硬化剤の重量割合は、前記熱硬化性樹脂100重量部に対して、100重量部以上200重量部以下である付記1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
(付記4) 前記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂である付記1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
(付記5) 前記硬化剤は、ビスフェノールS型ベンゾオキサジン、ビスフェノールA型ベンゾオキサジン及びビスフェノールF型ベンゾオキサジンから選ばれる少なくとも1つの化合物である付記1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
(付記6) 付記1〜5のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物をフィルム状に形成したことを特徴とする熱硬化性樹脂フィルム。
フィルム状の封止樹脂を用いた半導体素子と基板との接合方法の一連の工程を示す断面図である。 半導体素子の接合面を示す平面図(A)と基板の接合面を示す平面図(B)である。 半導体素子と基板とを位置合わせしている状態を示す断面図である。
符号の説明
11 半導体ウェハ
12 バンプ
13 封止樹脂フィルム
14 ダイシングフィルム
15 半導体素子
16 基板
17 認識マーク
18 認識マーク
19 半導体素子搭載エリア
20 カメラ


Claims (5)

  1. 熱硬化性樹脂と硬化剤とを含む熱硬化性樹脂組成物であって、
    前記硬化剤は、オキサジン環又はオキサゾール環を含む化合物からなり、かつ前記熱硬化性樹脂に溶解可能であり、
    前記熱硬化性樹脂組成物は、30℃以上240℃以下の温度で硬化することを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
  2. 前記硬化剤の重量割合は、前記熱硬化性樹脂100重量部に対して、100重量部以上200重量部以下である請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 前記熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂である請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 前記硬化剤は、ビスフェノールS型ベンゾオキサジン、ビスフェノールA型ベンゾオキサジン及びビスフェノールF型ベンゾオキサジンから選ばれる少なくとも1つの化合物である請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物をフィルム状に形成したことを特徴とする熱硬化性樹脂フィルム。


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